JP5447193B2 - 車両の駆動装置 - Google Patents
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Description
に応じたアクセル開度が検出される。また、記憶手段によって、回転電機の回転が機械的にロックされるギア段に変速させた際に検出されたアクセル開度に関する第1アクセル開度情報が記憶される。
(基本構成)
第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動装置の構成について、図1乃至図6を参照して説明する。ここに、図1は、第1実施形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の概要を示している。車両1はいわゆるハイブリッド車両として構成されている。周知のようにハイブリッド車両は、内燃機関を走行用の駆動力源として備えるとともに、電動機やモータ・ジェネレータ等の回転電機を他の走行用の駆動力源として備えた車両である。図2は、第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動装置に設けられた電子制御装置の入出力信号を説明する図である。図3は、第1実施形態に係る油圧制御回路70のうちクラッチC1、C2、およびブレーキB1〜B3の各油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)AC1、AC2、AB1、AB2、AB3の作動を制御するリニアソレノイドバルブSL1〜SL5に関する回路図である。
図2は、第1実施形態に係る変速機構8を制御するための制御装置30に入力される信号及びその制御装置30から出力される信号を例示している。この制御装置30は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより内燃機関3、MG1、MG2に関するハイブリッド駆動制御、変速機構8の変速制御等の駆動制御を実行するものである。
図3は、変速機構8の油圧制御回路のうちクラッチCL1、CL2、CL3、およびブレーキB1、B2の各油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)AC1、AC2、AC3、AB1、AB2の作動を制御するリニアソレノイドバルブSL1〜SL5に関する回路図である。
次に、図4乃至図6を参照して、第1実施形態に係るクラッチ及びブレーキの作動状態とギア段(即ち、動作モード)との対応付けについて説明する。ここに、図4は、第1実施形態に係る駆動装置の変速機構8のクラッチCL1、CL2、CL3、及びブレーキB1、B2の作動状態とギア段(即ち、動作モード)とを対応付けた係合表を示している。図中の「○」は係合状態を意味し、「−」は解放状態を意味している。
図4に加えて、上述した図1に示されるように、変速機構8は、クラッチCL1、及びOWクラッチF1(以下、適宜「OWC」と称す)を係合状態とする。一方で、クラッチCL2、CL3、ブレーキB1、及びブレーキB2を解放状態にする。これにより、伝達軸6の回転を、サンギアS1及びピニオン16を介して所定のギア比で出力軸7に伝達する第1ギア段を成立させる。尚、ブレーキB2は解放状態の代わりに係合状態であってよい。具体的には、図5中の線L1上の点P1に示されるように、第1ギア段が成立した際には、出力軸7の回転数は、(i)クラッチCL1が係合状態である場合におけるサンギアS1の回転数と、(ii)ブレーキB2、及びOWクラッチF1が係合状態であり回転が停止したリングギアR1の回転数、即ちゼロとの間の範囲内にある。
また、図4に加えて、上述した図1に示されるように、変速機構8は、変速機構へ入力されるトルクが、車両を前進させるトルクの向きを正方向としてこの正方向になる場合、クラッチCL1、及びブレーキB1を係合状態とする。ブレーキB1を係合状態とすることによりサンギアS2をケース17に固定する。一方で、クラッチCL2、CL3、ブレーキB2及びOWクラッチF1を解放状態にする。これにより、伝達軸6の回転を、サンギアS1及びピニオン16を介して所定のギア比で出力軸7に伝達する第2ギア段を成立させる。具体的には、図5中の線L2上の点P2に示されるように、第2ギア段が成立した際には、出力軸7の回転数は、(i)クラッチCL1が係合状態である場合におけるサンギアS1の回転数と、(ii)ブレーキB1が係合状態であり回転が停止したサンギアS2の回転数、即ちゼロとの間の範囲内にある。
図4に加えて、上述した図1に示されるように、変速機構8は、第2ギア段において、変速機構へ入力されるトルクが車両を前進させるトルクの向きを正方向として負方向になる場合、即ち、変速機構へ入力されるトルクが車両を後進させるトルクの向きになる場合、クラッチCL1、ブレーキB1、及びOWクラッチF1が係合状態となる。具体的には、OWクラッチF1は、キャリアC3と係合状態となる。ブレーキB1を係合状態とすることによりサンギアS2をケース17に固定する。一方で、クラッチCL2、CL3、及びブレーキB2を解放状態にする。このように変速機構8がクラッチCL1、ブレーキB1、及びOWクラッチF1をそれぞれ係合状態にすることにより、ヒルホールドを成立させることができる。ここに、本実施形態に係るヒルホールドとは、車両1が水平方向に対して傾いた坂路を登る場合、車両1内で作用する機構的又は機械的な力の均衡によって、車両1が坂路上を停止することを意味する。即ち、上述した第2ギア段において、出力軸7の回転方向が車両を後進させる方向である場合、クラッチCL1、ブレーキB1、及びOWクラッチF1が係合状態になり、車両を後進させる方向に力を受ける出力軸7は、(i)ケース17によって固定されたサンギアS2と、(ii)このサンギアS2及びOWクラッチF1によって固定されたキャリアC3とによって固定され、変速機構8の全体がロックされる。従って、車両1が水平方向に対して傾いた坂路を登る際に停止した場合に、第2ギア段としてブレーキB1及びクラッチCL1の両者を係合状態とすることにより、OWクラッチF1を係合状態とさせ、駆動輪11からのトルクの入力を変速機構8で受け止めることができるため、車両1が坂路からずり下がることを防止することができる。
また、図4に加えて、上述した図1に示されるように、変速機構8は、クラッチCL1、CL2を係合状態とする。一方で、クラッチCL3、ブレーキB1、B2、及びOWクラッチF1を解放状態にする。これにより、伝達軸6の回転を、サンギアS1、ピニオン16及びキャリアC3を介して所定のギア比で出力軸7に伝達する第3ギア段を成立させる。具体的には、図5中の線L3上の点P3に示されるように、第3ギア段が成立した際には、出力軸7の回転数は、クラッチCL1が係合状態である場合におけるサンギアS1の回転数と同じになると共に、クラッチCL2が係合状態である場合におけるキャリアC3の回転数と同じになる。
また、図4に加えて、上述した図1に示されるように、変速機構8は、クラッチCL2、及びブレーキB1を係合状態とする。ブレーキB1を係合状態とすることによりサンギアS2をケース17に固定する。一方で、クラッチCL1、CL3、ブレーキB2、及びOWクラッチF1を解放状態にする。これにより、伝達軸6の回転を、キャリアC3、及びリングギアR1を介して所定のギア比で出力軸7に伝達する第4ギア段を成立させる。具体的には、図5中の線L4上の点P4に示されるように、第4ギア段が成立した際には、出力軸7の回転数は、ブレーキB1が係合状態であり回転が停止したサンギアS2の回転数、即ちゼロと、クラッチCL2が係合状態である場合におけるリングギアR1の回転数とを結んだ線上にある。
また、図4に加えて、上述した図1に示されるように、変速機構8は、クラッチCL3、及びブレーキB2を係合状態とする。ブレーキB2を係合状態とすることによりリングギアR1をケース17に固定し、キャリアC3のピニオンの自転を固定する。一方で、クラッチCL1、CL3、ブレーキB1、及びOWクラッチF1を解放状態にする。これにより、伝達軸6の回転を、キャリアC3のピニオンの公転を介して所定のギア比で出力軸7に伝達する反転ギア段を成立させる。具体的には、図5中の線Lr上の点Prevに示されるように、反転ギア段が成立した際には、出力軸7の回転数は、クラッチCL3が係合状態である場合におけるサンギアS2の回転数と、ブレーキB2が係合状態であり回転が停止したリングギアR1の回転数、即ちゼロとを結んだ線上にある。
また、図4に加えて、上述した図1に示されるように、変速機構8は、クラッチCL1、CL2、CL3、ブレーキB1、B2、及びOWクラッチF1を解放状態にする。これにより、伝達軸6の回転を、出力軸7に伝達しないニュートラル状態を成立させる。
次に、図7に加えて上述した図1を適宜、参照して、変速機構8による変速制御について説明する。ここに、図7は、第1実施形態に係る駆動装置における駆動トルクと車速との定量的及び定性的な関係を示したグラフ(図7(a))、及び当該駆動装置におけるシフトレバーの概略図(図7(b))である。
次に、図8を参照して、本実施形態に係る車両の駆動装置の動作原理について説明する。ここに、図8は、第1実施形態に係る車両の駆動装置における動作の流れを示したフローチャートである。尚、この図8で示された動作は、例えば数マイクロ秒等の所定周期で繰り返し実行される。
次に、上記第1実施形態の構成及び動作を前提とした、第2実施形態に係るハイブリッド車両の制御装置について、図9及び図10を参照して説明する。尚、第2実施形態において、上述した第1実施形態と概ね同様の処理には、同一のステップ番号を付し、それらの説明は適宜、省略する。
また、このヒルホールド継続範囲H1の下限値θminは、次の式(2)で示されるように、ヒルホールドの成立時のアクセル開度θ0より第2所定量Δθ2だけ小さい値である。但し、次の式(3)で示されるように、第1所定量Δθ1は、第2所定量Δθ2より小さくさせる。
但し、Δθ1 < Δθ2 …… (3)
このように、第2実施形態では、車両1の運転者が操作したアクセル開度θ1と、ヒルホールドの成立時のアクセル開度θ0を基準としたヒルホールド継続範囲H1との比較によって、運転者がヒルホールドの成立を解除する意志を持っているか否かを推定する。これにより、運転者の意志を適切に反映させたタイミングで、ヒルホールドが成立した状態からアクセルホールドへ的確に切り換えることが可能である。
2A…駆動装置
3…内燃機関
4(MG1)…回転電機としての第1モータ・ジェネレータ
5…動力分配機構
6…伝達軸
7…出力軸
8…変速機構
10(MG2)…第2モータ・ジェネレータ
11…左右の駆動輪
12…差動装置
20…アクセルペダル
21…シフトレバー
30…制御装置
31…車速センサ
32…アクセル開度センサ
B1…ブレーキ
B2…ブレーキ
C3…キャリア
CL1…クラッチ
CL2…クラッチ
CL3…クラッチ
F1…OWクラッチ
R1…リングギア
S2…サンギア
S1…サンギア。
Claims (1)
- 回転電機と、
前記回転電機及び機関のうち少なくとも前記回転電機に連結された伝達部材と、
車両の駆動輪に動力を出力する出力部材と、
前記伝達部材から前記出力部材までの動力伝達経路に設けられると共に、相互に差動回転可能な複数の要素を有する変速機構と、
前記回転電機が単相通電状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記単相通電状態であると判定される場合、前記回転電機の回転が機械的にロックされるギア段へ変速するように前記変速機構を制御する制御手段と、
運転者の指示に応じたアクセル開度を検出する検出手段と、
前記ギア段に変速させた際に検出されたアクセル開度に関する第1アクセル開度情報を記憶する記憶手段と
を備え、
前記制御手段は、前記検出されたアクセル開度が、前記記憶された第1アクセル開度情報が示すアクセル開度から所定量以上変化した場合、前記ギア段から前記ギア段と異なる他のギア段へ変速するように前記変速機構を制御する
ことを特徴とする車両の駆動装置。
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JP2010129179A JP5447193B2 (ja) | 2010-06-04 | 2010-06-04 | 車両の駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010129179A JP5447193B2 (ja) | 2010-06-04 | 2010-06-04 | 車両の駆動装置 |
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ID=45472393
Family Applications (1)
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2010
- 2010-06-04 JP JP2010129179A patent/JP5447193B2/ja active Active
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