JP5035052B2 - モータ駆動車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ駆動車両の駆動力制御装置に係り、特に登坂性能に優れたハイブリッド車などのモータ駆動車両の駆動力制御装置に関する。
モータ駆動車の坂道発進時において、坂道の勾配が極めて大きい場合等に、運転者の要求するトルクと登坂に必要なトルクとが釣り合って電動モータがロック状態になるおそれがある。モータロック状態とは、トルク発生の指令を与えても電動モータの回転数が上がらない状態であり、この状態を継続すると、電動モータに電流を供給するインバータ回路の特定のスイッチング素子(トランジスタ)に電流が集中して急激な温度上昇が起こり、このスイッチング素子が故障するおそれがある。坂道での発進時にモータロック状態になった場合には、さらに大きなトルクを発生させてそのロック状態を解除することが要求されるが、上記のように、インバータ回路の発熱レベルは限界に達しているので、大きなトルクを発生させることはできない。一方、坂道からのずり下がりを防止するために、急激にトルクを下げることもできない。
インバータ回路の過熱を抑制すると共に、運転者の要求トルクに応じたトルクを可能な限り出力する駆動力制御装置が特許文献1に開示されている。特許文献1の駆動力制御装置は、運転者の要求トルクが出力可能な最大トルク(以下、短時間最大トルクTmaxと称する)から連続して出力できる最大のトルク(以下、連続最大トルクTconと称する)の範囲を下回るトルクのときには電動モータからその要求トルクが出力されるように電動モータを駆動制御し、要求トルクが短時間最大トルクから連続最大トルクの範囲内のときには要求トルクの出力の最中に要求トルクをその範囲内で制限した制限トルクが所定時間範囲内で繰り返し電動モータから出力されるよう電動モータを駆動制御する。特許文献1には、要求トルクが連続最大トルクよりも大きな場合には、制限トルクが入力され、その制限トルクは連続最大トルクを下限値とすることが開示されている。
特開2004−350422号公報
特許文献1の駆動力制御装置によれば、通常の走行状態においては、運転者の要求トルクに応じたトルクを可能な限り出力すると共に、インバータ回路の過熱を抑制することができるが、上記のモータロック状態には対応することができない。例えば、短時間最大トルクTmaxを発生させてもモータロック状態を解除できない場合には、インバータ回路の過熱を抑制することができない。即ち、この場合には、インバータ回路の発熱が限界であるため制限トルクが入力されるが、図5に示すように、その制限トルクの下限は連続最大トルクTconでありインバータ回路は冷却されない。従って、再度短時間最大トルクTmaxを発生させることもできず、トルク値の低い連続最大トルクTconを維持することになるのでモータロック状態を解除できる可能性は極めて低い。
本発明の目的は、坂道での発進時においてモータロック状態となった場合に、坂道をずり下がることなくインバータ回路を冷却して、繰り返し所定値以上のトルク或いは短時間最大トルクTmaxを出力することが可能なモータ駆動車両の駆動力制御装置を提供することである。
本発明に係るモータ駆動車両の駆動力制御装置は、モータ駆動車を駆動させる電動モータと、電動モータに電流を供給するインバータ回路と、ブレーキの作動を制御するブレーキ制御装置と、インバータ回路から電動モータに供給される電流量を調整して電動モータのトルク発生を制御するトルク制御装置と、を備えるモータ駆動車両の駆動力制御装置であって、トルク制御装置は、モータロック状態におけるインバータ回路の温度が所定温度以上である場合に、ブレーキ制御装置にブレーキを作動させる車両固定手段と、ブレーキの作動を認識して電動モータのトルク発生を制限するトルク発生制限手段と、トルク発生の制限によりインバータ回路の温度が所定温度未満となった場合に、トルク発生の制限を解除して所定値以上のトルクを発生させるトルク増大手段と、一連のモータロック解除プロセスによりモータロック状態を解除できない場合には、その解除プロセスを繰り返し実行する繰り返し手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係るモータ駆動車両の駆動力制御装置によれば、トルク制御装置が、モータロック状態におけるインバータ回路の温度が所定温度以上である場合に、ブレーキ制御装置にブレーキを作動させる車両固定手段と、ブレーキの作動を認識して、電動モータのトルク発生を禁止させるトルク発生制限手段とを有するので、トルクを急激に低下させても坂道をずり下がることがない。従って、トルクの発生を制限することにより、インバータ回路を冷却することが可能になる。
また、トルク制御装置は、トルク発生の禁止によりインバータ回路の温度が所定温度未満となった場合に、トルク発生の禁止を解除して所定値以上のトルクを発生させるトルク増大手段と、一連のモータロック解除プロセスによりモータロック状態を解除できない場合には、その解除プロセスを繰り返し実行する手段とを有するので、例えば、モータロック時におけるトルクよりも大きなトルク、或いは短時間最大トルクTmaxを繰り返し発生させることが可能になり、登坂性能が大幅に向上する。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。図1は、モータ駆動車両の駆動力制御装置10の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、モータ駆動車両の駆動力制御装置10(以下、駆動力制御装置10とする)は、図示しない駆動軸に動力を出力してモータ駆動車を駆動させる電動モータ11を主要構成要素として備え、この電動モータ11の出力を制御するトルク制御装置12を備えている。電動モータ11の出力制御は、インバータ回路13のスイッチング素子を作動させることにより電動モータ11への供給電力を調整して行われている。そのスイッチング素子を含むインバータ回路13の作動を制御するのが、トルク制御装置12である。ここでインバータ回路13とは、図示しないバッテリからの直流電力を三相交流電力に変換して電動モータ11に供給する装置であり、発熱量が大きいため図示しない冷却装置が設置されている。
駆動力制御装置10には、車両の減速や停止を行うブレーキ14及びブレーキ14の作動を制御するブレーキ制御装置15が含まれている。また、インバータ回路13の温度を検出する温度センサ16、電動モータ11の回転子の回転位置及び回転数を検出する位置センサ17及びインバータ回路13内に組み込まれた図示しない電流値センサも駆動力制御装置10の重要な構成要素である。なお、温度センサ16は、インバータ回路13を冷却する冷媒装置に設置され冷媒の温度を測定することにより、インバータ回路13の温度上昇などを検出することができる。
トルク制御装置12は、電動モータ11のトルク発生を制御するだけではなく、駆動力制御装置10の各構成要素の作動を統一的に制御する機能を有する。統一的に制御される各構成要素としては、インバータ回路13及びブレーキ制御装置15が挙げられ、これらの装置はトルク制御装置12から制御指令を受けて電力モータ11やブレーキ14に対して所定の操作を行うことになる。従って、トルク制御装置12は、これらの装置と接続されている。
さらに、トルク制御装置12には、各種センサが接続されており、それらのセンサからの情報が入力される。具体的には、温度センサ16からのインバータ回路13の温度、位置センサ17からの電動モータ11の回転子の回転位置、図示しない電流センサからインバータ回路13の電流値、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ18からのアクセル開度などが図示しない入力ポートを介して入力されている。また、トルク制御装置12からは、インバータ回路13やブレーキ制御装置15に対する制御指令信号などが図示しない出力ポートを介して出力されている。
図1に示すように、トルク制御装置12は、モータロック状態におけるインバータ回路13の温度が所定温度以上である場合に、ブレーキ制御部15にブレーキ14を作動させる車両固定モジュール19を備えている。
上記のように、モータロック状態とは、トルク発生の指令を与えても電動モータ11の回転数が上がらない状態であり、坂道の勾配が極めて大きい場合等に、運転者の要求するトルクと登坂に必要なトルクとが釣り合うことなどにより発生する。この状態を継続すると、電動モータ11に電流を供給するインバータ回路13の特定のスイッチング素子に電流が集中して急激な温度上昇が起こり、このスイッチング素子が故障するおそれがある。坂道での発進時にモータロック状態になった場合には、さらに大きなトルクを発生させてそのロック状態を解除することが要求されるが、定格時間を経過してもモータロック状態を解除できない場合には、スイッチング素子の故障を防止するために、後述するトルク発生の制限を行う必要がある。
モータロック状態の判断は、位置センサ17から入力された電動モータ11の回転数等の情報に基いて行われる。また、インバータ回路13の温度が所定温度以上かどうかについては、温度センサ16から入力されたインバータ回路13の温度に基いて判断される。ここで、所定温度とは、インバータ回路13のスイッチング素子にダメージを与えないために設定される温度であって、車両固定モジュール19の制御パラメータとして予め後述する記憶装置に入力されている。モータロック状態かつインバータ回路13の温度が所定温度以上であれば、ブレーキ制御装置15にブレーキ14を作動させる制御指令を与える。以上の判断及び制御指令を行う機能を有するのが車両固定モジュール19である。ブレーキ14が作動することにより、車両は坂道をずり下がることなく、後述するトルク発生の制限を行うことが可能になる。
トルク制御装置12は、トルク発生を制限する機能を有するトルク発生制限モジュール20を備えている。具体的には、トルク発生制限モジュール20は、車両固定モジュール19によってブレーキ14が作動すると、その作動を認識して、電動モータ11のトルク発生を制限させる機能を有する。即ち、トルク発生制限モジュール20によって、ブレーキ制御装置15からブレーキ14の作動信号を取得して、インバータ回路13に電動モータ11への供給電力を停止させる制御指令が与えられる。このようにトルク発生を制限することによりインバータ回路13の冷却が可能になる。なお、トルク発生の制限とは、トルクを完全にゼロ(Nm)にする場合、即ちトルクの発生を禁止する場合と、トルク値を低下させる場合が含まれるが、インバータ回路13の冷却効率向上等の観点から、トルク発生を禁止することが好ましい。以下では、トルク発生の制限として、トルク発生を禁止する場合について説明する。
トルク制御装置12は、トルク発生の禁止によりインバータ回路13の温度が所定温度未満となった場合に、トルク発生の禁止を解除して所定値以上のトルクを発生させるトルク増大モジュール21を備えている。具体的には、トルク増大モジュール21は、温度センサ16から入力されるインバータ回路13の温度が所定温度以下であるか否かを判断する機能を有する。さらに、所定温度未満である場合には、トルク発生制限モジュール20にトルク発生の禁止を解除させる制御指令を与えると共に、インバータ回路13に電動モータ11に対して電力を供給させる制御指令を与える機能を有する。
ここで所定値以上のトルクとしては、上記の要求トルクよりも大きなトルク、或いは短時間最大トルクTmaxを設定することができる。予め設定されるトルクによって上記の所定温度が異なり、インバータ回路13の冷却時間、即ちトルク発生の禁止時間も異なることになる。また、後述する繰り返しモジュール22によって、繰り返し一連のモータロック解除プロセスが実行された場合には、トルク増大モジュール21は、前プロセスよりも大きなトルクを所定値以上のトルクとして設定することができる。
所定値以上のトルクとして、上記の要求トルクよりも大きなトルクを設定する場合には、トルク増大モジュール21によって、電流値センサから入力される要求トルクを発生する電流量を認識して、その電流量に予め設定された割合を乗じて、要求トルク発生時よりも大きな電流量を電力モータ11に供給させる制御指令を与えることができる。このようにモータロック発生時の要求トルクよりも大きなトルク、或いは短時間最大トルクTmaxを電動モータ11から出力することができるので登坂性能が大幅に向上する。
一連のモータロック解除プロセスによりモータロック状態を解除できない場合には、その解除プロセスを繰り返し実行させる機能を有する繰り返しモジュール22を備える。繰り返しモジュール22は、車両固定モジュール19と同様に、位置センサ17から入力される電動モータ11の回転数等からモータロック状態を判断する機能と、モータロック状態が継続している場合には、インバータ回路13の温度が所定温度以下であるか否かを判断する機能を有する。さらに、インバータ回路13の温度が所定温度以上である場合には、車両固定モジュール19に車両を固定させる制御指令を与える機能を有する。
トルク制御装置12は、CPUと、予め設定されたインバータ回路13の温度などの制御パラメータ、制御プログラム、各センサからの情報などを一時的又は恒久的に記憶する記録装置と、入出力ポートなどを備える装置であって、マイクロプロセッサ等によって構成されている。各手段の機能は、ソフトウェアを実行することで実現でき、具体的には、記憶装置に記憶された制御プログラムを実行することにより実現できる。従って、上述の各手段は、制御プログラムに備えられていることが好ましい。なお、トルク制御装置12を構成するマイクロプロセッサ等は、電動モータ11の制御を行うパワーコントロールユニットや車両の制御を統括する車両制御ユニットの一部に組み込むことができる。
上記構成の駆動力制御装置10の作用、特にトルク制御装置12の機能について、図2、図3及び図4を加えて詳細に説明する。図2は、坂道発進時でのモータロック状態における駆動力制御装置10の処理手順を示すフローチャートであり、各手順は制御プログラムの各処理手順に対応する。図3は、坂道発進時でのモータロック状態における発生トルクの時間経過を示す図である。図4は、図3において発生トルクとして短時間最大トルクTmaxを繰り返す場合を示す図である。
まず初めに、アクセル開度に基いて電動モータ11からトルクが出力される(S10)。図2において、モータ駆動車が坂道で停止している状態がSTARTであり、この状態で運転者がアクセルペダルを踏み込むと、その踏み込み量に応じてアクセル開度が決定される。アクセル開度は、アクセルペダルポジションセンサ18により検出される。アクセル開度の情報は、要求トルク発生モジュール23に入力されて要求トルクが算出される。算出された要求トルクに基いて、インバータ回路13に電動モータ11に対して必要量の電力を供給させることにより、電動モータから運転者の要求トルクが出力される。図3及び図4に示すように、時間0の車両が坂道で停止している状態から、要求トルクが発生されて瞬時にトルク値が上昇する。図4では、アクセル開度が全開であり、短時間最大トルクTmaxが要求トルクとして出力される。この手順は、トルク制御装置12の要求トルク発生モジュール23の機能によって実行される。
上記の要求トルクが登坂トルクと同程度であった場合には、電動モータ11がロック状態になるおそれがある。電動モータ11の回転数に基いてモータロック状態であるか否かが判断される(S11)。電動モータ11の回転数は、位置センサ17によって検出されて、トルク制御装置12に入力される。モータロック状態では電動モータ11の回転数が0となる、或いは回転子の位置が変化しないので、モータロック状態であるか否かを判断することができる。通常の回転状態、即ちモータロック状態ではない場合には、上記の要求トルクに応じたトルクが電動モータ11から出力されて、モータ駆動車両は登坂走行を行う。
一方、モータロック状態である場合には、インバータ回路13の温度が所定温度以上であるか否かが判断される(S12)。インバータ回路13の温度は、温度センサ16によって検出され、トルク制御装置12に入力される。モータロック状態を一定時間維持すると、モータに電流を供給するインバータ回路13の特定のスイッチング素子に電流が集中して急激な温度上昇が起こるため、図3及び図4に示す定格時間が経過すると上記の要求トルクを維持することができない。従って、インバータ回路13の温度が所定温度以上であれば、スイッチング素子の故障を防止するために、後述するトルク発生の禁止手順が実行される。一方、インバータ回路13の温度が所定温度未満であれば、上記の要求トルクに応じたトルクが電動モータ11から出力されて、再びモータロック状態であるか否かが判断される。
モータロック状態であり、且つインバータ回路13の温度が所定温度以上である場合には、ブレーキ14を作動させて車両を固定する(S13)。具体的には、ブレーキ制御装置15にブレーキ14を作動させる制御指令を与える。図3及び図4に示すように、上記の要求トルクを維持した状態において、ブレーキ14が作動して車両が固定される。従って、車両は坂道をずり下がることなく、後述するトルク発生の制限を実行することが可能になる。S11〜S13の手順は、トルク制御装置12の車両固定モジュール19の機能によって実行される。なお、S13以降の手順がモータロック状態を解除するためのプロセスである。
ブレーキ14が作動して車両が固定されると、電動モータ11のトルク発生を禁止する(S14)。具体的には、ブレーキ制御装置15からブレーキ14の作動信号がトルク制御装置12に入力されることによりこれを認識し、インバータ回路13が電動モータ11に対する電力の供給を停止することにより、電動モータ11のトルク発生を禁止する。図3及び図4に示すように、ブレーキ14が作動するのとほぼ同時にトルクが急激に低下してその発生が禁止される。このようにトルク発生を制限することによりインバータ回路13の冷却が可能になるのである。この手順は、トルク制御装置12のトルク発生制限モジュール20の機能によって実行される。なお、電動モータ11のトルク発生の禁止は、トルク制御装置12に入力されるインバータ回路13の温度が所定温度未満になり、トルク増大モジュール21からの禁止解除指令があるまで実行される。図3及び図4に示すように、トルク発生の禁止時間がインバータ回路13の冷却時間である。
トルク発生の禁止から所定時間経過後に、インバータ回路13の温度が所定温度未満となった場合には、トルク発生の禁止を解除して所定値以上のトルクを発生させる(S15)。具体的には、インバータ回路13の温度が所定温度未満であると判断した場合には、トルク発生制限モジュール20に禁止解除信号を出力すると共に、インバータ回路13に電力モータ11に対して電力の供給させる制御指令を与える。インバータ回路13から供給される電力量は、所定値以上のトルクを発生させるために必要な量である。
上述のように、所定値以上のトルクとしては、上記の要求トルクよりも大きなトルク、或いは短時間最大トルクTmaxを設定することができる。また、後述する繰り返しモジュール22によって、繰り返し一連のモータロック解除プロセスが実行された場合には、前プロセスよりも大きなトルクを所定値以上のトルクとして設定することができる。要求トルクよりも大きなトルクを発生させる場合には、要求トルクを発生させる電流量を認識して、その電流量に予め設定された割合を乗じて出力するトルクを算出し、対応する電流量を電力モータ11に供給させる制御指令をインバータ回路13に与える。この制御指令は、運転者がさらにアクセルペダルを踏み込まなくても実行することができる。なお、短時間最大トルクTmaxを設定する場合には、上記の要求トルクを発生させる電流量を認識する必要はない。図3及び図4に示すように、モータロック発生時の要求トルクよりも大きなトルク、或いは短時間最大トルクTmaxを電動モータ11から出力することができるので登坂性能が大幅に向上する。この手順は、トルク制御装置12のトルク増大モジュール21の機能によって実行される。
S13〜S15のモータロック解除プロセスによりモータロック状態を解除できない場合には、その解除プロセスが繰り返し実行される。まず、S11と同様に、電動モータ11の回転数に基いてモータロック状態であるか否かが判断される(S16)。通常の回転状態、即ちモータロック状態ではない場合には、トルク増大モジュール21に基いたトルクが電動モータ11から出力されて、モータ駆動車両は登坂走行を行う。一方、モータロック状態である場合には、S12と同様に、インバータ回路13の温度が所定温度以上であるか否かが判断される(S17)。インバータ回路13の温度が所定温度未満であれば、トルク増大モジュール21に基いたトルクが電動モータ11から出力されて、再びモータロック状態であるか否かが判断される。インバータ回路13の温度が所定温度以上であれば、車両固定モジュール19に車両を固定させる制御指令を与える。従って、再度S13の処理手順が実行されることになり、一連のモータロック解除プロセスは、モータロック状態が解除されるまで繰り返し行われる。この手順は、トルク制御装置12の繰り返しモジュール22の機能によって実行される。
以上のように、駆動力制御装置10によれば、トルク制御装置12が、ブレーキ制御装置15にブレーキ14を作動させる車両固定モジュール19と、ブレーキ14の作動を認識して、電動モータ11のトルク発生を禁止させるトルク発生制限モジュール20とを有するので、トルクを急激に低下させても坂道をずり下がることがなく、トルクの発生を禁止することにより、インバータ回路13を冷却することが可能になる。
また、トルク制御装置12は、トルク発生の禁止によりインバータ回路13が冷却されて所定温度未満となった場合に、トルク発生の禁止を解除して所定値以上のトルク、例えば、短時間最大トルクTmaxを発生させるトルク増大手段を有する。さらに、一連のモータロック解除プロセス(S13〜S15)によりモータロック状態を解除できない場合には、その解除プロセスを繰り返し実行する繰り返しモジュール22を有するので、短時間最大トルクTmax等を繰り返し発生させることが可能になり、登坂性能が大幅に向上する。
モータ駆動車両の駆動力制御装置の構成を示すブロック図である。 坂道発進時でのモータロック状態における駆動力制御装置10の処理手順を示すフローチャートである。 坂道発進時でのモータロック状態における発生トルクの時間経過を示す図である。 図3において発生トルクとして短時間最大トルクTmaxを繰り返す場合を示す図である。 従来の駆動力制御装置の坂道発進時でのモータロック状態における発生トルクの時間経過を示す図である。
符号の説明
10 モータ駆動車両の駆動力制御装置、11 電動モータ、12 トルク制御装置、13 インバータ回路、14 ブレーキ、15 ブレーキ制御装置、16 温度センサ、17 位置センサ、18 アクセルペダルポジションセンサ、19 車両固定モジュール、20 トルク発生制限モジュール、21 トルク増大モジュール、22 繰り返しモジュール、23 要求トルク発生モジュール。

Claims (2)

  1. モータ駆動車を駆動させる電動モータと、電動モータに電流を供給するインバータ回路と、ブレーキの作動を制御するブレーキ制御装置と、インバータ回路から電動モータに供給される電流量を調整して電動モータのトルク発生を制御するトルク制御装置と、を備えるモータ駆動車両の駆動力制御装置であって、
    トルク制御装置は、
    モータロック状態であり、且つインバータ回路の温度が所定温度以上である場合に、ブレーキ制御装置にブレーキを作動させ
    当該ブレーキの作動を認識して電動モータのトルク発生を制限
    当該トルク発生の制限によりインバータ回路の温度が所定温度未満となった場合に、トルク発生の制限を解除して所定値以上のトルクを発生させると共に、一連のモータロック解除プロセスによりモータロック状態を解除できない場合には、その解除プロセスを繰り返し実行することを特徴とするモータ駆動車両の駆動力制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動車両の駆動力制御装置において、
    前記所定値以上のトルクは、出力可能な最大トルクであるモータ駆動車両の駆動力制御装置。
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