JP5036823B2 - リニアモータ - Google Patents

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Description

この発明は、工作機械や半導体製造装置などの産業機械のテーブル送りに用いられるリニアモータのコギング低減に関する。
工作機械のテーブル送りなどのアクチュエータや搬送機器に用いられるリニアモータにおいて、可動子の電機子コイルが永久磁石列(界磁磁石列)よりも短い場合、電機子コアの磁気回路がエンドレスになっていないことによる端効果が発生する。このため、永久磁石列の磁極ピッチの中に1周期のコギング推力、すなわち2次のコギング推力を生じ、さらにその倍調波である4次、6次のコギング推力を生じるので、可動子の推力ムラを発生させていた。また、従来の回転型モータと同様に、第1の鉄心にスロットを有することによって、スロットコギング推力を生じ、可動子の推力ムラを発生させていた。
従来のリニアモータである、複数の永久磁石が移動方向に沿って順次異極となる内側に等間隔に固着された左右の並行な固定子と、電機子コイルを巻回した分割コアを移動方向に並べて機械的に結合するとともに、固定子の中央に分割されて移動方向に移動可能に支持され、分割コアの側面が永久磁石とエアギャップを介して対面するよう磁極面を形成する可動子とによって構成される、いわゆる磁気吸引力相殺型リニアモータにおいては、端効果によるコギング推力の問題に対して、左右の固定子に設けられた永久磁石の移動方向位置を互いに半ピッチずらした解決策が示されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、左右の永久磁石の移動方向位置を互いにずらさず、可動子の左右のティースを移動方向にずらした解決策が示されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、スロットコギング推力の問題に対して、ティースの先端突部の張り出し量を、軸方向に隣り合ったコアブロック間で異ならせる構造にした解決策が示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−362236号公報(第3〜4頁、第1,7図) 特開2003−134790号公報(第3〜4頁、第1,5図) 特開2007−60800号公報(第5頁、第4図)
従来のリニアモータでは、次のような問題点があった。固定子の永久磁石を可動子の移動方向にずらす場合には、リニアモータの設置場所が長くなる。通常、固定子の永久磁石がずれていない場合は、「リニアモータの可動子の移動方向長さ+可動子の移動距離」だけの設置場所を要するが、固定子の永久磁石を可動子の移動方向にずらす場合には、「リニアモータの可動子の移動方向長さ+可動子の移動距離+ずらし量」だけの設置場所を要することになる。これは装置の大型化を招く問題点があった。
また、可動子のティースを可動子の移動方向にずらす場合には、ずらさない場合と同じ可動子の移動距離を必要とすると、リニアモータの設置場所が長くなり、装置の大型化を招く問題点があった。そして、このように固定子の永久磁石又は可動子のティースをずらす構成は、磁気吸引力相殺型リニアモータには適応できるが、固定子を片側に1つしかもたない対向型リニアモータには適応できないといった問題点があった。
さらに、回転型モータにおけるティースの先端突部の張り出し量を異なる構成をリニアモータに適応した場合、スロットコギング推力を低減するための段スキュー角を適用しても、端効果によって生じるコギング推力の低減することはできないといった問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、装置サイズを大きくすることなく、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができるリニアモータを得るものである。
この発明に係るリニアモータは、交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよびティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、固定子と可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向を積層方向とし、ティースの先端部は、摺動方向に張り出された張り出し部を有し、少なくとも電機子コアの摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う領域間で摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とするものである。
この発明に係るリニアモータは、少なくとも電機子コアの摺動方向の両端に設けられたティースの先端部が、積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う領域間で摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせたので、装置サイズを大きくすることなく、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。
この発明の実施の形態1におけるリニアモータの断面図である。 この発明の実施の形態1における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態1における段スキューの理論的効果を段スキュー角毎に計算した結果である。 この発明の実施の形態1における段スキュー角30°とした場合のコギング推力波形を示す図である。 この発明の実施の形態1における段スキュー角30°とした場合のコギング推力を次数分解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態1における段スキュー角45°とした場合のコギング推力波形を示す図である。 この発明の実施の形態1における段スキュー角45°とした場合のコギング推力を次数分解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるリニアモータの断面図である。 この発明の実施の形態2における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態2におけるコギング推力波形を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるコギング推力を次数分解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態3におけるリニアモータの断面図である。 この発明の実施の形態3におけるコギング推力を次数分解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態4におけるリニアモータの断面図である。 この発明の実施の形態4におけるコギング推力を次数分解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態5におけるリニアモータの断面図である。 この発明の実施の形態5におけるコギング推力を次数分解した結果を示す図である。 この発明の実施の形態6における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態6における電機子コアに働く磁気吸引力の説明図である。 この発明の実施の形態7における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態8における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態8におけるティースの先端部の外観図である。 この発明の実施の形態8における段スキューの理論的効果を段スキュー角毎に計算した結果である。 この発明の実施の形態9における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態9におけるティースの先端部の外観図である。 この発明の実施の形態9における段スキューの理論的効果を段スキュー角毎に計算した結果である。 この発明の実施の形態10における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態10における段スキューの理論的効果を段スキュー角毎に計算した結果である。 この発明の実施の形態11における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態12における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における別の電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における別の電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態13における別の電機子コアの斜視図である。 この発明の実施の形態におけるティース先端部の張り出し部の形状を切り欠きとした断面図。 この発明を相殺型リニアモータに適用した場合の断面図である。
符号の説明
1,30,40,50,60,100 リニアモータ、11,111 固定子、12 界磁コア、13 永久磁石、21,31,41,51,61,121 可動子、22,32,42,52,62,72,82,202,212,222,232,242,252,262,272,282 電機子コア、23 コイル、24,35,36,44,45,46,55,56,65,66,74,78,204,214,224,235,236,245,246,254,264,275,276,285,286 ティース、24a,24b,35a,35b,36a,36b,44a,44b,45a,45b,46a,46b,55a,55b,56a,56b,65a,65b,66a,66b,74a,74c,74e,84a〜84b,204a〜204c,214a〜214d,235a〜235c,236a〜236c,254a〜254f,275a〜275f コアブロック。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1を示すリニアモータの断面図である。図1において、リニアモータ1は、固定子11と可動子21とによって構成されている。本実施の形態では、4極6ティース構成を例示しているが、いずれの極数・ティース数の組合せであってもよい。固定子11および可動子21は、互いに摺動自在となるように所定のギャップを設けて支持されている。可動子21が固定子11に対して摺動する方向を摺動方向とする。固定子11は、界磁コア12と界磁磁極である永久磁石13とによって構成されている。複数の永久磁石13は、摺動方向に隣り合う磁極が交互に異極となるように界磁コア12に直線状に配列されている。永久磁石13の配置ピッチを磁極ピッチτとする。また、可動子21は、永久磁石13の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティース24を有する電機子コア22と、これらのティース24に巻回されたコイル23とによって構成されている。なお、ティース24に対向する永久磁石13の面を磁極面とし、摺動方向と垂直でかつ磁極面と並行な方向をA方向(積層方向)とする。
図2は、図1で示した電機子コア22の斜視図である。電機子コア22には、ティース24が設けられ、ティース24の先端部には、可動子21の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、それぞれのティース24の先端部は、可動子21の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられており、一方を第1のコアブロック24a、他方を第2のコアブロック24bとする。隣り合う領域間である第1のコアブロック24aと第2のコアブロック24bとの間で摺動方向の両方の張り出し部の張り出し量が異なっている。つまり、ティースの先端部の張り出し部をコアブロック24a,24bによって異なる形状としている。ここでは、このような構成を段スキューとする。なお、本実施の形態において、第1のコアブロック24aのA方向の長さL1と第2のコアブロック24bのA方向の長さL2との関係がL1:L2=1:1となるようにそれぞれの長さを決めているが、これ以外の関係であってもよい。
第1のコアブロック24aにおいては、ティースの先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をA、他方の側の張り出し量をBとしている。第2のコアブロック24bにおいては、ティースの先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をC、他方の側の張り出し量Dとしている。ここで、張り出し量の差分を式(1)、式(2)により電気角に直したものを段スキュー角θ1およびθ2とする。
θ1=(A−C)×180°/τ −−−(1)
θ2=(D−B)×180°/τ −−−(2)
段スキュー角θ1およびθ2を、適切な角度に設定することで、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。本実施の形態では、可動子21を構成する複数のティースの先端部全てに同一の段スキュー角を設けている。
図3は、段スキューの理論的効果を段スキュー角毎に計算した結果であり、段スキューが構成されない段スキュー角0°の場合(すなわちA=C、B=Dの場合)の成分を1としたとき、コギングの各次数の成分の比率を示す。図3の表で、マイナスの符号がついた箇所は、コギング波形の位相が反転することを示している。段スキュー角を構成することによって、段スキュー角に応じてコギングの各次数の成分を図3の表に示した比率で低減することができる。
図4に、段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合におけるコギング推力波形の例を示す。図4において、横軸は電気角、縦軸はコギング波形の大きさである。縦軸の大きさは各波形を相対的に比較すればよいので任意である。このコギング推力波形は、磁界解析による計算結果である。本実施の形態では、固定子11の極数と可動子21のティース数との組合せが4極6ティースであるので、スロットコギング推力として6次成分が生じる。ここで、図3の表に示すように、段スキュー角を30°に設定すると、6次成分をほぼゼロにすることができるような効果が期待できる。
図4において、第1のコアブロック24a群が生じるコギング推力FC1と、第2のコアブロック24b群が生じるコギング推力FC2とを分けて表示しており、FC1とFC2とを合成することによりトータルのコギング推力FCTが得られる。図4には、段スキューを適用しない場合のコギング推力FCOも示している。トータルのコギング推力FCTとコギング推力FCOとを比べると、段スキューを適用することによってコギング推力が小さくなっていることが分かる。
図5に、図4に示した段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合のトータルのコギング推力FCTと段スキューを適用しない場合のコギング推力FCOとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図5において、横軸は各次数、縦軸はコギング成分の大きさである。図5において、段スキュー角θ1=θ2=30°の段スキューを適用することによって、段スキューを適用しない場合に比べて、2次成分は0.884倍、4次成分は0.497倍、6次成分は0.065倍(ほぼゼロ)、12次成分は−0.984倍となっている。スロットコギング推力として生じる6次成分がほぼゼロに低減できるだけでなく、全体としてスロットコギング推力(6次成分)以外の次数成分も低減できている。このため、スロットコギング推力が低減できると共に、可動子の端効果によって生じるコギング推力を同時に低減できることがわかる。なお、これらのコギング推力FCOに対するトータルのコギング推力FCTの各次数の倍率は、図3の表における段スキュー角30°に示した倍率とほぼ一致している。
図6は、段スキュー角θ1=θ2=45°とした場合におけるコギング推力波形の例を示す。図6において、第1のコアブロック24a群が生じるコギング推力FC1と、第2のコアブロック24b群が生じるコギング推力FC2とを分けて表示しており、FC1とFC2とを合成することによりトータルのコギング推力FCTが得られる。図6には、図4と同様に段スキューを適用しない場合のコギング推力FCOも示している。トータルのコギング推力FCTとコギング推力FCOとを比べると、段スキューを適用することによって段スキューを適用することによってスロットコギング推力の他、端効果によるコギング推力も小さくなっていることが分かる。
図7は、図6に示した段スキュー角θ1=θ2=45°とした場合のトータルのコギング推力FCTと段スキューを適用しない場合のコギング推力FCOとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図7において、段スキュー角θ1=θ2=45°の段スキューを適用することによって、段スキューを適用しない場合に比べて、2次成分は0.767倍、4次成分は0.250倍、6次成分は−0.677倍、12次成分は−0.070倍となっている。スロットコギング推力として生じる6次成分を低減できるだけでなく、全体としてスロットコギング推力(6次成分)以外の次数成分も低減できている。このため、スロットコギング推力が低減できると共に、可動子の端効果によって生じるコギング推力を同時に低減できることがわかる。なお、これらのコギング推力FCOに対するトータルのコギング推力FCTの各次数の倍率は、図3の表における段スキュー角45°に示した倍率とほぼ一致している。
なお、段スキュー角を決定するにあたって、隣り合うコアブロック(領域)のうちの一方のコアブロックである第1のコアブロック24aにおける摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量Aと隣り合うコアブロックのうちの他方のコアブロックである第2のコアブロック24bにおける摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量Dとを同一とし、さらに、第1のコアブロック24aにおける摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量Bと第2のコアブロック24bにおける摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量Cとを同一とすることが望ましい。つまり、張り出し量A,B,C,Dが、A=DかつB=Cの関係を満たすように設定したほうが望ましい。このような構成によって、第1のコアブロック24aを反転すれば、第1のコアブロック24aと第2のコアブロック24bとの形状が同一形状となるため、部品を共通化できるので、部品点数が低減できる。
以上のように、電機子コア22を摺動方向と垂直で永久磁石13の磁極面と並行な方向に2つのコアブロック24a,24bに分け、それぞれのティースの先端部の張り出し部の長さが異なる形状とし、段スキュー角を所望の値に設定することにより、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。また、固定子を片側に1つしか備えていない対向型リニアモータにおいても、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。
実施の形態2.
図8は、この発明を実施するための実施の形態2を示すリニアモータの断面図である。本実施の形態のリニアモータ30は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けないという点で実施の形態1と異なっている。図8において、図1と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することである。また、明細書全文に表れている構成要素の態様は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
図9は、図8で示した電機子コア32の斜視図である。電機子コア32には、ティース24,35,36が設けられ、それぞれのティース24,35,36の先端部には、可動子31の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース24,35,36の先端部は、可動子31の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられている。ここで、一方を第1のコアブロック24a,35a,36a、他方を第2のコアブロック24b,35b,36bとする。なお、電機子コア32の摺動方向の両端に設けられた2つのティース35,36以外の内側のティ−ス24の先端部には、実施の形態1に示したものと同様に摺動方向の両側の張り出し部に段スキューが設けられている。
また、両端のティース35,36の先端部の内側(隣にティースが有る側)には実施の形態1に示したものと同様に、張り出し部に段スキューが設けられている。一方、両端のティース35,36の先端部の外側(隣にティースが無い側)における張り出し部の形状は、A方向に隣り合う領域であるコアブロック間で同一形状としている。つまり、隣り合う領域間である第1のコアブロック35a(36a)と第2のコアブロック35b(36b)との間で摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量が異なっている。このため、摺動方向の両端に位置する2つのティース35,36の先端部のそれぞれ外側(隣にティースが無い側)には段スキューが設けられていない。
図10に、このような構成のリニアモータ30における、段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合におけるコギング推力波形の例を示す。また、図11に図10に示した段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合のトータルのコギング推力FCTと段スキューを適用しない場合のコギング推力FCOとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図10および図11に示すように、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けない構成にすることによって、全てのティースの先端部に同じように段スキューを設け構成に比べ、コギング推力が低減し、特にコギング推力の2次成分を低減することができる。
このことから、図3の表に示すように、段スキュー角として60°以下の角度を選択すると、コギング推力の2次成分をほとんど低減できない。しかしながら、本実施の形態のような段スキューの構成にすることによって、段スキュー角として60°以下の小さい角度を選んでもトータルのコギング推力を小さくできる。なお、好ましくは、コギング推力の4次成分や6次成分も低減できる段スキュー角として25°〜50°を選択することが望ましい。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3のリニアモータを示す断面図である。本実施の形態のリニアモータ40は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側のみに段スキューを設けたという点で実施の形態1と異なっている。図12において、電機子コア42には、ティース44,45,46が設けられ、ティース44,45,46の先端部には、可動子41の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、電機子コア42の摺動方向の両端に設けられたティース45,46の先端部は、可動子41の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられており、一方を第1のコアブロック45a,46a、他方を第2のコアブロック45b,46bとする。
隣り合う領域間である第1のコアブロック45aと第2のコアブロック45bとの間で摺動方向の内側(隣にティースが有る側)の張り出し部の張り出し量が異なっている。同様に、第1のコアブロック46aと第2のコアブロック46bとの間で摺動方向の内側の張り出し部の張り出し量が異なっている。つまり、摺動方向の両端に位置する2つのティース45,46の先端部のそれぞれ内側には段スキューが設けられている。一方、両端のティース45,46の先端部の外側(隣にティースが無い側)における張り出し部の形状は、A方向に隣り合うコアブロック間で同一形状としている。つまり、摺動方向の両端に位置する2つのティース45,46の先端部のそれぞれ外側には段スキューが設けられていない。なお、摺動方向の両端に位置する2つのティース45,46以外の内側のティ−ス44の先端部には段スキューを設けない構成であり、張り出し部の形状をA方向に隣り合うコアブロック間で同一形状としている。
図13に、このような構成のリニアモータ40における、段スキュー角θ1=θ2=30°とした場合のトータルのコギング推力FCTと段スキューを適用しない場合のコギング推力FCOとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図13に示すように、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側のみに段スキューを設けた構成は、段スキューを設けない構成に比べ、コギング推力の8次成分をほぼゼロにすることができる。
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4のリニアモータを示す断面図である。本実施の形態のリニアモータ50は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側の段スキューのみ他の段スキューと段スキュー角が異なるという点で実施の形態1と異なっている。電機子コア52には、ティース24,55,56が設けられ、ティース24,55,56の先端部には、可動子51の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース24,55,56の先端部は、可動子51の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられており、一方を第1のコアブロック24a,55a,56a、他方を第2のコアブロック24b,55b,56bとする。そして、電機子コア52の摺動方向の両端に設けられた2つのティース55,56以外の内側のティ−ス24の先端部には、実施の形態1に示したものと同様に、両側の張り出し部に段スキューが設けられている。また、両端のティース55,56の先端部の外側(隣にティースが無い側)についても、片側だけであるが、実施の形態1に示したものと同様に、張り出し部に段スキューが設けられている。
一方、両端のティース55,56の先端部における摺動方向の内側(隣にティースが有る側)の張り出し部は、両端以外に設けられたティース24の先端部における張り出し部および両端のティース55,56の先端部における摺動方向の外側の張り出し部に対して、複数の領域である2つのコアブロック55a,55b(56a,56b)のうちの少なくとも一方のコアブロックで張り出し部の張り出し量を異ならせている。つまり、両端のティース55,56の内側における張り出し部の形状をA方向に隣り合うコアブロック間で異なる形状としているが、他のティースの先端部の張り出し部と比べて、張り出し量を異なるようにしている。このため、摺動方向の両端に位置する2つのティース55,56の先端部のそれぞれ内側(隣にティースが有る側)の段スキューのみ他の段スキューと段スキュー角が異なる。
このような構成のリニアモータ50において、実施の形態1の効果と実施の形態3の効果を同時に得ることができる。図15に、両端に位置する2つのティース55,56の先端部の外側の段スキュー角およびの内側のティ−ス24の先端部の段スキュー角を15度とし、両端に位置する2つのティース55,56の先端部の内側の段スキュー角を30度とした場合におけるトータルのコギング推力FCTと、段スキューを適用しない場合におけるコギング推力FCOとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図15に示すように、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側の段スキューのみ他の段スキューと段スキュー角が異なるようにした構成は、段スキューを設けない構成に比べ、コギング推力の8次成分および12次成分をほぼゼロにすることができる。本実施の形態は、実施の形態1で段スキュー角を15°とした構成および実施の形態3の構成を併せたような構成になっているが、コギング推力の12次成分および8次成分がそれぞれキャンセルされており、実施の形態1および実施の形態3の両方の効果を共に得ることができる。
実施の形態5.
図16は、本発明の実施の形態5のリニアモータを示す断面図である。本実施の形態のリニアモータ60は、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側の段スキューのみ他の段スキューと段スキュー角が異なるという点で実施の形態2と異なっている。図16において、電機子コア62には、ティース24,65,66が設けられ、ティース24,65,66の先端部には、可動子61の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース24,65,66の先端部は、可動子61の摺動方向に垂直でかつ永久磁石13の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である2つのコアブロックにそれぞれ分けられている。一方を第1のコアブロック24a,65a,66a、他方を第2のコアブロック24b,65b,66b(図示せず)とする。電機子コア62の摺動方向の両端に設けられた2つのティース65,66以外の内側のティ−ス24の先端部には、実施の形態1に示したものと同様に、両側の張り出し部に段スキューが設けられている。しかしながら、摺動方向の両端に位置する2つのティース65,66の先端部の外側(隣にティースが無い側)においては、実施の形態2に示したものと同様に、張り出し部に段スキューが設けられていない。
一方、両端のティース65,66の先端部における摺動方向の内側(隣にティースが有る側)の張り出し部は、両端以外に設けられたティース24の先端部における張り出し部に対して、複数の領域である2つのコアブロック65a,65b(66a,66b)のうちの少なくとも一方のコアブロックで張り出し部の張り出し量を異ならせている。つまり、摺動方向の両端に位置する2つのティース65,66の先端部においては、摺動方向の内側における張り出し部のA方向に隣り合うコアブロック間で異なる形状としているが、他のティースの先端部と比べて、張り出し量を異なるようにしている。つまり、摺動方向の両端に位置する2つのティース65,66の先端部のそれぞれ内側の段スキューは、内側のティ−ス24の先端部の段スキューと段スキュー角が異なる。
図17に、内側のティ−ス24の先端部の段スキュー角を15度とし、両端に位置する2つのティース65,66の先端部の内側の段スキュー角を30度とした場合におけるトータルのコギング推力FCTと、段スキューを適用しない場合におけるコギング推力FCOとをそれぞれ次数分解した結果を示す。図17に示すように、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ内側の段スキューのみ他の段スキューと段スキュー角が異なるようにし、2つのティースの先端部のそれぞれ外側に段スキューがない構成は、段スキューを設けない構成に比べ、コギング推力の8次成分および12次成分に加えて2次成分もほぼゼロにすることができる。
実施の形態6.
図18は、本発明の実施の形態6の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが3つに分かれている点で実施の形態1と異なっている。図18において、電機子コア72には、ティース74が設けられ、ティース74の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース74の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して3つのコアブロックである第1のコアブロック74a、第2のコアブロック74c、第3のコアブロック74eに分けられており構成されている。
ここで、磁極面に垂直な方向から見て、ティース74の先端部のA方向の両端の中心を通る摺動方向に沿った中心線(A方向の中心線)に対して線対称となるように各コアブロック74a,74c,74eの摺動方向の幅が調節されている。なお、本実施の形態において、第1のコアブロック74aのA方向の長さL1と第2のコアブロック74cのA方向の長さL2と第3のコアブロック74eのA方向の長さL3との関係がL1:L2:L3=1:2:1となるようにそれぞれの長さを決めているが、これ以外の関係であってもよい。
ここで、ティース74の先端部を3つのコアブロックに分けた場合に得られる効果について説明する。図19に示すように、実施の形態1〜5のように電機子コアがA方向に2つのコアブロックに分ける場合は、第1のコアブロック24a、第2のコアブロック24bのそれぞれから永久磁石にA方向に磁気吸引力が働く。この際、第1のコアブロック24aと第2のコアブロック24bとは摺動方向に相対的にずれて配置されている。このため、第1のコアブロック24aと第2のコアブロック24bとの境界の中心から見ると、第1のコアブロック24aと永久磁石13との間の磁気吸引力と第2のコアブロック24bと永久磁石13との間の磁気吸引力とによって、回転力が生じていることになる。この回転力が可動子21を支持するリニアガイドに伝わると、可動子21の振動・騒音の原因となり、リニアガイドの寿命を悪化させてしまう場合がある。
しかしながら、本実施の形態のように、3つのコアブロックを摺動方向へ交互にずらして配置することによって、3つのコアブロック全体の中心から見ると、3つのコアブロックのそれぞれと永久磁石との間のそれぞれの磁気吸引力が相互にキャンセルするため、リニアガイドに回転力が加わらず、上記のような問題が発生しない。
実施の形態7.
図20は、本発明の実施の形態7の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが5つに分かれている点で実施の形態6と異なっている。図20において、電機子コア82には、ティース84が設けられ、ティース84の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース84の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して5つのコアブロック84a〜84eに分けられて構成されている。ここで、磁極面に垂直な方向から見て、ティース84の先端部のA方向の両端の中心を通る摺動方向に沿った中心線(A方向の中心線)に対して線対称となるようにコアブロック84a〜84eの摺動方向の幅が調節されている。
ここで、追加領域であるコアブロック84bの張り出し量の設定について説明する。コアブロック84bの摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量は、隣り合うコアブロック84a,84cの摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量のうち短い張り出し量(例えばコアブロック84cの張り出し量)とほぼ同一とする。コアブロック84bの摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量は、隣り合うコアブロック84a,84cの摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量のうち短い張り出し量(例えばコアブロック84aの張り出し量)とほぼ同一とする。追加領域であるコアブロック84dの張り出し量も同様に設定する。すなわち、第1のコアブロック84a、第3のコアブロック84c、第5のコアブロック84eのティースの先端部の張り出し部のうち、短い方を両端に備えたコアブロックを第2のコアブロック84b、第4のコアブロック84dとして挿入した構成となっている。
実施の形態6で示したティースの先端部を3つに分けた構成では、図18に示すように、ティース74の先端部のコアブロック74cの張り出し部と隣のティースの先端部のコアブロック74aの張り出し部とが近接している。同様に、ティース74の先端部のコアブロック74cの張り出し部と隣のティースの先端部のコアブロック74eの張り出し部とが近接している。これにより、隣接ティース間の張り出し部による近接箇所で磁束が漏れてリニアモータの効率が悪くなってしまう。
これに対し、本実施の形態のように、第2のコアブロック84b、第4のコアブロック84dを挿入することで、例えば、ティース841の先端部のコアブロック84cの張り出し部と隣のティース842の先端部のコアブロック84aの張り出し部との距離を長くすることができるので、漏れ磁束を低減でき、リニアモータの効率を高めることができる。
好ましくは、次のように各コアブロック84a〜84eを設置したほうがよい。図20に示すように、第一ティース841の摺動方向に隣り合うティースを第二ティース842とし、第一ティース841の先端部における追加領域であるのコアブロック84dを挟んで隣り合う2つのコアブロック84c,84eの張り出し部のうちの第二ティース842側へ突出するコアブロック84cの張り出し部を第一張り出し部とする。第一ティース841のコアブロック84dに対応する第二ティース842のコアブロック84dを挟んで隣り合う2つのコアブロック84c,84eの張り出し部のうちの第一ティース841へ突出するコアブロック84eの張り出し部を第二張り出し部とする。そして、対向する第一張り出し部と第二張り出し部との最短距離をT1とし、第一ティースと第二ティースとの間の摺動方向スロット開口幅をT2とした場合に、T1≧T2の関係を満たすように各コアブロック84a〜84eを設置する。このように構成より、隣接するティース間の漏れ磁束を低減でき、高効率なリニアモータを得ることができる。
実施の形態8.
図21は、本発明の実施の形態8の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが3つに分かれている点で実施の形態1と異なっており、各ブロックの張り出し部の張り出し量が、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に沿って単調に長く又は短くなっている点で実施の形態6と異なる。また、図22は、磁極面に垂直な方向から見たティースの先端部の外観図である。図21において、電機子コア202には、ティース204が設けられ、ティース204の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース204の先端部は、A方向に対して複数の領域である3つのコアブロックにそれぞれ分けられている3段スキュー構造で、それぞれ第1のコアブロック204a、第2のコアブロック204b、第3のコアブロック204cとする。ここで、第1のコアブロック204aは、複数の領域のうちの積層方向の一端の領域であり、第3のコアブロック204cは、複数の領域のうちの積層方向の他端の領域である。
隣り合う領域間である第1のコアブロック204aと第2のコアブロック204bとの間、第2のコアブロック204bと第3のコアブロック204cとの間で、それぞれ摺動方向の両方の張り出し部の張り出し量が異なっている。つまり、ティース204の先端部の張り出し部をコアブロック204a,204b,204cによって異なる形状としている。なお、本実施の形態において、第1のコアブロック204aのA方向の長さL1と第2のコアブロック204bのA方向の長さL2と第3のコアブロック204cのA方向の長さL3との関係がL1:L2:L3=1:1:1となるようにそれぞれの長さを決めているが、これ以外の関係であってもよい。
図22に示すように、第1のコアブロック204aにおいては、ティース204の先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をA、他方の側の張り出し量をBとしている。第2のコアブロック204bにおいては、ティース204の先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をE、他方の側の張り出し量をFとしている。第3のコアブロック204cにおいては、ティース204の先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をC、他方の側の張り出し量をDとしている。図22では、一方の側の張り出し量の関係をA>E>Cとし、他方の側の張り出し量の関係をB<F<Dとしているが、一方の側の張り出し量の関係をA<E<Cとし、他方方の側の張り出し量の関係をB>F>Dとしてもよい。ここで、張り出し量の差分を実施の形態1で示した式(1)、式(2)により電気角に直したものを段スキュー角θ1およびθ2とする。
段スキュー角θ1およびθ2を、適切な角度に設定することで、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。本実施の形態では、電機子コア202を構成する複数のティース204の先端部全てに同一の段スキュー角を設けている。なお、本実施の形態では、各コアブロック204a〜204c間での張り出し量の差分が均等になるように、第2のコアブロック204bの張り出し量をそれぞれ、E=(A+C)/2、F=(B+D)/2に設定している。
図23は、段スキューの理論的効果を段スキュー角毎に計算した結果であり、段スキューが構成されない段スキュー角0°の場合(すなわちA=E=C、B=F=Dの場合)の成分を1としたとき、コギングの各次数の成分の比率を示す。図23の表で、マイナスの符号がついた箇所は、コギング波形の位相が反転することを示している。段スキュー角を構成することによって、段スキュー角に応じてコギングの各次数の成分を図23の表に示した比率で低減することができる。図23の表からわかるように、ティース204の先端部を3段スキュー構造にしたことによって、実施の形態1の構成に比べて、特に段スキュー角30°付近でコギングの6次〜16次成分の低減効果が大きくなる。
なお、段スキュー角を決定するにあたって、第1のコアブロック204aにおける摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量Aと第3のコアブロック204cにおける摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量Dとを同一とし、さらに、第1のコアブロック204aにおける摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量Bと第3のコアブロック204cにおける摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量Cとを同一とすることが望ましい。つまり、張り出し量A,B,C,Dが、A=DかつB=Cの関係を満たすように設定したほうが望ましい。このような構成によって、第1のコアブロック204aを反転すれば、第1のコアブロック204aと第3のコアブロック204cとの形状が同一形状となるため、部品を共通化できるので、部品点数が低減できる。
以上のように、ティース204の先端部を3つのコアブロック204a,204b、204cに分け、それぞれのティース204の先端部の張り出し部の長さが異なるような形状とし、段スキュー角を所望の値に設定することにより、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。また、固定子を片側に1つしか備えていない対向型リニアモータにおいても、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。
実施の形態9.
図24は、本発明の実施の形態9の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが4つに分かれている点で実施の形態8と異なる。また、図25は、磁極面に垂直な方向から見たティースの先端部の外観図である。図24において、電機子コア212には、ティース214が設けられ、ティース214の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース214の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である4つのコアブロックにそれぞれ分けられている4段スキュー構造で、それぞれ第1のコアブロック214a、第2のコアブロック214b、第3のコアブロック214c、第4のコアブロック214dとする。ここで、第1のコアブロック214aは、複数の領域のうちの積層方向の一端の領域であり、第4のコアブロック214dは、複数の領域のうちの積層方向の他端の領域である。
隣り合う領域間である第1のコアブロック214aと第2のコアブロック214bとの間、第2のコアブロック214bと第3のコアブロック214cとの間、第3のコアブロック214cと第4のコアブロック214dとの間で、それぞれ摺動方向の両方の張り出し部の張り出し量が異なっている。つまり、ティース214の先端部の張り出し部をコアブロック214a,214b,214c,214dによって異なる形状としている。なお、本実施の形態において、第1のコアブロック214aのA方向の長さL1と第2のコアブロック214bのA方向の長さL2と第3のコアブロック214cのA方向の長さL3と第4のコアブロック214dのA方向の長さL4との関係がL1:L2:L3:L4=1:1:1:1となるようにそれぞれの長さを決めているが、これ以外の関係であってもよい。
図25に示すように、第1のコアブロック214aにおいては、ティース214の先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をA、他方の側の張り出し量をBとしている。第2のコアブロック214bにおいては、ティース214の先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をE、他方の側の張り出し量をFとしている。第3のコアブロック214cにおいては、ティース214の先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をG、他方の側の張り出し量をHとしている。第4のコアブロック214dにおいては、ティース214の先端部における摺動方向の一方の側の張り出し量をC、他方の側の張り出し量をDとしている。図25では、一方の側の張り出し量の関係をA>E>G>Cとし、他方方の側の張り出し量の関係をB<F<H<Dとしているが、一方の側の張り出し量の関係をA<E<G<Cとし、他方の側の張り出し量の関係をB>F>H>Dとしてもよい。ここで、張り出し量の差分を実施の形態1で示した式(1)、式(2)により電気角に直したものを段スキュー角θ1およびθ2とする。
段スキュー角θ1およびθ2を、適切な角度に設定することで、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。本実施の形態では、電機子コア212を構成する複数のティース214の先端部全てに同一の段スキュー角を設けている。なお、本実施の形態では、各コアブロック214a〜214d間での張り出し量の差分が均等になるように、第2および第3のコアブロック214b,214cの張り出し量をそれぞれ、E=(2×A+C)/3、G=(A+2×C)/3、F=(2×B+D)/3、H=(B+2×D)/3に設定している。
図26は、段スキューの理論的効果を段スキュー角毎に計算した結果であり、段スキューが構成されない段スキュー角0°の場合(すなわちA=E=G=C、B=F=H=Dの場合)の成分を1としたとき、コギングの各次数の成分の比率を示す。図26の表で、マイナスの符号がついた箇所は、コギング波形の位相が反転することを示している。段スキュー角を構成することによって、段スキュー角に応じてコギングの各次数の成分を図26の表に示した比率で低減することができる。図26の表からわかるように、ティース214の先端部を4段スキュー構造にしたことによって、実施の形態1の構成に比べて、特に段スキュー角30°〜45°の領域においてコギングの6次〜16次成分の低減効果が大きくなる。
なお、段スキュー角を決定するにあたって、第1のコアブロック214aにおける摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量Aと第4のコアブロック214dにおける摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量Dとを同一とし、さらに、第1のコアブロック214aにおける摺動方向の他方の張り出し部の張り出し量Bと第4のコアブロック214dにおける摺動方向の一方の張り出し部の張り出し量Cとを同一とすることが望ましい。同様に、第2のコアブロック214bの張り出し量Eと第3のコアブロック214cの張り出し量Hとを同一とし、さらに、第2のコアブロック214bの張り出し量Fと第3のコアブロック214cの張り出し量Gとを同一とすることが望ましい。つまり、張り出し量A〜Hが、A=D,B=C,E=H,F=Gの関係を満たすように設定したほうが望ましい。このような構成によって、第1のコアブロック214aを反転すれば、第1のコアブロック214aと第4のコアブロック214dとの形状が同一形状となり、第2のコアブロック214bを反転すれば、第2のコアブロック214bと第3のコアブロック214cとの形状が同一形状となるため、部品を共通化できるので、部品点数が低減できる。
以上のように、ティース214の先端部を4つのコアブロック214a,214b、214c,214dに分け、それぞれのティース214の先端部の張り出し部の長さが異なる形状とし、段スキュー角を所望の値に設定することにより、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。また、固定子を片側に1つしか備えていない対向型リニアモータにおいても、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。
実施の形態10.
図27は、本発明の実施の形態10の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、各ティースの先端部が多数のコアブロックよって分割され、各ティースの先端部の可動子方向の両側部が、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して傾斜するように形成された斜めスキュー構造となっている点が実施の形態1と異なる。図27において、電機子コア222には、ティース224が設けられている。ティース224の先端部は、複数の領域である多数のコアブロックにそれぞれ分けられ、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。多数のコアブロックの隣り合うコアブロック同士の間で、張り出し部の張り出し量が異なっているので、ティース224の先端部の張り出し部の輪郭線はA方向に対して略傾斜している。つまり、ティース224の先端部の摺動方向の端部は、A方向に対して傾斜する斜めスキュー構造になっている。なお、電機子コアを積層鋼鈑で作製する場合には、コアブロックに相当する1枚〜数枚の鋼鈑の張り出し量を少しずつ変化させ、積層することで、斜めスキュー構造を有する電機子コアを得ることができる。
図27に示すように、ティース224の先端部における摺動方向の一方の側のA方向の一端の張り出し量をA、A方向の他端の張り出し量をCとし、ティース224の先端部における摺動方向の他方の側のA方向の一端の張り出し量をB、A方向の他端の張り出し量をDとしている。ここで、張り出し量の差分を式(3)、式(4)により電気角に直したものを斜めスキュー角θ1’およびθ2’とする。
θ1’=(A−C)×180°/τ −−−(3)
θ2’=(D−B)×180°/τ −−−(4)
斜めスキュー角θ1’およびθ2’を、適切な角度に設定することで、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。本実施の形態では、電機子コア222を構成する複数のティース224の先端部全てに同一の斜めスキュー角を設けている。
図28は、斜めスキューの理論的効果を斜めスキュー角毎に計算した結果であり、斜めスキューが構成されない斜めスキュー角0°の場合(すなわちA=C、B=Dの場合)の成分を1としたとき、コギングの各次数の成分の比率を示す。図28の表で、マイナスの符号がついた箇所は、コギング波形の位相が反転することを示している。斜めスキュー角を構成することによって、斜めスキュー角に応じてコギングの各次数の成分を図28の表に示した比率で低減することができる。図28の表からわかるように、ティース224の先端部を斜めスキュー構造にしたことによって、実施の形態1の構成に比べて、特に斜めスキュー角30°〜45°の領域でコギングの6次〜16次成分の低減効果が大きくなる。
以上のように、ティース224の先端部を多数のコアブロックによって斜めスキュー構造にすることにより、斜めスキュー角を所望の値に設定することにより、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。また、固定子を片側に1つしか備えていない対向型リニアモータにおいても、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。
実施の形態11.
図29は、本発明の実施の形態11の電機子コアの斜視図である。本実施の形態の電機子コアは、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けないという点で実施の形態8と異なっている。
図29において、電機子コア232には、ティース204,235,236が設けられ、それぞれのティース204,235,236の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース204,235,236の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ永久磁石の磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して複数の領域である3つのコアブロックにそれぞれ分けられている3段スキュー構造である。それぞれのコアブロックは、第1のコアブロック204a,235a,236a、第2のコアブロック204b,235b,236b、第3のコアブロック204c,235c,236cとする。なお、電機子コア232の摺動方向の両端に設けられた2つのティース235,236以外の内側のティ−ス204の先端部には、実施の形態8に示したものと同様に摺動方向の両側に張り出し部が設けられており、3段スキュー構造となっている。
ここで、両端のティース235,236の先端部の内側(隣にティースが有る側)には実施の形態8に示したものと同様に、張り出し部が設けられているが、両端のティース235,236の先端部の外側(隣にティースが無い側)における張り出し部の形状は、A方向に隣り合う領域であるコアブロック間で同一形状としている。つまり、隣り合う領域間である第1のコアブロック235a(236a)と第2のコアブロック235b(236b)との間、および第2のコアブロック235b(236b)と第3のコアブロック235c(236c)との間で摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量が異なっている。このため、摺動方向の両端に位置する2つのティース235,236の先端部のそれぞれ外側(隣にティースが無い側)には張り出し部が設けられておらず、段スキュー構造となっていない。
このように、摺動方向の両端に位置する2つのティース235,236の先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けない構成にすることによって、全てのティースの先端部に同じように段スキューを設けた構成に比べ、コギング推力が低減し、特にコギング推力の2次成分を低減することができる。また、ティース204,235,236の先端部を3段スキュー構造にしたことによって、実施の形態2の構成に比べて、特に段スキュー角30°付近でコギングの6次〜16次成分の低減効果が大きくなる。
なお、本実施の形態では、ティースの先端部を3段スキュー構造としたが、ティースの先端部を実施の形態9で示した4段スキュー構造、実施の形態10で示した斜めスキュー構造として、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側(隣にティースが無い側)にはスキュー構造が設けられていない構成にしてもよい。このような構成によって、さらに段スキュー角30°〜45°の領域でコギングの6次〜16次成分の低減が大きくなるという効果が得られる。
実施の形態12.
図30は、本発明の実施の形態12の電機子コアの斜視図である。本実施の形態の電機子コアは、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみにスキューを設けず、かつ、張り出し部の形状をマイナスの突部である切り欠いた形状とした点で実施の形態10と異なっている。
図30において、電機子コア242には、ティース224,245,246が設けられている。それぞれのティース224,245,246の先端部は、複数の領域である多数のコアブロックにそれぞれ分けられ、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。多数のコアブロックの隣り合うコアブロック同士の間で、張り出し部の張り出し量が異なっているので、ティース224,245,246の先端部の張り出し部の輪郭線はA方向に対して略傾斜している。つまり、ティース224,245,246(ティース245,246は内側のみ)の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して斜めスキュー構造になっている。なお、電機子コアを積層鋼鈑で作製する場合には、コアブロックに相当する1枚〜数枚の鋼鈑の張り出し量を少しずつ変化させ、積層することで、斜めスキュー構造を有する電機子コアを得ることができる。
ここで、両端のティース245,246の先端部の内側(隣にティースが有る側)には実施の形態10に示したものと同様に、張り出し部が斜めスキュー構造となっているが、両端のティース245,246の先端部の外側(隣にティースが無い側)においては、張り出し部を設けず、逆に角部を一定量だけ切り欠いた形状としている。
このように、摺動方向の両端に位置する2つのティース245,246の先端部のそれぞれ外側のみにスキュー構造を設けず、かつ、張り出し部を切り欠いた形状することによって、全てのティースの先端部に同じように段スキューを設ける構成に比べ、コギング推力が低減し、特にコギング推力の2次成分を低減することができる。さらに、斜めスキュー角30°〜45°の領域でコギングの6次〜16次成分の低減が大きくなるという効果が得られる。
なお、本実施の形態では、ティースの先端部を斜めスキュー構造としたが、ティースの先端部を実施の形態8で示した3段スキュー構造、ティースの先端部を実施の形態9で示した4段スキュー構造として、摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側(隣にティースが無い側)にはスキュー構造を設けず、かつ、張り出し部を切り欠いた形状にしてもよい。
実施の形態13.
図31は、本発明の実施の形態13の電機子コアの斜視図である。本実施の形態は、コアブロックが6つに分かれている点で実施の形態6と異なっている。図31において、電機子コア252には、ティース254が設けられ、ティース254の先端部には、可動子の摺動方向に張り出された張り出し部が形成されている。そして、ティース254の先端部は、可動子の摺動方向に垂直でかつ磁極面に並行な方向であるA方向(積層方向)に対して6つのコアブロックである第1のコアブロック254a、第2のコアブロック254b、第3のコアブロック254c、第4のコアブロック254d、第5のコアブロック254e、第6のコアブロック254fに分けられて構成されている。
ここで、磁極面に垂直な方向から見て、ティース254の先端部のA方向の両端の中心を通る摺動方向に沿った中心線(A方向の中心線)に対して線対称となるように各コアブロック254a〜254fが配置されている。つまり、第1のコアブロック254aと第6のコアブロック254f、第2のコアブロック254bと第5のコアブロック254e、第3のコアブロック254cと第4のコアブロック254dが、それぞれA方向の中心線に対して線対称となるように配置されている。
ティース254の先端部をA方向の中心線に対して線対称となるように6つのコアブロックに分けて配置することによって、実施の形態6において説明したように、6つのコアブロック全体の中心から見ると、隣接するティース254における6つのコアブロックのそれぞれと固定子の永久磁石との間のそれぞれの磁気吸引力が相互にキャンセルするため、リニアガイドに回転力が加わらないので、可動子の振動・騒音を低減することができる。さらに、実施の形態6に比べて、段スキューの段数を増やしているので、特に段スキュー角30°付近でコギングの6次〜16次成分の低減し、スロットコギング推力と可動子の端効果によって生じるコギング推力とを同時に低減することができる。
なお、本実施の形態では、ティースの先端部を6段スキュー構造としたが、ティースの先端部をA方向の中心線に対して線対称となるようにすれば、さらに多段のスキュー構造としてもよい。また、図32に示すように、電機子コア262の各ティース264の先端部をA方向の中心線に対して線対称になるように斜めスキュー構造としてもよい。図32において、ティース264の先端部の張り出し部の輪郭線はA方向に対して略傾斜し、かつ、A方向の中心線に対して線対称である。このような構成によって、さらに段スキュー角30°〜45°の領域でコギングの6次〜16次成分の低減が大きくなるという効果が得られる。
また、本実施の形態では、全てのティースの先端部を同一ものとして電機子コアを構成しているが、実施の形態11で説明したような摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けない構成にしてもよい。図33に6段スキュー構造で、摺動方向の両端に位置する2つのティース275,276の先端部のそれぞれ外側のみに段スキューを設けない電機子コア272の斜視図を示す。このような構成によって、全てのティースの先端部に同じようにスキューを設けた構成に比べ、さらにコギング推力が低減し、特にコギング推力の2次成分を低減することができる。
また、実施の形態12で説明したような摺動方向の両端に位置する2つのティースの先端部のそれぞれ外側のみにスキュー構造を設けず、かつ、張り出し部の形状をマイナスの突部である切り欠いた形状にしてもよい。図34に斜めスキュー構造で、摺動方向の両端に位置する2つのティース285,286の先端部のそれぞれ外側のみに張り出し部の形状を切り欠いた電機子コア282の斜視図を示す。このような構成によって、全てのティースの先端部に同じようにスキューを設けた構成に比べ、さらにコギング推力が低減し、特にコギング推力の2次成分を低減することができる。
なお、各実施の形態1〜11において、ティースの先端部の張り出し部の形状をプラスの突部として例示しているが、図35に示すようにティース94の先端部の張り出し部の形状をマイナスの突部である切り欠いた形状95にしても同様の効果を得ることができる。例えば、電機子コアの摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における摺動方向の外側の一部を切り欠いた構造とし、隣り合うコアブロック間を切り欠いた形状と同一としてもよい。
また、いずれの実施の形態においても、4極6ティースの組合せで例示しているが、いずれの極数・ティース数の組合せであっても本発明を適用することが出来る。
さらに、永久磁石の磁極面が1平面で形成される対向型リニアモータを例示しているが、図36に示したような可動子121の両側に固定子111が備えられ、磁極面が2平面で形成されたタイプの相殺型リニアモータ100にも本発明を適用することができる。

Claims (3)

  1. 交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、
    前記界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよび前記ティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、
    前記固定子と前記可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって、
    前記可動子の摺動方向に垂直でかつ前記磁極面に並行な方向を積層方向とし、
    前記ティースの先端部は、前記摺動方向に張り出された張り出し部を有し、
    少なくとも前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせ、
    前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側の張り出し部および前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせたことを特徴とするリニアモータ。
  2. 交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、
    前記界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよび前記ティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、
    前記固定子と前記可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって
    前記可動子の摺動方向に垂直でかつ前記磁極面に並行な方向を積層方向とし、
    前記ティースの先端部は、前記摺動方向に張り出された張り出し部を有し、
    少なくとも前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせ、
    前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせ、
    前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側の張り出し部は、隣り合う前記領域間での張り出し量を同一としたことを特徴とするリニアモータ。
  3. 交互に異極となるように複数の界磁磁極を直線状に配列して構成した固定子と、
    前記界磁磁極の磁極面に所定の間隙を介して対向する複数のティースを設けた電機子コアおよび前記ティースに巻回されたコイルからなる可動子とを備え、
    前記固定子と前記可動子とを摺動自在に支持したリニアモータであって
    前記可動子の摺動方向に垂直でかつ前記磁極面に並行な方向を積層方向とし、
    前記ティースの先端部は、前記摺動方向に張り出された張り出し部を有し、
    少なくとも前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部は、前記積層方向に対して複数の領域に分けられ、隣り合う前記領域間で前記摺動方向の少なくとも一方の張り出し部の張り出し量を異ならせ、
    前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の内側の張り出し部は、前記電機子コアの前記摺動方向の両端以外に設けられたティースの先端部における張り出し部に対して、前記複数の領域のうちの少なくとも一つの領域で張り出し部の張り出し量を異ならせ、
    前記電機子コアの前記摺動方向の両端に設けられたティースの先端部における前記摺動方向の外側は、前記外側の一部を切り欠いた形状とし、隣り合う前記領域間で前記切り欠いた形状を同一としたことを特徴とするリニアモータ。
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