JP4833966B2 - イソシアナートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アミンと、ホスゲンとの反応によりイソシアナートを製造する方法に関する。
アミンとホスゲンとを反応させることによりイソシアナートを製造する各種方法が文献に記載されている。
特許文献1には、アミン流とホスゲン流とを十分に混合するための混合ノズルと、複数の有孔トレーによりカスケード状に構成された下流の縦型環状反応器との組み合わせにより、モノ−又はポリ−イソシアナートを連続的に製造する方法が記載されている。この方法の不具合は、混合ノズルに閉塞が生ずる傾向があるために、同方法の稼働安定性が低下することである。
特許文献2には、混合ノズルの稼働性を向上させるために混合装置のクリーニングピンを使用する方法が記載されている。これによる不具合は、混合装置中で可動部品を使用することである。運転時には有毒なホスゲンが生ずる危険性がある。
上記製造方法の最適化についての他のアプローチとして、反応容器の時間あたりの生産量(空時収量(space-time yield))を向上させるため、出発材料流を最適化することがある。
特許文献3には、温度と、ホスゲン化に用いられる溶媒としてのイソシアナートの使用について一段階で行われる反応を含むイソシアナートの連続的製造方法が記載されている。同方法では、イソシアナートの塩素含有率は2%未満であり、ホスゲン化には管状の反応器が使用される。この方法の不具合は、反応帯域に対して連続的にイソシアナートを循環させるため、イソシアナートが遊離アミンの存在下に反応して尿素を生成し、尿素が固体として沈殿することである。そして、この方法による操作の安定性が上記固体により阻害される危険性がある。大量のイソシアナートを循環させることにより、反応容積が比較的大きくなり、装置が高コストとなる。 特許文献4には、イソシアナート含有反応混合物を部分的に循環させ混合循環装置において、一級アミンをホスゲン化する有機モノー及び/又はポリイソシアナートの連続的製造方法が記載されている。循環混合物中のHClの割合は、0.5%未満である。この場合にも、反応帯域にイソシアナートがアミンと共に連続循環されるため、尿素の生成が促進する。そして、沈殿した尿素はこの方法の安定な操作を阻害することになる。
特許文献5は、イソシアナート合成によりホスゲンを回収する方法が記載されている。回収されたホスゲンのHCl含有率は0.5〜0.7%である。
更に、使用するアミンに対して大過剰のホスゲンを使用すると、イソシアナート生成について高い選択性が得られ、このため製造方法のコスト効率には決定的な影響があることが公知である。アミノ基に対するホスゲンの割合を増大させると、プラントにおけるホスゲン残留液(ホールドアップ)と、プラントの容積が増大する傾向が得られる。しかしながら、ホスゲンは毒性を有するため、ホスゲンのホールドアップが少量とされ、プラントが非常にコンパクトに設計されることが望ましい。すなわち、プラントの資本コストが削減され、製造方法のコスト効率が増大すると望ましいということである。
良好なコスト効率を得るための他の方法は、プラントの停止を排除して稼働時間を長期化することである。イソシアナート製造プラントでは、ホスゲン化の際に生成する固体によりプラント部品が閉塞すると、通常は運転を停止させることが必要となる。
EP−A−322647 EP−0830894 WO96/16028号 US4,581,174 GB737442
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は優れた選択性、優れた空時収量、及び優れた稼働安定性を有する反応を行うことを可能とし、このため空間的にコンパクトに設計可能であり、かつ経済的に行われるイソシアナートの製造方法を提供することにある。
また、本発明の特に重要な目的は、固体生成と製造プラント内の固体析出の割合を、特に混合ノズル及び滞留時間反応器において、低くすることの可能なイソシアナートの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明によると、
第一に、従来技術において頻繁に用いられているイソシアナートの循環と、溶媒としてのイソシアナートの使用を省略し、
第二に、混合装置又は反応装置に給送されるホスゲン含有流におけるHCl含有率を低く維持することにより、イソシアナートの製造方法が、操作効率を非常に良好として稼働されることが見出された。
すなわち、本発明者により、アミンと、ホスゲンとの反応によりイソシアナートを製造する方法であって、
(i)実質的にイソシアナートを含まず、
(ii)塩化水素の含有率が0.4質量%未満である、出発材料のホスゲン含有流を用いることを特徴とするイソシアナートの製造方法が得られた。
更に、本発明者等らにより、一級アミンのホスゲン化によるイソシアナート製造のために、実質的にイソシアナートを含まず、塩化水素の質量割合が0.4質量%未満のホスゲンを使用する方法が見出された。
更に、本発明者等により、アミン容器、ホスゲン容器、混合装置、反応器及び後処理装置を含む、一級アミンとホスゲンとの反応によりイソシアナートの製造を行うための製造プラントであって、ホスゲン容器中に存在するホスゲンが、
(i)イソシアナート含有率0.00001〜1質量%、
(ii)塩化水素含有率0.00001〜0.4質量%未満
であることを特徴とする製造プラントが見出された。
本発明の好ましい実施の形態を図1を用いて説明する。
アミン容器から得られるアミンとホスゲン容器から得られるホスゲンとを適する混合容器IIIにおいて混合する。ホスゲン容器Iにはホスゲン1、又は循環による又は後処理後のホスゲン10を装填可能である。ホスゲン容器Iから混合容器IIIに移動する材料流は、本発明の特徴(i)及び(ii)を有する出発材料のホスゲン含有流11である。
混合を行った後、得られた混合物を反応器Vに移す。混合装置と反応容器の双方としての装置(すなわち、IIIとVとが1つの装置となるように合体させたもの)、フランジ結合ノズルを有する管状反応器を用いてもよい。
処理装置VIにおいて、塩化水素と、必要に応じて不活性溶媒及び/又は少量のイソシアナート流とを、通常はイソシアナート流から分離する。任意に使用可能な処理装置VIIにおいて不活性溶媒を分離することが好ましく、次いで適する装置Xにおいて後処理を行い、アミン容器IIに循環させる。例えば、処理装置を慣用の蒸留装置とすることができる。
本発明では、反応に必要な給送されるホスゲン(=給送される出発材料のホスゲン含有流11)の塩化水素含有量が0.4%未満とされることが重要である(ii)。出発材料のホスゲン含有流の塩化水素含有質量は0.00001質量%から0.4質量%未満、好ましくは0.0001質量%から0.3質量%未満、特に好ましくは0.0005質量%から0.25質量%未満、極めて好ましくは0.001質量%から0.2質量%である。
本発明において、出発材料のホスゲン含有量の質量%に関する情報(特徴(i)及び(ii))は、ホスゲン、HCl及び場合によりイソシアナートの不純物を合わせた総質量に基づくものである。この質量%についての情報は、反応又は混合器に給送される出発材料のホスゲン含有流が更に1種類以上の溶媒を含む場合には、溶媒を含む出発材料のホスゲン含有流質量に基づくものではない。
出発材料のホスゲン含有流11における必要量のHClは、新たなホスゲンに対するHClの添加により得てもよいが、好ましくはホスゲン流10の対応の後処理により得られるとよい(すなわち、新たなホスゲンの給送量を考慮して、ホスゲン流が本発明による流体11中のHCl量(ii)を供給するようにホスゲンの後処理IXを調節する)。
更に、本発明において、出発材料のホスゲン含有流が実質的にイソシアナート(i)を含まないことも重要である。すなわち、本発明の方法では反応器で製造されたイソシアナート(又は他のイソシアナート化合物)の循環は生じず、出発材料のホスゲン含有流への給送も生じないか、又はイソシアナートを溶媒として用い、出発材料のホスゲン含有流に給送することになる。
後処理装置VIでは、HCl、ホスゲン及び必要に応じて不活性溶媒及び少量のイソシアナートを主生成物流(製造目的のイソシアナート)から分離する。装置VI内でのイソシアナートの単離は技術上の理由により通常生ずるものであるが望ましくない。更に、イソシアナートは一般にホスゲン後処理IXにおいて分離(7)され、このイソシアナートは、例えば第一の後処理装置VIに給送可能である。しかしながら、技術上の理由により、後処理装置VIは完全な、すなわち100%のイソシアナートの単離を行うものでなくてもよい。
本発明において、出発材料のホスゲン含有流は実質的にイソシアナートを含まない(i)ことが重要である。しかしながら、上述したとおり、出発材料のホスゲン含有流が少量のイソシアナートを含有しても良い。これは、例えば、流体10が完全にイソシアナートを含まないようにすることが技術的に不可能であるためである。従って、「実質的にイソシアナートを含まない」とは、出発材料のホスゲン含有流が通常は1質量%未満、好ましくは0.00001%〜1質量%未満、更に好ましくは0.0001質量%〜0.5質量%未満、更に好ましくは0.001質量%〜0.3質量%、極めて好ましくは0.01質量%〜0.2質量%未満のイソシアナートを含むということである。
本発明において、「イソシアナート」とは少なくとも1個のフリーイソシアナート基を含む全ての化合物を意味する。
出発材料のホスゲン含有流におけるHCl及びイソシアナートの量を計算する場合には、場合により塩化カルバモイルも含まれる。塩化カルバモイルはイソシアナートとHClの反応において平衡反応により生成する。出発材料のホスゲン含有流が塩化カルバモイルを含む場合、「理論上は」HClとホスゲンに解裂し、解裂生成物の各量が、イソシアナート(i)及びHCl(ii)の量の計算に含まれる。
アミン流とホスゲン流の混合に対して給送されるホスゲンが上記量のHClを含むと更に好ましい。米国特許第3,234,253号明細書に記載されているように、上記量のHClは、ホスゲンの反応混合物に、単に導入すべきではない。
本発明の方法では、反応体の混合は、給送された反応流に極めて高い剪断力を与える混合装置内で行われる。好ましく用いられる混合装置は回転混合装置、混合ポンプ、又は混合ノズルであり、これらは反応器上流に設置される。混合ノズルが使用されると特に好ましい。混合装置での混合時間は0.0001〜5秒、好ましくは0.0005〜4秒、特に好ましくは0.001〜3秒である。混合時間とは、混合過程の開始から、得られた混合物中の流体成分の97.5%が混合分(mixing fraction)を有するまでの経過時間である。この値は完全な混合状態に達した時の混合物の混合分の理論的最終値に基づくものであり、混合分の最終値に対して誤差は2.5%未満である(上記混合分の概念については、例えばJ. Warnatz,U. Mass, R. W. Dibble: Verbrennung, Springer Verlag, Berlin Heidelberg New York, 1997、第二版、134ページ)。
好ましい実施の形態において、アミンとホスゲンとの反応は、絶対圧0.9バール〜400バール、好ましくは3バール〜35バールにて行われる。ホスゲンとアミンとのモル比は、一般に1.1:1〜12:1、好ましくは1.25:1〜8:1である。反応器における総合滞留時間は、一般に10秒〜15時間、好ましくは3分〜12時間である。反応温度は、一般に25〜260℃(セ氏)、好ましくは35〜240℃である。
本発明の方法は、あらゆる慣用の脂肪族及び芳香族イソシアナート、又はこれらイソシアナート2種類以上の混合物の製造ついて好ましく適用される。例えば、モノマー状のメチレンージ(フェニルイソシアナート)(m−MDI)又は高分子メチレン−ジ(フェニルイソシアナート)(p−MDI)、トルエンジイソシアナート(TDI)、R,S−1−フェニルエチルイソシアナート、1−メチル−3−フェニルプロピルイソシアナート、ナフチルジイソシアナート(NDI)、n−ペンチルイソシアナート、6−メチル−2−ヘプタンイソシアナート、シクロペンチルイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(H6TDI)、キシレンジイソシアナート(XDI)、ジイソシアナトシクロヘキサン(t−CHDI)及びジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン(H12MDI)が好ましく用いられる。
本発明の方法は、TDI、m−MDI、p−MDI、HDI、IPDI、H6TDI、H12MDI、XDI、t−CHDI及びNDIの製造において特に好ましく、特にTDIの製造においては極めて好ましく使用される。
本発明の方法は、連続法、反連続法、及びバッチ法を含む。連続法が好ましく用いられる。
イソシアナートの製造は、対応する第一級アミンと過剰量のホスゲンの反応により行われることが一般的である。同方法は液相で行われると好ましい。
更に、本発明の方法に不活性溶媒を添加してもよい。付加的に使用される不活性溶媒は、通常は有機溶媒又はその混合物である。
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、トルエン、ヘキサン、ジエチルイソフタレート(DEIP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ベンゼン、及びこれらの混合物が好ましく使用される。従来技術の種々の文献の記載に反し、プラントにおいて製造されるイソシアナートは溶媒としては使用できない。溶媒として、クロロベンゼンが特に好ましく用いられる。
アミン/溶媒混合物に対するアミンの含有率は、通常1〜50質量%、好ましくは2〜40質量%、特に好ましくは3〜30質量%である。
反応が終了した後、生成物の混合物を精留により各イソシアナート、溶媒、ホスゲン及び塩化水素に分離すると好ましい。イソシアナート中に残存する少量の副生成物も、付加的に行われる精留又は結晶により所望のイソシアナートから分離可能である。
反応条件を選択することによって、生成物は不活性溶媒、塩化カルバモイル及び/又はホスゲンを含有しても良く、公知方法により加工可能である。
反応において、最初にホスゲンがアミノ基と反応して塩化カルバモイルを生成し、塩化水素が脱離する。次いで、塩化カルバモイル基が反応して更に塩化水素を脱離すると共に、イソシアナート基が得られる。
反応終了後、生成した塩化水素と過剰量のホスゲンを、蒸留又は不活性ガスを用いたストリッピングにより反応混合物から分離するのが一般的である。塩化水素/ホスゲンの混合物は、一般に蒸留(FR1469105)又は炭化水素を用いたスクラビングにより塩化水素とホスゲンに分離される。HClとホスゲンの分離コストは、HCl及び/又はホスゲンに関する必要な純度により決定される。ここで、HCl中のホスゲンの含有率とホスゲン中のHCl含有率とは、区別しなければならない。このように得られた、HClから分離されたホスゲンをホスゲン合成により新たなホスゲンと混合し、イソシアナートを製造するための反応に循環させる。
プラントの操作モードにより、反応又は混合装置に給送されるホスゲン含有流は、ホスゲンと上記割合のHClのみならず、ホスゲン化に用いる溶媒も含む。これは、ホスゲンと塩化水素の分離が溶媒を用いたスクラビングにより行われる場合に、特に当てはまる。
更に、本発明は本発明の製造法を行うために適した製造プラントに関する。本発明の製造プラントの好ましい実施の形態には、図1に記載した装置I、II、III、V、VI、及び必要に応じて装置VII、VIII、IX及びXが含まれる。ホスゲン化容器I内に存在するホスゲンが、
(i)イソシアナート含有率0.00001質量%〜1質量%、好ましくは0.0001質量%〜0.5質量%未満、更に好ましくは0.001質量%〜0.3質量%未満、特に好ましくは0.01〜0.2質量%未満であり、かつ
(ii)塩化水素含有率0.00001質量%〜0.4質量%未満、好ましくは0.0001質量%〜0.3質量%未満、更に好ましくは0.0005質量%〜0.25質量%未満、特に好ましくは0.001〜0.2質量%未満、
であることが必要である。
以上述べたように、本発明の方法によると、ノズル清掃のための停止(シャットダウン)の回数、更にプラント停止の回数が、公知方法と比較して大幅に低減するという利点を有する。通常、ノズル清掃を行うためにプラントはホスゲンを含まない状態とする必要があるため開放される。このように開放する回数を低下させることによりプラントの稼働性が向上する。本発明の方法によるとイソシアナート製造反応の間に、過剰のホスゲンを工程に循環させることにより導入される塩化水素に対して何倍ものイソシアナートが生成するため、技術的効果が特に驚異的である。
[実施例1](本発明による)
トルイレン溶液流とホスゲン溶液流とを、パイロットプラントの同軸二重管混合ノズル内で混合した。85質量%のモノクロロベンゼン(MCB)と15質量%のトルエンジアミン(TDA)からなり、TDAが80質量%の2,4−TDAと20質量%の2,6−TDAからなるトルエンジアミン溶液流を5kg/時間にて、内管内、速度7m/秒にて噴霧した。ホスゲン溶液流を6.78kg/時間にて、外管空所により速度5.8m/秒にて給送した。ホスゲン溶液流は90質量%のホスゲン及び9質量%以上のMCBの他に、0.02質量%の塩化水素(HCl)を含んでいた。出発材料の各流体温度を、混合ノズルから放出される流体が150℃となるように調節した。次いで同流体を、滞留時間20分の攪拌装置付きケトルを通過させた。攪拌装置付きケトルの圧力は10バール(絶対圧)であった。レベル調節バルブを介して液体反応放出物を通過させ、更に圧力調整バルブを介して気相反応放出物を通過させて、ホスゲン含有流と塩化水素含有流の留去されたカラムに導入した。3.5バール(絶対圧)にてカラムを稼働した。プラントは閉塞を生ずることなく72時間稼働した。
[比較例2]
実施例1と同様に、トルエンジアミン溶液流とホスゲン溶液流とをパイロットプラントの同軸二重管混合ノズル内で混合した。85質量%のモノクロロベンゼン(MCB)と15質量%のトルエンジアミン(TDA)からなり、TDAが80質量%の2,4−TDAと20質量%の2,6−TDAとからなるトルエンジアミン溶液流を5kg/時間にて、内管内、速度7m/秒にて噴霧した。ホスゲン溶液流を6.78kg/時間にて、外管空所により速度5.8m/秒にて給送した。ホスゲン溶液流は90質量%のホスゲン及び9質量%以上のMCBの他に、0.70質量%の塩化水素(HCl)を含んでいた。出発材料の各流体温度を、混合ノズルから放出される流体が150℃となるように調節した。次いで同流体を、滞留時間20分の攪拌装置付きケトルを通過させた。攪拌装置付きケトルの圧力は10バール(絶対圧)であった。レベル調節バルブを介して液体反応放出物を通過させ、更に圧力調整バルブを介して気相反応放出物を通過させて、ホスゲン含有流と塩化水素含有流の留去されたカラムに導入した。3.5バール(絶対圧)にてカラムを稼働した。プラントは、3.6時間後に、攪拌装置付きケトルのレベル調節バルブの閉塞により、シャットダウンしなければならなかった。
本発明の製造プラントの好ましい実施の形態を説明するための図である。
符号の説明
I ホスゲン容器
II アミン容器
III 混合装置
V 反応器
VI 第一の処理装置
VII 第二の処理装置(任意)
VIII イソシアナート容器
IX ホスゲンの後処理
X 溶媒の後処理(任意)
1 新たなホスゲンの給送
2 新たなアミンの給送
3 不活性溶媒の給送(任意)
4 塩化水素、ホスゲン、不活性溶媒、及び場合により、分離した少量のイソシアナート
6 塩化水素放出
7 イソシアナート分離(任意)
8、11 不活性溶媒分離(任意)
9 不活性溶媒処理(任意)
10 ホスゲン後処理
11 本発明の特徴(i)及び(ii)を有する出発材料のホスゲン含有流
12 出発材料のアミン含有流

Claims (7)

  1. アミンと、ホスゲンとの反応によりイソシアナートを製造する方法であって、
    (i)0.00001〜1質量%のイソシアナートを含み、
    (ii)塩化水素の含有率が0.00001質量%から0.4質量%未満である、アミン流とホスゲン流の混合に対して給送される出発材料のホスゲン含有流を用い、この出発材料のホスゲン含有流を出発材料のアミン含有流と0.0001秒から5秒の混合時間で混合することを特徴とするイソシアナートの製造方法。
  2. 出発材料のホスゲン含有流における塩化水素の含有率が0.00002質量%〜0.3質量%であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. TDI、m−MDI、p−MDI、HDI、IPDI、H6TDI、H12MDI、XDI、t−CHDI及びNDIの製造のために使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 反応を25℃〜260℃の温度範囲、及び0.9バール〜400バールの絶対圧にて行い、使用するホスゲン対アミノ基のモル比が1.1:1〜12:1の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  5. 連続法にて行われ、かつホスゲンとアミンとの反応を液相にて行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 一級アミンのホスゲン化によりイソシアナートを製造するための、0.00001〜1質量%のイソシアナートを含み、塩化水素含有率が0.00001質量%から0.4質量%未満である、アミン流とホスゲン流の混合に対して給送される出発材料のホスゲン含有流を、当該出発材料のホスゲン含有流が出発材料のアミン含有流と0.0001秒から5秒の混合時間で混合するように使用する方法。
  7. アミン容器、ホスゲン容器、混合装置、反応器及び後処理装置を含む、一級アミンとホスゲンとの反応によりイソシアナートの製造を行うための製造プラントであって、ホスゲン容器中に存在するホスゲンが、
    (i)イソシアナート含有率0.00001質量%〜1質量%、
    (ii)塩化水素含有率0.00001質量%〜0.4質量%未満
    であり、このホスゲンはアミン流とホスゲン流の混合に対して給送される出発材料のホスゲン含有流であり、且つこの出発材料のホスゲン含有流が出発材料のアミン含有流と0.0001秒から5秒の混合時間で混合するようされていることを特徴とする製造プラント。
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