JP5036823B2 - リニアモータ - Google Patents
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Description
図1は、この発明を実施するための実施の形態1を示すリニアモータの断面図である。図1において、リニアモータ1は、固定子11と可動子21とによって構成されている。本実施の形態では、4極6ティース構成を例示しているが、いずれの極数・ティース数の組合せであってもよい。固定子11および可動子21は、互いに摺動自在となるように所定のギャップを設けて支持されている。可動子21が固定子11に対して摺動する方向を摺動方向とする。固定子11は、界磁コア12と界磁磁極である永久磁石13とによって構成されている。複数の永久磁石13は、摺動方向に隣り合う磁極が交互に異極となるように界磁コア12に直線状に配列されている。永久磁石13の配置ピッチを磁極ピッチτとする。また、可動子21は、永久磁石13の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティース24を有する電機子コア22と、これらのティース24に巻回されたコイル23とによって構成されている。なお、ティース24に対向する永久磁石13の面を磁極面とし、摺動方向と垂直でかつ磁極面と並行な方向をA方向(積層方向)とする。
θ2=(D−B)×180°/τ −−−(2)
段スキュー角θ1およびθ2を、適切な角度に設定することで、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。本実施の形態では、可動子21を構成する複数のティースの先端部全てに同一の段スキュー角を設けている。
図8は、この発明を実施するための実施の形態2を示すリニアモータの断面図である。本実施の形態のリニアモータ30は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けないという点で実施の形態1と異なっている。図8において、図1と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することである。また、明細書全文に表れている構成要素の態様は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
図12は、本発明の実施の形態3のリニアモータを示す断面図である。本実施の形態のリニアモータ40は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側のみに段スキューを設けたという点で実施の形態1と異なっている。図12において、電機子コア42には、ティース44,45,46が設けられ、ティース44,45,46の先端部には、可動子41の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、電機子コア42の摺動方向の両端に設けられたティース45,46の先端部は、可動子41の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられており、一方を第1のコアブロック45a,46a、他方を第2のコアブロック45b,46bとする。
図14は、本発明の実施の形態4のリニアモータを示す断面図である。本実施の形態のリニアモータ50は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側の段スキューのみ他の段スキューと段スキュー角が異なるという点で実施の形態1と異なっている。電機子コア52には、ティース24,55,56が設けられ、ティース24,55,56の先端部には、可動子51の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース24,55,56の先端部は、可動子51の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられており、一方を第1のコアブロック24a,55a,56a、他方を第2のコアブロック24b,55b,56bとする。そして、電機子コア52の摺動方向の両端に設けられた2つのティース55,56以外の内側のティ−ス24の先端部には、実施の形態1に示したものと同様に、両側の張り出し部に段スキューが設けられている。また、両端のティース55,56の先端部の外側(隣にティースが無い側)についても、片側だけであるが、実施の形態1に示したものと同様に、張り出し部に段スキューが設けられている。
図16は、本発明の実施の形態5のリニアモータを示す断面図である。本実施の形態のリニアモータ60は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側の段スキューのみ他の段スキューと段スキュー角が異なるという点で実施の形態2と異なっている。図16において、電機子コア62には、ティース24,65,66が設けられ、ティース24,65,66の先端部には、可動子61の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース24,65,66の先端部は、可動子61の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられている。一方を第1のコアブロック24a,65a,66a、他方を第2のコアブロック24b,65b,66b(図示せず)とする。電機子コア62の摺動方向の両端に設けられた2つのティース65,66以外の内側のティ−ス24の先端部には、実施の形態1に示したものと同様に、両側の張り出し部に段スキューが設けられている。しかしながら、摺動方向の両端に位置する2つのティース65,66の先端部の外側(隣にティースが無い側)においては、実施の形態2に示したものと同様に、張り出し部に段スキューが設けられていない。
図18は、本発明の実施の形態6の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが3つに分かれている点で実施の形態1と異なっている。図18において、電機子コア72には、ティース74が設けられ、ティース74の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース74の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して3つのコアブロックである第1のコアブロック74a、第2のコアブロック74c、第3のコアブロック74eに分けられており構成されている。
図20は、本発明の実施の形態7の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが5つに分かれている点で実施の形態6と異なっている。図20において、電機子コア82には、ティース84が設けられ、ティース84の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース84の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して5つのコアブロック84a〜84eに分けられて構成されている。ここで、磁極面に垂直な方向から見て、ティース84の先端部のA方向の両端の中心を通る摺動方向に沿った中心線(A方向の中心線)に対して線対称となるようにコアブロック84a〜84eの摺動方向の幅が調節されている。
図21は、本発明の実施の形態8の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが3つに分かれている点で実施の形態1と異なっており、各ブロックの張り出し部の張り出し量が、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に沿って単調に長く又は短くなっている点で実施の形態6と異なる。また、図22は、磁極面に垂直な方向から見たティースの先端部の外観図である。図21において、電機子コア202には、ティース204が設けられ、ティース204の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース204の先端部は、A方向に対して複数の領域である3つのコアブロックにそれぞれ分けられている3段スキュー構造で、それぞれ第1のコアブロック204a、第2のコアブロック204b、第3のコアブロック204cとする。ここで、第1のコアブロック204aは、複数の領域のうちの積層方向の一端の領域であり、第3のコアブロック204cは、複数の領域のうちの積層方向の他端の領域である。
図24は、本発明の実施の形態9の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが4つに分かれている点で実施の形態8と異なる。また、図25は、磁極面に垂直な方向から見たティースの先端部の外観図である。図24において、電機子コア212には、ティース214が設けられ、ティース214の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース214の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である4つのコアブロックにそれぞれ分けられている4段スキュー構造で、それぞれ第1のコアブロック214a、第2のコアブロック214b、第3のコアブロック214c、第4のコアブロック214dとする。ここで、第1のコアブロック214aは、複数の領域のうちの積層方向の一端の領域であり、第4のコアブロック214dは、複数の領域のうちの積層方向の他端の領域である。
図27は、本発明の実施の形態10の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、各ティースの先端部が多数のコアブロックよって分割され、各ティースの先端部の可動子方向の両側部が、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して傾斜するように形成された斜めスキュー構造となっている点が実施の形態1と異なる。図27において、電機子コア222には、ティース224が設けられている。ティース224の先端部は、複数の領域である多数のコアブロックにそれぞれ分けられ、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。多数のコアブロックの隣り合うコアブロック同士の間で、張り出し部の張り出し量が異なっているので、ティース224の先端部の張り出し部の輪郭線はA方向に対して略傾斜している。つまり、ティース224の先端部の摺動方向の端部は、A方向に対して傾斜する斜めスキュー構造になっている。なお、電機子コアを積層鋼鈑で作製する場合には、コアブロックに相当する1枚〜数枚の鋼鈑の張り出し量を少しずつ変化させ、積層することで、斜めスキュー構造を有する電機子コアを得ることができる。
θ2’=(D−B)×180°/τ −−−(4)
斜めスキュー角θ1’およびθ2’を、適切な角度に設定することで、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。本実施の形態では、電機子コア222を構成する複数のティース224の先端部全てに同一の斜めスキュー角を設けている。
図29は、本発明の実施の形態11の電機子コアの斜視図である。本実施の形態の電機子コアは、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けないという点で実施の形態8と異なっている。
図30は、本発明の実施の形態12の電機子コアの斜視図である。本実施の形態の電機子コアは、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみにスキューを設けず、かつ、張り出し部の形状をマイナスの突部である切り欠いた形状とした点で実施の形態10と異なっている。
図31は、本発明の実施の形態13の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが6つに分かれている点で実施の形態6と異なっている。図31において、電機子コア252には、ティース254が設けられ、ティース254の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース254の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して6つのコアブロックである第1のコアブロック254a、第2のコアブロック254b、第3のコアブロック254c、第4のコアブロック254d、第5のコアブロック254e、第6のコアブロック254fに分けられて構成されている。
Claims (3)
- 交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、
前記界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよび前記ティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、
前記固定子と前記可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって、
前記可動子の摺動方向に垂直でかつ前記磁極面に並行な方向を積層方向とし、
前記ティースの先端部は、前記摺動方向に張り出された張り出し部を有し、
少なくとも前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせ、
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側の張り出し部および前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とするリニアモータ。 - 交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、
前記界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよび前記ティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、
前記固定子と前記可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって、
前記可動子の摺動方向に垂直でかつ前記磁極面に並行な方向を積層方向とし、
前記ティースの先端部は、前記摺動方向に張り出された張り出し部を有し、
少なくとも前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせ、
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせ、
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側の張り出し部は、隣り合う前記領域間での張り出し量を同一としたことを特徴とするリニアモータ。 - 交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、
前記界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよび前記ティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、
前記固定子と前記可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって、
前記可動子の摺動方向に垂直でかつ前記磁極面に並行な方向を積層方向とし、
前記ティースの先端部は、前記摺動方向に張り出された張り出し部を有し、
少なくとも前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせ、
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせ、
前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側は、前記外側の一部を切り欠いた形状とし、隣り合う前記領域間で前記切り欠いた形状を同一としたことを特徴とするリニアモータ。
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