JP5040948B2 - 多針ミシン - Google Patents

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Description

本発明は、針棒ケースをミシン本体に対して移動させる針棒ケース移動機構を備えると共に、この針棒ケースとミシン本体との間に掛け渡される第1配線及び第2配線を具備した多針ミシンに関する。
従来より、例えば工業用のミシンでは、加工布を保持する保持体等の移動体を、ミシン本体に対して移動可能に設けたものが供されている。この種のミシンでは、ミシン本体と移動体との間に掛け渡されるリード線等のコード類は、移動体の移動を許容する長さ(つまり余裕長)が必要であることから、移動体の移動に支障を来さないように配線しないと、コード類の途中部がミシンの各部材に引っ掛かる等して損傷したり断線する虞がある。
そこで、例えば特許文献1には、以下のようなミシンのコード類支持装置が開示されている。即ち、このミシンは、加工布をミシンテーブルに広げて保持する保持手段と、この保持手段をミシンテーブル上のガイドレールに沿う方向及び当該ガイドレールに直交する方向に夫々独立して移動させる2つの移動機構とを備えている。この保持手段を作動させるアクチェータ等とミシン基台下方(ミシン本体側)の制御部等とを繋ぐ複数のコード類は、ミシンテーブル後方の基台から上方に引き出され、そのコード類の途中部が、一方の移動機構に回動可能に立設されたホルダ体により吊支されている。このホルダ体は、先端部にフック状の載置部を有する棒状部材であって、コード類の途中部が載置部に載置されると共にホルダ体の棒状部分に紐などを用いて結び付けられるようになっている。
実用新案登録第2566188号公報
しかしながら、特許文献1のコード類支持装置では、コード類に前述した余裕長をもたせてあるので、ホルダ体と保持手段(移動体)との間でコード類が、移動体の移動に伴い垂れ下がるようにして弛むことがある。また、ホルダ体の載置部にコード類の途中部が載置されるため、縫製の際に、その載置部(フック状の部分)からコード類がずれてミシンの各部材と接触する虞がある。
一方、多針ミシンにあっては、複数の針棒を上下動可能に支持する針棒ケースを備えており、ミシン本体に対して針棒ケースを移動させることで、複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換えるようになっている。従って、ミシン本体と針棒ケースとの間にコード類(配線)を掛け渡す場合には、針棒ケースの移動によってコード類が弛んでもミシンの各部材に引っ掛らないように配線する必要があるが、有効な手段や方法がなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ミシン本体と針棒ケースとの間に掛け渡される配線の弛みを無くすことができると共に、配線の損傷や断線等の不具合を確実に防止することができる多針ミシンを提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1の多針ミシンは、下端部に縫針を夫々装着した複数の針棒と、前記複数の針棒を上下動可能に支持する針棒ケースと、前記針棒ケースをミシン本体に対して移動させることにより、前記複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換える針棒ケース移動機構と、を備えた多針ミシンにおいて、前記針棒ケースに設けられた電装品に対して接続され、且つ前記ミシン本体と前記針棒ケースとの間に掛け渡される第1配線及び第2配線と、前記第1配線及び前記第2配線を前記ミシン本体側で夫々係止する為の2つの係止部を有する本体側係止部材と、前記第1配線及び前記第2配線を前記針棒ケース側で係止する為の係止部を有する2つの針棒ケース側係止部材と、を備え、前記第1配線及び前記第2配線を、前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とにより前記針棒ケースの移動方向に相互に離間させた位置で係止すると共に、前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とを夫々仮想直線で結んだ仮想四角形の略中央で、前記第1配線の途中部と前記第2配線の途中部とが相互に屈曲するように交差させたことを特徴とする。
上記構成によれば、第1配線及び第2配線について、夫々の途中部が相互に屈曲するように交差するため、互いに適度な張力を作用させた状態で保持させることができる。従って、針棒ケースが移動しても、第1配線及び第2配線を、張力の変動を抑え且つ弛みが生じないように互いの途中部で保持することができ、配線の損傷や断線等の不具合を確実に防止することができる。
請求項の多針ミシンは、下端部に縫針を夫々装着した複数の針棒と、前記複数の針棒を上下動可能に支持する針棒ケースと、前記針棒ケースをミシン本体に対して移動させることにより、前記複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換える針棒ケース移動機構と、を備えた多針ミシンにおいて、前記針棒ケースに設けられた電装品に対して接続され、且つ前記ミシン本体と前記針棒ケースとの間に掛け渡される第1配線及び第2配線と、前記第1配線及び前記第2配線を前記ミシン本体側で夫々係止する為の2つの係止部を有する本体側係止部材と、前記第1配線及び前記第2配線を前記針棒ケース側で係止する為の係止部を有する2つの針棒ケース側係止部材と、前記第1配線及び前記第2配線を、前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とにより前記針棒ケースの移動方向に相互に離間させた位置で係止すると共に、前記第1配線の途中部と前記第2配線の途中部とを相互に屈曲させて近接する状態で保持する保持部材と、を備え、前記第1配線及び前記第2配線を、前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とを夫々仮想直線で結んだ仮想四角形の略中央で、前記保持部材により相対的な移動が許容されるように保持することを特徴とする。
上記構成によれば、第1配線及び第2配線について、夫々の途中部を保持部材により相互に屈曲させて近接する状態で保持するため、互いに適度な張力を作用させた状態で配線することができる。また、第1配線及び第2配線は保持部材に対して相対的な移動が許容されることから、針棒ケースが移動しても、第1配線及び第2配線を、張力の変動を抑え且つ弛みが生じないように保持部材で保持することができ、配線の損傷や断線等の不具合を確実に防止することができる。
請求項3の多針ミシンは、請求項の発明において、前記保持部材は、前記第1配線及び前記第2配線の挿通が可能なリング状部材であることを特徴とする。
請求項の多針ミシンは、請求項の発明において、前記保持部材は、2つの滑車と前記滑車を回動可能に支持する支持部材とを有し、前記第1配線及び前記第2配線を、前記2つの滑車にて夫々独立して滑動するように配置したことを特徴とする。
請求項1の多針ミシンによれば、第1配線及び第2配線について、夫々の途中部が相互に屈曲するように交差するため、互いに適度な張力を作用させた状態で配線することができる。従って、針棒ケースが移動しても、第1配線及び第2配線を、張力の変動を抑え且つ弛みが生じないように互いの途中部で保持することができ、配線の損傷や断線等の不具合を確実に防止することができる。
前記第1配線及び第2配線は、これらをミシン本体側と針棒ケース側とで係止する4つの係止部同士を仮想直線で結んだ仮想四角形の略中央で交差する。従って、第1配線及び第2配線について、一平面内に収まるように互いに適度な張力を作用させた状態で配線することにより、針棒ケースが移動しても、第1配線及び第2配線とミシンの各部材とが引っ掛かってしまうことを確実に防止することができると共に、極力コンパクトに配線することができる。また、これによれば、第1配線及び第2配線の余裕長を相等しく設定することができると共に、その余裕長を最適に設定することができる。
請求項の多針ミシンによれば、第1配線及び第2配線について、夫々の途中部を保持部材により相互に屈曲させて近接する状態で保持するため、互いに適度な張力を作用させた状態で配線することができる。また、第1配線及び第2配線は保持部材に対して相対的な移動が許容されることから、針棒ケースが移動しても、第1配線及び第2配線を、張力の変動を抑え且つ弛みが生じないように保持部材で保持することができる。しかも、第1配線及び第2配線は互いに接触しないように保持部材に保持されるので、両配線同士の摩擦を回避することができ、配線の損傷や断線等の不具合をより確実に防止することができる。
前記第1配線及び第2配線は、これらをミシン本体側と針棒ケース側とで係止する4つの係止部同士を仮想直線で結んだ仮想四角形の略中央で、保持部材により保持される。従って、第1配線及び第2配線について、保持部材を用いて一平面内に収まるように互いに適度な張力を作用させた状態で配線することにより、針棒ケースが移動しても、第1配線及び第2配線とミシンの各部材とが引っ掛かってしまうことを確実に防止することができると共に、極力コンパクトに配線することができる。また、これによれば、第1配線及び第2配線の余裕長を相等しく設定することができると共に、その余裕長を最適に設定することができる。
請求項の多針ミシンによれば、請求項の発明の効果に加え、リング状部材により、保持部材の構成を極力簡単にしながらも、第1配線の途中部と第2配線の途中部とを確実に保持することができる。
請求項の多針ミシンによれば、請求項の発明の効果に加え、針棒ケースの移動の際、滑車によって保持部材に対する第1配線及び第2配線の相対的な移動を円滑にすることができる。また、この滑車により、第1配線及び第2配線の夫々の途中部がなだらかな屈曲形状をなすようにして保持されると共に、両配線との間の摩擦を低減させることができるので、第1配線及び第2配線の途中部における損耗等を防止することができる。
本発明の第1実施形態を示す多針ミシン全体の正面図 針棒ケースとその近傍部の内部構造を拡大して示す正面図 同側面図 同平面図 (a)及び(b)は、左端位置及び右端位置の針棒ケースと、針棒ケース移動機構を示す平面図 (a)及び(b)は、配線係止具を拡大して示す側面図及び平面図 配線と共に示す配線係止具の拡大斜視図 (a)及び(b)は、針棒ケース側係止部材を拡大して示す正面図及び側面図 配線と共に示すと針棒ケース側係止部材の拡大斜視図 (a)及び(b)は、本体側係止部材を拡大して示す平面図及び背面図 配線と共に示す本体側係止部材の拡大斜視図 (a)及び(b)は、針棒ケースを略中間位置及び右端位置に移動させた場合における第1配線、第2配線の状態を説明するための平面図 (a)及び(b)は、針棒ケースを略中間位置及び右端位置に移動させた場合における第1配線、第2配線を模式的に示す平面図 本発明の第2実施形態を示すもので、(a)及び(b)はリング状部材の平面図及び正面図 本発明の第3実施形態を示すもので、(a)及び(b)は、滑車とその支持部材の平面図及び正面図
<第1実施形態>
以下、本発明を多針式刺繍ミシン(以下、多針ミシンMと称す)に適用した第1実施形態について、図1〜図13を参照しながら説明する。図1は、多針ミシンMの正面図であり、使用者(ユーザ)が位置する方向を前方として説明する。
図1に示すように、多針ミシンMは、このミシン全体を支持する左右1対の脚部1と、その脚部1の後端部から立設された脚柱部2と、その脚柱部2の上部から前方に延びるアーム部3と、脚柱部2の下端部から前方に延びるシリンダベッド4と、アーム部3の前端部に装着された針棒ケース5とを備えている。
脚部1、脚柱部2、アーム部3及びシリンダベッド4は、ミシン本体7として一体的に構成されており、このミシン本体7側に、多針ミシンMの制御全般を司る制御装置(図示略)や操作パネル6等が配設されている。シリンダベッド4の上面には針板4a(図1にのみ図示)が設けられており、この針板4aに、後述する縫針11の針落ち位置としての針穴(図示略)が形成されている。
脚部1の上側には、左右方向向きのキャリッジ8が配置されており、このキャリッジ8の内部には、当該キャリッジ8の前側に設けられた枠取付台(図示略)をX方向(左右方向)に駆動させるX方向駆動機構(図示略)が設けられている。左右の脚部1内には、キャリッジ8をY方向(前後方向)に駆動させるY方向駆動機構が設けられている。刺繍縫製に供する加工布(図示略)は、矩形枠状の刺繍枠(図示略)に保持され、この刺繍枠が、前記枠取付台に取付けられる。こうして、刺繍枠は、Y方向駆動機構及びX方向駆動機構が夫々駆動されることにより、キャリッジ8と同期してY方向に移動し、或は枠取付台と共にX方向に移動して、加工布が布送りされる。
図示は省略するが、ミシン本体7には、アーム部3の上側に位置して6個の糸立て棒が立設された糸立て台が配設されており、各糸立て棒に糸駒が装着されている。また、アーム部3の前端部には、左右方向に延びるガイドレール9が設けられており、前記針棒ケース5は、このガイドレール9に沿って摺動するように支持されている。この針棒ケース5とその近傍部の構成について、図2〜図4も参照しながら説明する。ここで、図2、図3及び図4は、針棒ケース5とその近傍部の内部構造を拡大して示す正面図、側面図及び平面図である。
針棒ケース5には、左右方向に配列された上下方向に延びる6本の針棒10が上下動可能に支持されており、各針棒10の下端部には、縫針11が夫々装着されている。また、針棒ケース5には、各針棒10に対応する6つの天秤12が上下動可能に装着されている。図2〜図4に2点鎖線で示すように、針棒ケース5の前面側には、合成樹脂製のカバー5aが取付けられており、針棒ケース5の上面側には、前下がりの傾斜状をなす糸調子台13がカバー5aの上端部と連なるように取付けられている。糸調子台13には、各縫針11に供給される上糸の張力を調整する為の6つの糸調子器14が配設されている。上記の各糸立て棒の糸駒から延びる上糸は、対応する糸調子器14及び天秤12等に夫々掛けられた後、前記縫針11の目孔(図示略)に夫々供給される。
針棒ケース5は、側面視にて略逆L字状をなしており、その上側後端部には、左右方向に延びるコロ用取付板15が設けられている。コロ用取付板15には、6本の針棒10に対応する6本のコロ軸17aが、針棒10間のピッチと同じピッチで配置されている。コロ軸17aは前後方向に突出しており、コロ軸17aの後部には円筒状のコロ17bが回動可能に設けられている。
一方、図5(a)に示すように、ミシン本体7側のアーム部3において、平面視にてH字状をなすミシン機枠(以下、固定フレーム20と称す)には、左右方向を指向する回動軸21が回動可能に設けられている。回動軸21における軸方向の中間部には、6つのコロ17bのうち1つのコロ17bに係合可能な螺旋状のカム面22aを有する螺旋カム22が固着されると共に、回動軸21の右端部にはギヤ部21aが固着されている。また、固定フレーム20の右側部には、クランク状の補助フレーム20aが固定されており、固定フレーム20と補助フレーム20aとの間に、ギヤ部21aと噛合する減速ギヤ機構23が配設されている。補助フレーム20aの右側部には、ステッピングモータからなる針棒ケース移動用モータ24が固定されている。このモータ24の回転軸24aは補助フレーム20aを貫通し、その先端部に、減速ギヤ機構23と噛合するギヤ部24bを有する。
ここで、針棒ケース移動用モータ24を正転駆動、或は逆転駆動させると、その回転運動が減速ギヤ機構23を介して回動軸21に伝わることにより、螺旋カム22を回転させる。この螺旋カム22の回転に伴い、カム面22aと係合する1つのコロ17bが、左側から右側へ或は右側から左側へ順次隣のコロ17bに切換わることで、針棒ケース5を左方向(図5(b)中、矢印D1参照)或は右方向(図5(a)中、矢印D2参照)に移動させる。これら回動軸21、螺旋カム22、減速ギヤ機構23、ギヤ部21a,24b、針棒ケース移動用モータ24等は、前記コロ軸17a、コロ17bと共に針棒ケース移動機構25を構成する。こうして、針棒ケース移動機構25は、針棒ケース5をミシン本体7に対して左右方向へ移動させることにより、6組の針棒10及び天秤12のうち1組の針棒10及び天秤12だけを針落ち位置(つまり使用位置)に対して択一的に切換える。この1組の針棒10及び天秤12は、脚柱部2に設けられた図示しないミシンモータの駆動により同期して上下動されると共に、シリンダベッド4の前端部に設けられた回転釜(図示略)と協働することによって、前記刺繍枠に保持された加工布に刺繍縫目が形成される。
尚、図3に示すように、針棒ケース移動機構25はアーム部3の上部に位置し、略矩形容器状をなす上部カバー26により覆われている。詳細な説明は省略するが、上部カバー26の前部には、コロ17bを収容するように配置するための開口部26aと、後述する第1配線30及び第2配線31の自由な移動を許容する配線用開口部(図示略)とが形成されている。
針棒ケース5には、電装品として例えば2つの照明具27a、27bが配設されている。照明具27aは、外郭をなす矩形箱型のカバー本体28と、このカバー本体28内に設けられた図示しない光源(例えばチップLED)とを有して構成されている。このチップLEDが実装されるカバー本体28内の基板(図示略)には、当該LEDへの通電用のリード線(以下、第1配線30と称する)が接続されるコネクタ部(図示略)が設けられている。照明具27bは、照明具27aと同様にカバー本体28及び図示しないチップLEDを有し、このLEDが実装される基板(図示略)には、当該LEDへの通電用のリード線(以下、第2配線31と称する)が接続されるコネクタ部(図示略)が設けられている。照明具27aは針棒ケース5左側面の下端部に、照明具27bは針棒ケース5右側面の下端部に、夫々針棒10や縫針11の手前側を開放するように取付けられており、上糸の糸掛けや縫針11の交換の際に邪魔にならず、且つ前記加工布の表面を充分に照明するようになっている。
第1配線30及び第2配線31は何れも可撓性を有する配線であって、前記コネクタ部から針棒ケース5の前面部及び上面部を経由し、ミシン本体7側に掛け渡されて前記制御装置に接続されている。これら第1配線30及び第2配線31の支持構造について、図6〜図12も参照しながら説明する。尚、図2〜図4では、第1配線30及び第2配線31につき、これらの配線経路を簡明にすべく模式的に示している。
針棒ケース5側及びミシン本体7側には、第1配線30と第2配線31とを左右方向に相互に離間させた位置に配置するための係止手段が配設されている。具体的には、図2、図3に示すように、針棒ケース5の前部には、第1配線30を針棒ケース5の左側部に沿って配線する為の複数(例えば2つ)の配線係止具32aが上下に並べて設けられると共に、第2配線31を針棒ケース5の右側部に沿って配線する為の複数(例えば3つ)の配線係止具32bが上下に並べて設けられている。
図6(a)、(b)及び図7は、この配線係止具32a,32bを拡大して示す側面図、平面図及び斜視図である。配線係止具32aと配線係止具32bは互いに同一のものであり、螺子孔36aを有し針棒ケース5の側壁に沿って屈曲形成されたL字状の固定部36bと、第1配線30或は第2配線31が挿通されるフック状の挿通部36cとを一体に備えた金属板からなる。配線係止具32a,32bは、螺子孔36aに挿通された螺子35(図3参照)により針棒ケース5前部の左右両側部に夫々取付けられている。
図3、図4、図12等にも示すように、針棒ケース5の上部には、第1配線30を針棒ケース5の左側で係止する為の針棒ケース側係止部材33a、及び第2配線31を針棒ケース5の右側で係止する為の針棒ケース側係止部材33bが設けられている。
図8(a)、(b)及び図9は、この針棒ケース側係止部材33a,33bを拡大して示す正面図、側面図及び斜視図である。針棒ケース側係止部材33aと針棒ケース側係止部材33bは互いに同一のものであり、針棒ケース5の上部に沿う垂直部37と水平部38とを有し、合成樹脂材料から全体として逆L字状に形成されている。垂直部37と水平部38との間には、正面視(図8(a)参照)にて左側に張出す張出部39が一体に設けられている。垂直部37及び水平部38は右面が開放され、張出部39は左面が開放された形状をなしている。垂直部37及び水平部38と張出部39とは、仕切り壁40により左右に仕切られると共に、この仕切り壁40に挿通溝40a,40bが形成されている。また、垂直部37の奥壁部37aには螺子用孔37bが形成され、前壁部37cには、螺子用孔37bに対応する部分を切欠いた切欠部37dが形成されている。水平部38の底壁部38aには螺子用孔38bが形成され、上壁部38cには、螺子用孔38bに対応する部分を切欠いた切欠部38dが形成されている。また、垂直部37及び水平部38には、夫々の開放面(右面)を覆う方向に突出する複数のリブ41a〜41dが形成されている。
この針棒ケース側係止部材33a,33bは、螺子用孔37b,38bに夫々挿通された螺子43により針棒ケース5上部の左右両側部に取付けられている。第1配線30は、垂直部37、挿通溝40a、張出部39、挿通溝40b及び水平部38を経由するように配置されることで、針棒ケース側係止部材33aにより周囲を囲われ且つ非直線状に配線される。第2配線31も、第1配線30と同じ経路で配置されることで、針棒ケース側係止部材33bにより周囲を囲われ且つ非直線状に配線される。これにより、両配線30,31は、夫々針棒ケース側係止部材33a,33bにて移動不能に係止される。特に、針棒ケース側係止部材33a,33bにおいて、リブ41dが設けられた水平部38の後端は、夫々後上がりの傾斜状をなす係止部42a,42bとされ、針棒ケース5が移動した場合でも、両配線30,31の針棒ケース5後端(つまり固定端)における所定の位置関係を維持するようになっている。
一方、図4、図5等に示すように、前述したH字状の固定フレーム20の後部には、ミシン本体7側において第1配線30及び第2配線31を互いに左右方向に離間させた状態で係止する為の本体側係止部材45が設けられている。
図10(a)、(b)及び図11は、本体側係止部材45を拡大して示す平面図、背面図及び斜視図である。本体側係止部材45は、金属板の屈曲形成により略T字状に形成されており、一対の螺子用孔46aを有して上下方向に延びる固定部46と、この固定部46の上端部において左右方向に延びる左側延出部47及び右側延出部48とを一体に有する。左側延出部47及び右側延出部48には、蟻溝状をなす複数の溝部47a〜48cが相互に左右方向に離間して形成されている。このうち、左側延出部47において、左端部の溝部47aは左側が開放され、他の溝部47b、47cは前側が開放されている。右側延出部48において、右端部の溝部48aは右側が開放され、他の溝部48b,48cは後側が開放されている。
この本体側係止部材45は、螺子用孔46aと前記補助フレーム20aの螺子用孔(図示略)とに夫々挿通された螺子49(図3にのみ図示)により、固定部46と補助フレーム20aとを左右に重ねた状態で固定フレーム20に取付けられている。第1配線30は、溝部47a,47b、47cに挿通されることで、左側延出部47の上面側と下面側とに蛇行する非直線状に配線される。第2配線31は、溝部48a,48b,48cに挿通されることで、右側延出部48の上面側と下面側とに蛇行する非直線状に配線される。これにより、両配線30,31は、本体側係止部材45にて移動不能に係止される。特に、本体側係止部材45における溝部47a(以下、係止部47aと称す)及び溝部48a(以下、係止部48aと称す)は、第1配線30及び第2配線31の固定端として、ミシン本体7側における両配線30,31の所定の位置関係を維持する。尚、図11示すように、第1配線30及び第2配線31は本体側係止部材45の後方で結束バンド50により括られている。
さて、上記のようにミシン本体7と針棒ケース5との間に掛け渡される両配線30,31は、その第1配線30の途中部30aと第2配線31の途中部31aとが相互に屈曲するように交差させてある。ここで、図12(a)、(b)は、これら両配線30,31の配線構造を説明する為の平面図で、説明の便宜上、針棒ケース移動機構25等を省略してある。
第1配線30及び第2配線31は、本体側係止部材45と針棒ケース側係止部材33a,33bとの間において、平面視(図12(a)、(b)参照)にて相互に屈曲するように交差して略X字状をなし、且つ側面視(図3参照)にて略水平方向に延びるように配線されている。即ち、両配線30,31は、4つの係止部42a,42b,47a,48aにより適度な張力を維持するように係止された状態で、針棒ケース移動機構25の上面側にて弛みが生じないように互いに交差している。この場合、両配線30,31は、4つの係止部42a〜48aを夫々係止点として仮想直線で結んだ仮想四角形(図13(a)の2点鎖線参照)の略中央で交差する。これにより、第1配線30が2つの係止部42a,47a間で「X字」の左半部を描くように配線されると共に、第2配線31が2つの係止部42b,48a間で「X字」の右半部を描くように配線され、両配線30,31の屈曲部分(交差部分)Pが前記仮想四角形の中心部に位置する。従って、図13(a)に示すように、第1配線30において、係止部42aと屈曲部分Pとの間の長さ(線長)をL1、屈曲部分Pと係止部47aとの間の線長をL1、第2配線31において、係止部42bと屈曲部分Pとの間の線長をL2、屈曲部分Pと係止部48aとの間の線長をL2としたとき、次の関係式が成り立つ。
L1+L1=L2+L2 ・・・(1)
このように、第1配線30及び第2配線31は、本体側係止部材45と針棒ケース側係止部材33a,33bとの間において、長さ寸法が相等しくなるように設定されている。また、針棒ケース5は、左端の針棒10を針落ち位置に対して択一的に切換えた右端位置(図5(b)、図12(b)参照)と、右端の針棒10を針落ち位置に対して択一的に切換えた左端位置(図1、図5(a)参照)との間を移動する。このため、第1配線30及び第2配線31の長さ寸法は、何れも針棒ケース5を右端位置と左端位置とに移動させる場合に必要な最短の線長L(図12(a)、(b)、図13(b)参照)よりも大きくなるように設定されている(L1+L1=L2+L2>L)。
次に、上記構成の作用について説明する。
図12(a)に示すように、多針ミシンMによる刺繍縫製の際、針棒ケース移動機構25により、右端から3番目(或は4番目)の針棒10を針落ち位置に対して切換えた状態にあっては、針棒ケース5は、左端位置と右端位置との間の略中間位置に在る。また、この状態では、本体側係止部材45と針棒ケース側係止部材33a,33bとが前後方向に対向しており、両配線30,31は、4つの係止部42a〜48aによって弛まないように係止されている。ここで、針棒ケース移動機構25により、右端或は左端の針棒10を針落ち位置に対して切換えるべく、針棒ケース5を中間位置から左端位置、或は右端位置(図12(b)参照)に移動させると、針棒ケース側係止部材33a,33bも同方向に(矢印D1方向或はD2右方に)一体に移動する。このとき、両配線30,31は、4つの係止部42a〜48aにより係止されているため、弛みを生じさせることなく一平面内(略水平面内)を移動する。
この針棒ケース5の移動に伴う両配線30,31の状態の変化と、夫々の線長について、図13を参照しながら説明する。ここで、図13(a)及び(b)は、説明の便宜上、図12(a)及び(b)に対応する両配線30,31のみを線図化し、且つ各寸法関係も単純化して示す。尚、係止部47a,48a間の左右方向の距離及び係止部42a,42b間の左右方向の距離を夫々Aとし、係止部42a,47a間の前後方向の距離及び係止部42b,48a間の前後方向の距離を夫々Bとし、針棒ケース5の中間位置から右端位置(或は左端位置)までの移動距離をCとする。また、図13(b)に示すように、針棒ケース5の右端位置における両配線30,31の線長L1´,L1´,L2´,L2´は、前述した線長L1,L1,L2,L2に対応するものとする。
先ず、図13(a)に示すように、針棒ケース5の中間位置で係止部42a,42b,47a,48aを仮想直線で結んだ仮想四角形を長方形とした場合、その長方形の中心に両配線30,31の屈曲部分Pが位置する。よって、辺A,辺L1,辺L2からなる仮想三角形(α)と、辺A,辺L1,辺L2からなる仮想三角形(β)は、点POを対称点として点対称となるため、辺L1=辺L2、辺L1=辺L2となる。また、上記の式(1)より、第1配線30の係止部42a,47a間の長さ(L1+L1)と、第2配線31の係止部42b,48a間の長さ(L2+L2)は互いに等しいので、三平方の定理により演繹することができる。
L1+L1=L2+L2=(A+B1/2 ・・・(2)
一方、図13(b)に示すように、針棒ケース5の右端位置における前記仮想四角形を平行四辺形とした場合、その平行四辺形の中心に両配線30,31の屈曲部分Pが位置する。つまり、針棒ケース5が中間位置から右端位置へ移動することに伴い、両配線30,31があたかも平行四辺形の2つの対角線を描くようにして変位すると共に、屈曲部分Pも当該平行四辺形の中心と合致するように変位する。よって、針棒ケース5の右端位置(或は左端位置)において、辺A,辺L1´,辺L2´からなる仮想三角形(α´)と、辺A,辺L1´,辺L2´からなる三角形(β´)は、点POを対称点として点対称となるため、辺L1´=辺L2´、辺L1´=辺L2´となる。従って、両配線30,31の線長L1´,L1´,L2´,L2´を、夫々三平方の定理により演繹することができる。
L1´=L2´=[{(A+C)+B1/2]1/2 ・・・(3)
L1´=L2´=[{(A−C)+B1/2]1/2 ・・・(4)
本実施形態において、針棒ケース5の中間位置における仮想四角形は、厳密には台形をなすものの、全体として略長方形(矩形)とみなすことができ、上記の式(1)〜式(4)が成立する。よって、図13(a)、(b)に示すように、針棒ケース5の移動に伴い、両配線30,31は、一平面内で線長がL1,L1,L2,L2からL1´,L1´,L2´,L2´に夫々変化する。しかし、その変化量は、実際の場合においては殆ど無視できる量である。このため、針棒ケース5の移動時に、4つの係止部42a〜48a間で両配線30,31が殆ど弛むことがなく、両配線30,31において適度な張力が維持される。
以上のように本実施形態の多針ミシンMは、第1配線30及び第2配線31を、針棒ケース5の移動方向に相互に離間させた位置に配置すると共に、第1配線30の途中部30aと第2配線31の途中部31aとが相互に屈曲するように交差させてある。これによれば、針棒ケース5の移動に必要な両配線30,31の余裕長を夫々最適に確保することができると共に、両配線30,31について相互に適度な張力が作用した状態で交差させることができる。従って、針棒ケース5が移動しても、両配線30,31を、張力の変動を抑え且つ弛みが生じないように互いの途中部30a、31aで保持することができ、配線の損傷や断線等の不具合を確実に防止することができる。
第1配線30及び第2配線31を、本体側係止部材45の2つの係止部47a,48aと2つの針棒ケース側係止部材33a,33bの係止部42a,42bとを夫々仮想直線で結んだ仮想四角形の略中央で交差するように配置した。これによれば、両配線30,31について、一平面内に収まるように互いに適度な張力を作用させた状態で配線することにより、針棒ケース5が移動しても、多針ミシンMの各部材(針棒ケース移動機構25等)に引っ掛ってしまうことを確実に防止することができると共に、極力コンパクトに配線することができる。また、これによれば、両配線30,31の余裕長を相等しく設定することができると共に、その余裕長を最適に設定することができ、針棒ケース5の移動に支障を来さないように配線することができる。更に、上記構成によれば、第1配線30の係止部42a,47a間の長さ(L1+L1)、第2配線31の係止部42b,48a間の長さ(L2+L2)、及び両配線30,31の各線長L1〜L2´を、式(1)〜(4)により演繹することができる。そして、針棒ケース5を右端位置と左端位置とに移動させる場合に必要な最短の長さL0(=(B2+C2)1/2)を見越して、4つの係止部42a〜48a間の相互の離間距離(つまり前記A,B)を適宜設定することで、両配線30,31について無駄のない長さで配設することができる。
<第2実施形態>
図14(a)、(b)は、本発明の第2実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。ここで、図14(a)及び(b)は両配線30,31の屈曲部分Pを拡大して示す平面図及び正面図であり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付している。
本第2実施形態の第1配線30及び第2配線31は、夫々の途中部30a,31aにおいてリング状部材51により保持されている。リング状部材51は、例えば合成樹脂材料からなり、両配線30,31の挿通が可能な中空部52が形成された環状の保持部材として構成されている。図14(b)に示すように、リング状部材51の上面部51aと下面部51bは、リング状部材51の高さ寸法hを抑えるべく、左右の側面部51c,51dよりも厚みが小さくなるように形成されている。リング状部材51は、中空部52に挿通された両配線30,31を相互に屈曲させて近接する状態で保持する。また、リング状部材51の内周部51eは、なだらかな曲面状に形成されていて、リング状部材51に対する両配線30,31の相対的な移動が円滑に行われるようになっている。そして、両配線30,31は、前記仮想四角形の略中央でリング状部材51に保持されるように配置してある。
以上のように本第2実施形態によれば、第1配線30及び第2配線31について、夫々の途中部30a,31aをリング状部材51により相互に屈曲させて近接する状態で保持するため、互いに適度な張力を作用させた状態で配線することができる。また、両配線30,31はリング状部材51に対して相対的な移動が許容されることから、針棒ケース5が移動しても、両配線30,31を、張力の変動を抑え且つ弛みが生じないようにリング状部材51で保持することができる。しかも、両配線30,31は、互いに近接した非接触でリング状部材51に保持されるので、両配線30,31同士の摩擦を回避することができ、配線の損耗等の不具合をより確実に防止することができる。
また、両配線30,31について、仮想四角形の略中央で、リング状部材51を用いて一平面内に収まるよう互いに適度な張力を作用させた状態で配線することができる。従って、両配線30,31の余裕長を相等しく設定することができる等、第1実施形態と同様の効果を奏する。
第1実施形態では、両配線30,31が、その交差部分(屈曲部分P)で上下に重なることとなる。これに対し、本実施形態では、高さ寸法hを抑えたリング状部材51によって両配線30,31が非接触状態で保持されるため、両配線30,31を交差させた場合よりも、屈曲部分Pの上下方向の厚みを小さくすることができる。
<第3実施形態>
図15(a)、(b)は、本発明の第3実施形態を示すものであり、第2実施形態と異なるところを説明する。ここで、図15(a)及び(b)は両配線30,31の屈曲部分Pを拡大して示す平面図及び正面図であり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付している。
本第3実施形態の第1配線30及び第2配線31は、夫々の途中部30a,31aにおいて保持部材53により保持されている。保持部材53は、2つの滑車54とこの滑車54を回動可能に支持する支持部材55とを有する。滑車54は円板状をなしており、その周縁部には、正面視にて(図15(b)参照)径方向内側に円弧状に窪むガイド凹部54aが形成されている。支持部材55は、滑車54を回動可能に支持する2つの貫通軸55aと、これら貫通軸55aの上下両端部に夫々配置され且つ当該貫通軸55aを左右両端部にて支持する2つの支持板55bとからなる。
図15(a)に示すように、支持部材55は、2つの滑車54のガイド凹部54aにて、両配線30,31の途中部30a,31aを相互に屈曲させて近接する状態で保持する。これにより、両配線30,31は、保持部材53に対する相対的な移動が許容されると共に、2つの滑車54にて夫々独立して滑動するように配置される。また、両配線30,31は、前記仮想四角形の略中央で保持部材53に保持される。
以上のように本第3実施形態によれば、針棒ケース5の移動の際、滑車54によって保持部材53に対する両配線30,31の相対的な移動を円滑にすることができる。また、この滑車54により、両配線30,31の夫々の途中部30a,31aがなだらかな屈曲形状をなすようにして保持されると共に、両配線30,31との間の摩擦を低減させることができるので、両配線30,31の途中部30a,31aにおける損耗等を防止することができる。この他、両配線30,31は、前記仮想四角形の略中央で保持部材53に保持されるため、両配線30,31の余裕長を相等しく設定することができる等、第2実施形態と同様の効果を奏する。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
第1配線30及び第2配線31は、上記リード線に限定されるものではなく、他のコード類(信号等を伝達する各種の配線)により構成してもよい。また、第1配線及び第2配線は、夫々単数でも複数の配線を束ねたものでもよい。
両配線30,31を、ミシン本体7側或は針棒ケース5側で係止するための係止手段は、本体側係止部材45或は針棒ケース側係止部材33a,33bに限定されるものではない。つまり、両配線30,31をミシン本体7側で夫々係止する為の2つの係止部と、両配線30,31を針棒ケース5側で夫々係止する為の2つの係止部とを各別に配設し、これら4つの係止部により係止手段を構成してもよい。
電装品は、照明具27a、27bに限定されるものではなく、他の電気関係の部品に適宜変更してもよい。
M 多針ミシン
5 針棒ケース
7 ミシン本体
10 針棒
11 縫針
25 針棒ケース移動機構
27a,27b 電装品
30 第1配線
31 第2配線
33a,33b 針棒ケース側係止部材
42a,42b 係止部
45 本体側係止部材
47a,48a 係止部
51 リング状部材(保持部材)
53 保持部材
54 滑車
55 支持部材

Claims (4)

  1. 下端部に縫針を夫々装着した複数の針棒と、
    前記複数の針棒を上下動可能に支持する針棒ケースと、
    前記針棒ケースをミシン本体に対して移動させることにより、前記複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換える針棒ケース移動機構と、を備えた多針ミシンにおいて、
    前記針棒ケースに設けられた電装品に対して接続され、且つ前記ミシン本体と前記針棒ケースとの間に掛け渡される第1配線及び第2配線と、
    前記第1配線及び前記第2配線を前記ミシン本体側で夫々係止する為の2つの係止部を有する本体側係止部材と、
    前記第1配線及び前記第2配線を前記針棒ケース側で係止する為の係止部を有する2つの針棒ケース側係止部材と、を備え、
    前記第1配線及び前記第2配線を
    前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とにより前記針棒ケースの移動方向に相互に離間させた位置で係止すると共に、前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とを夫々仮想直線で結んだ仮想四角形の略中央で、前記第1配線の途中部と前記第2配線の途中部とが相互に屈曲するように交差させたことを特徴とする多針ミシン。
  2. 下端部に縫針を夫々装着した複数の針棒と、
    前記複数の針棒を上下動可能に支持する針棒ケースと、
    前記針棒ケースをミシン本体に対して移動させることにより、前記複数の針棒のうち1つの針棒を針落ち位置に対して選択的に切換える針棒ケース移動機構と、を備えた多針ミシンにおいて、
    前記針棒ケースに設けられた電装品に対して接続され、且つ前記ミシン本体と前記針棒ケースとの間に掛け渡される第1配線及び第2配線と、
    前記第1配線及び前記第2配線を前記ミシン本体側で夫々係止する為の2つの係止部を有する本体側係止部材と、
    前記第1配線及び前記第2配線を前記針棒ケース側で係止する為の係止部を有する2つの針棒ケース側係止部材と、
    前記第1配線及び前記第2配線を、前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とにより前記針棒ケースの移動方向に相互に離間させた位置で係止すると共に、前記第1配線の途中部と前記第2配線の途中部とを相互に屈曲させて近接する状態で保持する保持部材と、を備え、
    前記第1配線及び前記第2配線を、前記本体側係止部材の2つの係止部と前記2つの針棒ケース側係止部材の係止部とを夫々仮想直線で結んだ仮想四角形の略中央で、前記保持部材により相対的な移動が許容されるように保持することを特徴とする多針ミシン。
  3. 前記保持部材は、前記第1配線及び前記第2配線の挿通が可能なリング状部材であることを特徴とする請求項2記載の多針ミシン。
  4. 前記保持部材は、2つの滑車と前記滑車を回動可能に支持する支持部材とを有し、
    前記第1配線及び前記第2配線を、前記2つの滑車にて夫々独立して滑動するように配置したことを特徴とする請求項2記載の多針ミシン。
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