JP5044553B2 - イソシアナートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、気相中でジアミン及びホスゲンからジイソシアナートを製造する方法に関する。
欧州特許(EP)第570799号明細書、例1には、ホスゲン及び塩化水素を分離するために、水が散水された(berieselten)洗浄塔を用いる、気相ホスゲン化により得られた反応混合物の後処理が記載されている。
そのような後処理によって、過剰のホスゲン並びに塩化水素ガスは破壊され、かつ反応へもはや有益に装入されることができない。
欧州特許(EP-B1)第593334号明細書及び欧州特許(EP-B1)第699657号明細書には、ホスゲン又は塩化水素ガスを利用するか又は破壊する可能性が開示されているが、しかしながら、返送されたホスゲンの特殊な問題点について立ち入っていない。
欧州特許(EP-B1)第749 958号明細書の[0018]及び欧州特許(EP-B1)第1078918号明細書の[0018]には、トリアミンの気相ホスゲン化の終了後に過剰のホスゲンを回収し、かつその際に再取得された塩化水素ガスを再びホスゲン合成へ装入する可能性が言及されている。
ここでも、返送されたホスゲンをより詳細に説明する記載はなされていない。
米国特許(US)第4,581,174号明細書には、イソシアナート含有反応混合物の部分的な返送下での混合回路中での第一級アミンのホスゲン化によって有機のモノイソシアナート及び/又はポリイソシアナートの連続的製造が記載されており、その際に返送される混合物中のHCl割合は0.5%未満である。ここでも、遊離アミンと共に反応帯域へのイソシアナートの連続的な返送が、尿素形成を促進することが重要である。生じる尿素は、前記方法の安定な操作を危うくする。
英国特許(GB)第737 442号明細書には、イソシアナート合成からのホスゲンの回収が記載されている。回収されたホスゲンは、0.5〜0.7%のHCl含量を有する。
独国特許出願公開(DE-A1)第10261191号明細書及び国際公開(WO)第2004/58689号パンフレットには、ホスゲン含有出発物質流中のHCl含量が0.4質量%を下回るかもしくは0.8質量%を上回り含有する場合のホスゲン化が記載されている。
これらの明細書は、気相ホスゲン化と液相ホスゲン化との間で問題点について区別しておらず、かつ好ましくは液相ホスゲン化にのみに関連している。
すなわち、返送されるホスゲンは常に、ある程度の割合の塩化水素を含有するので、そのようなホスゲンをアミンのホスゲン化へ返送することによって、アミン及び塩化水素から相応するアミン塩酸塩が形成される。これらのアミン塩酸塩は、液相中で実施されるホスゲン化の反応混合物中に、しばしば難溶性であるが、しかしながらこのことは通例、重大な欠点を、例えば堆積物形成の結果として、必然的に伴わない、それというのも、液相の運動により、生じうる堆積物が迅速に再び除去されるからである。逆に、それどころか、広がった可能性は、アミンが塩酸塩としてホスゲン化へ装入されることによって、ホスゲンに対する使用されるアミンの反応性を弱めることである。
しかしながら、気相中でのホスゲン化の際に、問題点は、完全に異なるものである:ガス状反応混合物は、十分な摩耗作用を有しないので、沈殿された堆積物を、例えばアミン塩酸塩の堆積物を、簡単に再び除去されることができないので、沈殿が、関係した構造部材の熱伝達又は貫流を望まれないように変える。
本発明の課題は、気相中でジアミンとホスゲンとを反応させて相応するジイソシアナート及び塩化水素(HCl)に変換するに当たり、高い空時収率が得られることができるように、反応の間に固体が沈殿するのを回避することができる反応操作を可能にする方法を提供することであった。
前記課題は、少なくとも1つの反応帯域中で、ジイソシアナートを、相応するジアミンとホスゲンとをホスゲンの化学量論的過剰量で反応させることにより、製造する方法によって解決され、
その際に、反応条件を、反応成分であるジアミン、ジイソシアナート及びホスゲンが少なくとも、これらの条件でガス状であるように選択し、
かつ反応帯域に少なくとも1つのジアミン含有ガス流及び少なくとも1つのホスゲン含有ガス流を供給し、
得られた本質的にガス状の反応混合物から、過剰のホスゲン及び生じた塩化水素ガス(HCl)を分離し、
分離された過剰のホスゲンを少なくとも部分的に再び反応中へ返送し、かつ
返送されたホスゲン流から塩化水素を、ホスゲン含有流中の塩化水素の質量分率が、アミン含有流との混合前に15質量%未満であるように分離する。
気相ホスゲン化の際に、本発明によれば、反応過程において生じる化合物、すなわち出発物質(ジアミン及びホスゲン)、中間生成物(特に中間に生じるモノカルバモイルクロリド及びジカルバモイルクロリド)、最終生成物(ジイソシアナート)、並びに場合により計量供給される不活性化合物が、反応条件下で気相中に残留することが努力されるべきである。これらの又はその他の成分が、気相から、例えば反応器壁又はその他の装置構造部材上で沈殿する場合には、これらの沈殿によって、関係した構造部材の熱伝達又は貫流が望まれないように変わりうる。これは特に、遊離アミノ基及び塩化水素(HCl)から形成される生じるアミン塩酸塩に当てはまる、それというのも、生じるアミン塩酸塩は、容易に沈殿しかつ困難にのみ再び蒸発可能である。
本発明による方法によって、アミン塩酸塩の形成が決定的に減少されることができるので、反応器中の堆積物形成の危険が低下されることが達成される。
本発明による方法によれば、ホスゲンとジアミンとの反応は気相中で行われる。気相中での反応は、出発物質流が気体状態で互いに反応することであると理解されるべきである。
本発明による方法を用いて製造されることができるジイソシアナートは、芳香族、環式脂肪族又は脂肪族のジイソシアナートであってよい。
環式脂肪族イソシアナートは、少なくとも1つの環式脂肪族環系を有するそのようなイソシアナートである。
脂肪族イソシアナートは、直鎖又は分枝鎖に結合されているイソシアナート基を専ら有するそのようなイソシアナートである。
芳香族イソシアナートは、少なくとも1つの芳香族環系に結合されている少なくとも1つのイソシアナート基を有するそのようなイソシアナートである。
(環式)脂肪族イソシアナートは、本明細書の範囲内で環式脂肪族及び/又は脂肪族のイソシアナートを略記して表す。
芳香族ジイソシアナートの例は、好ましくは、炭素原子6〜20個を有するそのようなもの、例えばモノマーのメチレンジ(フェニルイソシアナート(MDI)、2,4−及び/又は2,6−トルイレンジイソシアナート(TDI)及びナフチルジイソシアナート(NDI)である。
ジイソシアナートは、好ましくは(環式)脂肪族ジイソシアナート、特に好ましくは炭素原子4〜20個を有する(環式)脂肪族ジイソシアナートである。
常用のジイソシアナートの例は、脂肪族ジイソシアナート、例えばテトラメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート(1,6−ジイソシアナトヘキサン)、1,8−オクタメチレンジイソシアナート、1,10−デカメチレンジイソシアナート、1,12−ドデカメチレンジイソシアナート、1,14−テトラデカメチレンジイソシアナート、リシンジイソシアナートの誘導体、テトラメチルキシリレンジイソシアナート(TMXDI)、トリメチルヘキサンジイソシアナート又はテトラメチルヘキサンジイソシアナート、並びに3(もしくは4),8(もしくは9)−ビス(イソシアナトメチル)−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン異性体混合物、並びに環式脂肪族ジイソシアナート、例えば1,4−、1,3−又は1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−又は2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(イソホロンジイソシアナート)、1,3−又は1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−、又は2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサンである。
1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン及びトルイレンジイソシアナート異性体混合物が好ましい。1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン及び4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)−メタンが特に好ましい。
本発明による方法のためには、好ましくは分解せずに気相中へ移行されることができるそのようなアミンが、相応するジイソシアナートへの反応のために使用されることができる。炭素原子2〜18個を有する脂肪族又は環式脂肪族の炭化水素をベースとする、アミン、特にジアミンがここでは特に適している。これらの例は、1,6−ジアミノヘキサン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン(IPDA)及び4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンである。1,6−ジアミノヘキサン(HDA)が好ましくは使用される。
同様に、本発明による方法のためには、好ましくは分解せずに気相中へ移行されることができる芳香族アミンが使用されることができる。好ましい芳香族アミンの例は、2,4−又は2,6−異性体として又はそれらの混合物としての、トルイレンジアミン(TDA)、ジアミノベンゼン、R,S−1−フェニルエチルアミン、1−メチル−3−フェニルプロピルアミン、2,6−キシリジン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、ナフチルジアミン(NDA)及び2,4’−又は4,4’−メチレン(ジフェニルアミン)(MDA)又はそれらの異性体混合物である。これらの中ではジアミンが好ましく、2,4−及び/又は2,6−TDAが特に好ましい。
出発物質又はまたそれらのうちの1つのみが、不活性媒体と共に反応空間中へ計量供給されることができる。
本発明による方法に、さらに付加的な不活性媒体が添加されることができる。不活性媒体は、反応温度でガス状で反応空間中に存在し、かつ反応過程で生じる化合物と反応しない媒体である。不活性媒体は一般的に、反応前にアミン及び/又はホスゲンと混合されるが、しかしまた出発物質流とは別個に計量供給されることができる。例えば、窒素、希ガス、例えばヘリウム又はアルゴン、又は芳香族化合物、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、キシレン、二酸化炭素又は一酸化炭素が使用されることができる。好ましくは、窒素及び/又はクロロベンゼンが不活性媒体として使用される。
一般的に、不活性媒体は、不活性媒体対アミン及び/又はホスゲンのガス体積の比が0.0001を上回りかつ30まで、好ましくは0.01を上回りかつ15まで、特に好ましくは0.1を上回りかつ5までであるような量で使用される。
好ましくは、不活性媒体は、ジアミンと共に反応空間中へ導入される。
ホスゲン含有流を介する反応空間へのホスゲンの供給はまた、単独のホスゲン含有流の代わりに、複数のホスゲン含有部分流が供給されるように行われることもできる。そのような場合に、ホスゲン含有部分流は、全体のホスゲン含有全流へ合算され、かつホスゲン含有全流中の塩化水素の質量分率は、個々のホスゲン含有部分流中の塩化水素の質量分率から、反応せずに分子が維持されたと仮定して得られる。この場合に、思考上のホスゲン全流中の塩化水素質量分率のこうして計算された値が使用される。
そのような部分流は、次のようにして計量供給されることができる:
・異なるホスゲン含有部分流、例えば返送されたホスゲン及び新鮮なホスゲンを、供給する前にホスゲン含有全流へ合一し、かつ反応空間中へ供給することができる。
・その都度、返送されたホスゲン、新鮮なホスゲン又はこれらの混合物であってよい複数の部分流を、例えば欧州特許出願公開(EP-A1)第1449826号明細書に記載されているような、例えば中央ノズルの周囲へ平行に配置されている複数のノズルを介して、又はこの流れが中央ノズルを介して計量供給されるアミン含有流と混合される前に、混合のために環形空間中へ何度もノズル注入することにより、同じ箇所で反応空間中へ供給することができる。
・その都度、返送されたホスゲン、新鮮なホスゲン又はこれらの混合物であってよい複数の部分流を、反応空間の多様な箇所で計量供給することができるので、ホスゲンは反応の過程で後計量供給される。
それゆえ、"新鮮なホスゲン"という概念は、ホスゲン化法から返送されているのではなくて、たいてい塩素及び一酸化炭素からのホスゲンの合成後に、ホスゲン合成において製造されたホスゲンの5%を上回る転化率で行われるホスゲン転化を有する反応段階を通過しなかったホスゲン含有流のことを呼んでいる。
反応空間に、ガス状のホスゲン不含又はアミン不含の1つ又はそれ以上のさらに付加的な不活性流が供給される場合には、これらは、本発明による方法の実施において、ホスゲン含有全流の計算におけるホスゲン含有全流の部分流のように顧慮される。
本発明による方法の実施のためには、反応物の流れを、混合する前に、通常少なくとも200℃、好ましくは少なくとも260℃及び特に好ましくは少なくとも300℃の温度に予熱することが有利でありうる。
アミン溜め中で、アミンは好ましくはキャリヤーガスとしての不活性媒体、例えば窒素と共に、気相中へ移行され、かつ混合ユニット中へ供給される。しかしまた、アミンは、不活性媒体を使用せずに直接蒸発されることもできる。同様に、ホスゲン溜めからのホスゲンは、場合により不活性媒体と共に、気相中へ移行され、かつ混合ユニット中へ導通される。
本発明による方法において、反応物の混合は、混合装置を経て導かれる反応流の高いせん断によって特徴付けられている混合装置中で行われる。好ましくは、混合装置として、静的な混合装置、又は反応器に予め取り付けられている混合ノズルが使用される。特に好ましくは、混合ノズルが使用される。
混合の種類は、本発明によれば、重要ではなく、かつ、任意の方法で、例えば欧州特許(EP-B1)第699657号明細書、欧州出願公開特許第(EP-A2)第1319655号明細書、1欄54行〜2欄24行及び4欄16〜40行、欧州出願公開特許第(EP-A1)第1275640号明細書、3欄27行〜4欄5行、欧州出願公開特許第(EP-A2)第1362847号明細書、2欄19行〜3欄51行及び4欄40行〜5欄12行に記載されたように行われることができ、これらに関連して、その都度本開示の範囲内で明らかに関連づけられている。
本発明によれば、ホスゲンはアミノ基に対して過剰量で使用される。通常、ホスゲン対アミノ基のモル比は、1.1:1〜20:1、好ましくは1.2:1〜5:1である。
混合ユニット中での混合後に、ホスゲン、アミン及び場合により不活性媒体からなるガス状混合物は、反応器中へ導かれ、その際に反応器は反応空間を有する。
ホスゲンとアミンとの反応は、一般的に反応器中に配置されている反応空間中で行われ、すなわち反応空間は、本方法の収率に関連している、出発物質及び中間生成物及び/又は生成物の反応の一部が行われ、前記生成物中に使用されるアミンの例えば少なくとも0.5mol%が消費される及び/又は相応するイソシアナートが形成される、好ましくは使用されるアミンの少なくとも1mol%、特に好ましくは少なくとも3mol%、極めて特に好ましくは少なくとも5mol%、特に少なくとも7mol%及び殊に少なくとも10mol%が消費される及び/又は相応するイソシアナートが形成される、空間であると理解される。
反応器は、反応空間を有する技術的装置であると理解される。これは、無触媒の一相ガス反応、好ましくは連続的な無触媒の一相ガス反応に適しており、かつ必要とされる中程度の圧力に耐える、技術水準から知られた常用の全ての反応空間であってよい。反応混合物との接触に適した材料は、例えば、金属、例えば鋼、タンタル、銀又は銅、ガラス、セラミック、エナメル又はこれらからなる均質又は不均質な混合物である。好ましくは、鋼反応器が使用される。反応器の壁は、平ら又は異形(profiliert)であってよい。異形として、例えば溝又は波形が適している。
反応帯域は、ジアミンがジイソシアナートへ本質的に完全に、すなわち使用されるアミノ基の好ましくは少なくとも95mol%、特に好ましくは少なくとも97mol%、極めて特に好ましくは少なくとも98mol%、特に少なくとも99mol%、殊に少なくとも99.5mol%及びそれどころか少なくとも99.8mol%変換される、全ての反応空間の総和である。反応は、1つ又はそれ以上の反応帯域中で実施されることができ、これらのうち各々個々に、少なくとも1つのジアミン含有ガス流及び少なくとも1つのホスゲン含有ガス流が供給される。
一般的に、技術水準から知られた反応器構造タイプが使用されることができる。反応器の例は、欧州特許(EP-B1)第289840号明細書、3欄49行〜4欄25行、欧州特許(EP-B1)第593334号明細書、国際公開(WO)第2004/026813号パンフレット、3頁24行〜6頁10行、国際公開(WO)第03/045900号パンフレット、3頁34行〜6頁15行、欧州特許出願公開(EP-A1)第1275639号明細書、4欄17行〜5欄17行及び欧州特許出願公開(EP-B1)第570799号明細書、2欄1行〜3欄42行から知られており、これらに関してその都度本開示の範囲内で明らかに関連づけられている。
管形反応器が好ましくは使用される。
同様に、本質的に直方体形の反応空間、好ましくはプレート型反応器もしくはプレート型反応空間を使用することが可能である。特に好ましいプレート型反応器は、少なくとも2:1、好ましくは少なくとも3:1、特に好ましくは少なくとも5:1及び特に少なくとも10:1の幅対高さの比を有する。幅対高さの比の上限は、反応空間の所望の容積に依存し、かつ原則的に限定されていない。技術的に意義深いのは、最大5000:1、好ましくは1000:1までの幅対高さの比を有する反応空間と判明している。
反応空間中でのホスゲンとアミンとの反応は、0.1barを上回り20bar未満まで、好ましくは0.5bar〜10bar、特に好ましくは0.7bar〜5bar、特に0.8〜3barの絶対圧で行われる。
一般的に、混合装置への供給管中の圧力は、反応器中の前記の圧力よりも高い。混合装置の選択に応じて、この圧力は低下する。好ましくは、供給管中の圧力は、反応空間中よりも20〜2000mbarだけ、特に好ましくは30〜1000mbarだけ高い。
好ましい一実施態様において、反応器は、反応器の束からなる。可能な一実施態様において、混合ユニットは、独立の装置である必要はない、むしろ、混合ユニットを反応器中へ組み込むことは有利でありうる。混合ユニット及び反応器からなる組み込まれたユニットの一例は、フランジのついたノズルを有する管形反応器である。
一般的に、後処理装置中の圧力は、反応空間中よりも低い。好ましくは、圧力は、反応空間中よりも50〜500mbar、特に好ましくは80〜150mbarだけ低い。
本発明による方法によれば、ホスゲンとアミンとの反応は気相中で行われる。気相中での反応は、出発物質流及び中間生成物の生成物への変換を気体状態で互いに反応させ、かつ反応の過程で反応空間を通過する間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%、特に好ましくは少なくとも99%、極めて特に好ましくは少なくとも99.5%、特に少なくとも99.8%及び殊に少なくとも99.9%が気相中に残留することであると理解されるべきである。
中間生成物は、その場合に、例えば、ジアミンから形成されたモノアミノ−モノカルバモイルクロリド、ジカルバモイルクロリド、モノアミノ−モノイソシアナート及びモノイソシアナト−モノカルバモイルクロリド並びに前記アミノ化合物の塩酸塩である。
本発明による方法の場合に、反応空間中の温度は、これらが反応空間中で支配的な圧力比を基準として、使用されるジアミンの沸騰温度を上回るように選択される。使用されるアミン及び調節される圧力に応じて、通常、200℃を上回り、好ましくは260℃を上回り及び特に好ましくは300℃を上回る反応空間中の有利な温度となる。通例、温度は、600℃まで、好ましくは570℃までである。
本発明による方法における反応混合物の平均接触時間は、一般的に0.001秒ないし5秒未満、好ましくは0.01秒を上回り3秒未満まで、特に好ましくは0.02秒を上回り1.5秒未満までである。平均接触時間は、出発物質の混合を開始してから反応空間を後処理段階へと去るまでの期間であると理解される。好ましい一実施態様において、前記の流れは、本発明による方法において10を上回り、好ましくは100を上回り及び特に好ましくは500を上回るボーデンシュタイン数により特徴付けられている。
好ましい一実施態様において、反応空間の寸法及び流量は、反応混合物について乱流、すなわち、少なくとも2300、好ましくは少なくとも2700のレイノルズ数を有する流れが存在するように選択され、その際にレイノルズ数は、反応空間の水力直径(hydraulischen Durchmesser)を用いて形成される。
好ましくは、ガス状の反応相手は、3〜400m/秒、好ましくは10〜250m/秒の流量で反応空間を通過する。乱流によって、欧州特許(EP)第570799号明細書に記載されたような、たいて6%以下の低い標準偏差を有する狭い滞留時間及び良好な混合が達成される。例えば欧州特許出願公開(EP-A)第593 334号明細書に記載され、そのうえ閉塞しやすい狭小化のような措置は、不必要である。
反応体積は、その外面を介して温度調節されることができる。高い設備容積を有する生産設備を組み立てるために、複数の反応器管は並列に接続されることができる。しかしまた、反応は、好ましくは断熱で行われることができる。このことは、反応体積の外面を介して、技術的措置を用いて加熱又は冷却エネルギー流を流さないことを意味する。好ましくは、反応は断熱で行われる。
本発明による方法は、好ましくは一段階で実施される。このことは、出発物質の混合及び反応が、1つの工程でかつ1つの温度範囲内で、好ましくは前記の温度範囲内で、行われることであると理解されるべきである。さらに、本発明による方法は、好ましくは連続的に実施される。
反応後に、ガス状反応混合物は好ましくは130℃よりも高い温度で溶剤で洗浄される(クエンチ)。溶剤として、好ましくは、場合によりハロゲン原子で置換されていてよい炭化水素、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、及びトルエンが適している。溶剤として、特に好ましくはモノクロロベンゼンが使用される。溶剤として、前記イソシアナートも使用されることができる。洗浄の際に、イソシアナートは選択的に洗浄溶液中へ移行される。引き続き、残留しているガス及び得られた洗浄溶液は、好ましくは精留を用いてイソシアナート、溶剤、ホスゲン及び塩化水素へ分離される。好ましくは、イソシアナートが使用される。
反応混合物が反応空間中で反応された後に、クエンチを有する後処理装置中へ導かれる。好ましくは、これはいわゆる洗浄塔であり、その際にガス状混合物から、形成されたイソシアナートが不活性溶剤中での凝縮により分離されるのに対し、過剰のホスゲン、塩化水素及び場合により不活性媒体は後処理装置をガス状で通過する。不活性溶剤として、好ましくは、場合によりハロゲン原子で置換されていてよい炭化水素、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、及びトルエンが適している。好ましくは、その場合に不活性溶剤の温度は、アミンに対応するカルバミルクロリドの溶融温度を上回って保持される。特に好ましくは、その場合に、不活性溶剤の温度は、選択されるクエンチ媒体中のアミンに対応するカルバミルクロリドの溶液温度を上回って保持される。
洗浄は、例えば、撹拌容器中で又はその他の常用の装置中で、例えば塔又はミキサー−セトラー装置中で、実施されることができる。
プロセス工学的に、本発明による方法における洗浄のためには、それ自体として知られた全ての抽出法及び洗浄法及び抽出装置及び洗浄装置、例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 6th ed, 1999 Electronic Release, 章: Liquid - Liquid Extraction - Apparatusに記載されているそのようなものが使用されることができる。例えば、これは、一段階又は多段階の、好ましくは一段階の抽出、並びに並流運転方式又は向流運転方式で、好ましくは向流運転方式でのそのようなものであってよい。
適したクエンチは、例えば、欧州特許出願公開(EP-A1)第1403248号明細書、2欄39行〜3欄18行から知られており、これに関して本開示の範囲内で明らかに関連づけられている。
このクエンチ帯域中で、イソシアナート、ホスゲン及び塩化水素から本質的になる反応混合物は、ノズル注入された液体と激しく混合される。混合は、反応混合物の温度が、200〜570℃から出発して、100〜200℃に、好ましくは140〜180℃に低下され、かつ反応混合物中に含まれているイソシアナート中で凝縮によって完全に又は部分的にノズル注入された液滴中へ移行するのに対し、ホスゲン及び塩化水素が気相中に本質的に完全に残留するように行われる。
ガス状反応混合物中に含まれており、クエンチ帯域中で液相中へ移行するイソシアナートの割合は、その場合に、反応混合物中に含まれているイソシアナートを基準として、好ましくは20〜100質量%、特に好ましくは50〜99.5質量%及び特に70〜99質量%である。
反応混合物は、クエンチ帯域を好ましくは上から下へ貫流する。クエンチ帯域の下方に、捕集容器が配置されており、前記容器中で液相が沈殿され、捕集され、かつ一方の出口を経て反応空間から除去され、かつ引き続いて後処理される。残留している気相は、第二の出口を経て反応空間から除去され、かつ同様に後処理される。
クエンチは、例えば、欧州特許出願公開(EP-A1)第1403248号明細書に記載された通り、又は整理番号10 2004 030164.6及び出願日2004年06月22日を有する本願出願前に公開されていない独国特許出願明細書に記載された通りに行われることができる。
液滴は、そのためには、一成分噴霧ノズル又は二成分噴霧ノズル、好ましくは一成分噴霧ノズルを用いて発生され、かつ実施態様に応じて、10〜140°、好ましくは10〜120°、特に好ましくは10°〜100°の噴霧円錐角を発生する。
噴霧ノズルを通じてノズル注入される液体は、イソシアナートについて良好な溶解度を有しなければならない。好ましくは、有機溶剤が使用される。ハロゲン原子で置換されていてよい芳香族溶剤が特に使用される。そのような液体の例は、トルエン、ベンゼン、ニトロベンゼン、アニソール、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン(オルト、パラ)、トリクロロベンゼン、キシレン、ヘキサン、ジエチルイソフタラート(DEIP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)及びそれらの混合物、好ましくはモノクロロベンゼンである。
本発明による方法の特別な一実施態様において、ノズル注入される液体は、複数のイソシアナートからなる混合物、イソシアナートと溶剤とからなる混合物又はイソシアナートであり、その際にその都度使用されるクエンチ液体は、低沸成分、例えばHCl及びホスゲンの含分を有していてよい。好ましくは、その場合に、それぞれの方法の際に製造されるイソシアナートが使用される。クエンチ帯域中での温度低下によって反応は停止するので、ノズル注入されたイソシアナートとの副反応が排除されることができる。この実施態様の利点は、特に、溶剤の分離が放棄されることができる点にある。
選択的な好ましい一実施態様において、出発物質の少なくとも1つと共に使用される不活性媒体、及びクエンチにおいて使用される溶剤は同じ化合物であり、極めて特に好ましくは、この場合にモノクロロベンゼンが使用される。
イソシアナート中に残留する少量の副生物は、さらに付加的な精留を用いて、不活性ガスでのストリッピング又はまた結晶化により、好ましくは精留により所望のイソシアナートから分離されることができる。
引き続き場合による精製段階において、イソシアナートは、好ましくは蒸留により、溶剤から分離される。同様に、塩化水素、不活性媒体及び/又はホスゲンを含めた、残りの不純物の分離はここでさらに、例えば独国特許出願公開(DE-A1)第10260092号明細書に記載された通り、行われることができる。
クエンチ及び/又は精製段階から、本質的にホスゲン及び/又は塩化水素ガスからなる物質流が得られる。ホスゲン及び/又は塩化水素ガスを含有するこれらの物質流の少なくとも一部から、本発明によれば、塩化水素がホスゲンから分離されるので、ホスゲン含有流中の塩化水素の質量分率は、場合により新鮮なホスゲンとの混合が実施された後、アミン含有流との混合の前に、15質量%を下回り、好ましくは10質量%を下回り、特に好ましくは5質量%を下回る。
好ましくは、ホスゲン含有ガス流は、少なくとも0.0001質量%、特に好ましくは少なくとも0.01質量%、極めて特に好ましくは少なくとも0.1質量%及び特に少なくとも0.25質量%の塩化水素の質量含量を有する。
塩化水素及び/又はホスゲン及び/又は溶剤を含有する混合物の分離は、好ましくは蒸留及び/又は洗浄を通じて行われる。好ましくは、分離は、蒸留及び洗浄の組合せで実施される。
好ましい洗浄媒体は、上記でクエンチ媒体として挙げられた溶剤である。特に好ましくは、洗浄媒体及びクエンチ媒体として同じ溶剤が使用される。
組み合わされた洗浄及び蒸留の場合に、ホスゲンは、塩化水素含有流から、洗浄媒体、好ましくはトルエン、クロロベンゼン又はジクロロベンゼンでの洗浄により、洗い流される。特に好ましくはクロロベンゼンである。その場合に、ホスゲン及び塩化水素が負荷された洗浄媒体が生じる。洗浄後にこの負荷された洗浄媒体からのホスゲン及びHClの分離は、好ましくは蒸留により行われる。その場合に、本発明によれば、分離は、場合により新鮮なホスゲンとの混合後に、HCl 15質量%未満の含量を含有するホスゲン流が生じるように行われる。
洗浄及び蒸留は、1〜10bar絶対、好ましくは1〜5bar絶対の圧力で操作される。
塩化水素/ホスゲン分離に、吸着ユニット、好ましくは活性炭フィルターが、分離から導出される塩化水素流中で後接続されていてよく、前記フィルター中で洗浄媒体の痕跡量が、生じた塩化水素から除去される。
本発明による方法の好ましい一実施態様は、図1に略示的に説明されている。
アミン溜め中で、アミンは、場合によりキャリヤーガスとしての不活性媒体、例えば窒素と共に、気相中へ移行され、かつ混合ユニットIII中へ供給される。同様に、ホスゲン溜めIIからのホスゲンは、混合ユニットIII中へ導かれる。例えばノズル又はスタティックミキサーからなっていてよい、混合ユニット中での混合後に、ホスゲン、アミン及び場合により不活性媒体からなるガス状混合物は、反応帯域IV中へ移送される。図1に説明されているように、混合ユニットは、独立の反応段階である必要はなく、むしろ、混合ユニットを反応帯域中へ組み込むことは有利でありうる。
反応混合物が反応帯域中で反応された後に、これは後処理段階へ達する。好ましくは、これはいわゆる洗浄塔であり、その際にガス状混合物から、形成されたイソシアナートが不活性溶剤中での凝縮により分離されるのに対し、過剰のホスゲン、塩化水素及び場合により不活性媒体は後処理段階をガス状で通過する。不活性溶剤として、好ましくは、場合によりハロゲン原子で置換されていてよい芳香族炭化水素、例えばクロロベンゼン又はジクロロベンゼン、及びトルエンが適している。特に好ましくは、その場合に、不活性溶剤の温度は、選択されるクエンチ媒体中のアミンに相応するカルバモイルクロリドの溶液温度を上回って保持される。
引き続き精製段階において、イソシアナートは、好ましくは蒸留により、溶剤から分離される。同様に、残りの不純物、例えば塩化水素、不活性媒体及び/又はホスゲンの分離がここでさらに行われることができる。
本発明によれば、精製段階及び/又は後処理段階に由来し、かつホスゲンを含有する少なくとも1つのホスゲン含有部分流5は、その中に含まれている塩化水素が少なくとも部分的に取り除かれ、かつ反応中へ返送される。そのためには、この流れは、新鮮なホスゲン流4ともしくは混合装置IIIへのホスゲン流と合一される。
好ましくは、ホスゲン返送流8及び新鮮なホスゲン流4は、反応において得ようとする化学量論が達成されるそのような比で互いに混合される。
好ましい別の実施態様において、その場合に、HClは、少なくとも前記の基準が満たされている程度に、部分流5から除去される。
HClの除去は、蒸留により及び/又は洗浄を通じて行われることができる。洗浄を通じて分離が行われ、かつ同時に本方法において、イソシアナートを洗い流すための溶剤が反応区間の最後で使用される場合には、HCl/ホスゲン混合物の分離のための洗浄媒体として、イソシアナートを洗い流すための溶剤が好ましくは使用される。
例1(本発明による)
12mmの直径及び1mの長さを有する実験室用管形反応器中へ、モノクロロベンゼン(MCB)と予め混合されており、5.4kg/hrの質量流量を有する1,6−ジアミノヘキサン(HDA)含有流、及び塩化水素(HCl)と予め混合されており、16.7kg/hrの質量流量を有するホスゲン含有流を導通する。双方の出発物質流について、410℃の入口温度に調節する。管形反応器を、断熱操作が行われるように、補助加熱を介して温度調節する。
HDA含有流は、HDA 32.5%のHDA質量含量及びMCB 67.5%のモノクロロベンゼン質量含量を有する。
ホスゲン含有流を、HCl/ホスゲン混合物中のHCl 10%の質量含量となるように調節する。HDA含有流を、導入管を経て反応管中へ導入する。1.3bar絶対の圧力を、圧力調節器(Druckhaltung)を介して管形反応器の出口で調節する。
本試験は、3日間にわたって、供給管中の目につく圧力上昇なしに実施されることができる。
例2(比較例、本発明によらない)
12mmの直径及び1mの長さを有する実験室用管形反応器中へ、モノクロロベンゼンと予め混合されており、5.4kg/hrの質量流量を有するHDA含有流、及び塩化水素と予め混合されており、18.75kg/hrの質量流量を有するホスゲン含有流を導通する。双方の出発物質流について、410℃の入口温度に調節する。管形反応器を、断熱操作が行われるように、補助加熱を介して温度調節する。
HDA含有流は、HDA 32.5%のHDA質量含量及びMCB 67.5%のモノクロロベンゼン質量含量を有する。
ホスゲン含有流を、HCl/ホスゲン混合物中のHCl 20%の質量含量となるように調節する。
HDA含有流を、導入管を経て反応管中へ導入する。1.3bar絶対の圧力を、圧力調節器を介して管形反応器の出口で調節する。
HDAを導通する周囲において管中の固体形成となり、これは、反応器への供給管中の予圧の圧力上昇によって測定された。本試験は1時間後に中断される。
本発明による方法の好ましい一実施態様の略示図。
符号の説明
I アミン溜め、 II ホスゲン溜め、 III 混合ユニット、 IV 反応空間、 V 後処理段階(クエンチ)、 VI 精製段階、 VII ホスゲン−塩化水素分離、 1 溶剤フィード、 2 アミンフィード、 3 不活性媒体フィード、 4 ホスゲンフィード、 4a 不活性媒体フィード、 5 塩化水素、ホスゲン及び/又は不活性媒体/溶剤排出物、 6 不活性媒体/溶剤排出物(場合による)、 7 イソシアナート排出物、 8 ホスゲンの返送、 9 塩化水素排出物

Claims (14)

  1. 少なくとも1つの反応帯域中で、ジイソシアナートを、相応するジアミンとホスゲンとをホスゲンの化学量論的過剰量で反応させることにより、製造する方法であって、
    反応条件を、反応成分であるジアミン、ジイソシアナート及びホスゲンが少なくとも、これらの条件でガス状であるように選択し、かつ
    反応帯域に少なくとも1つのジアミン含有ガス流及び少なくとも1つのホスゲン含有ガス流を供給し、
    得られた本質的にガス状の反応混合物から、過剰のホスゲン及び生じた塩化水素ガス(HCl)を分離し、
    分離された過剰のホスゲンを少なくとも部分的に再び反応中へ返送し、
    かつ返送されたホスゲン流から塩化水素を、ホスゲン含有流中の塩化水素の質量分率が、アミン含有流との混合前に15質量%未満であるように分離する
    ことを特徴とする、ジイソシアナートを製造する方法。
  2. ホスゲン含有ガス流が、少なくとも0.0001質量%の塩化水素の質量含量を有する、請求項1記載の方法。
  3. ジアミン含有及び/又はホスゲン含有のガス流に、少なくとも1つの不活性媒体を、不活性媒体対アミン及び/又はホスゲンのガス体積が0.0001を上回りかつ30までであるように添加する、請求項1又は2記載の方法。
  4. 反応空間中でのホスゲンとジアミンとの反応を、0.1barを上回り20bar未満までの絶対圧で行う、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 反応空間中のホスゲンとジアミンとの反応を、200℃を上回り600℃までの温度で行う、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 反応混合物の平均接触時間が0.001秒ないし5秒未満である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. ホスゲン対アミノ基のモル比が1.1:1〜20:1である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 反応空間中の流れが、10を上回るボーデンシュタイン数を有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 少なくとも2300のレイノルズ数を有する反応混合物が反応空間を通過する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. ガス状の反応相手が3〜400m/秒の流量で反応空間を通過する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 不活性媒体がクロロベンゼンである、請求項3記載の方法。
  12. ホスゲン及びアミンを気体状態で互いに反応させ、かつ出発物質流及び中間生成物を反応の過程で、反応空間を通過する間に、少なくとも95%が気相中に残留する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. イソシアナートが、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン及びトルイレンジイソシアナート異性体混合物からなる群から選択されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 気相中でのホスゲンとジアミンとの反応における、少なくとも0.0001質量%かつ15質量%を下回る塩化水素含量を有するホスゲンの使用。
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