JP4949349B2 - 車両のシート装置 - Google Patents
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Description
この種のシート装置は、シート本体を前後移動可能に支持するスライド機構を備え、且つ、スライド機構はシート本体を前後移動させるための電動式の駆動部を備えており、乗員のスイッチ操作により駆動部が作動して自動的にシート本体を進退動させている。
一方、乗員が違和感を感じないようシート本体の加速度を小さくすると、シート本体の移動に長い時間が必要になるという課題がある。
請求項1に係る発明は、
車体フロア(例えば、後述する実施例における車体フロア12)に設置され、第1のスライド部材(例えば、後述する実施例における支持プレート15)を車体前後方向へ移動可能に支持し、前記第1のスライド部材を進退動させる駆動部(例えば、後述する実施例における駆動ユニット16)を有する第1のスライド機構(例えば、後述する実施例における前後スライド機構11A)と、
シート本体(例えば、後述する実施例におけるシート本体10)をその前後方向へ移動可能に支持し、前記シート本体を進退動させる駆動部(例えば、後述する実施例における駆動ユニット27)を有する第2のスライド機構(例えば、後述する実施例における迫り出しスライド機構11C)と、
前記第1のスライド部材に支持され、前記第2のスライド機構を水平回動させる回動機構(例えば、後述する実施例における回動機構11B)と、
前記第1のスライド機構により前記第1のスライド部材を車両前方向へ移動させるのに同期して、前記第2のスライド機構により前記シート本体をその背部方向へ移動させるように、前記第1のスライド機構の駆動部と前記第2のスライド機構の駆動部を制御する制御装置(例えば、後述する実施例における制御装置50)と、
を備えることを特徴とする車両のシート装置(例えば、後述する実施例におけるシート装置2)である。
図1は、車両の助手席側のドア開口部1を通して車内側を見たときの模式的な斜視図であり、図中、符号2は助手席側のシート装置、符号3は車体側部のセンターピラーである。ここで示す車両は、乗員が着座したまま助手席側のシート装置2の着座部を、ドア開口部1を通して車室の内外に移動させることのできる福祉車両である。
このシート装置2は、図1に示す初期状態からシート本体10をドア開口部1を通して車外側に移動される場合には、最初に、シート本体10を車両前方側に若干移動させる。次いで、図2(A)に示すように、シート本体10を車両前方側に移動させつつ、ドア開口部1側に向けて回転させる。なお、このときシート本体10を前進しながら回転させるのはシート本体10とセンターピラー3の干渉を防止するためである。
また、車外側に迫り出したシート本体10を車室内の初期位置に戻す場合には、シート本体10を上記と逆の順序で逆向きに作動させる。
可動機構11は、車室内の車体フロア12に設置された前後スライド機構(第1のスライド機構)11Aと、この前後スライド機構11Aの上に取り付けられた回動機構11Bと、この回動機構11Bの上に取り付けられ、シート本体10を直接支持する迫り出しスライド機構(第2のスライド機構)11Cと、を備えている。
これに対し、シートクッション4Aの両側の側部フレーム36には、シート前後方向に延出する長孔状のガイド溝41が形成され、この各ガイド溝41に左右のガイドブロック28のガイドローラー40がそれぞれ転動可能に係合されている。ガイド溝41は、直線状ではなく中央部が上方に湾曲する湾曲形状に形成されている。このガイド溝41は、ガイドローラー40との協働によってシート本体10の前部側の挙動、つまり着座面の前後傾動を制御する。なお、ガイド機構26は、ガイド溝41とガイドローラー40、ガイドレール29とスライドブロック30等によって構成されている。
このとき、シート本体に加速度が発生し、乗員はシートバック4Bに押し付けられるが、このときの乗員への衝撃を低減するために、このシート装置2ではECU50が次のように前後スライド機構11Aのモータ19および迫り出しスライド機構11Cのモータ34の運転を制御する。
なお、スライドブロック30の予備前進時のモータ34の回転速度は、シート本体10に着座している乗員が違和感を感じない程度にスライドブロック30がゆっくりとした速度で移動するように設定する。
なお、スライドブロック30が初期位置に戻った後におけるシート本体10の車両前方向への移動速度は、前後スライド機構11Aの支持プレート15の移動速度を同じになる。
シート本体10の前記初期前進が終了した後、ECU50は、シート本体10とセンターピラー3の干渉を防止するために、前後スライド機構11Aのモータ19を正回転させるとともに、回動機構11Bのモータ25を正回転させて、図2(A)に示すように、シート本体10を車両前方側に移動させつつ、ドア開口部1側に向けて回転させる。
例えば、図1の初期状態から初めに回動機構11Bによりターンテーブル21の回動を開始し、ターンテーブル21の回動の途中からシート本体10の前記初期前進を行うことも可能である。このようなタイミングであっても、シート本体10の移動初期における車両前方向の加速度を低減することができる。
10 シート本体
11A 前後スライド機構(第1のスライド機構)
11B 回動機構
11C 迫り出しスライド機構(第2のスライド機構)
12 車体フロア
15 支持プレート(第1のスライド部材)
16 駆動ユニット(駆動部)
27 駆動ユニット(駆動部)
Claims (2)
- 車体フロアに設置され、第1のスライド部材を車体前後方向へ移動可能に支持し、前記第1のスライド部材を進退動させる駆動部を有する第1のスライド機構と、
シート本体をその前後方向へ移動可能に支持し、前記シート本体を進退動させる駆動部を有する第2のスライド機構と、
前記第1のスライド部材に支持され、前記第2のスライド機構を水平回動させる回動機構と、
前記第1のスライド機構により前記第1のスライド部材を車両前方向へ移動させるのに同期して、前記第2のスライド機構により前記シート本体をその背部方向へ移動させるように、前記第1のスライド機構の駆動部と前記第2のスライド機構の駆動部を制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする車両のシート装置。 - 前記制御装置は、前記第1のスライド機構により前記第1のスライド部材を車両前方向へ移動させるのに先だって、前記第2のスライド機構により前記シート本体をその前方向へ移動させるように、前記第1のスライド機構の駆動部と前記第2のスライド機構の駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両のシート装置。
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