JP5039377B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、耐偏摩耗性を維持しつつ、所謂極低μ路面においても氷雪上性能(氷雪上のトラクション性能及び制動性能)を十分に確保することができる重荷重用空気入りタイヤ等の空気入りタイヤに関する。
重荷重用空気入りタイヤ等の空気入りタイヤについては氷雪上性能等の向上を図るために種々の開発がなされており、先行技術として、トレッド部に一対の小ブロックからなる多数のブロックを備えた空気入りタイヤが存在する。そして、その先行技術に係る空気入りタイヤの特徴部分の構成は、次のようになる。
即ち、トレッド部には、タイヤ周方向へ延びた少なくとも3本以上の周方向主溝が設けられており、3本以上の周方向主溝及びトレッド端によって、タイヤ周方向へ延びた複数の陸部列がタイヤ幅方向に区画されている。
少なくともいずれかの陸部列のタイヤ幅方向の一方側部分には、タイヤ幅方向へ延びた複数本の第1ラグ溝がタイヤ周方向に間隔を置いて設けられており、各第1ラグ溝の一端は、周方向主溝にそれぞれ開口されてあって、各第1ラグ溝の他端は、いずれかの陸部列にそれぞれ終端されている。また、いずれかの陸部列のタイヤ幅方向の他方側部分には、タイヤ幅方向へ延びた複数本の第2ラグ溝がタイヤ周方向に間隔を置いて設けられており、各第2ラグ溝の一端は、いずれかの陸部列にそれぞれ終端されてあって、各第2ラグ溝の他端は、周方向主溝にそれぞれ開口されている。更に、いずれかの陸部列には、近接関係にある第1ラグ溝と第2ラグ溝を連通する複数本の連通サイプがタイヤ周方向に間隔を置いて形成されている。
複数本の周方向主溝、複数本の第1ラグ溝、複数本の第2ラグ溝、及び複数本の連通サイプによって、いずれかの陸部列が複数のブロックにタイヤ周方向に区画されている。また、各ブロックのタイヤ幅方向の中央部分には、タイヤ周方向へ延びかつ一対の小ブロックに分割する周方向サイプがそれぞれ形成されている。ここで、各ブロックにおける一対の小ブロックの位相は、小ブロックのブロック長の半分又は半分より少し長い量だけタイヤ周方向にずらしている。
なお、本発明に関連する先行技術として特許文献1に示すものがある。
特開2002−362114号公報
ところで、例えば、ブラックアイスバーン状態の所謂極低μ路面において氷雪上性能(氷雪上のトラックション性能及び制動性能)を十分に確保するには、ピーキーな接線力を断続的に発生させることが必要である(公知の知見)。
しかしながら、前述の先行技術に係る空気入りタイヤにあっては、各ブロックにおける一対の小ブロックの位相を小ブロックのブロック長の半分又は半分より少し長い量だけタイヤ周方向にずらしているため、接地面内におけるタイヤ幅方向のエッジ成分(以下、エッジ成分という)が偏ることなく配置されるものの、タイヤ周方向における摩擦係数の変動を大きくすることができない。そのため、先行技術に係る空気入りタイヤにあっては、ピーキーな接線力を断続的に発生させることができず、所謂極低μ路面において氷雪上性能を十分に確保することは極めて困難である。
一方、各ブロックにおける一対の小ブロックの位相のずれ量をできるだけ小さくすると、タイヤ周方向に隣接するブロック間の拘束力が小さくなって、走行中におけるブロックの変形が大きくなる。そのため、ヒールアンドトウ摩耗等の偏摩耗が生じ易くなって、耐偏摩耗性能の低下を招くことになる。
つまり、先行技術に係る空気入りタイヤにあっては、耐偏摩耗性を維持しつつ、所謂極低μ路面において氷雪上性能を十分に確保することは極めて困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成の空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴(請求項1に記載の発明の特徴)は、トレッド部にタイヤ周方向へ延びた少なくとも3本以上の周方向主溝が設けられ、3本以上の前記周方向主溝及びトレッド端によってタイヤ周方向へ延びた複数の陸部列がタイヤ幅方向に区画され、少なくともいずれかの前記陸部列のタイヤ幅方向の一方側部分にタイヤ幅方向へ延びた複数本の第1ラグ溝がタイヤ周方向に間隔を置いて設けられ、各第1ラグ溝の一端が前記周方向主溝にそれぞれ開口されかつ各第1ラグ溝の他端がいずれかの前記陸部列にそれぞれ終端され、いずれかの前記陸部列のタイヤ幅方向の他方側部分にタイヤ幅方向へ延びた複数本の第2ラグ溝がタイヤ周方向に間隔を置いて設けられ、各第2ラグ溝の一端がいずれかの前記陸部列にそれぞれ終端されかつ各第2ラグ溝の他端が前記周方向主溝にそれぞれ開口され、いずれかの前記陸部列に近接関係にある前記第1ラグ溝と前記第2ラグ溝を連通する複数本の連通サイプがタイヤ周方向に間隔を置いて形成され、複数本の前記周方向主溝、複数本の前記第1ラグ溝、複数本の前記第2ラグ溝、及び複数本の前記連通サイプによっていずれかの前記陸部列が複数のブロックにタイヤ周方向に区画された空気入りタイヤにおいて、各ブロックのタイヤ幅方向の中央部分にタイヤ周方向へ延びかつ一対の小ブロックに分割する周方向サイプがそれぞれ形成され、各ブロックにおける一対の前記小ブロックの位相を前記小ブロックのブロック長の30〜40%だけタイヤ周方向にずらしてあって、各連通サイプがタイヤ周方向に対して60〜80°それぞれ傾斜してあって、各連通サイプはサイプ底側に円弧状断面の拡大部をそれぞれ有していることを要旨とする。
ここで、第1の特徴は、各ブロックにおける一対の前記小ブロックの位相を前記小ブロックのブロック長の30〜40%だけタイヤ周方向にずらすと、タイヤ周方向に隣接する前記ブロック間の拘束力によって、走行中における前記ブロックの変形を抑制しつつ、タイヤ周方向における摩擦係数の変動を大きくすることができるという、新規な知見に基づくものである。また、この新規な知見は、発明者が種々の実験等を行った結果から得られたものである。
なお、各ブロックにおける一対の前記小ブロックの位相のずれ量が前記小ブロックのブロック長の30%未満であると、タイヤ周方向における摩擦係数の変動を十分に大きくすることができなくなる。一方、各ブロックにおける一対の前記小ブロックの位相のずれ量が前記小ブロックのブロック長の40%を超えると、タイヤ周方向に隣接する前記ブロック間の拘束力が小さくなって、走行中における前記ブロックの変形が大きくなる。
また、各連通サイプをタイヤ周方向に対して60°以上傾斜させるようにしたのは、タイヤ周方向に対して60°未満の角度しか傾斜していないと、接地面内のエッジ成分を大幅に増加させたり、エッジ成分のタイヤ周方向の分布における粗密の度合いを高めたりすることができないからである。一方、各連通サイプをタイヤ周方向に対して80°以下傾斜させるようにしたのは、タイヤ周方向に対して80°の角度を超えて傾斜すると、前記連通サイプによって前記第1ラグ溝と前記第2ラグ溝を連通させること困難になるからである。
第1の特徴によると、各ブロックにおける一対の前記小ブロックの位相を前記小ブロックのブロック長の30〜40%だけタイヤ周方向にずらしているため、前述の新規な知見を考慮すると、タイヤ周方向に隣接する前記ブロック間の拘束力によって、走行中における前記ブロックの変形を抑制しつつ、タイヤ周方向における摩擦係数の変動を大きくすることができる。
特に、各連通サイプがタイヤ周方向に対して60〜80°それぞれ傾斜してあって、各連通サイプがサイプ底側に円弧状断面の前記拡大部をそれぞれ有しているため、前記連通サイプのサイプ底に生じる応力集中を小さくして、前記連通サイプのサイプ底の割れ又は前記小ブロックの欠け等を生じ難くした上で、接地面内のエッジ成分を大幅に増加させると共に、エッジ成分のタイヤ周方向の分布における粗密の度合いを高めて、タイヤ周方向における摩擦係数の変動をより大きくすることができる。
本発明の第2の特徴(請求項2に記載の発明の特徴)は、第1の特徴に加えて、前記周方向サイプがタイヤ周方向に対して10〜30°の角度をなすジグザグ形状になっていることを要旨とする。
本発明の第3の特徴(請求項3に記載の発明の特徴)は、第1の特徴又は第2の特徴に加えて、前記周方向サイプの幅が0.7〜2.5mmであることを要旨とする。
本発明の第4の特徴(請求項4に記載の発明の特徴)は、第1の特徴から第3の特徴のうちのいずれかの特徴に加えて、各小ブロックにタイヤ幅方向へ延びた1〜4本の幅方向サイプがタイヤ周方向に分断するようにそれぞれ形成されていることを要旨とする。
本発明の第5の特徴(請求項5に記載の発明の特徴)は、第4の特徴に加えて、前記幅方向サイプの深さが前記周方向主溝の深さの50〜80%であることを要旨とする。
本発明の6の特徴(請求項6に記載の発明の)は、第1の特徴から第5の特徴のうちのいずれかの特徴に加えて、前記周方向主溝の本数が4本であって、中央の前記陸部列と隣り合う前記陸部列の位相を前記ブロックのブロック長の0〜5%だけタイヤ周方向にずらしていることを要旨とする。
請求項1から請求項6のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、タイヤ周方向に隣接する前記ブロック間の拘束力によって、走行中における前記ブロックの変形を抑制しつつ、タイヤ周方向における摩擦係数の変動を大きくすることができるため、耐偏摩耗性を維持しつつ、ピーキーな接線力を断続的に発生させて、所謂極低μ路面において氷雪上性能を十分に確保することができる。
本発明の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤにおけるトレッド部の一部分の平面展開図、図2は、図2(a)は、本発明の実施形態に係るブロックの拡大図、図2(b)は、図2(a)におけるIIB-IIB線に沿った図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1におけるトレッド部3には、タイヤ周方向Cへ延びた複数本の周方向主溝5が設けられており、複数本の周方向主溝5及びトレッド端Eによって、タイヤ周方向Cへ延びた複数の陸部列7,9,11がタイヤ幅方向Wに区画されている。なお、複数の陸部列7,9,11は、センター陸部列7と、このセンター陸部列(中央の陸部列)7に隣り合う一対のセカンド陸部列9と、一対のセカンド陸部列9のタイヤ幅方向Wの外側に配置した一対のショルダー陸部列11とからなる。
センター陸部列7及び一対のセカンド陸部列9(以下、適宜の陸部列7(9)という)のタイヤ幅方向Wの一方側部分には、タイヤ幅方向Wへ延びた複数本の第1ラグ溝13がタイヤ周方向Cへ間隔を置いて設けられており、各第1ラグ溝13の一端は、周方向主溝5にそれぞれ開口されてあって、各第1ラグ溝13の他端は、適宜の陸部列7(9)にそれぞれ終端されている。また、適宜の陸部列7(9)のタイヤ幅方向Wの他方側部分には、タイヤ幅方向Wへ延びた複数本の第2ラグ溝15がタイヤ周方向Cへ間隔を置いて設けられており、各第2ラグ溝15の一端は、適宜の陸部列7(9)にそれぞれ終端されてあって、各第2ラグ溝15の他端は、周方向主溝5にそれぞれ開口されている。更に、適宜の陸部列7(9)には、近接関係にある第1ラグ溝13と第2ラグ溝15を連通する複数本の連通サイプ17がタイヤ周方向Cに間隔を置いて形成されている。そして、複数本の周方向主溝5、複数本の第1ラグ溝13、複数本の第2ラグ溝15、及び複数本の連通サイプ17によって、適宜の陸部列7(9)が複数のブロック19にタイヤ周方向Cに区画されている。
次に、本発明の実施形態の要部について説明する。
図2に示すように、各ブロック19のタイヤ幅方向Wの中央部分には、タイヤ周方向Cへジグザグ状に延びかつ一対の小ブロック21に分割する周方向サイプ23が形成されており、各ブロック19における一対の小ブロック21の位相は、小ブロック21のブロック長の30〜40%だけタイヤ周方向Cにずれている(ずれ量Sg)。
前述の構成は、各ブロック19における一対の小ブロック21の位相を小ブロック21のブロック長Spの30〜40%だけタイヤ周方向Cにずらすと、タイヤ周方向Cに隣接するブロック19間の拘束力によって、走行中におけるブロック19の変形を抑制しつつ、タイヤ周方向Cにおける摩擦係数の変動を大きくすることができるという、新規な知見に基づくものである。また、この新規な知見は、発明者が種々の実験等を行った結果から得られたものである。
なお、各ブロック19における一対の小ブロック21の位相のずれ量Sgが小ブロック21のブロック長Spの30%未満であると、タイヤ周方向Cにおける摩擦係数の変動を十分に大きくすることができなくなる。一方、各ブロック19における一対の小ブロック21の位相のずれ量Sgが小ブロック21のブロック長Spの40%を超えると、タイヤ周方向Cに隣接するブロック19間の拘束力が小さくなって、走行中におけるブロック19の変形が大きくなる。
また、各連通サイプ17は、タイヤ周方向Cに対して60〜80°それぞれ傾斜(傾斜角β)してあって、各連通サイプ17は、サイプ底側に、円弧状断面の拡大部17aをそれぞれ有している。ここで、各連通サイプ17をタイヤ周方向Cに対して60°以上傾斜させるようにしたのは、タイヤ周方向Cに対して60°未満の角度しか傾斜していないと、接地面内のエッジ成分を大幅に増加させたり、エッジ成分のタイヤ周方向Cの分布における粗密の度合いを高めたりすることができないからである。一方、各連通サイプ17をタイヤ周方向Cに対して80°以下傾斜させるようにしたのは、タイヤ周方向Cに対して80°の角度を超えて傾斜すると、連通サイプ17によって第1ラグ溝13と第2ラグ溝15を連通させること困難になるからである。
周方向サイプ23は、タイヤ周方向Cに対して10〜30°の角度(傾斜角α)をなすジグザグ形状になっている。ここで、周方向サイプ23がタイヤ周方向Cに対して10°以上の角度をなすとしたのは、周方向サイプ23がタイヤ周方向Cに対して10°未満の角度しかなしていないと、各ブロック19における一対の小ブロック21同士の拘束力が小さくなって、走行中におけるブロック19の変形をより十分に抑制できないからでる。一方、周方向サイプ23をタイヤ周方向Cに対して30°以下の角度をなすとしたのは、周方向サイプ23がタイヤ周方向Cに対して30°の角度を超えると、小ブロック21の端部形状が鋭角になって、小ブロック21の端部の欠け等が生じ易くなるからである。
周方向サイプ23の幅は、好ましくは、0.7〜2.5mmである。ここで、周方向サイプ23の幅を0.7mm以上としたのは、周方向サイプ23の幅が0.7mm未満であると、排水効果を十分に発揮させることができないからである。一方、周方向サイプ23の幅を2.5mm以下にしたのは、周方向サイプ23の幅が2.5mm未満であると、各ブロック19における一対の小ブロック21同士の拘束力が小さくなって、走行中におけるブロック19の変形をより十分に抑制できないからでる。
各小ブロック21には、タイヤ幅方向Wへ延びた4本の幅方向サイプ25がタイヤ周方向Cに分断するようにそれぞれ形成されている。なお、各小ブロック21における幅方向サイプ25の本数は、4本に限らず、1本から4本以下であればよい。ここで、幅方向サイプ25の本数を4本以下としたのは、幅方向サイプ25の本数が4本を超えると、小ブロック21の剛性が大きく低下してしまうからである。
また、幅方向サイプ25の深さは、好ましくは、周方向主溝5の深さの50〜80%である。ここで、幅方向サイプ25の深さを周方向主溝5の深さの50%以上としたのは、周方向主溝5の深さの50%に満たないと、エッジ成分が早期に消滅してまうからである。一方、幅方向サイプ25の深さを周方向主溝5の深さの80%以下としたのは、周方向主溝5の深さの80%を超えると、小ブロック21の剛性が大きく低下してしまうからである。
更に、センター陸部列7と一対のセカンド陸部列9の位相は、ブロック19のブロック長Sbの0〜5%だけタイヤ周方向Cにずらしている。
なお、各小ブロック21の周方向主溝5側の縁部分には、タイヤ幅方向Wへ延びた短サイプ27がそれぞれ形成されている。
続いて、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
各ブロック19における一対の小ブロック21の位相を小ブロック21のブロック長Spの30〜40%だけタイヤ周方向Cにずらしているため、前述の新規な知見を考慮すると、タイヤ周方向Cに隣接するブロック19間の拘束力によって、走行中におけるブロック19の変形を抑制しつつ、タイヤ周方向Cにおける摩擦係数の変動を大きくすることができる。
特に、各連通サイプ17がタイヤ周方向Cに対して60〜80°それぞれ傾斜し、各連通サイプ17がサイプ底側に円弧状断面の拡大部17aをそれぞれ有してあって、センター陸部列7と一対のセカンド陸部列9の位相をブロック19のブロック長Sbの0〜5%だけタイヤ周方向Cにずらしているため、連通サイプ17のサイプ底に生じる応力集中を小さくして、連通サイプ17のサイプ底の割れ又は小ブロック21の欠け等を生じ難くした上で、接地面内のエッジ成分を大幅に増加させると共に、エッジ成分のタイヤ周方向Cの分布における粗密の度合いを高めて、タイヤ周方向Cにおける摩擦係数の変動をより大きくすることができる。また、周方向サイプ23がタイヤ周方向Cに対して10〜30°の角度をなすジグザグ形状になってあって、周方向サイプ23の幅が0.7〜2.5mmであるため、排水効果を十分に発揮させた上で、小ブロック21の端部の欠け等を発生し難くしつつ、各ブロック19における一対の小ブロック21同士の拘束力を高めて、走行中におけるブロック19の変形をより十分に抑制できる。
従って、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、耐偏摩耗性を維持しつつ、ピーキーな接線力を断続的に発生させて、所謂極低μ路面においても氷雪上性能を十分に確保することができる。
(比較例)
比較例に係る空気入りタイヤイヤについて図7を参照して説明する。
ここで、図7は、比較例に係る空気入りタイヤにおけるトレッド部の一部分の平面展開図である。
比較例に係る空気入りタイヤ29は、4本ではなく3本の周方向主溝5が設けられている点と、各ブロック19における一対の小ブロック21の位相を小ブロック21のブロック長Spの半分又は半分より少し長い量だけタイヤ周方向Cにずらしている点が本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1と異なり、その他の点については本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1と略同様の構成を有している。なお、比較例に係る空気入りタイヤ29における複数の構成要素のうち、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1における構成要素と対応するものについては、図中に同一番号を付して、説明を省略する。
(実施例の具体的内容)
実施例の具体的内容について図3から図6を参照して説明する。
ここで、図3は、発明品及び比較品のエッジ成分のタイヤ幅方向の分布状態を示す図、図4は、発明品及び比較品の摩擦係数試験の結果を示す図、図5(a)は、発明品及び比較品の氷上トラクション試験の結果を示す図、図5(b)は、発明品及び比較品の雪上トラクション試験の結果を示す図、図6は、発明品及び比較品の偏摩耗試験の結果を示す図である。
(i) 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1を発明品として、比較例に係る空気入りタイヤ29を比較品として、所定のタイヤサイズ(11R22.5 14PR W970)下でそれぞれ試作した。次に、発明品及び比較品をリム(リム幅7.50インチ)に組み付けて、900KPaの空気を充填する。そして、発明品及び比較品について、エッジ成分のタイヤ幅方向Wの分布状態を測定すると共に、摩擦係数試験を行った。また、発明品及び比較品について、車両(2−D・4トラック)に装着した状態で、氷上トラクション試験、雪上トラクション試験、及び偏摩耗試験試験を行った。
(ii) エッジ成分のタイヤ幅方向Wの分布状態
発明品及び比較品についてエッジ成分のタイヤ幅方向Wの分布状態を測定した結果は、図5に示すようになる。
即ち、発明品は、比較品に比べて、センター部におけるエッジ成分が増えている。また、積車時及び空車時における比較品のエッジ成分を100とすると、積車時及び空車時における発明品のエッジ成分は、それぞれ120、155になる。
(iii) 摩擦係数試験
摩擦係数試験は、氷を配置したターンテーブル上で発明品及び比較品を走行させて、摩擦係数を測定することにより行われ、その結果をまとめると、図4に示すようになる。
即ち、発明品は、比較品に比べて、タイヤ周方向Cにおける摩擦係数の変動を大きくすることができた。
(iv) 氷上トラクション試験
氷上トラクション試験は、定積時及び空車時に、氷上路面上で車両(エンジンの回転数一定)を発進させて、所定の速度に加速するまでの時間を測定することにより行われ、氷上トラクション試験の結果をまとめると、図5(a)に示すようになる。なお、氷上トラクション試験の結果は、指数化してあって、数値が大きいほど氷上トラクション性能が高いことを示している。
即ち、発明品は、定積時及び空車時のいずれにおいても、比較品に比べて、氷上トラクション性能の向上を図ることができた。
(v) 雪上トラクション試験
雪上トラクション試験は、定積時及び空車時に、雪上路面上で車両(エンジンの回転数一定)を発進させて、所定の速度に加速するまでの時間を測定することにより行われ、雪上トラクション試験の結果をまとめると、図5(b)に示すようになる。なお、雪上トラクション試験の結果は、指数化してあって、数値が大きいほど雪上トラクション性能が高いことを示している。
即ち、発明品は、定積時及び空車時のいずれにおいても、比較品に比べて、氷上トラクション性能の向上を図ることができた。
(vi) 偏摩耗試験
偏摩耗試験は、ブロック19における蹴り出し側と踏み込み側の段差量(ヒールトウ段差量)の平均値を求めることにより行われ、偏摩耗試験の結果を摩耗率との関係でまとめると、図6に示すようになる。
即ち、発明品は、比較品と同程度の耐摩耗性能を維持することができた。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤにおけるトレッド部の一部分の平面展開図である。 図2(a)は、本発明の実施形態に係るブロックの拡大図、図2(b)は、図2(a)におけるIIB-IIB線に沿った図である。 発明品及び比較品のエッジ成分のタイヤ幅方向の分布状態を示す図である。 発明品及び比較品の摩擦係数試験の結果を示す図である。 図5(a)は、発明品及び比較品の氷上トラクション試験の結果を示す図、図5(b)は、発明品及び比較品の雪上トラクション試験の結果を示す図である。 発明品及び比較品の偏摩耗試験の結果を示す図である。 比較例に係る空気入りタイヤにおけるトレッド部の一部分の平面展開図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
3 トレッド部
5 周方向主溝
7 センター陸部列
9 セカンド陸部列
11 ショルダー陸部列
13 第1ラグ溝
15 第2ラグ溝
17 連通サイプ
17a 拡大部
19 ブロック
21 小ブロック
23 周方向サイプ
25 幅方向サイプ

Claims (5)

  1. トレッド部にタイヤ周方向へ延びた少なくとも3本以上の周方向主溝が設けられ、3本以上の前記周方向主溝及びトレッド端によってタイヤ周方向へ延びた複数の陸部列がタイヤ幅方向に区画され、少なくともいずれかの前記陸部列のタイヤ幅方向の一方側部分にタイヤ幅方向へ延びた複数本の第1ラグ溝がタイヤ周方向に間隔を置いて設けられ、各第1ラグ溝の一端が前記周方向主溝にそれぞれ開口されかつ各第1ラグ溝の他端がいずれかの前記陸部列にそれぞれ終端され、いずれかの前記陸部列のタイヤ幅方向の他方側部分にタイヤ幅方向へ延びた複数本の第2ラグ溝がタイヤ周方向に間隔を置いて設けられ、各第2ラグ溝の一端がいずれかの前記陸部列にそれぞれ終端されかつ各第2ラグ溝の他端が前記周方向主溝にそれぞれ開口され、いずれかの前記陸部列に近接関係にある前記第1ラグ溝と前記第2ラグ溝を連通する複数本の連通サイプがタイヤ周方向に間隔を置いて形成され、複数本の前記周方向主溝、複数本の前記第1ラグ溝、複数本の前記第2ラグ溝、及び複数本の前記連通サイプによっていずれかの前記陸部列が複数のブロックにタイヤ周方向に区画された空気入りタイヤにおいて、
    各ブロックのタイヤ幅方向の中央部分にタイヤ周方向へ延びかつ一対の小ブロックに分割する周方向サイプがそれぞれ形成され、各ブロックにおける一対の前記小ブロックの位相を前記小ブロックのブロック長の30〜40%だけタイヤ周方向にずらしてあって、各連通サイプがタイヤ周方向に対して60〜80°それぞれ傾斜してあって、各連通サイプはサイプ底側に円弧状断面の拡大部をそれぞれ有し
    前記周方向サイプがタイヤ周方向に対して10〜30°の角度をなすジグザグ形状になっていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1に記載された空気入りタイヤであって、
    前記周方向サイプの幅が0.7〜2.5mmであることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1又は請求項に記載された空気入りタイヤであって、
    各小ブロックにタイヤ幅方向へ延びた1〜4本の幅方向サイプがタイヤ周方向に分断するようにそれぞれ形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項に記載された空気入りタイヤであって、
    前記幅方向サイプの深さが前記周方向主溝の深さの50〜80%であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 請求項1〜請求項のいずれかに記載された空気入りタイヤであって、
    前記周方向主溝の本数が4本であって、中央の前記陸部列と隣り合う前記陸部列の位相を前記ブロックのブロック長の0〜5%だけタイヤ周方向にずらしていることを特徴とする空気入りタイヤ。
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