以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、図1乃至図3を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1はパチンコ機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図であり、図3は図柄表示装置8の拡大図である。
図1に示すように、パチンコ機1の正面の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持したガラス枠13で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。さらに、ガラス枠13の上方の左右の角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。また、ガラス枠13の前面には演出用の電飾ランプが複数設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤2の前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、LCDから構成された表示画面28、各種ランプ、LED等を備えた図柄表示装置8が設けられている。この図柄表示装置8の左側方には普通図柄始動ゲート12が設けられている。また、図柄表示装置8の下側には特別図柄始動電動役物15が設けられており、特別図柄始動電動役物15の下方に大入賞口16が設けられている。そして、大入賞口16の左側に普通入賞口17、19が設けられており、右側に普通入賞口18、20が設けられている。
また、図柄表示装置8の左肩にはワープ入口22が設けられている。さらに、図柄表示装置8の下部にはワープ出口21が設けられ、ワープ入口22を通過した遊技球は図柄表示装置8の内部(ワープゾーン)を通ってワープ出口21へ現出するようになっている。ワープ出口21に現出した遊技球は、ワープ出口21の直下に設けられている特別図柄始動電動役物15に向かって落下するので、特別図柄始動電動役物15に入賞しやすい。尚、遊技盤2には、上記以外に種々の電飾ランプやその他の電飾用LED、風車及び多数の障害釘等が設けられている。
次に、図3を参照して図柄表示装置8について説明する。図3に示すように、図柄表示装置8は中央に表示画面28を備えている。この表示画面28には動画やメッセージ等様々な映像が表示されるが、特に大当たり判定の結果を報知する際には、表示画面28に横並びに左、右、中央の順で左デモ図柄表示部D1、右デモ図柄表示部D2、中デモ図柄表示部D3の3つの表示領域が設けられている。本実施の形態では、デモ図柄表示部D1〜D3には、大きい数字から成る複数種類のデモ図柄80と、デモ図柄80に付設され、丸で囲まれた数字からなる付加図柄81が表示される。この詳細は後述する。そして、デモ図柄表示部D1〜D3は、遊技者の目を惹くように後述の特別図柄表示部25よりも広い領域を占めている。
また、図柄表示装置8は、表示画面28の右下に11セグメントLEDから構成される特別図柄表示部25及び普通図柄表示部24が設けられている。特別図柄表示部25は2つの11セグメントLEDで構成され、2文字のアルファベットの特別図柄を表示する。ここで、本実施の形態では特別図柄としてアルファベットの組み合わせを用いているため、特別図柄表示部25に全てのアルファベットを表示可能な11セグメントを備えているが、これに限られない。例えば、特別図柄として、7セグメントで表示可能なアルファベットや数字、またはこれらの組み合わせを用いる場合には7セグメントを使用できる。また、表示画面28内の一部に特別図柄表示部25を設けてもよい。一方、普通図柄表示部24は1つのLEDで構成され、点灯状態が普通当たりの当選を示し、消灯が普通当たりの落選を示しており、点滅状態がこれから普通当たりの判定結果を報知することを示す変動状態とされている。
また、特別図柄表示部25の右下には2つのLEDからなる特別図柄記憶数表示LED60が設けられており、特別図柄始動電動役物15(図2参照)に入賞し、特別図柄表示部25に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂特別図柄作動保留球数を示している。そして、その下の2つのLEDは普通図柄記憶数表示LED59であり、普通図柄始動ゲート12(図2参照)へ入賞し、普通図柄表示部24に普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂普通図柄作動保留球数を示している。特別図柄記憶数表示LED60及び普通図柄記憶数表示LED59は、共に下側のLEDのみ点灯が保留球数「1」、両方のLED点灯が保留球数「2」、下側のLEDのみ点滅が保留球数「3」、両方のLED点滅が保留球数「4」を示している。
ここで、本実施の形態のパチンコ機1の遊技及び演出について説明する。パチンコ機1では、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると、大当たりとするか否かの判定が行われる。大当たりと判定されると、所定回数大入賞口16が開放される「大当たり遊技」が実施される。大当たりの判定の結果は、特別図柄表示部25及びデモ図柄表示部D1〜D3に表示される。特別図柄表示部25では、まずそれぞれのセグメントに表示されている図柄が変動した後に、各11セグメントに新たな図柄が順に表示される。そして、特別図柄表示部25が変動表示されている間には、表示画面28においてデモ図柄表示部D1〜D3が変動表示され、左デモ図柄表示部D1が停止表示され、次に右デモ図柄表示部D2が停止表示され、次に中デモ図柄表示部D3が停止表示されて、デモ図柄が確定表示される。尚、デモ図柄表示部D1〜D3の最終的な停止表示は、必ず特別図柄表示部25の停止表示以降に行われるように制御されており、デモ図柄表示部D1〜D3による報知よりも特別図柄表示部25での報知が必ず先に行われるように制御されている。
次に、特別図柄表示部25に表示される大当たり判定の結果について説明する。本実施の形態では、特別図柄表示部25に表示される特別図柄の組み合わせは676種類設けられている。図3に示すように、特別図柄表示部25には2桁の図柄が表示可能であり、A〜Zまでの26種類のアルファベットの組み合わせが表示されるようになっている。そして、本実施の形態では、A、C、E、F、H、J、L、P、U、Yの10種類のアルファベットの組み合わせ100種が「当たり特別図柄」とされており、その他の組み合わせ576種は「はずれ特別図柄」とされている。そして、「当たり特別図柄」はその組み合わせ毎に「確率変動図柄」と「非確率変動図柄」が設けられている。本実施の形態では、100種類のうちの「C、J」、「E、L」、「E、Y」、「F、E」、「H、U」、「J、C」、「J、L」、「L、H」、「P、C」、「P、J」、「U、P」、「Y、H」、「Y、A」、「A、E」、「A、F」、「A、A」の16種類が「確率変動図柄」とされている。そして、その他の「当たり特別図柄」の組み合わせは「非確率変動図柄」とされている。
次に、デモ図柄表示部D1〜D3に表示される大当たり判定の結果について説明する。デモ図柄表示部D1〜D3には、後述するデモ図柄80及び付加図柄81が上から下方向にスクロールするように変動表示され、左デモ図柄表示部D1、右デモ図柄表示部D2、中デモ図柄表示部D3の順に停止するようになっている。尚、このデモ図柄表示部D1〜D3の配置、停止させる順序、スクロールの方向などは任意に変更できる。また、表示画面28上には、デモ図柄表示部D1〜D3の背景に画像やメッセージ等も表示されるようになっている。さらに、デモ図柄表示部D1〜D3にはデモ図柄及び付加図柄が常に表示されているわけではなく、これらの表示に代えて画像やメッセージ等を表示できるようになっている。
次に、図4乃至図6を参照して、表示画面28内のデモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄80及び付加図柄81について説明する。図4はデモ図柄80及び付加図柄81の配列を示す図であり、図5は大当たりを報知する表示画面28の一例を示す図であり、図6は同一の付加図柄が表示され、大当たりを報知しない表示画面28の一例を示す図である。尚、左デモ図柄表示部D1内に表示されるデモ図柄80を左デモ図柄Aとし、左デモ図柄表示部D1内に表示される付加図柄81を左付加図柄aとする。右デモ図柄表示部D2及び中デモ図柄表示部D3においても同様に、右デモ図柄B、右付加図柄b、中デモ図柄C、中付加図柄cとする。
図4に示すように、それぞれのデモ図柄80には固有の付加図柄81が付設されている。そして、デモ図柄表示部D1には左図柄配列82が、デモ図柄表示部D2には右図柄配列83が、デモ図柄表示部D3には中図柄配列84がそれぞれ変動表示される。デモ図柄80は、一定の規則に従って並び方があらかじめ決められており、本実施の形態では数列0〜9を使用している。そして、表示画面28において、デモ図柄表示部D1〜D3に表示される各デモ図柄A,B,Cを全て同一として確定表示させることにより、大当たりが報知される構成となっている。すなわち、図5に示すように、同一のデモ図柄80がデモ図柄表示部D1〜D3に揃うと、大当たり図柄組み合わせとなり、「大当たり遊技」に移行する。
また、付加図柄81は、デモ図柄表示部D1〜D3に表示される各付加図柄a,b,cが全て同一として確定表示されても、大当たりを報知しない図柄である。すなわち、図6に示すように、表示された付加図柄81が全て同一であっても、3つのデモ図柄80が同一でなければ、「大当たり遊技」には移行しない構成となっている。付加図柄81は、パチンコ機1に供給されている電源が遮断され、その後正常に電源復帰したことを報知する際、各付加図柄a,b,cが全て同一である図柄の組み合わせを表示画面28に表示させることで、遊技機が電源復帰後であることを遊技者に報知するために用いられる。また、付加図柄81は表示画面28によって行われる「再変動演出」に利用される図柄であるが、詳細は後述する。本実施の形態では付加図柄81として数字の「0」、「1」、「2」、「3」を使用している。
そして、各デモ図柄A,B,Cが同一となった場合には、各付加図柄a,b,cは同一とならないように図柄配列82〜84が構成されている。同様に、各付加図柄a,b,cが同一となった場合には、各デモ図柄A,B,Cは同一とならないように構成されている。
次に、各デモ図柄A,B,C及び各付加図柄a,b,cを用いて表示画面28にて行われる演出について説明する。本実施の形態のパチンコ機1では、デモ図柄表示部D1〜D3に表示する各デモ図柄A,B,Cを全て同一として大当たりを報知するためには、必ず「リーチ演出」及び「再変動演出」のいずれかを経由する構成となっている。
この「リーチ演出」とは、左デモ図柄表示部D1が停止した後に右デモ図柄表示部D2が停止した時点で、左デモ図柄Aの数字と右デモ図柄Bの数字とが同一の場合に行われる演出である。未だ変動中である中デモ図柄Cを停止させて確定表示させるまでに様々な演出が行われ、大当たりであれば最終的に各デモ図柄A,B,Cが全て同一とされ、一方ではずれであれば、確定表示された中デモ図柄Cの数字が、左デモ図柄A及び右デモ図柄Bの数字と異なる数字とされる。尚、デモ図柄表示部D1〜D3に図柄が表示されている場合であっても、その背景に種々の映像が表示されている。さらに、リーチ演出中は、他の状態とは異なる特別なキャラクターが表示されたり、特別な映像が表示されたりして、大当たりへの期待感を向上させる。
また、「再変動演出」とは、リーチ演出が行われずに3つのデモ図柄表示部D1〜D3が停止した時点で、各付加図柄a,b,cが全て「0」以外の同一の数字であり、各デモ図柄A,B,Cが同一でない場合に行われる演出である(例えば、図6参照)。この演出は、左デモ図柄Aの数字と右デモ図柄Bの数字とが同一でなく、先述したリーチ演出が行われなかった場合でも、最後に中デモ図柄表示部D3が停止した時点で各付加図柄a,b,cが「3」「2」「1」のいずれかで全て同一となれば、再びデモ図柄表示部D1〜D3の変動が再開される演出である。従って、この再変動演出を経由して大当たりとなる可能性があるため、リーチ演出が行われない場合でも遊技者の興趣を損ねることがない。
また、各付加図柄a,b,cが全て「3」であった場合には、その後に行う再変動の最大回数が3回であることを示している。これと同様に、各付加図柄a,b,cが全て「2」であった場合には、その後に行う再変動の最大回数は2回であることを示す。また、各付加図柄a,b,cが全て「1」であった場合には、その後の再変動は1回しか行われない。しかし、各付加図柄a,b,cが全て「3」及び「2」で揃って再変動演出が行われても、再変動後に停止した各付加図柄a,b,cが全て「0」で揃うと、最初に表示された付加図柄81の数字に関わらず、その時点で再変動演出が終了する構成となっている。すなわち、例えば各付加図柄a,b,cが全て「3」となって再変動演出が行われた場合に、1回目及び2回目の再変動で表示された各付加図柄a,b,cが「0」で揃わず、且つ各デモ図柄A,B,Cが同一でなければ3回目の再変動が行われる。しかし、1回目の再変動によって各付加図柄a,b,cが「0」で揃うと、2回目及び3回目の再変動は行われずに、その時点ではずれが確定する。
また、再変動演出が行われる場合、最後に確定表示される図柄以外の図柄の停止表示は、疑似確定表示にて行われる。この疑似確定表示とは、ごく僅かに図柄を変動させて、停止していない図柄をあたかも停止しているように遊技者に錯覚させる表示の態様である。この僅かな変動は、本実施の形態では揺れ動く変動を行っているが、これに限られるものではない。
次に、図7を参照して、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について説明する。図7はパチンコ機1の電気的回路構成を示すブロック図である。図7に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47及びサブ統合基板58から構成されている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。
パチンコ機1の主制御を司る主基板41には、プログラムに従って各種の処理を行うCPUユニット50が設けられている。このCPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、フラグやカウンタ等の演算処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられており、これらは1つのLSIとして一体にモールディングされている。また、CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続され、この割込信号発生回路57は、例えば、0.002秒(以下、「2ms」と略す。)毎にCPU51に割込信号を与えるようになっている。CPU51は、この割込信号が入力される毎にROM53に記憶されている制御プログラムを実行し、この制御プログラムに従ってパチンコ機1の制御を行う。
また、主基板41にはI/Oインタフェイス54が設けられており、サブ統合基板58、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47等のサブ基板及び特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ72と接続している。さらに、図柄表示基板44及び電飾基板46は、サブ統合基板58にも接続している。尚、サブ統合基板58にはCPU581、RAM582及びROM583が設けられており、スピーカ48が接続されている。そして、図柄表示基板44にはCPU44aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されている。さらに、払出制御基板45にはCPU45aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されている。また、主基板41のI/Oインタフェイス54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
電飾基板46には電飾ランプ63が接続されている。また、図柄表示基板44には表示画面28が接続され、払出制御基板45には賞品球払出装置49が接続されている。さらに、中継基板47には、大入賞口16の開閉部材を開放・閉鎖する大入賞口開放ソレノイド70、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開放・閉鎖する電動役物開放ソレノイド71、普通図柄始動ゲート11に入賞した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16に入賞した遊技球数を計数するためのカウントスイッチ75、2個のLEDから構成された普通図柄記憶数表示LED59、2個のLEDから構成された特別図柄記憶数表示LED60、2つの11セグメントで構成された特別図柄表示部25、1つの11セグメントで構成された普通図柄表示部24が接続されている。
そして、払出制御基板45は賞品球払出装置49の制御を行い、中継基板47はスイッチやソレノイドの配線の中継、主基板41から直接制御を受ける普通図柄記憶数表示LED59、特別図柄記憶数表示LED60、特別図柄表示部25、普通図柄表示部24への中継を行っている。また、サブ統合基板58は図柄表示基板44、電飾基板46、スピーカ48の総合的な制御を行っており、図柄表示基板44は表示画面28に表示される映像やデモ図柄表示部D1〜D3の制御を行っている。
また、電源基板42は、主基板41に接続し、直流の安定化した電力を供給している。尚、電源基板42には交流24Vが供給されている。電源基板42には、図示外のシリコンダイオードブリッジからなる整流器、電解コンデンサからなる平滑回路、レギュレータICからなる安定化回路等が設けられており、安定化された直流の12V及び5V等を各基板へ供給できるようになっている。尚、図4では特に図示しないが、主基板41、電源基板42、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47及びサブ統合基板58は、全てアースラインで接続されている。
また、ROM53には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する初期設定記憶エリア、CPU51がパチンコ機1を制御するための各種制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア、主基板41からサブ統合基板58に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア、大当たり判定の結果を報知する際の変動パターンに関する情報が記憶されている変動パターン記憶エリア、特別図柄表示部25に表示される特別図柄の組み合わせが記憶されている特別図柄組み合わせ記憶エリア等が設けられている。
尚、先述したリーチ演出や再変動演出を行うか否か、また、その演出の種類や変動時間等は、主基板41のCPU51で実施されるメイン処理(図11参照)において決定される変動パターンにより決められる。変動パターンによって、大当たり判定の結果を報知する際の特別図柄の変動時間や、デモ図柄表示部D1〜D3の停止パターン、表示画面28での演出のパターン等が指定される。本実施の形態では複数の変動パターンが設けられており、メイン処理で決定された変動パターンには、それぞれコマンドが割り当てられている。そして、該当するコマンドが主基板41からサブ統合基板58へ送信されて、サブ統合基板58において変動パターンに合わせた演出が制御され、さらにサブ統合基板58から図柄表示基板44や電飾基板46等に各種コマンドが送信される。それぞれの変動パターンは、ROM53の変動パターン記憶エリアに記憶されている。
ここで、図8を参照して、リーチ演出及び再変動演出に着目して、変動パターンの種類について説明する。図8は本実施の形態の変動パターン表である。ここで、図8に示す変動パターン表の再変動回数とその表示図柄欄に示す「当たり」は、各デモ図柄A,B,Cが全て同一となって大当たりを報知する図柄の組み合わせ(例えば、図5参照)を示す。また、「はずれ」は、各デモ図柄A,B,Cが揃わず、且つ各付加図柄a,b,cが「0」で揃わないはずれ図柄を示す。また、「終了」は、各付加図柄a,b,cが「0」で揃って再変動の終了を報知するはずれ図柄である。図8に示すように、変動パターンは、大別して「大当たり変動パターン」と「はずれ変動パターン」とが設けられており、それぞれにおいて複数の変動パターンが設けられている。
まず、大当たり変動パターンには、リーチ演出を経て大当たりを表示する変動パターンと、リーチ演出を経ずに再変動演出を経て大当たりを表示する変動パターンとが設けられている。「リーチ演出」を経る大当たり変動パターンにも複数の変動パターンが設けられており、表示画面28では様々な種類の演出が行われるが、本発明の要部ではないので、簡単のためにこの説明は省略する。尚、リーチ演出を経る場合には、再変動は行われない。また、「再変動演出」を経る大当たり変動パターンは、最初に各付加図柄a,b,cが同一となって停止表示される再変動開始図柄の付加図柄81の数字が「3」か「2」か「1」かによって、さらに3つに大別される。
例えば図6に示すように、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが「3」である場合には、1回目及び2回目の再変動後の停止表示では「はずれ」が表示されて3回目の再変動後に「当たり」が確定表示される変動パターンと、2回目の再変動後に「当たり」が確定表示される変動パターンと、1回目の再変動後に「当たり」が確定表示される変動パターンとが設けられている。また、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが全て「2」である場合には、1回目の再変動後には「はずれ」が表示されて2回目の再変動後に「当たり」が確定表示される変動パターンと、1回目の再変動後に「当たり」が確定表示される変動パターンとが設けられている。そして、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが全て「1」である場合の変動パターンでは、1回目の再変動後に「当たり」が確定表示される。
また、はずれ変動パターンにも、大当たり変動パターンと同様に、リーチ演出を経てはずれを表示する変動パターンと、リーチ演出を経ない変動パターンとが設けられている。リーチ演出を経ない変動パターンは、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが「3」、「2」、「1」のいずれかで揃っている場合と、各付加図柄a,b,cが揃っていない、または「0」で揃っている場合によってさらに大別される。
そして、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが全て「3」である場合には、1回目及び2回目の再変動後の停止表示では「終了」でない「はずれ」が停止表示されて3回目の再変動が行われるが、3回目も「はずれ」又は「終了」が確定表示される変動パターンと、2回目の再変動後に「終了」が確定表示されて3回目の再変動が行われない変動パターンと、1回目の再変動後に「終了」が確定表示されてしまい、その後の再変動が行われない変動パターンとが設けられている。また、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが全て「2」である場合には、1回目の再変動後には「はずれ」が表示されて2回目の再変動が行われるが、2回目の再変動後に「はずれ」または「終了」が確定表示される変動パターンと、1回目の再変動後に「終了」が確定表示される変動パターンとが設けられている。また、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが全て「1」である場合の変動パターンでは、1回目の再変動後に「はずれ」または「終了」が確定表示される。そして、最初に停止表示される各付加図柄a,b,cが揃っていない、または「0」で揃っている場合には、リーチ演出も再変動演出も行われずに、その図柄が確定表示されてはずれを報知する。
尚、大当たり変動パターンであるかはずれ変動パターンであるかに関わらず、また、再変動開始図柄の付加図柄の数字や実際に行われる再変動の回数に関わらず、再変動演出が行われる変動パターンは、変動時間が全て同一に設定されている。よって、再変動の回数が多い場合でも、大当たりであるか否かの結果が報知されるまでの待ち時間が長くなって遊技者を苛立たせてしまうことがない。
次に、図9を参照して、RAM52の記憶エリアについて説明する。図9はRAM52の記憶エリアを示す概念図である。図9に示すように、RAM52には、各種のカウンタを記憶するカウンタ記憶エリア5201、各ゲートや各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する入賞球フラグ記憶エリア5202、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄作動保留球数を記憶する普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する大当たり関係情報記憶エリア5205、特別図柄作動保留球数を記憶する特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、主基板41からサブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される制御コマンドを記憶するコマンド関係記憶エリア5207、各種フラグを記憶するフラグ関係記憶エリア5208等が設けられている。尚、RAM52には、パチンコ機1の電源切断時にも記憶内容が保持されるように、バックアップ用のバッテリ(図示外)が接続されている。さらに、RAM52には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、RAM52のカウンタ記憶エリアに記憶される各カウンタについて説明する。カウンタ記憶エリア5201には、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタ、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタ等が各々記憶されている。
尚、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタの値は、割込信号発生回路57(図7参照)からの割込信号に基づいて実行されるパチンコ機1の制御プログラムのメイン処理のカウンタ更新処理(図11、S12参照)において、一定間隔の時間(例えば、割込信号発生の間隔である2ms)毎に所定量(例えば、「1」)ずつ加算される。そして、各カウンタには最小値(下限値)及び最大値(上限値)が設けられており、最小値から最大値まで範囲の数値内を循環するように構成されている。つまり、更新の結果、カウンタの値が最大値と同じ値になると、次の更新でカウンタの値は最小値を取ることとなる。これらの値は、後述するメイン処理(図11参照)で実施される普通図柄処理や特別図柄処理などにおいて使用され、普通当たり関係情報記憶エリア5203や大当たり関係情報記憶エリア5205等に格納される。
また、特別図柄変動時間カウンタ及び特別図柄停止時間カウンタは、経過時間を計測するためのタイマカウンタとして使用され、カウンタ更新処理(図11、S12参照)にて所定量(例えば、「2」)ずつ減算される。
以下、各カウンタについて詳述する。普通当たり判定カウンタの値は、普通当たりを判定するために使用される。普通当たりの判定は、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞を契機に行われる。そして、普通当たりと判定されると、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を所定時間(例えば、0.5秒)開放する。普通当たり判定カウンタの最大値は「255」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「256」以上となった際に「0」へ戻る。そして、メイン処理(図11参照)において「普通当たり乱数」としてこの普通当たり判定カウンタの値が読み出されて、普通当たり関係情報記憶エリア5203の普通当たり乱数欄に記憶される。尚、本実施の形態では、普通当たり乱数が「64」から「255」の場合は普通当たりとし、「0」から「63」の場合ははずれとする。
大当たり判定カウンタの値は、大当たりを判定するために使用される。大当たり判定カウンタの最大値は「301139」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「301140」以上となった際に「0」へ戻る。そして、メイン処理(図11参照)において「大当たり乱数」としてこの大当たり判定カウンタの値が読み出されて、大当たり関係情報記憶エリア5205の大当たり乱数欄(図10参照)に記憶され、この大当たり乱数の値が大当たりとして設定されている値であるか否かにより大当たり判定が行われる。
また、パチンコ機1の起動時に、大当たり判定カウンタには、初期値として「0」が記憶されており、更新により値が一巡して初期値「0」と同じ値となると、新たな初期値を取得し、その初期値に対して「1」ずつの加算がなされる。この新たな初期値は、CPU51が、メイン処理(図11参照)を行わない間(メイン処理が終了し、割込信号により新たなメイン処理が開始されるまでの間)に繰り返し実行されている図示外の初期値乱数処理(所定のアルゴリズムによって乱数を発生させる処理)によって生成された乱数が用いられる。例えば、初期値乱数処理により生成された乱数が「18」であった場合には、更新により「19」、「20」と加算され、「301140」となった際に「0」へ戻り、「1」、「2」と加算され、「18」となったら新たな初期値を取得する。尚、大当たり判定カウンタの最大値は、単一の設定値としても良いし、設定1、設定2、設定3というように、異なる値を選択して設定できる設定手段を設けてもよい。
そして、当たり特別図柄作成カウンタは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった場合にそれを報知するために特別図柄表示部25に表示される図柄を決定するために使用され、はずれ特別図柄作成カウンタは大当たり判定の結果が「はずれ」であった場合にそれを報知するために特別図柄表示部25に表示される図柄を決定するために使用される。
当たり特別図柄作成カウンタの値は、本実施の形態では、最大値「99」、最小値「0」とされている。そして、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「100」以上となった際に「0」へ戻る。当たり特別図柄作成カウンタの値は、特別図柄始動電動役物15の入賞を契機に読み出されて、大当たり関係情報記憶エリア5205の当たり特別図柄決定乱数欄(図10参照)に記憶される。また、ROM53の特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5304には、確率変動大当たりの特別図柄組み合わせ16種類のそれぞれに当たり特別図柄決定乱数の0〜99の値が割り振られて記憶されており、非確率変動大当たりの特別図柄組み合わせ84種類のそれぞれに当たり特別図柄決定乱数の0〜99の値が割り振られて記憶されている。そして、大当たり判定の結果が大当たりであった場合には、大当たりの種類に応じて、特別図柄決定乱数に対応した特別図柄の組み合わせが「当たり特別図柄」として決定される。
また、はずれ特別図柄作成カウンタの値は、最大値「575」、最小値「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「576」以上となった際に「0」へ戻る。このはずれ特別図柄作成カウンタの値も特別図柄始動電動役物15の入賞を契機に読み出されて大当たり関係情報記憶エリア5205のはずれ特別図柄決定乱数欄(図10参照)に記憶される。そして、大当たり判定の結果が「はずれ」であった場合に、その値に対応した特別図柄の組み合わせが「はずれ特別図柄」として決定される。
また、変動パターン決定カウンタの値は、変動パターンを決定するために使用される。先述したように、変動パターンは大当たり判定の結果を報知する際の演出様態の種類であり、この変動パターンにより特別図柄表示部25の変動開始から停止までの時間も決められている。変動パターン決定カウンタの値は、最大値「99」、最小値「0」とされており、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され「99」以上となった際に「0」へ戻る。変動パターンは、大当たり時に使用する大当たり変動パターンと、はずれ時に使用するはずれ変動パターンとが設けられており、ROM53の特別図柄変動パターン記憶エリア5305において、「大当たり」である場合と「はずれ」である場合とでそれぞれ各変動パターンに対応して「0」〜「99」の値が割り振られて記憶されている。そして、変動パターン決定カウンタの値及び大当たり判定の結果に応じて、変動パターンが決定される。
次に、図10を参照して、大当たり関係情報記憶エリア5205について説明する。図10はRAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205を示す概念図である。図10に示すように、大当たり関係情報記憶エリア5205には、判定エリア、第1記憶エリア、第2記憶エリア、第3記憶エリア、第4記憶エリアが設けられている。この大当たり関係情報記憶エリア5205は、後述するメイン処理の特別図柄処理(図11、S14参照)において使用される。第1記憶エリア〜第4記憶エリアには、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞し、まだ大当たりの判定結果の報知がなされていない遊技球(特別図柄作動保留球)の取得した乱数が記憶される。判定エリアには、現在行われている大当たり判定の結果報知や大当たり遊技の基になった乱数が記憶されている。尚、普通当たり関係情報記憶エリア5203においても、判定エリア、第1記憶エリア、第2記憶エリア、第3記憶エリア、第4記憶エリアが設けられており、4球の遊技球の情報(普通当たり乱数等)を保留できるようになっている。
特別図柄処理において特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が確認された場合には、第1記憶エリア〜第4記憶エリアの中で、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値(特別図柄作動保留球数)に対応する番号の記憶エリアに各値が記憶される。例えば、特別図柄作動保留球数が「3」であれば、第3記憶エリアに記憶される。そして、判定エリアに記憶されている入賞球に対する処理が終了したら、次の特別図柄作動保留球の処理が行われる。そこで、第1記憶エリアに記憶されている値が判定エリアにシフトされ、判定エリアに記憶されている値に基づいて大当たりの判定結果の報知が実行される。また、第1記憶エリアが判定エリアにシフトされたことに伴い、第2記憶エリアの値が第1記憶エリアへ、第3記憶エリアの値が第2記憶エリアへ、第4記憶エリアの値が第3記憶エリアへと順にシフトされ、第4記憶エリアの値がクリアされる。ここで、記憶エリアの数は4つである。すなわち、特別図柄始動電動役物15へ入賞した遊技球に対して、乱数を記憶して作動を保留しておくことができる数は4つである。従って、特別図柄作動保留球数の上限は4個であり、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値は「4」より大きい値を取ることはない。
この判定エリア及び第1記憶エリア〜第4記憶エリアのそれぞれには、大当たり乱数欄、当たり特別図柄決定乱数欄、はずれ特別図柄決定乱数欄、変動パターン決定乱数欄が設けられており、大当たり乱数、当たり特別図柄決定乱数、はずれ特別図柄決定乱数、変動パターン決定乱数の各値が記憶される。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が記憶され、当たり特別図柄決定乱数欄には当たり特別図柄作成カウンタの値が記憶され、はずれ特別図柄決定乱数欄にははずれ特別図柄作成カウンタの値が記憶され、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が記憶される。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の主基板41による動作の詳細について、図11乃至図13に示すフローチャートを参照して説明する。図11は主基板41におけるメイン処理のフローチャートであり、図12及び図13はメイン処理の中で行われる特別図柄処理のサブルーチンのフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
パチンコ機1の制御は、ROM53の制御プログラム記憶エリアに記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図7参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。割込信号は一定の間隔(本実施の形態では2ms)毎に発生されるので、メイン処理は2ms毎に繰り返し実行されることになる。尚、パチンコ機1の電源切断時には、RAM52のチェックサムの計算や、例えばハッシュ関数を利用したパスワードの生成が行われる。そして、次回電源投入時には、同様の処理を行って計算されたRAM52のチェックサムや生成されたパスワードとの同一性チェックが行われる。前回電源終了時との同一性が認められない場合、パチンコ機1のCPU51はROM53の初期設定記憶エリアに記憶された値を使用して、各カウンタの値や各フラグのクリアを行う等のパチンコ機1のリセットを行う。また、図示外のリセットボタンを押しながらパチンコ機1の電源が投入された場合にも、パチンコ機1のリセットが行われる。パチンコ機1のリセットが行われない場合には、RAM52の各記憶エリアの値の状態が前回電源切断時と同じ状態に戻される、所謂復電処理が行われた後、以下説明するメイン処理を開始する。
まず、図11を参照して、主基板41で行われるメイン処理について説明する。図11に示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まずコマンド出力処理が行われる(S10)。このコマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ統合基板58や中継基板47、払出制御基板45、特別図柄表示部25等に出力される。制御コマンドとは、先述したコマンドに加え、特別図柄作動保留球数を示す特別図柄作動保留コマンド、普通図柄作動保留球数を示す普通図柄作動保留コマンド、大入賞口16の開閉タイミングを指示する大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド等がある。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてコマンド関係記憶エリア5207に出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
次に、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理は、普通図柄始動ゲート12、特別図柄始動電動役物15、大入賞口16、普通入賞口17、18、19、20等への遊技球の入賞を検知するものである。具体的には、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72、普通図柄始動ゲート12に設けられている普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16に設けられているカウントスイッチ75、普通入賞口17、18、19、20に設けられている入賞口スイッチが用いられる。入賞と判断された場合には、RAM52の入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶された各スイッチに対応したフラグがオンとされる。
尚、スイッチ読込処理を行っているメイン処理はCPU51が割込信号を受信する間隔、すなわち2ms毎に実行されている。ここで、遊技球がスイッチを通過する速度と遊技球の大きさを考慮すると、1球の遊技球がスイッチを通過する間にスイッチ読込処理は複数回実施される。よって、1球の遊技球の入賞が連続した複数回のスイッチ読込処理で検出されることになる。そこで、例えばスイッチ読込処理の連続した3回の実行において「非検出」・「検出」・「検出」の状態となった場合に初めて遊技球が入賞したと判断する。尚、スイッチ読込処理の開始時には、入賞球フラグ記憶エリア5202の全てのフラグがリセットされる。
スイッチ読込処理が終了すると、次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。このカウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリア5201に各々記憶されている普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタの各値が上記の所定量だけ加算され、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が上記の所定量だけ減算される。尚、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタが各カウンタの最大値を越える場合には、各カウンタの値は最小値に戻るようにプログラムされている。また、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が「0」となった場合には、それ以上の減算は行わないようにプログラムされている。
カウンタ更新処理が終了すると、特別電動役物処理が行われる(S13)。この特別電動役物処理では、大入賞口16を開閉する大当たり遊技状態の動作の制御が行われる。具体的には、大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド、大当たり開始画面表示コマンド、大当たり終了画面表示コマンド等の制御コマンドがサブ統合基板58へ送信される。この特別電動役物処理は、RAM52のフラグ関係記憶エリア5208に記憶されている大当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「オン」となっている場合に実行される。この大当たり遊技状態フラグは、大当たりの報知が終了した際に特別図柄処理(S14)でセットされる。そして、次のメインルーチン処理の実施時にこの特別電動役物処理で大当たり遊技状態の動作が開始される。また、大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態の動作を終了させる際に「0」が記憶されて「オフ」となる。
特別電動役物処理が終了すると、特別図柄処理(S14)が行われる。この特別図柄処理では、大当たりの判定、表示画面28に表示される図柄や変動パターンの決定、指示、図柄の変動の開始及び終了の指示等が行われる。この特別図柄処理については、図12及び図13に示すサブルーチンのフローチャートを参照して後述する。
特別図柄処理が終了すると、次いで普通電動役物処理が行われる(S15)。この普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞しやすくなるように、特別図柄始動電動役物15に設けられた一対の開閉部材(所謂チューリップ)の開閉(普通当たり状態の動作)の制御が行われる。尚、普通当たりの判定は次のS16の普通図柄処理にて行われる。
次の普通図柄処理(S16)では、普通当たり乱数の取得、普通図柄当たりの判定等が行われる。S11のスイッチ読込処理にて入賞球フラグ記憶エリア5202の普通図柄作動スイッチ73に対応したフラグが立てられている場合には、普通当たり判定カウンタの値が取得される。そして、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の普通図柄作動保留球数に「1」が加算される。そして、普通当たり判定カウンタの値が、普通当たり関係情報記憶エリア5203の第1記憶エリア〜第4記憶エリアのうちの、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204に記憶されている値に対応する番号の記憶エリアに普通当たり乱数として記憶される。そして、第1記憶エリアの値が判定エリアにシフトされて、判定エリアに記憶されている普通当たり乱数に基づいて普通当たりの判定が行われ、判定結果が報知される。尚、第1記憶エリアの値の判定エリアへのシフトに伴い、第2記憶エリアの値も第1記憶エリアへシフトされる。そして、次のメイン処理の普通電動役物処理(S15)において特別図柄始動電動役物15の開閉部材の開閉が行われることとなる。
普通図柄処理が終了すると、賞品球の払い出しを行う払出処理(S17)が行われ、次いでエラーチェックが行われる(S18)。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、表示画面28にエラー表示を行わせたり、電飾ランプ63を点灯・点滅させたり、スピーカ48からエラー音を発音させたりする。そこで、S10のコマンド出力処理にてサブ統合基板58へ送信するためのエラーコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。次いで、情報出力処理が行われる(S19)。この情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の大当たり情報、始動情報等の各種の情報が出力ポート55を介して出力される。情報出力処理が終わるとメイン処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初からメイン処理が実行される。
ここで、ある遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞し、大当たりと判定された場合のパチンコ機1の動作を例に挙げて、メイン処理の一連の流れを説明する。遊技者が、遊技盤2の下側に設けられた発射ハンドル7を操作して遊技球を遊技領域4に発射すると、遊技球は遊技領域4を流下する。その遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞すると、スイッチ読込処理において、遊技球の特別図柄始動電動役物15への入賞が検出され、入賞球フラグ記憶エリア5202の対応するフラグがオンとされる(S11)。そして特別図柄表示部25が停止し、大当たり図柄が停止表示される。大当たり図柄の停止表示が終了すると、フラグ関係記憶エリア5208の大当たり遊技状態フラグがオンとされるので(S14)、次に実施されるメイン処理の特別電動役物処理(S13)で、大入賞口16の開放が行われ、大当たり遊技状態の動作が開始される。そして、繰り返しメイン処理が実施される中で、特別電動役物処理(S13)で所定条件に従って大当たり遊技状態の動作が実施される。そして、大当たり遊技状態が終了する際には、大当たり遊技状態フラグがオフとされ、この遊技球に係る一連の動作が終了する。
次に、メイン処理の特別図柄処理(S14)の詳細について、図12及び図13に示すフローチャートを参照して説明する。先述したように、特別図柄処理では、大当たりの判定、特別図柄表示部25に表示する特別図柄の決定、変動パターン等の決定、サブ統合基板58へ出力するコマンドの決定等が行われる。
初めに、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。フラグ関係記憶エリア5208には、表示状態フラグ、大当たり遊技状態フラグ等が記憶されている。表示状態フラグは特別図柄表示部25の状態を示すフラグであり、特別図柄表示部25が変動している場合(変動中)には「1」、特別図柄表示部25が停止表示されている場合(停止表示中)には「2」、変動中、停止表示中のいずれでもない場合には「0」が記憶されている。また、大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態である場合には「1」が記憶されて「オン」となっており、そうでない場合には「0」が記憶されて「オフ」となっている。尚、初期値は「0」である。
図12に示すように、メイン処理の特別図柄処理が開始されると、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞しているか否かが判断される(S21)。メイン処理のスイッチ読込処理(図11、S11)において、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72が遊技球の入賞を検出した場合には、入賞球フラグ記憶エリア5202の始動口スイッチ72に対応するフラグが「オン」となっている。そこで、S21ではこの始動口スイッチ72に対応するフラグが「オン」であるか否かの判断が行われ、「オン」でない場合には(S21:NO)、特別図柄始動電動役物15に遊技球は入賞していないので、そのままS25へ進む。
始動口スイッチ72に対応するフラグが「オン」である場合には(S21:YES)、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているので、その遊技球についての乱数が取得され、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶される。しかし、乱数を取得して記憶することができる特別図柄作動保留球数の数は4個である。そこで、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」であるか否かの判断が行われる(S22)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」である場合には(S22:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS25へ進む。
特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」でない場合、すなわち「0」〜「3」のいずれかである場合には(S22:NO)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S23)。そして、大当たり関係情報記憶エリア5205の第1記憶エリア〜第4記憶エリアのうち、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に対応する番号の記憶エリアに乱数が記憶される(S24)。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が記憶され、当たり特別図柄決定乱数欄には当たり特別図柄作成カウンタの値が記憶され、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が記憶される。
次いで、大当たり遊技状態フラグにより、大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S25)。大当たり遊技状態である場合には、大当たり判定や判定結果の報知は行われない。そこで、大当たり遊技状態フラグが「オン」であり、大当たり遊技状態である場合には(S25:YES)、何もせずにメイン処理へ戻る。
大当たり遊技状態フラグが「オン」でない場合には(S25:NO)、大当たり遊技状態でないので、特別図柄表示部25の制御に関する処理が行われる。まず、表示状態フラグにより、特別図柄表示部25が変動中であるか否かの判断が行われる(S26)。表示状態フラグが「1」でなく、変動中でない場合には(S26:NO)、表示状態フラグにより停止表示中であるか否かの判断が行われる(S27)。表示状態フラグが「2」でなく、停止表示中でない場合には(S27:NO)、大当たり判定が行われる。
そこで、図13のフローチャートに示すように、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S28)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上でなければ(S28:NO)、大当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、そのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S28:YES)、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するので、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算され(S29)、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶されている値がシフトされる。すなわち、第1記憶エリアに記憶されている乱数が判定エリアへシフトされ、第2記憶エリアに記憶されている乱数が第1記憶エリアへシフトされ、第3記憶エリアに記憶されている乱数が第2記憶エリアへシフトされ、第4記憶エリアに記憶されている乱数が第3記憶エリアへシフトされ、第4記憶エリアの値がクリアされる(S30)。
そして、判定エリアの大当たり乱数欄の値が「大当たり」を示す値であれば、「大当たり」であるので(S34:YES)、当たり変動パターンから判定エリアの変動パターン決定乱数に基づいて変動パターンが決定され(S35)、変動パターン指定コマンドがRAM52のコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S36)。ここで、予め多数設けられている変動パターンの内の1つを決定することで、再変動を実行するか否か、及び再変動を実行する場合の再変動の回数を決定する。そして、判定エリアの当たり図柄決定乱数の値に基づいて当たり特別図柄の決定が行われて(S37)、特別図柄指定コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S38)。そして、S43へ進む。
また、判定エリアの大当たり乱数の値が「大当たり」を示す値でなく、大当たり判定の結果が「はずれ」であれば(S34:NO)、判定エリアの変動パターン指定乱数に基づいてはずれ変動パターンから変動パターンが決定され(S39)、変動パターン指定コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S40)。この場合も「大当たり」である場合と同様に、予め多数設けられている変動パターンの内の1つを決定することで、再変動を実行するか否か、及び再変動を実行する場合の再変動の回数を決定する。そして、判定エリアのはずれ図柄決定乱数の値に基づいて576種類のはずれ特別図柄からはずれ図柄が決定され(S41)、はずれ特別図柄指定コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S42)。そして、S43へ進む。
尚、特別図柄指定コマンドは、特別図柄表示部25に特別図柄を表示させるために、次のメイン処理のコマンド出力処理(図11、S10参照)において中継基板47に送信され、デモ図柄表示部D1〜D3での大当たり判定結果の報知や各種の演出のためにサブ統合基板58にも送信される。そして、その次に実施されるメイン処理のコマンド出力処理で変動パターン指定コマンドが送信される。これらのコマンドを受信した中継基板47では特別図柄表示部25の変動表示が開始され、サブ統合基板58ではデモ図柄表示部D1〜D3の変動表示が開始される。そこで、表示状態フラグに変動中であることを示す「1」がセットされる(S43)。そして、変動時間の計測を開始するために、変動パターン毎に決められている変動時間が特別図柄変動時間カウンタに記憶される(S44)。そして、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し行われ、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となり特別図柄表示部25の変動時間が経過したら(S21:NO、S25:NO、S26:YES、S60:YES)、特別図柄を停止させるために特別図柄表示部25へ送信される全図柄停止コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S61)。そして、所定の停止表示時間(例えば、3秒)が特別図柄停止時間カウンタに記憶され(S62)、表示状態フラグに特別図柄表示部25が停止表示中であることを示す「2」が記憶される(S63)。そして特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
次に実施されるメイン処理での特別図柄処理では、停止表示中であるので(S21:NO,S25:NO,S26:NO,S27:YES)、停止表示時間が経過したか否かの判断が行われる(S70)。この判断は、特別図柄停止時間カウンタの値により行われる。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間はまだ経過していない場合には(S70:NO)、特別図柄表示部25には引き続き図柄が停止表示される。そこで、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
そして、メイン処理が繰り返し行われ、特別図柄停止時間カウンタの値が「0」となり特別図柄表示部25の停止表示時間が経過したら(S21:NO,S25:NO,S26:NO,S27:YES,S70:YES)、表示状態フラグに特別図柄表示部25が停止表示中でも変動中でもないことを示す「0」が記憶される(S71)。そして、大当たり判定の結果が「大当たり」である場合には(S72:YES)、大当たり遊技状態フラグがONとされ(S73)、次のメイン処理から大当たり遊技が開始されるように制御される。そして、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。また、大当たりでない場合には(S72:NO)、そのまま特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
以上説明したように、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞すると(S21:YES)、各種乱数が取得され(S24)、大当たり判定が行われて(S34)、変動パターンや特別図柄表示部25に表示される図柄が決定されて、サブ統合基板58へ変動を開始させるための制御コマンドが記憶される(S35〜S42)。そして、繰り返しメイン処理が実行される中で、特別図柄処理も繰り返し実施され、変動時間が経過すると(S21:NO,S25:NO,S26:YES,S60:YES)、変動を停止させるための制御コマンドが記憶されて(S61)、停止表示が行われる。さらに特別図柄処理が繰り返し実施され、停止表示時間が経過すると(S21:NO,S25:NO,S26:NO,S27:YES,S70:YES)、大当たり判定結果の報知を終了し、大当たりであった場合には、大当たり遊技状態へ移行するために大当たり遊技状態フラグがONとされる(S73)。
次に、図14乃至図23を参照して、サブ統合基板58のCPU581で実施されるサブ統合基板処理について説明する。先述したように、本実施の形態のパチンコ機1では、サブ統合基板58が主基板41から各種コマンドを受信し、さらに音基板43、図柄表示基板44、電飾基板46へ各種コマンドを送信しており、デモ図柄表示部D1〜D3によるデモ図柄80及び付加図柄81の表示の制御はこのサブ統合基板58で行われている。
まず、サブ統合基板58が表示の制御を行って、表示画面28に疑似確定表示または確定表示させる図柄の組み合わせについて説明する。本実施の形態では「再変動演出」が行われる。そして、この再変動演出が行われる際には、1回の遊技球の入賞に関してデモ図柄表示部D1〜D3の図柄が最大で4回停止表示されることとなる。先述したように、主基板41にて、変動パターン表(図8参照)の中の変動パターンの1つが決定されると、サブ統合基板58ではその変動パターンに基づいて、再変動演出及びリーチ演出を行うか否かの決定や、表示画面28に表示させる図柄の決定等が行われる。そして、最終的に確定表示させる図柄の組み合わせを最終停止図柄、再変動を行う場合に最初に疑似確定表示させる図柄の組み合わせを再変動開始図柄、2回目以降の再変動を行う前に1回目の再変動後に疑似確定表示させる図柄の組み合わせを第1再変動停止図柄、3回目の再変動を行う前に2回目の再変動後に疑似確定表示させる図柄の組み合わせを第2再変動停止図柄とする。
最終停止図柄は、どの変動パターンが選択されても必ず最終的に確定表示されて、大当たり判定の結果を示す図柄の組み合わせである。例えば、リーチ演出を経てはずれを報知する変動パターンにおいては、左デモ図柄A及び右デモ図柄Bが同じ数字であり、中デモ図柄CがA及びBの数字とは異なる図柄の組み合わせが最終停止図柄として確定表示される。また、再変動開始図柄の各付加図柄a,b,cの全てに「3」を表示して再変動演出を行い、1回目の再変動で各付加図柄a,b,cの全てに「0」を表示して再変動演出を終了させる変動パターンにおいては、この各付加図柄a,b,cの全てが「0」である図柄の組み合わせが最終停止図柄とされる。
再変動開始図柄は、再変動演出を行う変動パターンが選択された場合に必ず最初に疑似確定表示される図柄の組み合わせであり、各付加図柄a,b,cが「1」、「2」、「3」のいずれかで揃う組み合わせであり、この付加図柄81の組み合わせが再変動を開始させる契機となる「特定パターン」として予め決められている。例えば、3回再変動を行う変動パターンにおいては、各付加図柄a,b,cの全てが「3」である図柄の組み合わせを再変動開始図柄として最初に疑似確定表示させた後に、その後の3回の再変動演出を行う。
第1再変動停止図柄は、2回目の再変動を行う前に、1回目の再変動後に疑似確定表示される図柄の組み合わせであり、各デモ図柄A,B,Cを揃えずにはずれを示すと共に、各付加図柄a,b,cを「0」で揃えないことで、その後に再変動を実行することを示す。大当たりを示す図柄の組み合わせや、再変動の終了を示す図柄の組み合わせを、第1再変動停止図柄として表示させることはしない。そして、第1再変動停止図柄の疑似確定表示後は、必ず2回目の再変動が行われる。
第2再変動停止図柄は、3回目の再変動を行う前に、2回目の再変動後に疑似確定表示される図柄の組み合わせである。そして、第1再変動停止図柄と同様に、各デモ図柄A,B,Cを揃えずにはずれを示すと共に、各付加図柄a,b,cを「0」で揃えないことで、その後に再変動を実行することを示す。また、この第2再変動停止図柄の疑似確定表示後は、必ず3回目の再変動が行われ、その後に最終停止図柄が確定表示される。
次に、図14を参照して、サブ統合基板58のRAM582の記憶エリアについて説明する。図14はサブ統合基板58のRAM582の記憶エリアを示す概念図である。RAM582には、最終停止図柄決定乱数記憶エリア5821、再変動開始図柄決定乱数記憶エリア5822、第1再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5823、第2再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5824、停止図柄記憶エリア5825、変動パターン記憶エリア5826、特別図柄記憶エリア5827、カウンタ記憶エリア5828、デモ図柄状態フラグ記憶エリア5829等の記憶エリアが設けられている。以下、各記憶エリアについて詳細に説明する。
まず、カウンタ記憶エリア5828について説明する。カウンタ記憶エリア5828には、最終停止図柄決定乱数を決定するための最終停止図柄決定カウンタ、再変動開始図柄決定乱数を決定するための再変動開始図柄決定カウンタ、第1再変動停止図柄決定乱数を決定するための第1再変動停止図柄決定カウンタ、第2再変動停止図柄決定乱数を決定するための第2再変動停止図柄決定カウンタ等を記憶するエリア、及び経過時間を計測するための時間カウンタ等を記憶するエリアが設けられている。サブ統合基板58は、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信すると、指定された変動パターンが変動パターン記憶エリア5826に記憶され、各図柄決定カウンタを用いてそれぞれの図柄決定乱数が取得され、RAM582の各図柄決定乱数記憶エリア5821〜5824に記憶される。
次に、各図柄決定乱数記憶エリア5821〜5824について説明する。先述したように、各図柄決定カウンタを用いて取得されたそれぞれの図柄決定乱数が、最終停止図柄決定乱数記憶エリア5821、再変動開始図柄決定乱数記憶エリア5822、第1再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5823、第2再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5824に記憶される。これらの各図柄決定乱数は、デモ図柄表示部D1〜D3に停止表示する図柄を決定するために用いられ、これらの乱数に基づいて、変動パターンに合わせて決定された最終停止図柄、再変動開始図柄、第1再変動停止図柄、第2再変動停止図柄が停止図柄記憶エリア5825に記憶される。
次に、図15を参照して、RAM582の停止図柄記憶エリア5825について説明する。図15はサブ統合基板58のRAM582の停止図柄記憶エリア5825の構成を示す模式図である。停止図柄記憶エリア5825には、デモ図柄表示部D1〜D3毎に最終停止図柄欄、再変動開始図柄欄、第1再変動停止図柄欄、第2再変動停止図柄欄が設けられており、各表示部に表示される図柄を示す値を記憶することができる。そして、記憶されるそれぞれの図柄は、主基板41から送信される変動パターン指定コマンドに合わせた図柄が決定される。
例えば、再変動開始図柄の各付加図柄a,b,cが「1」で揃って再変動を行う変動パターンであれば、再変動開始図柄の各付加図柄a,b,cが全て「1」となる必要がある。そこで、まず再変動開始図柄決定乱数記憶エリア5822に記憶されている値が示す左付加図柄aが「1」であるか否かを判断する。「1」でないと判断された場合には、記憶されている乱数に1を加えて、その左付加図柄aが「1」であるかを再び判断し、「1」であると判断されるまでこの動作が繰り返し行われる。そして、左付加図柄aが「1」であると判断されれば、その乱数が再変動開始図柄の左の図柄を示す値として記憶される。同様に、右付加図柄b及び中付加図柄cも「1」となるように、再変動開始図柄の右の図柄と中の図柄を示す値が決定され、記憶される。また、変動パターンが大当たり変動パターンであれば、最終停止図柄欄に記憶される図柄は、右デモ図柄B及び中デモ図柄Cが、左デモ図柄Aと同じ数字となる図柄が記憶される。このように、停止図柄記憶エリア5825の各欄に記憶される値は、変動パターンに合わせた値が決定されて記憶される。
次に、RAM582のデモ図柄状態フラグ記憶エリア5829に記憶されているデモ図柄状態フラグについて説明する。デモ図柄状態フラグは、デモ図柄表示部D1〜D3の状態を示すフラグである。デモ図柄状態フラグの値が「1」である場合には、デモ図柄表示部D1〜D3の全てが変動表示されている状態を示しており、「2」である場合には、左デモ図柄表示部D1が停止表示され、右デモ図柄表示部D2及び中デモ図柄表示部D3が変動表示されている状態を示しており、「3」である場合には、中デモ図柄表示部D3のみが変動表示されている状態を示している。また、「4」は1回目の再変動演出中である状態を、「5」は2回目の再変動演出中である状態を、「6」は3回目の再変動演出中である状態をそれぞれ示しており、「0」である場合には、デモ図柄表示部D1〜D3が全て停止表示されている状態、又はデモ図柄80及び付加図柄81が表示されていない状態を示している。尚、初期値は「0」である。
次に、サブ統合基板58のROM583について説明する。ROM583には、サブ統合基板58のCPU581がパチンコ機1の制御を補助するための各種プログラムが記憶されている。また、サブ統合基板58から図柄表示基板44、電飾基板46に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア、特別図柄指定コマンドが大当たり図柄を示すコマンドかはずれを示すコマンドかを記憶する特別図柄指定コマンド記憶エリア、変動パターンに関する情報が記憶されている変動パターン記憶エリア等が設けられている。さらに、ROM583にはその他の各種記憶エリアが設けられている。
次に、図16乃至図23のフローチャートを参照して、サブ統合基板処理について説明する。図16はサブ統合基板58のCPU581で行われるサブ統合基板処理のフローチャートであり、図17はサブ統合基板処理で行われる変動パターン指定コマンド処理のフローチャートであり、図18はサブ統合基板処理で行われる第1変動処理のフローチャートであり、図19はサブ統合基板処理で行われる第2変動処理のフローチャートであり、図20はサブ統合基板処理で行われる第3変動処理のフローチャートである。また、図21はサブ統合基板処理で行われる1回目再変動処理のフローチャートであり、図22はサブ統合基板処理で行われる2回目再変動処理のフローチャートであり、図23はサブ統合基板処理で行われる3回目再変動処理のフローチャートである。サブ統合基板処理は、サブ統合基板58に電源が投入されて、RAM582やROM583の動作確認、各種フラグやカウンタ等の初期値設定等の初期処理が終了した後に実行される。
まず、特別図柄指定コマンド処理が行われる(S100)。ここでは、主基板41から特別図柄指定コマンドを受信したら、特別図柄記憶エリア5827に特別図柄指定コマンドが記憶される。そして、変動パターン指定コマンド処理が行われる(S101、図17参照)。
まず、変動パターン指定コマンド処理では、図17に示すように、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信すると(S110:YES)、変動パターン記憶エリア5826に変動パターン指定コマンドが記憶される(S111)。そして、最終停止図柄決定カウンタ、再変動開始図柄決定カウンタ、第1再変動停止図柄決定カウンタ、第2再変動停止図柄決定カウンタの各値が読み出され、最終停止図柄決定乱数記憶エリア5821、再変動開始図柄決定乱数記憶エリア5822、第1再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5823、第2再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5824に各乱数が記憶される(S112)。
次いで、受信した変動パターン指定コマンドで指定されている変動パターンが大当たり変動パターンであるか否かの判断が行われる(S113)。大当たり変動パターンであれば(S113:YES)、さらにその変動パターンが再変動演出を行う変動パターンであるか否かの判断が行われる(S114)。再変動を行う変動パターンであれば(S114:YES)、受信した変動パターンに合わせて変更された各図柄が決定されて、停止図柄記憶エリア5825にそれぞれ記憶される(S115)。例えば、3回目の再変動で大当たりを示す図柄を表示する変動パターンである場合には、再変動開始図柄欄には各付加図柄a,b,cが「3」で揃った図柄の組み合わせを、第1再変動停止図柄欄及び第2再変動停止図柄欄には各付加図柄a,b,cが「0」で揃わずに各デモ図柄A,B,Cがはずれを示す図柄の組み合わせを、最終停止図柄欄には各デモ図柄A,B,Cが全て同一となって大当たりを示す図柄の組み合わせをそれぞれ記憶する。そしてS120へ進む。
再変動を行わない大当たり変動パターンであった場合には(S113:YES、S114:NO)、その変動パターンはリーチ演出を経て大当たりを表示させる変動パターンであるので、最終停止図柄決定乱数記憶エリア5821に記憶されている乱数を、大当たりを示す値に変更し、停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶する。すなわち、右デモ図柄B及び中デモ図柄Cの数字が左デモ図柄Aの数字と同一となるように最終停止図柄乱数の値を変更し、停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶される(S116)。そしてS120へ進む。
また、受信した変動パターンがはずれ変動パターンであった場合にも(S113:NO)、大当たり変動パターンであった場合と同様に、各変動パターンに合わせて変更された各図柄が決定されて、停止図柄記憶エリア5825にそれぞれ記憶される。すなわち、再変動を行うはずれ変動パターンであった場合には(S113:NO、S117:YES)、その変動パターンに合わせて変更した値を最終停止図柄欄、再変動開始図柄欄、第1再変動停止図柄欄、第2再変動停止図柄欄のそれぞれに記憶し(S118)、再変動を行わないはずれ変動パターンであった場合には(S113:NO、S117:NO)、最終停止図柄欄にはずれを示す値を記憶する(S119)。そしてS120へ進む。
次いで、変動パターンに合わせた各図柄が停止図柄記憶エリア5825に記憶された後は、デモ図柄表示部D1〜D3の変動を開始させるコマンド、変動パターンを伝えるコマンドが図柄表示基板44、電飾基板46へ送信され(S120)、デモ図柄表示部D1〜D3の全てを変動させる。そして、左デモ図柄表示部D1を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットする(S121)。この時間カウンタは、所定時間(例えば2ms)毎に減算され、時間カウンタの値が「0」となった時点で計測時間が経過したと判断される。そして、デモ図柄状態フラグに「1」を記憶して(S122)、デモ図柄表示部D1〜D3の全てが変動表示されている状態とされる。そして、サブ統合基板処理へ戻る。
また、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信していな場合には(S110:NO)、何もせずにサブ統合基板処理へ戻る。そして、サブ統合基板処理では、図16に示すように、変動パターン指定コマンド処理が終了すると(S101)、第1変動処理が行われる(S102、図18参照)。
まず、第1変動処理では、デモ図柄状態フラグの値が「1」であるか否かにより、デモ図柄表示部D1〜D3の全てが変動表示されている状態か否かの判断が行われ(S131)、デモ図柄状態フラグの値が「1」でなければ(S131:NO)、本処理にて行うことはないので、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、デモ図柄状態フラグの値が「1」であり、デモ図柄表示部D1〜D3の全てが変動表示されている状態であれば(S131:YES)、変動パターン指定コマンド処理にてセットした時間カウンタの値が「0」となったか否かにより、左デモ図柄表示部D1の変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S132)。変動時間が経過していなければサブ統合基板処理へ戻り(S132:NO)、変動時間が経過したら(S132:YES)、左デモ図柄表示部D1の変動を停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S133)。そして、右デモ図柄表示部D2を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットし(S134)、デモ図柄状態フラグに「2」を記憶して(S135)、左デモ図柄表示部D1のみが停止表示されている状態とされる。そして、サブ統合基板処理へ戻る。サブ統合基板処理では、図16に示すように、第1変動処理が終了すると(S102)、第2変動処理が行われる(S103、図19参照)。
まず、第2変動処理では、デモ図柄状態フラグの値が「2」であるか否かにより、左デモ図柄表示部D1のみが停止表示されている状態か否かの判断が行われ(S141)、デモ図柄状態フラグの値が「2」でなければ(S141:NO)、本処理にて行うことはないので、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、デモ図柄状態フラグの値が「2」であり、左デモ図柄表示部D1のみが停止表示されている状態であれば(S141:YES)、第1変動処理にてセットした時間カウンタの値が「0」となったか否かにより、右デモ図柄表示部D2の変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S142)。変動時間が経過していなければサブ統合基板処理へ戻り(S142:NO)、変動時間が経過したら(S142:YES)、右デモ図柄表示部D2の変動を停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S143)。
次いで、主基板41から受信した変動パターンがリーチ演出を行う変動パターンであるか否かを判断し(S144)、リーチ演出を行わない変動パターンであれば(S144:NO)、中デモ図柄表示部D3を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットする(S145)。そして、デモ図柄状態フラグに「3」を記憶して(S146)、中デモ図柄表示部D3のみが変動表示されている状態とされ、サブ統合基板処理へ戻る。一方、主基板41から受信したコマンドがリーチ演出を行う変動パターンであれば(S144:YES)、各変動パターン毎に決められている、中デモ図柄表示部D3を停止表示させるまでの時間、すなわちリーチ演出が行われる時間を時間カウンタにセットする(S147)。そして、デモ図柄状態フラグに「3」を記憶して(S148)、サブ統合基板処理へ戻る。サブ統合基板処理では、図16に示すように、第2変動処理が終了すると(S103)、第3変動処理が行われる(S104、図20参照)。
まず、第3変動処理では、デモ図柄状態フラグの値が「3」であるか否かにより、中デモ図柄表示部D3のみが変動表示されている状態か否かの判断が行われ(S151)、デモ図柄状態フラグの値が「3」でなければ(S151:NO)、本処理にて行うことはないので、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、デモ図柄状態フラグの値が「3」であり、中デモ図柄表示部D3のみが変動表示されている状態であれば(S151:YES)、第2変動処理にてセットした時間カウンタの値が「0」となったか否かにより、中デモ図柄表示部D3の変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S152)。変動時間が経過していなければサブ統合基板処理へ戻り(S152:NO)、変動時間が経過したら(S152:YES)、中デモ図柄表示部D3の変動を停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S153)。ここで、主基板41から受信した変動パターンがリーチ演出を行う変動パターンであった場合には、表示画面28にて行われるリーチ演出は、中デモ図柄表示部D3の変動を停止させるコマンドが送信されて終了し、RAM582の停止図柄記憶エリア5825に記憶されている最終停止図柄がデモ図柄表示部D1〜D3に停止表示される。
次いで、主基板41から受信した変動パターンがリーチ演出を行う変動パターンであるか否かを判断し(S154)、リーチ演出を行わない変動パターンであれば(S154:NO)、さらにその変動パターンが再変動演出を行う変動パターンであるか否かを判断する(S155)。
再変動演出を行う変動パターンであった場合には(S155:YES)、デモ図柄表示部D1〜D3には停止図柄記憶エリア5825の再変動開始図柄欄に記憶されている図柄の組み合わせが表示されている。先述したように、この図柄の組み合わせは、各付加図柄a,b,cが全て「3」、「2」、「1」のいずれかの数字で揃う図柄の組み合わせである。この場合は、1回目再変動開始コマンドを図柄表示基板44へ送信して(S156)、デモ図柄表示部D1〜D3の1回目の再変動を開始させ、1回目の再変動を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットする(S157)。ここで、先述したように、再変動を行う変動パターンの変動時間は全て同一である。よって、再変動を1回しか行わない場合よりも、再変動を3回行う場合の方が、1回の再変動に要する時間が短くなる。そして、デモ図柄状態フラグに「4」を記憶して(S158)、1回目の再変動を行っている状態とされ、サブ統合基板処理へ戻る。また、リーチ演出も再変動演出も行わない変動パターンである場合には(S154:NO、S155:NO)、必ずはずれ変動パターンであるため、表示画面28にははずれを示すと共に各付加図柄a,b,cが「3」「2」「1」のいずれでも揃っていない最終停止図柄が表示されている。この場合は、はずれ報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S159)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S160)、サブ統合基板処理へ戻る。
また、中デモ図柄表示部D3を停止させて(S153)、変動パターンがリーチ演出を行う変動パターンであった場合には(S154:YES)、さらにその変動パターンが大当たり変動パターンであるか否かの判断が行われる(S161)。大当たり変動パターンであれば(S161:YES)、大当たり報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S162)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S163)、サブ統合基板処理に戻る。また、主基板41から受信した変動パターンがリーチ演出を行うはずれ変動パターンであった場合には(S161:NO)、表示画面28には左デモ図柄A及び右デモ図柄Bが同じ数字であり、中デモ図柄Cのみが異なる数字である図柄の組み合わせが表示されている。この場合は、はずれ報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S164)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S165)、サブ統合基板処理へ戻る。
尚、図柄表示基板44では、大当たり報知指示コマンドを受信すると、図柄表示基板44の図示外のROMに記憶されている「大当たり」を報知する映像を表示画面28に出力し、表示画面28にはその映像が表示される。また、図柄表示基板44は、はずれ報知指示コマンドを受信すると、図柄表示基板44の図示外のROMに記憶されている「はずれ」を報知する映像を表示画面28に出力し、表示画面28にはその映像が表示される。サブ統合基板処理では、図16に示すように、第3変動処理が終了すると(S104)、1回目再変動処理が行われる(S105、図21参照)。
まず、1回目再変動処理では、デモ図柄状態フラグの値が「4」であるか否かにより、1回目の再変動中であるか否かの判断が行われ(S171)、デモ図柄状態フラグの値が「4」でなければ(S171:NO)、本処理にて行うことはないので、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、デモ図柄状態フラグの値が「4」であり、1回目の再変動中であれば(S171:YES)、第3変動処理にてセットした時間カウンタの値が「0」となったか否かにより、1回目の再変動を停止させるまでの時間が経過したか否かの判断が行われる(S172)。1回目の再変動の時間が経過していなければサブ統合基板処理へ戻り(S172:NO)、時間が経過したら(S172:YES)、デモ図柄表示部D1〜D3の全てを停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S173)。
次いで、主基板41から受信した変動パターンが再変動を1回だけ行う変動パターンであるか否かを判断する。再変動を2回若しくは3回行う変動パターンであった場合には(S174:NO)、表示画面28には停止図柄記憶エリア5825の第1再変動停止図柄欄に記憶されている図柄の組み合わせが表示されている。先述したように、この第1再変動停止図柄の組み合わせは、各付加図柄a,b,cを「0」で揃えず、且つ各デモ図柄A,B,Cがはずれを示す図柄の組み合わせである。この場合は、2回目再変動開始コマンドを図柄表示基板44へ送信して(S175)、デモ図柄表示部D1〜D3の2回目の再変動を開始させ、2回目の再変動を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットする(S176)。そして、デモ図柄状態フラグに「5」を記憶して(S177)、2回目の再変動を行っている状態とされ、サブ統合基板処理へ戻る。
また、再変動を1回だけ行う変動パターンであった場合には(S174:YES)、さらにその変動パターンが大当たり変動パターンであるか否かの判断が行われる(S178)。大当たり変動パターンであれば、表示画面28には停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶されている、大当たりを示す図柄の組み合わせが表示されている。この場合は、大当たり報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S179)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S180)、サブ統合基板処理に戻る。
また、主基板41から受信した変動パターンが再変動を1回行うはずれ変動パターンであった場合には(S178:NO)、はずれ報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S181)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S182)、サブ統合基板処理に戻る。この場合、表示画面28には、停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶されている図柄の組み合わせが表示されている。そして、この最終停止図柄は、各付加図柄a,b,cが「0」で揃っている図柄の組み合わせ(再変動開始図柄の付加図柄81が「2」または「3」である変動パターンの場合)、または、はずれを示す図柄の組み合わせ(再変動開始図柄の付加図柄81が「1」である変動パターンの場合)のいずれかの組み合わせである。サブ統合基板処理では、図16に示すように、1回目再変動処理が終了すると(S105)、2回目再変動処理が行われる(S106、図22参照)。
まず、2回目再変動処理では、デモ図柄状態フラグの値が「5」であるか否かにより、2回目の再変動中であるか否かの判断が行われ(S201)、デモ図柄状態フラグの値が「5」でなければ(S201:NO)、本処理にて行うことはないので、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、デモ図柄状態フラグの値が「5」であり、2回目の再変動中であれば(S201:YES)、1回目再変動処理にてセットした時間カウンタの値が「0」となったか否かにより、2回目の再変動を停止させるまでの時間が経過したか否かの判断が行われる(S202)。2回目の再変動の時間が経過していなければサブ統合基板処理へ戻り(S202:NO)、時間が経過したら(S202:YES)、デモ図柄表示部D1〜D3の全てを停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S203)。
次いで、主基板41から受信した変動パターンが再変動を2回行う変動パターンであるか否かを判断する。再変動を2回行う変動パターンでない場合には(S204:NO)、再変動を3回行う変動パターンであるため、表示画面28には停止図柄記憶エリア5825の第2再変動停止図柄欄に記憶されている図柄の組み合わせが表示されている。先述したように、この第2再変動停止図柄の組み合わせは、各付加図柄a,b,cが「0」で揃わず、且つ各デモ図柄A,B,Cがはずれを示す図柄の組み合わせである。この場合は、3回目再変動開始コマンドを図柄表示基板44へ送信して(S205)、デモ図柄表示部D1〜D3の3回目の再変動を開始させ、3回目の再変動を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットする(S206)。そして、デモ図柄状態フラグに「6」を記憶して(S207)、3回目の再変動を行っている状態とされ、サブ統合基板処理へ戻る。
また、再変動を2回行う変動パターンであった場合には(S204:YES)、さらにその変動パターンが大当たり変動パターンであるか否かの判断が行われる(S208)。大当たり変動パターンであれば、表示画面28には停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶されている、大当たりを示す図柄の組み合わせが表示されている。この場合は、大当たり報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S209)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S210)、サブ統合基板処理に戻る。
また、主基板41から受信した変動パターンが再変動を2回行うはずれ変動パターンであった場合には(S208:NO)、はずれ報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S211)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S212)、サブ統合基板処理に戻る。この場合、表示画面28には、停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶されている図柄の組み合わせが表示されている。そして、この図柄は、各付加図柄a,b,cが「0」で揃っている図柄の組み合わせ(再変動開始図柄の付加図柄81が「3」である変動パターンの場合)、または、はずれを示す図柄の組み合わせ(再変動開始図柄の付加図柄81が「2」である変動パターンの場合)のいずれかの組み合わせである。サブ統合基板処理では、図16に示すように、2回目再変動処理が終了すると(S106)、3回目再変動処理が行われる(S107、図23参照)。
まず、3回目再変動処理では、デモ図柄状態フラグの値が「6」であるか否かにより、3回目の再変動中であるか否かの判断が行われ(S221)、デモ図柄状態フラグの値が「6」でなければ(S221:NO)、本処理にて行うことはないので、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、デモ図柄状態フラグの値が「6」であり、3回目の再変動中であれば(S221:YES)、2回目再変動処理にてセットした時間カウンタの値が「0」となったか否かにより、3回目の再変動を停止させるまでの時間が経過したか否かの判断が行われる(S222)。3回目の再変動の時間が経過していなければサブ統合基板処理へ戻り(S222:NO)、時間が経過したら(S222:YES)、主基板41から受信した変動パターンが大当たり変動パターンであるか否かの判断が行われる(S223)。大当たり変動パターンであれば、表示画面28には停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶されている、大当たりを示す図柄の組み合わせが表示されている。この場合は、大当たり報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S224)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S225)、サブ統合基板に戻る。
また、主基板41から受信した変動パターンが再変動を3回行うはずれ変動パターンであった場合には(S223:NO)、はずれ報知指示コマンドを図柄表示基板44へ送信し(S226)、デモ図柄状態フラグに「0」を記憶して(S227)、サブ統合基板処理に戻る。この場合、表示画面28には停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶されている、はずれを示す図柄の組み合わせが表示されている。
また、図16に示すサブ統合基板処理では、以上説明した処理以外にも、電源投入時の初期処理や、電飾基板46へのコマンド送信、スピーカ48の制御等、様々な処理を行っている。
以上のような処理が行われて、サブ統合基板処理が繰り返されることにより、表示画面28に大当たり判定の結果報知が行われる。ここで、例を挙げて具体的に説明する。例えば、各付加図柄a,b,cが「3」で揃って再変動演出を開始し、2回目の再変動後に各付加図柄a,b,cが「0」で揃って再変動演出が終了するはずれ変動パターンを主基板41から受信した場合を考える。
まず、図16に示すサブ統合基板処理において特別図柄指定コマンドを受信すると、特別図柄指定コマンド処理(S100)にて、受信した特別図柄指定コマンドがRAM582の特別図柄記憶エリア5827に記憶される。そして、サブ統合基板処理が引き続き行われるが、この場合のデモ図柄状態フラグの値は「0」であるため、デモ図柄状態フラグの値が「1」〜「6」の場合に行われる第1変動処理(S102)〜3回目再変動処理(S107)では何も処理が行われず、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信するまでサブ統合基板処理を繰り返す。
次いで、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信すると、図17に示す変動パターン指定コマンド処理が行われる。変動パターン指定コマンドを受信すると(S110:YES)、そのコマンドにより指定された変動パターン(各付加図柄a,b,cが「3」で揃って再変動演出を開始し、2回目の再変動後に各付加図柄a,b,cが「0」で揃って再変動演出が終了するはずれ変動パターン)をRAM582の変動パターン記憶エリア5826に記憶し(S111)、カウンタ記憶エリア5828のカウンタを用いて取得した乱数が、最終停止図柄決定乱数記憶エリア5821、再変動開始図柄決定乱数記憶エリア5822、第1再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5823、第2再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5824のそれぞれに記憶される(S112)。
そして、受信した変動パターンが再変動を2回行うはずれ変動パターンであるので(S113:NO、S117:YES)、変動パターンに合わせて各図柄が変更され、停止図柄記憶エリア5825(図15参照)の各欄に記憶される(S118)。すなわち、再変動開始図柄には各付加図柄a,b,cが「3」で揃った図柄が、第1再変動停止図柄には各付加図柄a,b,cが「0」で揃わずにはずれを示す図柄が、最終停止図柄には各付加図柄a,b,cが「0」で揃った図柄が記憶され、第2再変動停止図柄はこの変動パターンでは用いられないため、第2再変動停止図柄決定乱数記憶エリア5824の値がそのまま記憶される。そして、デモ図柄表示部D1〜D3の変動を開始させるコマンド、変動パターンを伝えるコマンド等を図柄表示基板44、電飾基板46に送信し(S120)、左デモ図柄表示部D1を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットし(S121)、デモ図柄状態フラグに全図柄が変動中であることを示す「1」を記憶して(S122)、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、図18に示す第1変動処理が行われる。全図柄が変動中であるため(S131:YES)、左デモ図柄表示部D1を停止させるまでの時間が経過すると(S132:YES)、左デモ図柄表示部D1を停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S133)。そして、右デモ図柄表示部D2を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットし(S134)、左デモ図柄表示部D1のみが停止中であることを示す「2」をデモ図柄状態フラグに記憶して(S135)、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、図19に示す第2変動処理が行われる。左デモ図柄表示部D1のみが停止中であるため(S141:YES)、右デモ図柄表示部D2を停止させるまでの時間が経過すると(S142:YES)、右デモ図柄表示部D2を停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S143)。そして、この変動パターンがリーチ演出を行わない変動パターンであるため(S144:NO)、中デモ図柄表示部D3を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットし(S145)、中デモ図柄表示部D3のみが変動中であることを示す「3」をデモ図柄状態フラグに記憶して(S146)、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、図20に示す第3変動処理が行われる。中デモ図柄表示部D3のみが変動中であるため(S151:YES)、中デモ図柄表示部D3を停止させるまでの時間が経過すると(S152:YES)、停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S153)。ここで、表示画面28には、停止図柄記憶エリア5825の再変動開始図柄欄に記憶されている、各付加図柄a,b,cを「3」で揃えた図柄の組み合わせ(例えば、デモ図柄80が「3,4,0」で、付加図柄81が「3,3,3」)が疑似確定表示される。そして、この変動パターンが再変動演出を行う2回変動パターンであるため(S154:NO、S155:YES)、1回目再変動開始コマンドを図柄表示基板44へ送信して全図柄を再変動させ(S156)、1回目の再変動を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットし(S157)、1回目の再変動中であることを示す「4」をデモ図柄状態フラグに記憶して(S158)、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、図21に示す1回目再変動処理が行われる。1回目の再変動中であるため(S171:YES)、1回目の再変動を停止させるまでの時間が経過すると(S172:YES)、全図柄を停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S173)。ここで、表示画面28には、停止図柄記憶エリア5825の第1再変動停止図柄欄に記憶されている、各付加図柄a,b,cを「0」で揃えずにはずれを示す図柄の組み合わせが疑似確定表示される。そして、この変動パターンが再変動を2回行う変動パターンであるため(S174:NO)、2回目再変動開始コマンドを図柄表示基板44へ送信して全図柄を再び変動させ(S175)、2回目の再変動を停止させるまでの時間を時間カウンタにセットし(S176)、2回目の再変動中であることを示す「5」をデモ図柄状態フラグに記憶して(S177)、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、図22に示す2回目再変動処理が行われる。2回目の再変動中であるため(S201:YES)、2回目の再変動を停止させるまでの時間が経過すると(S202:YES)、全図柄を停止させるコマンドを図柄表示基板44へ送信する(S203)。ここで、表示画面28には、停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶されている、各付加図柄a,b,cを「0」で揃えた図柄の組み合わせ(例えば、デモ図柄80が「9,5,7」で、付加図柄81が「0,0,0」)が確定表示される。そして、この変動パターンが再変動を2回行うはずれ変動パターンであるため(S204:YES、S208:NO)、はずれの報知を指示するコマンドを図柄表示基板44へ送信して、表示画面28にてはずれの報知を行い(S211)、デモ図柄状態フラグに全図柄が停止中であることを示す「0」を記憶して(S212)、サブ統合基板処理へ戻る。
以上説明したように、本実施の形態の遊技機では、左デモ図柄表示部D1及び右デモ図柄表示部D2が停止した時点でリーチを構成しなかった場合でも、図柄の変動が再開されることがある。このような構成にすることで、図柄の変動表示の間、遊技者の期待感を持続させることができる。また、デモ図柄80と付加図柄81とを組み合わせることで、再変動開始図柄の種類を十分に多様化させることを実現している。よって、その多様化させた再変動開始図柄の種類毎に様々な演出を行って、遊技者の興味を惹き付けることができる。
尚、再変動開始図柄の各付加図柄a,b,cが「1」「2」「3」のいずれかで揃う組み合わせが、本発明における「特定パターン」に相当する。また、最終停止図柄の各付加図柄a,b,cが「0」で揃う組み合わせが、「変動終了パターン」に相当する。また、デモ図柄80が本発明における「主図柄」に相当する。
そして、本実施の形態の始動口スイッチ72が「遊技球検出手段」に相当し、表示画面28が「図柄表示手段」に相当し、主基板41及びサブ統合基板58からの制御を受けて表示画面28の表示の制御を行う、図柄表示基板44のCPU44aが「図柄表示制御手段」に相当する。また、図13に示す特別図柄処理のS24の処理を行う主基板41のCPU51が本発明における「大当たり乱数取得手段」に相当し、図13に示す特別図柄処理のS34の処理を行う主基板41のCPU51が「大当たり判定手段」に相当し、主基板41のROM53の変動パターン記憶エリアが「変動パターン記憶手段」に相当する。また、図13に示す特別図柄処理のS35、S39の処理を行う主基板41のCPU51が「変動パターン決定手段」「再変動実行判定手段」「再変動回数決定手段」に相当する。
尚、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。まず、本実施の形態では、再変動によって各付加図柄a,b,cが「0」で揃うと、再変動開始図柄の各付加図柄a,b,cの数字に関わらず再変動演出が終了するが、これに限られない。例えば、再変動開始図柄の各付加図柄a,b,cの数字と同じ回数だけ必ず再変動を行う構成としてもよい。この場合は、図8に示す変動パターンを、再変動開始図柄の各付加図柄a,b,cの数字と再変動回数とを全て一致させて作成すればよいし、付加図柄81を構成する数字に「0」を用いずに図4に示す図柄配列を作成してもよい。また、再変動を実行した場合、本発明における「特定パターン」を有する各付加図柄a,b,cを再変動によって再び表示させることで、再変動を終了させる構成としてもよい。この場合は、図15に示す停止図柄記憶エリア5825の最終停止図柄欄に記憶する、再変動を「終了」させる図柄の組み合わせを、各付加図柄a,b,cが「3」「2」「1」のいずれかで揃う図柄の組み合わせとすればよい。
また、本実施の形態では、デモ図柄80及び付加図柄81は共に数字により構成されており、各初期画面で表示させる付加図柄81の「特定パターン」を全て同じ数字の組み合わせとしたが、これに限られない。例えば、デモ図柄80及び付加図柄81を数字以外の図柄で構成してもよいし、数字と数字以外の図柄を組み合わせて用いてもよい。また、付加図柄81を数字以外の図柄で構成した場合、例えば付加図柄「あ」が揃うと再変動回数は1回、付加図柄「い」が揃うと再変動回数は2回、付加図柄「う」が揃うと再変動回数は3回、というように、それぞれの付加図柄81毎に予め再変動回数を設定してもよい。また、再変動の回数を表示画面28に別途表示する構成としてもよい。
さらに、「特定パターン」が同じ付加図柄81の組み合わせでなくてもよい。例えば、デモ図柄80及び付加図柄81は共に左図柄配列に「大」を、中図柄配列に「当」を、右図柄配列に「り」を含み、各デモ図柄A,B,Cが「大、当、り」の組み合わせとなった場合は大当たりを示し、各付加図柄a,b,cが「大、当、り」の組み合わせとなった場合は再変動演出を開始する構成としてもよい。
また、付加図柄81をデモ図柄80の色としてもよいし、デモ図柄80の背景色や背景模様等にしてもよい。また、付加図柄81の色が「青、黄、赤」となる組み合わせを「特定パターン」としてもよいし、このような様々な付加図柄81の態様を任意に組み合わせても良い。この場合には、色、模様、形状のいずれかが特定の態様となることで、再変動演出を開始する契機となる。
また、本実施の形態では、全てのデモ図柄80のそれぞれに付加図柄81を1種類ずつ付設したが、付加図柄81を付設するデモ図柄80と、付設しないデモ図柄80を混在させてもよい。例えば、図4に示す図柄配列において、付加図柄「0」を消して用いてもよい。
また、図柄配列は図4に示す図柄に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、左図柄配列82、右図柄配列83、中図柄配列84の少なくとも1つの図柄配列には、奇数の数字からなるデモ図柄80にのみ付加図柄81を付設して、その図柄配列以外の少なくとも1つの図柄配列には、偶数の数字からなるデモ図柄80にのみ付加図柄81を付設する構成としてもよい。また、デモ図柄80よりも付加図柄81を大きく表示してもよいし、デモ図柄80の大きさと付加図柄81の大きさとを同じにしてもよい。また、本実施の形態では3つのデモ図柄表示部D1〜D3が用いられているが、複数の図柄表示であれば適宜変更が可能であり、表示方法も横並びだけでなく、マトリックス表示等を用いてもよい。
また、本実施の形態では、付加図柄81はデモ図柄80の下部にそれぞれ付設されているが、これに限られない。例えば、デモ図柄80の上部や右下、左上等、様々な位置に付設可能であり、また、デモ図柄80の背景や内部に複数の付加図柄81を付設してもよい。
また、本実施の形態では、予め複数の変動パターンが記憶されており、その変動パターンの1つを決定することで、再変動演出を行うか否か、及び再変動演出を行う場合の再変動の回数の決定を、主基板41のCPU51が1度に行っているが、これに限られない。例えば、まず再変動演出を行うか否かを決定し、その結果再変動演出を行うと判断された場合には、さらに再変動の回数を決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、付加図柄81が特定パターンを表示した場合のみ再変動を行う構成としたが、これ以外の契機によっても再変動を行う構成としてもよい。この場合は、付加図柄81が特定パターンを表示して行われる再変動と、それ以外の契機による再変動とで、大当たりの所謂信頼度に差を設けてもよいし、さらには再変動の回数の上限に差を設けてもよい。例えば、付加図柄81が特定パターンを表示した場合の再変動回数の上限が5回であり、それ以外の契機による再変動回数の上限が3回である場合は、遊技者が最初に疑似確定表示された図柄を見逃した場合でも、再変動の回数が4回以上となれば、その再変動が付加図柄81の特定パターン表示による再変動であったことを認識することもできる。また、再変動の種類によって、変動の速度を変えてもよい。例えば、付加図柄81が特定パターンを表示して再変動を行う場合には再変動中の変動速度を早くし、それ以外の契機による再変動の場合には再変動の変動速度を遅くする。
また、本実施の形態では再変動回数の上限を3回としたが、再変動回数の上限を設けなくてもよい。また、付加図柄81ではなくデモ図柄80に用いられている数字を再変動の回数としてもよい。例えば、デモ図柄81が「7、3,5」で表示されて再変動を開始する場合に、この3つの数字の中から1つを抽選により選択し、その選択された数字の回数だけ再変動を行うようにしてもよい。
また、再変動開始図柄の付加図柄81がどの図柄であるかによって、その変動パターンが大当たりの際に決定されやすい変動パターンであるのか、はずれの際に決定されやすい変動パターンであるのかの比率に差異を設けることで、付加図柄81の種類によって大当たりの信頼度が変わるようにしてもよい。また、例えば確率変動状態や時短状態等の遊技状態を生起させるパチンコ機において、各付加図柄a,b,cが「1」で再変動した場合は大当たりとなる可能性は低いが、大当たりとなった場合には必ず確率変動大当たりとなる構成として、遊技者の興味を惹き付けるようにしてもよい。
ここで、図24を参照して、パチンコ機1の変形例について具体的に説明する。図24は付加図柄81が特定パターンを表示しなくても再変動を行う場合があり、確率変動状態を生起するパチンコ機1の変形例の変動パターン表である。本変形例に係るパチンコ機では、大当たりと判定される確率が通常状態よりも高い遊技状態である確率変動状態を生起し、確率変動状態と通常状態とでは変動時間等の変動パターンの内容が異なっている。そして、変動パターン決定カウンタのそれぞれの値に対応する変動パターンの番号が予め決められており、その結果、大当たり時に選択される確率は大当たり時の選択率欄に示す値となっている。
そして、本変形例では大当たり報知時に、付加図柄81が特定パターンを表示して再変動を行う変動パターン、付加図柄81が特定パターンを表示せずに再変動を行う変動パターン、リーチ演出を行う変動パターンのいずれかの変動パターンが必ず選択される。そして、それぞれの変動パターンによって大当たりの信頼度が異なる構成となっているため、遊技者は表示画面28によってどの演出が行われるのかを楽しみながら遊技を行うことができる。また、再変動を行う変動パターンの変動時間を、再変動回数に関わらず等しく設定しているため、変動時間が長引くことで遊技者を苛立たせてしまうことがない。
また、本実施の形態では、再変動を行う変動パターンの開始から終了までの時間が再変動の回数に関わらず等しいため、再変動を1回しか行わない場合よりも3回行う場合の方が、1回の再変動に要する時間が短くなるように設定しているが、この1回の再変動に要する時間を等しく設定してもよい。この場合には、1回又は2回で再変動が終了した後の残り時間で、大当たりやはずれを報知する様々な演出を行えばよい。