JP2001277818A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2001277818A JP2000109748A JP2000109748A JP2001277818A JP 2001277818 A JP2001277818 A JP 2001277818A JP 2000109748 A JP2000109748 A JP 2000109748A JP 2000109748 A JP2000109748 A JP 2000109748A JP 2001277818 A JP2001277818 A JP 2001277818A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周方向溝と横溝とで形成される複数のブロッ
ク毎に形成されたサイプのタイプをそれぞれ走行状態、
積載の有無状態を考慮して、トラクション性を向上し、
かつ偏摩耗特性を維持する。 【解決手段】 空車時はタイヤ100に加わる荷重が少
ないため、タイヤセンターのみが接地する。このような
状態で氷上の発進や登坂走行を行う場合、トラクション
を高めるのはセンター側のみでよく、このセンター側の
ブロック112CE NTERにオープンサイプ(トラクション
優先のサイプ)114を形成した。一方、ショルダー部
側のブロック112SHOULDERは、空車時の氷上の発進や
登坂にあまり寄与しないため、タイヤ全体の偏摩耗を低
減するべく、片側開口サイプ(ヒール&トウ摩耗の軽減
を優先するサイプ)114を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレッドの周方向
に沿って少なくとも3本の周方向溝を設け、かつこの周
方向溝に交差するように横溝を設けることで、それぞれ
前記周方向溝と横溝とで区分されたブロックが形成さ
れ、かつこの各ブロック毎にサイプが形成されたスタッ
ドレス仕様の空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
スタッドレス仕様の空気入りタイヤ、特に重荷重用空気
入りタイヤでは、トレッド部に周方向に沿った溝(周方
向溝)が形成されると共に、この周方向溝と直交するよ
うに横溝が設けられ、この周方向溝と横溝とにより分割
された複数のブロックが形成されている。
【0003】また、各ブロックには、サイプが形成され
ており、このブロックかつトレッドのショルダー部には
ラグ溝が形成されている。
【0004】これにより、通常のタイヤに比べトラクシ
ョン性を向上させている。
【0005】サイプは、路面とタイヤ間に生じる水膜の
原因となる溶けた水を、吸水して水膜をなくすこと、並
びにエッジ部によって路面水膜を切り裂き路面に確実に
接触することでトラクション性をさらに向上し、雪上で
の走行安定性を向上する役目を有している。
【0006】ここで、ブロックの数や、サイプの数が、
雪上でのトラクションコンロールに多大な影響を及ぼす
ことがわかっており、さらに、雪上よりも過酷な氷上
(圧雪路を含む)でのトラクション性を向上するために
は、ブロックの細分化(単位ブロック面の小面積化)及
びサイプの増加が必要となる。
【0007】また、サイプの形状によってもその効果は
大きく異なる。
【0008】すなわち、サイプには、各ブロックの左右
を突き抜ける(両端が周方向溝に開口する)オープンサ
イプタイプと、各ブロックにおいて片側のみ周方向溝に
開口する片側開口サイプタイプとがあり、オープンサイ
プでは、トラクション効果は大(片側開口サイプタイプ
比)であるが、サイプ間ヒール&トウ摩耗による偏摩耗
性能が悪い。逆に片側開口サイプタイプではトラクショ
ン効果は小(オープンサイプタイプ比)であるが、サイ
プ間ヒール&トウ摩耗による偏摩耗性能がよい。
【0009】すなわち、両者には一長一短があるため、
タイヤ種によって何れか一方のタイプで形成されたサイ
プで統一したタイヤを製造し、ユーザの用途に合わせて
選択するようにしている。
【0010】なお、図4には、従来例として片側開口サ
イプ200で統一されたタイヤ202のトレッド展開図
(一部)が示されている。
【0011】周方向溝204と横溝206によって形成
された各ブロック208には、2本のサイプ200が形
成され、このサイプ200は、交互にタイヤ幅方向のブ
ロック208端に開口している。
【0012】なお、この図4は、3本の周方向溝204
で構成されたタイヤ202の例を示している。
【0013】しかしながら、ユーザの用途に合わないタ
イヤ202が選択された場合、欠点のみが先行すること
が考えられる。
【0014】すなわち、図4でいえば、空車時の氷上の
発進、登坂時のトラクションが足りず、スリップ等によ
り走行が不安定となる恐れがある。
【0015】本発明は上記事実を考慮し、周方向溝と横
溝とで形成される複数のブロック毎に形成されたサイプ
のタイプをそれぞれ走行状態、積載の有無状態を考慮し
て、トラクション性を向上し、かつ偏摩耗特性を維持す
ることができる空気入りタイヤを得ることが目的であ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、 トレッドの周方向に沿って少なくとも3本の周方向
溝を設け、かつこの周方向溝に交差するように横溝を設
けることで、それぞれ前記周方向溝と横溝とで区分され
たブロックが形成され、かつこの各ブロック毎にサイプ
が形成されたスタッドレス仕様の空気入りタイヤであっ
て、前記周方向溝で区切られたセンター側のブロックに
形成された前記サイプの端部が、両端共に前記周方向溝
に開口されたオープンサイプ構造とされ、前記センター
側のブロック以外のブロックに形成された前記サイプの
端部が、一方の端部のみ前記周方向溝に開口され、かつ
周方向に沿って開口端が交互とされた片側交互開口サイ
プ構造とされていることを特徴としている。
【0017】請求項1に記載の発明によれば、センター
側のブロックにはオープンサイプ構造を採用し、トラク
ション性能優先とした。タイヤセンター部は、空車、定
量積載時に拘わらず、常に路面と接するため、特に空車
時(荷重が少ないとき)の氷上の発進時及び登坂時を考
慮したためである。
【0018】一方、タイヤセンター側以外では、片側開
口サイプ構造を採用し、偏摩耗特性優先とした。タイヤ
ショルダー部は、空車時はあまり寄与しない(路面に非
接触)せず、偏摩耗が発生し易いことを考慮したためで
ある。
【0019】請求項2に記載の発明は、前記請求項1記
載の発明において、前記センター側のブロックが、前記
周方向溝が奇数の場合には、タイヤセンター上の周方向
溝を挟んで隣り合う2列のブロックであることを特徴と
している。
【0020】請求項2に記載の発明によれば、周方向溝
が奇数、例えば3本の場合には、この周方向溝をタイヤ
幅方向に均等配置することで、中央の周方向溝がタイヤ
センター位置となる。このセンター位置の周方向溝を挟
んで2列のブロックをオープンサイプ構造とするセンタ
ー側のブロックとすることで、目的を達成することがで
きる。
【0021】請求項3の発明は、前記請求項1に記載の
発明において、前記センター側のブロックが、前記周方
向溝が偶数の場合には、タイヤセンターに最も近い2本
の周方向溝の間であり、他の位置のブロックの約2倍の
幅寸法とされた領域に設けられ、タイヤセンター上で周
方向に形成された細幅の溝によって分割された2列のブ
ロックであることを特徴としている。
【0022】請求項3に記載の発明によれば、周方向溝
が偶数、例えば4本の場合には、このタイヤセンターに
最も近い2本の周方向溝の幅寸法を他の周方向溝間の幅
寸法の約2倍とし、その中心(すなわちタイヤセンター
位置)に周方向に亘り細幅の溝を形成することで2列の
ブロックを形成し、この2列のブロックをオープンサイ
プ構造とするセンター側のブロックとすることで、目的
を達成することができる。
【0023】ここで、細幅の溝とは、周方向溝よりも溝
幅の狭い溝を意味する。
【0024】また、周方向溝を4本とすることにより、
摩耗中期以降(例えば50%摩耗以降)のウエット性能
を3本の周方向溝を備えるものより向上させることがで
きる。
【0025】請求項4に記載の発明は、前記請求項乃至
請求項3の何れか1項記載の発明において、前記周方向
溝がジグザグ状に形成されていることを特徴としてい
る。
【0026】請求項4に記載の発明によれば、周方向溝
をジグザグ状とすることで、ウェット面(雪上や氷上を
含む)でのブレーキ性能を向上することができる。
【0027】また、ジグザグのの振幅の大きさが、上記
ブレーキ性能に大きく左右されるため、振幅が大きけれ
ば大きいほどよいが、逆に新品(摩耗初期)から摩耗中
期において、ショルダー部のリブの山部付近のヒール&
トウ摩耗を核とする偏摩耗性能が低下するため、適度な
振幅を設定することが望ましい。
【0028】請求項5に記載の発明は、前記請求項乃至
請求項3の何れか1項記載の発明において、ショルダー
側の前記周方向溝の底部には、頂部の位置が踏面より低
く設定され、接地時に路面と滑り接触する偏摩耗犠牲突
起が形成されていることを特徴としている。
【0029】請求項5に記載の発明によれば、空気入り
タイヤが回転すると、接地時に偏摩耗犠牲突起が路面と
滑り接触し、偏摩耗犠牲突起に隣接するブロックに生ず
べき偏摩耗を肩代わりして摩耗する。
【0030】特に、偏摩耗し易いショルダー側のブロッ
クを区画する周方向溝内に偏摩耗犠牲突起を設けること
で、偏摩耗がセンター側に進展することを抑制し、ま
た、ショルダー側のブロックの偏摩耗を効果的に抑制す
ることができる。
【0031】偏摩耗を抑制することでブロックの踏面全
体を路面(氷、雪)に接触させることができ、所定の氷
雪上性能を確保できる。
【0032】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記周方向溝は、溝幅がトレッド幅TWの3%〜10%
であることを特徴としている。
【0033】周方向溝の溝幅がトレッド幅TWの3%未
満では排水性の低下によりウエット性能が低下し、10
%を越えるとブロックの接地面積が不足して耐摩耗性が
低下する。
【0034】したがって、周方向溝の溝幅をトレッド幅
TWの3%〜10%とすることが好ましい。
【0035】なお、空気入りタイヤは、それぞれのサイ
ズに応じて、JATMA(日本)、TRA(米国)及び
ETRTO(欧州)などが発行する規格に定められた標
準リムに装着して使用され、この標準リムが通常正規リ
ムと称される。
【0036】本明細書でもこの慣用呼称に従い、「正規
リム」とは米国のタイヤとリムの協会TRAが発行する
2000年版のYEAR BOOKに定められた適用サ
イズにおける標準リムを指す。
【0037】同様に、「正規荷重」及び「正規内圧」と
は、米国のタイヤとリムの協会TRAが発行する200
0年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズ・
プライレーティングにおける最大荷重及び最大荷重に対
応する空気圧を指す。
【0038】また、本明細書において、「トレッド幅T
W」とは、タイヤを「正規リム」にリム組みして「正規
内圧」を充填し、「正規荷重」を静的に負荷したときの
トレッドのタイヤ軸方向の接地最大幅を指す。
【0039】ここで、荷重とは下記規格に記載されてい
る適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)
のことであり、内圧とは下記規格に記載されている適用
サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応
する空気圧のことであり、リムとは下記規格に記載され
ている適用サイズにおける標準リム(または”Approved
Rim "、"Recommended Rim' )のことである。
【0040】そして規格とは、タイヤが生産又は使用さ
れる地域に有効な産業規格によって決められている。例
えば、アメリカ合衆国では”The Tire and Rim Associa
tionInc.のYear Book"であり、欧州では”The European
Tire and Rim TechnicalOrganizationのStandards Man
ual”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の”JATMA
Year Book"にて規定されている。
【0041】請求項7に記載の発明は、請求項3乃至請
求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記細幅の溝は、溝幅がトレッド幅TWの1%〜5%で
あることを特徴としている。
【0042】
【発明の実施の形態】図1に本実施の形態に係るスタッ
ドレス仕様の空気入りタイヤ100のトレッド102の
パターン(一部)が示されている。
【0043】トレッド102のショルダー部には、タイ
ヤ周方向に沿って所定ピッチで複数のラグ溝104が形
成されている。
【0044】なお、タイヤの幅方向両端に形成されたラ
グ溝104は、タイヤの前後の何れの方向に回転して
も、同様の効果(トラクション効果)を得ることができ
る点対称形状となっている。
【0045】また、トレッド102には、周方向に亘っ
て溝106(以下、周方向溝という)が形成されてい
る。この周方向溝106は4本形成されている。
【0046】また、上記周方向溝106に交差するよう
に、周方向に沿って横溝110が所定ピッチ毎に設けら
れている。
【0047】この周方向溝106と横溝110とによ
り、トレッド102がタイヤ幅方向に沿って5分割さ
れ、かつ、各5分割された領域が横溝110によって細
分化されて、結果として、複数のブロック112が形成
される。
【0048】ここで、タイヤセンターCLを跨ぐように
配置されたセンター側の2本の周方向溝106間のブロ
ック112の幅寸法は、ショルダー部側から1本目と2
本目との間のリブの幅寸法の略2倍とされている。
【0049】この幅広のリブは、タイヤセンターCL位
置で周方向に沿って形成された細溝118により、2分
割されている。
【0050】この結果、前記センター側の周方向溝10
6間には、細溝118を挟んで2列のブロック112が
周方向にわたり配列されることになる。
【0051】以下、必要に応じて、このセンター側の周
方向溝106間に挟まれた領域のブロックをブロック1
12CENTERといい、それ以外のブロックをブロッ
ク112SHOULDERという。
【0052】周方向溝106は、前記ブロック112の
側面外形がクランク状に段差が形成され、隣合うブロッ
ク112同士の段差部の凹が凸に、凸が凹に対向するこ
とで、ジグザグ状に形成されている。
【0053】ジグザグ形状とした目的としては、ブレー
キ性能の向上が挙げられる。すなわち、このジグザグの
振幅が大きいほどブレーキ性能が向上する。
【0054】前記各ブロック112には、それぞれ2本
のサイプ114が形成されている。
【0055】本実施の形態では、このサイプ114のタ
イプ(構造)として、2種類を使い分けている。
【0056】一方は、センター側のブロック112
CENTERに設けられたオープンサイプタイプであ
り、このサイプ114は、ブロック112CENTER
のタイヤ幅方向両端を突き抜けており、両端が開口して
いる。
【0057】他方は、ショルダー部側のブロック112
SHOULDERに設けられた片側開口サイプタイプで
あり、各ブロック112SHOULDER毎に設けられ
た2本サイプ114は、ブロック112
SHOULDERのタイヤ幅方向一端部に交互に開口し
ている。
【0058】すなわち、2本のサイプ114は、一方が
ブロック112の一方の側面から2/3〜3/4程度切
り出されており、当該ブロック112の他方の側面へ至
る前に終端部(丸穴114A)が存在している。
【0059】一方、2本のサイプの内、他方がブロック
112の他方の側面から2/3〜3/4程度切り出され
ており、当該ブロック112の他方の側面へ至る前に終
端部(丸穴114A)が存在している。
【0060】ここで、タイヤ100は、空車時と定量積
載時とで路面への接地面積が異なる。
【0061】空車時は、荷重が余りかからないため、路
面への接地領域がセンター側に集中し、定量積載時に
は、荷重がかかるため、路面への接地領域がショルダー
部まで至る。
【0062】このため、特に空車時の氷上発進時、又は
氷上登坂時等荷重が少ないときにトラクションを高くす
るべく、ブロック112CENTERのサイプ114を
オープンサイプタイプとした。
【0063】これにより、サイプ114の効果を充分発
揮させることが可能となる。
【0064】一方、空車時には、あまり寄与しないブロ
ック112SHOULDERのサイプ114を片側H側
開口サイプタイプとすることで、サイプ114のヒール
&トウ摩耗を引きがねとする偏摩耗を抑制する構造とし
ている。
【0065】また、ショルダー部側の周方向溝106の
底部には、突起116が周方向に沿って形成されてい
る。
【0066】この突起116は、頂部の位置がブロック
踏面より低く設定され、接地時に路面と滑り接触するよ
うになっている。
【0067】ここで、周方向溝106は、溝幅をトレッ
ド幅TWの3%〜10%に設定することが好ましい。
【0068】また、細溝118は、溝幅がトレッド幅T
Wの1%〜5%に設定することが好ましい。 (作用)以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0069】トレッド102に形成されたブロック11
2にサイプ114を設ける場合、従来は、単一のタイヤ
100には1種類のサイプとしていた。
【0070】例えば、オープンサイプタイプとした場合
は、トラクション効果を増大を優先したタイヤであり、
特に氷上の発進や登坂が多い車両に最適である。
【0071】一方、片側開口サイプタイプとした場合
は、偏摩耗の低減を優先したタイヤであり、氷上ではあ
る程度トラクション効果を得、一般の路面を走行した場
合でも偏摩耗が少ないため、様々な路面を走行する車両
に最適である。
【0072】上記の如く、従来は車両の適用に応じて、
タイヤを選択する必要があった。そこで、本実施の形態
では、異なる2種類(オープンサイプタイプ、片側開口
サイプタイプ)を単一のタイヤ100に採用し、二律背
反の関係であった両タイプの機能を十分に発揮させるべ
く、センター側のブロック112CENTERにはオー
プンサイプタイプのサイプ114を形成し、ショルダー
部側のブロック112 SHOULDERには片側開口サ
イプタイプのサイプ114を形成した。
【0073】一般に、空車時はタイヤ100に加わる荷
重が少ないため、ショルダー部は路面に接地せず、セン
ター付近のみが接地する。
【0074】このような状態(空車)で氷上の発進や登
坂走行を行う場合、トラクションを高めるのはセンター
側のみでよく、このセンター側のブロック112
CENTE にオープンサイプ、すなわち、トラクショ
ン優先のサイプ114を形成した。
【0075】一方、ショルダー部側のブロック112
SHOULDERは、空車時の氷上の発進や登坂にあま
り寄与しないため、タイヤ全体の偏摩耗を低減するべ
く、片側開口サイプ、すなわち、トラクション効果をあ
る程度得ると共にヒール&トウ摩耗を軽減するサイプ1
14を形成した。
【0076】これにより、空車時の発進時及び登坂時に
は大きなトラクションを得ることができるため、スリッ
プすることなく走行安定性を維持することができ、か
つ、一般路面の走行時においては、偏摩耗を軽減するこ
とができる。
【0077】従って、氷上や雪上を多く走行する車両、
様々な路面を走行する車両等と、区別することなく、タ
イヤの種類の統一化を図ることができる。
【0078】また、空気入りタイヤ100が回転する
と、接地時に突起116が路面と滑り接触し、突起11
6に隣接するブロック112SHOULDERに生ずべ
き偏摩耗を肩代わりして摩耗する。
【0079】特に、偏摩耗し易いショルダー側のブロッ
ク112SHOULDERを区画する周方向溝106内
に突起116を設けることで、偏摩耗がセンター側に進
展することを抑制し、また、ショルダー側のブロック1
12SHOULDERの偏摩耗を効果的に抑制すること
ができる。
【0080】ブロック112SHOULDERの偏摩耗
を抑制することで、踏面全体を路面(氷、雪)に接触さ
せることができ、所定の氷雪上性能を確保できる。
【0081】なお、周方向溝106の溝幅がトレッド幅
TWの3%未満では排水性が低下するためウエット性能
が低下し、10%を越えると接地面積が不足して耐摩耗
性低下する。 (試験例1)なお、本実施の形態に適用されたタイヤ
(新品)において、室内氷上トラクションテストを行っ
た。このとき、従来品(新品。図4参照。)を比較対象
として、この比較品の氷上μ値を100(指数基準)と
した。
【0082】適用タイヤ等の条件は以下のとおりであ
る。 車両:2−DDトラック タイヤサイズ:11R22.5 14PR リム幅:825 内圧:700KPa 荷重:1500kg(正規100%荷重=2700k
g) 氷上温度:−5°C 試験の結果、本実施の形態のタイヤは従来品に比べて1
5%のトラクション効果の増加(指数115)を得た。 (試験例2)また、75%摩耗時の本実施の形態に適用
されたタイヤ(図3参照。)において、実車でウエット
ブレーキテストを行った。このとき、従来品(75%摩
耗品。図5参照。)を比較対象とした。
【0083】適用タイヤ等の条件は以下のとおりであ
る。 車両:2−DDトラック タイヤサイズ:11R22.5 14PR リム幅:825 内圧:700KPa 荷重:1500kg(正規100%荷重=2700k
g) 路面:水をまいた鉄板路面 速度30km/hで急ブレーキをかけ、その時の減速度を測
定し、従来品の減速度を100とする指数で評価を行っ
た。数値が大きいほど減速度が大きく、ウエットブレー
キ性能に優れていることを表す。
【0084】試験の結果、本実施の形態のタイヤは従来
品に比べて10%の減速度の増加(指数110)を得
た。
【0085】なお、本実施の形態では、4本(偶数)の
周方向溝106が形成されたタイヤを例にとり説明した
が、3本(奇数)の周方向溝が形成されたタイヤであっ
ても同様の効果を得ることができる。
【0086】すなわち、図4(従来例)のタイヤセンタ
ーCLに位置する周方向溝204を挟んだ2列のブロッ
ク208へ形成するサイプ200をオープンサイプとす
ればよい。
【0087】この場合、3本の周方向溝のピッチは同一
とし、タイヤセンターCLに位置する周方向溝を挟んだ
2列のブロック112をセンター側のブロック112
CEN TERとして、この2列のブロック112
CENTERに形成するサイプ114をオープンサイプ
タイプとすればいよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る空気入り
タイヤは、周方向溝と横溝とで形成される複数のブロッ
ク毎に形成されたサイプのタイプをそれぞれ走行状態、
積載の有無状態を考慮して、トラクション性を向上し、
かつ偏摩耗特性を維持することができるという優れた効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の空気入りタイヤのトレッドの展
開平面図(一部)である。
【図2】本実施の形態の空気入りタイヤの55%摩耗時
のトレッドの展開平面図(一部)である。
【図3】本実施の形態の空気入りタイヤの75%摩耗時
のトレッドの展開平面図(一部)である。
【図4】従来例に係るタイヤの新品時のトレッドの展開
平面図(一部)である。
【図5】従来例に係るタイヤの75%摩耗時のトレッド
の展開平面図(一部)である。
【符号の説明】
100 タイヤ 106 周方向溝 110 横溝 112CENTER ブロック(センター側) 112SHOULDER ブロック(ショルダー部側) 114 サイプ 116 突起部(偏摩耗犠牲突起)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドの周方向に沿って少なくとも3
    本の周方向溝を設け、かつこの周方向溝に交差するよう
    に横溝を設けることで、それぞれ前記周方向溝と横溝と
    で区分されたブロックが形成され、かつこの各ブロック
    毎にサイプが形成されたスタッドレス仕様の空気入りタ
    イヤであって、 前記周方向溝で区切られたセンター側のブロックに形成
    された前記サイプの端部が、両端共に前記周方向溝に開
    口されたオープンサイプ構造とされ、 前記センター側のブロック以外のブロックに形成された
    前記サイプの端部が、一方の端部のみ前記周方向溝に開
    口され、かつ周方向に沿って開口端が交互配置とされた
    片側交互開口サイプ構造とされていることを特徴とする
    空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記センター側のブロックが、前記周方
    向溝が奇数の場合には、タイヤセンター上の周方向溝を
    挟んで隣り合う2列のブロックであることを特徴とする
    請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記センター側のブロックが、前記周方
    向溝が偶数の場合には、タイヤセンターに最も近い2本
    の周方向溝の間であり、他の位置のブロックの約2倍の
    幅寸法とされた領域に設けられ、タイヤセンター上で周
    方向に形成された細幅の溝によって分割された2列のブ
    ロックであることを特徴とする請求項1記載の空気入り
    タイヤ。
  4. 【請求項4】 前記周方向溝がジグザグ状に形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1
    項記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 ショルダー側の前記周方向溝の底部に
    は、頂部の位置が踏面より低く設定され、接地時に路面
    と滑り接触する偏摩耗犠牲突起が形成されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の空
    気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記周方向溝は、トレッド幅TWの3%
    〜10%であることを特徴とする請求項1乃至請求項5
    の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記細幅の溝は、溝幅がトレッド幅TW
    の1%〜5%であることを特徴とする請求項3乃至請求
    項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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