JP5040748B2 - 空気通路開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スライドドアにより空気通路の開口部を開閉する空気通路開閉装置に関し、車両用空調装置に用いて好適である。
従来、この種の空気通路装置を用いた車両用空調装置が特許文献1に開示されている。この従来技術では、空気通路の開口部を形成するケース内に、板状のドア本体部を有するスライドドアをスライド移動可能に配置することによって、空気通路の開口部を開閉するようになっている。
特許第3824105号公報
ところで、図11(a)は、本発明者が試作検討した車両用空調装置(以下、検討例と言う。)の要部を示す断面図であり、図11(b)は、図11(a)のZ部拡大図である。
この検討例では、ケース11の側面壁部に、デフロスタ・フェイスドア(スライドドア)26の移動方向Xに延びて、ドア本体部30の風下側の板面30aと摺動するケース摺動面32を形成している。このケース摺動面32は、デフロスタ・フェイスドア26の移動方向をガイドする役割を果たしている。
また、この検討例では、ドア本体部30のうちドア移動方向Xにおける先端部にエッジ状の角部50が形成されている。なお、図11(b)では、ドア移動方向Xの一方側(図11(a)の右方側)におけるドア本体部30の先端部に形成されたエッジ状の角部50のみを図示しているが、ドア移動方向Xの他方側(図11(a)の左方側)におけるドア本体部30の先端部にも同様に、エッジ状の角部50が形成されている。
しかしながら、この検討例によると、デフロスタ・フェイスドア26の作動(スライド移動)時には、エッジ状の角部50がケース摺動面32に当たって摺動音(異音)が発生し、特に、スライドドア26が急作動したときに、このような摺動音が大きくなるという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、ドア作動時の摺動音を低減することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、板状に形成されたドア本体部(30)を有し、ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、ケース(11)には、スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、ドア本体部(30)のうち前記移動方向(X)における先端部には、前記移動方向(X)のうちドア本体部(30)側の方向からドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれてケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されていることを特徴とする。
これによると、スライドドア(26)の作動時には、湾曲部(36)がケース摺動面(32)と当接するので、エッジ状の角部がケース摺動面(32)に当たることを回避できる。このため、ドア作動時の摺動音を低減することができる。
さらに、請求項に記載の発明では、ドア本体部(30)と湾曲部(36)とを樹脂にて一体成形しているから、スライドドア(26)の製造コストを低減できる。
請求項に記載の発明では、空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、板状に形成されたドア本体部(30)を有し、ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、ケース(11)には、スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、ドア本体部(30)のうち移動方向(X)における先端部には、移動方向(X)のうちドア本体部(30)側の方向からドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれてケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されており、
駆動機構(31)は、ドア本体部(30)の他方の板面(30b)に形成された従動側ギヤ(37)と、従動側ギヤ(37)と噛み合う円形の駆動側ギヤ(38)とを有しており、駆動側ギヤ(38)はドア本体部(30)の幅方向(W)に延びる駆動軸(39)に結合され、駆動軸(39)には、ドア本体部(30)をケース摺動面(32)側に向かって押さえるためのローラ(40)が配置され、湾曲部(36)のうちローラ(40)に対応する部位に切欠部(36b)が形成されていることを特徴とする。
これによると、請求項1に記載の発明と同様に、スライドドア(26)の作動時には、湾曲部(36)がケース摺動面(32)と当接するので、エッジ状の角部がケース摺動面(32)に当たることを回避できる。このため、ドア作動時の摺動音を低減することができる。
さらに、請求項2に記載の発明では、上記したように、駆動側ギヤ(38)が結合されドア本体部(30)の幅方向(W)に延びる駆動軸(39)に、ドア本体部(30)をケース摺動面(32)側に向かって押さえるためのローラ(40)を配置し、湾曲部(36)のうちローラ(40)に対応する部位に切欠部(36b)を形成している。
これによると、湾曲部(36)とローラ(40)との干渉を回避して、スライドドア(26)をケース(11)内に前記移動方向(X)に挿入して組み付けることができる。このため、製造の容易化を図ることができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の空気通路開閉装置において、ケース(11)は、前記幅方向(W)と交差する方向に拡がる分割面(S)にて分割して成形された複数個の分割部(11a、11b)を一体に結合することで形成され、ローラ(40)は、駆動軸(39)のうち分割面(S)に対応する部位に配置されており、切欠部(36b)は、湾曲部(36)のうちローラ(40)および分割面(S)の両方に対応する部位に形成されていることを特徴とする。
これによると、スライドドア(26)の曲げ剛性を適度に低下させて、スライドドア(26)を複数個の分割部(11a、11b)の抜き勾配(θ)に合わせて変形させやすくすることができる。このため、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)をケース摺動面(32)に確実に当接させてシール性を向上させることができる。
請求項に記載の発明では、空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、板状に形成されたドア本体部(30)を有し、ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、ケース(11)には、スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、ドア本体部(30)のうち移動方向(X)における先端部には、移動方向(X)のうちドア本体部(30)側の方向からドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれてケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されており、
駆動機構(31)は、ドア本体部(30)の他方の板面(30b)に形成された従動側ギヤ(37)と、従動側ギヤ(37)と噛み合う円形の駆動側ギヤ(38)とを有しており、従動側ギヤ(37)は、他方の板面(30b)から一方の板面(30a)と反対側に向かって突出し、湾曲部(36)の先端(36a)は、従動側ギヤ(37)の歯先(37b)よりもケース摺動面(32)側に位置していることを特徴とする。
これによると、請求項1、2に記載の発明と同様に、スライドドア(26)の作動時には、湾曲部(36)がケース摺動面(32)と当接するので、エッジ状の角部がケース摺動面(32)に当たることを回避できる。このため、ドア作動時の摺動音を低減することができる。
さらに、請求項4に記載の発明では、湾曲部(36)の先端(36a)が従動側ギヤ(37)の歯先(37b)よりも突出しないので、湾曲部(36)と駆動側ギヤ(38)との干渉を回避して、スライドドア(26)をケース(11)内に前記移動方向(X)に挿入して組み付けることができる。このため、製造の容易化を図ることができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の空気通路開閉装置において、ケース(11)には、従動側ギヤ(37)と摺動するガイド壁面(33)が形成され、湾曲部(36)の先端(36a)がガイド壁面(33)に対して離間していることを特徴とする。
これにより、スライドドア(26)の前記移動方向(X)をガイド壁面(33)によってガイドできるとともに、湾曲部(36)がガイド壁面(33)と干渉することを回避できる。
請求項に記載の発明では、空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、板状に形成されたドア本体部(30)を有し、ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、ケース(11)には、スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、ドア本体部(30)のうち移動方向(X)における先端部には、移動方向(X)のうちドア本体部(30)側の方向からドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれてケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されており、
ケース(11)は、ドア本体部(30)の幅方向(W)と交差する方向に拡がる分割面(S)にて分割して成形された複数個の分割部(11a、11b)を一体に結合することで形成され、湾曲部(36)のうち分割面(S)に対応する部位に切欠部(36b)が形成されていることを特徴とする。
これにより、請求項1、2、4に記載の発明と同様に、スライドドア(26)の作動時には、湾曲部(36)がケース摺動面(32)と当接するので、エッジ状の角部がケース摺動面(32)に当たることを回避できる。このため、ドア作動時の摺動音を低減することができる。
さらに、請求項6に記載の発明によれば、湾曲部(36)のうちケース(11)の分割面(S)に対応する部位に切欠部(36b)を形成しているから、上述した請求項に記載の発明と同様にスライドドア(26)の曲げ剛性を適度に低下させて、スライドドア(26)を複数個の分割部(11a、11b)の抜き勾配(θ)に合わせて変形させやすくすることができる。このため、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)をケース摺動面(32)に確実に当接させてシール性を向上させることができる。
請求項7に記載の発明のように、請求項2ないし6のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置において、ドア本体部(30)と前記湾曲部(36)とを樹脂にて一体成形すれば、請求項1に記載の発明と同様に、スライドドア(26)の製造コストを低減できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図7に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の断面図である。図2は、図1のA−A断面図であり、図3は、図1のB−B断面図である。なお、各図の前後上下左右の各矢印は、室内空調ユニット10の車両搭載状態における方向を示している。
室内空調ユニット10は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側のうち、車両幅方向(左右方向)の略中央部に配置されている。また、室内空調ユニット10は、その外殻を形成するとともに、車室内へ向かって送風される室内送風空気の空気通路を形成するケース11を有している。このケース11は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。
ケース11は、車両幅方向の略中央部に車両上下方向の分割面S(後述の図5を参照)を有しており、この分割面Sで左右2つの分割部11a、11bに分割できる。これら左右2つの分割部11a、11bは、その内部に後述する蒸発器14、ヒータコア15等の各構成機器を収容した状態で、金属バネ、クリップ、ネジ等の締結手段によって一体に結合されている。
図1に示すように、ケース11の車両前方側かつ上方側であって、ケース11に形成された空気通路の最上流部には、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替部12が設けられている。この内外気切替部12には、ケース11内に内気を導入させる内気導入口12aおよび外気を導入させる外気導入口12bが形成されている。
内外気切替部12の内部には、内気導入口12aおよび外気導入口12bを開閉する内外気切替ドア13が回転自在に配置されている。具体的には、この内外気切替ドア13は、板状のドア本体部13aの一端側に、車両幅方向に延びる回転軸部13bが一体に結合された、いわゆる片持ちドアである。
内外気切替部12では、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって回転軸部13bを回転させ、ドア本体部13aを回転変位させることによって、内気導入口12aおよび外気導入口12bの開口面積を連続的に調整できるようになっている。
内外気切替部12の空気流れ下流側には、蒸発器14が略上下方向(略鉛直方向)に配置されている。蒸発器14は、周知の蒸気圧縮式冷凍サイクル(図示せず)を構成する機器の1つであり、冷凍サイクル内の低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることで、室内送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。
蒸発器14の空気流れ上流側には、蒸発器14の熱交換面(コア面)の全面を覆うように、フィルタ14aが設けられている。このフィルタ14aは、内外気切替部12からケース11内へ流入した内気および外気中の粉塵等を捕捉するものである。
蒸発器14の空気流れ下流側の車両後方側かつ上方側には、ヒータコア15が配置されている。ヒータコア15は、図示しないエンジン冷却水回路を循環する高温のエンジン冷却水を内部に流入させ、エンジン冷却水と蒸発器14にて冷却された冷風とを熱交換させて、冷風を再加熱する加熱用熱交換器である。
このヒータコア15も略上下方向に配置されているが、上側よりも下側が車両後方側へ若干傾斜するように配置されている。これにより、後述するエアミックスドア20の作動空間を確保している。なお、蒸発器14およびヒータコア15が略上下方向に配置されるとは、その熱交換面(コア面)が略上下方向に延びるように配置されることを意味する。
蒸発器14の後方かつ上方側には、ヒータコア15の通風路である温風通路17が形成されている。ヒータコア15の車両後方側には、温風通路17の内壁面の一部を構成する壁部16がケース11と一体に形成されている。
この壁部16は車両上下方向に円弧状に湾曲して延びている。これにより、ヒータコア15の車両後方側では温風通路17が上方から下方へ向かって延びるように形成され、ヒータコア15にて加熱された温風が上方から下方へ向かって流れることとなる。
温風通路17の最下流部には、温風の流れをガイドする温風ガイド部材18が配置されている。この温風ガイド部材18は、内外気切替ドア13と同様の片持ちドア構造の構成になっている。
従って、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって、車両幅方向に延びる回転軸部18bを回転させ回転軸部18bに結合された板状の本体部18aを回転変位させることによって、温風の流れ方向を変化させることができるようになっている。
蒸発器14の後方側であって、かつ、ヒータコア15の下方側には、冷風通路19が形成されている。この冷風通路19は、蒸発器14通過後の冷風がヒータコア15を迂回して流れるバイパス通路である。
蒸発器14の直後には、温風通路17側へ流入させる冷風および冷風通路19側へ流入させる冷風の風量割合を調整するエアミックスドア20が配置されている。このエアミックスドア20は、車両上下方向に円弧状に湾曲して延びる板状のドア本体部20aを、ギヤ機構20bを介して、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によってドア本体部20aの湾曲方向に駆動変位させるスライドドアである。
より具体的には、エアミックスドア20のドア本体部20aを車両上方に移動(スライド)させることによって、冷風通路19側の通路開度を増加させ、温風通路17側の通路開度を減少させる。逆に、ドア本体部20aを車両下方に移動(スライド)させることによって、冷風通路19側の通路開度を減少させ、温風通路17側の通路開度を増加させる。
そして、このエアミックスドア20の開度調整によって、第1、2送風機21、22へ吸入される冷風および温風の風量割合が調整され、第1、2送風機21、22から、車室内に向けて送風される室内送風空気の温度調整がなされる。つまり、エアミックスドア20は、室内送風空気の温度調整手段を構成する。
車室内に向けて空気を送風する第1、2送風機21、22は、蒸発器14およびヒータコア15の空気流れ下流側、より具体的には、温風通路17の下流側(車両下方側)および冷風通路19の下流側(車両後方側)に配置されている。
図2に示すように、第1、2送風機21、22の基本構成は同一である。第1送風機21は、車両幅方向に延びる回転軸C回りに一定間隔で環状に配置された複数枚のブレードを有する周知の遠心式多翼ファン21a、この遠心式多翼ファン21aを収容するとともに、この遠心式多翼ファン21aから流出した空気が通過する流出通路21cを形成するスクロールケーシング21b等を有して構成される。
この遠心式多翼ファン21aは、回転軸C方向の両側から空気を吸い込む両吸込式の送風ファンである。さらに、遠心式多翼ファン21aの内部には、遠心式多翼ファン21aの内部空間を回転軸Cに対して垂直に仕切って第1ファン部21dおよび第2ファン部21eに分割する略平板状のボス部21fが設けられている。
なお、本実施形態では、図2、3に示すように、第1ファン部21dを第1送風機21のうち車両幅方向右側に配置し、第2ファン部21eを第1送風機21のうち車両幅方向左側に配置している。また、第1ファン部21d側の空気吸込口が第1吸込口21gとなり、第2ファン部21d側の空気吸込口が第2吸込口21hとなる。
スクロールケーシング21bは、流出通路21cの通路断面積が、遠心式多翼ファン21aの回転方向に向かって徐々に拡大する渦巻き形状のファンケーシングであり、ケース11と一体に形成されている。また、第1吸込口21gおよび第2吸込口21hに対応する部位に2つの開口部が設けられている。従って、この2つの開口部を介して、第1吸込口21gおよび第2吸込口21hへ空気が吸入される。
さらに、スクロールケーシング21bの内部には、流出通路21cを、第1ファン部21dから流出した第1ファン側流出空気が通過する第1流出通路21iと第2ファン部21eから流出した第2ファン側流出空気が通過する第2流出通路21jとに仕切る仕切板21kが設けられている。
次に、第2送風機22は、第1送風機21と同様の遠心式多翼ファン22aおよびスクロールケーシング22b等を有して構成される。この第2送風機22は、第1送風機21に対して車両幅方向右側に配置されるとともに、第2送風機22の遠心式多翼ファン22aは、第1送風機21の遠心式多翼ファン21aと同軸上に配置されている。
また、第2送風機22の遠心式多翼ファン22aにも、第1送風機21と同様のボス部22fが設けられ、第1ファン部22dおよび第2ファン部22eが形成されている。なお、第2送風機22については、第1送風機21とは逆に、第1ファン部22d(第1吸込口22g)が、第2送風機22のうち車両幅方向左側に配置され、第2ファン部22e(第2吸込口22h)が、第2送風機22のうち車両幅方向右側に配置される。
従って、第1、2遠心式多翼ファン21a、22aのそれぞれの第1ファン部21d、22dは、互いに対向する側に配置されている。
さらに、第2送風機22のスクロールケーシング22bの内部にも、流出通路22cを、第1ファン部22dから流出した第1ファン側流出空気が通過する第1流出通路22iと第2ファン部22eから流出した第2ファン側流出空気が通過する第2流出通路22jとに仕切る仕切板22kが設けられている。
なお、それぞれの遠心式多翼ファン21a、22aは、各送風機21、22の間であって、車両幅方向略中央部に配置された、共通の電動モータ23から回転駆動力を伝達されて空気を送風する。もちろん、電動モータ23を2つ設けて、それぞれの遠心式多翼ファン21a、22aを独立して回転駆動させるようにしてもよい。
図2に示すように、温風ガイド部材18の本体部18aは、その車両幅方向の範囲(長さ)が、第1送風機21のボス部21f(仕切板21k)から第2送風機22のボス部221f(仕切板22k)へ至る範囲(長さ)になっている。
つまり、ヒータコア15から第1、2送風機21、22の第1吸込口21g、22g側へ向かう温風の流れを遮るように配置されている。そのため、ヒータコア15にて加熱された温風は、矢印Dに示すように、第1吸込口21g、22g側へは流れにくくなり、第2吸込口21h、22h側へ流れる。
一方、蒸発器14にて冷却された冷風は、矢印E1に示すように、第1吸込口21g、22g側へ流れ、矢印E2に示すように、第2吸込口21h、22h側へ流れる。従って、第1吸込口21g、22gには、蒸発器14にて冷却された冷風を優先的に吸い込ませ、第2吸込口21h、22hには、蒸発器14にて冷却された冷風とヒータコア15にて加熱された温風とを混合した混合風を優先的に吸い込ませることができる。
また、温風ガイド部材18の回転軸部18bは、第1、2送風機21、22の回転軸Cに対して平行に延びており、蒸発器14の熱交換面(コア面)およびヒータコア15の熱交換面(コア面)もそれぞれ回転軸Cに対して平行に配置されている。
図1に示すように、ケース11の上面部であって、車両前後方向略中央部には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車両前面窓ガラスに向けて吹き出すデフロスタ開口部24が設けられている。なお、デフロスタ開口部24は、本発明における空気通路の開口部に該当するものである。
このデフロスタ開口部24を通過した空気は、図示しないデフロスタダクトおよび車両計器盤上面に設けられたデフロスタ吹出口を介して、車両前面窓ガラスの内面に向けて吹き出される。
ケース11の上面部であって、デフロスタ開口部24の後方には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車室内乗員の顔部側へ向けて吹き出すフェイス開口部25が設けられている。具体的には、このフェイス開口部25を通過した空気は、図示しないフェイスダクトおよび車両計器盤前面等に設けられたフェイス吹出口を介して、車室内乗員に向けて吹き出される。
デフロスタ開口部24およびフェイス開口部25の直下には、デフロスタ開口部24を通過させる空調風およびフェイス開口部25を通過させる空調風の風量を調整するデフロスタ・フェイスドア(吹出モード切替ドア)26が配置されている。
デフロスタ・フェイスドア26は、本発明におけるスライドドアに該当するものであり、車両前後方向に円弧状に湾曲して延びる板状に形成されたドア本体部30を有している。このドア本体部30を、駆動機構31を介して、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によってドア本体部30の湾曲方向に駆動変位させるように構成されている。
より具体的には、デフロスタ・フェイスドア26のドア本体部30を車両後方に移動させることによって、デフロスタ開口部24の開度を増加させ、逆に、ドア本体部30を車両前方に移動させることによって、フェイス開口部25の開度を増加させることができる。
図3に示すように、ケース11の車両幅方向両側面の上方部には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車室内乗員の足元側へ向けて吹き出すフット開口部27が設けられている。具体的には、このフット開口部27を通過した空気は、図示しないフットダクトおよび車室内の乗員の足元近傍に設けられたフット吹出口を介して、車室内乗員の足元側に向けて吹き出される。
また、各フット開口部27には、フット開口部27を開閉するフットドア(吹出モード切替ドア)28が配置されている。このフットドア28は、板状のドア本体部28aの略中央部に車両前後方向に延びる回転軸部28bが一体に結合された、いわゆるバタフライドアである。そして、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって回転軸部28bを回転させ、ドア本体部28aを回転変位させることで、フット開口部27を開閉する。
また、このフットドア28の一方の先端部は、フット開口部27を開いたときに、近い側の各送風機21、22の流出通路21c、22cを仕切る仕切板21k、22kの先端部に向かって延びる形状になっている。すなわち、各送風機21、22の第2流出通路21j、22jから吹き出された第2ファン側吹出空気をフット開口部27側へ導くようにガイドする形状になっている。
図4は、デフロスタ・フェイスドア26の構成の詳細を示す室内空調ユニット10の要部拡大断面図であり、図5は、デフロスタ・フェイスドア26の構成の詳細を示す室内空調ユニット10の要部拡大斜視図であり、図6は、図4のF−F拡大断面図である。
図4、図5中、矢印Xはデフロスタ・フェイスドア26の移動方向(以下、ドア移動方向Xと言う。)を示し、図5中、矢印Wはデフロスタ・フェイスドア26のドア本体部30の幅方向(以下、ドア幅方向Wと言う。)を示している。図示の都合上、図5では、ケース11を構成する左右2つの分割部11a、11bのうち左側の分割部11aのみを図示している。
図6は、デフロスタ開口部24における断面を示しているが、フェイス開口部25における断面も図6と同様である。したがって、図6の括弧内にフェイス開口部25における断面に対応する符号を付し、フェイス開口部25における断面の図示を省略している。
本例では、ドア幅方向Wを車両幅方向と一致させ、ドア移動方向Xを車両前後方向と略平行にしている。
ケース11の側面壁部には、ドア本体部30の湾曲形状に対応するように車両前後方向に円弧状に湾曲して延びて、ドア本体部30の風下側(図6の上方側)の板面30aと摺動するケース摺動面32が形成されている。なお、風下側の板面30aは、本発明における板面に該当するものである。
また、ケース11の側面壁部には、ケース摺動面32と対向するガイド壁面33が形成されている。ケース摺動面32とガイド壁面33との間に、デフロスタ・フェイスドア26のうちドア幅方向Wにおける両端部が摺動可能に支持されることによって、デフロスタ・フェイスドア26の移動方向がガイドされるようになっている。
さらに、デフロスタ・フェイスドア26がデフロスタ開口部24またはフェイス開口部25を閉じると、ドア本体部30の風下側の板面30aがケース摺動面32に当接することによってシール性を発揮するようになっている。
両開口部24、25のドア移動方向Xにおける両縁部には、ドア幅方向Wに延びるケース側シール面34、35が形成されており、デフロスタ・フェイスドア26が両開口部24、25を閉じると、ドア本体部30の風下側の板面30aがケース側シール面34、35に当接することによってシール性を発揮するようになっている。
なお、風下側の板面30aに発泡ウレタン等からなるシール部材を貼り付けて、このシール部材を介して風下側の板面30aをケース摺動面32およびケース側シール面34、35に当接させるようにしてもよい。
ドア本体部30のうちドア移動方向Xにおける両先端部には、ドア移動方向Xのうちドア本体部30側の方向からドア本体部30と反対側の方向に向かうにつれてケース摺動面32から離れるように湾曲した円弧形状を有し、ケース摺動面32と当接する湾曲部36が配置されている。本例では、湾曲部36をドア本体部30と樹脂にて一体成形している。
本例では、湾曲部36のうちドア本体部30側の端部を風下側の板面30aと連続して繋げ、湾曲部36の曲率半径をケース摺動面32の曲率半径よりも小さくしている。また、湾曲部36をドア幅方向Wにおいてドア本体部30の全域にわたって配置している。
デフロスタ・フェイスドア26を駆動する駆動機構31は、ドア本体部30に形成された従動側ギヤ37と、従動側ギヤ37と噛み合う円形の駆動側ギヤ38とを有している。
従動側ギヤ37は、ドア本体部30の風上側(図5の下方側)の板面30bのうちドア幅方向Wにおける両縁部から風下側の板面30aと反対側(図5の下方側)に向かって突出し、かつ、ドア移動方向Xと平行に延びている。
本例では、従動側ギヤ37をドア本体部30と樹脂にて一体成形しており、従動側ギヤ37にドア幅方向Wを向いて開口する中空状の肉盗み空間37aを設けている。
図7は、図4の湾曲部36近傍の拡大図である。図7に示すように、湾曲部36の先端36aは、従動側ギヤ37の歯先37bよりもケース摺動面32側に位置している。したがって、湾曲部36の先端36aが従動側ギヤ37の歯先37bよりもガイド壁面33側に突出していない。
駆動側ギヤ38はドア幅方向Wに延びる駆動軸39に結合され、駆動軸39の両端部はケース11の側面壁部の軸受け穴(図示せず)により回転自在に支持されるようになっている。そして、駆動軸39の一端部は図示しないドア駆動装置(サーボモータ等)に結合されている。駆動軸39の中央部には、ドア本体部30をケース摺動面32側に向かって押さえるためのローラ40が配置されている。本例では、駆動側ギヤ38、駆動軸39およびローラ40を樹脂にて一体成形している。
なお、エアミックスドア20の基本構成は上述のデフロスタ・フェイスドア26と同様であるので、エアミックスドア20の構成の詳細については説明を省略する。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。上述したエアミックスドア20、デフロスタ・フェイスドア26およびフットドア28用の各サーボモータ並びに第1、2送風機21、22用の電動モータ23等の各種アクチュエータは、図示しない空調制御装置の出力側に接続されており、空調制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
空調制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この空調制御装置は、そのROM内に空調装置制御プログラムを記憶しており、その空調装置制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された空調制御機器の作動を制御する。
空調制御装置の入力側には、外気温Tam、内気温Tr、車室内に入射する日射量Ts等の車両環境状態を検出するセンサ群、および、車両用空調装置の作動指令信号を出力する作動スイッチ、車室内目標温度Tsetを設定する温度設定スイッチ等が設けられた操作パネルが接続される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車両作動状態において、作動スイッチが投入されると空調制御装置がROMに記憶している空調装置制御用プログラムを実行する。空調装置制御用プログラムが実行されると、前述のセンサ群により検出された検出信号および操作パネルの操作信号が読込まれる。そして、これらの信号に基づいて、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOが算出される。
さらに、空調制御装置は目標吹出温度TAOに基づいて、第1、2送風機21、22の回転数(送風量)、デフロスタ・フェイスドアおよびフットドアの開閉状態(吹出モード)、エアミックスドア20の目標開度等を決定し、決定した制御状態が得られるように各種アクチュエータに制御信号を出力する。
そして、再び、操作信号および検出信号の読込み→TAOの算出→新たな制御状態の決定→制御信号の出力といったルーチンを繰り返す。
ここで、デフロスタ・フェイスドア26およびフットドア28の開閉状態(吹出モード)の制御状態について説明する。吹出モードは目標吹出温度TAOに基づいて、あらかじめ空調制御装置に記憶された制御マップを参照して決定される。本実施形態では、目標吹出温度TAOが低温域から高温域へと上昇するにつれて吹出モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードへと順次切替える。
以下、各吹出モードにおけるデフロスタ・フェイスドア26およびフットドア28の開閉状態について説明する。
フェイスモードは、フェイス吹出口から乗員の顔部側に向けて空調風を吹き出すモードである。従って、フェイスモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、フェイス開口部25を全開する位置に回転操作され、フットドア28は、フット開口部27を全閉する位置に回転操作される。
フットモードは、フット吹出口から乗員の足元側へ向けて空調風を吹き出すモードである。従って、フットモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、フェイス開口部25を全閉する位置に回転操作され、フットドア28は、フット開口部27を全開する位置に回転操作される。
バイレベルモードは、フェイス吹出口から乗員の顔部側と向けて空調風を吹き出すと同時にフット吹出口から乗員の足元側に向けて空調風を吹き出すモードである。従って、バイレベルモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、フェイス開口部25を開く位置に回転操作され、フットドア28は、フット開口部27を開く位置に回転操作される。
なお、乗員のマニュアル操作によって吹出モードの1つとして、デフロスタモードを実行することもできる。このデフロスタモードは、デフロスタ吹出口から車両窓ガラス側に向けて空調風を吹き出すモードである。従って、デフロスタモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、デフロスタ開口部24を全開する位置に回転操作される。
本実施形態では、デフロスタ・フェイスドア26のドア本体部30のうちドア移動方向Xにおける両先端部に湾曲部36を配置しているので、デフロスタ・フェイスドア26がスライド移動する際には、移動方向側に位置する湾曲部36がケース摺動面32に当接する。
このため、上記検討例(図11)のようにエッジ状の角部がケース摺動面32に当たって摺動音が発生することを回避できる。その結果、上記した検討例と比較して摺動音(異音)を低減することができる。
さらに、本実施形態では、湾曲部36をドア幅方向Wにおいてドア本体部30の全域にわたって配置しているので、デフロスタ・フェイスドア26がスライド移動すると湾曲部36がケース側シール面34、35に当接する。このため、ケース側シール面34、35で発生する摺動音をも低減することができる。
本発明者の実験によると、本実施形態では、デフロスタ・フェイスドア26を急作動させたときに発生する摺動音を上記検討例と比較して約5dB低減できることを確認できた。
ここで、図8は比較例を示しており、図8(a)はデフロスタ・フェイスドア26をケース11内に組み付けた状態を示す要部拡大断面図であり、図8(b)はデフロスタ・フェイスドア26をケース11内に組み付けている状態の一例を示す要部拡大断面図である。
なお、図8(b)の例では、左右2つの分割部11a、11bを一体に結合してケース11を形成した後に、デフロスタ・フェイスドア26をケース11の図示しない挿入口を通じてケース11内に挿入することで、デフロスタ・フェイスドア26をケース11内に組み付けている。より具体的には、デフロスタ・フェイスドア26をドア移動方向Xと同一方向に挿入している。
この比較例では、湾曲部36の先端36aが従動側ギヤ37の歯先37bよりもガイド壁面33側に突出している。このため、図8(a)に示すように、湾曲部36がガイド壁面33と干渉してしまい作動不良が発生してしまう。また、図8(b)に示すように、デフロスタ・フェイスドア26をケース11内に挿入して組み付ける際に湾曲部36が駆動側ギヤ38と干渉してしまう。
これに対し、本実施形態では、図7に示すように、湾曲部36の先端36aが従動側ギヤ37の歯先37bよりもガイド壁面33側に突出していないので、湾曲部36がガイド壁面33と干渉することを回避できる。また、デフロスタ・フェイスドア26をケース11内に挿入して組み付ける際に湾曲部36が駆動側ギヤ38と干渉してしまうことを防止できるので、製造の容易化を図ることができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、湾曲部36をドア幅方向Wにおいてドア本体部30の全域にわたって設けているが、本第2実施形態では、図9、図10に示すように、湾曲部36の一部に切欠部36bを形成している。
図9(a)は、本実施形態におけるデフロスタ・フェイスドア26をケース11内に組み付けている状態の一例を示す要部斜視図であり、図9(b)は、図9(a)の切欠部36b近傍の拡大図である。図10は、本実施形態における室内空調ユニット10をケース11の分割面Sと直交する鉛直面で切断した断面図である。
なお、図9の例では、左右2つの分割部11a、11bを一体に結合してケース11を形成した後に、デフロスタ・フェイスドア26をケース11の図示しない挿入口を通じてケース11内に挿入することで、デフロスタ・フェイスドア26をケース11内に組み付けている。
より具体的には、デフロスタ・フェイスドア26をドア移動方向Xと同一方向に挿入している。ケース11の図示しない挿入口は、デフロスタ・フェイスドア26をケース11内に組み付けた後に、図示しないカバーによって閉塞される。
ケース11は、左右2つの分割部11a、11bを一体に結合する際に、図10に示す嵌合構造11c、11dによって左右2つの分割部11a、11b同士を嵌合させるようになっている。
また、図10に示すように、左右2つの分割部11a、11bには、型成形の都合上、抜き勾配θが設定されている。図示の都合上、図10では抜き勾配θを大きく図示しているが、実際の抜き勾配θは2〜3°程度の微小角度である。
切欠部36bは、湾曲部36のドア幅方向W中央部に配置されている。換言すれば、切欠部36bは、駆動軸39のローラ40およびケース11の分割面Sの両方に対応する位置に配置されている。
これによると、デフロスタ・フェイスドア26をケース11内に挿入して組み付ける際に湾曲部36がローラ40と干渉してしまうことを防止できるので、製造の容易化を図ることができる。
また、湾曲部36に切欠部36bを形成することでデフロスタ・フェイスドア26の曲げ剛性を適度に低下させているので、デフロスタ・フェイスドア26が抜き勾配θに合わせて変形しやすくなる。そのため、ドア本体部30の風下側の板面30aをケース摺動面32に確実に当接させてシール性を向上させることができる。
(他の実施形態)
なお、上記第1実施形態では、湾曲部36をドア幅方向Wにおいてドア本体部30の全域にわたって配置しているが、湾曲部36をドア幅方向Wにおいてドア本体部30とケース摺動面32との摺動範囲のみに配置するようにしてもよい。
また、上記各実施形態は、ケース11の分割面Sの配置の一例を示したものにすぎず、これに限定されることなく、分割面Sの配置を適宜変更することができる。例えば、上記各実施形態では、分割面Sをドア幅方向Xと直交する方向に拡がるように配置しているが、分割面Sをドア幅方向Xと交差する方向に拡がるように配置してもよい。この場合であっても、上記第2実施形態のように湾曲部36の切欠部36bを分割面Sに対応する位置に配置すれば、上記第2実施形態と同様にドア本体部30の風下側の板面30aをケース摺動面32に確実に当接させてシール性を向上させることができる。
また、上記第1実施形態では、本発明を車両用空調装置の吹出モード切替ドアに適用した例を説明しているが、これに限定されず、車両用空調装置のエアミックスドア、内外気切替ドアにも適用することができる。
また、住宅やビル等に設置される空調装置における空気通路開閉装置等、種々の空気通路開閉装置に広く本発明を適用できる。
本発明の第1実施形態における車両用空調装置の室内空調ユニットの断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 第1実施形態における室内空調ユニットの要部拡大断面図である。 第1実施形態における室内空調ユニットの要部拡大斜視図である。 図4のF−F拡大断面図である。 図4の湾曲部近傍の拡大図である。 比較例における要部拡大断面図であり、(a)は組み付け後の状態を示し、(b)は組み付け中の状態を示している。 第2実施形態における室内空調ユニットの組み付け中の状態を示す要部斜視図であり、(b)は、図9(a)の切欠部近傍の拡大図である。 第2実施形態における室内空調ユニットの断面図である。 (a)は本発明者の検討例を示す室内空調ユニットの要部拡大断面図であり、(b)は(a)のZ部拡大図である。
符号の説明
11 ケース
24 デフロスタ開口部(空気通路の開口部)
26 デフロスタ・フェイスドア(スライドドア)
30 ドア本体部
31 駆動機構
32 ケース摺動面
36 湾曲部
X ドア移動方向(スライドドアの移動方向)

Claims (7)

  1. 空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、
    板状に形成されたドア本体部(30)を有し、前記ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて前記開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、
    前記スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、
    前記ケース(11)には、前記スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、前記ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、
    前記ドア本体部(30)のうち前記移動方向(X)における先端部には、前記移動方向(X)のうち前記ドア本体部(30)側の方向から前記ドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれて前記ケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、前記ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されており、
    前記ドア本体部(30)と前記湾曲部(36)とが樹脂にて一体成形されていることを特徴とする空気通路開閉装置。
  2. 空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、
    板状に形成されたドア本体部(30)を有し、前記ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて前記開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、
    前記スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、
    前記ケース(11)には、前記スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、前記ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、
    前記ドア本体部(30)のうち前記移動方向(X)における先端部には、前記移動方向(X)のうち前記ドア本体部(30)側の方向から前記ドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれて前記ケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、前記ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されており、
    前記駆動機構(31)は、前記ドア本体部(30)の他方の板面(30b)に形成された従動側ギヤ(37)と、前記従動側ギヤ(37)と噛み合う円形の駆動側ギヤ(38)とを有しており、
    前記駆動側ギヤ(38)は前記ドア本体部(30)の幅方向(W)に延びる駆動軸(39)に結合され、
    前記駆動軸(39)には、前記ドア本体部(30)を前記ケース摺動面(32)側に向かって押さえるためのローラ(40)が配置され、
    前記湾曲部(36)のうち前記ローラ(40)に対応する部位に切欠部(36b)が形成されていることを特徴とする空気通路開閉装置。
  3. 前記ケース(11)は、前記幅方向(W)と交差する方向に拡がる分割面(S)にて分割して成形された複数個の分割部(11a、11b)を一体に結合することで形成され、
    前記ローラ(40)は、前記駆動軸(39)のうち前記分割面(S)に対応する部位に配置されており、
    前記切欠部(36b)は、前記湾曲部(36)のうち前記ローラ(40)および前記分割面(S)の両方に対応する部位に形成されていることを特徴とする請求項に記載の空気通路開閉装置。
  4. 空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、
    板状に形成されたドア本体部(30)を有し、前記ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて前記開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、
    前記スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、
    前記ケース(11)には、前記スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、前記ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、
    前記ドア本体部(30)のうち前記移動方向(X)における先端部には、前記移動方向(X)のうち前記ドア本体部(30)側の方向から前記ドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれて前記ケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、前記ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されており、
    前記駆動機構(31)は、前記ドア本体部(30)の他方の板面(30b)に形成された従動側ギヤ(37)と、前記従動側ギヤ(37)と噛み合う円形の駆動側ギヤ(38)とを有しており、
    前記従動側ギヤ(37)は、前記他方の板面(30b)から前記一方の板面(30a)と反対側に向かって突出し、
    前記湾曲部(36)の先端(36a)は、前記従動側ギヤ(37)の歯先(37b)よりも前記ケース摺動面(32)側に位置していることを特徴とする空気通路開閉装置。
  5. 前記ケース(11)には、前記従動側ギヤ(37)と摺動するガイド壁面(33)が形成され、
    前記湾曲部(36)の先端(36a)が前記ガイド壁面(33)に対して離間していることを特徴とする請求項に記載の空気通路開閉装置。
  6. 空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、
    板状に形成されたドア本体部(30)を有し、前記ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて前記開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、
    前記スライドドア(26)を駆動する駆動機構(31)とを備え、
    前記ケース(11)には、前記スライドドア(26)の移動方向(X)に延びて、前記ドア本体部(30)の一方の板面(30a)と摺動するケース摺動面(32)が形成され、
    前記ドア本体部(30)のうち前記移動方向(X)における先端部には、前記移動方向(X)のうち前記ドア本体部(30)側の方向から前記ドア本体部(30)と反対側の方向に向かうにつれて前記ケース摺動面(32)から離れるように湾曲した形状を有し、前記ケース摺動面(32)と当接する湾曲部(36)が配置されており、
    前記ケース(11)は、前記ドア本体部(30)の幅方向(W)と交差する方向に拡がる分割面(S)にて分割して成形された複数個の分割部(11a、11b)を一体に結合することで形成され、
    前記湾曲部(36)のうち前記分割面(S)に対応する部位に切欠部(36b)が形成されていることを特徴とする空気通路開閉装置。
  7. 前記ドア本体部(30)と前記湾曲部(36)とが樹脂にて一体成形されていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。
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