JP2001287486A - スクラッチタイプ宝くじ用隠蔽用紙 - Google Patents

スクラッチタイプ宝くじ用隠蔽用紙

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Takehito Okuya
岳人 奥谷
Shiyouji Hamu
昇次 羽牟
Nobuo Kanda
伸夫 神田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リサイクルや焼却が可能という特徴を持ち、印
刷適性や紙としての風合いを損なうことなく、スクラッ
チタイプの宝くじ券等に使用される透過光に対して不透
明な隠蔽用紙を提供する。 【解決手段】カーボンブラックを接着剤に配合し、少な
くとも1層の接着剤層として2枚以上の紙を貼合するこ
とにより隠蔽用紙を製造する。隠蔽層となる接着剤層
は、カーボンブラックの固形分塗布量が5g/m2以上
であり、接着剤層に対するカーボンブラックの固形分重
量割合が30%以上、60%以下であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過光に対して不
透明な隠蔽用紙で、特にスクラッチタイプの宝くじ券を
製造する際に使用する用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印刷された機密を必要をする
文字、絵柄等の表記を、爪やコイン等で除去することが
できるスクラッチ層で覆い、スクラッチ層を剥がすこと
によって該表記を読み取ることができる宝くじ券が知ら
れている。このような宝くじ券は、スクラッチ層を剥が
す前に透過光にかざすことによって当り、ハズレが判明
してしまうことがないように、宝くじ券を製造する際に
使用する用紙は強力な透過光に対して不透明なこと、即
ち高度の隠蔽性が要求される。
【0003】一般的に、このような隠蔽性を付与する手
段としては、アルミニウム箔を中層として接着剤で貼合
した隠蔽用紙が普及しており、いわゆるスクラッチタイ
プの宝くじ券が該当する。アルミニウム箔を使用する方
法は、高度な隠蔽性を付与することが可能だが、アルミ
ニウム箔が傷つき易く生産性が悪い、再パルプ化が不可
能であり、又、焼却も不可能であるという欠点を有して
いる。
【0004】一方、宝くじ券に限らず、隠蔽性を付与す
る他の方法としては、特開昭60−173722号公
報、特開平8−150780号公報、特開平9−158
583号公報に示されるように酸化鉄或いはアルミニウ
ム等の金属蒸着、特開平8−192591号公報、特開
平10−337986号公報に示されるように金属微粉
末やそれらの酸化微粉末を含むインキによる隠蔽層の印
刷が示されているが、金属の蒸着、微粉末の使用は共
に、アルミニウム箔の貼合と同様に再パルプ化、焼却が
できないという欠点があった。
【0005】更に、特開平7−242086号公報に示
されるようにカーボンブラック、グラファイトやアルミ
ニウム粉等をバインダーを使用して塗工し、その上に白
色塗工層を設ける方法が公開されているが、白色塗工層
により黒色の隠蔽層を被覆した場合は外観が悪く、又、
紙基材としての風合いが悪い、インクジェット印刷がで
きない等の欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透過
光に対して完全に不透明な隠蔽用紙で、特にスクラッチ
タイプの宝くじ券を製造する際に使用する用紙を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み、隠蔽性の付与方法について鋭意検討した結
果、少なくとも1層のカーボンブラックを配合した接着
剤層により、2枚以上の紙を貼合したことによって製造
される隠蔽用紙が、印刷性や紙としての風合いを損なう
ことなく低コストで高度の隠蔽性を実現し、隠蔽用紙の
提供が可能であることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0008】本発明は次の各発明を包含する。 (1)少なくとも1層のカーボンブラックを配合した接
着剤層により、2枚以上の紙を貼合したことを特徴とす
るスクラッチタイプ宝くじ用隠蔽用紙。
【0009】(2)接着剤層のカーボンブラックの固形
分塗布量が5g/m2以上であり、接着剤層に対するカ
ーボンブラックの固形分重量割合が30%以上、60%
以下であることを特徴とする(1)記載のスクラッチタ
イプ宝くじ用隠蔽用紙。
【0010】(3)前記接着剤層の厚さが5μm以上で
あることを特徴とする(1)または(2)に記載のスク
ラッチタイプ宝くじ用隠蔽用紙。
【0011】(4)前記接着剤がエチレン/酢酸ビニル
共重合体樹脂であることを特徴とする(1)〜(3)の
いずれかに記載のスクラッチタイプ宝くじ用隠蔽用紙。
【0012】(5)前記カーボンブラックを配合した接
着層に接する紙の厚さが70μm以上であり、且、ステ
キヒトサイズ度が4秒以上であることを特徴とする
(1)〜(4)のいずれかに記載のスクラッチタイプ宝
くじ用隠蔽用紙。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスクラッチタイプ
宝くじ用隠蔽用紙についてさらに詳細に説明する。本発
明に使用するカーボンブラックとしては、製法や原料に
よる分類例を挙げるとランプブラック、チャンネルブラ
ック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチ
レンブラック等があるが、粒子径が小さく着色性が良い
こと及び安価であることから、ファーネスブラックが好
ましい。ただし、本発明においては接着剤及び紙との組
合せにおいて隠蔽性を発現できれば何等制限されるもの
ではない。カーボンブラックの形態としては、粉末、ペ
ースト状、水分散状等があるが、接着剤への配合、接着
剤への分散性の観点から水分散状のカーボンブラックが
好ましい。カーボンブラックの水分散の方法としては、
フミン酸塩、界面活性剤等の配合による分散が知られて
いるが、使用する接着剤との混合性の良いものを選択す
る必要がある。又、カーボンブラックとの親和性に問題
がない限り酸化チタン等の粉体を配合しても良い。
【0014】本発明では、接着剤としては、一般的な紙
の貼合に使用される酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、エ
チレン/酢酸ビニル共重合体樹脂等の合成高分子接着
剤、或いは澱粉、グルコマンナン等の天然高分子接着剤
を使用することができる。その中でもエチレン/酢酸ビ
ニル共重合体はカーボンブラックを混合した状態での成
膜性に優れる。この成膜性は隠蔽性だけでなく、貼合後
の外観、すなわち白色度の維持に効果がある。
【0015】本発明において、カーボンブラックと接着
剤の配合比率とカーボブラックの塗布量は、カーボンブ
ラックの隠蔽特性と接着剤の接着特性の影響を受けるた
め、使用するカーボンブラックと接着剤の特性に合わせ
て適性の配合比率及び塗布量を選定する必要がある。
【0016】本発明では、接着剤層のカーボンブラック
の固形分塗布量が5g/m2以上、好ましくは7g/m2
以上であることが重要である。カーボンブラックの固形
分塗布量が5g/m2よりも少ない場合は隠蔽性が不十
分になる。又、カーボンブラックの固形分塗布量が20
g/m2よりも多い場合は、接着剤の絶対量が増えるこ
とになり、貼合時に接着剤が紙端部からあふれたり、貼
合後の乾燥性が悪い等の操業トラブルの原因になるため
好ましくない。接着剤にエチレン/酢酸ビニル共重合体
を使用する場合は、原紙内部にカーボンブラックが浸透
せず、フィルム化した接着剤層にとどまるため5g/m
2まで軽減できる。
【0017】一方、カーボンブラックと接着剤の塗布量
のバランスによって、隠蔽性と接着性が変化するため、
接着剤層に対するカーボンブラックの固形分重量割合が
30%以上、60%以下であることが重要であり、好ま
しくは50%、即ちカーボンブラックと接着剤の固形分
比率が1:1の時に最も良好な隠蔽性と接着性を実現す
ることができる。接着剤層に対するカーボンブラックの
固形分重量割合が30%未満の場合には、カーボンブラ
ックの絶対量が不足すると共に、接着剤の中にカーボン
ブラックが分散する状態になり隠蔽効果が低下する。こ
の場合、カーボンブラックの塗布量を増やせば隠蔽性は
改良できるが、接着剤層自体の塗布量が増えることによ
る層間剥離が生じたり、コストアップにつながる。接着
剤層に対するカーボンブラックの固形分重量割合が60
%を超えて多い場合は、貼合性が悪く均一に接着剤層を
設けることが難しく、又、接着力が弱く層間剥離を起こ
し易い。又、カーボンブラックと接着剤の混合は、カー
ボンブラックの水分散液を使用すれば容易に混合できる
が、不十分な場合には、貼合後に分散不良に起因する点
状の光透過部分が発生し隠蔽性を悪化させる。
【0018】カーボンブラックを配合した接着剤層の厚
さは貼合した隠蔽用紙の隠蔽性と白色度に大きな影響を
及ぼす。カーボンブラックを配合した接着剤は原紙に塗
布した後、もう一枚の原紙が貼合されて隠蔽用紙として
完成する。接着剤層は原紙の接着性と隠蔽性の両方を満
足するために、5μm以上の厚さが望ましい。
【0019】本発明において、貼合に使用する原紙とし
ては、構成するパルプ、抄紙方法や坪量に制限はない
が、紙の厚さとサイズ性が重要となる。
【0020】本発明者らは、カーボンブラックを配合し
た接着剤層に接する紙の厚さがカーボンブラックの黒色
を隠し隠蔽用紙の白色度や外観に大きな影響を与えるこ
とを見出した。即ち、一定坪量でも密度が低く厚さが厚
い紙がカーボンブラックの黒色を隠す効果が高いため好
適である。具体的には紙の厚さとしては、70μm以上
が良く、80μm以上が隠蔽性、白色度がよくなり更に
好ましい。
【0021】本発明者らは、紙のサイズ性がカーボンブ
ラックの黒色を隠し隠蔽用紙の白色度や外観に大きな影
響を与えると共に、カーボンブラックを配合した接着剤
による貼合適性に影響を与えることを見出した。本発明
の紙は、ステキヒトサイズ度が4秒以上、好ましくは1
0秒以上であることが重要である。ステキヒトサイズ度
が4秒未満、即ち未サイズ紙や未サイズ紙に近い場合
は、カーボンブラックを含む接着剤が即座に紙層内に浸
透することにより、カーボンブラックによる隠蔽用紙の
白色度低下、接着性の低下、カーボンブラックが紙の厚
さ方向に分散するため隠蔽性の低下が生じる。一方、強
サイズ紙でも水に対する濡れ性が良い場合は問題ない
が、紙がはっ水性を有する場合には、カーボンブラック
を配合した接着剤が均一に紙に塗布されず接着力が弱い
ため層間剥離を起こし易い。
【0022】一方、原紙の種類としては、一般的な上質
紙、微塗工紙、塗工紙等が使用できるが、本発明に使用
する原紙において重要なのは、カーボンブラックを配合
した接着剤層の黒色を隠蔽する不透明性があることであ
る。即ち、不透明度の高い紙が良く、酸化チタン、炭酸
カルシウム、カオリン、タルク等の填料を内添した紙、
あるいは貼合面の逆面に前述の顔料を含む塗工層を設置
した紙が良いが、好ましくは隠蔽効果の高い酸化チタン
を内添した紙を使用すると少ない填料又は顔料配合で効
果的な黒色隠蔽層の隠蔽を達成することができる。又、
内添によって不透明性を高めることにより、印刷用途に
合せた塗工層の設計が可能になり、インクジェット印刷
やオフセット印刷等の印刷適性の付与が可能になる。
尚、このような酸化チタンを含む紙は日常の使用下では
不透明だが、実際には反射光の場合不透明であり、本発
明が目的としている透過光に対する高度な不透明性とい
う観点では隠蔽層になりうるものではない。
【0023】本発明において、貼合の構成としては、紙
+カーボンブラックを含む接着剤層+紙、或いは紙+カ
ーボンブラックを含む接着剤層+紙+カーボンブラック
を含む接着剤層+紙等が採用できるが、隠蔽性を有する
カーボンブラックを配合した接着剤層が1層以上あれば
良い。カーボンブラックを含む接着剤層が1層の場合
は、表面即ち印刷等の後加工を施す面の白色度を高め、
外観を良くするために、裏面の紙にカーボンブラックを
配合した接着剤を塗布し、印刷等の後加工を施す表面を
有する紙を貼り合わせると良い。
【0024】貼合の設備としては、一般的な貼合機が使
用でき、貼り合わせ後にプレスロールを通し、乾燥して
完成となる。乾燥の方法としては、ヤンキータイプ、多
筒タイプ、スルードライヤータイプのどれでも良い。
【0025】隠蔽用紙の隠蔽性、白色度、原紙の厚さ、
接着剤層の厚さ、ステキヒトサイズ度、接着性の評価は
次の方法により行った。
【0026】(隠蔽用紙の隠蔽性)隠蔽性は、隠蔽用紙
の片面に水性ペン、油性ペン、ボールペン、鉛筆で文字
を記入、暗室内にて、文字を記入した面からメタルハラ
イド光源装置(林時計工業製LA−180Me、180
Wメタルハライドランプ使用、平均照度250万ルク
ス)で光を当て、透過光による線の見え具合で評価し
た。文字が全く見えない場合を◎、文字は見えないがピ
ンホールを通して光がもれる場合を○、文字かどうか判
別できないが多くのピンホールにより何かが見える場合
を△、文字として少しでも見える場合を×とした。
【0027】(隠蔽用紙の白色度)白色度はJIS P
8148に従って測定した。
【0028】(原紙の厚さ)厚さはJIS P8118
に従って測定した。
【0029】(接着剤層の厚さの測定)隠蔽用紙をウル
トラミクロトームで断面カットし、デジタルマイクロス
コープ(Hi Rox社製)で観察し、厚みを測定し
た。
【0030】(紙のステキヒトサイズ度)紙のステキヒ
トサイズ度はJIS P8122に従って測定した。
【0031】(紙の接着性)接着性は、製造した隠蔽用
紙を剥離した際に、接着剤層で剥離される場合を×、紙
層内で剥離する場合を○とした。
【0032】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明は勿論これらに限定されるものではな
い。
【0033】実施例1〜3 原紙として坪量80g/m2、厚さ80μm、不透明度
93%、白色度82%、ステキヒトサイズ度50秒の塗
工紙を使用し、エチレン/酢酸ビニル共重合体樹脂(サ
イデン化学製サイビノールDBA−107)にカーボン
ブラック(大日精化工業製TB575 BLACK S−
T2、固形分36%液)を配合後の接着剤固形分重量に
対するカーボンブラック固形分重量の割合が50%とな
るように混合した接着剤を原紙表面に塗布し、同じ原紙
をもう一枚を貼りあわせ、プレスロールを通した後にシ
リンダードライヤーで乾燥した。接着剤の固形分塗布量
を変えることにより接着剤層の厚みを調整し、接着剤層
の厚みが5.5μm(実施例1)、7.0μm(実施例
2)10.5μm(実施例3)、それぞれのカーボンブ
ラックの固形分塗布量は5.6g/m2(実施例1)、
7.2g/m2(実施例2)、10.1g/m2である隠
蔽用紙であった。
【0034】実施例4〜6 軽質炭酸カルシウムを10%含む、坪量71g/m2
厚さ90μm、白色度90%、不透明度89%、ステキ
ヒトサイズ度45秒の上質紙を使用し、カーボンブラッ
ク(テルナイト製HA3−20S、固形分19%液、フ
ミン酸添加品)と酢酸ビニル樹脂接着剤(サイデン化学
製サイビノールHS−24)を使用し、配合後の接着剤
固形分重量に対するカーボンブラック固形分重量の割合
が33%(実施例4)、50%(実施例5)、60%
(実施例6)となるように配合した接着剤を、紙の上面
に塗布し、もう1枚を貼り合わせ、プレスロールを通し
た後にシリンダードライヤーで乾燥した。この時のカー
ボンブラックの塗布量は固形分で8.8g/m2(実施
例4)、12.5g/m2(実施例5)、14.4g/
2(実施例6)で、接着剤層の厚みはそれぞれ3.9
μm(実施例4)、3.8μm(実施例5)、4.0μ
m(実施例6)である隠蔽用紙を得た。
【0035】実施例7 カーボンブラックを変更した(大日精化工業製TB−5
10、固形分37%)以外は実施例5と同様にして隠蔽
用紙を製造した。この時のカーボンブラックの塗布量は
固形分で12.0g/m2、接着剤層の厚さは3.5μ
mであった。
【0036】実施例8 軽質炭酸カルシウムを5%、酸化チタンを5%含む、坪
量64g/m2、厚さ80μm、白色度92%、不透明
度86%、ステキヒトサイズ度4秒の上質紙を使用した
以外は、実施例5と同様にして隠蔽用紙を製造した。こ
の時のカーボンブラックの塗布量は固形分で12.6g
/m2、接着剤層の厚さは3.8μmであった。
【0037】実施例9 表面に、酸化チタンを7%、軽質炭酸カルシウムを13
%含む、坪量60g/m 2、厚さ80μ、白色度85
%、不透明度90%、ステキヒトサイズ度20秒の上質
紙を配置し、中と裏面の紙として、酸化チタンを7%、
軽質炭酸カルシウムを13%含む、坪量40g/m2
厚さ70μ、白色度85%、不透明度82%、ステキヒ
トサイズ度10秒の紙を配置して、固形分重量としてカ
ーボンブラック(テルナイト製HA3−20S、固形分
19%液、フミン酸添加品)の比率を50%として酢酸
ビニル樹脂接着剤(サイデン化学製サイビノールHS−
24)と配合した接着剤を使用して紙3枚を貼り合わ
せ、プレスロールを通した後にシリンダードライヤーで
乾燥した。この時の接着剤層2層でのカーボンブラック
の塗布量は固形分で共に6.0g/m2、接着剤層の厚
さは2層で4.2μmであった。
【0038】実施例10〜11 軽質炭酸カルシウムを10%含む、坪量71g/m2
厚さ90μm、白色度90%、不透明度89%、ステキ
ヒトサイズ度45秒の上質紙を使用し、カーボンブラッ
クの固形分配合割合を25%(実施例10)、65%
(実施例11)にした以外は実施例4〜6と同様にし隠
蔽用紙を製造した。この時のカーボンブラックの塗布量
は固形分で6.0g/m2(実施例10)、16.5g
/m2(実施例11)で、接着剤層の厚さが2.9μm
(実施例10)、4.4μm(実施例11)であった。
【0039】実施例12 軽質炭酸カルシウムを10%含む、坪量64g/m2
厚さ67μm、白色度83%、不透明度89%、ステキ
ヒトサイズ度19秒の紙を使用した以外は実施例3と同
様に隠蔽用紙を製造し、接着剤層は3.4μmであっ
た。得られた隠蔽用紙はカーボンブラックが薄く透けて
見えるため外観がよくないが使用は可能であった。
【0040】実施例13 軽質炭酸カルシウムを10%含む、坪量64g/m2
厚さ70μm、白色度88%、不透明度87%、ステキ
ヒトサイズ度0秒の紙を使用した以外は実施例3と同様
に隠蔽用紙を製造した。得られた隠蔽用紙は接着剤が原
紙にしみ込み、接着剤層としては測定できず、カーボン
ブラックの黒色がすけて地合不良に類似した斑が生じて
外観はよくない。しかし使用は可能である。
【0041】比較例1 二酸化チタンを24%含む、坪量75g/m2、厚さ9
5μm、白色度89%、不透明度94%、ステキヒトサ
イズ度10秒の紙を使用し、カーボンブラックを配合し
ていない酢酸ビニル樹脂接着剤(サイデン化学製サイビ
ノールHS−24)を紙の上面に塗布し、もう1枚を貼
り合わせ、プレスロールを通した後にシリンダードライ
ヤーで乾燥した。
【0042】実施例及び比較例で得られた隠蔽洋紙の隠
蔽性、接着性、白色度の評価・測定結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかな通り、カーボンブラック
を配合した接着剤層により、2枚以上の紙を貼合して製
造した本発明の隠蔽用紙は、隠蔽性に優れる。
【0045】
【発明の効果】本発明の隠蔽用紙は接着剤にカーボンブ
ラックを配合し2枚以上の紙を貼り合わせることにより
製造される。本発明の隠蔽用紙は、隠蔽性が優れること
は勿論のこと、貼合という方法を実施することにより隠
蔽層の付与と隠蔽用紙の製造を同時に行なうことにより
製造コストが安く、従来から使用されているアルミニウ
ム箔等の金属類を使用していないため、再パルプ化又は
焼却が可能であり、更には、カーボンブラックによる黒
色隠蔽層を塗工ではなく紙で隠蔽していることから、隠
蔽用紙の印刷用途に合わせて塗工層を設けることも可能
になる等の効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1層のカーボンブラックを配
    合した接着剤層により、2枚以上の紙を貼合したことを
    特徴とするスクラッチタイプ宝くじ用隠蔽用紙。
  2. 【請求項2】接着剤層のカーボンブラックの固形分塗布
    量が5g/m2以上であり、接着剤層に対するカーボン
    ブラックの固形分重量割合が30%以上、60%以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載のスクラッチタイ
    プ宝くじ用隠蔽用紙。
  3. 【請求項3】前記接着剤層の厚さが5μm以上であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のスクラッチタ
    イプ宝くじ用隠蔽用紙。
  4. 【請求項4】前記接着剤がエチレン/酢酸ビニル共重合
    体樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のスクラッチタイプ宝くじ用隠蔽用紙。
  5. 【請求項5】前記カーボンブラックを配合した接着剤層
    に接する紙の厚さが70μm以上であり、且、ステキヒ
    トサイズ度が4秒以上であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のスクラッチタイプ宝くじ用隠蔽
    用紙。
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