JP5043349B2 - 耐酸性固定シール用ジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、主としてボイラ排ガス用の耐酸性熱交換器における管板と伝熱管(管状体)との機械的接合に用いる耐酸性固定シール用ジョイントに関するものである。
主にボイラの排ガス用として使用されている耐酸性熱交換器の構成部材の材質としては、耐食性の点で金属材料をそのまま採用することができず、炭素材、ガラス材及びフッ素樹脂シートライニングされた金属材が広く使用されている。また、ボイラ排ガス用の耐酸性熱交換器では、チャンバ内を高温の腐食性ガスが通過する。従って、管板と管状体との接続部は、管状体を流通する冷却水により多少は降温されるものの、耐酸性熱交換器稼動時には通常100℃以上になっており、耐熱性と耐食性において厳しい条件となる。更に、管板と管状体との接続部には、冷却水の通った管状体の荷重がかかり、また、チャンバ内を通過する腐食性ガスのガス流による微振動を常に受けている。高温の腐食性ガスとのシール性能が確保されなければならない上に、内圧に対する機械強度も必要となり、耐久性と信頼性の点で非常に厳しい特性が要求される。
そこで、これまで、管板と管板を貫通する管状体との接合方法としては、耐食性樹脂を繊維で強化したFRP(Fiber Reinforced Plastics)もしくはセメント等からなる充填材を流し込んで管板作成と管状体接合とを同時に行う方法(特許文献1参照)、管板内に埋め込んだ金属板と管状体とを接合する方法(特許文献2参照)、及び黒鉛粉混入樹脂で接着接合する方法(特許文献3参照)等が知られている。
上記以外にも、耐酸性熱交換器にFRP(繊維強化樹脂)を適応させる試みが多くなされてきた。特に、炭素繊維複合材は熱伝導率、機械特性及び疲労特性に優れていることから、伝熱管(管状体)として採用する提案が知られている(特許文献4,特許文献5,特許文献6参照)。
しかしながら、FRPは、メリットが多いにもかかわらず、他部材との接合において、金属材料のように溶接接合できないことが、実用化されていない大きな要因となっている。FRPの場合、溶接に代わる技術としては接着剤による接合が考えられるが、接着剤を深度のある間隙に隅々まで完全に充填し、硬化後においてもクラックやピンホールが発生しないように接合するには、多段の工程を要し、コストが高くなることや、接着剤の耐久性においても問題があった。特に、耐酸性熱交換器においては、接着剤による接合では、耐熱性と耐食性の面で限界があるのが実情である。
一方、機械的接合は、接着剤による接合と比較して、締付作業のみであるため、作業及びメンテナンスが容易であり、かつ、信頼性が高いものである。従って、FRPにおいては、接着剤と併用して、或いは接着剤のみによる接合に代わるものとして、機械的接合が採用されている。例えば、図1に示す様に、管板Kと、この管板Kに形成された開口部Tとの間に挿通された管状体Pとを機械的に接合する場合には、くさび型シール材Sが用いられている。
特開昭58−117998号公報 実開昭59−76890号公報 実公平2−49519号公報 特開平7−12494号公報 特開平10−132492号公報 特開平11−342545号公報
しかしながら、従来のくさび型シール材Sでは、管状体Pの僅かな外径変動に追従することができず、管板Kとくさび型シール材Sとの接合部、及び、くさび型シール材Sと管状体Pとの接合部を、同時に完全にシールすることは困難である。更に、各々の接合部のシール性能が経年変化により低下するという問題がある。その上、一般的に用いられているシール材の材質では、耐熱性、耐食性に見劣りし、耐酸性熱交換器には適応できない材質である。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、管板とFRPからなる管状体との機械的接合を可能にし、かつ、耐熱性、耐食性及び耐久性に優れた、信頼性の高い耐酸性固定シール用ジョイントを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、管板の開口部と該開口部に挿通された繊維強化樹脂からなる管状体との間に、繊維強化樹脂からなるジョイントパイプを挿入し、前記開口部と前記ジョイントパイプの基部側との間をシールするジョイント機構を設け、前記ジョイントパイプの先端側に、前記管状体と前記ジョイントパイプとの間をシールするユニオン機構を設け、前記ジョイント機構と前記ユニオン機構とを一体化した耐酸性固定シール用ジョイントであって、前記ジョイント機構は、前記ジョイントパイプの基部側に設けたフランジ部と、前記管板と前記フランジ部との間をシールする第1のシール材と、前記ジョイントパイプの先端側に螺合し、かつ、前記フランジ部との間で前記管板を締め付ける締付ナットとを備え、前記ユニオン機構は、前記ジョイントパイプに螺合する固定ユニオンと、前記管状体と前記固定ユニオンとの間に介装され、前記ジョイントパイプと前記管状体とをシールする第2のシール材とを備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記ジョイント機構の前記第1のシール材が、Oリングであり、前記ユニオン機構の前記第2のシール材が、前記固定ユニオンの締め付けにより前記ジョイントパイプの端面と前記管状体の外周面とに密着する断面くさび型シール材であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記ジョイントパイプを形成している繊維強化樹脂は、炭素繊維強化フェノール樹脂複合材からなり、前記Oリングで形成している前記第1のシール材と前記断面くさび型シール材で形成している前記第2のシール材は、フッ素樹脂からなることを特徴とする。
請求項1に記載された発明によれば、ジョイント機構及びユニオン機構の両機構が作用することにより、接着剤などを用いずに、耐酸性熱交換器の管板とFRPからなる管状体とが、耐酸性固定シール用ジョイントを介して、機械的に接合されることになる。耐酸性固定シール用ジョイントを上述のように構成することで、これまでは管板と管状体の接合部のみで接合シールしていたものが、ジョイントパイプの基部側と先端側の2箇所に分散して機械強度を維持しながら、機械的接合及びシールをすることができるため、信頼性の向上を図ることが可能となる。
また、耐酸性固定シール用ジョイントは、上述のジョイント機構とユニオン機構とが一体化されているため、部材数が減少し、取付作業効率の向上、及び将来のメンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
さらに、第1のシール材及び第2のシール材を介して機械的接合をすることで、機械的接合による結合力を有効にシール作用に利用することができるため、確実にシール性能が確保され、信頼性の向上を図ることが可能となる。
請求項に記載された発明によれば、ジョイント機構においては、Oリングにより管板に穿孔された円形の開口部とジョイントパイプとの間隙を確実にシールすることができ、ユニオン機構においては、くさび型シール材によりジョイントパイプと管状体の間隙を固定ユニオンの締め付けにより確実にシールすることができるため、信頼性の向上を図ることが可能となる。
請求項に記載された発明によれば、ジョイントパイプは耐熱性、耐食性だけでなく硬度等も確保することができ、また、第1のシール材と第2のシール材は耐食性を確実に確保することができるため、耐酸性熱交換器の管板と管状体との機械的接合及びシールをするために十分適応可能であると共に、これまでの接合方法よりも信頼性の向上を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図2、図3に示すように、耐酸性固定シール用ジョイントAは、ジョイント機構1、ユニオン機構2及びジョイントパイプ3から構成されており、管板4と管板4の開口部20に挿通された管状体5とが、耐酸性固定シール用ジョイントAを介して、機械的接合されている。
ジョイント機構1の説明を行う。
ノボラック樹脂を主成分としたフェノール樹脂の炭素繊維複合材からなる筒状の形状をしたジョイントパイプ3の基部側に、フランジ部6が設けられている。フランジ部6の外周は、六角又は八角形状が好ましい。フランジ部6における管板4との圧着面には、環状の凹陥部21が設けられ、凹陥部21にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂からなるOリング7が固定されている。
ジョイントパイプ3の外周には、管板4の厚み分を除いたほぼ全長に、雄ねじ30が切られている。ジョイントパイプ3の外径は、管板4に穿孔された開口部20の孔径より僅かに小さく、ジョイントパイプ3の内径は、貫通する管状体5の外径より僅かに大きく設計されている。ジョイントパイプ3の外径は、管板4に穿孔された開口部20の孔径より1.0mm小さいものが望ましい。
PTFE樹脂からなる環状のシールパッキン8の内径は、ジョイントパイプ3の外径より僅かに大きく設計されており、ジョイントパイプ3に挿通され、管板4と圧着される。締付ナット9は、内周に雌ねじ31が切られており、ジョイントパイプ3の雄ねじ30に螺合される。ロックナット10にも、締付ナット9と同様に内周に雌ねじ32が切られており、ジョイントパイプ3の雄ねじ30に螺合される。締付ナット9とロックナット10の外周は、六角又は八角形状が好ましい。
ジョイントパイプ3の全長は、管板4、フランジ部6、シールパッキン8、締付ナット9及びロックナット10の厚みと、固定ユニオン12の雌ねじ33の長さL及び締付工具の作用長さ等によって決定される。
ジョイントパイプ3を耐酸性熱交換器の内側に入れ、ジョイントパイプ3の先端側を管板4に穿孔された開口部20より外側に突き出すようにして設置する。ジョイントパイプ3がOリング7及びフランジ部6を介して、管板4に内側から圧着される。管板4の外側には、シールパッキン8を管板4に圧着できるようにジョイントパイプ3に挿通し、締付ナット9をジョイントパイプ3に挿通し、螺合することで、管板4とジョイントパイプ3が機械的接合及びシールされる。ここで、締付ナット9の締付作業の際に、工具を用いるための作業空間を確保する必要がある。更に、ロックナット10を締付ナット9の外側からジョイントパイプ3に挿通し、螺合することで、より強固に管板4とジョイントパイプ3とを固定することが可能となる。
次に、ユニオン機構2の説明を行う。
ジョイントパイプ3の先端側に、PTFE樹脂からなる雌雄一対のテーパコア11を設ける。雄型テーパコア11bの底面と管状体5の外周面とが接する方向に、雄型テーパコア11bが管状体5に挿通され、その後に雌型テーパコア11aと雄型テーパコア11bとの傾斜面が面接触されるように、雌型テーパコア11aが管状体5に挿通されている。図4に示すように、テーパコア11の内径dは、ジョイントパイプ3の内径と同等寸法で設計されると共に、テーパコア11の外径Dは、ジョイントパイプ3の外径と同等寸法で設計されている。テーパコア11の傾斜角度Rは、雌型テーパコア11aと雄型テーパコア11bとで同一とし、面接触となるように設計されている。テーパコア11の外径直線部hは、1.0〜1.5mm確保した上で、テーパコア11の傾斜角度Rがtan0.2〜tan0.4に収まるようにテーパコア11の底面の長さHと高さIを決定する。
固定ユニオン12は、ジョイントパイプ3と螺合される側の内径はジョイントパイプ3の外径と同等寸法で設計され、他側の内径はジョイントパイプ3の内径と同等寸法で設計されている。固定ユニオン12におけるジョイントパイプ3と螺合される側の内周には、テーパコア11の底面の長さH分を除いたほぼ全長に雌ねじ33が切られており、ジョイントパイプ3の雄ねじ30に螺合される。また、ジョイントパイプ3の先端には、テーパコア11が収まるための段差が設けられている。固定ユニオン12の雌ねじ33の長さLは、テーパコア11を十分に締付けるだけの長さがあればよい。固定ユニオン12の大きさは、テーパコア11の大きさに従って決定される。また、固定ユニオン12の外周は、六角又は八角形状が好ましい。
図2に示すように、雄型テーパコア11bと雌型テーパコア11aとを管状体5に挿通した後に、固定ユニオン12を管状体5に挿通し、ジョイントパイプ3に螺合させると、テーパコア11が作用し、ジョイントパイプ3の端部と管状体5の外周面とが機械的接合されると共に、シールされる。
次に、FRPからなる管状体5の外径寸法のバラツキ誤差に対する対策を説明する。
管状体5は、FRPであるため外径寸法精度及び真円度精度に限界があり、多本数の管状体5の全てのシール性能を確保するには、耐酸性固定シール用ジョイントAにより、管状体5の外径寸法のバラツキ誤差を吸収することが必要である。ジョイントパイプ3の内径は、管状体5の設計外径より0.05〜0.3mm、より好ましくは0.1〜0.2mmの差をもって大きく設計されることが望ましい。管状体5の外径寸法のバラツキを考慮に入れると、前述の差が0.05mmより小さい場合は、ジョイントパイプ3に管状体5を貫通させることが困難となり、0.3mmより大きくなると、ジョイントパイプ3と管状体5とのシール性能が悪化するという不具合の発生確率が高くなる。
以上のように、耐酸性固定シール用ジョイントを構成することで、これまでは管板と管状体の接合部のみで接合シールされていたものが、ジョイントパイプの基部側と先端側の2箇所に分散して機械的強度を維持しながら、機械的接合及びシールをすることができるため、信頼性の向上を図ることが可能となる。
本実施形態によれば、ジョイント機構とユニオン機構の両機構とも、ねじ締付作業のみで機械的接合及びシールをすることが可能であるため、作業も容易にできると共に、ねじ締付時のマーキング管理を徹底することで、メンテナンス時にねじ締付状態を容易に確認することが可能となる。
また、上述のジョイント機構とユニオン機構とが一体化されているため、部材数を少なくすることができる。部材数が少なくなれば、部材毎の寸法誤差が少なくなり、部材の寸法精度が確保されやすくなる。更に、取付作業効率の向上、及び将来のメンテナンス性の向上を図ることも可能となる。
上述のジョイント機構とユニオン機構のそれぞれが、機械的接合による結合力を有効にシール作用に利用することができるため、管板の開口部の孔径や管状体の外径寸法の若干の寸法誤差にも追従することができ、信頼性の向上を図ることが可能となる。
次に、構成部材の材質について説明を行う。
まず、ジョイントパイプ3は、フランジ部6が腐食性高温ガスに直接接触すること、また、管状体5との僅かな間隙に腐食性高温ガスが流入する可能性があるために、高度の耐熱性と耐食性が要求される。更に、ジョイントパイプ3は、本実施形態における機械接合部材の主構成品であるため、機械特性も必要となる。その結果、ジョイントパイプ3は、ノボラック樹脂を主成分としたフェノール樹脂の炭素繊維複合材を用いた圧縮成型品もしくは射出成型品とした。炭素繊維含有率は、10〜30%が望ましい。耐食性のみを考慮すると、フッ素樹脂の方が優れているが、耐熱性や硬度の点でフッ素樹脂では本実施形態におけるジョイントパイプ3には適さない。
次に、Oリング7、シールパッキン8及びテーパコア11は、耐食性に優れるフッ素樹脂が好ましく、その中でも更に耐熱性の高いPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂がより望ましい。
その他の部材に関しては、ねじ加工での寸法精度が確保され、締付トルクに耐えうる機械強度があれば、その材質は限定されないが、樹脂製品が好ましい。
構成部材を上述の材質にて構成することで、ジョイントパイプは耐熱性、耐食性だけでなく硬度等も確保することができる。また、Oリング、シールパッキン及びテーパコアは、耐食性を確実に確保することができる。結果として、信頼性の高い耐酸性固定シール用ジョイントを構成することが可能となる。
本実施形態による耐酸性固定シール用ジョイントは、耐熱性、耐食性及び耐久性を有すると共に、耐酸性熱交換器の管板とFRPからなる管状体との間を機械的接合及びシールすることが可能であるため、当該接合部に十分適応可能であると共に、従来の接合部材より高い信頼性も確保することが可能となる。
以上で本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような態様も採用可能である。
耐酸性固定シール用ジョイントを耐酸性熱交換器に採用しているが、他の機器に使用することも可能である。また、FRPからなる管状体に耐酸性固定シール用ジョイントを採用した場合を説明したが、性能が確保されるのであれば、FRP以外の材質からなる管状体の場合にも採用できる。
以下、実施例により本発明の具体例を説明する。
外径設計値が32mmで有効長が2mである炭素繊維複合材製の伝熱管(管状体)210本を並べ、伝熱管内部を通る冷却水の管路長が84mに設計された熱交換器を製作し、厚み8mmの管板に伝熱管10本を貫通させ、上述の寸法形状を有した本発明による耐酸性固定シール用ジョイントを用いて、管板と伝熱管とを機械接合により固定した。熱交換器の外部に突出した伝熱管の先端には、金属製のジョイントを装着し、通水ホースに連結した。
ボイラ排ガスから、表1に示した条件で熱回収を行った。伝熱管が貫通した管板部分の熱交換器内側の最高温度は約120℃であり、硫酸濃度は約75%であった。熱交換器には165℃の腐食性ガスが送られ、管板にかかるチャンバ内圧は1.96kPa(200mmAq)と計算された。
上述の条件により3ヶ月間運転を継続したが、運転期間中のガス漏れは全く観測されなかった。実験終了後に機械接合部のシール性能をリークテストにより調査したが、実験開始前と変化はなく、リークしていないことが確認できた。更に、耐酸性固定シール用ジョイントの変形も無いことが確認できた。
なお、実験に用いた伝熱管は、炭素繊維フェノール樹脂製であり、その外径の振れは、+0mm、−0.4mmの範囲内にあった。このとき、ジョイントパイプの内径と管状体の外径との差は、0.3mm以内であった。
ジョイントパイプは、フドー株式会社の成型用フェノール樹脂コンパウンドFKCP8001を用いて常法により圧縮成型されたものであり、締付ナット及び固定ユニオンはPTFE製を使用した。
ジョイントパイプには、管板厚み分以外のほぼ全長にM42の細目ねじを切り、管板とフランジ部との間には、ジョイントパイプに内径42mmのOリングを固定した。
テーパコアの高さは、14〜15mmとした。
Figure 0005043349
試験結果として、本発明における耐酸性固定シール用ジョイントは、耐酸性熱交換器に適応し、実機に近い条件で3ヶ月間運転した結果においても全く正常に機能し、管板と管状体との機械接合部における、固定状態及びシール性能にも問題ないことが確認された。
くさび型シール材を使用した場合の断面図である。 本発明の一実施形態における管板と管状体との接合部の断面図である。 本発明の一実施形態における耐酸性固定シール用ジョイントの断面図である。 本発明の一実施形態におけるテーパコアの断面図である。
符号の説明
1・・・ジョイント機構 2・・・ユニオン機構 3・・・ジョイントパイプ 4・・・管板 5・・・管状体 6・・・フランジ部 7・・・Oリング 8・・・シールパッキン 9・・・締付ナット 10・・・ロックナット 11・・・テーパコア(断面くさび型シール材) 12・・・固定ユニオン 21・・・フランジ部環状凹陥部 30・・・ジョイントパイプ雄ねじ 31・・・締付ナットの内周雌ねじ 32・・・ロックナットの内周雌ねじ 33・・・固定ユニオンの内周雌ねじ A・・・耐酸性固定シール用ジョイント

Claims (3)

  1. 管板の開口部と該開口部に挿通された繊維強化樹脂からなる管状体との間に、繊維強化樹脂からなるジョイントパイプを挿入し、
    前記開口部と前記ジョイントパイプの基部側との間をシールするジョイント機構を設け、
    前記ジョイントパイプの先端側に、前記管状体と前記ジョイントパイプとの間をシールするユニオン機構を設け、
    前記ジョイント機構と前記ユニオン機構とを一体化した耐酸性固定シール用ジョイントであって、
    前記ジョイント機構は、
    前記ジョイントパイプの基部側に設けたフランジ部と、
    前記管板と前記フランジ部との間をシールする第1のシール材と、
    前記ジョイントパイプの先端側に螺合し、かつ、前記フランジ部との間で前記管板を締め付ける締付ナットとを備え、
    前記ユニオン機構は、
    前記ジョイントパイプに螺合する固定ユニオンと、
    前記管状体と前記固定ユニオンとの間に介装され、前記ジョイントパイプと前記管状体とをシールする第2のシール材とを備えたことを特徴とする耐酸性固定シール用ジョイント。
  2. 前記ジョイント機構の前記第1のシール材が、Oリングであり、
    前記ユニオン機構の前記第2のシール材が、前記固定ユニオンの締め付けにより前記ジョイントパイプの端面と前記管状体の外周面とに密着する断面くさび型シール材であることを特徴とする請求項1に記載の耐酸性固定シール用ジョイント。
  3. 前記ジョイントパイプを形成している繊維強化樹脂は、炭素繊維強化フェノール樹脂複合材からなり、
    前記Oリングで形成している前記第1のシール材と前記断面くさび型シール材で形成している前記第2のシール材は、フッ素樹脂からなることを特徴とする請求項に記載の耐酸性固定シール用ジョイント。
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