JP5038049B2 - 印刷用紙および複製画 - Google Patents

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本発明は、印刷用紙、特には岩絵の具調の日本画の複製画を描くのに適する印刷用紙及びその複製画に関する。
岩絵の具は粒状、粉状の原料鉱物を膠水等を用いて彩色するものであり、この岩絵の具を用いて描いた日本画は表面が粗面状の微小な多数の凹凸を有する。
岩絵の具調の日本画には独特の色調があるほか、前記の粗面状の表面形状が特殊な風合を醸成し、これが絵画の美しさを創成する一要素となっているため、岩絵の具調の日本画の複製に当たっては、その絵画の色調の他に粗面状の表面状態も再現する必要がある。
従来、岩絵の具調の日本画を複製する際には、紙基材にオフセット印刷で絵柄層を形成し透明凹凸加工フィルムを積層させることで岩絵の具独特の凹凸感を表現していたが、フィルムのてかりが原因で、本物の日本画の風合いが表現しづらいという問題があった。
一方、特許文献1には、和紙等の基底材上に、マテリアル層を形成し、該マテリアル層上に色材受理層を形成し、色材受理層上にオリジナル画像に対応した画像を再生する複製物の製造方法が開示されている。
又、特許文献2には、ベース基材上に、オリジナル芸術作品のコントラストに対応するように寸法設定かつ配置されたインク・デポジットを有するレリーフ層を形成し、該レリーフ層上にカラー印刷層が組み合わされた複製画が開示されている。
特開2005−14387号公報 特開2005−7878号公報
特許文献1に開示されている複製物の製造方法では、前記マテリアル層は、バインダと白色顔料とから成る地塗材と、添加材とから成り、厚みのある立体的な肌合いを表現したり、凹凸やざらざら等の質感を出すために用いられている。また、色材受理層の形成には市販の色材受理材を用いている。
特許文献1に開示された方法によれば、従来のような透明凹凸加工フィルムを積層させることなく凹凸形状を形成しているため、前述したようなてかりによる問題を解消することができる。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1のように単に凹凸を有するマテリアル層上に市販の色材受理材を用いて色材受理層を形成しただけでは、岩絵の具独特の凹凸感を十分に表現することは困難であると共に、色材受理層自体の密着性にも問題があることが判明した。
更に、マテリアル層に白色顔料を使用して、基底材の全面にマテリアル層を形成している為、例えば、基底材を和紙として、ある一部分だけ岩絵の具で描いた作品を複製した場合には、和紙の風合いを生かした複製画を作成すことができなくなるという問題もある。
一方、特許文献2には、部分的に凹凸層を設けることについては開示されているが、受容層については何も開示されていない。
そこで本発明は、より本物に近い岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画を再現でき、受理層の密着性を向上せしめ表面剥離を防止した商品価値の高い複製画を再現でき、更に紙基材自体の風合いを生かした複製画を再現できる印刷用紙及びその複製画を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決すべく成された本発明の構成は以下の通りである。
即ち、本発明の第1の印刷用紙は、紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が100〜120μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜1500個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明の第2の印刷用紙は、紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が100〜120μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜1500個/cm2の範囲内であることを特徴とし、また、前記水性インキ層が、ジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が480〜520個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする。
また、前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径50〜80μmの範囲内に第一のピークを有し、粒径170〜230μmの範囲内に第二のピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする。
また、本発明の第3の印刷用紙は、紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が70〜90μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明の第4の印刷用紙は、紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が70〜90μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とし、また、前記水性インキ層が、ジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が370〜410個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする。
また、前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径60〜70μmの範囲内に第一のピークを有し、粒径190〜200μmの範囲内に第二のピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする。
また、本発明の第5の印刷用紙は、紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が80〜95μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が190〜1100個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明の第6の印刷用紙は、紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が80〜95μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が190〜1100個/cm2の範囲内であることを特徴とし、また、前記水性インキ層が、ジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が450〜490個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする。
また、前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径70〜90μmの範囲内にピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする。
また、本発明の第7の印刷用紙は、紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が30〜50μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明の第8の印刷用紙は、紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が30〜50μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とし、また、前記水性インキ層が、ジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が370〜410個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする。
また、前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径40〜50μmの範囲内にピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする。
また、本発明の第9の印刷用紙は、紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が25〜45μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が20〜500個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明の第10の印刷用紙は、紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が25〜45μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が20〜500個/cm2の範囲内であることを特徴とし、また、前記水性インキ層が、ジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が150〜190個/cm2の範囲内であることを特徴とする。
また、前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする。
また、前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径20〜30μmの範囲内にピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする。
また、第1〜第10の印刷用紙において、前記紙基材は和紙であることを特徴とする。
また、少なくとも絵柄層が形成される部分に前記下地凹凸層が形成されることを特徴とする。
また、前記印刷用紙の少なくとも前記下地凹凸層上に絵柄層を形成することを特徴とする。
本発明の印刷用紙によれば、紙基材上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上に透明性の受容層を形成したことにより、例えば、横山大観画伯の絵画のように、和紙等の風合いを生かして、ある一部分だけ岩絵の具で描いた作品に対応することができる。
又、下地凹凸層の凸部と凹部の平均高度差、及び凸部又は/及び凹部の形成密度を特定の範囲内としたことにより、絵柄層自体が岩絵の具調の凹凸を表現でき、より本物に近い岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画を得ることができる。
更に、原画の質感に合わせた使い分けが可能となり、岩絵の具の複製画の幅が広がることとなる。
そして、本発明の第2、第4及び第6の印刷用紙によれば、更に、紙基材の上に透明の水性インキ層を設けたことにより、用紙の中の水分含量を一定に保つ(保湿性)為、用紙のカール(波打ち)を防止できる。従って、例えば、インクジェットプリンター等で複製画を印刷する場合に、ヘッドが用紙に当たる等の障害が軽減され、出力がより安定されることとなる。
以下、本発明の実施形態例を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1、第3、第5、第7及び第9の印刷用紙を用いた複製画の一部を模式的に示した断面図であり、1は紙基材、2は下地凹凸層、3は受容層、4は絵柄層である。尚、紙基材1、下地凹凸層2、及び受容層3を合わせたものが本発明の印刷用紙6である。
図2は本発明の第2、第4、第6、第8及び第10の印刷用紙を用いた複製画の一部を模式的に示した断面図であり、1は紙基材、2は下地凹凸層、3は受容層、4は絵柄層、5は水性インキ層である。尚、紙基材1、下地凹凸層2、受容層3及び水性インキ層5を合わせたものが本発明の印刷用紙6である。
図示のように、本発明の複製画には、紙基材1上に部分的に形成された下地凹凸層2と、下地凹凸層2上に形成された透明の受容層3と、下地凹凸層2上の透明の受容層3上に形成された絵柄層4を有する第1、第3、第5、第7及び第9の複製画と、紙基材1上に形成された透明の水性インキ層5と、水性インキ層5上に部分的に形成された下地凹凸層2と、下地凹凸層2上に形成された透明の受容層3と、下地凹凸層2上の透明の受容層3上に形成された絵柄層4を有する第2、第4、第6、第8及び第10の複製画がある。
[紙基材]
本発明の複製画を製造する際、好ましくは水系のインキを使用するため、第1、第3、第5、第7及び第9の複製画の紙基材1としては、吸水性が良くあまりカールしない用紙が好ましく、例えば画材紙(上質紙)や和紙が好適であり、風合の観点からより好適には和紙である。また、画材紙(上質紙)の場合は、特に坪量が250〜320g/m2であるものが最も好ましい。坪量が250g/m2未満であると、吸水によってカールが生じ易くなる。一方、坪量が320g/m2を超えると、紙厚が厚くなりその表面が印字ヘッドに触れやすくなるため、画像形成が困難となる。
また、第2、第4、第6、第8及び第10の複製画には、防水壁としての役割を果たす透明の水性インキ層5が紙基材上に形成されている為、第2、第4、第6、第8及び第10の複製画の紙基材1の坪量は特に限定されず、例えば画材紙(上質紙)や和紙が好適であり、より好適には和紙である。
[水性インキ層]
水性インキ層5の材料としては、紙基材1へのカール防止の役割を果たし、紙基材1の風合いを生かすことができる透明性を有するものを用いればよく、例えば、保湿剤(ジグリセリン)を含有する水溶液が挙げられる。
また、受容層3が、水性インキ層5上にも形成される場合には、ジグリセリン60〜80重量部、好ましくは65〜75重量部及び水40〜20重量部、好ましくは35〜25重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部、好ましくは5〜8重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキを用いることが好ましい。この様な水性インキを用いることにより、水性インキ層5の印刷適性(印刷し易さ、乾燥し易さ)、絵柄層4の発色性が向上する。
そして、水性インキ層5の形成には公知の方法、例えば、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式、スクリーン印刷方式等を用いることができる。
更に、水性インキ層5に光輝性顔料を紙基材の風合いをなくさない程度に含有させ、受容層3及び下地凹凸層2を部分的に形成することで、意匠性を高めることもできる。
[下地凹凸層]
下地凹凸層2は、少なくともオリジナル作品の絵柄に対応する絵柄層4が形成される部分に形成される。これにより、岩絵の具独特の凹凸感を部分的に持たせ、且つそれ以外の部分では、和紙の風合いを生かした複製画を作成することができる。
岩絵の具独特の凹凸感を持たせるためには、第1及び第2の複製画では、下地凹凸層2は、凸部と凹部の平均高度差が、100〜120μmの範囲内であることが必要である。この平均高度差が100μm未満であると、比較的粗い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この平均高度差が120μmを超えると、凹凸が目立ち過ぎ、比較的粗い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
また、第1及び第2の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜1500個/cm2の範囲内であることが必要である。この形成密度が80個/cm2より少ないと、比較的粗い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この形成密度が1500個/cm2よりも多いと、凹凸が目立ち過ぎ、比較的粗い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
更に、第1及び第2の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が480〜520個/cm2の範囲内であることが好ましい。これにより複製画全体として十分満足できる岩絵の具調を得ることができる。
そして、第3及び第4の複製画では、下地凹凸層2は、凸部と凹部の平均高度差が、70〜90μmの範囲内であることが必要である。この平均高度差が70μm未満であると、中程度の粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この平均高度差が90μmを超えると、凹凸が目立ち過ぎ、中程度の粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
また、第3及び第4の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることが必要である。この形成密度が80個/cm2より少ないと、中程度の粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この形成密度が800個/cm2よりも多いと、凹凸が目立ち過ぎ、中程度の粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
更に、第3及び第4の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が370〜410個/cm2の範囲内であることが好ましい。これにより複製画全体として十分満足できる岩絵の具調を得ることができる。
一方、第5及び第6の複製画では、下地凹凸層2は、凸部と凹部の平均高度差が、80〜95μmの範囲内であることが必要である。この平均高度差が80μm未満であると、細かい粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この平均高度差が95μmを超えると、凹凸が目立ち過ぎ、細かい粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
また、第5及び第6の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の形成密度が190〜1100個/cm2の範囲内であることが必要である。この形成密度が190個/cm2より少ないと、細かい粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この形成密度が1100個/cm2よりも多いと、凹凸が目立ち過ぎ、細かい粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
更に、第5及び第6の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が450〜490個/cm2の範囲内であることが好ましい。これにより複製画全体として十分満足できる岩絵の具調を得ることができる。
そして、第7及び第8の複製画では、下地凹凸層2は、凸部と凹部の平均高度差が、30〜50μmの範囲内であることが必要である。この平均高度差が30μm未満であると、極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この平均高度差が50μmを超えると、凹凸が目立ち過ぎ、極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
また、第7及び第8の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることが必要である。この形成密度が80個/cm2より少ないと、極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この形成密度が800個/cm2よりも多いと、凹凸が目立ち過ぎ、極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
更に、第7及び第8の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が370〜410個/cm2の範囲内であることが好ましい。これにより複製画全体として十分満足できる岩絵の具調を得ることができる。
そして、第9及び第10の複製画では、下地凹凸層2は、凸部と凹部の平均高度差が、25〜45μmの範囲内であることが必要である。この平均高度差が25μm未満であると、より極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この平均高度差が45μmを超えると、凹凸が目立ち過ぎ、より極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
また、第9及び第10の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の形成密度が20〜500個/cm2の範囲内であることが必要である。この形成密度が20個/cm2より少ないと、より極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。一方、この形成密度が500個/cm2よりも多いと、凹凸が目立ち過ぎ、より極めて細い粗さを持つ岩絵の具独特の凹凸感を有する質感が得られない場合がある。
更に、第9及び第10の複製画では、下地凹凸層2は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が150〜190個/cm2の範囲内であることが好ましい。これにより複製画全体として十分満足できる岩絵の具調を得ることができる。
下地凹凸層の凸部と凹部の高度差および形成密度は、例えばコンフォーカル顕微鏡(共焦点顕微鏡)やSEM(走査型電子顕微鏡)等を用いて観察・測定することができる。コンフォーカル顕微鏡の場合には表面形状を観察し、その結果から高度差測定を行うことができる。また、SEMの場合には、例えば垂直スライサーにて断面加工後、断面観察を行って高度差測定を行うことができる。
本発明で規定する下地凹凸層の凸部と凹部の形成密度は、コンフォーカル顕微鏡により観察される高度差が50μm以上のものだけをカウントした値である。なお、後述の実施例に記載の下地凹凸層の凸部と凹部の形成密度は、レーザーテック(株)製のオプテリクスC130を用いて2130μm×1710μmの領域を表面観察した結果から算出した値である。
[下地凹凸層の形成]
本発明の複製画を製造する際、好ましくは上記のような表面凹凸形状を有する下地凹凸層を、少なくともエチレン酢酸ビニルエマルジョンと寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有する水系の下地凹凸層形成用スクリーンインキを用いて形成する。
エチレン酢酸ビニルエマルジョンは接着剤としての機能を有し、紙基材又は水性インキ層への下地凹凸層の密着性を高めるためのものである。このエチレン酢酸ビニルエマルジョンは、下地凹凸層形成用スクリーンインキに20〜25重量%含有せしめるのが好ましく、21〜23重量%が特に好ましい。20重量%未満であると、十分な密着性が得られずに、下地凹凸層が剥離し易くなったり、下地凹凸層に掠れが生じ易くなる。一方、25重量%を超えると、前述したような下地凹凸層の凸部と凹部の高度差および形成密度を実現するのが難しく、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感を得ることが難しい。
寒水粉(方解石の粉)と炭酸カルシウム粉(胡粉:牡蠣や帆立貝の粉)は、岩絵の具独特の凹凸感を得るためのものである。岩絵の具(天然岩絵の具、新岩絵の具、合成岩絵の具)には、方解石や胡粉などの粒状、粉状の原料鉱物が含有されており、本発明ではこのような実際に使われている岩絵の具材を下地凹凸層に含有せしめることにより、岩絵の具調の絵肌を美しく再現することができる。
寒水粉は、下地凹凸層形成用スクリーンインキに44〜46重量%含有せしめるのが好ましい。44重量%未満であると、岩絵の具調が弱く、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感を得ることが難しい。一方、46重量%を超えると、凹凸が目立ち過ぎ満足できる岩絵の具調を得ることが難しくなると共に、インクの印刷適性が悪化する。
前記寒水粉の粒径は、300μm以下が好ましい。岩絵の具に実際に含有されている方解石の粒径は概ね200μm以下であり、前記寒水粉の粒径が300μmを超えると、十分満足できる岩絵の具調を得るのが難しくなる。
また、第1及び第2の複製画の場合、前記寒水粉は、その粒度分布において、粒径50〜80μmの範囲内に第一のピークを有し、粒径170〜230μmの範囲内に第二のピークを有するものが好ましい。このような粒度分布を有していれば、本発明の凸部と凹部の平均高度差が100〜120μmの範囲内である下地凹凸層を再現性良く安定して形成することができる。
そして、第3及び第4の複製画の場合、前記寒水粉は、その粒度分布において、粒径60〜70μmの範囲内に第一のピークを有し、粒径190〜200μmの範囲内に第二のピークを有するものが好ましい。このような粒度分布を有していれば、本発明の凸部と凹部の平均高度差が70〜90μmの範囲内である下地凹凸層を再現性良く安定して形成することができる。
更に、第5及び第6の複製画の場合、前記寒水粉は、その粒度分布において、粒径70〜90μmの範囲内にピークを有するものが好ましい。このような粒度分布を有していれば、本発明の凸部と凹部の平均高度差が80〜95μmの範囲内である下地凹凸層を再現性良く安定して形成することができる。
また、第7及び第8の複製画の場合、前記寒水粉は、その粒度分布において、粒径40〜50μmの範囲内にピークを有するものが好ましい。このような粒度分布を有していれば、本発明の凸部と凹部の平均高度差が30〜50μmの範囲内である下地凹凸層を再現性良く安定して形成することができる。
そして、第9及び第10の複製画の場合、前記寒水粉は、その粒度分布において、粒径20〜30μmの範囲内にピークを有するものが好ましい。このような粒度分布を有していれば、本発明の凸部と凹部の平均高度差が25〜45μmの範囲内である下地凹凸層を再現性良く安定して形成することができる。
前記炭酸カルシウム粉の平均粒径は、3〜5μmが好ましい。岩絵の具に実際に含有されている胡粉(日本画の白色画材)の粒径は概ね5μm前後であり、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が5μmを超えると、十分満足できる岩絵の具調を得るのが難しくなる。また、前記炭酸カルシウム粉は、白色度が高い高純度のものが好ましい。
岩絵の具画材の胡粉は、盛り上げたり、白色の下地を作る目的で使用されており、本発明の実施例で用いている炭酸カルシウム粉(商品名シェルライム/北海道共同石灰(株)製)は、帆立貝殻を原料とし、平均粒径が3〜5μm、白色度が98%の高純度であることから、胡粉の質感を表現するのに最適である。
[受容層]
本発明では凹凸形状を有する面にオリジナル画像に対応した絵柄層を形成するため、この絵柄層形成には非接触型のインクジェット方式が好適である。このため、前記下地凹凸層2上に、インクジェットプリンターによる印刷適性を有する透明の受容層3を設ける。
従来よりインクジェットプリンターによる印刷適性を持つ受容層には、インク発色性、インク吸収性に優れ、高精細な画質・高い印字濃度を発現するために、シリカや炭酸カルシウム等の顔料を利用することは広く知られている。
しかしながら、本発明では前述したような凹凸形状を有する下地凹凸層2上に受容層3を設けるため、従来の受容層の組成では十分な密着性が得られず、表面剥離し易くなるという問題がある。また、炭酸カルシウム等の顔料を利用する為、透明性が得られないという問題もある。
このため本発明の複製画を製造する際、好ましくは顔料を除いた従来の受容層の組成に無水シリカを加え、更に硬化剤を含有する水系の受容層形成用スクリーンインキを用いて受容層3を形成する。
前記硬化剤としては水酸基と架橋反応する例えばイソシアネート等が適宜用いられる。この硬化剤は、受容層形成用スクリーンインキに6.5〜11.5重量%の割合で含有せしめるのが好ましい。6.5重量%未満であると、硬化剤による十分な効果が得られず、密着性が不十分となり易い。一方、11.5重量%を超えると、十分な密着性が得られるものの、絵柄層を形成した際に色の鮮やかさが劣る結果となり易い。
受容層3の厚さは12〜25μm程度であり、その表面は前述のような岩絵の具調の凹凸を有する下地凹凸層2の凹凸形状を反映したものとなる。
なお、受容層3は下地凹凸層2に応じて部分的に形成される場合だけではなく、下地凹凸層2が形成されていない紙基材1上或いは水性インキ層5上に形成される場合もある。
[絵柄層]
絵柄層4は、受容層3上にインクジェットプリンターによって形成される。岩絵の具調の凹凸を有する下地凹凸層2の凹凸形状を反映した受容層3の表面に形成される絵柄層4は、それ自体が岩絵の具調の凹凸を表現でき、より本物に近い岩絵の具独特の凹凸感を有し、質感の高い複製画が得られる。
以下に本発明の実施例を説明する。なお、以下に記載の部はすべて重量部である。
<実施例1>
本発明の第1の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない和紙上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層形成用インキを下記のA液とB液を用いて調製し(A液/B液=100部/30部)、スクリーン版として60メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。なお、本発明においては、スクリーン版として60〜100メッシュが好適に用いられる。
A液:カルボキシメエチルセルロース(#1190/ダイセル化学工業(株)製)
1.6部
水 100部
寒水粉(粒径300μm以下) 220部
炭酸カルシウム(粒径3〜5μm)
(シェルライムHPC/北海道共同石灰(株)製) 50部
B液:エチレン酢酸ビニルエマルジョン(EH−004、新田ゼラチン(株)製)
100部
水 10部
尚、本実験例で用いた寒水粉は、その粒度分布において、粒径50〜80μm付近に第一のピークを有し、粒径170〜230μm付近に第二のピークを有している。
また、得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は100〜120μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は80〜1500個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は480〜520個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層形成用インキを下記のA液とB液と硬化剤(イソシアネート「アクアネート#120」日本ポリウレタン工業(株)製)を用いて調製し(A液/B液/硬化剤=50部/50部/10部)、スクリーン版として150メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、下地凹凸層上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。スクリーン版として150メッシュを用いているのは、下地凹凸層形成時よりも目の細かな版を用いることにより、下地凹凸層の凹凸に追従させるためである。なお、本発明においては、150〜200メッシュが好適に用いられる。
A液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
含水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(G−0166/東ソー・シリカ(株)製) 15部
B液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
無水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(アエロジル380S/日本アエロジル(株)製) 8部
次に、下地凹凸層上の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成し、目視によって質感再現性を評価したところ、絵柄層自体が岩絵の具調の凹凸を十分に表現できると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られた。
<実施例2>
本発明の第2の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に透明の水性インキ層を形成し、水性インキ層上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない水性インキ層上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[水性インキ層の形成]
水性インキ層形成用インキに70%ジグリセリン(ジグリセリン801(阪本薬品工業製))水溶液を用いて、スクリーン版として330メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で印刷した。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層を実施例1と同様に形成した。
得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は100〜120μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は80〜1500個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は480〜520個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層を実施例1と同様に形成した。
次に、下地凹凸層の凹凸形状を有する面上にある受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成したところ、実施例1と同様に、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、更に、紙基材の上に透明の水性インキ層を設けたことにより、用紙の中の水分含量を一定に保つ(保湿性)為、用紙のカールを防ぎ、インクジェットプリンターの出力がより安定した。
<実施例3>
本発明の第3の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない和紙上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層形成用インキを下記のA液とB液を用いて調製し(A液/B液=100部/30部)、スクリーン版として80メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。なお、本発明においては、スクリーン版として60〜100メッシュが好適に用いられる。
A液:カルボキシメエチルセルロース(#1190/ダイセル化学工業(株)製)
1.6部
水 100部
寒水粉(粒径300μm以下) 220部
炭酸カルシウム(粒径3〜5μm)
(シェルライムHPC/北海道共同石灰(株)製) 50部
B液:エチレン酢酸ビニルエマルジョン(EH−004、新田ゼラチン(株)製)
100部
水 10部
尚、本実験例で用いた寒水粉は、その粒度分布において、粒径60〜70μm付近に第一のピークを有し、粒径190〜200μm付近に第二のピークを有している。
また、得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は70〜90μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は80〜800個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は370〜410個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層形成用インキを下記のA液とB液と硬化剤(イソシアネート「アクアネート#120」日本ポリウレタン工業(株)製)を用いて調製し(A液/B液/硬化剤=50部/50部/10部)、スクリーン版として150メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、下地凹凸層上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。スクリーン版として150メッシュを用いているのは、下地凹凸層形成時よりも目の細かな版を用いることにより、下地凹凸層の凹凸に追従させるためである。なお、本発明においては、150〜200メッシュが好適に用いられる。
A液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
含水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(G−0166/東ソー・シリカ(株)製) 15部
B液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
無水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(アエロジル380S/日本アエロジル(株)製) 8部
次に、下地凹凸層上の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成し、目視によって質感再現性を評価したところ、絵柄層自体が岩絵の具調の凹凸を十分に表現できると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られた。
<実施例4>
本発明の第4の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に透明の水性インキ層を形成し、水性インキ層上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない水性インキ層上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[水性インキ層の形成]
水性インキ層形成用インキに70%ジグリセリン(ジグリセリン801(阪本薬品工業製))水溶液を用いて、スクリーン版として330メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で印刷した。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層を実施例3と同様に形成した。
得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は70〜90μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は80〜800個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は370〜410個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層を実施例3と同様に形成した。
次に、下地凹凸層の凹凸形状を有する面上にある受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成したところ、実施例3と同様に、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、更に、紙基材の上に透明の水性インキ層を設けたことにより、用紙の中の水分含量を一定に保つ(保湿性)為、用紙のカールを防ぎ、インクジェットプリンターの出力がより安定した。
<実施例5>
本発明の第5の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない和紙上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層形成用インキを下記のA液とB液を用いて調製し(A液/B液=100部/30部)、スクリーン版として80メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にスクリーン印刷方式で塗工した。なお、本発明においては、スクリーン版として60〜100メッシュが好適に用いられる。
A液:カルボキシメエチルセルロース(#1190/ダイセル化学工業(株)製)
1.6部
水 100部
寒水粉(粒径300μm以下) 220部
炭酸カルシウム(粒径3〜5μm)
(シェルライムHPC/北海道共同石灰(株)製) 50部
B液:エチレン酢酸ビニルエマルジョン(EH−004、新田ゼラチン(株)製)
100部
水 10部
尚、本実験例で用いた寒水粉は、その粒度分布において、粒径70〜90μm付近にピークを有している。
また、得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は80〜100μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は190〜1100個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は450〜490個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層形成用インキを下記のA液とB液と硬化剤(イソシアネート「アクアネート#120」日本ポリウレタン工業(株)製)を用いて調製し(A液/B液/硬化剤=50部/50部/10部)、スクリーン版として150メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、下地凹凸層上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。スクリーン版として150メッシュを用いているのは、下地凹凸層形成時よりも目の細かな版を用いることにより、下地凹凸層の凹凸に追従させるためである。なお、本発明においては、150〜200メッシュが好適に用いられる。
A液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
含水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(G−0166/東ソー・シリカ(株)製) 15部
B液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
無水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(アエロジル380S/日本アエロジル(株)製) 8部
次に、下地凹凸層上の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成し、目視によって質感再現性を評価したところ、絵柄層自体が岩絵の具調の凹凸を十分に表現できると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られた。
<実施例6>
本発明の第6の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に透明の水性インキ層を形成し、水性インキ層上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない水性インキ層上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[水性インキ層の形成]
水性インキ層形成用インキに70%ジグリセリン(ジグリセリン801(阪本薬品工業製))水溶液を用いて、スクリーン版として330メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で印刷した。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層を実施例5と同様に形成した。
得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は80〜100μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は190〜1100個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は450〜490個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層を実施例5と同様に形成した。
次に、下地凹凸層の凹凸形状を有する面上にある受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成したところ、実施例5と同様に、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、更に、紙基材の上に透明の水性インキ層を設けたことにより、用紙の中の水分含量を一定に保つ(保湿性)為、用紙のカールを防ぎ、インクジェットプリンターの出力がより安定した。
<実施例7>
本発明の第7の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない和紙上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層形成用インキを下記のA液とB液を用いて調製し(A液/B液=100部/30部)、スクリーン版として80メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にスクリーン印刷方式で塗工した。なお、本発明においては、スクリーン版として60〜100メッシュが好適に用いられる。
A液:カルボキシメエチルセルロース(#1190/ダイセル化学工業(株)製)
1.6部
水 100部
寒水粉(粒径300μm以下) 220部
炭酸カルシウム(粒径3〜5μm)
(シェルライムHPC/北海道共同石灰(株)製) 50部
B液:エチレン酢酸ビニルエマルジョン(EH−004、新田ゼラチン(株)製)
100部
水 10部
尚、本実験例で用いた寒水粉は、その粒度分布において、粒径40〜50μm付近にピークを有している。
また、得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は30〜50μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は80〜800個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は370〜410個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層形成用インキを下記のA液とB液と硬化剤(イソシアネート「アクアネート#120」日本ポリウレタン工業(株)製)を用いて調製し(A液/B液/硬化剤=50部/50部/10部)、スクリーン版として150メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、下地凹凸層上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。スクリーン版として150メッシュを用いているのは、下地凹凸層形成時よりも目の細かな版を用いることにより、下地凹凸層の凹凸に追従させるためである。なお、本発明においては、150〜200メッシュが好適に用いられる。
A液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
含水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(G−0166/東ソー・シリカ(株)製) 15部
B液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
無水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(アエロジル380S/日本アエロジル(株)製) 8部
次に、下地凹凸層上の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成し、目視によって質感再現性を評価したところ、絵柄層自体が岩絵の具調の凹凸を十分に表現できると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られた。
<実施例8>
本発明の第8の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に透明の水性インキ層を形成し、水性インキ層上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない水性インキ層上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[水性インキ層の形成]
水性インキ層形成用インキに70%ジグリセリン(ジグリセリン801(阪本薬品工業製))水溶液を用いて、スクリーン版として330メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で印刷した。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層を実施例7と同様に形成した。
得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は30〜50μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は80〜800個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は370〜410個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層を実施例7と同様に形成した。
次に、下地凹凸層の凹凸形状を有する面上にある受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成したところ、実施例7と同様に、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、更に、紙基材の上に透明の水性インキ層を設けたことにより、用紙の中の水分含量を一定に保つ(保湿性)為、用紙のカールを防ぎ、インクジェットプリンターの出力がより安定した。
<実施例9>
本発明の第9の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない和紙上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[下地凹凸層の形成]
下地凹凸層形成用インキを下記のA液とB液を用いて調製し(A液/B液=100部/30部)、スクリーン版として100メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にスクリーン印刷方式で塗工した。なお、本発明においては、スクリーン版として60〜100メッシュが好適に用いられる。
A液:カルボキシメエチルセルロース(#1190/ダイセル化学工業(株)製)
1.6部
水 100部
寒水粉(粒径300μm以下) 220部
炭酸カルシウム(粒径3〜5μm)
(シェルライムHPC/北海道共同石灰(株)製) 50部
B液:エチレン酢酸ビニルエマルジョン(EH−004、新田ゼラチン(株)製)
100部
水 10部
尚、本実験例で用いた寒水粉は、その粒度分布において、粒径20〜30μm付近にピークを有している。
また、得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は25〜45μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は20〜500個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は150〜190個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層形成用インキを下記のA液とB液と硬化剤(イソシアネート「アクアネート#120」日本ポリウレタン工業(株)製)を用いて調製し(A液/B液/硬化剤=50部/50部/10部)、スクリーン版として150メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、下地凹凸層上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。スクリーン版として150メッシュを用いているのは、下地凹凸層形成時よりも目の細かな版を用いることにより、下地凹凸層の凹凸に追従させるためである。なお、本発明においては、150〜200メッシュが好適に用いられる。
A液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
含水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(G−0166/東ソー・シリカ(株)製) 15部
B液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
無水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(アエロジル380S/日本アエロジル(株)製) 8部
次に、下地凹凸層上の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成し、目視によって質感再現性を評価したところ、絵柄層自体が岩絵の具調の凹凸を十分に表現できると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られた。
<実施例10>
本発明の第10の複製画の実施例として、以下のようにして和紙上に透明の水性インキ層を形成し、水性インキ層上に部分的に下地凹凸層を形成し、下地凹凸層上と下地凹凸層が形成されていない水性インキ層上に透明の受容層を形成し、この下地凹凸層上の透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[水性インキ層の形成]
水性インキ層形成用インキに70%ジグリセリン(ジグリセリン801(阪本薬品工業製))水溶液を用いて、スクリーン版として330メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で印刷した。
下地凹凸層を実施例9と同様に形成した。
得られた下地凹凸層の、凸部と凹部の平均高度差は25〜45μm、凸部又は/及び凹部の形成密度は20〜500個/cm2、凸部又は/及び凹部の平均形成密度は150〜190個/cm2であった。
[受容層の形成]
受容層を実施例9と同様に形成した。
次に、下地凹凸層の凹凸形状を有する面上にある受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成したところ、実施例9と同様に、岩絵の具独特の凹凸感を有する質感の高い複製画が得られると共に、和紙の風合いを損なわせることがなくなり、更に、紙基材の上に透明の水性インキ層を設けたことにより、用紙の中の水分含量を一定に保つ(保湿性)為、用紙のカールを防ぎ、インクジェットプリンターの出力がより安定した。
<実施例11>
受容層が水性インキ層上にも形成される実施例として、以下のようにして和紙上に透明の水性インキ層を形成し、水性インキ層上に透明の受容層を形成し、この透明の受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成した例を説明する。
[水性インキ層の形成]
水性インキ層形成用インキに、55〜85%ジグリセリン(ジグリセリン801(阪本薬品工業製))水溶液100重量部に、炭酸カルシウム(北海道共同石灰IIPC)を表1〜3に示す割合で配合した水性インキを用いて、スクリーン版として350メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、和紙(特漉き二号紙:110g/m2)上にシルクスクリーン印刷方式で印刷した。
[受容層の形成]
受容層形成用インキを下記のA液とB液と硬化剤(イソシアネート「アクアネート#120」日本ポリウレタン工業(株)製)を用いて調製し(A液/B液/硬化剤=50部/50部/10部)、スクリーン版として150メッシュ(膜厚:8μm)、ベタ版(100%網版)を用い、水性インキ層上にシルクスクリーン印刷方式で塗工した。
A液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
含水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(G−0166/東ソー・シリカ(株)製) 15部
B液:6%PVA水溶液(#224/クラレ(株)製) 100部
無水シリカ(平均粒径:5.5μm)
(アエロジル380S/日本アエロジル(株)製) 8部
次に、受容層上にインクジェットプリンターによって絵柄層を形成し、以下の方法で評価した。その評価を表1〜3に示す。尚、カール防止効果の評価が△または×である場合には、その他の評価は行わなかった。
(1)カール防止効果
プリンターの印字ヘッドが印刷用紙のエッジに接触するかどうかについて、以下の基準で評価した。
○:印刷用紙に接触せず印字。
△:印刷用紙のエッジにやや接触するが、印刷品質に影響を及ぼさない。
×:印刷用紙のエッジに接触し、印刷品質に影響を及ぼす。
(2)密着性
受容層の密着について、以下の基準で評価した。
○:指で擦っても、受容層形成インキが指に付着しない。
△:指で擦ると、受容層形成インキが指にやや付着する。
×:指で擦ると、受容層形成インキが指に付着し、一部は印刷用紙から剥落する。
(3)透明性
目視により、受容層まで形成した部分と、紙基材の白さの差について、以下の基準で評価した。
○:白さに差が無い。
△:受容層まで形成した部分が、紙基材よりやや白く見える。
×:受容層まで形成した部分が、紙基材より白く見え、白さの違いが明確。
(4)印刷適性
透明の水性インキ層の印刷し易さ(インキ粘度)、乾燥し易さ(インキ乾燥性)について、以下の基準で評価した。
○:印刷し易さ(インキ粘度)、乾燥し易さ(インキ乾燥性)とも問題なし。
△:印刷し易さ(インキ粘度)、あるいは乾燥し易さ(インキ乾燥性)がやや悪い。
×:印刷し易さ(インキ粘度)、あるいは乾燥し易さ(インキ乾燥性)が悪い。
(5)印刷品質
インクジェットプリンターで出力した絵柄について、目視で発色性やインキの滲みを以下の基準で評価した。
○:発色性は良好、インキの滲みは無し。
△:発色性がやや劣る、あるいはインキの滲みがややある。
×:発色性が劣る、あるいはインキの滲みがある。
Figure 0005038049
Figure 0005038049
Figure 0005038049
本発明の第1、第3、第5、第7及び第9の複製画の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の第2、第4、第6、第8及び第10の複製画の一部を模式的に示した断面図である。
符号の説明
1 紙基材
2 下地凹凸層
3 受容層
4 絵柄層
5 水性インキ層
6 印刷用紙

Claims (33)

  1. 紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が100〜120μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜1500個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  2. 紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が100〜120μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜1500個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  3. 前記水性インキ層が、ジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする請求項2に記載の印刷用紙。
  4. 前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が480〜520個/cm2の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  5. 前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  6. 前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径50〜80μmの範囲内に第一のピークを有し、粒径170〜230μmの範囲内に第二のピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする請求項5に記載の印刷用紙。
  7. 紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が70〜90μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  8. 紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が70〜90μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  9. 前記水性インキ層がジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする請求項8に記載の印刷用紙。
  10. 前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が370〜410個/cm2の範囲内であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  11. 前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  12. 前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径60〜70μmの範囲内に第一のピークを有し、粒径190〜200μmの範囲内に第二のピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする請求項11に記載の印刷用紙。
  13. 紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が80〜95μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が190〜1100個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  14. 紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が80〜95μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が190〜1100個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  15. 前記水性インキ層がジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする請求項14に記載の印刷用紙。
  16. 前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が450〜490個/cm2の範囲内であることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  17. 前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  18. 前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径70〜90μmの範囲内にピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする請求項17に記載の印刷用紙。
  19. 紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が30〜50μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  20. 紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が30〜50μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が80〜800個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  21. 前記水性インキ層がジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする請求項20に記載の印刷用紙。
  22. 前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が370〜410個/cm2の範囲内であることを特徴とする請求項19乃至21のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  23. 前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする請求項19乃至22のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  24. 前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径40〜50μmの範囲内にピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする請求項23に記載の印刷用紙。
  25. 紙基材上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が25〜45μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が20〜500個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  26. 紙基材上に形成された透明の水性インキ層と、該水性インキ層上に部分的に形成された下地凹凸層と、少なくとも該下地凹凸層上に形成された透明の受容層を有する印刷用紙であって、前記下地凹凸層は、凸部と凹部の平均高度差が25〜45μmの範囲内であり、凸部又は/及び凹部の形成密度が20〜500個/cm2の範囲内であることを特徴とする印刷用紙。
  27. 前記水性インキ層がジグリセリン60〜80重量部及び水40〜20重量部(両者の合計は100重量部)と、ジグリセリンと水の合計100重量部に対して3〜9重量部の炭酸カルシウムと、を含有する水性インキにより形成されることを特徴とする請求項26に記載の印刷用紙。
  28. 前記下地凹凸層は、凸部又は/及び凹部の平均形成密度が150〜190個/cm2の範囲内であることを特徴とする請求項25乃至27のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  29. 前記下地凹凸層は、寒水粉と炭酸カルシウム粉を含有することを特徴とする請求項25乃至28のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  30. 前記寒水粉は粒径が300μm以下であり、その粒度分布において、粒径20〜30μmの範囲内にピークを有しており、前記炭酸カルシウム粉の平均粒径が3〜5μmであることを特徴とする請求項29に記載の印刷用紙。
  31. 前記紙基材は和紙であることを特徴とする請求項1乃至30のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  32. 前記下地凹凸層は、少なくとも絵柄層が形成される部分に形成されることを特徴とする請求項1乃至31のいずれか一項に記載の印刷用紙。
  33. 請求項1乃至32のいずれか一項に記載の印刷用紙の少なくとも前記下地凹凸層上に絵柄層を形成することを特徴とする複製画。
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