JP5042191B2 - 車両のシート装置 - Google Patents
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Description
このシート装置は、車体フロア上に回転機構を介して支持されたベース部材に、シート本体が進退アクチュエータとガイド機構を介して進退移動可能に取り付けられている。そして、シート本体を車体の開口部から車外側に迫り出させる場合には、回転機構によってベース部材を車体の開口部方向に向けて回転させ、その状態で、進退アクチュエータを作動させることによってシート本体を車外側に移動させる。
また、このシート装置のガイド機構は、シートクッションの側部フレームの車幅方向内側に固定設置されたガイド板と、ベース部材に回転可能に支持されたガイドローラーを備え、ガイド板に形成されたガイド溝にガイドローラーが転動自在に係合されるようになっている。ガイド板とガイドローラーは、乗員の着座するシートクッションの着座部の下方に配置され、シート本体を進退アクチュエータによって前後移動させるときにシート本体の挙動をガイドする。
これにより、シート本体が車体の開口部を通して進退移動する際には、側部フレームのガイド溝内をガイドローラーが転動することによってシート本体の挙動がガイドされる。このとき、ガイドローラーの外周面の転動方向の前方側はローラーカバーによって覆われるため、ガイドローラーの外周面とガイド溝との隙間には異物が挟み込まれることがなくなる。
また、ガイド溝の側縁部からの異物の進入が延出片によって阻止されるとともに、延出片が側部フレームの幅方向の振れを規制するガイドとして機能するようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両のシート装置において、前記延出片が前記側部フレームの内側と外側に延出していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のシート装置において、前記延出片が前記ガイド溝よりも上方と下方に延出する上部延出片および下部延出片と、を備えていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両のシート装置において、前記ローラーカバーが前記ガイドローラーの転動方向の前後を覆うことを特徴とする。
図1は、助手席側のドア開口部1(開口部)を通して車内側を見たときの模式的な斜視図であり、同図中2は、この発明を適用したシート装置、3は、車体側部のセンターピラーである。この実施形態のシート装置2は乗員が着座したまま車室の内外に移動することのできる福祉車両に用いられている。
シート装置2は、シートクッション4Aの後端部にシートバック4Bが傾動可能に連結されて成るシート本体10と、初期位置にあるシートクッション4Aの下方に配置され、シート本体10を所定軌道で電動操作する可動機構11と、を備えている。
最初に、このシート装置2の基本的な動きについて説明する。
このシート装置2は、図1に示す初期状態からシート本体10をドア開口部1を通して車外側に移動される場合には、最初に、図2(A)に示すように、シート本体10を車両前方側にスライド移動させつつ、ドア開口部1側に向けて回転させる。なお、このときシート本体10を前進しながら回転させるのはシート本体10とセンターピラー3の干渉を防止するためである。
こうして、シート本体10が、図2(B)に示すように、ドア開口部1方向に90°回転すると、次に、図2(C)に示すように、シート本体10をドア開口部1から車外側斜め下方に迫り出すように前進させる。これにより、シート本体10の着座部が車外側の充分に低い位置まで前進し、この時点でシート本体10からの乗員の降車が可能となる。
また、車外側に迫り出したシート本体10を車室内の初期位置に戻す場合には、シート本体10を上記と逆の順序で逆向きに作動させる。
可動機構11は、車室内のフロア12に設置された前後スライド機構11Aと、この前後スライド機構11Aの上に取り付けられた回動機構11Bと、この回動機構11Bの上に取り付けられ、シート本体10を直接支持する迫り出しスライド機構11Cと、を備えている。
また、駆動ユニット16は、フロア12と支持プレート15の間に配置されたボールねじ機構18と、このボールねじ機構18に駆動力を伝達するモータ19とを備え、モータ19の駆動力によって支持プレート15を車体前後方向に移動させる。
なお、この実施形態の場合、駆動ユニット27は、モータ34とボールねじ機構31によって構成されている。
これに対し、シートクッション4Aの両側の側部フレーム36には、シート前後方向に延出する長孔状のガイド溝41が形成され、この各ガイド溝41に左右のガイドローラー40がそれぞれ転動可能に係合されている。ガイド溝41は、直線状ではなく中央部が上方に湾曲する湾曲形状に形成されている。このガイド溝41は、ガイドローラー40との協働によってシート本体10の前部側の挙動、つまり着座面の前後傾動を制御する。なお、この実施形態の場合、ガイド機構26は、ガイド溝41とガイドローラー40によって構成されている。また、シート本体10を車体のドア開口部1を通して車体内外に進退移動可能に支持するベース部材は、前後スライド機構11Aと回動機構11Bと、迫り出しスライド機構11Cのうちのターンテーブル21,ガイドブロック28,ガイドレール29,スライドブロック30によって構成されている。
2…シート装置
10シート本体
21…ターンテーブル(ベース部材)
26…ガイド機構
36…側部フレーム
40…ガイドローラー
41…ガイド溝
45…ローラーカバー
48,50…上部延出片(延出片)
49…下部延出片(延出片)
Claims (5)
- 乗員が着座するシート本体と、
車室内に設置され、前記シート本体を車体の開口部を通して車室内外に進退移動可能に支持するベース部材と、
前記シート本体を車室内外に進退移動させる際に前記シート本体の挙動をガイドするガイド機構と、を備えた車両のシート装置において、
前記ガイド機構が、
前記シート本体に進退移動方向に沿って設けられたガイド溝と、
前記ベース部材に回転可能に設けられ、前記シート本体の進退作動時に、前記ガイド溝の案内面に沿って転動するガイドローラーと、
前記ベース部材に設けられ、前記ガイド溝内で前記ガイドローラーの外周面の転動方向の前方側を覆うローラーカバーと、
を備え、
前記ガイド溝を、前記シート本体の側部フレームに形成し、前記ローラーカバーに、前記ガイド溝の側縁部に対向する方向に延出する延出片を設けたことを特徴とする車両のシート装置。 - 前記延出片が前記ローラーカバーに一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のシート装置。
- 前記延出片が前記側部フレームの内側と外側に延出していることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のシート装置。
- 前記延出片が前記ガイド溝よりも上方と下方に延出する上部延出片および下部延出片と、を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のシート装置。
- 前記ローラーカバーが前記ガイドローラーの転動方向の前後を覆うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両のシート装置。
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