JP5040551B2 - 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置 - Google Patents

非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5040551B2
JP5040551B2 JP2007244220A JP2007244220A JP5040551B2 JP 5040551 B2 JP5040551 B2 JP 5040551B2 JP 2007244220 A JP2007244220 A JP 2007244220A JP 2007244220 A JP2007244220 A JP 2007244220A JP 5040551 B2 JP5040551 B2 JP 5040551B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive
data carrier
conductive member
manufacturing
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007244220A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009075864A (ja
Inventor
映美子 井ノ谷
英人 坂田
昭彦 五十嵐
秀雄 増渕
栄 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2007244220A priority Critical patent/JP5040551B2/ja
Publication of JP2009075864A publication Critical patent/JP2009075864A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5040551B2 publication Critical patent/JP5040551B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ICタグ等の非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置に関する。
非接触型データキャリア用導電部材であるICタグ、ICカード等は絶縁性基材の表裏面の一方又は双方に金属箔からなる導電層を備える。たとえば、絶縁性基材の表側の導電層はアンテナとして形成され、裏側の導電層はアンテナの端子部間を接続するブリッジとして形成される。あるいは、表側にアンテナ及びブリッジの双方の導電層が形成される。そして、上記アンテナの両端子部が上記ブリッジに、スルーホール、カシメ、溶接等により電気的に接合され、これによりアンテナは閉じた回路となる。
ここで、上記アンテナは、従来化学的方法あるいは機械的方法により形成されている。
化学的方法は、例えば、金属層を絶縁性基材に積層し、金属層上に所定のパターンのレジスト膜を形成し、しかる後エッチングをするというもので、このエッチングにより金属層の不要部が除去され、アンテナのパターンのみが絶縁性基材上に残留する。
機械的方法は、例えば、あらかじめ熱可塑性接着剤層を塗布形成した連続状の金属箔を連続状の絶縁性基材に被せ、この金属箔のうちアンテナとして必要な部分のみ熱可塑性接着剤層を介して金属箔に基材に接着し、打ち抜くというものである。これにより、アンテナとして必要でない部分が不要部として絶縁性基材上から除去可能となり、アンテナの部分のみ絶縁性基材上に残留可能となる。
上記化学的又は機械的方法によりアンテナが形成された連続状の絶縁性基材は、ロール状に巻き取られ、あるいは枚葉状に分断されて次の工程に送られる。また、アンテナが抜き取られた後の連続状の金属箔は、不要部として例えばロール状に巻き取られ廃棄される(例えば、特許文献1参照。)。
また、ブリッジもアンテナと同様に化学的方法、あるいは機械的方法により絶縁性基材上に形成される。
化学的方法の場合は、ブリッジ用の金属層が絶縁性基材に積層され、金属層上に所定のブリッジパターンに対応したレジスト膜が形成され、しかる後エッチング処理されることにより、ブリッジが絶縁性基材に形成される。
機械的方法の場合は、図11及び図12に示すように、ブリッジ1の材料となる連続状の金属箔2が、アンテナ3の形成された絶縁性基材4に被せられ、この金属箔2のうちブリッジ1として必要な部分が加熱盤5により絶縁性基材4に加熱押圧され、打ち抜き刃6によりブリッジ1として必要な部分が打ち抜かれる。加熱盤5と打ちぬき刃6は基盤7に一体的に保持され、上下方向に一体で往復移動可能である。金属箔2には予め熱可塑性接着剤層9が形成されており、この熱可塑性接着剤層9が加熱盤5からの熱で溶けてブリッジ1の金属箔を絶縁性基材4に接着する。ブリッジ1が抜き取られた後の金属箔2は不要部2aとして帯状のまま下流側へと流れ、ロール状に巻き取られるなどして回収される。
特開2006−277700号公報
従来のブリッジの機械的形成方法は、図11に示したように、連続状の金属箔2からブリッジ1の形状に対応した打ち抜き刃6でブリッジ1を打ち抜くので、不要部2aとなった金属箔を散乱させることなく回収することができ、不要部2aの除去及び回収を簡易に行うことができるのであるが、それだけ多量の不要部2aが発生するという問題がある。
また、図11及び図12に示すように、基盤7に対向するように配置された基台8上において、絶縁性基材4に重ねた金属箔2から打ち抜き刃6によりブリッジ1を打ち抜く際、すでに絶縁性基材4上にアンテナ3が形成されている場合は、アンテナ3のアンテナ線3a,3a同士の間や、アンテナの端子部3b,3bとアンテナ線3aとの間に各種隙間δ1、δ2、δ3、δ4、δ5が存在する箇所で金属箔2にかかる打ち抜き刃6の力が低下しやすく、逆に端子部3b,3bやアンテナ線3aが存在する箇所では打ち抜き刃6により金属箔2に加えられる力が大きくなりやすい。このため、打ち抜き刃6に加える力の加減が難しく、打ち抜き刃6による金属箔2に対する押圧力が小さ過ぎるとブリッジの打ち抜きが不正確になり、正確に打ち抜こうとして大きくし過ぎるとアンテナ線が破断することになり、適正な押圧力を調整するための作業が極めて煩雑になる。これは非接触型データキャリア用導電部材の生産効率を低下させる原因ともなる。
従って、本発明は上記課題を解決することができる手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
すなわち、請求項1に係る発明は、対になった端子部(13b,13b)とこの端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)とを有する導電性パターン(13)が一定ピッチ(p)で形成された絶縁性帯状基材(10a)と、各導電性パターン(13)の上記端子部(13b,13b)間を結ぶべき導電性細片(14)と同幅に形成され、熱可塑性接着剤層(12)が形成された導電性細帯(14a)とを、上記端子部(13b,13b)で合致するように重ね合わせる工程と、上記導電性細帯(14a)における各導電性パターン(13)の上記端子部(13b,13b)間を結ぶ部分を上記導電性細片(14)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に接着する接着工程と、上記導電性細帯(14a)における隣接する導電性パターン(13,13)の端子部(13b,13b)間に介在する部分を不要部(14b)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に仮留めする仮留め工程と、上記不要部(14b)を上記導電性細片(14)との境で上記導電性細帯(14a)から切り離す切断工程と、上記基材(10a)に仮留めされた不要部(14b)を上記基材(10a)上から剥し取る不要部除去工程とを包含してなることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法である。
請求項2に記載されるように、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、接着工程を複数回行うことも可能である。
請求項3に記載されるように、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、導電性細片(14)を、熱可塑性接着剤層(12)を介し基材(10a)に仮留めした後に、基材(10a)に接着することも可能である。
請求項4に記載されるように、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、接着工程、仮留め工程及び切断工程を同時に行うことも可能である。
請求項5に記載されるように、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、吸引ノズル(27)で不要部(14b)を吸引することにより不要部除去工程を行うことも可能である。
請求項6に記載されるように、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、エア吹出しノズル(29)で不要部(14b)にエアを吹き付けることにより不要部除去工程を行うことも可能である。
請求項7に記載されるように、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、導電性パターンをアンテナ(13)とし、導電性細片をブリッジ(14)とすることもできる。
また、請求項8に係る発明は、対になった端子部(13b,13b)とこの端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)とを有する導電性パターン(13)が一定ピッチ(p)で形成された絶縁性帯状基材(10a)と、各導電性パターン(13)の上記端子部(13b,13b)間を結ぶべき導電性細片(14)と同幅に形成され、熱可塑性接着剤層(12)が形成された導電性細帯(14a)とを、上記端子部(13b,13b)で合致するように重ね合わせて一方向に送る搬送手段と、上記導電性細帯(14a)における各導電性パターン(13)の端子部(13b,13b)間を結ぶ部分を導電性細片(14)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に接着する加熱盤(21)と、上記導電性細帯(14a)における隣接する導電性パターン(13)の端子部(13b,13b)間に介在する部分を不要部(14b)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に仮留めする加熱突起(22)と、上記不要部(14b)を上記導電性細片(14)との境で上記導電性細帯(14a)から切り離す切断刃(23,23)と、上記基材(10a)に仮留めされた不要部(14b)を上記基材(10a)上から剥し取る不要部除去手段(27)とを包含してなることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置である。
請求項9に記載されるように、請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、搬送手段に沿って、加熱盤(21,24)が複数箇所にわたり設けられたものとすることができる。
請求項10に記載されるように、請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、導電性細片(14)を熱可塑性接着剤層(12)を介し基材(10a)に接着する前に、導電性細片(14)をこの熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に仮留めする加熱突起(28)が設けられたものとすることができる。
請求項11に記載されるように、請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、加熱盤(21)、加熱突起(22)及び切断刃(23,23)が一体化されたものとすることができる。
請求項12に記載されるように、請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、不要部除去手段が不要部(14b)を吸引する吸引ノズル(27)を含むものとすることができる。
請求項13に記載されるように、請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、不要部除去手段が不要部(14b)にエアを吹き付けるエア吹出しノズル(29)を含むものとすることができる。
また、請求項14に係る発明は、対になった端子部(13b,13b)とこの端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)とを有する導電性パターン(13)が形成された絶縁性基材(10)に、導電性細片(14)がその両端部と上記端子部(13b,13b)とが合致するように、熱可塑性接着剤層(12)を介して接着され、この導電性細片(14)の両端縁を整える切断刃(23,23)が上記基材(10)を貫通することにより上記基材(10)に貫通孔(15a,15a)が形成されていることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材である。
請求項15に記載されるように、請求項14に記載の非接触型データキャリア用導電部材において、導電性パターンをアンテナ(13)とし、導電性細片をブリッジ(14)とすることが可能である。
請求項16に記載されるように、請求項14又は請求項15に記載の非接触型データキャリア用導電部材において、基材(10)の表裏面が被覆層(18,19)で覆われ、基材(10)の表裏面の被覆層(18,19)が貫通孔(15a,15a)を通じて互いに接着したものとすることが可能である。
請求項1に係る発明によれば、対になった端子部(13b,13b)とこの端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)とを有する導電性パターン(13)が一定ピッチ(p)で形成された絶縁性帯状基材(10a)と、各導電性パターン(13)の上記端子部(13b,13b)間を結ぶべき導電性細片(14)と同幅に形成され、熱可塑性接着剤層(12)が形成された導電性細帯(14a)とを、上記端子部(13b,13b)で合致するように重ね合わせる工程と、上記導電性細帯(14a)における各導電性パターン(13)の上記端子部(13b,13b)間を結ぶ部分を上記導電性細片(14)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に接着する接着工程と、上記導電性細帯(14a)における隣接する導電性パターン(13,13)の端子部(13b,13b)間に介在する部分を不要部(14b)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に仮留めする仮留め工程と、上記不要部(14b)を上記導電性細片(14)との境で上記導電性細帯(14a)から切り離す切断工程と、上記基材(10a)に仮留めされた不要部(14b)を上記基材(10a)上から剥し取る不要部除去工程とを包含してなる非接触型データキャリア用導電部材の製造方法であるから、従来のような幅広の金属箔からブリッジのような導電性細片を打ち抜くことなく、導電性細帯(14a)を一対の端子部(13b,13b)の両側で切断することにより導電性細片(14)を形成するので、金属箔の不要部の発生が低減し、したがって金属箔の無駄を防止することができる。また、導電性細片(14)は導電性細帯(14a)を一対の端子部(13b,13b)の両側で切断することにより形成することができ、従来のような端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)を横切るように打ち抜き刃を入れて導電性細片(14)を形成する必要がないので、簡易かつ正確に導電性細片(14)を形成することができ、端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)の断線も防止される。また、不要部(14b)は基材(10a)に仮留めされたうえで除去されるので、不要部(14b)の散乱が防止され、不要部(14b)の円滑な回収が可能になる。
請求項2に記載されるように、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、接着工程を複数回行うようにすれば、導電性細片(14)を基材(10a)や端子部(13b,13b)に、より確実に接着することができる。
請求項3に記載されるように、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、導電性細片(14)を、熱可塑性接着剤層(12)を介し基材(10a)に仮留めした後に、基材(10a)に接着するようにすると、導電性細片(14)を基材(10a)や端子部(13b,13b)に、より正確に接着することができる。
請求項4に記載されるように、請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、接着工程、仮留め工程及び切断工程を同時に行うようにすれば、非接触型データキャリア用導電部材の製造ラインを短くすることができる。
請求項5に記載されるように、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、吸引ノズル(27)で不要部(14b)を吸引することにより不要部除去工程を行うようにすれば、基材(10a)や導電性細片(14)に非接触で不要部(14b)を除去することができる。
請求項6に記載されるように、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、エア吹出しノズル(29)で不要部(14b)にエアを吹き付けるようにすれば、基材(10a)や導電性細片(14)に非接触で不要部(14b)を除去することができる。また、吸引ノズル(27)を併用することにより不要部(14b)をより円滑かつ確実に除去することができる。
請求項7に記載されるように、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、導電性パターンをアンテナ(13)とし、導電性細片をブリッジ(14)とすることにより、アンテナ(13)にブリッジ(14)を簡易かつ正確に取り付けることができる。
また、請求項8に係る発明は、対になった端子部(13b,13b)とこの端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)とを有する導電性パターン(13)が一定ピッチ(p)で形成された絶縁性帯状基材(10a)と、各導電性パターン(13)の上記端子部(13b,13b)間を結ぶべき導電性細片(14)と同幅に形成され、熱可塑性接着剤層(12)が形成された導電性細帯(14a)とを、上記端子部(13b,13b)で合致するように重ね合わせて一方向に送る搬送手段と、上記導電性細帯(14a)における各導電性パターン(13)の端子部(13b,13b)間を結ぶ部分を導電性細片(14)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に接着する加熱盤(21)と、上記導電性細帯(14a)における隣接する導電性パターン(13)の端子部(13b,13b)間に介在する部分を不要部(14b)として上記熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に仮留めする加熱突起(22)と、上記不要部(14b)を上記導電性細片(14)との境で上記導電性細帯(14a)から切り離す切断刃(23,23)と、上記基材(10a)に仮留めされた不要部(14b)を上記基材(10a)上から剥し取る不要部除去手段(27)とを包含してなる非接触型データキャリア用導電部材の製造装置であるから、従来のような幅広の金属箔からブリッジのような導電性細片を打ち抜く必要がなく、導電性細帯(14a)を一対の端子部(13b,13b)の両側で切断することにより導電性細片(14)を形成するので、金属箔の不要部の発生が低減し、したがって金属箔の無駄を防止することができる。また、導電性細片(14)は導電性細帯(14a)を一対の端子部(13b,13b)の両側で切断することにより形成することができ、従来のような端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)を横切るように打ち抜き刃を入れて導電性細片(14)を形成する必要がないので、簡易かつ正確に導電性細片(14)を形成することができ、端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)の断線も防止される。また、不要部(14b)は基材(10a)に仮留めされたうえで除去されるので、不要部(14b)の散乱が防止され、不要部(14b)の円滑な回収が可能になる。
請求項9に記載されるように、請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、搬送手段に沿って、加熱盤(21,24)が複数箇所にわたり設けられたものとすると、導電性細片を基材や端子部に、より強固に接着することができる。
請求項10に記載されるように、請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、導電性細片(14)を熱可塑性接着剤層(12)を介し基材(10a)に接着する前に、導電性細片(14)をこの熱可塑性接着剤層(12)を介し上記基材(10a)に仮留めする加熱突起(28)が設けられたものとすれば、導電性細片(14)を基材(10a)や端子部(13b,13b)に、より正確に接着することができる。
請求項11に記載されるように、請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、加熱盤(21)、加熱突起(22)及び切断刃(23,23)が一体化されたものとすると、非接触型データキャリア用導電部材の製造ラインを短くすることができる。
請求項12に記載されるように、請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、不要部除去手段が不要部(14b)を吸引する吸引ノズル(27)を含むものとすれば、基材(10a)や導電性細片(14)に非接触で不要部(14b)を除去することができる。
請求項13に記載されるように、請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、不要部除去手段が不要部(14b)にエアを吹き付けるエア吹出しノズル(29)を含むものとすると、基材(10a)や導電性細片(14)に非接触で不要部(14b)を除去することができる。また、吸引ノズル(27)を併用することにより不要部(14b)をより円滑かつ確実に除去することができる。
また、請求項14に係る発明は、対になった端子部(13b,13b)とこの端子部(13b,13b)間を通る導電部(13a)とを有する導電性パターン(13)が形成された絶縁性基材(10)に、導電性細片(14)がその両端部と上記端子部(13b,13b)とが合致するように、熱可塑性接着剤層(12)を介して接着され、この導電性細片(14)の両端縁を整える切断刃(23,23)が上記基材(10)を貫通することにより上記基材(10)に貫通孔(15a,15a)が形成されている非接触型データキャリア用導電部材であるから、貫通孔(15a)の存否を目視等により確認することで、導電性細片(14)が基材(10)に適正に取り付けられているか否かを判別することができる。
請求項15に記載されるように、請求項14に記載の非接触型データキャリア用導電部材において、導電性パターンをアンテナ(13)とし、導電性細片をブリッジ(14)とすることにより、貫通孔の存否を目視等により確認することで、ブリッジ(14)がアンテナ(13)に適正に接続されているか否かを判別することができる。
請求項16に記載されるように、請求項14又は請求項15に記載の非接触型データキャリア用導電部材において、基材(10)の表裏面が被覆層(18,19)で覆われ、基材(10)の表裏面の被覆層(18,19)が貫通孔(15a,15a)を通じて互いに接着したものとすることにより、被覆層(18,19)の剥がれ等を防止することができ、耐久性に優れたICカード等とすることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1、図2及び図4(A)は、この非接触型データキャリア用導電部材の製造方法により製造することができる非接触型データキャリア用導電部材を示している。
これらの図に示すように、非接触型データキャリア用導電部材における絶縁性基材10の表裏面には、それぞれ熱可塑性接着剤層11,12がアンテナ13やブリッジ14の所望の導電性パターンに対応するように形成され、この熱可塑性接着剤層11,12の上にアンテナ13やブリッジ14のパターンに対応する導電層が積層され固着される。
絶縁性基材10は、合成樹脂製シートあるいはそれらを積層したシートにより形成される。絶縁性基材10の厚さは、大体30μm〜70μmである。絶縁性基材10は、図示例では長方形に形成されるが、その他の所望の形状とすることができる。合成樹脂としては例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることができる。
図1及び図4(A)に示すように、上記アンテナ13は、渦巻状に形成されたアンテナ線13aや、対になった端子部13b,13bを備える。アンテナ線13aは対になった端子部13b,13b間を通っている。アンテナ線13aの一部には、ICチップ17を取り付けるための対になった接続部13c,13cが形成される。
アンテナ13は、例えば上述した化学的エッチング方法により形成することができるし、上述の特許文献1に記載されるようにアルミニウム箔等の金属箔を絶縁性基材に貼着することによっても形成することができる。
また、絶縁性基材10の裏面のブリッジ14は、金属箔製の導電性細片で形成され、リボン状の細長い長方形に形成される。
ブリッジ14は、後述するように細い帯状のアルミニウム箔等の金属箔を絶縁性基材10に貼着することにより形成される。図2及び図4(A)において、符号15は後述するように導電性細片をブリッジ14として整える際に導電性細片の両端に切断刃23,23により形成される切込みを示す。
上記非接触型データキャリア用導電部材を非接触型データキャリアとして機能させるには、上記アンテナ13の端子部13b,13b間を電気的に導通させなければならない。そのため、図3及び図4(B)に示すように、上記非接触型データキャリア用導電部材におけるアンテナ13の対になった端子部13b,13bとブリッジ14の両端部とが接合され、アンテナ13の導電層とブリッジ14の導電層との間の電気的導通が確保される。
この電気的導通は、例えばアンテナ13の対になった端子部13b,13bとブリッジ14の両端部とを絶縁性基材10の厚さ方向で超音波溶接することによって行われる。図3及び図4(B)において、符号16,16は超音波振動子により押圧されることにより形成された凹陥部を示す。その他、上記電気的導通は、抵抗溶接、機械的カシメ、スルーホール等によっても行うことができる。
また、上記非接触型データキャリア用導電部材を非接触型データキャリアとして機能させるため、図3に示すように、アンテナ13の対になった接続部13c,13cにICチップ17が乗せられ、接続部13c,13cに電気的に接続される。
上記の如くブリッジ14がアンテナ13に電気的に接続され、ICチップ17が搭載された非接触型データキャリア用導電部材は、例えば図5に示すように絶縁性基材10の表裏面がカード用被覆層18,19で覆われることにより例えばICカードとされる。
図5において、符号18a,19aは絶縁性基材10の表面と裏面にそれぞれアンテナ13の導電層及びブリッジ14の導電層の上から被せられる芯材層を示し、符号18b,19bは芯材層18a,19aの表面をそれぞれ覆う表面層を示す。芯材層18a,19aはカードとしての強度を与える樹脂シート等を含んでおり、表面層18b,19bは所望の内容を表示する印刷インキ層等を含んでいる。
上記構成のICカードの使用に際して、ICチップ17に対して図示しない読取書込器により電磁界内において種々の情報の読み取り又は書き込みが行われる。この読み取り又は書き込みに使用される周波数は、例えば8MHz〜208MHzである。
次に、図1、図2及び図4(A)に示した非接触型データキャリア用導電部材1の製造方法及び装置について、図6に基づいて説明する。
図6に示すように、対になった端子部13b,13bとこの端子部13b,13b間を通るアンテナ線13aである導電部とを有するアンテナ13の導電性パターンが一定ピッチで形成された絶縁性帯状基材10aが、矢印aで示す方向に所定のピッチpで間欠送りされる。絶縁性帯状基材10aは図1乃至図4に示した絶縁性基材10の連続体である。
この絶縁性帯状基材10aを送る搬送手段は、図示しないが例えば絶縁性帯状基材10aを上下から挟むローラ、サーボモータ等で構成することができ、ローラをサーボモータで間欠回転させることにより絶縁性帯状基材10aを矢印aの方向に所定のピッチpごとに間欠的に走行させることができる。また、絶縁性帯状基材10aの左右両側に形成された図示しないマージナルパンチホールにピン車を係止し、ピン車を間欠回転させることによっても搬送することができる。
また、上記各アンテナ13の端子部13b,13b間を結ぶべき導電性細片であるブリッジ14と同幅に形成された導電性細帯14aが、上記アンテナ13の端子部13b,13bに合致するように絶縁性帯状基材10aに重ね合わせられる。図6中、符号20は導電性細帯14aを絶縁性帯状基材10aに押し当てるためのローラを示す。この導電性細帯14aの上記絶縁性帯状基材10aに対向する片面には、熱可塑性接着剤層12(図4参照)が形成されている。熱可塑性接着剤層12の材料である熱可塑性接着剤としては、例えばポリエステル系接着剤を用いることができる。ポリエステル系接着剤は80℃程度で加熱することにより粘着性を呈し、比較的熱に弱いPET製の絶縁性帯状基材10aに導電性細帯14aを接着するのに好適である。もちろん、他の種類の熱可塑性接着剤を用いて熱可塑性接着剤層12を形成することも可能である。
重なり合った導電性細帯14aと絶縁性帯状基材10aとの重畳体は、矢印aで示す方向に所定のピッチpで間欠送りされる。
重畳体の送り方向に沿って、導電性細帯14aにおける各アンテナ13の端子部13b,13b間を結ぶ部分をブリッジ14として熱可塑性接着剤層12を介し絶縁性帯状基材10aに接着する加熱盤21,24と、導電性細帯14aにおける隣接するアンテナ13,13の端子部13b,13b間に介在する部分を不要部14bとして熱可塑性接着剤層12を介し絶縁性帯状基材10aに仮留めする加熱突起22,22と、上記不要部14bをブリッジ14との境で導電性細帯14aから切り離す切断刃23,23と、絶縁性帯状基材10aに仮留めされた不要部14bを絶縁性帯状基材10a上から剥し取る不要部除去手段とが配置される。
加熱盤21,24は、上記重畳体の搬送方向の上流側と下流側とに二箇所にわたって設けられる。このように加熱盤21,24が複数箇所にわたり設けられることで、ブリッジ14が絶縁性帯状基材10aやアンテナ13の端子部13b,13bに、より強固に接着されることになる。両加熱盤21,24は、導電性細片であるブリッジ14の形状に合致する形状の加熱面を有する。
切断刃23,23は、上流側と下流側の加熱盤21,24の中間に設けられる。切断刃23,23は重畳体の矢印aで示す搬送方向の上流側と下流側とに対で設けられる。この対になった切断刃23,23は、それぞれ導電性細帯14aを横断するように配置され、ブリッジ14の長さに対応した間隔で設けられる。
加熱突起22,22は、針のような細長い棒状に形成され、上流側の加熱盤21を重畳体の矢印aで示す流れ方向に見て上流側と下流側とから挟むように対で設けられる。この加熱突起22,22の先端は望ましくは導電性細帯14aにおける不要部14bのブリッジ14に隣接した箇所に臨むように設けられる。図6中、符号22aは加熱突起22,22の熱圧着により導電性細帯14aの不要部14bに形成された仮留め部を示す。加熱突起22,22は上流側か下流側の一方のみ設けてもよいし、またそれよりも多く設けてもよいし、不要部14bの中央等他の箇所に対峙するように設けてもよい。
上流側の加熱盤21、切断刃23,23及び下流側の加熱盤24は、重畳体の矢印aで示す搬送方向に一ピッチpずつずれるように配置され、加熱突起22,22は上流側の加熱盤21と同じ位相上に配置される。そして、上流側の加熱盤21、切断刃23,23、下流側の加熱盤24及び加熱突起22,22のすべては、一枚の板状の基盤25に固定されることにより一体化される。基盤25内には図示しない電気熱線が組み込まれ、この電気熱線の熱が加熱盤21,24や加熱突起22,22に伝わるようになっている。
基盤25は加熱盤21,24等が導電性細帯14aに対峙するように重畳体の上方に配置される。また、重畳体を間に挟んで基盤25に対向するように重畳体の下方には基台26が設けられる。
不要部除去手段は、吸引ノズル27及びエア吹出しノズル29を含むものとして構成される。
吸引ノズル27は、重畳体の搬送方向に見て下流側の加熱盤24よりも更に下流側において、その吸引口27aが導電性細帯14aに対峙するように配置される。吸引ノズル27は図示しないブロア等の駆動により負圧を生じ、その吸引口27aから導電性細帯14aの不要部14bを絶縁性帯状基材10aや導電性細帯14aに非接触で吸引し除去するようになっている。
エア吹出しノズル29は、吸引ノズル27の近傍において、その吹出し口29aが導電性細帯14aと絶縁性帯状基材10aとの間にエアを吹き付けることができるように配置される。エア吹出しノズル29は、図示しないブロア等から供給されるエアを吹出し口29aから導電性細帯14aに向かって吹き出し、絶縁性帯状基材10aに仮留めされた不要部14bを絶縁性帯状基材10aから剥し取る。これにより、不要部14bは非接触で絶縁性帯状基材10aから確実に除去される。
なお、吸引ノズル27及びエア吹出しノズル29は、この実施の形態1のように併用してもよいし、各々単独で設けて吸引又はエア吹き付けによって不要部14bを基材10aから除去するようにしてもよい。
図6に示すように、アンテナ13を保持した絶縁性帯状基材10aに導電性細帯14aが重なった重畳体が、矢印aの方向に所定のピッチpで間欠送りされると、重畳体が停止する都度上記基盤25が矢印bで示す上下方向に一往復する。
これにより、基盤25が上下に三往復することにより重畳体の一ピッチ内に図1、図2及び図4(A)に示した一つの非接触型データキャリア用導電部材が形成されることになる。
すなわち、基盤25が矢印bで示す上下方向に一往復すると、上流側の加熱盤21が上流側のアンテナ13の端子部13b,13b間に導電性細帯のブリッジ14に相当する部分を押し付け熱圧着する。これにより、ブリッジ14に相当する部分の熱可塑性接着剤層12が熱により粘着性を呈し、このブリッジ14に相当する部分が絶縁性帯状基材10aに接着する。
また、加熱突起22,22が、導電性細帯14aにおける不要部14bの上記ブリッジ14に隣接した箇所を絶縁性帯状基材10aにスポット状に押圧する。これにより、不要部14bが絶縁性帯状基材10aに熱可塑性接着剤層12を介して仮留めされ、不要部14bに仮留め部22aが形成される。
次に、基盤25が二往復目の上昇を行い、重畳体が更に一ピッチ進んで停止し、基盤25が下降すると、二枚の切断刃23,23が導電性細帯14aを絶縁性帯状基材10aに押し付けるようにして切断する。これにより、導電性細帯14aのブリッジ14と不要部14bとの境が切断され、ブリッジ14の両端縁が整えられる。また、その際二枚の切断刃23,23によって図2及び図4(A)に示したような切込み15,15が絶縁性帯状基材10aに形成される。
更に、基盤25が三往復目の上昇を行い、重畳体が更に一ピッチ進んで停止し、基盤25が下降すると、下流側の加熱盤24が、上流側の加熱盤21により接着されたブリッジ14を再度絶縁性帯状基材10aに押し付けて接着する。これにより、ブリッジ14が絶縁性帯状基材10aに更に強固に接着される。
以上のように基盤25が上下方向に三往復するごとに重畳体の一つのアンテナ13に対するブリッジ14の取り付けが完了し、このような基盤25の上下往復動が繰り返されることによりブリッジ14が取り付けられたアンテナ13が連続して基盤25外へと送り出される。また、導電性細帯14aのブリッジ14,14間の不要部14bが絶縁性帯状基材10a上に仮留めされた状態で絶縁性帯状基材10aと共に基盤25外へと送り出される。
基盤25外へと送り出された重畳体は吸引ノズル27の直下へと搬送され、その表面が吸引ノズル27の吸引口27aにより吸引される。また、エア吹出しノズル29の吹出し口29aからのエアが不要部14bと絶縁性帯状基材10aとの間に送られる。これにより、絶縁性帯状基材10a上に仮留めされた導電性細帯14aの不要部14bが絶縁性帯状基材10a上から剥し取られ、吸引ノズル27内に吸引されて図示しない集塵袋等に回収される。
この導電性細帯14aの不要部14bが除去された重畳体は、図3及び図4(B)に示したように電気的導通処理、ICチップ装着処理、裁断処理等の後工程に付され、更には図5に示したような例えばICカードに加工される。
<実施の形態2>
図7(A)(B)に示すように、この実施の形態2に係る非接触型データキャリア用導電部材では、実施の形態1と異なり、アンテナ13とブリッジ14が絶縁性基材10の同じ面上に形成されている。
このような構造の非接触型データキャリア用導電部材は、図6において絶縁性帯状基材10aのアンテナ13が設けられた面が上に来るようにして絶縁性帯状基材10aを搬送し、その上に導電性細帯14aを重ね合わせることにより製造することができる。
その他、この実施の形態2を示す図において、実施の形態1の場合と同じ部分には同一の符号をもって示すこととし、重複した説明を省略する。
<実施の形態3>
図8に示すように、この実施の形態3では、実施の形態1,2と異なり、非接触型データキャリア用導電部材に貫通孔15a,15aが形成されている。
すなわち、実施の形態1における非接触型データキャリア用導電部材と同様に、アンテナ13が形成された絶縁性基材10に、熱可塑性接着剤層12が形成されたブリッジ14の両端部が、熱可塑性接着剤層12を介してアンテナ13の端子部13b,13bに合致するように接着されているが、このブリッジ14の両端縁を整えるための図6に示した切断刃23,23が基材10をその表面から裏面へと貫通することにより基材10に貫通孔15a,15aが形成される。
このように非接触型データキャリア用導電部材に貫通孔15a,15aが形成されることから、貫通孔15a,15aの存否を目視等で確認することで、ブリッジ14が基材10に適正に取り付けられているか否かを判別することができる。
また、図8に示すように、この非接触型データキャリア用導電部材の表裏面を各種被覆層18,19で覆って例えばICカードとした場合、基材10の表裏面の被覆層18,19が貫通孔15a,15aを通じて互いに接着し、或いは融着する。これにより、被覆層18,19の剥がれ等が防止され、耐久性に優れたカード等とされる。
その他、この実施の形態3を示す図において、実施の形態1,2の場合と同じ部分には同一の符号をもって示すこととし、重複した説明を省略する。
<実施の形態4>
図9に示すように、この実施の形態4では、実施の形態1における非接触型データキャリア用導電部材の製造方法とは異なり、上記重畳体の搬送方向に見て基盤25における上流側に二対の加熱突起22,22,28,28と一対の切断刃23,23とが同じ位相で取り付けられ、下流側に加熱盤21が取り付けられている。
二対の加熱突起22,22,28,28のうち一対の加熱突起22,22は、一対の切断刃23,23の外側に配置され、実施の形態1の場合と同様に導電性細帯14aの不要部14bを絶縁性帯状基材10a上に仮留めし、他の一対の加熱突起28,28は一対の切断刃23,23の内側に配置され、導電性細帯14aのブリッジ14となる箇所を絶縁性帯状基材10a上に仮留めするようになっている。
これにより、間欠送りされる重畳体が停止するごとに基盤25が上下方向に一往復すると、導電性細帯14aのブリッジ14に相当する箇所が加熱突起28,28によって絶縁性帯状基材10a上に仮留めされると同時に導電性細帯14aから切り離される。図9中、符号28aはブリッジ14の仮留め部を示す。また、導電性細帯14aの不要部14bも絶縁性帯状基材10a上に仮留め部22aで仮留めされる。重畳体が更に一ピッチpだけ送られて基盤25が上下方向に一往復すると、上記仮留めされたブリッジ14が加熱盤21により熱圧着され絶縁性帯状基材10a上に接着される。
このように、ブリッジ14を熱可塑性接着剤層12を介し絶縁性帯状基材10aに仮留めした後に、絶縁性帯状基材10aに接着することから、ブリッジ14を絶縁性帯状基材10aやアンテナ13の端子部13b,13bに、より正確に接着することができる。
その他、この実施の形態4を示す図において、実施の形態1の場合と同じ部分には同一の符号をもって示すこととし、重複した説明を省略する。
<実施の形態5>
図10に示すように、この実施の形態5では、実施の形態1,4における非接触型データキャリア用導電部材の製造方法とは異なり、基盤25に加熱突起22,22と切断刃23,23と加熱盤21とが同じ位相で取り付けられ一体化されている。
これにより、間欠送りされる上記重畳体が停止するごとに基盤25が上下方向に一往復すると、切断刃23,23が導電性細帯14aのブリッジ14に相当する箇所を切断すると同時に、加熱盤21がブリッジ14を絶縁性帯状基材10aに接着し、また同時に加熱突起22,22が不要部14bに相当する箇所を絶縁性帯状基材10aに仮留めすることになる。すなわち、基盤25の一往復でブリッジ14の形成と接着とが同時に行われることになる。
このように、一ピッチ内の非接触型データキャリア用導電部材についてブリッジ14の切断工程と、接着工程と、不要部14bの仮留め工程とが同時に行われるので、非接触型データキャリア用導電部材の生産速度が早まり、製造ラインの短縮化が可能になる。
その他、この実施の形態5を示す図において、実施の形態1,4の場合と同じ部分には同一の符号をもって示すこととし、重複した説明を省略する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々変更可能である。例えば、上記各実施の形態では重畳体を間欠送りしつつ非接触型データキャリア用導電部材を製造するようになっているが、基盤をロータリー式に改変して重畳体を連続送りすることで非接触型データキャリア用導電部材を製造するようにしてもよい。また、実施の形態では絶縁性帯状基材をPET等の合成樹脂で構成したが、紙又は紙と樹脂との積層体で絶縁性帯状基材を構成することも可能である。
本発明に係る製法により製造された非接触型データキャリア用導電部材の表面図である。 図1に示す非接触型データキャリア用導電部材の裏面図である。 ブリッジをアンテナに導電可能に接合しICチップを実装した非接触型データキャリア用導電部材の表面図である。 (A)は図1中IVA−IVA線矢視断面図、(B)は図3中IVB−IVB線矢視断面図である。 図3に示す非接触型データキャリア用導電部材を使用して作成されたICカードの断面図である。 本発明の実施の形態1に係る非接触型データキャリア用導電部材の製造方法を示す斜視図である。 (A)は本発明の実施の形態1に係る非接触型データキャリア用導電部材の製造方法により製造することができる実施の形態2の非接触型データキャリア用導電部材を示す断面図であり、(B)はブリッジをアンテナに導電可能に接合した場合を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る非接触型データキャリア用導電部材を使用して作成されたICカードの断面図である。 本発明の実施の形態4に係る非接触型データキャリア用導電部材の製造方法を示す斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る非接触型データキャリア用導電部材の製造方法を示す斜視図である。 従来の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法を示す斜視図である。 図11中、XII−XII線矢視断面図である。
符号の説明
10…絶縁性基材
10a…絶縁性帯状基材
12…熱可塑性接着剤層
13…アンテナ
13b,13b…端子部
13a…アンテナ線
14…ブリッジ
14a…導電性細帯
14b…不要部
15a,15a…貫通孔
18,19…被覆層
21,24…加熱盤
22,28…加熱突起
23…切断刃
27…吸引ノズル
p…ピッチ

Claims (16)

  1. 対になった端子部とこの端子部間を通る導電部とを有する導電性パターンが一定ピッチで形成された絶縁性帯状基材と、各導電性パターンの上記端子部間を結ぶべき導電性細片と同幅に形成され、熱可塑性接着剤層が形成された導電性細帯とを、上記端子部で合致するように重ね合わせる工程と、上記導電性細帯における各導電性パターンの上記端子部間を結ぶ部分を上記導電性細片として上記熱可塑性接着剤層を介し上記基材に接着する接着工程と、上記導電性細帯における隣接する導電性パターンの端子部間に介在する部分を不要部として上記熱可塑性接着剤層を介し上記基材に仮留めする仮留め工程と、上記不要部を上記導電性細片との境で上記導電性細帯から切り離す切断工程と、上記基材に仮留めされた不要部を上記基材上から剥し取る不要部除去工程とを包含してなることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、接着工程を複数回行うことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
  3. 請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、導電性細片を、熱可塑性接着剤層を介し基材に仮留めした後に、基材に接着することを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
  4. 請求項1に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、接着工程、仮留め工程及び切断工程を同時に行うことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、吸引ノズルで不要部を吸引することにより不要部除去工程を行うことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、エア吹出しノズルで不要部にエアを吹き付けることにより不要部除去工程を行うことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造方法において、導電性パターンがアンテナであり、導電性細片がブリッジであることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造方法。
  8. 対になった端子部とこの端子部間を通る導電部とを有する導電性パターンが一定ピッチで形成された絶縁性帯状基材と、各導電性パターンの上記端子部間を結ぶべき導電性細片と同幅に形成され、熱可塑性接着剤層が形成された導電性細帯とを、上記端子部で合致するように重ね合わせて一方向に送る搬送手段と、上記導電性細帯における各導電性パターンの端子部間を結ぶ部分を導電性細片として上記熱可塑性接着剤層を介し上記基材に接着する加熱盤と、上記導電性細帯における隣接する導電性パターンの端子部間に介在する部分を不要部として上記熱可塑性接着剤層を介し上記基材に仮留めする加熱突起と、上記不要部を上記導電性細片との境で上記導電性細帯から切り離す切断刃と、上記基材に仮留めされた不要部を上記基材上から剥し取る不要部除去手段とを包含してなることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
  9. 請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、搬送手段に沿って、加熱盤が複数箇所にわたり設けられたことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
  10. 請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、導電性細片を熱可塑性接着剤層を介し基材に接着する前に、導電性細片をこの熱可塑性接着剤層を介し上記基材に仮留めする加熱突起が設けられたことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
  11. 請求項8に記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、加熱盤、加熱突起及び切断刃が一体化されたことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
  12. 請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、不要部除去手段が不要部を吸引する吸引ノズルを含むことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
  13. 請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の非接触型データキャリア用導電部材の製造装置において、不要部除去手段が不要部にエアを吹き付けるエア吹出しノズルを含むことを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材の製造装置。
  14. 対になった端子部とこの端子部間を通る導電部とを有する導電性パターンが形成された絶縁性基材に、導電性細片がその両端部と上記端子部とが合致するように、熱可塑性接着剤層を介して接着され、この導電性細片の両端縁を整える切断刃が上記基材を貫通することにより上記基材に貫通孔が形成されていることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材。
  15. 請求項14に記載の非接触型データキャリア用導電部材において、導電性パターンがアンテナであり、導電性細片がブリッジであることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の非接触型データキャリア用導電部材において、基材の表裏面が被覆層で覆われ、基材の表裏面の被覆層が貫通孔を通じて互いに接着していることを特徴とする非接触型データキャリア用導電部材。
JP2007244220A 2007-09-20 2007-09-20 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置 Expired - Fee Related JP5040551B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007244220A JP5040551B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007244220A JP5040551B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009075864A JP2009075864A (ja) 2009-04-09
JP5040551B2 true JP5040551B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=40610769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007244220A Expired - Fee Related JP5040551B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5040551B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000276575A (ja) * 1999-03-25 2000-10-06 Toshiba Corp ラミネート装置及びラミネート方法
US6693541B2 (en) * 2001-07-19 2004-02-17 3M Innovative Properties Co RFID tag with bridge circuit assembly and methods of use
FR2844621A1 (fr) * 2002-09-13 2004-03-19 A S K Procede de fabrication d'une carte a puce sans contact ou hybride contact-sans contact a planeite renforcee
JP4629535B2 (ja) * 2005-08-30 2011-02-09 大日本印刷株式会社 非接触データキャリア用部材の製造方法及び成形型
JP5050426B2 (ja) * 2005-12-07 2012-10-17 大日本印刷株式会社 非接触icタグの製造方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009075864A (ja) 2009-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5169832B2 (ja) 非接触icタグラベルとその製造方法
CA2563936C (en) Method and device for continuously producing electronic film components, and an electronic film component
JP4752307B2 (ja) 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置
JP7353985B2 (ja) 回路パターン、rfidインレイ、rfidラベル及びrfid媒体
JP2008123083A (ja) 非接触icタグラベルと航空手荷物タグラベル、および非接触icタグラベルの製造方法
JP4779556B2 (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の製造方法及び装置
JP2005340773A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置
JP5040551B2 (ja) 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置
JP5018370B2 (ja) 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置
JP4637499B2 (ja) インターポーザ付シートの巻体およびicタグ
JP4629535B2 (ja) 非接触データキャリア用部材の製造方法及び成形型
JP2007310482A (ja) Icカード、icカードの製造方法、icカードの製造装置、icカード用基材の製造方法、およびicカード用基材の製造装置
JP5083091B2 (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の形成方法及び装置
JP2009075863A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の製造方法および装置
JP4467352B2 (ja) Icタグ、インターポーザ、icタグに用いられる導電体形成済シートの巻体、インターポーザ付シートの巻体、およびicタグの製造方法
JP2009032071A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の製造方法及び装置
US8640325B2 (en) Method of continuously producing electronic film components
JP4910344B2 (ja) 非接触型icタグとその製造方法
JP2005346696A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置
JP2009031958A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の製造方法および装置
JP2009075837A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の製造方法及び装置
JP2008015969A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の製造方法及び装置
JP2008287694A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材の製造方法及び装置
JP2012209318A (ja) フレキシブルプリント配線板
JP2005346695A (ja) 非接触型データキャリア用導電部材とその製造方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120612

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120625

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5040551

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150720

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees