JP6731964B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
特別保留表示の種別に応じて大当たり期待度が異なる遊技機が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2011−234836号公報
特許文献1に記載された遊技機では、遊技の興趣を十分に向上させることができなかった。
この発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
可変表示を実行可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
初期状態から第1態様(例えば図8−3(D))と該第1態様よりも遊技者による認識度合いの高い第2態様(例えば図8−4(E))とを含む複数種類の態様に変化可能な演出用可動体(例えば演出用可動体4AK001L、4AK001R)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えばRAM102)と、
前記保留記憶に対応して、複数種類の表示態様で保留表示を表示可能な保留表示手段(例えば画像表示装置5に保留表示を表示する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記保留表示手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定態様で前記保留表示を表示可能であり、
前記特定態様とは異なる表示態様であって、前記演出用可動体の態様が変化することを示唆する特殊態様で前記保留表示を表示可能であり、
前記特殊態様として、第1特殊態様と該第1特殊態様とは異なる第2特殊態様とを含み、
前記演出用可動体は、
前記第1特殊態様で前記保留表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第2特殊態様で前記保留表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第1特殊態様で前記保留表示が表示される場合よりも、前記第2特殊態様で前記保留表示が表示される場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやす(例えば図8−6(D))
前記特殊態様で前記保留表示が表示された以後の特定期間における第1タイミングと該第1タイミングよりも後の第2タイミングとにおいて、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第1タイミングにおいて変化する場合よりも、前記第2タイミングにおいて変化する場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやすい
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)本願発明に係る他の遊技機は、
可変表示を実行可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
初期状態から第1態様(例えば図8−3(D))と該第1態様よりも遊技者による認識度合いの高い第2態様(例えば図8−4(E))とを含む複数種類の態様に変化可能な演出用可動体(例えば演出用可動体4AK001L、4AK001R)と、
可変表示に対応する特定表示を複数種類の表示態様で表示可能な特定表示手段(例えば画像表示装置5にアクティブ表示を表示する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記特定表示手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定態様で前記特定表示を表示可能であり、
前記特定態様とは異なる表示態様であって、前記演出用可動体の態様が変化することを示唆する特殊態様で前記特定表示を表示可能であり、
前記特殊態様として、第1特殊態様と該第1特殊態様とは異なる第2特殊態様とを含み、
前記演出用可動体は、
前記第1特殊態様で前記特定表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第2特殊態様で前記特定表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第1特殊態様で前記特定表示が表示される場合よりも、前記第2特殊態様で前記特定表示が表示される場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやす(例えば図8−6(D))
前記特殊態様で前記特定表示が表示された以後の特定期間における第1タイミングと該第1タイミングよりも後の第2タイミングとにおいて、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第1タイミングにおいて変化する場合よりも、前記第2タイミングにおいて変化する場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやすい
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記演出用可動体は、前記第2表示態様で前記保留表示(特定表示)が表示される場合よりも、前記第1表示態様で前記保留表示(特定表示)が表示される場合の方が、前記第1態様に変化しやすいようにしてもよい(例えば図8−6(D))。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記保留表示手段(特定表示手段)は、前記保留表示(特定表示)の動作と前記演出用可動体の動作とを対応させるように、前記保留表示(特定表示)を表示可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記演出用可動体は、
遊技者が接触可能に設けられ、
複数段階の温度に変化可能であり、前記第1態様のときよりも前記第2態様のときの方が高い温度に変化するようにしてもよい(例えば8−6(B))。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記演出用可動体は、前記第1態様に変化する場合と、前記第2態様に変化する場合と、で変化にかかる期間が異なるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
前記演出用可動体の動作を制御する動作制御手段(例えば演出制御用CPU120)を備え、
前記動作制御手段は、前記保留表示(特定表示)によって前記演出用可動体の動作が示唆されてから、前記演出用可動体の動作が実行されるまでの期間、前記演出用可動体の当該動作以外の動作を制限するようにしてもよい(例えばステップ4AKS002で既に先読予告を実行中であると判定された場合新たな先読予告や可動体動作示唆は実行しない)。
このような構成によれば、演出の進行を円滑に行うことができる。
(8)上記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップ120AKSA12の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップ112IWS011〜112IWS013、112IWS015〜112IWS017およびステップ120AKSA01、120AKSA02の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材、演出用可動体4AK001L、4AK001Rなど)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作(例えばショートイニシャル動作など)の制御と、前記可動部材による初期動作(例えばロングイニシャル動作など)の制御とを実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS007の実行など)ようにしてもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップ120AKSA12の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップ112IWS011〜112IWS013、112IWS015〜112IWS017およびステップ120AKSA01、120AKSA02の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材、演出用可動体4AK001L、4AK001Rなど)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作の制御を実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS005〜73AKS009の実行など)ようにしてもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部4AKに係る演出用可動体の動作例を示す図である。 特徴部4AKに係る演出用可動体の機能構成を示す図である。 特徴部4AKに係る演出動作例を示す図である。 特徴部4AKに係る演出動作例を示す図である。 特徴部4AKに係る先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部4AKに係る先読予告設定処理における決定割合等を示す図である。 特徴部4AKの変形例に係る先読予告設定処理における決定割合等を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 遊技機用枠を開放した状態のパチンコ遊技機の背面斜視図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 電源投入時に実行される処理を示す説明図である。 設定変更処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。 演出制御メイン処理の他の一例を示すフローチャートである。 電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部72AKに係るイニシャル動作の実行例を示す図である。 特徴部72AKに係る制御パターンを示す図である。 特徴部72AKに係る電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部72AKに係る変形例における電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部73AKに係る電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部73AKに係る設定確認報知画面の表示例を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球
が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球
や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態
として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状
態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図
柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後と
で共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役
物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保
護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS2
1)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、
小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といっ
た、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる
。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品と
して払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部4AKに関する説明)
続いて、特徴部4AKについて説明する。特徴部4AKのパチンコ遊技機1には、図8−1(A)に示すように、演出に応じて動作する可動体として演出用可動体4AK001L、4AK001Rが設けられている。演出用可動体4AK001Lは、遊技機用枠3の左上部位置に設けられ、演出用可動体4AK001Rは、遊技機用枠3の右上部位置に設けられる。演出用可動体4AK001L及び演出用可動体4AK001Rを総称して、演出用可動体4AK001ともいう。演出用可動体4AK001は、遊技機用枠3の外側(左右斜め上方向)に向かって突出(進出)動作を実行可能に設けられている。このように、演出用可動体4AK001は、パチンコ遊技機1の外形を変化させるように動作可能である。なお、特徴部4AKのパチンコ遊技機1では、スピーカ8L、8Rは、遊技機用枠3の左右下部位置等に設けられている。
次に、図8−1を用いて、演出用可動体4AK001L、4AK001Rの動作例を説明する。図8−1(A)には演出用可動体4AK001が原点位置(動作前の位置)にある場合が示され、図8−1(B)には演出用可動体4AK001が進出位置(半分突出した位置)にある場合が示され、図8−1(C)には演出用可動体4AK001が動作後位置(最大限突出した位置)にある場合が示されている。
図8−1(A)〜(C)に示すように、演出用可動体4AK001は、演出用可動体4AK001を構成する棒状役物4AK010が遊技機用枠3(パチンコ遊技機1)の外側に向かって突出(進出)するようになっている。
図8−1(A)のように、演出用可動体4AK001が原点位置(動作前の位置)にある場合には、棒状役物4AK010が遊技機用枠3内に完全に収納された状態となる。
棒状役物4AK010は、例えば演出用可動体4AK001が備えるモータが正転動作して駆動ギアが正転することに応じて外側に向けて突出動作する。また、棒状役物4AK010は、当該モータが逆転動作して駆動ギアが逆転することに応じて遊技機用枠3内に向けて収納動作する。
なお、演出用可動体4AK001L、及び、演出用可動体4AK001Rは、それぞれに対して制御信号を伝送することができ、一方ずつの動作制御が可能に設けられている。従って、演出用可動体4AK001L、及び、演出用可動体4AK001Rは、同時に同様の動作(突出動作、収納動作)が可能であるし、いずれか一方のみを動作させることも可能である。例えば、演出用可動体4AK001L、及び、演出用可動体4AK001Rは、互い違いに突出するような動作も可能となっている。また、演出用可動体4AK001L、及び、演出用可動体4AK001Rは、振動動作や温度制御が可能となっているが、これらの動作や制御についても一方ずつすることができる。このようにすることで、多彩な演出動作を実現できる。
図8−2は、演出用可動体4AK001の機能構成を示す図である。図8−2に示すように、演出用可動体4AK001(演出用可動体4AK001L及び演出用可動体4AK001R)は、棒状役物4AK010、駆動部4AK011、位置検出器4AK012、タッチセンサ4AK013、振動駆動部4AK014、温度制御部4AK015から構成される。演出用可動体4AK001は、演出制御基板12に接続されており、演出制御用CPU120の制御により動作する。
棒状役物4AK010は、演出用可動体4AK001において図8−1に示したような突出動作を行う棒状の部材(役物)である。
駆動部4AK011は、モータ、駆動ギア、ベルト等で構成され、棒状役物4AK010の突出動作及び突出を終了する収納動作を行う。駆動部4AK011は、演出制御基板12からの制御信号に基づいて、棒状役物4AK010を駆動し、突出動作または収納動作を実行する。
位置検出器4AK012は、棒状役物4AK010が原点位置(棒状役物4AK010が完全に収納された状態)または動作後位置(棒状役物4AK010が最大限突出した位置、突出動作を完了した位置)にあることを検出可能な、センサ(例えばフォトセンサ、感圧センサ、ボタン)で構成される。位置検出器4AK012により、棒状役物4AK010の現在位置を把握することができ、棒状役物4AK010が正常に動作しているか否かを判定できる。
タッチセンサ4AK013は、棒状役物4AK010に遊技者が接触したことを検出可能なセンサ(例えば静電容量式タッチセンサや感圧センサ)であり、例えば棒状役物4AK010の先端部分や、側面に設けられる。位置検出器4AK012、タッチセンサ4AK013は、その検出結果を演出制御基板12に対して伝送可能である。なお、この実施例では、接触式のタッチセンサ4AK013により棒状役物4AK010に遊技者が接触したことを検出するようになっているが、赤外線センサや光学式センサ等の非接触なセンサにより棒状役物4AK010に遊技者が接触したことを検出するまたは推測するようにしてもよい。
演出用可動体4AK001は、遊技機用枠3の上部位置に設けられていることから、遊技者が接触可能となっている。演出用可動体4AK001の動作中に、タッチセンサ4AK013により演出用可動体4AK001(棒状役物4AK010)に対する接触を検出した場合には、接触の頻度や強度、タイミングによっては、安全性の確保や演出用可動体4AK001の破損や故障を防止するために、その動作を停止したりエラー報知や警告をするようにしてもよい。
振動駆動部4AK014は、棒状役物4AK010に内蔵される振動モータ等で構成され、棒状役物4AK010の振動動作を行う。振動駆動部4AK014は、演出制御基板12からの制御信号に基づいて、棒状役物4AK010を振動させる。なお、駆動部4AK011により棒状役物4AK010の振動動作を行うようにしてもよい。
温度制御部4AK015は、棒状役物4AK010に内蔵される熱電素子(例えばペルティエ素子)等で構成され、棒状役物4AK010の加熱、冷却を行う。なお、棒状役物4AK010は、温度制御部4AK015による温度制御を可能とするため、金属等の伝熱部材で構成される。遊技者が棒状役物4AK010を接触することで、温度変化を体感させることができるので、演出が多彩になる。
演出用可動体4AK001(特に棒状役物4AK010)の温度を監視する温度センサを設けてもよい。そして、棒状役物4AK010の温度が所定の上限閾値以上となった場合や下限閾値以下となった場合には、安全性の確保や故障防止のため、演出用可動体4AK001の動作や温度制御部4AK015による温度制御を停止するようにしてもよい。また、温度制御部4AK015による温度制御が開始されてから所定期間内に目標の温度に達しない場合には、温度制御部4AK015が故障していると判定してエラー報知を実行し、以降の温度制御を停止するようにしてもよい。また、演出用可動体4AK001の制御状況によって上限閾値や下限閾値を変更してもよい。例えば、演出用可動体4AK001の動作中においては、モータの熱等により温度が高くなりやすいので、上限閾値を上げるようにしてもよい。
続いて、特徴部4AKの演出動作について説明する。特徴部4AKのパチンコ遊技機1では、演出用可動体4AK001を動作させる先読み予告演出(可動体予告)が実行可能になっている。また、可動体予告が実行されるのに先だって、予告対象の対応表示(保留表示またはアクティブ表示)の表示態様が、可動体予告が実行されることを示唆する可動体動作示唆の表示態様に変化するようになっている。
図8−3は、可動体予告が実行される場合の演出動作例を示している。図8−3(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。また、画像表示装置5のアクティブ表示エリア4AK002にアクティブ表示(特定表示ともいう)が表示されており、保留表示エリア4AK003に保留表示が2つ表示されていることを示している。
ここで、始動入賞が発生し、当該始動入賞に基づいて、始動入賞時に可動体予告を実行することが決定された場合、図8−3(B)に示すように、始動入賞に対応する保留表示が可動体動作示唆の表示態様である雪だるまのアイコン4AK021で表示される。
その後、図8−3(C)、(D)に示すように、演出用可動体4AK001(棒状役物4AK010)が進出位置まで突出し、その後振動動作する。また、このとき、演出用可動体4AK001の温度を低下させる制御も実行される。このような動作態様が演出用可動体4AK001の第1態様である。演出用可動体4AK001が振動すること及び温度が低下することと、雪だるまのアイコン4AK021が想起させる寒いこととが対応しており、雪だるまのアイコン4AK021により演出用可動体4AK001の動作を示唆することができる。
図8−4は、可動体予告が実行される場合の他の演出動作例を示している。図8−4(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいてハズレ組合せの飾り図柄が停止していることを示している。また、画像表示装置5のアクティブ表示エリア4AK002にアクティブ表示が表示されており、保留表示エリア4AK003に保留表示が2つ表示されていることを示している。
ここで、保留記憶に基づく可変表示が開始されると、図8−4(C)に示すように、保留表示が1つ減り、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて可変表示が開始される。開始された可変表示の開始時(アクティブ表示になったとき)に可動体予告を実行することが決定されていた場合、アクティブ表示が可動体動作示唆の表示態様である太陽のアイコン4AK022で表示される。
その後、図8−4(C)〜(E)に示すように、演出用可動体4AK001(棒状役物4AK010)が動作後位置まで突出し、その後振動動作する。また、このとき、演出用可動体4AK001の温度を上昇させる制御も実行される。このような動作態様が演出用可動体4AK001の第2態様である。演出用可動体4AK001の温度が上昇することと、太陽のアイコン4AK022が想起させる温かいこととが対応しており、太陽のアイコン4AK022により演出用可動体4AK001の動作を示唆することができる。
なお、演出用可動体4AK001が第2態様で動作するときの方が、第1態様で動作するときより棒状役物4AK010の突出度合いが大きく、また目標温度にもよるが温度制御にも時間がかかるため、動作完了までの時間がかかるようになっている。このように動作態様によって動作完了までの時間が異なることで、演出が単調にならず演出の興趣が向上する。なお、動作態様によらず動作完了までの時間を同一(または略同一)になるように制御してもよい。このようにすることで、演出の実行時間の調整や動作態様の決定がしやすくなり、他の演出と競合の防止も容易になる。
次に、特徴部4AKに係る先読予告設定処理について説明する。図8−5は、特徴部4AKに係る先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。先読予告設定処理は、図7のステップS161にて演出制御用CPU120により実行される。先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から始動入賞の発生を指定する始動入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ4AKS001)。始動入賞指定コマンドを受信していなければ(ステップ4AKS001;No)、先読予告設定処理を終了する。
始動入賞指定コマンドを受信していれば(ステップ4AKS001;Yes)、既に先読予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップ4AKS002)。先読予告演出を実行中であるか否かは、先読予告演出を実行中であることを示す先読予告実行中フラグ等から判定すればよい。既に先読予告演出を実行中である場合には(ステップ4AKS002;Yes)、本実施例では新たな先読予告演出を実行しないため、先読予告設定処理を終了する。このため、可動体予告を実行されることに決定され、保留表示による可動体動作示唆が実行されているときに、さらに他の保留表示による可動体動作示唆が実行されて、演出や予告対象が分かりづらくなることを防止できる。また、保留予告と保留表示による可動体動作示唆が重複して演出や予告対象が分かりづらくなることを防止できる。なお、既に先読予告演出を実行中であっても、一部の先読予告演出等、新たな先読予告演出を実行可能にしてもよい。即ち、既に先読予告演出を実行中である場合には、新たな先読予告演出の実行を制限するようにしてもよい。
先読予告演出を実行中でない場合(ステップ4AKS002;No)、先読予告演出の実行有無を決定する(ステップ4AKS003)。この実施例では、複数種類の先読予告演出を実行可能になっており、ステップ4AKS003では先読予告演出の実行有無とともに実行する場合の先読予告演出の種類も決定する。
ステップ4AKS003では、例えば、図8−6(A)に示す決定割合で、先読予告演出の実行有無と実行する場合の先読予告演出の種類を決定する。図8−6(A)に示すように、本実施例では、先読予告演出として、可動体予告、保留予告、ステージ変化予告が実行可能になっている。
可動体予告は、演出用可動体4AK001を所定の動作態様で動作させる先読予告演出である。保留予告は、保留表示(またはアクティブ表示)の表示態様を通常態様(例えば白等)とは異なる予告態様(例えば青、緑、赤、虹等)とする先読予告演出である。ステージ変化予告は、画像表示装置5等おけるステージ(出現キャラクタ、モチーフ等)が複数設けられており、そのステージを変化させる先読予告演出である。それぞれ、演出用可動体4AK001の動作態様、保留表示(またはアクティブ表示)の表示態様、ステージの種類のよって、大当り信頼度を予告するようになっている。
図8−6(A)に示すように、先読み判定の判定結果が大当り、スーパーリーチハズレ、またはその他(非リーチハズレ等)であるかに応じて、先読予告演出の実行有無の決定割合と実行する場合の先読予告演出の種類を決定割合とが異なっている。なお、先読み判定の判定結果は、始動入賞時にされるコマンドから特定すればよい。
本実施例では、図8−6(A)に示すように、先読予告演出が実行された場合の方が実行されない場合より大当り信頼度が高くなっており、可動体予告>保留予告>ステージ予告の順で大当り信頼度が高くなっている。これにより、先読予告演出の実行有無や種類によって大当り信頼度を予告できる。また、スーパーリーチハズレとなった場合には、ステージ予告に決定されやすくなっており、ステージ予告が実行された場合にはスーパーリーチが実行されやすくなっている。これにより、スーパーリーチが発生しやすいことを予告できる。なお、先読予告演出の種類や実行割合はこれに限定されず、先読予告演出の種類や演出態様によって、大当り信頼度やスーパーリーチが発生しやすいことを予告できればよい。また、可動体予告以外の先読予告演出の種類は適宜増減してもよい。
続いて、ステップ4AKS003にて先読予告演出実行無し以外に決定されたか否かを判定する(ステップ4AKS004)。先読予告演出実行無しに決定された場合は(ステップ4AKS004;No)、先読予告設定処理を終了する。
先読予告演出を実行することが決定された場合(ステップ4AKS004;Yes)、可動体予告を実行することが決定されたか否かを判定する(ステップ4AKS005)。可動体予告以外を実行することが決定された場合は(ステップ4AKS005;No)、決定された先読予告演出を実行するための設定を行う(ステップ4AKS006)。ステップ4AKS006では、例えば、決定された先読予告演出に対応した演出制御パターンをセットする。
可動体予告を実行することが決定された場合は(ステップ4AKS005;Yes)、可動体予告における演出用可動体4AK001の動作パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ4AKS007)。
この実施例では、演出用可動体4AK001の動作態様として、図8−6(B)に示すように第1態様、第2態様、第3態様の3種類が設けられている。第1態様は、演出用可動体4AK001の棒状役物4AK010が進出位置まで動作した後振動し、温度を低下させる制御が実行される動作態様である。第2態様は、演出用可動体4AK001の棒状役物4AK010が動作後位置まで動作し、温度を上昇させる制御が実行される動作態様である。第3態様は、演出用可動体4AK001の棒状役物4AK010が動作後位置まで動作した後振動し、温度制御は実行されない動作態様である。なお、これら以外の動作態様が設けられていてもよい。
可動体予告における演出用可動体4AK001の動作タイミングが複数設けられており、動作タイミングと動作態様との組合せが動作パターン毎に定められている。本実施例では、図8−6(C)に示すように、予告対象の入賞時に動作する動作パターンA1、A2、予告対象の保留表示のシフト時に動作する動作パターンB1、B2、予告対象がアクティブ表示となったとき(予告対象の変動開始時)に動作する動作パターンC1〜C3、予告対象の変動のリーチ発展時に動作する動作パターンD1〜D3、予告対象の変動の決め演出時(表示結果導出煽り時)に動作する動作パターンE2、E3が設けられている。各動作パターンにおけるアルファベットは動作タイミングに対応し、数字は動作態様に対応している。なお、本実施例では、1回の可動体予告において演出用可動体4AK001が1回動作するようになっているが、入賞時から予告対象の変動が終了するまでに複数の動作タイミングで動作する動作パターンが設けられていてもよい。複数の動作タイミングで動作する場合、それぞれの動作態様が異ならせてもよい。
ステップ4AKS007の処理では、図8−6(C)に示す決定割合で、いずれかの動作パターンに決定される。本実施例では、図8−6(C)に示すように、動作タイミングによって、決定されやすい動作態様や決定されない動作態様がある(動作タイミングよって実行されやすい動作態様がある)ようになっている。このようにすることで、演出が多彩になる。なお、図8−6(C)に示す決定割合や、動作パターンは一例であり、図8−6(C)にない動作態様と動作タイミングの組合せの動作パターンがあってもよい。また、例えば、動作完了までの時間に制約がある動作タイミングにおいては、動作完了しない可能性のある動作態様を除外するようにしてもよい。また、可動体予告の動作態様が決定された後に、時短状態に制御されたことにより、決定された動作態様の動作を変動中に完了できなくなった場合、温度制御を行う第1態様や第2態様の動作を制限し、第3態様で動作させるようにしてもよい。また、可動体予告を実行することが決定された場合、当該可動体予告が実行されるまで、時短制御が実行されないようにしてもよい。
なお、表示結果(先読判定の判定結果)に応じて、動作パターンの決定割合を異ならせてもよい。そのようにすることで、動作パターンにより表示結果を示唆することができる。例えば、第1態様は、表示結果(先読判定の判定結果)がハズレの場合に決定されやすいが、大当りとなった場合に確変大当りとなる割合が高くなるようにしてもよい。逆に、第2態様は、表示結果(先読判定の判定結果)が大当りの場合に決定されやすいが、大当りとなった場合に確変大当りとなる割合は第1態様より低くなるようにしてもよい。このようにすることで、大当り信頼度が低い場合でも、大当りとなった場合には確変状態に制御されるという期待を持たせることができ、遊技の興趣が向上する。また、例えば、動作タイミングが同じでも、表示結果によって動作態様の決定割合を異ならせることで、動作態様により大当り信頼度が変化するので、動作態様に遊技者が注目するようになる。特に、第2動作態様と第3動作態様は、演出用可動体4AK001の進出動作は同じだが温度制御が異なるので、演出用可動体4AK001を遊技者が接触することで大当り信頼度が分かるようになるので、遊技者の遊技参加意欲を向上させることができる。動作態様が同じでも、表示結果によって動作タイミングの決定割合を異ならせることで、動作タイミングにより大当り信頼度が変化するので、動作タイミングに遊技者が注目するようになる。また、本実施例では、動作パターンを決定することで動作態様と動作タイミングを決定するようになっているが、動作態様と動作タイミングを別々に決定するようにしてもよい。
続いて、対応表示(可動体動作示唆)の表示態様を決定する(ステップ4AKS008)。ステップ4AKS008では、演出用可動体4AK001の動作態様に応じて、例えば図8−6(D)に示す決定割合で対応表示の表示態様を決定する。図8−6(D)に示すように、本実施例では、可動体動作示唆の対応表示の表示態様として、第1表示態様(雪だるまのアイコン)と第2表示態様(太陽のアイコン)とが設けられている。可動体動作示唆の対応表示の表示態様は、可動体予告が実行される場合に変化する対応表示の表示態様であり、保留予告における予告態様とは異なる表示態様となっている。
図8−6(D)に示すように、本実施例では、演出用可動体4AK001の動作態様が第1態様である場合には、対応表示(可動体動作示唆)の表示態様として第1表示態様に決定されやすく、演出用可動体4AK001の動作態様が第2態様である場合には、対応表示(可動体動作示唆)の表示態様として第2表示態様に決定されやすくなっている。可動体予告が実行される場合には、可動体予告が実行される以前(例えば動作開始時や数秒前)に、予告対象の対応表示がここで決定された可動体動作示唆の表示態様に変化するようになっている。よって、対応表示が変化した表示態様によって、演出用可動体4AK001の動作態様を示唆することができる。また、予告対象の対応表示を変化させるので、予告対象の変動をわかりやすくすることができる。なお、演出用可動体4AK001が予告対象の可変表示中(アクティブ表示中)に動作する場合でも、当該予告対象の保留表示を入賞時から可動体動作示唆の表示態様で表示するようにしてもよい。
また、演出用可動体4AK001の動作態様が温度を低下させる制御が実行される第1態様である場合には、対応表示(可動体動作示唆)の表示態様として第1表示態様(雪だるまのアイコン)に決定されやすく、演出用可動体4AK001の動作態様が温度を上昇させる制御が実行させる第2態様である場合には、対応表示(可動体動作示唆)の表示態様として第2表示態様(太陽のアイコン)に決定されやすくなっている。このように、対応表示を演出用可動体4AK001の温度制御に対応したアイコンに変化させやすくすることで、可動体動作示唆がよりわかりやすくなる。
なお、可動体動作示唆の演出態様と演出用可動体4AK001の動作態様との対応のさせ方は、本実施例のように温度や振動に対応したアイコンを表示することで間接的に示唆するものに限定されず、演出用可動体4AK001の動作を直接的に表示したり、演出用可動体4AK001の動作と同一期間に同じ表示動作を行うことで連動する表示をしたり、音やランプの点灯またはそれらの組合せにより演出用可動体4AK001の動作を示唆するようにしてもよい。
図8−6(D)に示した決定割合は一例であり、対応表示の表示態様により演出用可動体4AK001の動作態様を示唆できればよく、例えば第1態様である場合に第1表示態様に決定されやすくすること、または、第2態様である場合に第2表示態様に決定されやすくすることのうち、いずれか一方の制御のみ実行されてもよい。また、対応表示(可動体動作示唆)の表示態様の種類は一例であり、3種類以上あってもよい。例えば、第3態様に対応した対応表示の表示態様を設けてもよい。また、演出用可動体4AK001の動作態様に応じて、対応表示の表示態様が一意に決定されるようにしてもよい。
また、可動体動作示唆の対応表示の表示態様として、第1表示態様から第2表示態様に変化する第3表示態様(雪だるまのアイコンが溶けて太陽のアイコンになるもの)や、第2表示態様から第1表示態様に変化する第4表示態様(太陽のアイコンが曇っていき雪のアイコンになるもの)等が設けられていてもよい。この場合、最終的な表示態様により実行される可動体予告を示唆できればよい。また、第1表示態様と第2表示態様の中間の表示態様があってもよい。例えば、第1表示態様から第2表示態様に変化しやすいことを示す第1中間表示態様(例えば、溶けかけの雪だるまのアイコン)や、第2表示態様から第1表示態様に変化しやすいことを示す第2中間表示態様(例えば、雲のかかった太陽のアイコン等)を設けてもよい。可動体動作示唆が開始された場合に第1中間表示態様であった場合には、第1表示態様であった場合よりも第2表示態様に変化しやく、可動体動作示唆が開始された場合に第2中間表示態様であった場合には、第2表示態様であった場合よりも第1表示態様に変化しやくしてもよい。また、最終的な表示態様が、第1表示態様>第1中間表示態様>第2中間表示態様>第2表示態様の順に、第1態様の可動体予告が実行されやすく、第2表示態様>第2中間表示態様>第1中間表示態様>第1表示態様の順に、第1態様の可動体予告が実行されやすくなっていればよい。
本実施例では、可動体予告が実行される場合に、対応表示(可動体動作示唆)の表示態様を決定するようになっていたが、可動体予告が実行されるか否かによらず対応表示(可動体動作示唆)の表示態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、可動体動作示唆の対応表示が表示されたにも関わらず、可動体予告が実行されない場合や、通常の対応表示が表示されているが可動体予告が実行される場合があるようになり、演出が多彩になる。この場合においては、例えば各々の演出態様を先読判定結果に応じて決定すればよい。先読判定結果に基づく可動体予告の動作パターンの決定割合と対応表示の表示態様の決定割合とを対応させることで、対応表示の表示態様により可動体予告の動作パターンを示唆することができる。
対応表示(可動体動作示唆)の表示態様を決定した後には、ステップ4AKS007、AKS008における決定結果を保存する(ステップ4AKS009)。ここで保存された決定結果がステップS172の可変表示中演出処理で参照されることで、可動体予告や可動体動作示唆の演出動作が実現される。
ステップ4AKS006またはステップ4AKS009の後、今回の始動入賞に対応する保留表示(保留数0の場合アクティブ表示)を画像表示装置5に表示する制御を実行し(ステップ4AKS010)、先読予告設定処理を終了する。
(特徴部4AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
特徴部4AKに係るパチンコ遊技機1では、保留表示またはアクティブ表示(特定表示)の表示態様を変化させることで、演出用可動体4AK001が動作すること(可動体予告が実行されること)を示唆する可動体動作示唆を実行するようになっていたが、画像表示装置5における背景画像を変化させることで可動体動作示唆を実行するようにしてもよい。例えば、この場合、図8−5のステップ4AKS008において、可動体動作示唆の背景画像を決定するようにすればよい。この場合、例えば可動体予告の動作態様に応じて、図8−7に示す決定割合で背景画像を決定する。図8−7に示すように、この変形例では、可動体動作示唆の背景画像として、第1背景(曇り背景から雪背景に変化)と第2背景(曇り背景から晴れ背景に変化)と第3背景(曇り背景から変化なし)とが設けられている。通常時(予告や可動体動作示唆の非実行時)の背景画像を曇り背景として、第1背景と第2背景とでは背景画像が通常時の背景から可動体動作示唆の背景画像に変化し、第3背景では背景変化なしとしてもよい。なお、可動体動作示唆の対応表示の表示態様は、4種類以上または2種類であってもよい。
図8−7に示すように、本変形例では、演出用可動体4AK001の動作態様が第1態様である場合には、背景画像として第1背景に決定されやすく、演出用可動体4AK001の動作態様が第2態様である場合には、背景画像として第2背景に決定されやすく、演出用可動体4AK001の動作態様が第3態様である場合には、背景画像として第3背景に決定されやくなっている。演出用可動体4AK001の動作態様と対応した可動体動作示唆の背景画像が決定されやすくなっていることは、上記実施例と同様である。
可動体予告が実行される場合には、可動体予告が実行される以前(例えば動作開始時や数秒前)に、画像表示装置5における背景画像がここで決定された背景画像に変化するようになっている。よって、変化した背景画像によって、演出用可動体4AK001の動作態様を示唆することができる。なお、予告対象の可変表示において可動体予告を実行する場合のみ、背景画像による可動体動作示唆を実行するようにしてもよい。そして、予告対象の可変表示が実行される以前に可動体予告を実行する場合、保留表示による可動体動作示唆を実行するようにしてもよい。このようにすることで、可動体予告の予告対象が分かりやすくなる。また、予告対象の可変表示が保留表示内にある場合、当該保留表示がシフトするタイミングで背景画像が変化するようにしてもよい。
なお、可動体動作示唆として、背景画像による可動体動作示唆と対応表示による可動体動作示唆との双方を実行するようにしてもよい。この場合、背景画像による可動体動作示唆を実行した後に対応表示の表示態様が変化する可動体動作示唆が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、背景画像が変化したことで対応表示も変化することを示唆できる。この場合、背景画像と対応表示の表示態様との組合せにより、いずれの可動体予告が実行されるかを示唆するようにしてもよい。また、対応表示による可動体動作示唆を実行した後に背景画像が変化する可動体動作示唆が実行されるようにしてもよい。この場合、変化した背景画像に応じて、対応表示の表示態様が変化するようにしてもよい。例えば、雪だるまのアイコンを表示する可動体動作示唆が実行された後に、背景画像が晴れの背景画像に変化した場合、雪だるまのアイコンが溶けて太陽のアイコンに変化する、または、変化しやすいようにしてもよい。
図8−7に示した決定割合は一例であり、背景画像により演出用可動体4AK001の動作態様を示唆できる決定割合であればよい。
上記実施例では、可動体予告を実行するか否かを決定した後に、可動体動作示唆の演出態様を決定するようになっていたが、可動体動作示唆の決定方法はこれに限定されない。例えば、可動体予告と可動体動作示唆との対応付けた演出パターンを複数設けて、演出パターンを決定することで、可動体予告及び可動体動作示唆の演出態様を決定するようにしてもよい。そのような演出パターンは変動パターンにより定まるようにしてもよい。
上記実施例の演出用可動体4AK001は、突出動作及び進出動作を実行可能であり、振動動作や温度変化が可能であった。演出用可動体4AK001の動作態様はこれに限定されず他の動作が可能であってもよい。例えば回転動作やランプの点灯、色の変化等を実行可能にしてもよい。また、演出用可動体の設置位置、形状や動作態様、動作態様の種類は任意でよく、対応表示の表示態様や背景画像によってその動作を示唆できるものであればよい。即ち、演出用可動体は、対応表示の表示態様や背景画像と対応した動作が可能であればよい。演出用可動体は、振動動作や温度変化しないものでもよい。
(特徴部4AKに係る手段の説明)
(1)特徴部4AKに係る遊技機は、
可変表示を実行可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
第1態様(例えば図8−3(D))と第2態様(例えば図8−4(E))とを含む複数種類の態様に変化可能な演出用可動体(例えば演出用可動体4AK001L、4AK001R)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えばRAM102)と、
前記保留記憶に対応して、第1表示態様(例えば雪だるま)と第2表示態様(例えば太陽)とを含む複数種類の表示態様で保留表示を表示可能な保留表示手段(例えば画像表示装置5に保留表示を表示する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出用可動体は、
前記第1表示態様で前記保留表示が表示される場合、前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第2表示態様で前記保留表示が表示される場合、前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第1表示態様で前記保留表示が表示される場合よりも、前記第2表示態様で前記保留表示が表示される場合の方が、前記第2態様に変化しやすい(例えば図8−6(D))。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)特徴部4AKに係る他の遊技機は、
可変表示を実行可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
第1態様(例えば図8−3(D))と第2態様(例えば図8−4(E))とを含む複数種類の態様に変化可能な演出用可動体(例えば演出用可動体4AK001L、4AK001R)と、
可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段(例えば画像表示装置5にアクティブ表示を表示する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記特定表示手段は、第1表示態様(例えば雪だるま)と第2表示態様(例えば太陽)とを含む複数種類の表示態様で前記特定表示を表示可能であり、
前記演出用可動体は、
前記第1表示態様で前記特定表示が表示される場合、前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第2表示態様で前記特定表示が表示される場合、前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
前記第1表示態様で前記特定表示が表示される場合よりも、前記第2表示態様で前記特定表示が表示される場合の方が、前記第2態様に変化しやすい(例えば図8−6(D))。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記演出用可動体は、前記第2表示態様で前記保留表示(特定表示)が表示される場合よりも、前記第1表示態様で前記保留表示(特定表示)が表示される場合の方が、前記第1態様に変化しやすいようにしてもよい(例えば図8−6(D))。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記保留表示手段(特定表示手段)は、前記保留表示(特定表示)の動作と前記演出用可動体の動作とを対応させるように、前記保留表示(特定表示)を表示可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
ようにしてもよい。
前記演出用可動体は、
遊技者が接触可能に設けられ、
複数段階の温度に変化可能であり、前記第1態様のときよりも前記第2態様のときの方が高い温度に変化するようにしてもよい(例えば8−6(B))。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記演出用可動体は、前記第1態様に変化する場合と、前記第2態様に変化する場合と、で変化にかかる期間が異なるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
前記演出用可動体の動作を制御する動作制御手段(例えば演出制御用CPU120)を備え、
前記動作制御手段は、前記保留表示(特定表示)によって前記演出用可動体の動作が示唆されてから、前記演出用可動体の動作が実行されるまでの期間、前記演出用可動体の当該動作以外の動作を制限するようにしてもよい(例えばステップ4AKS002で既に先読予告を実行中であと判定された場合新たな先読予告や可動体動作示唆は実行しない)。
このような構成によれば、演出の進行を円滑に行うことができる。
(8)上記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップ120AKSA12の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップ112IWS011〜112IWS013、112IWS015〜112IWS017およびステップ120AKSA01、120AKSA02の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材、演出用可動体4AK001L、4AK001Rなど)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作(例えばショートイニシャル動作など)の制御と、前記可動部材による初期動作(例えばロングイニシャル動作など)の制御とを実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS007の実行など)ようにしてもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップ120AKSA12の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップ112IWS011〜112IWS013、112IWS015〜112IWS017およびステップ120AKSA01、120AKSA02の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材、演出用可動体4AK001L、4AK001Rなど)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作の制御を実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS005〜73AKS009の実行など)ようにしてもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部112IWに関する説明)
次に、特徴部112IWについて説明する。先ず、図9−1及び図9−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠112IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)112IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠112IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠112IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠112IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠112IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠112IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠112IW003及びガラス扉枠112IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース112IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー112IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ112IW052が設けられている。
これら設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース112IW201内に収容されており、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、基板ケース112IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース112IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052を有する基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠112IW003を開放することで操作が可能となる。また、設定キー112IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー112IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部112IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース112IW201には、表示モニタ112IW029と、該表示モニタ112IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ112IW030が配置されている。これら表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース112IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、基板ケース112IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠112IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠112IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部112IWにおける設定キー112IW051や設定切替ス
イッチ112IW052は、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部112IWでは、図9−2及び図9−3に示すように外枠112IW001aの右端部には、遊技機用枠112IW003の閉鎖時に、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー112IW500Aが取り付けられている。このセキュリティカバー112IW500Aは、前後方向を向く短片112IW500Aaと、該短片112IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片112IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片112IW500Aaの上下寸法は、基板ケース112IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー112IW500Aは、短片112IW500Aaの前端部を介して外枠112IW001aの右端部に固定されている。
尚、図9−2に示すように、長片112IW500Abは、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース112IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、長片112IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図9−3に示すように、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とは、遊技機用枠112IW003とともに移動して長片112IW500Abから離間することによって長片112IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠112IW003を開放しない限り設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠112IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制すること
ができる。
また、遊技機用枠112IW003が閉鎖され、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む基板ケース112IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー112IW500Aを通して、基板ケース112IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部112IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図9−4及び図9−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図9−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図9−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図9−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図9−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。
(表示結果判定テーブル)
図9−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図9−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。
また、図9−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。
また、図9−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図9−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機
1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図9−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部112IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図9−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図9−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部112IWにおける大当り種別について、図9−5(B)を用いて説明すると、本特徴部112IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図9−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部112IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部112IWでは、パチンコ遊
技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部112IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ
)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図9−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いず
れも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部112IWでは、図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン
(例えば、演出図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図9−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図9−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、演出図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部112IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され
、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部112IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部112IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(表示モニタ112IW029)
本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1において、各入賞口(大入賞口、第2大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比、ベースなどの各種の入賞情報を算出可能である。
具体的には、表示モニタ112IW029は、4桁の表示部を備えている。各桁の表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。
1桁目の表示部と2桁目の表示部には表示内容が表示され、3桁目の表示部と4桁目の表示部には数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場
合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。
尚、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ112IW029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本特徴部112IWでは、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ112IW029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ112IW029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図9−8〜図9−10は、特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部112IWにおいて、ステップ112IWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ112IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ112IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ112IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ112IWS004に戻り、ステップ112IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ112IWS006に移行する。
ステップ112IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ112IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、設定値が工場出荷時の値(例えば「0」や取り得る設定値以外の値)であるか否かを判定する(ステップ112IWS006)。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ112IWS006;Yes)、ステップ112IWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ112IWS006;No)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ112IWS007)。具体的には、ステップ112IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ112IWS007;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ112IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ112IWS008)。ステップ112IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ112IWS008;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ112IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ112IWS009;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ112IWS010に移行する。
ステップ112IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ112IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ112IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオン(扉(遊技機用枠112IW003)が開放している状態)であるか否かを判定する(ステップ112IWS011)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS012)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ120AKSA01)。RAMクリアフラグがオンである場合、設定変更に係る処理が実行された後、RAM102の記憶内容をクリアするためのRAMクリア処理が実行される。そして、ステップ120AKSA03に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフ(扉が閉鎖している状態)である場合や(ステップ112IWS011のN)、設定キー112IW051がオフである場合(ステップ112IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ112IWS013のN)には、ステップ120AKSA01には移行せず、ループ処理に移行する。なお、ループ処理に入る前に、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御(ステップ112IWS010の処理)を実行するようにしてもよい。
ステップ112IWS006〜S013の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ112IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ112IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ112IWS009のY)には、遊技機用枠112IW003が開放された状態で設定キー112IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件に、ステップ120AKSA03以降の設定値の変更が可能となり、その後RAMクリアされる。一方で、遊技機用枠112IW003が開放され、設定キー112IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ112IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば(ステップ112IWS015;Yes)、CPU103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ120AKSA02)。
ステップ120AKSA02の処理の後や、クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS016)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS017)。
設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA03)。ここで、設定キー112IW051がオンある場合には、RAMクリアフラグの状態(即ちクリアスイッチのオン/オフ)によって、設定確認するための処理(設定確認処理)または設定変更するための処理(設定変更処理)を実行する。なお、設定変更中や設定確認中に扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフとなった場合にエラー処理を実行するようにしてもよい。
RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA03;Yes)、設定変更処理を開始することを示す設定変更開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA04)。また、RAMクリアフラグがオフである場合(ステップ120AKSA03;No)、設定確認処理を開始することを示す設定確認開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA05)。
演出制御基板12側では、設定変更コマンドまたは設定確認コマンドを受信すると、設定変更中または設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定値が工場出荷時の値(例えば「0」等)であるか否かを判定する(ステップ120AKSA06)。工場出荷時の設定値であれば(ステップ120AKSA06;Yes)、設定値を「1」に設定する(ステップ120AKSA07)。ステップ120AKSA07では、RAM102のバックアップ領域に記憶される設定値を「1」に更新する。
ステップ120AKSA07では、設定値が工場出荷時の値である場合、初期値として設定値を「1」に設定するが、他の設定値を初期値としてもよい。また、RAM102にバックアップデータが記憶されていない場合、バックアップデータが正常でない場合といったRAM異常エラーがある場合(例えばステップ112IWS010の処理を実行した場合)にも、設定値を初期値「1」に設定するようにしてもよい。このようにする場合、ステップ112IWS010の処理を実行した場合に(ステップ112IWS006;Yes、ステップ112IWS007;No、またはステップ112IWS008;Noである場合に)RAM異常フラグをセットし、ステップ120AKSA06では当該RAM異常フラグがオンであるか否かを判定するようにしてもよい。
工場出荷時の設定値でない場合や(ステップ120AKSA06;No)、ステップ120AKSA07の処理を実行した後には、CPU103は、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ120AKSA08)。
そして、CPU103は、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA09)。RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA09;Yes)、設定変更中フラグをセットする(ステップ120AKSA10)。
続いて、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA11)。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであれば(ステップ120AKSA11;Yes)、RAM102のバックアップ領域に記憶される設定値を更新する(ステップ112AKSA12)。設定値は、設定切替スイッチ112IW052の操作(押下)毎に更新される。例えば、設定値が「1」であった場合「2」に更新し、設定値が「2」であった場合「3」に更新し、設定値が「3」であった場合「1」に更新すればよい。なお、設定切替スイッチ112IW052の操作により特定の設定値を指定できるようにしてもよい。
RAMクリアフラグがオフである場合は(ステップ120AKSA09;No)、設定確認が行われた場合であるので、設定変更に関する処理は実行しない。この場合や、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンでない場合(ステップ120AKSA11;No)、ステップ112AKSA12の処理を更新した後には、設定キー112IW051からの出力信号がオフになったか否かを判定する(ステップ120AKSA13)。
設定キー112IW051からの出力信号がオンのままである場合には(ステップ120AKSA13;No)、ステップ120AKSA08に戻り、設定確認処理または設定変更処理を継続する。ステップ112AKS012にて設定値が更新された場合には、再度ステップ120AKSA08の処理が実行されることで、更新後の設定値が表示モニタ112IW029表示される。
設定キー112IW051からの出力信号がオフである場合には(ステップ120SA13;Yes)、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA14)。RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA14;Yes)、設定変更中フラグをリセットし(ステップ120AKSA15)、設定変更が終了したことを示す設定変更終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA16)。
RAMクリアフラグがオフである場合(ステップ120AKSA14;No)、設定確認が終了したことを示す設定確認終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA17)。
その後、表示モニタ112IW029における設定値の表示を消去し(ステップ120AKSA18)、設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS031)。なお、設定値が更新された場合のみ設定値コマンドを送信するようにしてもよい。
次いで、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA19)。RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA19;Yes)、RAMクリア処理を実行する(ステップ120AKSA20)。RAMクリア処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
その後、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS033)。
RAMクリアフラグがオフである場合(ステップ120AKSA19;No)、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS023)。
ステップ112IWS033またはステップ112IWS023の処理の後、ステップ112IWS034の処理に移行する。なお、ステップ112IWS034〜S036の処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
なお、ステップ120AKSA08において、設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。そして、以降の処理が画像表示装置5を用いて実行されるようにしてもよい。
また、設定確認処理および設定変更処理の実行中は、特別図柄表示装置4A,4Bを通常遊技中では表示されない態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを点灯または点滅させる態様)とするようにしてもよい。このように特別図柄表示装置4A,4Bを用いて報知することで、好適に設定確認状態や設定変更状態であることを遊技者に報知することができる。なお、特別図柄表示装置4A,4Bを、設定確認状態中と設定変更状態中とで異なる態様としてもよい。
また、設定変更処理の実行中に電源断となった場合には、再度、設定変更処理が実行されて更新後の設定値がRAM102(バックアップRAM)に記憶されることによって設定変更が完了しない限り、エラーとするようにしてもよい。具体的には、設定変更処理の開始時に、設定値を記憶するバックアップRAMと同じバックアップRAMに設定変更フラグ(RAMクリアされても消去されない)を格納し、設定変更処理の終了時に、その設定変更フラグをオフにし、設定変更処理以外の処理(たとえば、遊技制御メイン処理)を実行する場合に設定変更フラグがオンであればエラーとする。上述のように、設定変更処理が途中で正常に進行しなくなるような状況においては、遊技場の店員が設定変更が完了していないのに完了したと勘違いする場合がある。このような場合に、設定変更が完了してなければエラーとなるようにすることで、設定変更の確実な完了を担保することができる。
また、ステップ120AKSA08で、バックアップRAMから現在の設定値を読出し、当該設定値を表示させるようにしている。しかし、バックアップRAMへのバックアップが正常に行われなかったときは、画像表示装置5にエラーであることを示す情報を表示するとともに、特別図柄表示装置4A,4Bを、通常遊技中とは異なる態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを消灯させる態様、設定確認処理および設定変更処理中が全点灯であれば、全点滅させる態様)とするようにしてもよい。
図9−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部112IWでは、図9−11に示すように、電源投入時に設定キー112IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ120AKSA08〜120AKSA013等)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ120AKSA08、120AKSA013等)が実行される。また、電源投入時に設定キー112IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップ120AKSA05では20等)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップ112IWS024)が実行される。
本実施例では、図9−8〜図9−10に示す遊技制御メイン処理において、一部の処理を共通化しつつ、設定キー112IW051とクリアスイッチ(RAMクリアフラグ)の状態に応じて分岐することで、設定変更処理、設定確認処理、初期化処理、または、復旧処理が実行されるようになっていたが、それぞれをモジュール化して個別の処理として実行するようにしてもよい。
次に、設定変更処理における表示モニタ112IW029の表示態様について説明する。先ず、図9−12(A)及び図9−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ112IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図9−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー112IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ112IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ112IW029にて設定値が表示されている状態において、図9−12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ112IW052の操作を検出する毎に表示モニタ112IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ112IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図9−12(E)に示すように、CPU103は、設定キー112IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ112IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、表示モニタ112IW029に、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を表示させる。また、RAM
102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図9−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
また、図9−12(F)に示すように、CPU103は、設定値が記憶されるRAM102にエラーが発生したことに基づいて、表示モニタ112IW029に「E.E.E.E.」と表示させることが可能である。
尚、本特徴部112IWにおける設定変更処理では、表示モニタ112IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ112IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部112IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部112IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
(設定変更可能な遊技機における演出制御基板12の動作)
図10−1は、演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理の他の一例を示すフローチャートである。この演出制御メイン処理は、上記実施の形態における演出制御メイン処理に代えて実行できればよい。本実施例の演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、上記実施の形態と同様の初期化処理(ステップAKS011)を実行した後、上記実施の形態とは異なり、電源投入時コマンド処理(ステップAKS012)を実行する。電源投入時コマンド処理を実行した後には、上記実施の形態と同様に、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップAKS013)、オフであれば(ステップAKS013;No)、ステップAKS013の処理を繰り返し実行して待機する。これに対し、タイマ割込フラグがオンである場合には(ステップAKS013;Yes)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップAKS014)、コマンド解析処理(ステップAKS015)、演出制御プロセス処理(ステップAKS016)、演出用乱数更新処理(ステップAKS017)を順に実行する。
図10−2は、電源投入時コマンド処理として、ステップAKS012にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。例えば、演出制御用CPU120は、電力供給の開始に伴い主基板11から送信された演出制御コマンドを、受信コマンドとして取得し、その内容を判定する。具体的には、受信コマンドがRAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hであるか否かを判定する(ステップAKS021)。RAMクリア通知コマンドではない場合には(ステップAKS021;No)、受信コマンドが停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200Hであるか否かを判定する(ステップAKS022)。停電復旧停止コマンドではない場合には(ステップAKS022;No)、受信コマンドが設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hであるか否かを判定する(ステップAKS023)。設定変更開始コマンドではない場合には(ステップAKS023;No)、受信コマンドが設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hであるか否かを判定する(ステップAKS024)。設定確認開始コマンドではない場合には(ステップAKS024;No)、ステップAKS021に戻り、受信コマンドを取得するまでステップAKS021〜AKS024を繰り返し実行して待機する。なお、受信コマンドを取得できずに予め定められたエラー判定時間が経過した場合には、受信コマンドのエラーが発生したことを報知してもよい。
ステップAKS023にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップAKS023;Yes)、遊技停止状態開始時処理を実行する(ステップAKS025)。遊技停止状態開始時処理では、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態となることに対応して、遊技の進行に伴う演出制御の進行を停止させる。ステップAKS025にて実行される遊技停止状態開始時処理では、例えば、主基板11から送信される演出制御コマンドのうち、設定変更終了コマンド以外のコマンドについては、受信を無効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行されないように規制すればよい。設定変更開始コマンドを受信した場合には、設定変更状態となることに対応した遊技停止状態であるときに、遊技停止状態ではないときに実行可能な遊技の進行に伴う各種の演出が、実行されないという範囲あるいは限界としての制限が設けられる。
ステップAKS025にて遊技停止状態開始時処理を実行した後には、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップAKS026)。例えば、演出制御用CPU120は、設定変更報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に設定変更報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから設定変更報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。こうして設定変更報知の制御が開始された後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップAKS027)。ステップAKS027では、主基板11からの受信コマンドが設定変更終了コマンドとなるコマンド93XXHである場合に、設定変更を終了すると判定すればよい。設定変更終了コマンドの受信がなく、設定変更を終了しない場合には(ステップAKS027;No)、ステップAKS027を繰り返し実行して待機する。
ステップAKS027にて設定変更を終了すると判定した場合には(ステップAKS027;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行う(ステップAKS028)。例えば、演出制御用CPU120は、演出表示装置5における設定変更報知画面の表示を終了させ、スピーカ8L、8Rによる設定変更報知音声の出力を終了させるように、制御を行えばよい。こうして設定変更報知の制御が終了した後には、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップAKS029)。遊技停止状態終了時処理では、無効とされていた主基板11からのコマンド受信を有効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行可能となるように規制を解除すればよい。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップAKS030)。例えば、演出制御用CPU120は、初期化報知に対応して予め用意された制御データに基づき、予め定められた初期化報知時間が経過するまでの初期化報知期間において、演出表示装置5に初期化報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから初期化報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。ステップAKS021にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定した場合にも(ステップAKS021;Yes)、ステップAKS030に進むことで、初期化報知を実行できるようにすればよい。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴いクリアスイッチAK001の押下操作となる動作が検出された場合に対応して、RAM102の記憶内容が初期化(クリア)されたことを報知できる。
ステップAKS024にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップAKS024;Yes)、遊技停止状態開始時処理を実行する(ステップAKS031)。ステップAKS031にて実行される遊技停止状態開始時処理では、例えば、主基板11から送信される演出制御コマンドのうち、設定確認終了コマンド以外のコマンドについては、受信を無効とする設定を行うようにすればよい。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行されないように規制すればよい。設定確認開始コマンドを受信した場合には、設定確認状態となることに対応した遊技停止状態であるときに、遊技停止状態ではないときに実行可能な遊技の進行に伴う各種の演出が、実行されないという範囲あるいは限界としての制限が設けられる。
ステップAKS031にて遊技停止状態開始時処理を実行した後には、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップAKS032)。例えば、演出制御用CPU120は、設定確認報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に設定確認報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから設定確認報知音声を出力させるように、制御を行えばよい。こうして設定確認報知の制御が開始された後には、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップAKS033)。ステップAKS033では、主基板11からの受信コマンドが設定確認終了コマンドとなるコマンド9401Hである場合に、設定確認を終了すると判定すればよい。設定確認終了コマンドの受信がなく、設定確認を終了しない場合には(ステップAKS033;No)、ステップAKS033を繰り返し実行して待機する。
ステップAKS033にて設定確認を終了すると判定した場合には(ステップAKS033;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行う(ステップAKS034)。例えば、演出制御用CPU120は、演出表示装置5における設定確認報知画面の表示を終了させ、スピーカ8L、8Rによる設定確認報知音声の出力を終了させるように、制御を行えばよい。こうして、設定確認報知の制御が終了した後には、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップAKS035)。これにより、例えば演出図柄の可変表示や大当り中の演出表示といった、遊技の進行に伴う各種の演出が実行可能となるように規制を解除すればよい。
その後、停電復旧報知を実行する制御を行ってもよい。例えば、演出制御用CPU120は、停電復旧報知に対応して予め用意された制御データに基づき、演出表示装置5に停電復旧報知画面を表示させ、スピーカ8L、8Rから停電復旧報知音声を出力させるように、制御を行ってもよい。ステップAKS022にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定した場合にも(ステップAKS022;Yes)、停電復旧報知を実行できるようにしてもよい。これらの場合には、電源投入による電力供給の開始に伴いクリアスイッチAK001の押下操作となる動作が検出されない場合に対応して、RAM102の記憶内容が停電時の内容に復旧されたことを報知できればよい。
(特徴部72AKに関する説明)
特徴部72AKの演出制御基板12には、可動役物(可動演出装置)となる可動部材を駆動する動作用モータAK011〜AK014と、その可動部材の原点位置を検知する原点センサAK021〜AK024とが接続されている。動作用モータAK011〜AK014は、モータあるいは電磁ソレノイドなどを用いたものであればよい。原点センサAK021〜AK024は、マイクロスイッチなどの接触型のセンサやフォトセンサもしくは静電容量式センサなどの非接触型センサを用いて構成されていればよい。
図10−3は、動作用モータAK011〜AK014によって駆動される可動部材による電源投入時動作の実行例を示している。動作用モータAK011〜AK014によって駆動される可動部材には、第1可動演出装置となる第1可動部材と、第2可動演出装置となる第2可動部材とが含まれている。第1可動部材は、演出表示装置5の左下位置を原点位置(退避位置)として停止する。その退避位置から右斜め上に上昇して、演出表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。第1可動部材は、回動機構と、第1〜第3分裂片と、スライド機構とを含んでいる。回動機構の先端部には、第1〜第3分裂片が設けられている。第1〜第3分裂片は、合体した閉状態のときを原点位置として、このときに所定の図形を形成している。第1可動部材の回動機構は、動作用モータAK011によって原点位置である退避位置から演出表示装置5の表示画面中央部における進出位置まで回動される。これにより、第1可動部材が演出表示装置5の表示画面中央部まで進出した後には、動作用モータAK012によって第1〜第3分裂片が分裂する開状態となる。その一方で、第1可動部材が原点位置にあるときには、第1〜第3分裂片を開状態とすることができない。第1可動部材のスライド機構は、第1可動部材の回動機構および第1〜第3分裂片が進出位置まで回動された後、動作用モータAK013によって横方向にスライドさせる。第1可動部材のスライド機構は、第1可動部材が演出表示装置5の表示画面中央部にあるときを原点位置として、回動機構および第1〜第3分裂片を、演出表示装置5の左側位置と右側位置との間でスライドさせることができればよい。
第2可動部材は、演出表示装置5の上方位置を原点位置(退避位置)として停止する。その退避位置から下降して、演出表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。第2可動部材は、動作用モータAK014によって原点位置である退避位置から演出表示装置5の表示画面中央部やや上方における進出位置まで下降され、進出位置から退避位置まで上昇される。このように、第2可動部材は、動作用モータAK014の駆動力によって上下に単純往復する演出動作を行う。
第1可動部材の回動機構は、原点位置が原点センサAK021によって検出される。第1可動部材の第1〜第3分裂片は、原点位置が原点センサAK022によって検出される。第1可動部材のスライド機構は、原点位置が原点センサAK023によって検出される。第2可動部材は、原点位置が原点センサAK024によって原点位置が検出される。動作用モータAK011は、第1可動部材の回動機構を原点位置と進出位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK012は、第1可動部材の第1〜第3分裂片を原点位置の閉状態と開状態との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK013は、第1可動部材のスライド機構を原点位置と演出表示装置5の左側位置または右側位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。動作用モータAK014は、第2可動部材を原点位置と進出位置との間で移動可能にする駆動力を提供する。
第1可動部材および第2可動部材による電源投入時動作には、ロングイニシャル動作と、ショートイニシャル動作とが含まれている。ロングイニシャル動作は、遊技の進行に伴う演出の実行中における通常の演出動作と同様の動作を行う初期動作である。ロングイニシャル動作を実行することにより、通常の演出動作において不具合が発生するか否かを確認できる。ショートイニシャル動作は、通常の演出動作における一部の動作を省略した動作であり、第1可動部材や第2可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作である。
電源投入時動作としてロングイニシャル動作が実行される場合には、まず、実線矢印72KM01で示すように、第1可動部材の回動機構を、動作用モータAK011の駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置である演出表示装置5における表示画面中央部の前方側にて重複する位置まで移動させる。続いて、破線矢印72AKM02で示すように、第1可動部材の第1〜第3分裂片を、動作用モータAK012の駆動力により原点位置の閉状態から開状態になるよう移動させる。その後、破線矢印72AKM03で示すように、第1可動部材の第1〜第3分裂片を、動作用モータAK012の駆動力により開状態から閉状態(原点位置)まで移動させる。次に、実線矢印72AKM04〜72AKM06で示すように、第1可動部材のスライド機構を、動作用モータAK013の駆動力により原点位置から右方向の可動位置まで移動させてから左方向の可動位置まで移動した後に原点位置に戻す。それから、実線矢印72AKM07で示すように、第1可動部材の回動機構を、動作用モータAK011の駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰させる。その後、破線矢印72AKM08、72AKM09で示すように、第2可動部材を、動作用モータAK014の駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置まで移動させてから原点位置(退避位置)に復帰させる。
電源投入時動作としてショートイニシャル動作が実行される場合には、ロングイニシャル動作の一部を省略した動作が行われるようにすればよい。例えば矢印72AKM01〜72AKM09で示される動作のうち、破線矢印72AKM02、72AKM03、72AKM08、72AKM09で示される動作を実行するための制御が行われる。この場合、第1可動部材の第1〜第3分裂片は、第1可動部材の回動機構が進出位置に移動しなければ、閉状態から開状態に移動させることができない。そのため、ショートイニシャル動作においても、実線矢印72AKM01、72AKM07で示される動作が必要になる。また、ロングイニシャル動作では、破線矢印72AKM02、72AKM03、72AKM08、72AKM09で示される動作よりも移動量が大きくなるように、第1可動部材の第1〜第3分裂片や第2可動部材の動作が行われてもよい。ショートイニシャル動作では、実線矢印72AKM04〜72AKM06で示される動作よりも移動量が小さくなるように、第1可動部材のスライド機構を移動させてもよい。
ショートイニシャル動作では、原点センサAK021〜AK024による検出結果に応じて、少なくとも一部の動作が省略されたり追加されたりしてもよい。例えば原点センサAK022がオフであり、その他の原点センサがオンである場合には、第1可動部材の第1〜第3分裂片を原点位置である閉状態に移動させる動作として、破線矢印72AKM03の方向に移動させるように、動作用モータAK012を駆動させる。そして、原点センサAK022がオンになったときに、動作用モータAK012の駆動を停止させればよい。その後、実線矢印72AKM01、72AKM07で示される移動量よりも小さくなるように、第1可動部材の回動機構を移動させることで、原点センサAK021を一旦オフにしてからオンとなるように、動作用モータAK021を駆動させる。また、第2可動部材については、破線矢印72AKM08、72AKM09で示されるように移動させることで、原点センサAK024を一旦オフにしてからオンとなるように、動作用モータAK024を駆動させればよい。
図10−4は、動作用モータAK011〜AK014によって可動部材を駆動するために用いられる制御パターンを示している。これらの制御パターンを構成するパターンデータは、演出制御基板12に搭載されたROM121の所定領域に予め記憶されていればよい。本実施例では、可動部材の制御パターンとして、ショートイニシャル制御パターン72AKP01と、ロングイニシャル制御パターン72AKP02と、演出用動作A制御パターン72AKP11と、演出用動作B制御パターン72AKP12とが予め用意されている。
ショートイニシャル制御パターン72AKP01は、ショートイニシャル動作を実行するために用いられる制御パターンである。ロングイニシャル制御パターンAKP02は、ロングイニシャル動作を実行するために用いられる制御パターンである。演出用動作A制御パターン72AKP11は、例えばリーチ演出といった、遊技の進行に伴って実行される第1演出に含まれる可動部材の動作を実行するために用いられる制御パターンである。演出用動作B制御パターン72AKP12は、例えば予告演出といった、遊技の進行に伴って実行される第1演出とは異なる第2演出に含まれる可動部材の動作を実行するために用いられる制御パターンである。なお、可動部材の制御パターンとしては、より多くの制御パターンが用意されてもよいし、一部の制御パターンが用意されてもよい。演出制御用CPU120は、ROM121から読み出したパターンデータに基づいて、動作用モータAK011〜AK014の駆動内容を決定し、可動部材の動作を制御すればよい。
図10−5は、本実施例の特徴部72AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例における演出制御メイン処理のステップAKS012にて実行できればよい。特徴部72AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ72AKS001〜72AKS004)。ステップ72AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ72AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ72AKS006)。
ステップ72AKS006による制御を行った後には、上記実施例とは異なり、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS007)。例えば、演出制御用CPU120は、ショートイニシャル制御パターン72AKP01のパターンデータをROM121の所定領域から読み出し、読出データに基づいて動作用モータAK011〜AK014による可動部材の動作制御を実行する。ステップ72AKS007における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS008以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS007における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS007による制御に続いて、上記実施例と同様に、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ72AKS008)。設定変更を終了しない場合には(ステップ72AKS008;No)、ステップ72AKS008を繰り返し実行して待機する。ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ72AKS008;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ72AKS009)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ72AKS010)。
ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、上記実施例とは異なり、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS011)、ステップ72AKS014に進む。ステップ72AKS011において、例えば、演出制御用CPU120は、ロングイニシャル制御バターン72AKP02のパターンデータをROM121の所定領域から読み出し、読出データに基づいて動作用モータAK011〜AK014による可動部材の動作制御を実行する。ステップ72AKS011における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS011における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、ステップ72AKS014に進んだ後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS011における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS001;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS012)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS013)。ステップ72AKS013では、ステップ72AKS012での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ72AKS012、72AKS013における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS014に進んだ後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS013における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ72AKS011における制御と、ステップ72AKS013における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ72AKS011における制御と、ステップ72AKS013における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップ72AKS014)。なお、初期化報知を実行する制御を行ってから、ロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合には、ステップ72AKS012によりショートイニシャル動作を実行する制御が行われる前に、初期化報知を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS004;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ72AKS015)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップ72AKS016)。続いて、上記実施例とは異なり、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ72AKS017)。ステップ72AKS017における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ72AKS018以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS017における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS017による制御に続いて、上記実施例と同様に、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップ72AKS018)。設定確認を終了しない場合には(ステップ72AKS018;No)、ステップ72AKS018を繰り返し実行して待機する。ステップ72AKS018にて設定確認を終了すると判定された場合には(ステップ72AKS018;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行い(ステップ72AKS019)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ72AKS020)。
ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、上記実施例とは異なり、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS021)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS021における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS021における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS021における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合には(ステップ72AKS002;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS022)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS023)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS023では、ステップ72AKS022での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ72AKS022、72AKS023における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ72AKS023における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ72AKS021における制御と、ステップ72AKS023における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ72AKS021における制御と、ステップ72AKS023における制御は、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
(特徴部72AKに関する変形例の説明)
図10−6は、特徴部72AKの変形例において実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合と(ステップ72AKS001;Yes)、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後に、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS031)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS032)、ステップ72AKS014に進み、初期化報知を実行する制御を行う。ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合は、電源投入による電力供給の開始に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102における記憶内容を初期化(クリア)したことに対応して、ステップ72AKS014における制御が実行されることにより、初期化報知を実行する。この初期化報知が実行されるときには、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が実行されることにより、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後にも、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が実行されることにより、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。このように、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合と、ステップ72AKS010にて遊技停止状態終了時処理を実行した後とにおいて、共通のステップ72AKS031、72AKS032における制御により、ショートイニシャル動作に続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
この変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合と(ステップ72AKS002;Yes)、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後に、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ72AKS033)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ72AKS034)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合は、電源投入による電力供給の開始に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102における記憶内容を停電時の記憶内容に復旧させる。このような停電復旧が実行されるときには、ステップ72AKS033、72AKS034における制御が実行されることにより、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後にも、ステップ72AKS033、72AKS034における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。このように、ステップ72AKS002にて受信コマンドが停電復旧通知コマンドであると判定された場合と、ステップ72AKS020にて遊技停止状態終了時処理を実行した後とにおいて、共通のステップ72AKS033、72AKS034における制御により、ショートイニシャル動作に続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、初期化報知が行われることに伴い実行する制御が行われてもよいし、初期化報知が行われなくても実行する制御が行われてもよい。また、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、停電復旧報知が行われることに伴い実行する制御が行われてもよいし、停電復旧報知が行われなくても実行する制御が行われてもよい。また、遊技の進行に伴う演出を実行する制御が開始された後に、復帰動作条件が成立したことに基づいて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。遊技の進行に伴う演出を実行する制御が開始された後に、初期動作条件が成立したことに基づいて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。
可動部材の構成は、第1可動部材や第2可動部材を含む形態に限定されるものではなく、少なくとも、復帰動作となるショートイニシャル動作と、初期動作となるロングイニシャル動作を実行可能であり、遊技の進行に伴う演出において、予め定められた動作態様により動作可能なものであればよい。ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作は、可動部材の構成にあわせて、任意に指定されたものであればよい。
以上のように、特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS007にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御された場合には、第1可動部材や第2可動部材といった可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御が行われる。これにより、設定値を変更するための制御が行われるときに、可動部材が原点位置に復帰されるので、設定値の変更作業などが可動部材によって妨げられないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ72AKS012、72AKS013における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これに対し、ステップ72AKS007での制御によりショートイニシャル動作を実行した場合には、ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定されるまで、ロングイニシャル動作を実行する制御を行わない。設定変更状態であるときに初期動作となるロングイニシャル動作が実行されると、設定変更報知の実行が妨げられ、適切な報知を行えなくなってしまうおそれがある。そこで、設定変更状態が終了してからロングイニシャル動作を実行する制御を行い、設定確認状態であるときにはロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにする。このように、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材による初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないようにして、設定値の変更作業が妨げられないようにすることで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合には、ステップ72AKS011にて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、初期動作となるロングイニシャル動作のみを実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の無駄な動作を防止して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
特徴部72AKの変形例における電源投入時コマンド処理では、ステップ72AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。このときには、ステップ72AKS014における制御が行われることで、初期化報知を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102における記憶内容が初期化(クリア)されることで、パチンコ遊技機1における遊技の制御に関する初期化が行われた場合には、初期化報知が実行され、この初期化報知が実行されるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。また、ステップ72AKS008にて設定変更を終了すると判定された場合にも、ステップ72AKS031、72AKS032における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の動作を共通化して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
特徴部72AKの電源投入時コマンド処理では、ステップAKS017にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値を確認するための設定確認状態に制御された場合には、第1可動部材や第2可動部材といった可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御が行われる。その後、ステップ72AKS018にて設定確認を終了すると判定された場合には、ステップ72AKS021にて、ロングイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、設定確認状態が終了してから、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。設定確認状態であるときに初期動作となるロングイニシャル動作が実行されると、設定確認報知の実行が妨げられ、適切な報知を行えなくなってしまうおそれがある。そこで、設定確認状態が終了してからロングイニシャル動作を実行する制御を行い、設定確認状態であるときにはロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにする。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定確認状態であるときには、可動部材による初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないようにして、設定値を容易に確認できるようにする。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
(特徴部72AKに係る手段の説明)
以上の特徴部72AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、可動部材を原点位置に復帰させる遊技機として、例えば特開2016−221154号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号公報に記載の技術では、設定の変更と可動部材の動作が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部72AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作(例えばショートイニシャル動作など)の制御と、前記可動部材による初期動作(例えばロングイニシャル動作など)の制御とを実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS007の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段2の遊技機として、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS012、72AKS013の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行わない(例えばステップ72AKS008の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、変更許可状態であるときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段3の遊技機として、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記初期動作のみを実行する制御を行う(例えばステップ72AKS011の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による無駄な動作を防止するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段4の遊技機として、
電力供給の開始に伴って遊技機の初期化が行われた場合に、初期化報知を実行する初期化報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8R、ステップ72AKS014を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記初期化報知が実行されるときに、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS014の実行に伴うステップ72AKS031、72AKS032の実行など)、
前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS005〜72AKS010に続くステップ72AKS031、72AKS032の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による動作を共通化して制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部72AKに係る手段5の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態に制御可能な設定確認制御手段(例えばステップAKS002の設定確認処理を実行するCPU103など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記設定確認状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ72AKS017の実行など)、
前記設定確認状態が終了してから、前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ72AKS021の実行など)、
ことを特徴とする特徴部72AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定確認状態であるときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定値を容易に確認できるとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部73AKに関する説明)
図10−7は、本実施例の特徴部73AKに関し、演出制御用CPU120により実行される電源投入時コマンド処理の一例を示すフローチャートである。この電源投入時コマンド処理は、上記実施例における演出制御メイン処理のステップAKS012にて実行できればよい。特徴部73AKにおいても、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作の動作内容については、本実施例の特徴部72AKと同様の内容であればよい。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理において、演出制御用CPU120は、上記実施例と同様に主基板11からの受信コマンドを判定する(ステップ73AKS001〜73AKS004)。ステップ73AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS003;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ73AKS005)、設定変更報知を開始する制御を行う(ステップ73AKS006)。
ステップ73AKS006による制御を行った後には、設定変更を終了するか否かを判定する(ステップ73AKS007)。設定変更を終了しない場合には(ステップ73AKS007;No)、ステップ73AKS007を繰り返し実行して待機する。ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合には(ステップ73AKS007;Yes)、設定変更報知を終了する制御を行い(ステップ73AKS008)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ73AKS009)。このように、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作としてのショートイニシャル動作を実行する制御を行わない。
ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合や(ステップ73AKS001;Yes)、ステップ73AKS009にて遊技停止状態終了時処理を実行した後には、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS010)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ73AKS011)。ステップ73AKS011では、ステップ73AKS010での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合に、その設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。あるいは、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御された場合に、その設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。
その後、初期化報知を実行する制御を行う(ステップ73AKS012)。なお、初期化報知を実行する制御を行ってから、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。あるいは、ショートイニシャル動作を実行する制御を行ってから、初期化報知を実行する制御を行い、その後にロングイニシャル動作を実行する制御を行うようにしてもよい。
ステップ73AKS004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS004;Yes)、上記実施例と同様に、遊技停止状態開始時処理を実行し(ステップ73AKS013)、設定確認報知を開始する制御を行う(ステップ73AKS014)。続いて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う(ステップ73AKS015)。ステップ73AKS015における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を実行する制御を行うことができる。なお、ステップ73AKS016以降に進んだ後の期間においても、ショートイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS015における制御が継続して実行され、ショートイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ73AKS015による制御に続いて、設定確認を終了するか否かを判定する(ステップ73AKS016)。設定確認を終了しない場合には(ステップ73AKS016;No)、ステップ73AKS016を繰り返し実行して待機する。ステップ73AKS016にて設定確認を終了すると判定された場合には(ステップ73AKS016;Yes)、設定確認報知を終了する制御を行い(ステップ73AKS017)、遊技停止状態終了時処理を実行する(ステップ73AKS018)。次に、ロングイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS019)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ73AKS019における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態が終了してから、可動部材の初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。また、ステップ73AKS019における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わないようにすることができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS019における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。
ステップ73AKS002にて受信コマンドが停電復旧指定コマンドであると判定された場合には(ステップ73AKS002;Yes)、ショートイニシャル動作を実行する制御を行い(ステップ73AKS020)、続いてロングイニシャル動作を実行する制御を行ってから(ステップ73AKS021)、電源投入時コマンド処理を終了する。ステップ73AKS021では、ステップ73AKS020での制御によるショートイニシャル動作が終了してから、ロングイニシャル動作を実行する制御が開始されればよい。ステップ73AKS020、73AKS021における制御が実行されることにより、電力供給の開始に伴い変更許可状態としての設定変更状態に制御されないときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて、初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行うことができる。なお、電源投入時コマンド処理が終了した後においても、ロングイニシャル動作期間が終了するまで、ステップ73AKS021における制御が継続して実行され、ロングイニシャル動作を実行する制御が行われてもよい。ステップ73AKS019における制御と、ステップ73AKS021における制御は、特徴部72AKの場合と同様に、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いて、共通の処理により実行されてもよい。あるいは、ステップ73AKS019における制御と、ステップ73AKS021における制御は、特徴部72AKの場合と同様に、共通のロングイニシャル制御パターン72AKP02を用いる一方で、異なる処理により実行されてもよい。
図10−8は、特徴部73AKに関して、設定確認報知の実行中に表示される設定確認報知画面73AKD01を示している。設定確認報知画面73AKD01では、「設定確認中」というメッセージを報知するための文字画像が表示されるとともに、パチンコ遊技機1において設定された設定値の履歴が表示可能となる。設定値の履歴は、例えば演出制御基板12に搭載されたRAM122のバックアップ領域に設定値情報をRTC(リアルタイムクロック)情報とともに記憶することにより、演出制御基板12の側において累積的に格納されてもよい。あるいは、設定値の履歴は、RAM122とは別個に設けられた不揮発性の記憶装置(例えばフラッシュメモリなど)にて、所定領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶することにより、演出制御基板12の側において累積的に格納されてもよい。あるいは、設定値の履歴は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102にて、バックアップ領域に設定値情報をRTC情報とともに記憶しておき、設定確認開始コマンドが送信される場合に、設定値の履歴を特定可能な演出制御コマンドとして予め用意された設定値履歴コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信することにより、演出制御基板12の側では、電力供給の開始に伴い特定できるようにしてもよい。
設定確認報知画面73AKD01が表示される場合に、可動部材が原点位置から外れた位置で停止した状態になっていると、演出表示装置5の表示画面を視認しにくくなり、設定値の履歴を把握しにくくなる。そこで、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS015における制御が実行されることにより、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行う。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御される場合には、設定変更状態に制御される場合とは異なり、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されるので、設定確認報知画面73AKD01にて表示可能となる設定値の履歴を、遊技場の係員などが容易に把握することができる。その一方で、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS018における制御によりロングイニシャル動作が実行可能になるので、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を確認するための設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行わない。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御される場合には、この設定確認状態であるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行される一方で、初期動作となるロングイニシャル動作が実行されないので、設定確認報知画面73AKD01にて表示可能となる設定値の履歴を、遊技場の係員などが容易に把握することができるようになってから、ロングイニシャル動作が実行されてしまう場合に可動部材により設定値の履歴が把握しにくくなってしまうことを防止できる。
なお、設定変更状態に制御される場合にも、設定値の履歴が表示可能となるものであってもよい。この場合には、変更許可状態としての設定変更状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させるショートイニシャル動作を実行する制御を行えばよい。このように、電力供給の開始に伴い設定確認状態に制御されることで、設定値の履歴が表示可能となる場合には、復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されるようにして、設定値の履歴を容易に把握することができるものであってもよい。
以上のように、特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS010にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。これに対し、ステップ73AKS003にて受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定された場合には、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定されるまで、ショートイニシャル動作を実行する制御を行わない。これにより、設定値を変更するための制御が行われるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作となるショートイニシャル動作が実行されないので、設定値の変更作業が復帰動作によって妨げられないようにして、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。したがって、設定値の適切な設定が可能になる。
特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された後に、ステップ73AKS010における制御が行われることで、復帰動作としてのショートイニシャル動作を実行する制御を行う。このように、変更許可状態としての設定変更状態が終了してから、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行うので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材を適切に原点位置に復帰させる動作が可能になる。
特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS001にて受信コマンドがRAMクリア通知コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。このときには、ステップ73AKS012における制御が行われることで、初期化報知を実行する制御を行う。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、RAM102における記憶内容が初期化(クリア)されることで、パチンコ遊技機1における遊技の制御に関する初期化が行われた場合には、初期化報知が実行され、この初期化報知が実行されるときに、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。また、ステップ73AKS007にて設定変更を終了すると判定された場合にも、ステップ73AKS010、73AKS011における制御が行われることで、復帰動作となるショートイニシャル動作に続いて初期動作となるロングイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、可動部材の動作を共通化して、可動部材を動作させる制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
設定確認報知画面73AKD01では、パチンコ遊技機1において設定された設定値の履歴が表示可能となる。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AK004にて受信コマンドが設定確認開始コマンドであると判定された場合に、ステップ73AKS015にて、ショートイニシャル動作を実行する制御を行う。こうして、設定値の履歴を表示可能な設定確認表示となる設定確認報知画面73AKD01の表示が実行されているときに、復帰動作となるショートイニシャル動作を実行する制御を行う。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、設定確認表示を容易に把握することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
演出制御用CPU120は、主基板11から送信された演出制御コマンドに基づいて、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じた演出の実行を制御する。特徴部73AKの電源投入時コマンド処理では、ステップ73AKS003にて、設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hを受信したときに、受信コマンドが設定変更開始コマンドであると判定される。主基板11から送信される設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hは、RAMクリア通知コマンドとなるコマンド9000Hや停電復旧指定コマンドとなるコマンド9200H、設定確認開始コマンドとなるコマンド9400Hとは異なっている。こうして、電源投入による電力供給の開始に伴い、パチンコ遊技機1における設定値の変更を許可する設定変更状態に制御される場合に、設定変更状態に制御されない場合とは異なる情報としてのコマンドが送信される。これにより、設定値の変更作業に支障が生じることを防止する場合に、演出に関する制御負担を軽減することができる。したがって、設定値の適切な変更が可能になる。
(特徴部73AKに係る手段の説明)
以上の特徴部73AKに関して、従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定に変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。また、可動部材を原点位置に復帰させる遊技機として、例えば特開2016−221154号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報や特開2016−221154号公報に記載の技術では、設定の変更と可動部材の動作が競合する場合について、考慮されていなかった。そのため、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値に変更する作業に支障が生じるおそれがあった。そこで、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる遊技機を提供するための特徴部73AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)に設定可能な設定手段(例えばステップSa13の設定変更処理を実行するCPU103など)と、
設定された設定値にもとづいて遊技者にとっての有利度が異なるように遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばステップS25の特別図柄プロセス処理を実行するCPU103など)と、
電力供給の開始に伴い前記設定手段による設定値の変更を許可する変更許可状態に制御可能な設定制御手段(例えばステップSa6およびステップSa12の処理を実行するCPU103など)と、
遊技の進行に応じて動作可能な可動部材(例えば動作用モータAK011〜AK013によって動作する第1可動部材、動作用モータAK014によって動作する第2可動部材など)と、
少なくとも、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作の制御を実行可能な可動制御手段(例えばステップAKS012の電源投入時コマンド処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、
前記可動制御手段は、
電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御されないときに、前記復帰動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010の実行など)、
前記変更許可状態であるときに、前記復帰動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS005〜73AKS009の実行など)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、変更許可状態であるときに、可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段2の遊技機として、
前記可動制御手段は、前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作を実行する制御を行う(例えばステップ73AKS010の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材を適切に動作させ、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段3の遊技機として、
電力供給の開始に伴って遊技機の初期化が行われた場合に、初期化報知を実行する初期化報知手段(例えば演出表示装置5、スピーカ8L、8R、ステップ73AKS012を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記可動制御手段は、
前記初期化報知が実行されるときに、前記復帰動作に続いて前記可動部材による初期動作を実行する制御を行い(例えばステップ73AKS010〜73AKS012の実行など)、
前記変更許可状態が終了してから、前記復帰動作に続いて前記初期動作を実行する制御を行う(例えばステップ73AKS005〜73AKS009に続くステップ73AKS010の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成においては、可動部材による動作を共通化して制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段4の遊技機として、
前記設定手段にて設定されている設定値を確認するための設定確認表示を実行可能な設定表示手段(例えば演出表示装置5など)を備え、
前記設定表示手段は、前記設定確認表示において前記設定手段にて設定された設定値の履歴を表示可能であり(例えば設定確認報知画面73AKD01の表示など)、
前記可動制御手段は、前記設定確認表示が実行されているときに、前記復帰動作を実行する制御を行い、前記初期動作を実行する制御を行わない(例えばステップ73AKS015、73AKS016の実行など)、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、設定確認表示が実行されているときに、可動部材による初期動作が実行されないようにして、設定確認表示を容易に把握できるとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
特徴部73AKに係る手段5の遊技機として、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(例えばAKS015のコマンド解析処理を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記遊技制御手段は、電力供給の開始に伴い前記変更許可状態に制御される場合に、該変更許可状態に制御されない場合とは異なる情報(例えば設定変更開始コマンドとなるコマンド9100Hなど)を送信する、
ことを特徴とする特徴部73AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成においては、演出制御手段による制御負担を軽減するとともに、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
(特徴部4AK、72AK、73AKの関係)
特徴部72AK、73AKにおける可動部材は、特徴部4AKの演出用可動体4AK001(4AK001L、4AK001R)であってもよい。演出用可動体4AK001の復帰動作(ショートイニシャル動作)や初期動作(ロングイニシャル動作)に関して特徴部72AK、73AKに係る発明の全部または一部を適用してもよい。また、特徴部4AKに係る発明の一部または全部を特徴部72AK、73AKに適用してもよい。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技機用枠、4A,4B 特別図柄表示装置、5 画像表示装置、6A 入賞球装置、6B 可変入賞球装置、7 特別可変入賞球装置、8L,8R スピーカ、9 遊技効果ランプ、10 一般入賞口、11 主基板、12
演出制御基板、13 音声制御基板、14 ランプ制御基板、15 中継基板、20 普通図柄表示器、21 ゲートスイッチ、22A,22B 始動口スイッチ、23 カウントスイッチ、30 打球操作ハンドル、31A スティックコントローラ、31B プッシュボタン、32 可動体、100 遊技制御用マイクロコンピュータ、101,121 ROM、102,122 RAM、103 CPU、104,124 乱数回路、105,125 I/O、120 演出制御用CPU、123 表示制御部。

Claims (2)

  1. 可変表示を実行可能な遊技機であって、
    有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
    初期状態から第1態様と該第1態様よりも遊技者による認識度合いの高い第2態様とを含む複数種類の態様に変化可能な演出用可動体と、
    可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶に対応して、複数種類の表示態様で保留表示を表示可能な保留表示手段と、を備え、
    前記保留表示手段は、
    前記有利状態に制御されることを示唆する特定態様で前記保留表示を表示可能であり、
    前記特定態様とは異なる表示態様であって、前記演出用可動体の態様が変化することを示唆する特殊態様で前記保留表示を表示可能であり、
    前記特殊態様として、第1特殊態様と該第1特殊態様とは異なる第2特殊態様とを含み、
    前記演出用可動体は、
    前記第1特殊態様で前記保留表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
    前記第2特殊態様で前記保留表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
    前記第1特殊態様で前記保留表示が表示される場合よりも、前記第2特殊態様で前記保留表示が表示される場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやすく、
    前記特殊態様で前記保留表示が表示された以後の特定期間における第1タイミングと該第1タイミングよりも後の第2タイミングとにおいて、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
    前記第1タイミングにおいて変化する場合よりも、前記第2タイミングにおいて変化する場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやすい
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 可変表示を実行可能な遊技機であって、
    有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
    初期状態から第1態様と該第1態様よりも遊技者による認識度合いの高い第2態様とを含む複数種類の態様に変化可能な演出用可動体と、
    可変表示に対応する特定表示を複数種類の表示態様で表示可能な特定表示手段と、を備え、
    前記特定表示手段は、
    前記有利状態に制御されることを示唆する特定態様で前記特定表示を表示可能であり、
    前記特定態様とは異なる表示態様であって、前記演出用可動体の態様が変化することを示唆する特殊態様で前記特定表示を表示可能であり、
    前記特殊態様として、第1特殊態様と該第1特殊態様とは異なる第2特殊態様とを含み、
    前記演出用可動体は、
    前記第1特殊態様で前記特定表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
    前記第2特殊態様で前記特定表示が表示される場合に、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
    前記第1特殊態様で前記特定表示が表示される場合よりも、前記第2特殊態様で前記特定表示が表示される場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやすく、
    前記特殊態様で前記特定表示が表示された以後の特定期間における第1タイミングと該第1タイミングよりも後の第2タイミングとにおいて、前記初期状態から前記第1態様または前記第2態様に変化可能であり、
    前記第1タイミングにおいて変化する場合よりも、前記第2タイミングにおいて変化する場合の方が、前記初期状態から前記第2態様に変化しやすい
    ことを特徴とする遊技機。
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