JP4450253B2 - 空気通路開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スライドドアにより空気通路の開口部を開閉する空気通路開閉装置に関し、車両用空調装置に用いて好適である。
従来、この種の空気通路装置を用いた車両用空調装置が特許文献1に開示されている。この従来技術では、空気通路の開口部を形成するケース内に、板状のドア本体部を有するスライドドアをスライド移動可能に配置することによって、空気通路の開口部を開閉するようになっている。
また、この従来技術では、開口部の周縁部にケース側シール面を形成し、スライドドアが空気通路の開口部を閉じているときには、このケース側シール面にドア本体部の風下側の板面を当接させることによってシール性を発揮するようになっている。
また、この従来技術では、ドア本体部の風上側の板面に従動側ギヤを配置し、この従動側ギヤに駆動側ギヤを噛み合わせることによってスライドドアを駆動している。従動側ギヤは、ドア本体部の風上側の板面のうちドア幅方向における両縁部において、風上側に突出し、かつ、ドア移動方向に延びるように形成されている。
特許第3824105号公報
本発明者の詳細な検討によると、上記従来技術では、ドア本体部と従動側ギヤとを樹脂にて一体成形すると成形不良が起こりやすいという問題があることがわかった。
すなわち、従動側ギヤはドア本体部と比較して厚肉形状になっていることから、成形の際に従動側ギヤの冷えがドア本体部の冷えと比べて遅くなる。このため、ドア本体部および従動側ギヤにおいて冷却による収縮が均一にならないので、ドア本体部と従動側ギヤとのつなぎ部で収縮力による変形が起こりやすくなる。
また、従動側ギヤが厚肉形状であると、表面に凹みを生ずる現象、いわゆる「ひけ」が発生しやすい。
そこで、本発明者は、この問題について試作検討を行った。図13(a)は、本発明者が試作検討した車両用空調装置(以下、検討例と言う。)の要部を示す断面図であり、図13(b)は、この検討例における従動側ギヤ32部の拡大斜視図である。
この検討例では、従動側ギヤ32に中空状の肉盗み空間32aを設けている。これにより、従動側ギヤ32の肉厚を薄くして、従動側ギヤ32とドア本体部30とで肉厚を均一化している。このため、成形の際にドア本体部30および従動側ギヤ32の冷却速度が均一化され、ドア本体部30と従動側ギヤ32とのつなぎ部で収縮力による変形が起こることが抑制される。
また、肉盗み空間32aを設けて従動側ギヤ32の肉厚を薄くすることによって、「ひけ」の発生が防止される。
ところで、この検討例では、肉盗み空間32aが、ドア本体部30の風下側(図13(a)の上方側)の板面30aにおいて開口している。このため、図13(a)中の破線で囲んだ部分に示すように、肉盗み空間32aの開口部では風下側の板面30aとケース側シール面24aとを当接させてシール性を発揮することができない。
そこで、この検討例では、ドア幅方向(図13(a)の左右方向)Wにおいて、ケース側シール面24aをドア本体部30の中央側(図13(a)の右方側)に大きく突出させることによって、風下側の板面30aをケース側シール面24aと当接させてシール性を確保している。
なお、図示の都合上、図13(a)では風下側の板面30aがケース側シール面24aに対して離間しているが、実際には風下側の板面30aはケース側シール面24aと当接している。
しかしながら、この検討例では、ドア幅方向Wにおいて、ケース側シール面24aをドア本体部30の中央側に大きく突出させているので、デフロスタ開口部24における開口面積が減少してしまい、ひいては通風抵抗が増加してしまうという問題が生じる。
本発明は、上記点に鑑み、ドア本体部と従動側ギヤとを樹脂にて一体成形すること目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、
板状に形成された樹脂製のドア本体部(30)を有し、ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、
スライドドア(26)を駆動するギヤ機構(31)とを備え、
開口部(24)のうちドア本体部(30)の幅方向(W)における両縁部には、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)が当接するケース側シール面(24a)が形成され、
ギヤ機構(31)は、ドア本体部(30)と一体成形された樹脂製の従動側ギヤ(32)と、従動側ギヤ(32)と噛み合う駆動側ギヤ(33)とを有し、
従動側ギヤ(32)は、ドア本体部(30)の他方の板面(30b)のうち前記幅方向(W)における両縁部において、前記一方の板面(30a)と反対側に向かって突出し、かつ、スライドドア(26)の移動方向(X)と平行に延びており、
従動側ギヤ(32)には、一方向を向いて開口する中空状の肉盗み空間(32a)と、肉盗み空間(32a)を前記一方向と反対側から塞ぐ閉塞部(32b)とが形成されていることを特徴とする。
これによると、従動側ギヤ(32)に中空状の肉盗み空間(32a)を形成しているので、上記検討例と同様の理由により、ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを樹脂にて一体成形する際に、ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とのつなぎ部で収縮力による変形が起こることを抑制できるとともに、従動側ギヤ(32)に「ひけ」が発生することを防止できる。このため、ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを樹脂にて一体成形することができる。
しかも、肉盗み空間(32a)がドア本体部(30)の幅方向(W)を向いて開口していれば、ドア本体部(30)の一方の板面(30a)に肉盗み空間(32a)が開口することを回避できる。
このため、上記検討例のように、シール性を確保するためにケース側シール面(24a)をドア本体部(30)の幅方向(W)中央側に大きく突出させる必要がない。その結果、上記検討例のように開口部(24)の開口面積が減少してしまうことを回避できる。
以上のことから、ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを樹脂にて一体成形することと、空気通路の開口部(24)における開口面積の減少を回避することとの両立を図ることができる。
具体的には、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の空気通路開閉装置において、肉盗み空間(32a)が、前記幅方向(W)においてドア本体部(30)の中央側から外側に向かって開口していればよい。
また、具体的には、請求項3に記載の発明のように、請求項1に記載の空気通路開閉装置において、肉盗み空間(32a)が、前記幅方向(W)においてドア本体部(30)の外側から中央側に向かって開口していてもよい。
請求項4に記載の発明では、請求項2に記載の空気通路開閉装置において、スライドドア(26)のうちケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位に、スライドドア(26)を成形する際に発生するバリ(26a)が形成されていることを特徴とする。
これにより、ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを一体成形する際に発生するバリ(26a)がケース側シール面(24a)と摺動して異音や作動不良の原因となってしまうことを回避できる。
請求項5に記載の発明では、請求項2に記載の空気通路開閉装置において、ケース(11)には、ケース側シール面(24a、25a)と対向し、従動側ギヤ(32)が摺動するガイド壁面(35)が形成され、
ドア本体部(30)のうちケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位、および従動側ギヤ(32)のうちガイド壁面(35)に接触する部位を除く部位に、ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを一体成形する際に発生するバリ(26a、26b)が形成されていることを特徴とする。
これにより、ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを一体成形する際に発生するバリ(26a、26b)がケース側シール面(24a)およびガイド壁面(35)と摺動して異音や作動不良の原因となってしまうことを回避できる。
請求項6に記載の発明では、請求項4に記載の空気通路開閉装置を製造する製造方法であって、
ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを成形型で一体成形し、
成形型を、一方の板面(30a)および他方の板面(30b)のうちいずれかの板面側のキャビティ型(40)と、一方の板面(30a)および他方の板面(30b)のうち残余の板面側のコア型(41)と、肉盗み空間(32a)を形成するためのスライドコア型(42)とで構成し、
スライドコア型(42)と、キャビティ型(40)およびコア型(41)との型合わせ位置を、スライドドア(26)のうちケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位に設定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項5に記載の空気通路開閉装置を製造する製造方法であって、
ドア本体部(30)と従動側ギヤ(32)とを成形型で一体成形し、
成形型を、一方の板面(30a)側と他方の板面(30b)側とに分割されるキャビティ型(40)およびコア型(41)と、肉盗み空間(32a)を形成するためのスライドコア型(42)とで構成し、
キャビティ型(40)およびコア型(41)のうち一方の板面(30a)側の型と、スライドコア型(42)との型合わせ位置を、ドア本体部(30)のうちケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位に設定し、
キャビティ型(40)およびコア型(41)のうち他方の板面(30b)側の型と、スライドコア型(42)との型合わせ位置を、従動側ギヤ(32)のうちガイド壁面(35)に接触する部位を除く部位に設定することを特徴とする。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図10に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の断面図である。図2は、図1のA−A断面図であり、図3は、図1のB−B断面図である。なお、各図の前後上下左右の各矢印は、室内空調ユニット10の車両搭載状態における方向を示している。
室内空調ユニット10は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側のうち、車両幅方向(左右方向)の略中央部に配置されている。また、室内空調ユニット10は、その外殻を形成するとともに、車室内へ向かって送風される室内送風空気の空気通路を形成するケース11を有している。このケース11は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。
ケース11は、車両幅方向の略中央部に車両上下方向の分割面S(後述の図4を参照)を有しており、この分割面Sで左右2つの分割部11a、11bに分割できる。これら左右2つの分割部11a、11bは、その内部に後述する蒸発器14、ヒータコア15等の各構成機器を収容した状態で、金属バネ、クリップ、ネジ等の締結手段によって一体に結合されている。
図1に示すように、ケース11の車両前方側かつ上方側であって、ケース11に形成された空気通路の最上流部には、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替部12が設けられている。この内外気切替部12には、ケース11内に内気を導入させる内気導入口12aおよび外気を導入させる外気導入口12bが形成されている。
内外気切替部12の内部には、内気導入口12aおよび外気導入口12bを開閉する内外気切替ドア13が回転自在に配置されている。具体的には、この内外気切替ドア13は、板状のドア本体部13aの一端側に、車両幅方向に延びる回転軸部13bが一体に結合された、いわゆる片持ちドアである。
内外気切替部12では、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって回転軸部13bを回転させ、ドア本体部13aを回転変位させることによって、内気導入口12aおよび外気導入口12bの開口面積を連続的に調整できるようになっている。
内外気切替部12の空気流れ下流側には、蒸発器14が略上下方向(略鉛直方向)に配置されている。蒸発器14は、周知の蒸気圧縮式冷凍サイクル(図示せず)を構成する機器の1つであり、冷凍サイクル内の低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることで、室内送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。
蒸発器14の空気流れ上流側には、蒸発器14の熱交換面(コア面)の全面を覆うように、フィルタ14aが設けられている。このフィルタ14aは、内外気切替部12からケース11内へ流入した内気および外気中の粉塵等を捕捉するものである。
蒸発器14の空気流れ下流側の車両後方側かつ上方側には、ヒータコア15が配置されている。ヒータコア15は、図示しないエンジン冷却水回路を循環する高温のエンジン冷却水を内部に流入させ、エンジン冷却水と蒸発器14にて冷却された冷風とを熱交換させて、冷風を再加熱する加熱用熱交換器である。
このヒータコア15も略上下方向に配置されているが、上側よりも下側が車両後方側へ若干傾斜するように配置されている。これにより、後述するエアミックスドア20の作動空間を確保している。なお、蒸発器14およびヒータコア15が略上下方向に配置されるとは、その熱交換面(コア面)が略上下方向に延びるように配置されることを意味する。
蒸発器14の後方かつ上方側には、ヒータコア15の通風路である温風通路17が形成されている。ヒータコア15の車両後方側には、温風通路17の内壁面の一部を構成する壁部16がケース11と一体に形成されている。
この壁部16は車両上下方向に円弧状に湾曲して延びている。これにより、ヒータコア15の車両後方側では温風通路17が上方から下方へ向かって延びるように形成され、ヒータコア15にて加熱された温風が上方から下方へ向かって流れることとなる。
温風通路17の最下流部には、温風の流れをガイドする温風ガイド部材18が配置されている。この温風ガイド部材18は、内外気切替ドア13と同様の片持ちドア構造の構成になっている。
したがって、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって、車両幅方向に延びる回転軸部18bを回転させ回転軸部18bに結合された板状の本体部18aを回転変位させることによって、温風の流れ方向を変化させることができるようになっている。
蒸発器14の後方側であって、かつ、ヒータコア15の下方側には、冷風通路19が形成されている。この冷風通路19は、蒸発器14通過後の冷風がヒータコア15を迂回して流れるバイパス通路である。
蒸発器14の直後には、温風通路17側へ流入させる冷風および冷風通路19側へ流入させる冷風の風量割合を調整するエアミックスドア20が配置されている。このエアミックスドア20は、車両上下方向に円弧状に湾曲して延びる板状のドア本体部20aを、ギヤ機構20bを介して、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によってドア本体部20aの湾曲方向に駆動変位させるスライドドアである。
より具体的には、エアミックスドア20のドア本体部20aを車両上方に移動(スライド)させることによって、冷風通路19側の通路開度を増加させ、温風通路17側の通路開度を減少させる。逆に、ドア本体部20aを車両下方に移動(スライド)させることによって、冷風通路19側の通路開度を減少させ、温風通路17側の通路開度を増加させる。
そして、このエアミックスドア20の開度調整によって、第1、2送風機21、22へ吸入される冷風および温風の風量割合が調整され、第1、2送風機21、22から、車室内に向けて送風される室内送風空気の温度調整がなされる。つまり、エアミックスドア20は、室内送風空気の温度調整手段を構成する。
車室内に向けて空気を送風する第1、2送風機21、22は、蒸発器14およびヒータコア15の空気流れ下流側、より具体的には、温風通路17の下流側(車両下方側)および冷風通路19の下流側(車両後方側)に配置されている。
図2に示すように、第1、2送風機21、22の基本構成は同一である。第1送風機21は、車両幅方向に延びる回転軸C回りに一定間隔で環状に配置された複数枚のブレードを有する周知の遠心式多翼ファン21a、この遠心式多翼ファン21aを収容するとともに、この遠心式多翼ファン21aから流出した空気が通過する流出通路21cを形成するスクロールケーシング21b等を有して構成される。
この遠心式多翼ファン21aは、回転軸C方向の両側から空気を吸い込む両吸込式の送風ファンである。さらに、遠心式多翼ファン21aの内部には、遠心式多翼ファン21aの内部空間を回転軸Cに対して垂直に仕切って第1ファン部21dおよび第2ファン部21eに分割する略平板状のボス部21fが設けられている。
なお、本実施形態では、図2、3に示すように、第1ファン部21dを第1送風機21のうち車両幅方向右側に配置し、第2ファン部21eを第1送風機21のうち車両幅方向左側に配置している。また、第1ファン部21d側の空気吸込口が第1吸込口21gとなり、第2ファン部21d側の空気吸込口が第2吸込口21hとなる。
スクロールケーシング21bは、流出通路21cの通路断面積が、遠心式多翼ファン21aの回転方向に向かって徐々に拡大する渦巻き形状のファンケーシングであり、ケース11と一体に形成されている。また、第1吸込口21gおよび第2吸込口21hに対応する部位に2つの開口部が設けられている。したがって、この2つの開口部を介して、第1吸込口21gおよび第2吸込口21hへ空気が吸入される。
さらに、スクロールケーシング21bの内部には、流出通路21cを、第1ファン部21dから流出した第1ファン側流出空気が通過する第1流出通路21iと第2ファン部21eから流出した第2ファン側流出空気が通過する第2流出通路21jとに仕切る仕切板21kが設けられている。
次に、第2送風機22は、第1送風機21と同様の遠心式多翼ファン22aおよびスクロールケーシング22b等を有して構成される。この第2送風機22は、第1送風機21に対して車両幅方向右側に配置されるとともに、第2送風機22の遠心式多翼ファン22aは、第1送風機21の遠心式多翼ファン21aと同軸上に配置されている。
また、第2送風機22の遠心式多翼ファン22aにも、第1送風機21と同様のボス部22fが設けられ、第1ファン部22dおよび第2ファン部22eが形成されている。なお、第2送風機22については、第1送風機21とは逆に、第1ファン部22d(第1吸込口22g)が、第2送風機22のうち車両幅方向左側に配置され、第2ファン部22e(第2吸込口22h)が、第2送風機22のうち車両幅方向右側に配置される。
したがって、第1、2遠心式多翼ファン21a、22aのそれぞれの第1ファン部21d、22dは、互いに対向する側に配置されている。
さらに、第2送風機22のスクロールケーシング22bの内部にも、流出通路22cを、第1ファン部22dから流出した第1ファン側流出空気が通過する第1流出通路22iと第2ファン部22eから流出した第2ファン側流出空気が通過する第2流出通路22jとに仕切る仕切板22kが設けられている。
なお、それぞれの遠心式多翼ファン21a、22aは、各送風機21、22の間であって、車両幅方向略中央部に配置された、共通の電動モータ23から回転駆動力を伝達されて空気を送風する。もちろん、電動モータ23を2つ設けて、それぞれの遠心式多翼ファン21a、22aを独立して回転駆動させるようにしてもよい。
図2に示すように、温風ガイド部材18の本体部18aは、その車両幅方向の範囲(長さ)が、第1送風機21のボス部21f(仕切板21k)から第2送風機22のボス部221f(仕切板22k)へ至る範囲(長さ)になっている。
つまり、ヒータコア15から第1、2送風機21、22の第1吸込口21g、22g側へ向かう温風の流れを遮るように配置されている。そのため、ヒータコア15にて加熱された温風は、矢印Dに示すように、第1吸込口21g、22g側へは流れにくくなり、第2吸込口21h、22h側へ流れる。
一方、蒸発器14にて冷却された冷風は、矢印E1に示すように、第1吸込口21g、22g側へ流れ、矢印E2に示すように、第2吸込口21h、22h側へ流れる。したがって、第1吸込口21g、22gには、蒸発器14にて冷却された冷風を優先的に吸い込ませ、第2吸込口21h、22hには、蒸発器14にて冷却された冷風とヒータコア15にて加熱された温風とを混合した混合風を優先的に吸い込ませることができる。
また、温風ガイド部材18の回転軸部18bは、第1、2送風機21、22の回転軸Cに対して平行に延びており、蒸発器14の熱交換面(コア面)およびヒータコア15の熱交換面(コア面)もそれぞれ回転軸Cに対して平行に配置されている。
図1に示すように、ケース11の上面部であって、車両前後方向略中央部には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車両前面窓ガラスに向けて吹き出すデフロスタ開口部24が設けられている。なお、デフロスタ開口部24は、本発明における空気通路の開口部に該当するものである。
このデフロスタ開口部24を通過した空気は、図示しないデフロスタダクトおよび車両計器盤上面に設けられたデフロスタ吹出口を介して、車両前面窓ガラスの内面に向けて吹き出される。
ケース11の上面部であって、デフロスタ開口部24の後方には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車室内乗員の顔部側へ向けて吹き出すフェイス開口部25が設けられている。具体的には、このフェイス開口部25を通過した空気は、図示しないフェイスダクトおよび車両計器盤前面等に設けられたフェイス吹出口を介して、車室内乗員に向けて吹き出される。
デフロスタ開口部24およびフェイス開口部25の直下には、デフロスタ開口部24を通過させる空調風およびフェイス開口部25を通過させる空調風の風量を調整するデフロスタ・フェイスドア(吹出モード切替ドア)26が配置されている。
デフロスタ・フェイスドア26は、本発明におけるスライドドアに該当するものであり、車両前後方向に円弧状に湾曲して延びる板状に形成された樹脂製のドア本体部30を有している。このドア本体部30を、ギヤ機構31を介して、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によってドア本体部30の湾曲方向に駆動変位させるように構成されている。
より具体的には、デフロスタ・フェイスドア26のドア本体部30を車両後方に移動させることによって、デフロスタ開口部24の開度を増加させ、逆に、ドア本体部30を車両前方に移動させることによって、フェイス開口部25の開度を増加させることができる。
図3に示すように、ケース11の車両幅方向両側面の上方部には、第1、2送風機21、22から送風された空気を車室内乗員の足元側へ向けて吹き出すフット開口部27が設けられている。具体的には、このフット開口部27を通過した空気は、図示しないフットダクトおよび車室内の乗員の足元近傍に設けられたフット吹出口を介して、車室内乗員の足元側に向けて吹き出される。
また、各フット開口部27には、フット開口部27を開閉するフットドア(吹出モード切替ドア)28が配置されている。このフットドア28は、板状のドア本体部28aの略中央部に車両前後方向に延びる回転軸部28bが一体に結合された、いわゆるバタフライドアである。そして、図示しないサーボモータあるいはマニュアル操作によって回転軸部28bを回転させ、ドア本体部28aを回転変位させることで、フット開口部27を開閉する。
また、このフットドア28の一方の先端部は、フット開口部27を開いたときに、近い側の各送風機21、22の流出通路21c、22cを仕切る仕切板21k、22kの先端部に向かって延びる形状になっている。すなわち、各送風機21、22の第2流出通路21j、22jから吹き出された第2ファン側吹出空気をフット開口部27側へ導くようにガイドする形状になっている。
図4は、デフロスタ・フェイスドア26の構成の詳細を示す室内空調ユニット10の要部拡大斜視図であり、図5は、デフロスタ・フェイスドア26の構成の詳細を示す室内空調ユニット10の要部拡大断面図である。
図4中、矢印Wはデフロスタ・フェイスドア26のドア本体部30の幅方向(以下、ドア幅方向Wと言う。)を示し、矢印Xはデフロスタ・フェイスドア26の移動方向(以下、ドア移動方向Xと言う。)を示している。図示の都合上、図4では、ケース11を構成する左右2つの分割部11a、11bのうち左側の分割部11aのみを図示している。
図5は、デフロスタ開口部24における断面を示しているが、フェイス開口部25における断面も図5と同様である。したがって、図5の括弧内にフェイス開口部25における断面に対応する符号を付し、フェイス開口部25における断面の図示を省略している。
本例では、ドア幅方向Wを車両幅方向と一致させ、ドア移動方向Xを車両前後方向と略平行にしている。
デフロスタ開口部24のドア幅方向Wにおける両縁部には、ドア移動方向Xに延びるケース側シール面24aが形成されている。デフロスタ開口部24のドア移動方向Xにおける両縁部には、ドア幅方向Wに延びるケース側シール面24bが形成されている。
デフロスタ・フェイスドア26がデフロスタ開口部24を閉じると、ドア本体部30の風下側(図5の上方側)の板面30aがケース側シール面24a、24bに当接することによってシール性を発揮するようになっている。
同様に、フェイス開口部25のドア幅方向Wにおける両縁部には、ドア移動方向Xに延びるケース側シール面25aが形成され、フェイス開口部25のドア移動方向Xにおける両縁部には、ドア幅方向Wに延びるケース側シール面25bが形成されている。
デフロスタ・フェイスドア26がフェイス開口部25を閉じると、ドア本体部30の風下側の板面30aがケース側シール面25a、25bに当接することによってシール性を発揮するようになっている。
なお、風下側の板面30aに発泡ウレタン等からなるシール部材を貼り付けて、このシール部材を介して風下側の板面30aをケース側シール面24a、24b、25a、25bに当接させるようにしてもよい。
デフロスタ・フェイスドア26を駆動するギヤ機構31は、ドア本体部30と一体成形された樹脂製の従動側ギヤ32と、従動側ギヤ32と噛み合う円形の駆動側ギヤ33とを有している。
従動側ギヤ32は、ドア本体部30の風上側(図5の下方側)の板面30bのうちドア幅方向Wにおける両縁部から風下側の板面30aと反対側(図5の下方側)に向かって突出し、かつ、ドア移動方向Xと平行に延びている。
駆動側ギヤ33はドア幅方向Wに延びる駆動軸33aを有し、駆動軸33aの両端部はケース11の側面壁部の軸受け穴(図示せず)により回転自在に支持されるようになっている。そして、駆動軸33aの一端部は図示しないドア駆動装置(サーボモータ等)に結合されている。本例では、駆動側ギヤ33と駆動軸33aとを樹脂にて一体成形している。
ケース11の側面壁部には、ケース側シール面24a、25aと対向するガイド壁面35が形成されている。このガイド壁面35とケース側シール面24a、25aとの間に、ドア本体部30のうちドア幅方向Wにおける両端部が摺動可能に支持される。つまり、ガイド壁面35とケース側シール面24a、25aとによって、デフロスタ・フェイスドア26のスライド移動をガイドするガイド溝が構成される。
図6は、従動側ギヤ32部の拡大斜視図である。従動側ギヤ32には、ドア幅方向Wを向いて開口する中空状の肉盗み空間32aが形成されている。
本例では、肉盗み空間32aを、ドア幅方向Wにおいてドア本体部30の中央側(図6の右方側)から外側(図6の左方側)に向かって開口させている。換言すれば、肉盗み空間32aを外側から横抜きにしている。図5に示すように、従動側ギヤ32には、肉盗み空間32aをドア本体部30の中央側(図5の右方側)から塞ぐ閉塞部32bが形成されている。因みに、図13に示す検討例では、閉塞部32bは、肉盗み空間32aを風上側(図13(a)の下方側)から塞いでいる。
なお、エアミックスドア20の基本構成は上述のデフロスタ・フェイスドア26と同様であるので、エアミックスドア20の構成の詳細については説明を省略する。
ここで、ドア本体部30と従動側ギヤ32とを一体成形する方法の例を図7〜図10に基づいて簡単に説明する。ドア本体部30と従動側ギヤ32とを一体成形する成形型は、風下側の板面30a側と風上側の板面30b側とに分割されるキャビティ型(固定側型板)40およびコア型(可動側型板)41と、アンダーカット部である肉盗み空間32aを形成するスライドコア型42とで構成されている。
図7〜図10の例では、風下側の板面30a側をキャビティ型40にし、風上側の板面30b側をコア型41にしているが、これとは逆に、風下側の板面30a側をコア型にし、風上側の板面30b側をキャビティ型にしてもよい。
図7に示す第1の例では、図7(a)のように、キャビティ型40およびコア型41とスライドコア型42との型合わせ面が、デフロスタ・フェイスドア26のドア幅方向W両縁部においてドア幅方向Wと直交している。
したがって、図7(b)のように、型合わせ部に発生するバリ26a、26bが、デフロスタ・フェイスドア26のドア幅方向W両縁部においてドア幅方向Wと直交する方向(図7(b)の上下方向)に突出することとなる。
図8に示す第2の例では、図8(a)のように、キャビティ型40およびコア型41とスライドコア型42との型合わせ面が、デフロスタ・フェイスドア26のドア幅方向W両縁部においてドア幅方向Wと略平行になっている。
したがって、図8(b)のように、型合わせ部に発生するバリ26a、26bが、デフロスタ・フェイスドア26のドア幅方向W両縁部においてドア幅方向Wと略平行に突出することとなる。
図9に示す第3の例では、図9(a)のように、キャビティ型40およびコア型41とスライドコア型42との型合わせ面が、デフロスタ・フェイスドア26のドア幅方向W両縁部から所定寸法を隔てた位置においてドア幅方向Wと直交している。
したがって、図9(b)のように、型合わせ部に発生するバリ26a、26bが、デフロスタ・フェイスドア26のうちドア幅方向W両縁部から所定寸法を隔てた位置においてドア幅方向Wと直交する方向(図9(b)の上下方向)に突出することとなる。
図10に示す第4の例では、図10(a)のように、キャビティ型40とスライドコア型42との型合わせ面が、デフロスタ・フェイスドア26のドア幅方向W両縁部においてドア幅方向Wと略平行になっており、コア型41とスライドコア型42との型合わせ面が、デフロスタ・フェイスドア26のうちドア幅方向W両縁部から所定寸法を隔てた位置においてドア幅方向Wと直交している。
したがって、図10(b)のように、キャビティ型40とスライドコア型42との型合わせ部に発生するバリ26aが、デフロスタ・フェイスドア26のドア幅方向W両縁部においてドア幅方向Wと略平行に突出し、コア型41とスライドコア型42と型合わせ部に発生するバリ26bが、デフロスタ・フェイスドア26のうちドア幅方向W両縁部から所定寸法を隔てた位置においてドア幅方向Wと直交する方向(図10(b)の上下方向)に突出することとなる。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を説明する。上述したエアミックスドア20、デフロスタ・フェイスドア26およびフットドア28用の各サーボモータならびに第1、2送風機21、22用の電動モータ23等の各種アクチュエータは、図示しない空調制御装置の出力側に接続されており、空調制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
空調制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この空調制御装置は、そのROM内に空調装置制御プログラムを記憶しており、その空調装置制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された空調制御機器の作動を制御する。
空調制御装置の入力側には、外気温Tam、内気温Tr、車室内に入射する日射量Ts等の車両環境状態を検出するセンサ群、および、車両用空調装置の作動指令信号を出力する作動スイッチ、車室内目標温度Tsetを設定する温度設定スイッチ等が設けられた操作パネルが接続される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車両作動状態において、作動スイッチが投入されると空調制御装置がROMに記憶している空調装置制御用プログラムを実行する。空調装置制御用プログラムが実行されると、前述のセンサ群により検出された検出信号および操作パネルの操作信号が読込まれる。そして、これらの信号に基づいて、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOが算出される。
さらに、空調制御装置は目標吹出温度TAOに基づいて、第1、2送風機21、22の回転数(送風量)、デフロスタ・フェイスドアおよびフットドアの開閉状態(吹出モード)、エアミックスドア20の目標開度等を決定し、決定した制御状態が得られるように各種アクチュエータに制御信号を出力する。
そして、再び、操作信号および検出信号の読込み→TAOの算出→新たな制御状態の決定→制御信号の出力といったルーチンを繰り返す。
ここで、デフロスタ・フェイスドア26およびフットドア28の開閉状態(吹出モード)の制御状態について説明する。吹出モードは目標吹出温度TAOに基づいて、あらかじめ空調制御装置に記憶された制御マップを参照して決定される。本実施形態では、目標吹出温度TAOが低温域から高温域へと上昇するにつれて吹出モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードへと順次切替える。
以下、各吹出モードにおけるデフロスタ・フェイスドア26およびフットドア28の開閉状態について説明する。
フェイスモードは、フェイス吹出口から乗員の顔部側に向けて空調風を吹き出すモードである。したがって、フェイスモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、フェイス開口部25を全開する位置に回転操作され、フットドア28は、フット開口部27を全閉する位置に回転操作される。
フットモードは、フット吹出口から乗員の足元側へ向けて空調風を吹き出すモードである。したがって、フットモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、フェイス開口部25を全閉する位置に回転操作され、フットドア28は、フット開口部27を全開する位置に回転操作される。
バイレベルモードは、フェイス吹出口から乗員の顔部側と向けて空調風を吹き出すと同時にフット吹出口から乗員の足元側に向けて空調風を吹き出すモードである。したがって、バイレベルモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、フェイス開口部25を開く位置に回転操作され、フットドア28は、フット開口部27を開く位置に回転操作される。
なお、吹出モードの1つとして、デフロスタモードを実行することもできる。このデフロスタモードは、乗員のマニュアル操作によって実行され、デフロスタ吹出口から車両窓ガラス側に向けて空調風を吹き出す。したがって、デフロスタモードでは、デフロスタ・フェイスドア26は、デフロスタ開口部24を全開する位置に回転操作される。
本実施形態では、従動側ギヤ32に肉盗み空間32aを設けているので、上記検討例と同様の理由により、ドア本体部30と従動側ギヤ32とを樹脂にて一体成形する際に、ドア本体部30と従動側ギヤ32とのつなぎ部で収縮力による変形が起こることを抑制できるとともに、従動側ギヤ32に「ひけ」が発生することを防止できる。
具体的には、従動側ギヤ32に肉盗み空間32aを設けることによって従動側ギヤ32を薄肉形状にしているので、ドア本体部30と従動側ギヤ32とで肉厚を均一化することができる。
このため、ドア本体部30と従動側ギヤ32とを樹脂にて一体成形する際に、ドア本体部30および従動側ギヤ32の冷却速度を均一化することができるので、ドア本体部30と従動側ギヤ32とのつなぎ部で収縮力による変形が起こることを抑制することができる。
また、肉盗み空間32aを設けて従動側ギヤ32の肉厚を薄くすることによって「ひけ」の発生を防止することができる。
しかも、本実施形態では、肉盗み空間32aを横抜きにしているから、風下側の板面30aに肉盗み空間32aが開口することを回避できる。このため、図5中の破線で囲んだ部分のように、風下側の板面30aとケース側シール面24aとを当接させてシール性を発揮することができる。
なお、図示の都合上、図5では風下側の板面30aがケース側シール面24aに対して離間しているが、実際には風下側の板面30aはケース側シール面24aと当接している。
つまり、上記検討例(図13(a))のように、シール性を確保するために、ドア幅方向Wにおいてケース側シール面24aをドア本体部30の中央側に大きく突出させる必要がない。その結果、上記検討例のようにデフロスタ開口部24の開口面積が減少してしまうことを回避できる。
以上のことから、ドア本体部30と従動側ギヤ32とを樹脂にて一体成形することと、デフロスタ開口部24における開口面積の減少を回避することとの両立を図ることができる。なお、フェイス開口部25においても、デフロスタ開口部24と同様に、開口面積の減少を回避できることはもちろんである。
なお、図7に示す第1の例では、ドア本体部30と従動側ギヤ32とを一体成形する際に発生するバリ26a、26bがケース側シール面24aおよびガイド壁面35に向かって突出している。このため、バリ26aがケース側シール面24aに摺動してしまい、バリ26bがガイド壁面35に摺動してしまうので、バリ26a、26bが異音や作動不良の原因となってしまう虞がある。
その点、図8〜図10に示す第2〜第4の例では、バリ26aがドア本体部30のうちケース側シール面24aに接触する部位を除く部位に形成され、バリ26bが従動側ギヤ32のうちガイド壁面35に接触する部位を除く部位に形成されているので、バリ26a、26bがケース側シール面24aおよびガイド壁面35に摺動することを回避できる。そのため、バリ26a、26bが異音や作動不良の原因となってしまうことを回避できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、肉盗み空間32aを外側から横抜きにしているが、本第2実施形態では、図11に示すように、肉盗み空間32aを内側から横抜きにしている。すなわち、肉盗み空間32aを、ドア幅方向Wにおいて外側から中央側に向かって開口させている。従動側ギヤ32には、肉盗み空間32aをドア本体部30の外側(図11の左方側)から塞ぐ閉塞部32bが形成されている。
これにより、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、本実施形態では、図12中の矢印のように、デフロスタ開口部24に向かって送風される空気が肉盗み空間32aに流入するので、風下側の板面30aがケース側シール面24aに向かって押し付けられる。このため、シール性がより向上するという作用効果をも得ることができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、本発明を車両用空調装置の吹出モード切替ドアに適用した例を説明しているが、これに限定されず、車両用空調装置のエアミックスドア、内外気切替ドアにも適用することができる。
また、上記各実施形態では、ケース11の側面壁部にガイド壁面35を形成しているが、必ずしもガイド壁面35を形成する必要はない。
また、住宅やビル等に設置される空調装置における空気通路開閉装置等、種々の空気通路開閉装置に広く本発明を適用できる。
本発明の第1実施形態における車両用空調装置の室内空調ユニットの断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 第1実施形態における室内空調ユニットの要部拡大斜視図である。 第1実施形態における室内空調ユニットの要部拡大断面図である。 第1実施形態における従動側ギヤ部の拡大斜視図である。 ドア本体部と従動側ギヤとを一体成形する方法の第1の例を示す説明図である。 ドア本体部と従動側ギヤとを一体成形する方法の第2の例を示す説明図である。 ドア本体部と従動側ギヤとを一体成形する方法の第3の例を示す説明図である。 ドア本体部と従動側ギヤとを一体成形する方法の第4の例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態における室内空調ユニットの要部拡大断面図である。 第2実施形態における室内空調ユニットのデフロスタ・フェイスドア部を示す断面図である。 (a)は本発明者の検討例を示す室内空調ユニットの要部拡大断面図であり、(b)は(a)における従動側ギヤ部の拡大斜視図である。
符号の説明
11 ケース
24 デフロスタ開口部(空気通路の開口部)
24a ケース側シール面
26 デフロスタ・フェイスドア(スライドドア)
30 ドア本体部
32 従動側ギヤ
32a 肉盗み空間
W ドア幅方向(ドア本体部の幅方向)

Claims (7)

  1. 空気通路の開口部(24)を形成するケース(11)と、
    板状に形成された樹脂製のドア本体部(30)を有し、前記ケース(11)内にスライド移動可能に配置されて前記開口部(24)を開閉するスライドドア(26)と、
    前記スライドドア(26)を駆動するギヤ機構(31)とを備え、
    前記開口部(24)のうち前記ドア本体部(30)の幅方向(W)における両縁部には、前記ドア本体部(30)の一方の板面(30a)が当接するケース側シール面(24a)が形成され、
    前記ギヤ機構(31)は、前記ドア本体部(30)と一体成形された樹脂製の従動側ギヤ(32)と、前記従動側ギヤ(32)と噛み合う駆動側ギヤ(33)とを有し、
    前記従動側ギヤ(32)は、前記ドア本体部(30)の他方の板面(30b)のうち前記幅方向(W)における両縁部において、前記一方の板面(30a)と反対側に向かって突出し、かつ、前記スライドドア(26)の移動方向(X)と平行に延びており、
    前記従動側ギヤ(32)には、一方向を向いて開口する中空状の肉盗み空間(32a)と、前記肉盗み空間(32a)を前記一方向と反対側から塞ぐ閉塞部(32b)とが形成されていることを特徴とする空気通路開閉装置。
  2. 前記肉盗み空間(32a)は、前記幅方向(W)において前記ドア本体部(30)の中央側から外側に向かって開口していることを特徴とする請求項1に記載の空気通路開閉装置。
  3. 前記肉盗み空間(32a)は、前記幅方向(W)において前記ドア本体部(30)の外側から中央側に向かって開口していることを特徴とする請求項1に記載の空気通路開閉装置。
  4. 前記ドア本体部(30)のうち前記ケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位に、前記ドア本体部(30)と前記従動側ギヤ(32)とを一体成形する際に発生するバリ(26a)が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の空気通路開閉装置。
  5. 前記ケース(11)には、前記ケース側シール面(24a、25a)と対向し、前記従動側ギヤ(32)が摺動するガイド壁面(35)が形成され、
    前記ドア本体部(30)のうち前記ケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位、および前記従動側ギヤ(32)のうち前記ガイド壁面(35)に接触する部位を除く部位に、前記ドア本体部(30)と前記従動側ギヤ(32)とを一体成形する際に発生するバリ(26a、26b)が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の空気通路開閉装置。
  6. 請求項4に記載の空気通路開閉装置を製造する製造方法であって、
    前記ドア本体部(30)と前記従動側ギヤ(32)とを成形型で一体成形し、
    前記成形型を、前記一方の板面(30a)側と前記他方の板面(30b)側とに分割されるキャビティ型(40)およびコア型(41)と、前記肉盗み空間(32a)を形成するためのスライドコア型(42)とで構成し、
    前記キャビティ型(40)および前記コア型(41)のうち前記一方の板面(30a)側の型と、前記スライドコア型(42)との型合わせ位置を、前記ドア本体部(30)のうち前記ケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位に設定することを特徴とする空気通路開閉装置の製造方法。
  7. 請求項5に記載の空気通路開閉装置を製造する製造方法であって、
    前記ドア本体部(30)と前記従動側ギヤ(32)とを成形型で一体成形し、
    前記成形型を、前記一方の板面(30a)側と前記他方の板面(30b)側とに分割されるキャビティ型(40)およびコア型(41)と、前記肉盗み空間(32a)を形成するためのスライドコア型(42)とで構成し、
    前記キャビティ型(40)および前記コア型(41)のうち前記一方の板面(30a)側の型と、前記スライドコア型(42)との型合わせ位置を、前記ドア本体部(30)のうち前記ケース側シール面(24a)に接触する部位を除く部位に設定し、
    前記キャビティ型(40)および前記コア型(41)のうち前記他方の板面(30b)側の型と、前記スライドコア型(42)との型合わせ位置を、前記従動側ギヤ(32)のうち前記ガイド壁面(35)に接触する部位を除く部位に設定することを特徴とする空気通路開閉装置の製造方法。
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