JP5047424B2 - 光輝性水性インキ組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光輝性水性インキ組成物に関するものであり、より詳細には、マーキングペン等の筆記具、塗布具に充填して使用する、顔料の再分散が容易な光輝性水性インキ組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水性インキ組成物において、光輝性のある筆跡を得るためのインキには、顔料としてパール顔料、アルミニウム粉顔料など板状の顔料が用いられている。これらの板状顔料は、光を反射させて光輝性を得るため、通常の有機顔料や無機顔料よりも大きなものが必要であり、使用する板状顔料の平均粒子径は最低5μm以上の大きさが必要となる。このように粒子径の大きな顔料を使用すると、粒子の沈降速度が早く顔料と溶媒が不均一となり、すなわち色分離を起こしやすいため、筆記具に充填して使用する場合、筆記直前に筆記具を数回振り、軸筒内部にあらかじめ設置したインキ攪拌用のボールや棒などを動かし、外力によって顔料と溶媒を均一混合せしめて均一な濃度の筆跡を得ることが必要である。
【0003】
しかし、長期間、静置状態で放置されたものは、筆記具を使用前に振っても、内部の攪拌用の部材を動かすことができずに、インキ中に顔料を再分散させることが困難になる危険性がある。即ち、顔料を含む沈降物が硬化して、いわゆるハードケーキを形成するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術における課題及び要求に鑑みてなされたもので、インキ組成物に粒子径の大きな光輝性顔料を用いた際の色分離を容易に回復せしめ、筆記具に充填して使用する場合に、インキ攪拌用のボールや棒などを容易に動かすことで顔料と溶媒を均一混合せしめると共に、均一な濃度の筆跡が容易に得られ、更には、長期間、静置状態で放置されても、インキ攪拌用のボールや棒などを容易に動かすことで、インキ組成物中に顔料を容易に再分散させることができ、しかも顔料を含む沈降物が硬化して所謂ハードケーキを形成することを防止することができる光輝性水性インキ組成物を提供することを解決課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、インキ組成物に粒子径の大きな光輝性顔料を用いた際に、粒子の沈降速度が早いがゆえに生じる色分離を、熱硬化性樹脂系エマルジョン、或いは熱硬化性樹脂粒子を添加することにより容易に回復せしめ、筆記具に充填して使用する場合に、インキ攪拌用のボールや棒などが容易に動かさせられて、顔料と溶媒が均一混合できること、及び均一な濃度の筆跡が容易に得られこと、更には、長期限、静置状態で放置しても、インキ組成物中に顔料を容易に再分散させることができることを見出し、本発明に至ったものである。
【0006】
本発明は、パール顔料、アルミニウム粉顔料、金属または金属酸化物コーティングガラスフレーク、アルミコーティングポリエステルフィルム等の板状顔料と、メラミン尿素樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂のエマルジョン、もしくはベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂等からなる熱硬化性樹脂粒子と、水と、を含む光輝性水性インキ組成物を要旨とする。
【0007】
即ち、本発明に係る光輝性水性インキ組成物は、以下の(1)乃至(3)の構成或いは手段からなることを特徴とし、上記課題を解決するものである。
(1)少なくとも、板状の顔料と熱硬化性樹脂系エマルジョン、もしくは熱硬化性樹脂粒子と水と、を含み、上記熱硬化性樹脂がメラミン尿素樹脂、尿素樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、及びベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂の1種以上から選択される光輝性水性インキ組成物。
(2)上記板状顔料が、パール顔料、アルミニウム粉顔料、金属または金属酸化物コーティングガラスフレーク、及びアルミコーティングポリエステルフィルムの1種以上から選択される顔料であることを特徴とする上記(1)記載の光輝性水性インキ組成物。
【0008】
(3)上記(1)又は(2)に記載の光輝性水性インキ組成物と撹拌子とを内部に収容してなることを特徴とする光輝性筆記具。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光輝性水性インキ組成物の好ましい実施の形態を詳述する。尚、本発明に係る光輝性水性インキ組成物は以下の実施形態及び実施例に限るものではない。
【0010】
本発明に係る光輝性水性インキ組成物は、少なくとも、板状の顔料と熱硬化性樹脂系エマルジョン、もしくは熱硬化性樹脂粒子と水と、を含むものである。
上記板状顔料としては、筆跡にて光を反射させる光輝性を発揮する板状の顔料であれば良く、特にパール顔料、アルミニウム粉顔料、金属または金属酸化物コーティングガラスフレーク、アルミコーティングポリエステルフィルム等を挙げることができ、これらの1種以上の顔料を光輝性水性インキ組成物に使用することが好ましい。
【0011】
上記パール顔料には魚鱗箔のような天然品と天然マイカの表面を金属酸化物で被膜したもの及び合成マイカの表面を金属酸化物で被膜したもののような合成品とがある。一般的には入手しやすさと安全性、安定性の面から、後者が多く使われている。パール顔料は、マイカ表面に被覆させた金属酸化物の種類やコーティング膜厚によって様々な色調を示すものである。市販されているパール顔料としては、イリオジン100(粒子径10〜60μm、銀色)、イリオジン151(粒子径1〜110μm、銀色)、イリオジン153(粒子径20〜100μm、銀色)、イリオジン201(粒子径5〜25μm、金色)、イリオジン217(粒子径10〜60μm、赤銅色)、イリオジン289(粒子径10〜125μm、青色)、イリオジン504(粒子径10〜60μm、ワインレッド色)、イリオジン530(粒子径10〜125μm、銅色)(以上、メルクジャパン株式会社製)等がある。
【0012】
上記アルミニウム粉顔料は、アルミニウム片を高級脂肪酸やミネラルスピリットなどの石油系溶剤とともにボールミルで粉砕、研磨することで、非常に薄い鱗片上のアルミニウム微粒子のペーストとして得られるものを使用するのが一般的である。市販されているアルミニウム粉顔料としては、フレンドカラーF−700シリーズ(平均粒子径11μm)、F−500シリーズ(平均粒子径17μm)、F−350シリーズ(平均粒子径30μm)、F−100シリーズ(平均粒子径74μm)(以上、昭和アルミパウダー(株)製)などがある。
【0013】
上記金属コーティングガラスフレークは、ガラスフレークに無電解メッキ法によりガラス表面に銀、ニッケルを皮膜、金属酸化物コーティングガラスフレークは、ガラスフレークの表面に液相法により二酸化チタンを皮膜することで得られる。この酸化チタン膜の厚みを変えることで、銀、黄、赤、青、緑等の色が得られるものである。市販されている金属又は金属酸化物コーティングガラスフレークとしては、メタシャイン2040PS(平均粒子径40μm)、2020PS(平均粒子径25μm)、5090NS(平均粒子径90μm)、5090RC(平均粒子径90μm)(以上、日本板硝子株式会社製)等がある。
【0014】
上記アルミコーティングポリエステルフイルムは、ポリエステルフィルムの片面にアルミニウムを真空蒸着したのち、所望の色とする際に、両面に着色コーティングをしたのち細かく切断することで得られる。市販されているアルミコーティングポリエステルフイルムは、クリスタルカラーX−20(平均粒子径100μm、ダイヤ工業株式会社製)等がある。
【0015】
上記板状顔料は、所望の色相、光輝度に合わせて、単独又は2種以上を併用することができる。また、上記板状顔料の使用量は、組成物全量に対して1.0〜20質量%、好ましくは5.0〜15質量%の範囲で使用することが望ましい。
【0016】
また本発明に係る光輝性水性インキ組成物に使用する板状顔料の大きさは、特に粒子径の制限はないが、使用されるマーキングペンや塗布具の繊維製や押出成形で作成したペン芯において筆記できなかったり、筆記中に顔料が間隙に堆積してインキ流出孔を閉塞させたりして、筆記できなくなる危険性のない粒子径を選択することが望ましいのは、言うまでもない。
【0017】
本発明に係る光輝性水性インキ組成物に使用する熱硬化性樹脂系エマルジョンは、上記板状顔料が保管している間に沈降し、いわゆるハードケーキを形成しないように、筆記具や塗布具を振ることで、インキ攪拌用のボールや棒などを容易に動かし、容易にインキ中に顔料を再分散させるために用いるものである。
【0018】
上記熱硬化性樹脂系エマルジョンは、メラミン尿素樹脂、尿素樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂などがあり、市販されているものは、ポリフィックスPM−5(メラミン樹脂)、PUM−20(メラミン尿素樹脂)、UC−30M(尿素樹脂)(以上昭和高分子(株)製)等がある。
【0019】
上記熱硬化性樹脂粒子は、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂などがあり、市販されているものは、エポスターL15(ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂)、M30(ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂)、S12(メラミン・ホルムアルデヒド樹脂)(以上(株)日本触媒製)等がある。なおインキの経時安定性や内容成分との反応性を考慮し、熱硬化性樹脂系エマルジョンを使用する場合、エマルジョンのpHは、中性近辺の領域(5.5〜8.5)のものを使用する事が望ましい。
【0020】
上記熱硬化性樹脂系エマルジョンは、全量に対して、0.5〜15質量%、好ましくは、使用する板状顔料の量に合わせて増減させ、1〜10質量%で使用することができる。
上記熱硬化性樹脂粒子は、全量に対して、0.1〜10質量%、好ましくは、使用する板状顔料の量に合わせて増減させ、0.5〜5質量%で使用することができる。
【0021】
本発明に係る光輝性水性インキ組成物において、水は主成分として添加される。
【0022】
本発明に係る光輝性水性インキ組成物にあっては、上記成分の他に、従来の水性インキ組成物に使用される種々の材料を使用することができる。例えば、筆跡の様々な色相を得るために、水溶性の染料や水分散した顔料を添加することができる。また定着性を得るために、各種水溶性の樹脂、樹脂エマルジョンなどを添加したり、ペン先のインキ乾燥防止や、低温凍結防止のためのエチレングリコール、グリセリン等のような水溶性有機溶剤、尿素化合物のような保湿剤を添加したり、更にはベンゾチアゾリン等の防腐剤を添加することができる。その他、筆記面への濡れを向上させるための界面活性剤などの湿潤浸透剤、キサンタンガムのような天然高分子は粘度調整剤として使用される。いずれを使用するにしても、目的と合致したものや、内容成分と相互作用し物性に異常がでないもの、インキとしての不具合がでないものを選択し、必要量だけ添加する事が望ましい。
【0023】
本発明に係る光輝性筆記具は上記光輝性水性インキ組成物と撹拌子とを内部に収容してなる。
【0024】
上記攪拌子としては筆記直前に本体を数回振ると、内部でインキ組成物を攪拌しうるものであれば良く、例えば、軸内部に自由に移動するあらかじめ設置される撹拌用ボール、棒等である。このような攪拌子の数は1個に限ることはないが、本発明に係る光輝性水性インキ組成物を使用した場合、そのインキ組成物が極めて攪拌されやすいため、できるだけ少なくすることができる。このため、筆記具の製造コストを安くすることができる。
【0025】
本発明に係る光輝性水性インキ組成物に用いる板状顔料は、厚みが薄く、平面の面積が大きいものであり、顔料が沈降する際に、顔料同士が向かいあって積み重なる層状構造を形成する。この構造は、顔料が接触している面積が大きく、それによる接触抵抗も大きい。さらに顔料に吸着している分散剤が複雑に絡みあうことで、粒子間の密着をさらに強めるなどの作用で、この構造は固く、小さい外力で破壊することが困難となっている。しかし、本発明に係る光輝性水性インキ組成物に使用する熱硬化性樹脂系エマルジョン及び熱硬化性樹脂粒子は、この板状粒子の間に入り込み、顔料が直接接触するのを防止する。更に、顔料に吸着している分散剤が複雑に絡みあうことも防ぐ。そして、板状粒子の間に入り込むエマルジョン粒子及び樹脂粒子は、高温領域でも溶融しない熱硬化性樹脂であるため分子鎖の動きはなく、隣り合った分子鎖同士を絡めない作用を示し、強固な層状構造を形成させない作用を示す。
【0026】
以下、本発明に係る光輝性水性インキ組成物の好ましい実施例を以下に示す。本発明は以下の実施例に限るものではない。
(参考実施例1)
<配合組成>
・パール顔料(イリオジン151、粒子径1〜110μm、銀色、メルクジャパン株式会社製) 12質量部
・分散樹脂(J−62、スチレン−アクリル酸共重合物アンモニウム塩、ジョンソンポリマー株式会社製) 5質量部
・固着性付与樹脂(アクリルエマルジョンAE362、日本合成ゴム株式会社製) 5質量部
・乾燥防止水溶性有機溶剤(グリセリン) 5質量部
・粘度調整剤(キサンタンガム) 0.2質量部
・防腐剤(プロキセルGXL、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン株式会社製) 0.2質量部
・メラミン樹脂エマルジョン(ポリフィックスPM−5、昭和高分子株式会社製) 3質量部
・水 69.6質量部
上記成分を撹拌混合し、白銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0027】
(実施例2)
<配合組成>
・アルミニウム粉顔料(フレンドカラーF350SI、平均粒子径30μm、銀色、昭和アルミパウダー株式会社製) 10質量部
・分散樹脂(SMA1440H、スチレン−マレイン酸共重合物アンモニウム塩、アーコケミカル株式会社製) 5質量部
・固着性付与樹脂(ジュリマーAC20N、ポリアクリル酸ソーダ共重合体エマルジョン、日本純薬株式会社製) 5質量部
・乾燥防止水溶性有機溶剤(グリセリン) 5質量部
・粘度調整剤(キサンタンガム) 0.2質量部
・防腐剤(プロキセルGXL、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン株式会社製) 0.2質量部
・尿素樹脂エマルジョン(ポリフィックスUC−32M、昭和高分子株式会社製) 5質量部
・水 69.6質量部
上記成分を攪拌混合し、銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0028】
(実施例3)
<配合組成>
・金属コーティングガラスフレーク(メタシャイン2040PS、平均粒子径40μm、銀色、日本板硝子株式会社製) 8質量部
・分散樹脂(J−61J、スチレン−アクリル酸共重合物アンモニウム塩、ジョンソンポリマー株式会社製) 5質量部
・固着性付与樹脂(ボンコート5410アクリル−スチレン共重合物エマルジョン、大日本インキ化学株式会社製) 3質量部
・乾燥防止水溶性有機溶剤(グリセリン) 5質量部
・粘度調整剤(ヒドロキシエチルセルロース) 2質量部
・防腐剤(プロキセルGXL、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン株式会社製) 0.2質量部
・メラミン尿素樹脂エマルジョン(ポリフィックスPUM−20、昭和高分子株式会社製) 2質量部
・水 74.8質量部
上記成分を撹拌混合し、銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0029】
(参考実施例4)
<配合組成>
・アルミコーティングポリエステルフィルム(クリスタルカラーX−20、平均粒子径100μm、虹彩色、ダイヤ工業株式会社製) 5質量部
・分散樹脂(J−61J、スチレン−アクリル酸共重合物アンモニウム塩、ジョンソンポリマー株式会社製) 5質量部
・固着性付与樹脂(ボンコート5410アクリル−スチレン共重合物エマルジョン、大日本インキ化学株式会社製) 3質量部
・乾燥防止水溶性有機溶剤(グリセリン) 5質量部
・粘度調整剤(ヒドロキシエチルセルロース) 2質量部
・防腐剤(プロキセルGXL、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン株式会社製) 0.2質量部
・メラミン樹脂エマルジョン(ポリフィックスPM−107、昭和高分子株式会社性) 5質量部
・水 74.8質量部
上記成分を撹拌混合し、虹彩色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0030】
(実施例5)
<配合組成>
・パール顔料(イリオジン151、粒子径1乃至110μm、銀色、メルクジャパン株式会社製) 12質量部
・分散樹脂(J−62、スチレン−アクリル酸共重合物アンモニウム塩、ジョンソンポリマー株式会社製) 5質量部
・固着性付与樹脂(アクリルエマルジョンAE362、日本合成ゴム株式会社製) 5質量部
・乾燥防止水溶性有機溶剤(グリセリン) 5質量部
・粘度調整剤(キサンタンガム) 0.2質量部
・防腐剤(プロキセルGXL、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン株式会社製) 0.2質量部
・ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子(エポスターL15、株式会社日本触媒製) 3質量部
・水 69.6質量部
上記成分を攪拌混合し、白銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0031】
(実施例6)
<配合組成>
・アルミニウム粉顔料(フレンドカラーF350SI、平均粒子径30μm、銀色、昭和アルミパウダー株式会社製) 10質量部
・分散樹脂(SMA1440H、スチレン−マレイン酸共重合物アンモニウム塩、アーコケミカル株式会社製) 5質量部
・固着性付与樹脂(ジュリマーAC20N、ポリアクリル酸ソーダ共重合体エマルジョン、日本純薬株式会社製) 5質量部
・乾燥防止水溶性有機溶剤(グリセリン) 5質量部
・粘度調整剤(キサンタンガム) 0.2質量部
・防腐剤(プロキセルGXL、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン株式会社製) 0.2質量部
・ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子(エポスターM30株式会社日本触媒製) 3質量部
・水 71.6質量部
上記成分を攪拌混合し、銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0032】
(実施例7)
<配合組成>
・金属コーティングガラスフレーク(メタシャイン2040PS、平均粒子径40μm、銀色、日本板硝子株式会社製) 8質量部
・分散樹脂(J−61J、スチレン−アクリル酸共重合物アンモニウム塩、ジョンソンポリマー株式会社製) 5質量部
・固着性付与樹脂(ボンコート5410アクリル−スチレン共重合物エマルジョン、大日本インキ化学株式会社製) 3質量部
・乾燥防止水溶性有機溶剤(グリセリン) 5質量部
・粘度調整剤(ヒドロキシエチルセルロース) 2質量部
・防腐剤(プロキセルGXL、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ICIジャパン株式会社製) 0.2質量部
・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子(エポスターS12、株式会社日本触媒製) 5質量部
・水 71.8質量部
上記成分を攪拌混合し、銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0033】
(比較例1)
実施例1、5の熱硬化性樹脂系エマルジョンを水に代えて、その他の成分は同様とし白銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0034】
(比較例2)
実施例2、6の熱硬化性樹脂系エマルジョンを水に代えて、その他の成分は同様とし銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0035】
(比較例3)
実施例3、7の熱硬化性樹脂系エマルジョンを水に代えて、その他の成分は同様とし銀色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0036】
(比較例4)
実施例4の熱硬化性樹脂系エマルジョンを水に代えて、その他の成分は同様とし虹彩色光輝性を有する水性インキ組成物を作成した。
【0037】
上記実施例1〜7及び比較例1〜4で作成した各インキ組成物をペン先押し圧式でバルブを解放し、ペン先に流出させる液式のペン(三菱鉛筆株式会社製のユニ・ポスカPC−1M)の円筒軸筒内にインキ組成物と撹拌用に直径5mmのステンレスボールを同時に充填した後、マーキングペンとして各5本づつ組立、温度50℃の高温槽にペン先方向を上向き90±5度の角度で2週間放置後、ペンを取り出し、ボールが軸内を上下に移動できる方向に振り、撹拌用ボールが動き出すまでの振り回数を調査した。
【0038】
【表1】
以上のように本発明に係る光輝性水性インキ組成物は、長期間、静置状態で放置され際、ハードケーキを形成することがなく、インキ攪拌が容易になされるので、色分離を容易に回復せしめ、速やかに顔料と溶媒を均一混合せしめて均一な濃度の筆跡が容易に得られる。さらには、筆記具の攪拌ボールの個数が最低1個で済むため、製品コストにとっても有利な優れたインキ組成物である。
【0039】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係る光輝性水性インキ組成物によれば、少なくとも、板状の顔料と熱硬化性樹脂系エマルジョン、もしくは熱硬化性樹脂粒子と水と、を含むので、色分離を容易に回復せしめ、筆記具に充填して使用する場合に、インキ攪拌用のボールや棒などを容易に動かすことで顔料と溶媒を均一混合せしめると共に、均一な濃度の筆跡が容易に得られ、更には、長期間、静置状態で放置されても、インキ攪拌用のボールや棒などを容易に動かすことで、インキ組成物中に顔料を容易に再分散させることができ、しかも顔料を含む沈降物が硬化して所謂ハードケーキを形成することを防止することができる。
Claims (3)
- 少なくとも、板状の顔料と熱硬化性樹脂系エマルジョン、もしくは熱硬化性樹脂粒子と水と、を含み、上記熱硬化性樹脂がメラミン尿素樹脂、尿素樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、及びベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂の1種以上から選択される光輝性水性インキ組成物。
- 上記板状顔料が、パール顔料、アルミニウム粉顔料、金属または金属酸化物コーティングガラスフレーク、及びアルミコーティングポリエステルフィルムの1種以上から選択される顔料であることを特徴とする請求項1記載の光輝性水性インキ組成物。
- 上記請求項1又は2に記載の光輝性水性インキ組成物と撹拌子とを内部に収容してなることを特徴とする光輝性筆記具。
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JP2002302628A (ja) | 2002-10-18 |
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