JP5053225B2 - 制御ユニットの取付構造 - Google Patents
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Description
これにより、制御ユニットはシート本体の後部の充分に高い位置に設置されるうえ、後方側が取付ブラケットによって保護されるようになる。また、取付ブラケットの後部が保護カバーによって覆われ、取付ブラケットに外力が直接入力されなくなる。また、弾性体に衝撃が入力されると、弾性体が取付ブラケットとの間で弾性変形し、弾性体によるクッション作用によって入力衝撃が吸収される。衝撃が弾性体の膨出部に入力されると、弾性体によるクッション作用によって入力衝撃が吸収される。したがって、膨出部を、例えば、後席のシートスライド時に後席側の部材が当接し易い部位に配置することにより、弾性体によるクッション作用を先に働かせ、保護カバーに入力される衝撃を低減することが可能になる。
これにより、後方側から保護カバーに入力された荷重は、複数のリブを介して取付ブラケットに支持されるようになる。
図1は、助手席側のドア開口部1を通して車内側を見たときの模式的な斜視図であり、同図中2は、助手席側のシート装置、3は、車体側部のセンターピラーである。ここで示す車両は、乗員が着座したまま助手席側のシート装置2の着座部を、ドア開口部1を通して車室の内外に移動させることのできる福祉車両である。
シート装置2は、シートクッション4Aの後端部にシートバック4Bが傾動可能に連結されて成るシート本体10と、初期位置にあるシートクッション4Aの下方に配置され、シート本体10を所定軌道で電動操作する可動機構11と、を備えている。
最初に、このシート装置2の基本的な動きについて説明する。
このシート装置2は、図1に示す初期状態からシート本体10をドア開口部1を通して車外側に移動される場合には、最初に、図2(A)に示すように、シート本体10を車両前方側にスライド移動させつつ、ドア開口部1側に向けて回転させる。なお、このときシート本体10を前進しながら回転させるのはシート本体10とセンターピラー3の干渉を防止するためである。
こうして、シート本体10が、図2(B)に示すように、ドア開口部1方向に90°回転すると、次に、図2(C)に示すように、シート本体10をドア開口部1から車外側斜め下方に迫り出すように前進させる。これにより、シート本体10の着座部が車外側の充分に低い位置まで前進し、この時点でシート本体10からの乗員の降車が可能となる。
また、車外側に迫り出したシート本体10を車室内の初期位置に戻す場合には、シート本体10を上記と逆の順序で逆向きに作動させる。
可動機構11は、車室内のフロア12に設置された前後スライド機構11Aと、この前後スライド機構11Aの上に取り付けられた回動機構11Bと、この回動機構11Bの上に取り付けられ、シート本体10を直接支持する迫り出しスライド機構11Cと、を備えている。
一対のガイドレール13は、初期位置にあるシート本体10の両側部の下方に配置されている。また、スライダー14は、ガイドレール13の溝内に転動可能に収容されたガイドローラー17を備え、このガイドローラー17がガイドレール13によって幅方向と上下方向の変位を規制されている。
また、駆動ユニット16は、フロア12と支持プレート15の間に配置されたボールねじ機構18と、このボールねじ機構18に駆動力を伝達するモータ19とを備え、モータ19の駆動力によって支持プレート15を車体前後方向に移動させる。
駆動ユニット22は、支持プレート15上の軸受20の外周側に同軸に固定設置されたリングギヤ23と、ターンテーブル21に固定設置され、回転軸に取り付けられたピニオンギヤ24がリングギヤ23の外歯に噛合するモータ25とを備え、モータ25の駆動力を、ピニオンギヤ24とリングギヤ23を介してターンテーブル21に回転力として作用させる。
図4にも示すように、ターンテーブル21の幅方向の両側には、長尺な一対のガイドブロック28が取り付けられている。この両側のガイドブロック28は、初期位置にあるシート本体10(シートクッション4A)の両側部の下方にシート前後方向に沿うように配置される。各ガイドブロック28は、後端部から前方に向かって斜め下方に傾斜して形成され、その上面には、シート前後方向に延出するガイドレール29が固定設置されている。そして、各ガイドレール29にはスライドブロック30が摺動自在に係合されている。
各ガイドブロック28のガイドレール29よりも車幅方向の内側位置には、ボールねじ機構31のリードスクリュー32がガイドレール29と平行に取り付けられている。各リードスクリュー32は、ギヤボックス33を介して共通のモータ34に連結され、モータ34の動力を受けて同期回転する。また、両側のガイドレール29に保持された各スライドブロック30には隣接するリードスクリュー32に螺合されたナット35が取り付けられている。両スライドブロック30は、ナット35部分でモータ34の回転動力を受け、それによってシート前後方向にスライド変位する。
また、各スライドブロック30には、上方側に略L字状に屈曲して、シート本体10の側部フレーム36に連結されるブラケット37が取り付けられている。ブラケット37には、支持ピン38が取り付けられ、その支持ピン38が側部フレーム36の後端部に回動可能に連結されている。したがって、モータ34によって駆動されたスライドブロック30は、支持ピン38を介してシート本体10の後端部をガイドレール29に沿って移動させる。なお、駆動ユニット27は、モータ34とボールねじ機構31によって構成されている。
これに対し、シートクッション4Aの両側の側部フレーム36には、シート前後方向に延出する長孔状のガイド溝41が形成され、この各ガイド溝41に左右のガイドブロック28のガイドローラー40がそれぞれ転動可能に係合されている。ガイド溝41は、直線状ではなく中央部が上方に湾曲する湾曲形状に形成されている。このガイド溝41は、ガイドローラー40との協働によってシート本体10の前部側の挙動、つまり着座面の前後傾動を制御する。なお、ガイド機構26は、ガイド溝41とガイドローラー40、ガイドレール29とスライドブロック30等によって構成されている。
これらの図に示すように、取付ブラケット51Bを覆う保護カバー53は、初期位置にあるシート本体10の後部面とほぼ連続するように設けられている。そして、保護カバー53は、取付ブラケット51Bの周囲を囲むように断面略コ字状に形成され、取付ブラケット51Bの後部面に臨む内面には、取付ブラケット51Bに当接する複数の補強リブ54(リブ)が突設されている。
また、保護カバー53の後壁の高さ方向の略中間位置には、シート幅方向に並んで一対のダンパ取付孔55が設けられている。各ダンパ取付孔55の縁部には、シート前方側に突出する円筒状のボス部56が設けられ、各ダンパ取付孔55とボス部56にはゴム弾性体からなるダンパ57が嵌合固定されている。
なお、保護カバー53上のダンパ57の取付位置は、後席のスライドロック解除レバー58の前端部の高さと同高さに設定されている。したがって、図5〜図7に示すように、万が一後席のスライド前進時にスライドロック解除レバー58の前端部がシート装置2と接触する場合には、最初に保護カバー53上のダンパ57の頭部57aに当接することになる。
特に、この実施形態においては、ダンパ57の頭部57aが保護カバー53を貫通して同カバー53の後部面側に膨出しているため、スライドロック解除レバー58等の硬い部材が保護カバー53に当接する前に、ダンパ57によるクッション作用を先に働かせ、保護カバー53の損傷を未然に防止することができる。
12…フロア
50…制御ユニット
51B…取付ブラケット
53…保護カバー
54…補強リブ(リブ)
57…ダンパ(弾性体)
57a…頭部(膨出部)
Claims (2)
- 車両フロアに設置されたシート装置に、車両機器制御用の制御ユニットを取り付ける制御ユニットの取付構造において、
前記シート装置の後部に、前記シート装置の幅方向に延出する取付ブラケットを設け、
この取付ブラケットの前面側に前記制御ユニットを取り付け、
前記取付ブラケットの後部に、前記取付ブラケットの後方を覆う保護カバーを設け、
前記保護カバーに、前記取付ブラケットの後部面に向けて突出する弾性体を設け、
前記弾性体に、前記保護カバーを貫通して前記保護カバーの後方側に膨出する膨出部を設けたことを特徴とする制御ユニットの取付構造。 - 前記保護カバーに、前記取付ブラケットの後部面に向けて突出する複数のリブを設けたことを特徴とする請求項1に記載の制御ユニットの取付構造。
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