JP5040981B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気を除湿又は加湿して調整する空気調和装置に関するものである。
従来、空気調和装置を構成する蒸発器や凝縮器の上流側又は下流側にデシカントロータを設け、蒸発器や凝縮器を通過する空気の温度や相対湿度を調整する技術が知られている。
例えば、加湿器の給水及び除湿機の排水を不要とし、かつ、加湿と除湿が切替可能な湿度調節装置を得ることを目的として、蒸発器の下流側にデシカントロータの吸着ゾーン、凝縮器の下流側に再生ゾーンを設けるとともに、圧縮機とこれら蒸発器及び凝縮器とからなる冷凍サイクルを構成した湿度調整装置がある(例えば特許文献1参照)。
また、冷媒を空気と熱交換させて冷凍サイクルを行う空気調和装置において、ドレン水の発生を抑制してその使い勝手を向上させることを目的として、蒸発器の上流側に吸着素子(デシカントロータ)を設けるとともに、蒸発器の蒸発温度が、その蒸発器を通過中の空気の露点温度よりも高く設定されるドレンレス空調システムが知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2007−327712号公報([0008]段落、図1) 特開2005−106353号公報([0009]段落、図2)
上述したいずれの空気調和装置においても、蒸発器の蒸発温度を制御するには圧縮機の周波数を変更して行う必要がある。しかし、室内機と室外機(熱源機)を分離し、1つの室外機に対して複数の室内機を接続して同時運転するマルチ接続タイプの空気調和装置の場合には、他の室内機の冷房能力を維持するために圧縮機の周波数を自由に変更できず、蒸発温度の制御ができないため、蒸発温度が露点以下となって蒸発器に結露してドレン水が発生してしまうという課題があった。
また、マルチ接続タイプでない空気調和装置であっても、圧縮機の運転範囲の制約から、蒸発温度に上限が設けられる場合もあり、この場合、蒸発温度の上限よりも通過空気の露点温度が高くなってしまうと、やはり蒸発器に結露してドレン水が発生してしまうという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、蒸発温度を自由に調整できない冷凍サイクルや、圧縮機吸入圧力固定運転を行う冷凍サイクルに対しても、蒸発器の蒸発温度を通過空気の露点温度より高く保ち、蒸発器の結露を防ぐ空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明に関わる空気調和装置は、2つの空気流路が通過するとともに水分の吸着及び再生を行う水分吸着再生手段であって、一方の前記空気流路が通過する領域と他方の前記空気流路が通過する領域とが入れ替わる水分吸着再生手段と、圧縮機と蒸発器とを含む冷媒回路であって、前記蒸発器は一方の前記空気流路において前記水分吸着再生手段よりも上流側に設けられている冷媒回路と、前記蒸発器の冷媒入口側に接続された入口膨張弁と、前記蒸発器の冷媒出口側に接続された出口膨張弁と、前記蒸発器に液冷媒を供給する液冷媒供給手段と、前記出口膨張弁の開度制御を行う制御部と、を備えたを備えたものである。
本発明によれば、蒸発温度を自由に調整できない冷凍サイクルや、圧縮機吸入圧力固定運転を行う冷凍サイクルに対しても、蒸発器の蒸発温度を通過空気の露点温度より高く保ち、蒸発器の結露を防ぐ空気調和装置を得ることができる。
実施の形態1に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における回路構成図である。 実施の形態1に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機の拡大図である。 実施の形態1に係る空気調和装置の暖房加湿運転時における回路構成図である。 実施の形態1に係る冷媒の状態変化を示したph線図である。 実施の形態2に係る空気調和装置の膨張弁制御の流れを示すフローチャート図である。 実施の形態3に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機の拡大図である。 実施の形態4に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機の拡大図である。 実施の形態5に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機の拡大図である。 実施の形態6に係る空調システム全体の構成例の図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における回路構成図である。このモードは主に負荷側冷房運転比率が多い場合に選択される。空気調和装置は、室外機300と室内機301と中継ユニット302と換気調湿機303とから構成されている。
中継ユニット302は、室外機300と負荷側の機器である室内機301及び換気調湿機303との間に設けられている。室外機300と中継ユニット302とは2本の配管で、換気調湿機303と中継ユニット302とは4本の配管で、それぞれ接続されている。また、室内機301と中継ユニット302とは2本の配管で接続されている。
室外機300は、圧縮機1と四方弁2aと室外熱交換器5eとアキュムレータ14とから構成され、これら機器を配管で接続して冷媒回路が構成されている。四方弁2aは、冷房除湿運転時においては、圧縮機1出口と室外熱交換器5eとが接続されるよう設定されており、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁2a、室外熱交換器5e、ブリッジ回路15を経由して配管接続口Xeから中継ユニット302に流れるよう冷媒回路が構成される。また、中継ユニット302から配管接続口Xfを経て室外機300に流入する冷媒は、ブリッジ回路15、四方弁2a、アキュムレータ14を経由して圧縮機1に至るよう冷媒回路が構成される。また、冷房除湿運転時には、室外熱交換器5eは凝縮器として動作する。
また、ブリッジ回路15は4つの逆止弁から構成され、室外機300と中継ユニット302とを接続する2本の配管内における冷媒流れを1方向のみに規制している。すなわち、ブリッジ回路15は、配管接続口Xfに繋がる配管では低圧冷媒が常に室外機300へ流れる方向、配管接続口Xeに繋がる配管では常に中継ユニット302へ流れる方向にのみ冷媒が流れるよう構成されている。また、圧縮機1は、運転容量(運転周波数)が可変であり、負荷状況に応じた周波数で運転することが可能である。
なお、本実施の形態では、圧縮機1などの部品を室外機300内に収める構成としているが、換気調湿機303の筐体内に全てを収める構成としてもよい。
室内機301は、室内熱交換器5fと膨張弁11h、送風機(図示せず)とから構成される。図1の例では室内機301は1台のみ接続されているが、中継ユニット302に対して複数並列接続してもよい。また、図1では電磁弁、逆止弁からなる公知の配管接続切替機構を省略しているが、図1の回路で、室内機301からXdに接続されている配管をXcに、室内機301からXaに接続されている配管をXbに、それぞれ変更すると、暖房運転が可能となる。このように室内機301を並列に複数接続し、それぞれの用途に合わせて接続を切替ることにより各室内機において冷房と暖房の個別選択が可能となり、冷房運転の室内機301と暖房運転の室内機301とが混在できる構成となっている。
中継ユニット302の構成について説明する。
室外機300からの配管が接続される配管接続口Xeと気液分離器13とが配管で接続されている。気液分離器13の気相部(上部)は、配管接続口Xcを経由して加熱熱源を要する負荷側へ接続されている。加熱熱源を要する負荷側機器(凝縮器として動作する熱交換器を有する機器)からの戻り配管は、配管接続口Xbに接続され、さらに膨張弁11aと冷媒熱交換器12bとの中間部に接続されている。
一方、気液分離器13の液相部(下部)は、冷媒熱交換器12a(1次側)、膨張弁11aを経て冷媒熱交換器12b(1次側)に接続される。冷媒熱交換器12bの出口は2分岐しており、一方は配管接続口Xaを経由して冷却熱源を要する負荷側へと接続される。他方は膨張弁11bを経て、冷媒熱交換器12b、冷媒熱交換器12aを経て、さらに配管接続口Xfから室外機300へ戻る配管へと繋がる。冷却熱源を要する負荷側機器(蒸発器として動作する熱交換器を有する機器)からの戻り配管は、配管接続口Xdに接続され、さらに配管接続口Xfを経由して室外機300へ戻る配管へ接続される。
なお、冷暖切替回路16は、電磁弁や逆止弁から構成される公知の回路であり、負荷側の冷暖要求に応じて、負荷側へ繋がる配管の接続関係を切替えて、冷房熱源もしくは暖房熱源を選択的に供給するためのものである。すなわち、配管接続口Xaに接続されていた配管を配管接続口Xbに接続するとともに、配管接続口Xbに接続されていた配管を配管接続口Xaに接続する。同時に、配管接続口Xcと配管接続口Xdにおいても同様の切替を行う。このような切替後の接続形態は、後述する図3に図示している。
換気調湿機303の構成について説明する。
図2は、実施の形態1に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機303の拡大図である。図1に示した換気調湿機303を拡大するとともに、センサ類を追記した図である。
まず、冷媒回路について説明する。気液分離器13で分離された液冷媒が供給される配管接続口Xaからは、膨張弁11g、第2の熱交換器5b、膨張弁11cが順次接続されて配管接続口Xdに至る冷媒回路が形成されている。冷房除湿運転時には、第2の熱交換器5bが蒸発器として動作しており、第2の熱交換器5bの入口側に接続された膨張弁11gが入口膨張弁、出口側に接続された膨張弁11cが出口膨張弁として動作する。また、本実施の形態ではマルチ接続タイプを前提としており、気液分離器13が液冷媒供給手段として動作しているが、例えば通常の冷凍サイクルであれば、凝縮器で凝縮された液冷媒を入口膨張弁に供給するような構成としても良い。
また、気液分離器13で分離された気体冷媒が供給される媒配管接続口Xcからは、膨張弁11d、第1の熱交換器5a、膨張弁11e、が順次接続されて配管接続口Xbに至る冷媒回路が形成されている。冷房除湿運転時には、第1の熱交換器5aは凝縮器として動作する。
第1の熱交換器5aの入口側(膨張弁11dと接続される側)に入口側配管温度を検出する温度センサ31f、出口側(膨張弁11eと接続される側)に出口側配管温度を検出する温度センサ31eが設けられている。また、第2の熱交換器5bの入口側(膨張弁11gと接続される側)に入口側配管温度を検出する温度センサ31a、出口側(膨張弁11cと接続される側)に出口側配管温度を検出する温度センサ31bが設けられている。
次に空気流路について説明する。空気流路として、外気導入経路Aと排気放出経路Bの2つが形成されている。外気導入経路Aには、水分吸着再生手段20の上流側に、蒸発器として動作する第2の熱交換器5bが設けられている。水分吸着再生手段20のうち、外気導入経路Aが通過する領域は、蒸発器として動作する第2の熱交換器5bを通過した空気によって水分の吸着が行われ、外気OAは、除湿された給気SAとして室内へ給気される。一方、排気放出経路Bには、水分吸着再生手段20の上流側に、凝縮器として動作する第1の熱交換器5aが設けられている。水分吸着再生手段20のうち、排気放出経路Bが通過する領域は、凝縮器として動作する第1の熱交換器5aを通過した空気によって水分の再生が行われ、室内空気RAは、加湿された排気EAとして室外へ排気される。
すなわち、水分吸着再生手段20のうち、外気導入経路Aが通過する領域は吸着領域、排気放出経路Bが通過する領域は再生領域となっている。なお、図2では、外気導入経路Aと排気放出経路Bとは、水分吸着再生手段20において、水分の吸着及び再生の効率を高めるために、互いに逆向きに通過するよう構成されているが、同じ向きに通過するよう構成しても良い。
水分吸着再生手段20は、通気性を有するとともに水分の吸着と再生が可能な部材であって、例えばデシカントロータを使用することができる。デシカントロータは、通気性を有するハニカム構造やコルゲート構造をしているとともに、空気が通過する面には吸着材が担持されており、水分の吸着と再生とを繰り返すことが可能である。吸着材としては、例えばゼオライト、シリカゲルまたは活性炭、有機系吸着剤などを用い、多孔質のロータ基材に塗布あるいは表面処理あるいは含浸されたものを使用することができる。
図1及び図2では、円柱形状をした水分吸着再生手段20を側面から見た様子を示しており、円柱の底面及び上面を空気流路が通過するように配置している。これは図3以降でも同様である。空気流路が水分吸着再生手段20を通過する領域のうち外気導入経路Aが通過する吸着領域は、図示しないモータ等の領域入替手段によって、円柱底面の中心である回転軸21を中心に水分吸着再生手段20が回転して、排気放出経路Bが通過する再生領域と入れ替わる。逆も同様である。なお、同様な役割を果たす機構が備えられていれば、この形式に限定するものではない。例えば、水分吸着再生手段20ではなく空気流路の方をダンパー等により切替える構成でもよい。
外気導入経路Aの吸込み側には、外気OAの露点温度を検出する露点温度センサ30bが設けられており、蒸発器として動作する第2の熱交換器5bを通過する空気の露点温度を検出することができる。排気放出経路Bの吸込み側には、室内空気RAの露点を検出する露点温度センサ30aが設けられている。露点温度センサ30a、30bに替えて温湿度センサを用い、この温湿度センサで検出される温度及び湿度から露点温度を求めることも可能である。これは、他の実施の形態でも同様である。
上述した温度センサ31a〜f及び露点温度センサ30a〜bは、換気調湿機303を制御する制御部(図示せず)に接続されている。制御部ではこれらの温度情報及び露点温度情報を取得し、膨張弁11c〜gの開度制御、及び外気導入経路A及び排気放出経路Bに設けられた各送風ファン(図示せず)の回転数制御を行うことが可能なように構成されている。
また、上記で説明した各熱交換器の近傍には、図示しない送風機が設けられており、熱交換器と空気との熱交換を促進している。この送風機の風量は、制御部により制御することが可能であり、例えば設置条件に応じて風量を大小設定し、送風機の回転数を上昇させて風量を目標値に調整することが可能である。風量制御は、ファンを回転させるモータにDCモータを用いて回転数を制御したり、ACモータであればインバータ制御により電源周波数を変化させて回転数を変化させたりすることにより実現が可能となる。
なお、室外機300、中継ユニット302にもそれぞれ制御部(図示せず)が設けられており、圧縮機、膨張弁、送風機などの制御を行っている。これらの制御部間は通信線で接続されており、運転情報、制御目標値などの情報を送受信することにより連携制御が可能となる。また、必ずしも各ユニットに制御部が設けられている必要はなく、いずれかのユニットに制御部を設け、他のユニットの情報取得や機器操作を行うように構成しても良い。
図3は、実施の形態1に係る空気調和装置の暖房加湿運転時における回路構成図である。このモードは主に負荷側暖房運転比率が多い場合に選択される。図1との差異について説明する。
暖房加湿運転時の室外機300では、四方弁2aは、圧縮機1の入口と室外熱交換器5eとを繋ぐ暖房側設定になっている。圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁2a、ブリッジ回路15を経由して配管接続口Xeから中継ユニット302に流れるよう冷媒回路が構成される。また、中継ユニット302から配管接続口Xfを経て室外機300に流入する冷媒は、ブリッジ回路15、室外熱交換器5e、四方弁2a、アキュムレータ14を経由して圧縮機1に至るよう冷媒回路が構成される。また、暖房加湿運転時には、室外熱交換器5eは蒸発器として動作する。
図3の中継ユニット302では、冷暖切替回路16により、負荷側へ繋がる冷媒回路の切替が行われている。すなわち、加熱熱源を要する負荷側機器へは配管接続口Xdから高温冷媒を供給し、Xaから中継ユニット302へ戻る冷媒回路が構成されている。また、冷却熱源を要する負荷側機器へは配管接続口Xbから高圧液冷媒を供給し、Xcから中継ユニット302へ戻る冷媒回路が構成されている。これにより、図3の室内機301では、室内熱交換器5fが凝縮器として動作する。
また、図3の換気調湿機303では、冷媒の流れる方向及び流れる冷媒の相(気相・液相)が図1とは逆になっている。従って、熱交換器の動作も逆になる。すなわち、第1の熱交換器5aは蒸発器として動作し、第2の熱交換器5bは凝縮器として動作する。従って、膨張弁11eが入口膨張弁、膨張弁11dが出口膨張弁、気液分離器13が液冷媒供給手段として動作する。また、これにより、水分吸着再生手段20における水分の吸着再生動作も逆になる。すなわち、外気導入経路Aが通過する領域は再生領域、排気放出経路Bが通過する領域は吸着領域となる。
次に動作について説明する。まず図1に基づき冷房除湿モード運転動作について説明する。
圧縮機1より吐出された高温高圧ガス冷媒は四方弁2aを通り、室外熱交換器5eで熱交換して凝縮された後、中継ユニット302へ流入する。中継ユニット302へ流入した冷媒は気液分離器13にて気液分離され、高圧ガス冷媒は凝縮器として動作する第1の熱交換器5aへ流入する(膨張弁11dは全開)。第1の熱交換器5aの過冷却度は膨張弁11eで制御される。その後、高温液冷媒は、配管接続口Xbを経て中継ユニット302へ戻る。
また、気液分離器13にて気液分離された液冷媒は冷媒熱交換器12a,12bで過冷却された後、換気調湿機303に入る。その後液冷媒は、膨張弁11g、蒸発器として動作する第2の熱交換器5b、膨張弁11cを通り、配管接続口Xdから中継ユニット302に戻る。
また、室内機301では、冷房(蒸発器)動作する場合には、図1に示すように、配管接続口Xa、室内熱交換器5f、配管接続口Xdが接続されて熱交換を行う。また、図1では示していないが、暖房(凝縮器)動作させる場合には配管接続口Xc、室内熱交換器5f、配管接続口Xbを接続して熱交換を行うことも可能である。
続いて、図2に基づき空気流路の動作について説明する。
外気導入経路Aでは、外気OAが、蒸発器として動作する第2の熱交換器5bへ送り込まれる。外気OAは第2の熱交換器5bと熱交換して冷却される。このとき、冷却された空気は80〜100%RH程度と相対湿度が高くなるため、水分吸着再生手段20に担持された吸着材は水分を吸着しやすくなる。そして、冷却された導入空気が水分吸着再生手段20に流入し、吸着領域にて水分が吸着され、除湿された給気SAとなって、室内へ供給される。
一方、排気放出経路Bでは、室内空気RAが、凝縮器として動作する第1の熱交換器5aに送り込まれる。室内空気RAは第1の熱交換器5aと熱交換して加熱される。このとき、加熱された空気は5〜25%RH程度と相対湿度が低くなるため、水分吸着再生手段20に担持された吸着材は水分を再生しやすくなる。そして、加熱された導入空気が水分吸着再生手段20に流入し、再生領域にて水分が再生され、加湿された排気EAとなって、室外へ排出される。
ここで、水分吸着再生手段20の水分交換の駆動力は相対湿度差であり、一般的に水分吸着再生手段20へ流入する2経路の空気間の相対湿度差が大きい程、水分交換量が大きくなる。空気の相対湿度は、絶対湿度が同一の条件下では、空気温度を上昇させれば相対湿度が低くなり、空気温度を下げれば相対湿度が高くなる性質を持つので、水分吸着再生手段20へ流入する空気のうち、除湿を行う側の空気の温度を予め下げて相対湿度を大きくし、加湿を行う側の空気温度を予め上昇させて相対湿度を小さくすることで、水分交換能力を大きくすることが可能となる。
つまり、排気放出経路Bにおいて水分吸着再生手段20の上流側に位置し、凝縮器として動作する第1の熱交換器5aと、外気導入経路Aにおいて水分吸着再生手段20の上流側に位置し、蒸発器として動作する第2の熱交換器5bとにより、この相対湿度差を大きくすることが可能となる。これにより除湿能力及び加湿能力の双方を大きくすることができる。なお、冷房除湿モードと暖房加湿モードとでは、加熱側・冷却側の熱交換器の役割が反転する。
なお、上述したとおり、水分吸着再生手段20は回転軸21を中心に回転する。従って、水分吸着再生手段20のうち外気導入経路Aが通過することにより水分が吸着された領域は、水分吸着再生手段20が回転することにより、排気放出経路Bが通過するようになって水分が再生される。また、逆に、水分吸着再生手段20のうち排気放出経路Bが通過することにより水分が再生された領域は、水分吸着再生手段20が回転することにより、外気導入経路Aが通過するようになって水分が吸着される
以上のように冷凍サイクルを動作させることにより、水分吸着再生手段20において再生(室内空気RA→排気EA側風路)、吸着(外気OA→給気SA側風路)が行われ、給気SA側へは除湿空気が供給される。
次に、図1により、蒸発器における結露防止制御について説明する。
中継ユニット302を介して複数の室内機301が繋がる室外機300では、室内機301の空調能力を確保するために、凝縮温度(圧縮機高圧圧力)と蒸発温度(圧縮機低圧圧力)を一定にする制御を行っている。このため、換気調湿機303内の蒸発器(冷房除湿運転の場合は第2の熱交換器5b)は膨張弁11cがなければ、ほぼ圧縮機の低圧圧力と同じ蒸発圧力となってしまい、蒸発温度を自由に設定することはできない。また、圧縮機の運転範囲に制約がある場合にも蒸発温度の上限が決まってしまう。そこで本発明では蒸発器として動作する第2の熱交換器5bの冷媒出口側に膨張弁11cを設け、制御部により膨張弁11cの開度制御をすることで、蒸発器として動作する第2の熱交換器5bにおける蒸発温度を露点温度以上に保つことを可能としている。
まず、第2の熱交換器5bは膨張弁11gにより、蒸発器出口スーパーヒート目標制御がなされている。ここで、蒸発器出口スーパーヒートは「蒸発器の出口温度−入口温度」で表され、例えば第2の熱交換器5bの場合では、「温度センサ31bの温度−温度センサ31aの温度」であり、制御目標値は例えば5℃などである。
そして、図4は、実施の形態1に係る冷媒の状態変化を示したph線図であって、第2の熱交換器5bの蒸発温度を、膨張弁11cの開度により制御する様子を示したものである。LEV_eは蒸発器入口側の膨張弁(膨張弁11g)、LEV_rは蒸発器出口側の膨張弁(膨張弁11c)を表す。なお、前述したように、複数の室内機301が繋がる室外機300では、室内機301の空調能力を確保するために、凝縮温度(圧縮機高圧圧力Ph)と蒸発温度(圧縮機低圧圧力PL)を一定にしている。
このとき、LEV_rを絞ると図中のPm−PLの差圧が大きくなり、蒸発圧力Pmは上昇する(蒸発温度が上昇する)。逆にLEV_rを開くと蒸発圧力Pmは低圧(圧縮機吸入圧力)PLに近づく。このようにして、制御部により、蒸発器出口側の膨張弁(膨張弁11c)を調整することで、蒸発温度を調整することが可能となる。この蒸発温度を、蒸発器を流れる空気の露点温度以上に制御することで蒸発器での結露を防止し、ドレン発生を防ぐ(ドレンレス)ことが可能となる。なお、蒸発器を流れる空気の露点温度は、露点温度センサ30bにより検出することができる。
なお、膨張弁11cの制御は、蒸発温度が急低下した場合に、制御部が膨張弁開度を絞るように制御することもできる。これにより、蒸発温度が瞬時に上昇するので、結露を防止することができる。これは、例えば、温度センサ31a又は31bの温度変化が一定時間内に所定温度以上変化したときに、膨張弁開度を絞るという制御により実現可能である。蒸発温度急変化時の保護制御を加えることで、より確実に熱交換器の結露によるドレン発生を防止することができる。
なお、上述した説明では、外気導入経路Aと排気放出経路Bについては、室内空気RAと外気OAとの関係、すなわち換気・外気処理について説明しているが、この関係に限定するものではなく、例えば外気OAを温湿度の異なる別の部屋の空気RA2などとしてもよく、換気空調目的に用途が限定されるものではない。
次に、図3に基づき、暖房加湿モードの運転動作について説明する。
圧縮機1より吐出された高温高圧ガス冷媒は四方弁2aを通り、気液分離器13へ至る。気液分離器13を経た高温高圧冷媒は凝縮器として動作する第2の熱交換器5bへ流入する(膨張弁11cは全開)。膨張弁11gでは凝縮器の過冷却制御が行われ、高温液となった冷媒は中継ユニット302へ戻る。
また、気液分離器13にて気液分離された液冷媒は冷媒熱交換器12a,12bで過冷却された後、換気調湿機303に入る。その後液冷媒は、膨張弁11e、蒸発器として動作する第1の熱交換器5a、膨張弁11dを通り、配管接続口Xcから中継ユニット302に戻る。
また、室内機301では、暖房(凝縮器)動作する場合には、図3に示すように、配管接続口Xd、室内熱交換器5f、配管接続口Xaが接続されて熱交換を行う。また、図3では示していないが、冷房(蒸発器)動作する場合には、配管接続口Xb、室内熱交換器5f、配管接続口Xcが接続されて熱交換を行うことも可能である。
続いて、図3に基づき空気流路の動作について説明する。
外気導入経路Aでは、外気OAが、凝縮器として動作する第2の熱交換器5bに送り込まれる。外気OAは第2の熱交換器5bと熱交換して加熱される。加熱された外気OAが水分吸着再生手段20を通過するので、水分が再生され加湿された空気が室内へ給気SAとして供給される。一方、排気放出経路Bでは、室内空気RAが、蒸発器として動作する第1の熱交換器5aに送り込まれる。室内空気RAは第1の熱交換器と熱交換して冷却される。冷却された室内空気RAが水分吸着再生手段20を通過するので、水分が吸着され除湿された空気が室外へ排気EAとして排出される。
以上のように冷凍サイクルを動作させることにより、水分吸着再生手段20の再生(OA→SA側風路)、吸着(RA→EA側風路)が行われ、SA側へは加湿空気が供給される。
なお、蒸発器における結露防止制御については、冷房除湿運転時(図1)の蒸発器(第2の熱交換器5b)の場合と同様である。水分吸着再生手段20が回転することも図1と同様である。
実施の形態1によれば、蒸発器の冷媒出口側に膨張弁を設け、制御部がこの膨張弁を制御することにより、蒸発温度を制御することができるので、蒸発温度を自由に調整できない冷凍サイクルや、圧縮機吸入圧力固定運転を行う冷凍サイクルに対しても、空気調和装置の蒸発温度を通過空気の露点温度以上に保ち、蒸発器の結露を防ぐことができるという効果がある。
また、制御部が蒸発温度の急低下時に膨張弁開度を絞る制御を行うことで、蒸発温度急変化時の保護制御が可能となり、より確実に結露によるドレン発生を防止することができる効果がある。
実施の形態2.
実施の形態1では、温度センサや露点温度センサの測定値に基づき、制御を行っていたが、蒸発器出口側に設けられる膨張弁の制御は、蒸発器が蒸発温度以下となることを避けるために極力早期に収束させる必要がある。このため、上記制御に加え、膨張弁の開度制御を膨張弁特性式から予測するフィードフォワード制御にて行うことも可能である。
図5は実施の形態2に係る空気調和装置の膨張弁制御の流れを示すフローチャート図であって、フィードフォワード制御の計算の流れを表したものである。
図4に示される記号を用いて、蒸発器スーパーヒート制御用の入口膨張弁LEV_e(図2の例では膨張弁11g)を流れる液冷媒流量Gr_eは以下の式(1)から求めることができる。また、ガス冷媒が流れる出口膨張弁LEV_r(図2の例では膨張弁11c)のガス冷媒流量Gr_rは以下の式(2)から算出することができる。ここで、膨張弁のCv値とは弁の流量係数を表し、式(1)及び式(2)に基づき予め流量とCv値の相関式を作成しておけば、圧力などの運転状態から流量を算出することができる。また、Cv値を膨張弁開度の相関式とすることにより、膨張弁開度からCv値、またその逆の関係を求めることができる。このような膨張弁特性式である式(1)及び式(2)を用いて出口膨張弁の開度を求める。
Gr_e = A・Cv_e・(ρL(P1−P2))^0.5 ・・・(1)
Gr_r = B・Cv_r・(ρg・P2(P1−P2)÷(273+t))^0.5 ・・・(2)
ここで、
A、B:定数、Cv_e:LEV_eのCv値、Cv_r:LEV_rのCv値、
ρL:液密度、ρg:ガス密度、P1:1次圧力(高圧側)、
P2:2次圧力(低圧側)、t:流体温度
図5において、式(1)からLEV_eを流れる冷媒流量Gr_eを算出する(ST1)。式(1)を計算するために必要な変数は、入口膨張弁の入口の冷媒圧力であるP1及び蒸発器の蒸発圧力であるP2である。P1は例えば、室外機300の圧縮機1の高圧側配管に圧力センサを設けて検出してもよいし、入口膨張弁の入口に圧力センサを設けて検出しても良い。P2は例えば、蒸発器に圧力センサを設けて検出しても良いし、温度センサ31aから取得した温度を飽和圧力に換算することにより検出しても良い。
次に、Gr_r=Gr_eであることから(ST2)、式(2)を用いてLEV_rのCv値Cv_rを求める(ST3)。このとき、式(2)のP1は、目標とする空気露点温度(プラス側に数℃余裕をみてもよい)に相当する冷媒飽和圧力に設定する。P2は、出口膨張弁の出口の冷媒圧力であり、例えば、室外機300の圧縮機1の吸入配管などに圧力センサを設けて検出しても良いし、出口膨張弁の出口に圧力センサを設けて検出しても良い。
次に、得られたCv_rに対応する膨張弁開度を求める(ST4)。これは、上述したように事前に求めた相関式から得ることができる。これらのステップにより、蒸発器の蒸発温度を目標とするPmにするためのLEV_rの開度が予測できる。これにより、LEV_eが現在の開度から移動した場合でも素早くLEV_rを適正開度に調整することが可能となり、蒸発温度を露点以上に保つことが可能となる。
なお、上記一連の処理は、制御部に制御プログラムを実装することにより実行可能となる。冷媒飽和温度や空気露点温度などの物性については近似式を制御部に実装してもよいし、物性データをテーブル化してメモリに記憶しておいてもよい。また、上述したセンサは制御部に接続され、制御部ではそれぞれの検出値を取得できるよう構成されている。
以上、膨張弁LEV_rの開度を速やかに収束させるためのフィードフォワード制御量演算方法について説明した。LEV_rの開度制御においては上記フィードフォワード制御に加え、現在の蒸発圧力と目標値(空気露点温度相当の冷媒飽和圧力)との差分に基づいたフィードバック制御と組み合わせることにより、早期収束性(フィードフォワード)と目標値に正確に合わせるための微調整(フィードバック)の両立が可能となる。
実施の形態2によれば、膨張弁特性式から予測するフィードフォワード制御により蒸発器の出口の膨張弁を制御することにより、蒸発温度予測の収束を早く正確にすることができ、熱交換器の結露によるドレン発生を確実に防止することができる効果がある。
実施の形態3.
水分吸着再生手段20の下流側に蒸発器を設けるように構成することもできる。
図6は、実施の形態3に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機の拡大図である。
図6に示すように、外気導入経路Aの水分吸着再生手段20下流側に第3の熱交換器5cが設けられている。また、第3の熱交換器5cは、冷媒回路において、第2の熱交換器5bと並列に接続されている。すなわち、配管接続口Xaから接続されている配管は膨張弁11gの入口側で2つに分岐し、一方は、膨張弁11g、第2の熱交換器5bを経由し、他方は、膨張弁11f、第3の熱交換器5c、を経由して、膨張弁11cの入口側にて合流して配管接続口Xdに至るように構成されている。
また、第3の熱交換器5cの入口側(膨張弁11fと接続される側)に入口側配管温度を検出する温度センサ31c、出口側(膨張弁11cと接続される側)に出口側配管温度を検出する温度センサ31dが設けられている。
冷房除湿時には、配管接続口Xaから液冷媒が換気調湿機303に入り、配管接続口Xdから中継ユニット302に戻る。このとき、第3の熱交換器5cは蒸発器として動作し、上述したように、制御部が膨張弁11cを制御することにより、第3の熱交換器5cで結露が起きないように蒸発器における冷媒圧力を調整する。
この第3の熱交換器5cにより、給気SAの温度調整を行うことができるとともに、水分吸着再生手段20通過後の排熱を回収することができ、ヒートポンプの運転効率を高めることが可能となる。
なお、図6では、蒸発器が2つ存在することになるが、いずれの蒸発器も蒸発温度はほぼ同じであり、ph線図上の動作は上記説明とほぼ同様である。図6では、第2の熱交換器5bを通過する吸着前の空気の方が、第3の熱交換器5cを通過する空気より露点温度が高い(絶対湿度が高い)。このため、蒸発器の結露防止制御は第2の熱交換器5bを通過する空気の露点を目標として制御すればよい。
一方、暖房加湿時には、配管接続口Xdから気体冷媒が換気調湿機303に入り、配管接続口Xaから中継ユニット302に戻る。暖房加湿時には、第3の熱交換器5cは凝縮器として動作するが、これにより、給気SAをさらに暖めて暖房効果を高めることが可能である。また、水分吸着再生手段20通過後の排熱を回収することも可能である。また、膨張弁11fを閉止して、第3の熱交換器5cの運転を停止しても良い。
なお、図6では熱交換器5b、5cの出口側を合流させて膨張弁11cに接続しているが、熱交換器5bと、5cの出口側にそれぞれ膨張弁を設け、制御部により個別制御する回路構成としてもよい。この回路構成によれば蒸発器の蒸発温度を個別に制御でき、この回路構成でも蒸発器の結露を防止することが可能である。
なお、本実施の形態では、第3の熱交換器5cのみを設けた場合で説明したが、排気放出経路B上の水分吸着再生手段20を通過した後に熱交換器を設けてもよい。水分吸着再生手段20通過後の排熱の回収を行うことが可能となる。
実施の形態3によれば、空気流路において水分吸着再生手段20の下流側に熱交換器を設けることにより、給気の温度調整ができるとともに、水分吸着再生手段20通過後の排熱を回収することができるので、ヒートポンプの運転効率を高めることができるという効果がある。
また、熱交換器の出口側にそれぞれ膨張弁を設ければ、蒸発器の蒸発温度を個別に制御できるようになる効果がある。
実施の形態4.
空気流路において、全熱交換器を設け、全熱交換器を通過した空気に対して、上述した処理を行うように構成することもできる。
図7は、実施の形態4に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機の拡大図である。
図7に示すように、外気OA及び室内空気RAの吸込み側に、全熱交換器10が設けられている。外気導入経路Aは、全熱交換器10、蒸発器として動作する第2の熱交換器5b、水分吸着再生手段20、第3の熱交換器5cを順次通過するよう構成されており、外気OAは給気SAとして室内へ給気される。一方、排気放出経路Bは、全熱交換器10、第1の熱交換器5a、水分吸着再生手段20を順次通過するよう構成されており、室内空気RAは排気EAとして室外へ排気される。また、室内空気RAと外気OAとは、全熱交換器10で熱交換を行う。
全熱交換器10は、全熱交換対象の2経路の空気を、全熱交換器10を構成する全熱交換エレメントへ導入し、2経路の空気間で顕熱と潜熱とを交換し、それぞれの出口経路へ吹出すものである。図7に示す全熱交換器10は直交流タイプのものであり、全熱交換エレメントの扁平な風路が90°の角度で互い違いに複数積層されている積層型である。全熱交換対象の2経路の空気が互いに90°の角度を成す位置関係で導入され、それぞれの対向面から吹出される構造となっている。
すなわち、冷房動作時には、全熱交換器10により外気OAは除湿され、室内空気RAは加湿されるよう機能する。つまり、外気OAは、蒸発器として動作する第2の熱交換器5bの手前で除湿されることになる。一方、暖房加湿動作時には、全熱交換器10により外気OAは加湿され、室内空気RAは除湿されるよう機能する。つまり、室内空気RAは、蒸発器として動作する第1の熱交換器5aの手前で除湿されることになる。
いずれの動作においても、蒸発器の手前で除湿されるので、蒸発器における結露が発生しにくくなる。
なお、全熱交換器10を通過した空気は、熱交換されるので露点温度センサ30a、30bの示す値とはことなる。このため、これらの露点温度センサを制御部に接続し、それぞれのセンサが検出した値と、全熱交換器10の交換効率から全熱交換機出口、すなわち蒸発器入口における空気の露点温度を算出する。全熱交換器10の交換効率は、制御部に予め記憶しておく。交換効率はOA、RA、風量などの関数として記憶してもいい。上記方法により、露点温度センサを蒸発器の手前に追加しなくてもOA、RA測定用の露点温度センサのみで蒸発器を流れる空気の露点温度を知ることができる。
実施の形態4によれば、蒸発器の手前で除湿が行われるので、蒸発器における結露が発生しにくくなるという効果がある。
また、全熱交換器の上流側に設けた露点温度センサの計測値と、全熱交換器の交換効率とから、全熱交換器出口の空気の露点温度を算出することにより、蒸発器入口に露点温度センサを設けなくてもよく、センサの数を少なくすることができるためコスト抑制が可能になるという効果がある。
実施の形態5.
膨張弁の故障など、万が一、何らかの原因でドレンが発生してしまった場合には、すばやくドレン水を蒸発させる必要がある。
図8は、実施の形態5に係る空気調和装置の冷房除湿運転時における換気調湿機の拡大図である。
図8において蒸発器である熱交換器5b、5cの近傍にドレン検出手段22b、22cを設ける。図8では、模式的に示しているが、ドレン検出手段とは、例えば、蒸発器の下方にドレンパンを設置して、これに水位センサを設けたもので、これにより、何らかの不具合によりドレン水が発生したことを検知することが可能となる。水位センサの出力は制御部に接続されており、水発生(ドレンパンに水あり)の出力を検知した場合に、保護制御を行うことが可能となる。
制御部による保護制御の方法としては、たとえば、圧縮機の周波数を下げて蒸発圧力を上昇(蒸発温度を上昇)させる、圧縮機を停止させて送風運転のみとしドレン水を蒸発させる、送風状態で圧縮機の発停を繰り返しドレン水発生と蒸発を繰り返すことによりドレン水の過剰生成を防止する、などの制御が可能である。また、外部に信号を出力する出力手段(例えば、LEDなどの出力、リモコンへの異常表示、遠隔監視センターへの通知)を設ければ、ドレン検出時に、制御手段がこの出力手段により、異常発生を外部へ発報することで、早急に修理することができ、水漏れなどの被害を最小限に抑えることが可能となる。
実施の形態5によれば、ドレン水の発生を検知する手段を設けることで、膨張弁の故障など不測の事態が発生した場合でも水漏れなどの被害を最小限に抑えることが可能となる効果がある。さらに出力手段を設ければ、ドレン発生時の対応が素早くできるという効果がある。
実施の形態6.
図9は、実施の形態6に係る空調システム全体の構成例を示す図であり、本実施の形態1の換気調湿機303と、顕熱処理装置200とを組み合わせて空調対象室に適用した空調システムの例を示している。
本システム構成では、換気調湿機303を外気処理空気調和装置として利用して、外気を空調対象室内へ導入する際の湿度調整を主に行っている。これとは別に顕熱処理用の顕熱処理装置200を併設する。顕熱処理装置200では除湿を行う必要がないため、冷媒の蒸発温度を高める運転が可能となり、圧縮機は高低差圧の少ない低圧縮比の高効率運転を行うことが可能となる。
つまり、このような外気処理用の換気調湿機303と顕熱処理用の顕熱処理装置200とを別置するシステム構成では、空調負荷の大きな割合を占める顕熱負荷を、高効率運転が可能な顕熱処理装置200で賄うことが可能となり、空調システム全体の効率を高めることが可能となる。なお、図9の顕熱処理装置200は、例えば図1、3に示す換気調湿機303と同一の室外機300に繋がる室内機301で上記機能を果たしてもよいし、換気調湿機303(とこれに繋がる室外機300)とは別置とするシステム構成でもよい。
上述したように、実施の形態6によれば、顕熱処理装置200が設置されている空調対象室に、外気処理用として換気調湿機303を適用することにより、空調システム全体の効率を高める効果がある。
1 圧縮機
2a 四方弁
5a 第1の熱交換器
5b 第2の熱交換器
5c 第3の熱交換器
5e 室外熱交換器
5f 室内熱交換器
10 全熱交換器
11a〜h 膨張弁
12a,b 冷媒熱交換器
13 気液分離器
14 アキュムレータ
15 ブリッジ回路
16 冷暖切替回路
20 水分吸着再生手段
21 回転軸
22b、22c ドレン検出手段
30a,b 露点温度センサ
31a〜f 温度センサ
200 顕熱処理装置
300 室外機
301 室内機
302 中継ユニット
303 換気調湿機
A 外気導入経路
B 排気放出経路
OA 外気
RA 室内空気
SA 給気
EA 排気
Xa〜Xf 配管接続口

Claims (9)

  1. 2つの空気流路が通過するとともに水分の吸着及び再生を行う水分吸着再生手段であって、一方の前記空気流路が通過する領域と他方の前記空気流路が通過する領域とが入れ替わる水分吸着再生手段と、
    圧縮機と蒸発器とを含む冷媒回路であって、前記蒸発器は一方の前記空気流路において前記水分吸着再生手段よりも上流側に設けられている冷媒回路と、
    前記蒸発器の冷媒入口側に接続された入口膨張弁と、
    前記蒸発器の冷媒出口側に接続された出口膨張弁と、
    前記蒸発器に液冷媒を供給する液冷媒供給手段と、
    前記蒸発器を通過する空気の露点温度を検出する蒸発器露点温度検出手段と、
    前記蒸発器の蒸発温度を検出する温度センサーと、
    前記入口膨張弁の入口の冷媒圧力を検出する高圧側圧力検出手段と、
    前記出口膨張弁の出口の冷媒圧力を検出する低圧側圧力検出手段と、
    前記蒸発器の蒸発圧力を検出する蒸発圧力検出手段と、
    前記出口膨張弁の開度制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記蒸発器露点温度検出手段で検出した露点温度よりも前記蒸発器の蒸発温度が高くなるように前記出口膨張弁の開度制御を行い、前記温度センサーで検出した蒸発温度の一定時間内の温度変化に基づき、前記出口膨張弁の開度制御を行うとともに、
    前記制御部は、前記入口膨張弁の入口の冷媒圧力と、前記出口膨張弁の出口の冷媒圧力と、前記蒸発器の蒸発圧力と、前記入口膨張弁及び前記出口膨張弁についての膨張弁特性式とに基づき、前記出口膨張弁の開度制御をする空気調和装置。
  2. 前記膨張弁特性式は、膨張弁の一次圧力、二次圧力及び膨張弁開度と冷媒流量との関係を表す式である請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記蒸発器が設けられた前記空気流路において、前記水分吸着再生手段よりも下流側に設けられた下流側蒸発器を備え、
    前記下流側蒸発器は、前記入口側膨張弁の入口側及び前記出口側膨張弁の入口側との間に、前記蒸発器と並列に接続されているとともに、前記下流側蒸発器の入口側に膨張弁を設けた、請求項1又は2に記載の空気調和装置。
  4. 前記蒸発器が設けられた前記空気流路において、前記水分吸着再生手段よりも下流側に設けられた下流側蒸発器を備え、
    前記下流側蒸発器は、前記入口側膨張弁の入口側及び前記出口側膨張弁の出口側との間に、前記蒸発器と並列に接続されているとともに、前記下流側蒸発器の入口側及び出口側に膨張弁が設けられ、
    前記制御部は、前記下流側蒸発器の出口側に設けた前記膨張弁を制御する請求項1又は2に記載の空気調和装置。
  5. 前記蒸発器に対して前記空気流路の上流側に全熱交換器を設け、前記全熱交換器において、前記2つの空気流路間で熱交換が行われるようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和装置。
  6. 前記全熱交換器の上流側の露点温度を検出する露点温度検出手段を備え、
    前記制御部は、前記露点温度検出手段の検出値と前記全熱交換器の交換効率から、前記蒸発器を通過する空気の露点温度を算出する請求項5に記載の空気調和装置。
  7. 前記蒸発器からのドレン発生を検出するドレン検出手段を備え、
    前記制御部は、ドレン検出時にドレン水を排除するよう前記圧縮機を制御する請求項1乃至6のいずれかに記載の空気調和装置。
  8. 外部に信号を出力する出力手段を備え、
    前記制御部は、ドレン検出時に前記出力手段により外部に信号を出力するよう制御する請求項7に記載の空気調和装置。
  9. 顕熱処理装置が設置された空調対象室に、請求項1乃至8のいずれかに記載の空気調和装置を適用した空気調和システム。
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