以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
図1は、実施形態におけるスケジュール表示装置の構成を示すブロック図である。図2は、実施形態のスケジュール表示装置における設備間所要時間情報テーブルを示す図である。図3は、実施形態のスケジュール表示装置における通過工程情報テーブルを示す図である。
実施形態におけるスケジュール表示装置Sは、複数の処理工程によって製品を処理する場合に、前記製品における前記複数の処理工程についてのスケジュールを表示するスケジュール表示装置Sであって、前記複数の処理工程のそれぞれについて、前記スケジュールを表示する場合に必要となるスケジュール表示情報を記憶するスケジュール表示情報記憶部と、前記複数の処理工程のそれぞれについて、前記処理工程を実行するための設備に関する設備情報および各処理工程間の関係を表す処理工程間情報である設備処理情報を記憶する設備処理情報記憶部と、前記複数の処理工程の中のいずれかの処理工程を変更することによって前記スケジュールを修正する場合に、変更対象の処理工程を受け付ける受付部と、前記受付部で受け付けた前記変更対象の処理工程に対応する、前記スケジュール表示情報記憶部に記憶されているスケジュール表示情報および前記設備処理情報記憶部に記憶されている設備処理情報に基づいて、前記変更対象の処理工程における修正可能な範囲である可動範囲を求める可動範囲計算部とを備えている。さらに、実施形態におけるスケジュール表示装置Sは、前記製品のスケジュールを作成する場合に必要となる、前記製品の処理に関する製品処理情報を記憶する製品処理情報記憶部をさらに備え、前記可動範囲計算部は、前記受付部で受け付けた前記変更対象の処理工程に対応する、前記製品処理情報記憶部に記憶されている製品処理情報に基づいて、前記可動範囲を補正するものである。
より具体的には、スケジュール表示装置Sは、図1に示すように、移動操作部1と、操作情報入力部2と、操作情報判断部3と、スケジュール更新部4と、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7と、スケジュール表示部8と、ジョブ可動範囲表示部9と、表示装置10と、スケジュール表示情報記憶部11と、計画対象オーダ情報記憶部12と、設備間所要時間情報記憶部13と、通過工程情報記憶部14とを備えて構成されている。
移動操作部1は、表示手段としての表示装置10に表示されたガントチャート上で、修正元の処理工程に対応するジョブ枠を指定するとともに、移動先(修正先)を指定すべく時間軸方向への移動および/または設備軸方向への移動を指示するための入力装置であり、例えば、キーボードやマウス等である。移動操作部1は、操作情報入力部2と接続され、データが操作情報入力部2へ出力される。このガントチャートは、上述したように、時間を横軸(時間軸)に取るとともに複数の設備を縦軸(設備軸)に取り、複数の処理工程を、各設備での1回の処理工程単位ごとに、処理工程の開始時刻から終了時刻までの時間幅に対応する長方形枠(ジョブ枠)で表したタイルを、ディスプレイ上に描画したものである。タイルは、通常、長方形であり、この長方形の横幅が前記時間幅に対応している。
この移動操作部1は、複数の処理工程の中のいずれかの処理工程を変更することによってスケジュールを修正する場合に、変更対象の処理工程を受け付ける受付部の一実施形態に相当する。
操作情報入力部2は、移動操作部2と操作情報判断部3との間で、相互に信号を交換するためのインタフェース回路である。操作情報入力部2は、ソフトウェア(プログラム)および/またはハードウェアインタフェースで構成されて成る。操作情報入力部2は、操作情報判断部3と接続され、データが操作情報判断部3へ出力される。
操作情報判断部3は、操作情報入力部2を介して、移動操作部1によって処理工程の修正指示があったか否かを判断し、処理工程の修正指示があった場合に、移動操作部1によって指定されたジョブ枠(タイル、処理工程)に対応する製品の処理工程におけるジョブ識別子(ジョブID)や、処理工程の修正情報を取得するものである。処理工程の習性上方は、スケジュールを修正するために必要な情報であり、例えば、移動操作部1で指示された時間軸方向への移動先に対応する設備の設備識別子およびその設備における処理工程の順番等のデータである。操作情報判断部3は、第1可動範囲計算部5およびスケジュール更新部4とそれぞれ接続され、各データが第1可動範囲計算部5およびスケジュール更新部4へそれぞれ出力される。
スケジュール更新部4は、現在のスケジュールを表示する(示す)場合に必要となる情報であるスケジュール表示情報をスケジュール表示情報記憶部11から読み込み、移動操作部1によって指定されたジョブ枠に対応する変更対象の処理工程における修正に従って公知の常套手段によって前記現在のスケジュールを修正し、前記現在のスケジュールを更新して新たな現在のスケジュールとするものである。スケジュール更新部4は、スケジュール表示情報記憶部11に接続され、データがスケジュール表示情報記憶部11との間でやり取りされる。
スケジュール表示情報記憶部11は、複数の処理工程のそれぞれについて、製品における複数の処理工程についてのスケジュールを表示する場合に必要となるスケジュール表示情報を記憶する装置であり、例えば、書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)や、ハードディスク装置等である。より具体的には、スケジュール表示情報記憶部11は、スケジュール表示情報として、複数の処理工程のそれぞれについて、製品における複数の処理工程についての処理工程を特定し識別するためのジョブ識別子(ジョブID)、および、前記処理工程の開始時刻および終了時刻に関する開始終了情報を記憶する。ジョブIDには、処理工程を識別するだけでなく、処理工程にかかる製品を識別する情報も含まれる。初期状態では、公知の常套手段によって作成された初期計画のスケジュールにおけるスケジュール表示情報がスケジュール表示情報記憶部11に記憶され、この初期計画のスケジュール(現在のスケジュール)がスケジュール更新部4で修正され、再作成されると、スケジュール更新部4によって、この修正(再作成)済みのスケジュールにおけるスケジュール表示情報が現在のスケジュールとしてスケジュール表示情報記憶部11に記憶される。スケジュール表示情報記憶部11は、スケジュール表示部9に接続され、スケジュール表示部9の要求に従ってその要求に応じたスケジュール表示情報(ジョブIDおよびそのジョブIDの開始終了情報)をスケジュール表示部8へ出力する。
計画対象オーダ情報記憶部12は、計画対象オーダ情報を記憶する装置であり、例えば、EEPROMや、ハードディスク装置等である。計画対象オーダ情報は、スケジュールの対象となっている製品(オーダ)に関する情報であり、製品のスケジュールを作成する場合に必要となる、前記製品の処理に関する製品処理情報である。より具体的には、例えば、各製品のそれぞれについて、納期および最早投入時刻である。製品(オーダ)は、その製品についての複数の処理工程(ジョブ)を経て生産される物であり、最終製品だけでなく、その中間製品や半製品等の製品を含む。納期は、製品を生産する際に通過する複数の処理工程における最終工程(最終ジョブ)を完了すべき限界の時刻である。最早投入時刻は、製品を生産する際に通過する複数の処理工程における第1工程(第1ジョブ)を開始することができる最も早い時刻である。計画対象オーダ情報記憶部12は、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7にそれぞれ接続され、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7の要求に従って、その要求に応じたデータが第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7へ出力される。
計画対象オーダ情報記憶部12は、製品のスケジュールを作成する場合に必要となる、製品の処理に関する製品処理情報を記憶する製品処理情報記憶部の一実施形態に相当する。
本実施形態のスケジュール表示装置Sには、複数の処理工程のそれぞれについて、前記処理工程を実行するための設備に関する設備情報および各処理工程間の関係を表す処理工程間情報である設備処理情報が記憶されている。この設備処理情報の設備情報は、例えば、本実施形態では、処理工程の実行に使用される設備に関する情報(使用設備情報)および当該使用設備で当該処理工程を実行する場合に当該処理工程の実行に要する時間に関する情報(処理時間情報)、ならびに、一の設備における処理工程の終了から他の設備における処理工程の開始までに必要となる時間(設備間所要時間)を表す情報(設備間所要時間情報)等である。なお、同一の設備を使用する場合であっても製品の相違によって処理時間が異なっていてもよい。また、設備処理情報の処理工程間情報は、例えば、本実施形態では、製品を生産するための処理工程順序を表す情報(製造順情報)等である。
これら設備情報および処理工程間情報は、本実施形態では、設備間所要時間情報が設備間所要時間情報記憶部13に記憶され、製造順情報、使用設備情報および処理時間情報が通過工程情報として通過工程情報記憶部14に記憶されている。このように設備間所要時間情報記憶部13および通過工程情報記憶部14は、複数の処理工程のそれぞれについて、設備情報および処理工程間情報である設備処理情報を記憶する設備処理情報記憶部の一実施形態に相当する。
設備間所要時間情報記憶部13は、上述の設備間所要時間情報を記憶する装置であり、例えば、EEPROMや、ハードディスク装置等である。本実施形態では、設備間所要時間情報は、全ての設備の組み合わせについて、その間で最低限確保すべき時間が予め設定されており、例えば、図2に示すように、2次元マトリクス状のテーブル形式で設備間所要時間情報記憶部13に記憶される。この図2に示す設備間所要時間情報テーブル30には、縦方向の設備と横方向の設備との交差箇所に前記縦方向の設備と前記横方向の設備との間での設備間所要時間情報が登録されている。例えば、設備2と設備4との間での設備間所要時間は、24分であり、また例えば、設備3と設備5との間での設備間所要時間は、8分である。
なお、図2に示す設備間所要時間情報テーブル30では、縦方向の設備と横方向の設備との間で順序による設備間所要時間の相違がないが、縦方向の設備と横方向の設備との間で順序による設備間所要時間の相違があってもよい。すなわち、図2に示す設備間所要時間情報テーブル30では、各処理工程が縦方向の設備から横方向の設備へ順に実行される場合の設備間所要時間と逆に各処理工程が横方向の設備から縦方向の設備へ順に実行される場合の設備間所要時間とは、同一であるが、各処理工程が縦方向の設備から横方向の設備へ順に実行される場合の設備間所要時間と逆に各処理工程が横方向の設備から縦方向の設備へ順に実行される場合の設備間所要時間とは、異なっていてもよい。
設備間所要時間情報記憶部13は、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7にそれぞれ接続され、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7の要求に従って、その要求に応じたデータが第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7へ出力される。
通過工程情報記憶部14は、製造順情報、使用設備情報および処理時間情報を通過工程情報として記憶する装置であり、例えば、EEPROMや、ハードディスク装置等である。通過工程情報は、製品を生産する際に通過する複数の処理工程に関する情報であり、より具体的には、上述のように、製造順情報、使用設備情報および処理時間情報等である。本実施形態では、通過工程情報は、製品のそれぞれについて予め用意されており、製造順情報、使用設備情報および処理時間情報が予めそれぞれ設定されている。そして、本実施形態では、さらに、当該処理工程で使用される設備に代替することができる設備(代替設備)がある場合には、この代替設備も予め設定され、通過工程情報記憶部14に通過工程情報として記憶されている。
より具体的には、通過工程情報は、例えば、図3に示すように通過工程情報テーブル40としてテーブル形式で通過工程情報記憶部14に記憶されている。
この図3に示す通過工程情報テーブル40は、製造順フィールド42、工程番号フィールド(工程No.フィールド)43、使用設備フィールド44および処理時間フィールド45の各フィールドを備えて構成され、通過工程情報テーブル40には、当該通過工程情報の製品を表す製品情報41が付されている。図3に示す通過工程情報テーブル40は、製品Jの通過工程情報を登録するものである。
工程番号フィールド43は、複数の処理工程の中から処理工程を特定し識別するための識別子(処理工程識別子)を登録するためのフィールドである。本実施形態では、処理工程識別子には、各処理工程に付された番号である工程番号(工程No.)が採用されている。
使用設備フィールド44は、工程番号フィールド43に登録されている処理工程識別子で表される処理工程の実行に使用される設備(使用設備)に対応する設備識別子を登録するためのフィールドである。設備識別子は、複数の設備の中から設備を特定し識別するための識別子であり、本実施形態では、設備識別子には、各設備に付された番号である設備番号(設備名)が採用されている。
処理時間フィールド45は、工程番号フィールド43に登録されている処理工程識別子で表される処理工程の実行に使用される設備での当該処理工程を実行する場合に当該処理工程の実行に要する時間(処理時間=処理開始から処理終了までの時間)を登録するためのフィールドである。
使用設備フィールド44および処理時間フィールド45は、工程番号フィールド43に登録されている処理工程識別子で表される処理工程で使用される設備の代替設備を登録するために、本実施形態では、複数設けられており、図3に示す例では、使用設備フィールド44−1および処理時間フィールド45−1ならびに使用設備フィールド44−2および処理時間フィールド45−2の各2個が設けられている。
なお、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
また、これら工程番号フィールド43、使用設備フィールド44および処理時間フィールド45は、処理工程ごとにレコードが作成されている。
例えば、図3に示す例では、工程番号がNo.3の処理工程では、設備3が使用され、このNo.3の処理工程を設備3で処理するために27分が必要とされ、そして、No.3の処理工程は、設備3の代替設備として設備4を使用することができ、このNo.3の処理工程を設備4で処理するために35分が必要とされる。
また、製造順フィールド42は、製品を生産するための処理工程順序を表す情報(製造順情報)を登録するためのフィールドであり、前記処理工程順序に従った順で登録されている。製造順フィールド42には、前記処理工程順序が工程番号フィールド43、使用設備フィールド44および処理時間フィールド45のレコード方向に順に登録されている。そして、製造順フィールド42は、当該製品情報41の製品を生産するための処理工程順序が複数ある場合に、各処理工程順序を登録するために、本実施形態では、図3に示すように、複数設けられている。例えば、製造順フィールド421には、製品Jを生産するために、工程番号1の処理工程、工程番号2の処理工程、工程番号3の処理工程および工程番号4の処理工程の各処理工程をこの順で経る第1処理工程順序が登録されており、製造順フィールド422には、製品Jを生産するために、工程番号1の処理工程、工程番号2の処理工程、工程番号4の処理工程および工程番号3の処理工程の各処理工程をこの順で経る第2処理工程順序が登録されている。このように製品Jの処理工程順序では、工程番号3の処理工程と工程番号4の処理工程とが相互に入れ替え可能で変更可能である。
なお、本実施形態では、製造順情報、使用設備情報および処理時間情報を通過工程情報として通過工程情報テーブル40に纏めて通過工程情報記憶部14に記憶されているが、製造順情報と使用設備情報および処理時間情報とは、別々に記憶されてもよく、さらに、代替設備に関する情報も別に記憶されてもよい。
第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7は、移動操作部1で受け付けた変更対象の処理工程に対応する、スケジュール表示情報記憶部11に記憶されているスケジュール表示情報および設備処理情報記憶部(設備間所要時間情報記憶部13および通過工程情報記憶部14)に記憶されている設備処理情報に基づいて、変更対象の処理工程における修正可能な範囲である可動範囲を求めるものである。
そして、第1可動範囲計算部5は、変更対象の処理工程の修正が修正前と同一の設備であって処理工程順序において修正前と同一の順番である場合における、変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第1可動範囲を求めるものである。
また、第2可動範囲計算部6は、変更対象の処理工程の修正が修正前と異なる設備であって処理工程順序において修正前と同一の順番である場合における、変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第2可動範囲を求めるものである。
また、第3可動範囲計算部7は、変更対象の処理工程の修正が修正前と同一の設備であって処理工程順序において修正前と異なる順番である場合における、変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第3可動範囲を求めるものである。さらに、第3可動範囲計算部7は、変更対象の処理工程の修正が修正前と異なる設備であって処理工程順序において修正前と異なる順番である場合における、変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第4可動範囲を求めるものである。
これら第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7は、ジョブ可動範囲表示部9にそれぞれ接続され、各データがジョブ可動範囲表示部9へそれぞれ出力される。
スケジュール表示部8は、スケジュール表示情報記憶部11から取得した現在のスケジュールを表すスケジュール表示情報に基づいてガントチャートを作成し、この作成したガントチャートを表示装置10へ表示するものである。スケジュール表示部8は、表示装置10に接続され、データが表示装置10へ出力される。
ジョブ可動範囲表示部9は、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7から出力された第1ないし第3可動範囲を表示装置10へ表示するものである。第1ないし第3可動範囲は、ガントチャートに重畳されて表示される。ジョブ可動範囲表示部9は、表示装置10に接続され、データが表示装置10へ出力される。
これらスケジュール表示部8およびジョブ可動範囲表示部9は、ガントチャートで前記スケジュールを表示装置に表示させるとともに前記可動範囲を前記表示装置に表示させる表示部の一実施形態に相当する。
表示装置10は、スケジュール表示部8で作成されたガントチャートを表示するとともに、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7によって求められた第1ないし第3可動範囲を前記ガントチャートに重畳して表示するための出力装置であり、例えばCRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
これら操作情報判断部3、スケジュール更新部4、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7、スケジュール表示部8およびジョブ可動範囲表示部9は、例えば、マイクロプロセッサおよびその周辺回路等を備えて構成される情報処理部によって機能的に実現することができる。また、本実施形態におけるスケジュール表示装置Sは、例えば、いわゆるコンピュータによって実現することが可能である。
なお、本実施形態におけるスケジュール表示装置Sは、一体に構成されてもよいが、スケジュール表示情報記憶部11、計画対象オーダ情報記憶部12、設備間所要時間情報記憶部13および/または通過工程情報記憶部14が他の構成部と別体に構成されてもよい。スケジュール表示情報記憶部11、計画対象オーダ情報記憶部12、設備間所要時間情報記憶部13および/または通過工程情報記憶部14は、要求されたデータを返信するサーバ装置によって構成されてもよい。
次に、本実施形態の動作について説明する。図4は、実施形態におけるスケジュール表示装置の動作を示すフローチャートである。図5は、修正前と同一の設備であって処理工程順序において修正前と同一の順番で変更対象の処理工程が修正される場合における、変更対象の処理工程における修正可能な範囲の計算方法を説明するための図である。図6は、第1可動範囲が表示されたガントチャートを示す図である。図7は、第2可動範囲が表示されたガントチャートを示す図である。図8は、第3および第4可動範囲が表示されたガントチャートを示す図である。図9は、第1ないし第4可動範囲が表示されたガントチャートを示す図である。図10は、処理工程の修正前後におけるガントチャートを示す図である。
なお、以下に説明する本実施形態におけるスケジュール表示装置の処理は、コンピュータにおいても同様に、プログラムとしてCPU(Central Processing Unit)によって読み出して実行することができる。また、このプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録しておくことによって、コンピュータに供給することができる。
まず、図4に示す処理の実行前に、初期スケジュールが公知の作成方法を用いて作成され、この作成された初期スケジュールのデータがスケジュール表示情報記憶部11に記憶されるとともに、図4に示す処理の実行に必要なデータが計画対象オーダ情報記憶部12、設備間所要時間情報記憶部13および通過工程情報記憶部14にそれぞれ記憶されているものとする。
図4において、ステップS11では、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7によって、計画対象オーダ情報記憶部12、設備間所要時間情報記憶部13および通過工程情報記憶部14のそれぞれから、これらにそれぞれ記憶されているデータが読み込まれ、続いて、ステップS12では、スケジュール表示部8によって、スケジュール表示情報記憶部11からこれに記憶されている現在のスケジュールのスケジュール表示情報が読み込まれ、続いて、ステップS13では、スケジュール表示部8によって、この読み込まれた現在のスケジュールのスケジュール表示情報に基づいてガントチャートが作成され、この作成されたガントチャートが表示装置10に表示される。現在のスケジュールのスケジュール表示情報は、最初のスケジュール修正では、初期スケジュールのスケジュール表示情報であり、スケジュール修正が過去にあった場合には、修正後のスケジュール(修正スケジュール)のスケジュール表示情報である。このガントチャートでのスケジュール表示情報は、ガントチャートでスケジュールを表示する場合に必要となる情報であり、例えば、(1)製品における複数の処理工程についての処理工程のジョブID、および、(2)ジョブIDに対応する処理工程の開始時刻および終了時刻等である。
オペレータは、表示装置10に表示されたガントチャートを参照し、移動操作部1を用いてガントチャートとして表示されたスケジュールを修正すべく修正したい処理工程を指定する。例えば、オペレータは、修正したいタイルを移動操作部1で指定する。より具体的には、例えば、オペレータは、修正したいタイルをマウスで左クリックすることで指定する。
このようにオペレータによって修正したい処理工程の指示が入力されると、ステップS14において、操作情報判断部3によって、移動操作部1によって処理工程の修正指示があったか否かが判断される。この判断の結果、処理工程の修正指示がなかった場合(NO)には、本処理が終了され、処理工程の修正指示があった場合(YES)には、続いて、ステップS15の処理が実行される。
ステップS15では、操作情報判断部3によって、操作情報入力部2を介して修正指示として指定された処理工程のジョブIDが取得され、この取得された処理工程の情報が操作情報判断部3から第1可動範囲計算部5へ通知される。
続いて、ステップS16では、第1可動範囲計算部5によって、変更対象の処理工程の修正が修正前と同一の設備であって処理工程順序において修正前と同一の順番である場合における、前記変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第1可動範囲(同一工程手順での可動範囲)が計算される。
この第1可動範囲は、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻から変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻までの時間範囲に、前段の処理工程から変更対象の処理工程への設備間所要時間および変更対象の処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を考慮したものである。より具体的には、第1可動範囲は、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻に、前段の処理工程から変更対象の処理工程への設備間所要時間を加算することによって求められる時刻(第1可動範囲開始時刻)から、変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻から、変更対象の処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を減算することによって求められる時刻(第1可動範囲終了時刻)までの時間範囲である。
例えば、図5に示すように、製品の処理工程順序が、設備1を用いる処理工程S1、設備2を用いる処理工程S2、設備3を用いる処理工程S3および設備5を用いる処理工程S4の各処理工程をこの順で経る処理工程順序である場合であって、処理工程S3が修正すべき処理工程として指定された場合には、処理工程S3の第1可動範囲における第1可動範囲開始時刻は、変更対象の処理工程S3における前段の処理工程S2の終了時刻に、前段の処理工程S2から変更対象の処理工程S2への設備間所要時間T23を加算することによって求められ、処理工程S3の第1可動範囲における第1可動範囲終了時刻は、変更対象の処理工程S3における後段の処理工程S4の開始時刻から、変更対象の処理工程S3から後段の処理工程S4への設備間所要時間T35を減算することによって求められ、この処理工程S3の第1可動範囲は、前記第1可動範囲開始時刻から前記第2可動範囲終了時刻までの時間範囲となる。この設備間所要時間T23および設備間所要時間T35は、図2に示す例では、それぞれ8分および8分である。
より具体的には、第1可動範囲計算部5は、まず、操作情報判断部3から通知されたジョブIDから変更対象の処理工程がいずれの製品の処理工程であるかを取得する。次に、第1可動範囲計算部5は、この取得結果の製品に対応する通過工程情報テーブル40の製造順フィールド42を参照することで、変更対象の処理工程における前段および後段の各処理工程を取得する。次に、第1可動範囲計算部5は、この取得結果の前段および後段の各処理工程に対応する通過工程情報テーブル40の工程番号フィールド43および使用設備フィールド44を参照することで、変更対象の処理工程における前段の処理工程の使用設備および後段の処理工程の使用設備を取得する。次に、この取得結果の前段の処理工程の使用設備および後段の処理工程の使用設備にそれぞれ対応する設備間所要時間情報テーブル30を参照することで、前段の処理工程から変更対象の処理工程への設備間所要時間および変更対象の処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を取得する。一方、第1可動範囲計算部5は、操作情報判断部3から通知されたジョブIDからスケジュール表示情報を参照することで、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻および変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻を取得する。そして、第1可動範囲計算部5は、これら各データから上述のように第1可動範囲を求める。
なお、第1可動範囲計算部5は、製品の納期および最早投入時刻を逸脱しないように、第1可動範囲を補正してもよい。より具体的には、第1可動範囲計算部5は、まず、前記取得結果の製品に対応する納期および最早投入時刻を計画対象オーダ情報を参照することによって取得する。次に、第1可動範囲計算部5は、第1可動範囲の第1可動範囲開始時刻が最早投入時刻よりも前であるか否かを判断し、この判断の結果、第1可動範囲開始時刻が最早投入時刻よりも前である場合には第1可動範囲開始時刻を最早投入時刻に置き換え、一方、第1可動範囲開始時刻が最早投入時刻よりも前ではない場合には第1可動範囲開始時刻をそのままとする。そして、第1可動範囲計算部5は、第1可動範囲の第1可動範囲終了時刻が納期よりも後であるか否かを判断し、この判断の結果、第1可動範囲終了時刻が納期よりも後である場合には第1可動範囲終了時刻を納期に置き換え、一方、第1可動範囲終了時刻が納期よりも後ではない場合には第1可動範囲終了時刻をそのままとする。このように例えば製品の納期や製品の最早投入時刻等の、製品の処理に関する製品処理情報に基づいて、第1可動範囲が補正される。このため、製品処理情報を考慮したより適切な第1可動範囲の表示が可能となる。
続いて、ステップS17では、第2可動範囲計算部6によって、変更対象の処理工程の修正が修正前と異なる設備であって処理工程順序において修正前と同一の順番である場合における、前記変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第2可動範囲(代替設備での可動範囲)が計算される。
この第2可動範囲は、変更対象の処理工程を実行する設備に代替設備がある場合に、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻から変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻までの時間範囲に、前段の処理工程から代替設備の処理工程への設備間所要時間および代替設備の処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を考慮したものである。より具体的には、第2可動範囲は、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻に、前段の処理工程から代替設備の処理工程への設備間所要時間を加算することによって求められる時刻(第2可動範囲開始時刻)から、変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻から、代替設備の処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を減算することによって求められる時刻(第2可動範囲終了時刻)までの時間範囲である。
例えば、製品の処理工程順序が、上述のように、設備1を用いる処理工程S1、設備2を用いる処理工程S2、設備3を用いる処理工程S3および設備5を用いる処理工程S4の各処理工程をこの順で経る処理工程順序である場合であって、処理工程S3が修正すべき処理工程として指定され、処理工程S3の設備3を設備4で代替することができる場合には、処理工程S3の第2可動範囲における第2可動範囲開始時刻は、変更対象の処理工程S3における前段の処理工程S2の終了時刻に、前段の処理工程S2から代替設備の設備4の処理工程への設備間所要時間T24を加算することによって求められ、処理工程S3の第2可動範囲における第2可動範囲終了時刻は、変更対象の処理工程S3における後段の処理工程S4の開始時刻から、代替設備の設備4の処理工程から後段の処理工程S4への設備間所要時間T45を減算することによって求められ、この処理工程S3の第2可動範囲は、前記第2可動範囲開始時刻から前記第2可動範囲終了時刻までの時間範囲となる。この設備間所要時間T24および設備間所要時間T45は、図2に示す例では、それぞれ24分および20分である。
より具体的には、第2可動範囲計算部6は、まず、上述した第1可動範囲計算部5における取得結果の製品に対応する通過工程情報テーブル40の製造順フィールド42、工程番号フィールド43および使用設備フィールド44を参照することで、変更対象の処理工程で使用される設備の代替設備を取得する。次に、第2可動範囲計算部6は、第1可動範囲計算部5と同様の処理によって、変更対象の処理工程における前段の処理工程の使用設備および後段の処理工程の使用設備を取得してもよいが、第1可動範囲計算部5における取得結果の変更対象の処理工程における前段の処理工程の使用設備および後段の処理工程の使用設備ならびに変更対象の処理工程の設備を代替する代替設備にそれぞれ対応する設備間所要時間情報テーブル30を参照することで、前段の処理工程から代替設備の処理工程への設備間所要時間および代替設備の処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を取得する。一方、第2可動範囲計算部6は、第1可動範囲計算部5と同様の処理によって、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻および変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻を取得してもよいが、第1可動範囲計算部5の取得結果の、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻および変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻ならびに前記各設備間所要時間の各データから上述のように第2可動範囲を求める。
なお、第2可動範囲計算部6は、第1可動範囲計算部5と同様に、製品の納期および最早投入時刻を逸脱しないように、第2可動範囲を補正してもよい。このため、製品処理情報を考慮したより適切な第2可動範囲の表示が可能となる。
続いて、ステップS18では、第3可動範囲計算部7によって、変更対象の処理工程の修正が修正前と同一の設備であって処理工程順序において修正前と異なる順番である場合における、前記変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第3可動範囲が計算される。また、第3可動範囲計算部7によって、変更対象の処理工程の修正が修正前と異なる設備であって処理工程順序において修正前と異なる順番である場合における、前記変更対象の処理工程における修正可能な範囲である第4可動範囲が計算される。これら第3および第4可動範囲は、工程順変更時の可動範囲となる。
この第3可動範囲は、変更対象の処理工程に処理工程順序の順番に入れ替えがある場合に、変更対象の処理工程を入れ替え後における前段の処理工程の終了時刻から変更対象の処理工程を入れ替えた後における後段の処理工程の開始時刻までの時間範囲に、前段の処理工程から変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程への設備間所要時間および変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を考慮したものである。より具体的には、第3可動範囲は、変更対象の処理工程を入れ替え後における前段の処理工程の終了時刻に、前段の処理工程から変更対象の処理工程を入れ替え後における処理工程への設備間所要時間を加算することによって求められる時刻(第3可動範囲開始時刻)から、変更対象の処理工程を入れ替え後における後段の処理工程の開始時刻から、変更対象の処理工程を入れ替え後における処理工程から後段の処理工程への設備間所要時間を減算することによって求められる時刻(第3可動範囲終了時刻)までの時間範囲である。
ここで、変更対象の処理工程を入れ替え後における前段の処理工程の終了時刻は、例えば、変更対象の処理工程を入れ替え後における前段の処理工程Aのさらに前段の処理工程Bにおける終了時刻に、さらに前段の処理工程Bから前段の処理工程Aへの設備間所要時間および前段の処理工程Aの処理時間を加算することによって求められる時刻としてよい。
あるいは、第3可動範囲は、第3可動範囲開始時刻から第3可動範囲終了時刻までの時間範囲とされるが、この第3可動範囲開始時刻が、変更対象の処理工程を入れ替え後における後段の処理工程の開始時刻から、変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程から変更対象の処理工程を入れ替え後における後段の処理工程への設備間所要時間および変更対象の処理工程を入れ替え後における処理工程の処理時間を減算することによって求められる時刻とされ、この第3可動範囲終了時刻が、変更対象の処理工程を入れ替え後における後段の処理工程の開始時刻から、変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程から変更対象の処理工程を入れ替え後における後段の処理工程への設備間所要時間を減算することによって求められる時刻とされてもよい。
なお、変更対象の処理工程を入れ替え後における処理工程が処理工程順序の最終工程となる場合には、納期が変更対象の処理工程を入れ替え後における後段の処理工程の開始時刻とされてよく、変更対象の処理工程を入れ替え後における処理工程から納期への所要時間(例えば、最終工程完了から出荷や配送に要する時間)がこれらの設備間所要時間とされてよい。
例えば、製品の処理工程順序が、上述のように、設備1を用いる処理工程S1、設備2を用いる処理工程S2、設備3を用いる処理工程S3および設備5を用いる処理工程S4の各処理工程をこの順で経る処理工程順序である場合であって、処理工程S3が修正すべき処理工程として指定され、処理工程S3と処理工程4とが入れ替えることができる場合(設備1を用いる処理工程S1、設備2を用いる処理工程2、設備5を用いる処理工程4および設備3を用いる処理工程3の処理工程順序)には、処理工程S3の第3可動範囲における第3可動範囲開始時刻は、変更対象の処理工程S3を入れ替え後における前段の処理工程S4の終了時刻に、前段の処理工程S4から変更対象の処理工程S3を入れ替え後における処理工程S3への設備間所要時間T53を加算することによって求められ、処理工程S3の第3可動範囲における第3可動範囲終了時刻は、変更対象の処理工程S3を入れ替え後における後段の処理工程(最終工程)の開始時刻(例えば上記例では納期)から、変更対象の処理工程S3を入れ替え後における処理工程S3から後段の処理工程への設備間所要時間(例えば上記例では変更対象の処理工程S3を入れ替え後における処理工程S3から納期への所要時間)を減算することによって求められ、この処理工程S3の第3可動範囲は、前記第3可動範囲開始時刻から前記第3可動範囲終了時刻までの時間範囲となる。この設備間所要時間T53(=T35)は、図2に示す例では、8分である。
より具体的には、第3可動範囲計算部7は、まず、上述した第1可動範囲計算部5における取得結果の製品に対応する通過工程情報テーブル40の製造順フィールド42を参照することで、変更対象の処理工程と入れ替えることができる処理工程を取得し、変更対象の処理工程を入れ替えた後における前段および後段の各処理工程を取得する。次に、第3可動範囲計算部7は、この取得結果の前段および後段の各処理工程に対応する通過工程情報テーブル40の工程番号フィールド43および使用設備フィールド44を参照することで、変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程における前段の処理工程の使用設備および後段の処理工程の使用設備を取得する。次に、第3可動範囲計算部7は、この取得結果の前段の処理工程の使用設備および後段の処理工程の使用設備にそれぞれ対応する設備間所要時間情報テーブル30を参照することで、変更対象の処理工程を入れ替えた後における前段の処理工程から変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程への設備間所要時間および変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程から変更対象の処理工程を入れ替えた後における後段の処理工程への設備間所要時間を取得する。さらに、第3可動範囲計算部7は、変更対象の処理工程における前段の処理工程から変更対象の処理工程を入れ替えた後における前段の処理工程への設備間所要時間を取得する。一方、第3可動範囲計算部7は、操作情報判断部3から通知されたジョブIDからスケジュール表示情報を参照することで、変更対象の処理工程における前段の処理工程の終了時刻および変更対象の処理工程における後段の処理工程の開始時刻を取得する。そして、第3可動範囲計算部7は、これら各データから上述のように第3可動範囲を求める。
なお、第3可動範囲計算部7は、第1可動範囲計算部5と同様に、製品の納期および最早投入時刻を逸脱しないように、第3可動範囲を補正してもよい。このため、製品処理情報を考慮したより適切な第3可動範囲の表示が可能となる。
一方、第4可動範囲は、変更対象の処理工程を入れ替えた後における処理工程に使用される設備の代替設備を、第2可動範囲を求める場合の代替設備と考えることで、第2可動範囲と略同様に定義され、第2可動範囲と略同様に求められる。例えば、上述の例では、処理工程S3と処理工程4とが入れ替えることができ、処理工程3の設備3が設備4(代替設備)で代替することができるので、設備1を用いる処理工程S1、設備2を用いる処理工程2、設備5を用いる処理工程4および設備4を用いる処理工程3の処理工程順序となる。
続いて、ステップS19では、ジョブ可動範囲表示部9によって、第1ないし第3可動範囲計算部5、6、7から出力された第1ないし第3可動範囲をガントチャートに重畳して表示装置10に表示される。
例えば、第1可動範囲W1は、図6に示すように、ガントチャートに重畳して表示装置10に表示される。また例えば、第2可動範囲W2は、図7に示すように、ガントチャートに重畳して表示装置10に表示される。また例えば、第3可動範囲W3は、図8に示すように、ガントチャートに重畳して表示装置10に表示される。また例えば、第4可動範囲W4は、図8に示すように、ガントチャートに重畳して表示装置10に表示される。各第1ないし第4可動範囲W1、W2、W3、W4は、個別に表示装置10に表示されてもよく、また、図9に示すように、同時に表示装置10に表示されてもよい。
このように本実施形態におけるスケジュール表示装置Sでは、変更対象の処理工程における可動範囲が求められる。このため、このスケジュール表示装置Sでは、スケジュールを修正する場合に、変更対象の処理工程について可動範囲を表示装置10に表示することができる。したがって、スケジュールを修正する場合に、オペレータは、この可動範囲を参照することによって、例えば修正すべき処理工程の選択や処理工程の移動先の選択等の判断を行うことができ、効率よくスケジュールの修正を実行することができる。
そして、可動範囲には設備間所要時間が考慮されているので、オペレータは、例えば、設備レイアウトによる設備間の搬送時間の相違や、特定の設備での処理工程の実行後に行われる検査時間等を意識する必要がなく、可動範囲を参照するだけで視覚的にこれら設備間の搬送時間の相違や検査時間等を考慮したスケジュールの修正を実行することができる。
また、第1可動範囲が求められ、このため、処理工程が同一設備であって処理工程順序において同一の順番で修正される場合に、第1可動範囲を適切に表示することが可能となる。したがって、オペレータは、適切に表示された第1可動範囲を参照することによって、効率よくスケジュールの修正を実行することができる。
また、第2可動範囲が求められ、このため、処理工程が異なる設備であって処理工程順序において同一の順番で修正される場合に、第2可動範囲を適切に表示することが可能となる。したがって、オペレータは、適切に表示された第2可動範囲を参照することによって、効率よくスケジュールの修正を実行することができる。
また、第3可動範囲が求められ、このため、処理工程が同一設備であって処理工程順序において異なる順番で修正される場合に、第3可動範囲を適切に表示することが可能となる。したがって、オペレータは、適切に表示された第3可動範囲を参照することによって、効率よくスケジュールの修正を実行することができる。
また、第4可動範囲が求められ、このため、処理工程が異なる設備であって処理工程順序において異なる順番で修正される場合に、第4可動範囲を適切に表示することが可能となる。したがって、オペレータは、適切に表示された第4可動範囲を参照することによって、効率よくスケジュールの修正を実行することができる。
そして、オペレータは、表示装置10に表示された、可動範囲が重畳されたガントチャートを参照し、移動操作部1を用いてガントチャートとして表示されたスケジュールを修正すると、ステップS20では、操作情報判断部3は、操作情報判断部3によって、操作情報入力部2を介して処理工程の修正情報が取得され、この取得された処理工程の修正情報がスケジュール更新部4へ通知される。
例えば、オペレータは、修正したいタイルを移動操作部1で指定するとともに、修正先(移動先)を移動操作部1で指定する。より具体的には、例えば、オペレータは、修正したいタイルをマウスで左クリックすることで指定するとともに、修正先へマウスの左クリックしながらドラッグして修正先で前記左クリックを解除することで修正先を指定する。このように本実施形態では、表示装置10にスケジュールおよび可動範囲がガントチャートで表示されるので、オペレータは、複数の処理工程の実行順を複数の設備ごとに俯瞰することができ、視覚的に簡易にスケジュールを修正することが可能となる。
続いて、ステップS21では、スケジュール更新部4によって、移動操作部1によって指定されたタイルに対応する変更対象の処理工程における修正に従って公知の常套手段によって現在のスケジュールが修正される。
例えば、図10(A)に示す可動範囲が重畳されたガントチャートをオペレータが参照することによって、オペレータは、処理工程J3を第4可動範囲W4内へ修正する指示をスケジュール表示装置Sへ入力し、スケジュール表示装置Sは、そのスケジュール更新部4によって図10(B)に示すようにスケジュールを修正する。この図10(B)に示す修正後のスケジュールでは、設備3の処理工程J3が設備4の処理工程aの前に割り込まれ、処理工程の修正によって処理工程J3と処理工程J4とが入れ替わり、処理時間が設備3の27分から設備4の35分に変更されている。
続いて、ステップS22では、スケジュール更新部4によって、オペレータの指示に従って現在のスケジュールを更新して新たな現在のスケジュールとし、この新たな現在のスケジュールがスケジュール表示情報記憶部11に保存される。なお、オペレータの指示がこの新たな現在のスケジュールをスケジュール表示情報記憶部11に保存しないものである場合には、修正前のスケジュールが現在のスケジュールとされる。そして、処理がステップS14に戻される。
このような上述の操作を繰り返すことによって、初期スケジュールが逐次修正され、好ましいスケジュールへ改良されて行く。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。