JP4602111B2 - 光輝性化粧紙及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、光輝性化粧紙及びその製造方法に関し、殊に光輝性細片を比較的高密度に分散させてきらめき感があり、意匠性に優れた高光輝性化粧紙及びその製造方法に関するものである。
図6は従来の光輝性化粧板を示す断面図である。この光輝性化粧板は、基材1に模様層2を設け、この模様層2に鱗片4を含有した透明樹脂組成物からなる表面層3を設けたものであり、鱗片4は雲母(マイカ)或いはガラスフレーク等である。この光輝性化粧板は、光が表面層3の表面から入射して鱗片4で反射することによって、化粧板に光輝性を与えている。(例えば、特許文献1参照)
図7は従来の表面塗膜層を有する化粧材を示す断面図である。この化粧材は、基材5の表面側にシーラー層6を介してベタ層7及び絵柄層8が設けられ、ベタ層7と絵柄層8とに表面塗膜層9が設けられている。表面塗膜層は、無機微粒子9Aと反応硬化物9Bとからなり、適宜な方法で塗工し、反応硬化物9Bを硬化させて化粧材を構成されている。無機微粒子9Aは、平均粒径3〜50μmの範囲であり、アルミナ類、ジルコニア、炭化タングステン、炭化チタン等が例示され、反応硬化物9Bは、単量体、プレポリマー、ポリマー、これらの混合物が例示されている。(例えば、特許文献2参照)
特開平6−126921号公報(明細書全頁,図面図1) 特開2001−232727号公報(明細書段落〔0007〕,〔0008〕,〔0013〕〜〔0018〕等,図面図1)
従来例の特許文献1では、マイカなどの透明性の鱗片を含有する透明樹脂組成物を模様層に塗布して硬化し、その表面をサンディングし、さらに鏡面仕上げを行って、きらめき感を与えて深みのある表面層を形成しているが、量産性は極めて悪いといった欠点がある。また、従来例の特許文献2では、表面塗膜層がロールコーター等の塗工機により塗工されて形成されている。無機微粒子の平均粒径が3〜50μmの範囲のものでは、塗布性が比較的良好であるが、この平均粒径より大きい鱗片或いは光輝性片等の光輝性顔料を高密度に分散するには、その積層構造の改善と製造方法の改善が必要であった。鱗片或いは光輝性片が重く、比較的面積の大きなものでは、高密度に分散させてきらめき感を与えて意匠性に富む光輝性化粧紙を提供するには、製造方法の改善が必要であった。
例えば、高密度に鱗片或いは無機微粒子等を分散させるには、スクリーン印刷によれば可能であるが、鱗片の最大寸法或いは無機微粒子の平均粒径が大きなものとなるに連れて、スクリーンの目詰まりが発生し易く、鱗片或いは無機微粒子(以下、光輝性顔料と称する)が含有するインキの管理が困難になり、スクリーンの目が詰まりが発生すれば使用できなくなり、新たなスクリーンに交換して印刷を行わねばならず、生産性が悪く、高価なものとなるといった欠点があった。
また、グラビア印刷では、図8(a),(b)に示したように、通常ピラミッド型セルSaや格子型セルSbからなる網点グラビア版により印刷しており、このようなグラビア印刷では、きらきら感のある高密度に光輝性顔料を分散させた光輝性印刷層を形成するのは困難であった。また、斜線型セルのグラビア版を用いた場合、グラビア印刷面にはセル形状の斜線が転写されるので、表面の印刷には使用できない。一方、グラビア印刷では、インキパンに光輝性細片を混合したグラビアインキを入れ、グラビア版に付着させて印刷しているが、グラビアインキに混合されている光輝性細片が、比較的大きな場合、光輝性細片が沈降してグラビア版に十分に付着し難くなることがあり、このようなことから図8(a),(b)のグラビア版では光輝性細片を高密度に転移させるのが困難であった。
さらに、光輝性細片を含有するグラビアインキによるグラビア印刷では、高光輝性の光輝性印刷層を形成しようとすると、四辺形の一辺の寸法が比較的大きな光輝性細片を使用するので、光輝性細片を高密度に分散させようとすると、光輝性細片に透明着色されたインキが引き寄せられ、光輝性細片の周囲のインキが薄くなり、色抜けしたように見えることがある。このような色抜け現象が少しでも生じた光輝性化粧紙は不良品として破棄しなければならず、安定した品質のものが製造できるとともに、透明性があり、きらめき感のある高意匠性の光輝性化粧紙の製造方法の確立が望まれていた。
本発明は、上述のような課題に鑑みなされたものであって、グラビア印刷による透明性があって、色抜けがなく、きらめき感がある高光輝性の意匠性に優れた光輝性化粧紙及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を達成したものであり、請求項1の発明は、少なくとも基材シートの片面に、光輝性顔料を含む光輝性下地層と、該光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性下地層上に該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層と、前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料とを混合した透明着色インキによる透明着色層とを積層してなることを特徴とする光輝性化粧紙である。なお、透明着色顔料は、透明メジウムに分散させたときに透明性を保つ微粒子である。
また、請求項2の発明は、少なくとも基材シートの片面に、微粒子状光輝性顔料と該微粒子状光輝性顔料と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層と、前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料と透明メジウムを混合した透明着色インキによる透明着色層とを積層してなることを特徴とする光輝性化粧紙である。なお、微粒子状光輝性顔料は、例えばパール顔料であり、透明着色顔料は透明メジウムに分散させたときに透明性を保つ微粒子である。
また、請求項3の発明は、前記光輝性細片が、一辺が25〜100μmの略四辺形であり、フィルムにホログラフエンボスとアルミ蒸着とが施されて断裁した顔料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光輝性化粧紙である。フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)があり、フィルムにアルミ蒸着してホログラフエンボスが施されて、そのフィルムの厚さは5〜15μmのものが好ましく、15μm以上のものは印刷層が厚くなり、用途によっては好ましいものではない。また、光輝性層の下層の光輝性下地層のパール顔料は平均粒径5〜125μmの微細な粒子のものが用いられる。
また、請求項4の発明は、前記光輝性細片の平均粒径が、前記光輝性顔料の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の光輝性化粧紙である。
また、請求項5の発明は、前記光輝性細片を含有するインキには、無水シリカ微粉末が混合されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の光輝性化粧紙である。
また、請求項6の発明は、少なくとも基材シートの片面に光輝性顔料を含むインキを塗工して光輝性下地層を形成する塗工工程と、
該光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性下地層上に該光輝性細片を高密度に分散させる光輝性層をグラビア印刷する光輝性層印刷工程と、
前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料とを混合した透明着色インキを塗工して透明着色層を形成する透明着色層塗工工程とを含むことを特徴とする光輝性化粧紙の製造方法である。なお、透明着色顔料は、透明メジウムに分散させたときに透明性を保つ微粒子である。
また、請求項7の発明は、少なくとも基材シートの片面に、微粒子状光輝性顔料と該微粒子状光輝性顔料と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層をグラビア印刷する光輝性層印刷工程と、
前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料と透明メジウムを混合した透明着色インキを塗工して透明着色層を形成する透明着色層塗工工程と
を含むことを特徴とする光輝性化粧紙の製造方法であり、微粒子状光輝性顔料は、例えばパール顔料であり、透明着色顔料は透明メジウムに分散させたときに透明性を保つ微粒子である。
また、請求項8の発明は、前記光輝性細片が、一辺が25〜100μmの略四角形であり、フィルムにホログラフエンボスとアルミ蒸着とが施されて断裁した顔料であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法である。
また、請求項9の発明は、前記光輝性細片の平均粒径が、前記光輝性顔料の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項6,7又は8に記載の光輝性化粧紙の製造方法である。
また、請求項10の発明は、前記グラビア印刷によるグラビア版のセル間が連通したセルであることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法である。また、セルの深度は100〜130μmのもが用いられ、好ましくは、125μm以上ものがよい。
また、請求項11の発明は、前記光輝性細片を含有するインキの粘度がザーンカップ♯4で15秒以上100秒以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法である。
また、請求項12の発明は、前記光輝性細片を含有するインキが、無水シリカ微粉末を混合したものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法である。
また、請求項13の発明は、前記透明メジウムが、前記光輝性細片と比較して比重の重い水性バインダー剤であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法である。
請求項1の発明では、少なくとも基材シートの片面に、光輝性顔料を含む光輝性下地層と、該光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性下地層上に該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層と、前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料とを混合した透明着色インキによる透明着色層とを積層してなることを特徴とする光輝性化粧紙であるので、光輝性細片含有インキが、光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合したインキにより光輝性層が形成され、光輝性層上に透明着色層を形成することによって、意図した色彩の光輝性化粧紙とすることができる。また、薄いフィルム状の光輝性細片と光輝性下地層との間に生じる隙間に光輝性層に含まれる透明着色インキが毛細管現象により吸い込まれ、光輝性細片の周囲の着色が薄くなり、色抜け状態に見える可能性があるが、本発明では、光輝性層上に透明着色インキを塗工し、光輝性細片の周りの色抜けを光輝性細片の周囲を着色して抑えることができ、光輝性細片を高密度(光輝性細片の個数が、30個/cm〜650個/cm)に分散させることが可能であり、光輝性下地層に含まれるパール顔料と光輝性細片とによるきらめき感のある意匠性に優れた光輝性化粧紙を提供できる利点がある。なお、きらめき感のある意匠性に優れた光輝性化粧紙にするには、光輝性細片を100個/cm〜300個/cm分散させるのが最も効果的である。
また、請求項2の発明では、少なくとも基材シートの片面に、微粒子状光輝性顔料と該微粒子状光輝性顔料と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層と、前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料と透明メジウムを混合した透明着色インキによる透明着色層とを積層してなることを特徴とする光輝性化粧紙であるので、微粒子状光輝性顔料と光輝性細片とを含有するインキを用いて、意図した色彩の光輝性化粧紙とすることができるとともに、光輝性細片の周りの透明着色顔料が光輝性細片の周囲を着色して色抜けを抑えることができ、光輝性細片を高密度(光輝性細片の個数が、30個/cm〜650個/cm)に分散させることが可能であり、また、光輝性細片の上にパール顔料が位置することで、光輝性細片のきらめきを適度に抑えることができ、微粒子状光輝性顔料(例えば、パール顔料)と光輝性細片とによる上品で落ち着いたきらめき感のある意匠性に優れた光輝性化粧紙を提供できる利点がある。
また、請求項3の発明では、前記光輝性細片が、一辺が25〜100μmの略四辺形であり、フィルムにホログラフエンボスとアルミ蒸着とが施されて断裁した顔料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光輝性化粧紙であるので、この光輝性化粧紙の表面から入射した光は光輝性細片で反射し、美しいきらめき感を醸し出すのに効果的である。また、光輝性層の下地層はパール顔料による反射層であり、このパール顔料は微粒子状光輝性顔料であり、粒径が5〜125μmの微細な粒子状のものであり、この下地層のパール顔料とその上層の光輝性細片による反射の違いを顕著なものとし、きらめき感を効果的なものとして意匠性に優れたものとすることができる。なお、パール顔料は、雲母の細かい粒子に酸化チタン(TiO)の薄膜加工したもの等が用いられ、アルミ蒸着したものよりもにぶい輝きを持つために効果的である。
また、請求項4の発明では、前記光輝性細片の平均粒径が、前記光輝性顔料の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の光輝性化粧紙であるので、光輝性顔料の輝きは、光輝性細片に比べて反射率が低いことに加え、光輝性細片よりも平均粒径が小さいので光輝性顔料の輝きが更ににぶくなり、下地層のパール顔料とその上層の光輝性細片による反射の違いが顕著なものとなり、きらめき感を効果的なものとして立体感のある意匠性に優れたものとすることができる。
また、請求項5の発明では、前記光輝性細片を含有するインキに、無水シリカ微粉末が混合されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の光輝性化粧紙であるので、光輝性細片含有インキに含まれる比較的形状の大きく重い光輝性細片は沈降し易いが、無水シリカ微粒粉末を混合してインキのチクソトロピー性を上げることにより光輝性細片の沈降を遅らせ、インキパンの底に光輝性細片が沈降・沈積するのを防ぐ効果を生じる。また、インキの保存中の沈降・沈積を防ぐ効果もある。この沈降防止効果に加えて印刷中の撹拌も加わり、印刷中は光輝性細片がインキパンの底に沈降せず、光輝性細片が高密度(光輝性細片の個数が、30個/cm〜650個/cm)に分散して転移し、きらめき感のある意匠性に優れた光輝性化粧紙を提供することができる利点がある。
また、請求項6の発明では、少なくとも基材シートの片面に光輝性顔料を含むインキを塗工して光輝性下地層を形成する塗工工程と、
該光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性下地層上に該光輝性細片を高密度に分散させる光輝性層をグラビア印刷する光輝性層印刷工程と、
前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料とを混合した透明着色インキを塗工して透明着色層を形成する透明着色層塗工工程とを含むことを特徴とする光輝性化粧紙の製造方法であるので、前記光輝性印刷工程において、光輝性細片を高密度(光輝性細片の個数が、30個/cm〜650個/cm)に分散させることが可能であり、きらめき感による意匠性に優れたものとなり、例えば、光輝性細片が近接したり、重なったとしても、同系色の色彩による層が印刷により積層されて光輝性細片の周囲を透明着色顔料により着色することにより色抜けが発生することがなく、また、薄いフィルム状の光輝性細片と光輝性下地層の間に生じる隙間に光輝性細片含有インキに含まれる透明着色インキ(透明着色顔料と透明メジウム)が毛細管現象により吸い込まれ、光輝性細片の周囲の着色が薄くなることもなく、透明性が保たれ、仕上がりの良好な光輝性化粧紙の製造方法である。また、光輝性細片含有インキがグラビア印刷可能であり、グラビア印刷による光輝性細片の移転が容易であり、製造が容易であるので生産性が改善された。
また、請求項7の発明では、少なくとも基材シートの片面に、微粒子状光輝性顔料と該微粒子状光輝性顔料と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層をグラビア印刷する光輝性層印刷工程と、
前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料と透明メジウムを混合した透明着色インキを塗工して透明着色層を形成する透明着色層塗工工程とを含むことを特徴とする光輝性化粧紙の製造方法であるので、前記光輝性印刷工程において、光輝性細片を高密度(光輝性細片の個数が、30個/cm〜650個/cm)に分散させることが可能であり、きらめき感による意匠性に優れたものとなり、例えば、光輝性細片が近接したり、重なったとしても、同系色の色彩による透明着色層を印刷により積層することにより、透明着色顔料により光輝性細片の周囲が着色されて色抜けが発生することがなく、仕上がりの良好な光輝性化粧紙の製造方法である。また、微粒子状光輝性顔料(例えば、パール顔料)を含有する光輝性細片含有インキがグラビア版により印刷可能であり、光輝性細片の移転が容易であり、しかも微粒子状光輝性顔料と光輝性細片を1つの層に含有させたために層構成が1層減り、製造が容易であるので生産性が改善される。また、光輝性細片の上にパール顔料が分散配置されることで、光輝性細片が表面に浮くことがなく、しかも透明性が保たれ、光輝性細片のきらめきを適度に抑えることができる製造方法である。
また、請求項8の発明では、前記光輝性細片が、一辺が50〜100μmの略四辺形であり、フィルムにホログラフエンボスとアルミ蒸着とが施されて断裁した顔料であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法であるので、フィルムは、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)が用いられ、このフィルムにアルミ蒸着してホログラフエンボスが施され、比較的反射面積が広くきらめき感を醸し出して意匠性に優れた光輝性化粧紙の製造方法を提供できる利点がある。
また、請求項9の発明では、前記光輝性細片の平均粒径が、前記光輝性顔料の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項6,7又は8に記載の光輝性化粧紙の製造方法であるので、きらめき感が顕著になり、意匠性に優れたものとなる。
また、請求項10の発明では、前記グラビア印刷によるグラビア版のセル間が連通したセルであることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法であるので、グラビア版が切り欠きによるセル間が連接したセル構造が配列したものであり、切り欠きを通して隣接するセル間でインキに流動性があり、グラビア版の規則的なセル模様が転写され難くいし、切り欠きが形成された分、光輝性細片が移転される面積が拡大し、きらめき感を与えるのに有効である。
また、請求項11の発明では、前記光輝性細片を含有するインキの粘度がザーンカップ♯4で15秒以上100秒以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法であるので、前記光輝性細片含有インキの高粘度は、極端に粘度の高いものであり、例えばザーンカップ♯4に光輝性細片含有インキを入れ、底部オリフィス(小径)からて全てが流出するまでの秒数が20秒のインキであり、通常のグラビア印刷に用いるインキより粘度を極端に高くしたものであり、グラビア印刷における光輝性細片の移転が良好なものとなる。
また、請求項12の発明では、前記光輝性細片を含有するインキが、無水シリカ微粉末を混合したものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法であるので、グラビア印刷工程において、光輝性細片は沈降し易いが、無水シリカ微粒粉末を混合してインキのチクソトロピー性を上げることにより光輝性細片の沈降を遅らせ、インキパンの中でインキパンの底に光輝性細片が沈降・沈積するのを防ぐ効果を生じる。また、インキの保存中の沈降・沈積を防ぐ効果もある。この沈降防止効果に加えて印刷中の撹拌も加わり、印刷中は沈降せず、光輝性細片が高密度光輝性細片の個数が、30個/cm〜650個/cmに分散して転移し、きらめき感のある意匠性に優れた光輝性化粧紙を提供できる利点がある。
また、請求項13の発明では、前記透明メジウムが、前記光輝性細片と比較して比重の重い水性バインダー剤であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法であ、光輝性細片と比較して水性バインダー剤の比重が重く、このような水性バインダー剤を混合させることによって、重い光輝性細片が沈降し難くなり、グラビア印刷における光輝性細片の転移が、30個/cm〜650個/cmの範囲に分布させることが可能となり、きらめき感のある意匠性に優れた光輝性化粧紙を製造することができる。
以下、本発明に係る光輝性化粧紙及びその製造方法の実施の形態について説明する。図1は、本発明の光輝性化粧紙の一実施形態を示す断面図である。同図において、基材シート10の表面に隠蔽層11が設けられ、隠蔽層11にパール顔料12Aを分散した光輝性下地層12と、パール顔料13Aを分散した光輝性下地層13とが積層される。光輝性下地層12,13は、上層に印刷される層と同系色の色彩を有する透明顔料が混合されている。光輝性下地層13と同系色の透明着色顔料と光輝性細片14Aと透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、光輝性下地層13上に光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層14と、光輝性層14の透明着色顔料と同系色の透明着色顔料とによる透明着色インキによる透明着色層15とを積層してなる光輝性化粧紙である。なお、透明着色顔料とは透明メジウムに分散した際に透明性を保つ微粒子である。また、パール顔料は微粒子状光輝性顔料である。
なお、本実施形態において、光輝性下地層12,13は一層としてもよいし、光輝性層14と透明着色層15は、透明着色層15を下層とし、光輝性層14を上層としてもよいが、光輝性層14の光輝性細片14Aが摩擦により簡単に剥離しないように光輝性層14を下層にする方が好ましいし、また、光輝性層14上に透明着色層15を形成することによって、色調を整えるのに効果的であり、さらに光輝性層14の色抜けを防止できる効果を有する。また、透明着色層15は表面保護層やハードコート層としての効果を有する。隠蔽層11は、基材シート10の色や材質に応じて設けられ、隠蔽層11を必要としない場合もある。さらには、上記実施形態の変形例としては、基材シート10の表面に光輝性下地層12を設け、光輝性下地層12上に、光輝性下地層12と同系色の透明着色顔料(透明性保持微粒子)と微粒子光輝性顔料(例えば、パール顔料)と光輝性細片14Aと透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、光輝性層14を形成してもよい。
光輝性層14には、透明着色顔料(透明性保持微粒子)と光輝性細片14Aと透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキが用いられ、透明メジウムは、印刷インキの色調を薄めたりする透明希釈インキである。光輝性細片14Aは、例えば一辺が50〜100μmの略四辺形であり、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)にホログラフエンボスとアルミ蒸着とが施されて断裁された顔料であり、通常グリッターと称せられている。このPETフィルムの厚さは概ね12μmのものが用いられているが、この厚みに限定されるものではなく、また、PETフィルムに限定するものではない。光輝性細片14Aは、このグリッター以外に種々のものを用いることができるが、厚さが薄く、反射面が上記寸法程度の面積を有するものが好ましく、その形状は例えば正又は長四辺形のものでもよいし、多角形状のものであれば何れのものでもよい。
なお、光輝性下地層12,13のパール顔料(微粒子光輝性顔料)の平均粒径は、5〜125μmとして、光輝性層14の光輝性細片14Aの一辺の長さより、短い粒径のものを使用することによって、光輝性下地層12,13の輝きは光輝性層14の輝きに対してにぶいものとし、光輝性細片14Aによるきらめき感を一層際立てたり、光輝性化粧紙の意匠に立体感を醸し出すことが可能である。
次に、本発明に係る光輝性化粧紙の製造方法の一実施形態について図1を参照して説明する。基材シート10としては、薄葉紙、クラフト紙、上質紙、コート紙、強化紙、オレフィンシート、塩ビシート、ポリエチレンテレフタレートシート等が用いられる。基材シート10の表面には、塗工機により隠蔽層11が塗工される。隠蔽層11は、基材シート10自体の色調(変色を含む)を隠蔽するとともに、基材シート10と光輝性下地層12との密着性を上げる働きやMDF製等の板に化粧紙として貼着した際のMDFの色が透けるのを防止したり、グラビア印刷に耐え得るものとすることを目的としており、基材シート10の平滑性が良好であり、表面への色調に影響を与えないのであれば、隠蔽層11の塗工工程を省略することができ、また、下記のように光輝性下地層12,13を二層とすることにより隠蔽性が向上するのであれば、隠蔽層11を設ける必要はない。
基材シート10の表面には、隠蔽層11が塗工された後、隠蔽層11上にパール顔料12Aと上層の色調と同系色の着色顔料とメジウムとを混合した光輝性下地インキを、グラビア印刷によりベタ印刷し、光輝性下地層12が形成される。さらに、光輝性下地層12上にパール顔料13Aを上層の色調と同系色の着色顔料と透明メジウムとを混合した光輝性下地インキを、グラビア印刷によりベタ印刷して光輝性下地層13が形成される。光輝性下地層12,13のグラビア版には斜線版が用いられ、光輝性下地層12,13のグラビア印刷にはセルの幅が120線/インチであり、深度が概ね65μmのものが用いられる。なお、メジウムは、透明塗料(ワニス単体)又は透明塗料であり、印刷インキの色調を薄めたりする透明インキである。光輝性下地インキのメジウムは、メジウムに光輝性層14と同色系の着色顔料を混合したものである。
続いて、光輝性下地層13上には、光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、光輝性下地層上に光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層14がグラビア印刷される。
さらに、光輝性層14上にメジウムに透明着色顔料を分散させたインキがグラビア印刷され、光輝性化粧紙の表面の色調が調整される。光輝性層14のグラビア印刷のグラビア版は、図2(a),(b)に図示したように、セルS間に切り欠きCを有するセルが配列したセル構造であり、インキポケットの構造から図2(a)は格子型セルであり、図2(b)はピラミッド型セルである。例えば、インキポケットの幅(セル幅)は80〜149線/インチのものが使用できるが、好ましくは、セル幅が85線/インチ以上のものを使用する。そのセルの深度は概ね125μmのものが用いられる。このセル構造によれば、光輝性細片を高密度に転移できた。例えば、光輝性細片が30個/cm〜650個/cmの範囲で分布した層とすることができた。
なお、重い光輝性細片14Aの分散性を良好なものとして、グラビア版により高密度に転移させるために、光輝性細片含有インキのメジウムは、比重の重い水性のメジウムを使用したり、或いは、このインキに無水シリカ微粉末を混合することによって、チキソトロピー性を上げて、光輝性細片がインキパン内で沈降するのを防止してグラビア印刷による光輝性細片の転移を容易なものとし、高光輝性の光輝性化粧紙を製造することができる。
本実施例と比較例との光輝性化粧紙を製作し、両者の仕上がりを比較検討した。先ず、図1を参照して本実施例の光輝性化粧紙を説明する。本実施例では、基材シート10として強化紙が用いられ、隠蔽層11を形成することなく、一層目のパールベタ層(光輝性下地層12)をグラビア印刷した。パールベタ層には、メジウム(MVAメジウム:ザ・インクテック社製)100重量部と、パール顔料(パールMC504:日本光研社製)20重量部とを混合した光輝性下地インキが用いられた。この光輝性下地インキの粘度は、ザーンカップ♯3で、25秒のものが用いられた。また、グラビア版は斜線版であり、セル幅が120線/インチ、セルの深度が65μmのものが用いられた(図示を省略)。
続いて、二層目のパールベタ層(光輝性下地層13)を、光輝性下地層12上にグラビア印刷した。この光輝性下地インキは、上記一層目のものと同一の粘度のものが用いられ、グラビア版も同様のものを使用した。
続いて、光輝性下地層13上に光輝性層14をグラビア印刷して形成した。光輝性細片含有インキは、メジウム(THBメジウム:大日精化社製)50重量部と、透明赤顔料(THB 014透明赤:大日本精化社製)100重量部と、グリッター(一辺が80μmである方形状の光輝性細片)5重量部とを混合したものが使用された。光輝性細片含有インキの粘度は、ザーンカップ♯4、20秒のものが用いられた。グラビア印刷のグラビア版は、図2(a)が用いられた。図2(a)のグラビア版は、セルSがロトフロー85線/インチのセル幅もので、セルSの深度が125μmのものである。
なお、グラビア版のセルは、図2(a),(b)に示したセルS間に切り欠きCを有するセル構造のロトフロー版が好ましく、光輝性細片含有インキが、インキポケットに供給され易く、ロトフロー版は転写されたセルパターンが判別し難いものとすることができる。ロトフロー版のセル形状は、例えば、図2(a)に示したように、格子型セルS間に切り欠きCを設けて連接したセル構造のもの、或いは図2(b)のように、ピラミッド型セルS間に切り欠きCを設けて連接したセル構造であり、隣接するセルSの畝状部分の一部に切り欠きCを設けたセル構造が好ましく、インキポケットの形状、例えば格子型、ピラミッド型の何れでもよい。なお、図2のロトフロー版に限定するものではなく、光輝性細片が転移したグラビア印刷面にグラビア版自体のセル模様が浮き出ることがないセル構造のものであればよい。
さらに、透明着色層15には、メジウム(THBメジウム:大日精化社製)100重量部と、透明赤顔料(THB 014透明赤:大日精化社製)50重量部とを混合した透明赤グラビアインキ(透明着色インキ)が用いられた。この透明赤グラビアインキの粘度は、ザーンカップ♯3、30秒のものが用いられた。
次に、比較例について図3を参照して説明する。比較例は、上記実施例と同様に基材シート10として強化紙が使用され、隠蔽層11を形成し、隠蔽層11上に一層目と二層目のパールベタ層12,13(光輝性下地層12,13)をグラビア印刷した。パールベタ層12,13の光輝性下地インキは、上記実施例と同一のインキ、インキの粘度、グラビア版が用いられた。続いて、光輝性下地層13上に光輝性層16をグラビア印刷して形成した。光輝性層16を形成する光輝性細片含有インキは、メジウム(THBメジウム:大日精化社製)100重量部と、グリッター17(一辺が80μmである方形状の光輝性細片)5重量部とを混合したものが使用された。この光輝性細片含有インキの粘度は、ザーンカップ♯3、30秒のものが用いられた。光輝性層16を印刷するためのグラビア版は、図8(b)に示したセルが用いられ、このセルは格子型90線/インチのセル幅であり、深度が110μmのものを使用した。
続いて、光輝性層16上に透明赤印刷層18をグラビア印刷して形成した。透明赤印刷層16を形成するグラビアインキは、メジウム(THBメジウム:大日精化社製)50重量部と、透明赤顔料(THB 014透明赤:大日精化社製)100重量部とを混合した透明赤グラビアインキが用いられた。この透明赤インキの粘度は、ザーンカップ♯3、30秒のものが用いられた。グラビア版は、図8(b)に示した格子型90線/インチのセル幅であり、深度が110μmのセル構造が使用された。さらに、透明赤印刷層18上に透明赤印刷層19をグラビア印刷して形成した。透明赤印刷層19を形成する透明赤グラビアインキは、透明赤印刷層18のインキと同一のものが用いられ、グラビア版も同一のものが用いられた。
上記製造条件により製作した結果、実施例の光輝性化粧紙では、グリッター(光輝性細片14A)が光輝性下地層13上に高密度に分散して転移し、従来の光輝性化粧紙には無い、深みがあり、きらめき感のある光輝性化粧紙が得られた。グリッター(光輝性細片)14Aの周囲に色抜けは発生せず、外観も良好であって、高級感のある意匠的に好ましいものであった。比較例ではグリッター(光輝性細片)17の移転が困難であり、色抜けが発生した。
次ぎに、図4(a),(b)を参照し、グリッター(光輝性細片)14Aの周囲に色抜けが発生しない理由について説明する。本実施例の光輝性細片含有インキは、グリッター14A(光輝性細片14A)に透明赤顔料と透明メジウムとが混合されており、この光輝性細片含有インキをグラビア印刷した際、グリッター14Aの周囲が赤い透明顔料で満たされることによる。透明着色顔料は透明性保持微粒子であり、透明メジウムの浸透性を阻害されることによる。たとえ、透明着色層15が薄い場合であっても、グリッター(光輝性細片)14Aの周囲がAの周囲が赤い透明顔料で満たされ、さらに、下地層が同系色の色彩のものであるので、色抜けが発生し難いし、透明着色層15が光輝性層14と同系色であるので色抜けが発生し難い。
一方、比較例では、グリッター(光輝性細片)17が光輝性下地層13上に高密度に転移しなかった。また、図5(a),(b)に示したように、グリッター(光輝性顔料)17の周りに色抜けDが目立ち、外観を損ねるものであった。色抜けDは、グリッター17の周囲に赤い色素が抜けて下地色が視認される状態である。比較例では、グリッター顔料17と透明メジウムとを混合したグラビアインキを使用しており、図5(b)の断面図から明らかなように、透明赤顔料を混合したグラビアインキにより印刷しただけでは、グリッター顔料17の周囲にグラビアインキが引き寄せられて、その部分の色彩の差、即ち色抜けDが発生し易い。このような色抜けは、グリッターを高密度に転移させて、高光輝性の化粧紙を製造する場合、グリッター同士が重なったり、近接するとにより、この色抜け現象が顕著となる。また、上層の透明着色インキの着肉量のバラツキによっても発生し易い。
なお、本発明の光輝性化粧紙では、下地層に絵柄印刷層を印刷してもよいし、光輝性層による絵柄を印刷してもよいことは言うまでもない。また、建築材の用途では、耐光性が要求されるので、透明着色インキに使用される着色剤とし、紫外線、可視光やオゾンなどによる変色、退色に強い微粒子顔料(粒子径400nm以下)を用いた透明インキが用いてもよい。また、光輝性細片含有インキは、ザーンカップ♯4で20秒以上の粘度のものが着肉が良好であったが、高密度に光輝性細片を転移させる必要がない用途では、粘度を低下させてもよいが、グラビア版のセル形状が大きく、ポケットの深度が深いものが好ましい。
本発明の活用例としては、光輝性化粧紙を板に貼付してた光輝性化粧板として利用することが可能であり、建築材の内装材は勿論、船舶、車両、航空機等の内装材として利用することができる。また、建築材等の内装材に限らず、展示などの装飾パネルとしても利用することができる。
本発明における光輝性化粧紙の一実施形態を示す断面図である。 (a),(b)は本実施形態に使用されるグラビア版を示す平面図である。 光輝性化粧紙の比較例を示す断面図である。 (a)は本実施例の光輝性細片周囲の模式的平面図、(b)はその断面図である。 (a)は比較例の光輝性細片周囲の色抜けを発生す模式的平面図、(b)はその断面図である。 従来の光輝性化粧板の断面図である。 従来の表面塗膜層を有する化粧板の断面図である。 (a),(b)はグラビア印刷のセルを示す概略斜視図である。
符号の説明
10 基材シート
11 隠蔽層
12,13 光輝性下地層
12A,13A パール顔料
14 光輝性層
14A 光輝性細片(グリッター)
15 透明着色層
S セル
C 切り欠き

Claims (13)

  1. 少なくとも基材シートの片面に、光輝性顔料を含む光輝性下地層と、該光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性下地層上に該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層と、前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料とを混合した透明着色インキによる透明着色層とを積層してなることを特徴とする光輝性化粧紙。
  2. 少なくとも基材シートの片面に、微粒子状光輝性顔料と該微粒子状光輝性顔料と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層と、前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料と透明メジウムを混合した透明着色インキによる透明着色層とを積層してなることを特徴とする光輝性化粧紙。
  3. 前記光輝性細片が、一辺が25〜100μmの概ね方形状であり、フィルムにホログラフエンボスとアルミ蒸着とが施されて断裁した顔料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光輝性化粧紙。
  4. 前記光輝性細片の平均粒径が、前記光輝性顔料の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の光輝性化粧紙。
  5. 前記光輝性細片を含有するインキには、無水シリカ微粉末が混合されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の光輝性化粧紙。
  6. 少なくとも基材シートの片面に光輝性顔料を含むインキを塗工して光輝性下地層を形成する塗工工程と、
    該光輝性下地層と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性下地層上に該光輝性細片を高密度に分散させる光輝性層をグラビア印刷する光輝性層印刷工程と、
    前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料とを混合した透明着色インキを塗工して透明着色層を形成する透明着色層塗工工程とを含むことを特徴とする光輝性化粧紙の製造方法。
  7. 少なくとも基材シートの片面に、微粒子状光輝性顔料と該微粒子状光輝性顔料と同系色の透明着色顔料と光輝性細片と透明メジウムとを混合した光輝性細片含有インキにより、該光輝性細片を高密度に分散させた光輝性層をグラビア印刷する光輝性層印刷工程と、
    前記透明着色顔料と同系色の透明着色顔料と透明メジウムを混合した透明着色インキを塗工して透明着色層を形成する透明着色層塗工工程と
    を含むことを特徴とする光輝性化粧紙の製造方法。
  8. 前記光輝性細片が、一辺が25〜100μmの略四辺形であり、フィルムにホログラフエンボスとアルミ蒸着とが施されて断裁した顔料であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法。
  9. 前記光輝性細片の平均粒径が、前記光輝性顔料の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項6,7又は8に記載の光輝性化粧紙の製造方法。
  10. 前記グラビア印刷によるグラビア版のセル間が連通したセルであることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法。
  11. 前記光輝性細片を含有するインキの粘度がザーンカップ♯4で15秒以上100秒未満であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法。
  12. 前記光輝性細片を含有するインキが、無水シリカ微粉末を混合したものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法。
  13. 前記透明メジウムが、前記光輝性細片と比較して比重の重い水性バインダー剤であることを特徴とする請求項6又は7に記載の光輝性化粧紙の製造方法。
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