JP4947547B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は遊技機に関し、詳細には、大当たり判定の結果を表示する表示手段を備えた遊技機に関する。
従来、遊技者が遊技媒体を多数獲得することができる大当たり遊技状態へ遊技機の状態が移行するか否かを、液晶ディスプレイ等の表示画面を用いて表示する遊技機が知られている。この遊技機は、表示画面の図柄を変動させた後に静止させて確定表示させることにより、「大当たり」及び「はずれ」の判定結果を遊技者に報知する構成となっている。この遊技機では、まず、遊技の進行を司る主基板からサブ統合基板へ、表示画面の表示制御内容を指示するためのコマンドが送信される。すると、サブ制御基板は受信したコマンドに基づいて、表示画面を制御するためのコマンドを演出制御基板に送信する。演出制御基板には画像データが記憶されており、コマンドを受信した演出制御基板は、大当たりか否かの判定結果の報知や、遊技性を高めるための演出等の様々な内容を、受信したコマンドに基づいて表示画面に表示させる。
このような遊技機において、表示画面の図柄が変動している際に、遊技機に供給されている電源が停電等によって一旦遮断され、その後に電源復帰する場合がある。このような場合には、表示画面を制御するためのデータは初期化されてしまうため、電源が遮断される直前まで行われていた図柄の変動は続行されずに、図柄の確定表示のみが行われていた。すると遊技者は、図柄の変動や、図柄の変動と共に行われる演出等を見ることができないため、大当たりか否かの判定結果がどうなっているのか不安を感じながら図柄の確定表示を待たなければならなかった。また、判定結果が「大当たり」であった場合には、大当たりを示す図柄が予兆もなく突然確定表示されるため、遊技者が驚いてしまうことがあった。
そこで、図柄の変動中に電源が遮断された場合には、電源復帰後に表示画面で図柄を確定表示する前に、大当たりか否かの判定結果に対応した電源復帰情報を報知する遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この遊技機では、判定結果がはずれであった場合には「電源が復帰しました。遊技を再開して下さい。」という電源復帰情報を表示画面に表示させ、判定結果が大当たりであった場合には「大当たり確定。遊技を再開して下さい。」という電源復帰情報を表示画面に表示させ、その後に、図柄を確定表示させるようにしている。このような構成にすることで、図柄が確定表示されるまでの遊技者の不安を低減させることを実現している。
特開2003−126450号公報
しかしながら、このような従来の遊技機では、電源が復帰したことを示す電源復帰情報が報知されるのは、電源復帰後の最初の確定表示前のみであるため、電源復帰情報が報知されている時間が非常に短かった。よって、正常に電源が復帰したか否かが遊技者にとって分かりにくいという問題点があった。また、電源復帰情報を表示させる画面が静止画であったため、表示画面では、遊技が進行しているにも関わらず、遊技の進行に伴った演出を行うことができなかった。よって、遊技者に遊技を楽しませながら電源が復帰したことを報知することができないという問題点があった。さらに、演出制御基板が全ての画像を表示可能となるまでの時間は、主基板及びサブ統合基板が稼動可能に立ち上がるまでの時間よりも長い。そして、立ち上がりが完了していない演出制御基板へデータ容量の大きな画像を表示させるコマンドが送信されると、表示画面に表示される画像が乱れる場合があるため、動画像を用いて遊技者に電源復帰を報知することが困難であるという問題点もあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、電源復帰時でも乱れることのない動画を表示させることで、正常に電源が復帰したことを遊技の興趣を損なわずに遊技者に報知して、遊技者の不安を解消することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の遊技機は、遊技球が流下する遊技盤に設けられ、前記遊技球が入賞する始動入賞口と、当該始動入賞口への前記遊技球の入賞を契機として、遊技者が多数の前記遊技球を取得可能な大当たり遊技状態とするか否かを決定するための乱数の取得を行う乱数取得手段と、当該乱数取得手段が取得した複数の乱数を、前記遊技球が前記始動入賞口へ入賞した順に記憶する乱数記憶手段と、当該乱数記憶手段に記憶された乱数が、あらかじめ大当たりと決められた所定の乱数であるか否かの判定を行う大当たり判定手段と、画像を表示する図柄表示手段と、当該図柄表示手段を制御して、図柄を変動させた後に確定表示させることで前記大当たり判定手段による判定結果を表示する図柄表示制御手段と、電源の供給が遮断されたか否かを判断する電源遮断判断手段と、電源の供給が開始されたか否かを判断する電源供給開始判断手段と、前記電源遮断判断手段により電源の供給が遮断されたと判断された場合に、前記乱数記憶手段の記憶内容を保持するための電源を供給するバックアップ電源供給手段とを備えた遊技機であって、前記図柄表示制御手段は、電源の供給が開始されてから、前記図柄表示手段において全ての画像を表示可能な状態となる前に、前記図柄表示手段の表示態様を制御する信号を受信した場合には、全ての画像を表示可能な状態となった後に前記信号を受信した場合の表示態様とは異なる特定表示態様で前記図柄を変動表示させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記図柄表示手段における前記特定表示態様と他の表示態様とでは、前記図柄の背景画面が異なることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の遊技機は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記図柄表示手段における前記特定表示態様と他の表示態様とでは、前記図柄の変動速度が異なることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の遊技機は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記図柄表示手段における前記特定表示態様と他の表示態様とでは、前記図柄が変動する方向が異なることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の遊技機は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記特定表示態様で前記図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量は、前記特定表示態様の他の表示態様で前記図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量よりも少ないことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の遊技機は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記図柄表示制御手段は、前記図柄表示手段における前記特定表示態様での表示を制御する場合、前記電源供給開始判断手段により電源の供給が開始されたと判断された後の所定時間、電源復帰中であることを示すメッセージを表示させる制御を前記図柄表示手段に行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の遊技機は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記図柄が変動している際に電源の供給が遮断されたと前記電源遮断判断手段により判断された後に、電源の供給が開始されたと前記電源供給開始判断手段により判断された場合、前記図柄表示制御手段は、中断された前記図柄の変動を再開させた後に前記図柄を確定表示させて、前記大当たり判定手段による判定結果を表示させる制御を前記図柄表示手段に対して行うことを特徴とする。
請求項1に記載の遊技機によると、遊技中に電源の供給が遮断された場合でも、バックアップ電源供給手段により、乱数記憶手段に記憶されている記憶内容を保持することができる。そして、図柄表示制御手段は、その後に遊技機への電源の供給が開始された際、図柄表示手段において全ての画像を表示可能な状態となる前に、図柄表示手段の表示態様を制御する信号を受信した場合には、全ての画像を表示可能な状態となった後に信号を受信した場合の表示態様とは異なる特定表示態様で図柄を変動表示させることができる。従って、静止画面のみで電源復帰情報を表示する場合に比べ、遊技者に遊技を楽しませながら、電源が正常に復帰したことを分かりやすく遊技者に報知することができる。
また、本発明の請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の発明の効果に加え、図柄表示手段における特定表示態様と他の通常時の表示態様とでは、図柄の背景画面が異なるため、遊技機が電源復帰中であることを簡単に遊技者に報知することができる。
また、本発明の請求項3に記載の遊技機は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、電源復帰後の特定表示態様と、他の通常時の表示態様とでは、図柄の変動速度が異なるため、遊技者は通常時とは異なる速度で変動する図柄を見ることで、遊技機が電源復帰中であることを簡単に知ることができる。
また、本発明の請求項4に記載の遊技機は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、電源復帰後の特定表示態様と、他の通常時の表示態様とでは、図柄表示手段に表示される図柄が変動する方向が異なるため、遊技者は通常時とは異なる方向に変動する図柄を見ることで、遊技機が電源復帰中であることを簡単に知ることができる。
また、本発明の請求項5に記載の遊技機は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、特定表示態様で図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量は、他の通常時の表示態様で図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量よりも少ない。従って、図柄表示制御手段が起動時間中であり、通常よりも小さい画像データしか表示できない状態であっても、図柄表示制御手段に不具合が生じることがない。よって、図柄表示手段に表示される画像が乱れることを防止することができる。
また、本発明の請求項6に記載の遊技機は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加え、図柄表示手段における特定表示態様での表示を行う場合、遊技機への電源の供給が開始された後の所定時間、電源復帰中であることを示すメッセージを表示させるため、遊技機が電源復帰中であることを遊技者に容易に報知することができる。
また、本発明の請求項7に記載の遊技機は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加え、図柄の変動中に遊技機への電源の供給が遮断された場合には、電源の供給が開始された際に、中断されていた図柄の変動を再開させてから図柄を確定表示させることができる。よって、図柄の変動を再開させずに停止表示だけを行う場合に比べ、遊技者の興趣を損なわずに遊技を再開させることができる。また、中断された変動を再開させることで、電源遮断時の遊技内容が消えていないことを報知して、遊技者の不安を解消することができる。
以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、図1乃至図3を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1は、パチンコ機1の正面図であり、図2は、遊技盤2の正面図であり、図3は、図柄表示装置8の拡大図である。
図1に示すように、パチンコ機1の正面の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持したガラス枠13で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。さらに、ガラス枠13の上方の左右の角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。また、ガラス枠13の前面には演出用の電飾ランプが多数設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤2の前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、LCDから構成された表示画面28、各種ランプ、LED等を備えた図柄表示装置8が設けられている。この図柄表示装置8の左側方には普通図柄始動ゲート12が設けられている。また、図柄表示装置8の下側には特別図柄始動電動役物15が設けられており、特別図柄始動電動役物15の下方に大入賞口16が設けられている。そして、大入賞口16の左側に普通入賞口17、19が設けられており、右側に普通入賞口18、20が設けられている。
また、図柄表示装置8の左肩にはワープ入口22が設けられている。さらに、図柄表示装置8の下部にはワープ出口21が設けられ、ワープ入口22を通過した遊技球は図柄表示装置8の内部(ワープゾーン)を通ってワープ出口21へ現出するようになっている。ワープ出口21に現出した遊技球は、ワープ出口21の直下に設けられている特別図柄始動電動役物15に向かって落下するので、特別図柄始動電動役物15に入賞しやすい。尚、遊技盤2には、上記以外に種々の電飾ランプやその他の電飾用LED、風車及び多数の障害釘等が設けられている。
次に、図3を参照して図柄表示装置8について説明する。図3に示すように、図柄表示装置8は中央に表示画面28を備えている。この表示画面28には動画やメッセージ等様々な映像が表示されるが、特に大当たり判定の結果を報知するために、表示画面28に横並びに左、右、中央の順でデモ図柄表示部D1、デモ図柄表示部D2、デモ図柄表示部D3の3つの表示領域が設けられている。そして、デモ図柄表示部D1〜D3は、遊技者の目を惹くように後述の特別図柄表示部25よりも広い領域を占めている。
また、図柄表示装置8は、表示画面28の右下に11セグメントLEDから構成される特別図柄表示部25及び1つのLEDから構成される普通図柄表示部24が設けられている。特別図柄表示部25は2つの11セグメントLEDで構成され、2文字のアルファベットの特別図柄を表示する。ここで、本実施の形態では特別図柄としてアルファベットの組み合わせを用いているため、特別図柄表示部25に全てのアルファベットを表示可能な11セグメントを備えているが、これに限られない。例えば、特別図柄として、7セグメントで表示可能なアルファベットや数字、またはこれらの組み合わせを用いる場合には7セグメントを使用できる。また、表示画面28内の一部に特別図柄表示部25を設けてもよい。一方、普通図柄表示部24は1つのLEDで構成され、点灯状態が普通当たりの当選を示し、消灯が普通当たりの落選を示しており、点滅状態がこれから普通当たりの判定結果を報知することを示す変動状態とされている。
また、特別図柄表示部25の右下には2つのLEDからなる特別図柄記憶数表示LED60が設けられており、特別図柄始動電動役物15(図2参照)に入賞し、特別図柄表示部25に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂特別図柄作動保留球数を示している。そして、その下の2つのLEDは普通図柄記憶数表示LED59であり、普通図柄始動ゲート12(図2参照)へ入賞し、普通図柄表示部24に普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂普通図柄作動保留球数を示している。特別図柄記憶数表示LED60及び普通図柄記憶数表示LED59は、共に下側のLEDのみ点灯が保留球数「1」、両方のLED点灯が保留球数「2」、下側のLEDのみ点滅が保留球数「3」、両方のLED点滅が保留球数「4」を示している。
ここで、本実施の形態のパチンコ機1の遊技及び演出について説明する。パチンコ機1では、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞すると、大当たりとするか否かの判定が行われる。大当たりと判定されると、所定回数大入賞口16が開放される「大当たり遊技」が実施される。大当たりの判定の結果は、特別図柄表示部25及びデモ図柄表示部D1〜D3に表示される。特別図柄表示部25では、まずそれぞれの11セグメントに表示されている図柄が変動した後に、各11セグメントに新たな図柄が順に表示される。そして、特別図柄表示部25に表示されている図柄が変動している間には、表示画面28においてデモ図柄表示部D1〜D3が変動表示され、デモ図柄表示部D1が停止表示され、次にデモ図柄表示部D2が停止表示され、次にデモ図柄表示部D3が停止表示されて、デモ図柄が確定表示される。尚、デモ図柄表示部D1〜D3の最終的な停止表示は、必ず特別図柄表示部25の停止表示以降に行われるように制御されており、デモ図柄表示部D1〜D3による報知よりも特別図柄表示部25での報知が必ず先に行われるように制御されている。
次に、特別図柄表示部25に表示される大当たり判定の結果について説明する。本実施の形態では、特別図柄表示部25に表示される特別図柄の組み合わせは676種類設けられている。図3に示すように、特別図柄表示部25には2桁の図柄が表示可能であり、A〜Zまでの26種類のアルファベットの組み合わせが表示されるようになっている。そして、本実施の形態では、A、C、E、F、H、J、L、P、U、Yの10種類のアルファベットの組み合わせ100種が「当たり特別図柄」とされており、その他の組み合わせ576種は「はずれ特別図柄」とされている。そして、「当たり特別図柄」はその組み合わせ毎に「確率変動図柄」と「非確率変動図柄」が設けられている。本実施の形態では、100種類のうちの「C、J」、「E、L」、「E、Y」、「F、E」、「H、U」、「J、C」、「J、L」、「L、H」、「P、C」、「P、J」、「U、P」、「Y、H」、「Y、A」、「A、E」、「A、F」、「A、A」の16種類が「確率変動図柄」とされている。そして、その他の「当たり特別図柄」の組み合わせは「非確率変動図柄」とされている。
次に、デモ図柄表示部D1〜D3に表示される大当たり判定の結果について説明する。デモ図柄表示部D1〜D3には、デモ図柄が上から下方向にスクロールするように変動表示され、デモ図柄表示部D1、デモ図柄表示部D2、デモ図柄表示部D3の順に停止するようになっている。そして、本実施の形態のパチンコ機1では、電源の供給が開始されてから、表示画面28において全ての画像を表示可能な状態となる前に、サブ制御基板58(図4参照)から演出制御基板43(図4参照)へ図柄の表示態様を制御する信号が送信された場合には、全ての画像を表示可能となった後とは異なる特定表示態様で画像の表示を行う。この詳細は後述する。
次に、図4を参照して、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、演出制御基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47及びサブ統合基板58から構成されている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。
パチンコ機1の主制御を司る主基板41には、プログラムに従って各種の処理を行う主基板CPUユニット50が設けられている。この主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、フラグやカウンタ等の演算処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられており、これらは1つのLSIとして一体にモールディングされている。また、CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続され、この割込信号発生回路57は、例えば、0.002秒(以下、「2ms」と略す。)毎にCPU51に割込信号を与えるようになっている。CPU51は、この割込信号が入力される毎にROM53に記憶されている制御プログラムを実行し、この制御プログラムに従ってパチンコ機1の制御を行う。
また、主基板41にはI/Oインタフェイス54が設けられており、サブ統合基板58、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47等のサブ基板及び特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ72と接続している。さらに、演出制御基板43及び電飾基板46はサブ統合基板58に接続している。尚、サブ統合基板58にはCPU581、RAM582及びROM583が設けられており、スピーカ48が接続されている。そして、演出制御基板43には、演出CPUユニット430やVDP434等が設けられているが、この詳細は図14を参照して後述する。また、図柄表示基板44にはCPU44aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されている。さらに、払出制御基板45にはCPU45aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されており、電飾基板46にはCPU46aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されている。また、主基板41のI/Oインタフェイス54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
電飾基板46には電飾ランプ63が接続されており、演出制御基板43には表示画面28が接続されている。また、図柄表示基板44には特別図柄表示部25が接続され、払出制御基板45には賞品球払出装置49が接続されている。さらに、中継基板47には、大入賞口16の開閉部材を開放・閉鎖する大入賞口開放ソレノイド70、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開放・閉鎖する電動役物開放ソレノイド71、普通図柄始動ゲート12に入賞した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16に入賞した遊技球数を計数するためのカウントスイッチ75、2個のLEDから構成された普通図柄記憶数表示LED59、2個のLEDから構成された特別図柄記憶数表示LED60、1つのLEDで構成された普通図柄表示部24が接続されている。
そして、払出制御基板45は賞品球払出装置49の制御を行い、中継基板47はスイッチやソレノイドの配線の中継、主基板41から直接制御を受ける普通図柄記憶数表示LED59、特別図柄記憶数表示LED60、普通図柄表示部24への中継を行っている。また、サブ統合基板58は演出制御基板43、電飾基板46、スピーカ48の総合的な制御を行っており、演出制御基板43はサブ統合基板58からの各種コマンドを受けて、表示画面28に表示される映像やデモ図柄表示部D1〜D3の制御を行っている。また、図柄表示基板44は主基板41からの各種コマンドを受けて、特別図柄表示部25に表示される特別図柄の制御を行っている。
また、電源基板42は、パチンコ機1に直流の安定化した電力を供給している。電源基板42には、電源回路65、バックアップ電池66、電源監視回路67が設けられている。電源回路65には交流24Vが供給されており、図示外のシリコンダイオードブリッジからなる整流器、電解コンデンサからなる平滑回路、レギュレータICからなる安定化回路等が設けられており、安定化された直流の12V及び5V等を生成して各基板へ供給できるようになっている。また、バックアップ電池66はコンデンサからなるものであり、電源回路65で生成された直流の5Vを充電し、パチンコ機1に電源が供給されていない場合に、バックアップ対象(主基板41のRAM52やサブ統合基板58のRAM582等)にバックアップ用の電源を供給する。これにより、パチンコ機1は電源遮断時の種々の内容を記憶しておくことができる。また、電源監視回路67は、電源回路65に供給されている電源の電圧が遊技中に所定電圧以下(本実施の形態では12V以下)まで降下すると、主基板41及びサブ統合基板58に電源断信号を出力する。そして、バックアップ電池66からバックアップ対象へ、バックアップ用の電源(5V)の供給が開始され、主基板41のRAM52及びサブ統合基板58のRAM582におけるバックアップフラグに「1」が記憶されてONとされ、パチンコ機1の記憶内容がバックアップされる。一方、電圧が所定電圧以上に上昇すると、電源断信号の出力が停止され、所定の処理を経た後にこれらのバックアップフラグがOFFとされる。尚、バックアップフラグの初期値は「0」である。また、図4では特に図示しないが、主基板41、電源基板42、演出制御基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47及びサブ統合基板58は、全てアースラインで接続されている。
次に、図5を参照して、ROM53の記憶エリアについて説明する。図5は、主基板41のROM53の記憶エリアを示す概念図である。図5に示すように、ROM53には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する初期設定記憶エリア5301、CPU51がパチンコ機1を制御するための各種制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア5302、主基板41からサブ統合基板58に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア5303、特別図柄表示部25に表示する特別図柄の組み合わせを記憶した特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5304、特別図柄表示部25の変動パターンを記憶した特別図柄変動パターン記憶エリア5305等が設けられている。さらに、ROM53には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、図6を参照して、RAM52の記憶エリアについて説明する。図6は、主基板41のRAM52の記憶エリアを示す概念図である。図6に示すように、RAM52には、各種のカウンタを記憶するカウンタ記憶エリア5201、各ゲートや各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する入賞球フラグ記憶エリア5202、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄作動保留球数を記憶する普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する大当たり関係情報記憶エリア5205、特別図柄作動保留球数を記憶する特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、主基板41からサブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される制御コマンドを記憶するコマンド関係記憶エリア5207、各種フラグを記憶するフラグ関係記憶エリア5208等が設けられている。さらに、RAM52には、図示外の各種記憶エリアが設けられている。
次に、RAM52のカウンタ記憶エリア5201に記憶される各カウンタについて説明する。カウンタ記憶エリア5201には、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタ、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタ、大当たり開始画面表示時間カウンタ、復帰中画面表示時間カウンタ等が各々記憶されている。
尚、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタの値は、割込信号発生回路57(図4参照)からの割込信号に基づいて実行されるパチンコ機1の制御プログラムにより行われるメイン処理のカウンタ更新処理(図8、S12参照)において、一定間隔の時間(例えば、割込信号発生の間隔である2ms)毎に所定量(例えば、「1」)ずつ加算される。そして、各カウンタには最小値(下限値)及び最大値(上限値)が設けられており、最小値から最大値まで範囲の数値内を循環するように構成されている。つまり、更新の結果、カウンタの値が最大値と同じ値になると、次の更新でカウンタの値は最小値を取ることとなる。これらの値は、後述するメイン処理(図8参照)で実施される普通図柄処理や特別図柄処理などにおいて使用され、普通当たり関係情報記憶エリア5203や大当たり関係情報記憶エリア5205等に格納される。
また、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタ、大当たり開始画面表示時間カウンタは、経過時間を計測するためのタイマカウンタとして使用され、カウンタ更新処理(図8、S12参照)にて所定量(例えば、「1」)ずつ減算される。そして、復帰中画面表示時間カウンタも同様に経過時間を計測するためのカウンタであり、後述する主基板電源投入時処理(図16参照)にて使用される。
以下、各カウンタについて詳述する。普通当たり判定カウンタの値は、普通当たりを判定するために使用される。普通当たりの判定は、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞を契機に行われる。そして、普通当たりと判定されると、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を所定時間(例えば、0.5秒)開放する。普通当たり判定カウンタの最大値は「255」、最小値は「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「256」以上となった際に「0」へ戻る。そして、メイン処理(図8参照)において「普通当たり乱数」としてこの普通当たり判定カウンタの値が読み出されて、普通当たり関係情報記憶エリア5203の普通当たり乱数欄に記憶される。尚、本実施の形態では、普通当たり乱数が「64」から「255」の場合は普通当たりとし、「0」から「63」の場合ははずれとする。
大当たり判定カウンタの値は、大当たりを判定するために使用される。大当たり判定カウンタの最大値は「301139」、最小値は「0」である、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「301140」以上となった際に「0」へ戻る。そして、メイン処理(図8参照)において「大当たり乱数」としてこの大当たり判定カウンタの値が読み出されて、大当たり関係情報記憶エリア5205の大当たり乱数欄(図7参照)に記憶され、この大当たり乱数の値が大当たりとして設定されている値であるか否かにより、大当たり判定が行われる。
また、パチンコ機1の起動時に、大当たり判定カウンタには初期値として「0」が記憶されており、更新により値が一巡して初期値「0」と同じ値となると、新たな初期値を取得し、その初期値に対して「1」ずつの加算がなされる。この新たな初期値は、CPU51が、メイン処理(図8参照)を行わない間(メイン処理が終了し、割込信号により新たなメイン処理が開始されるまでの間)に繰り返し実行されている図示外の初期値乱数処理(所定のアルゴリズムによって乱数を発生させる処理)によって生成された乱数が用いられる。例えば、初期値乱数処理により生成された乱数が「18」であった場合には、更新により「19」、「20」と加算され、「301140」となった際に「0」へ戻り、「1」、「2」と加算され、「18」となったら新たな初期値を取得する。尚、大当たり判定カウンタの最大値は、単一の設定値としても良いし、設定1、設定2、設定3というように、異なる値を選択して設定できる設定手段を設けてもよい。
そして、当たり特別図柄作成カウンタは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった場合に、それを報知するために特別図柄表示部25に表示される図柄を決定するために使用される。また、はずれ特別図柄作成カウンタは、大当たり判定の結果が「はずれ」であった場合に、それを報知するために特別図柄表示部25に表示される図柄を決定するために使用される。
当たり特別図柄作成カウンタの値は、本実施の形態では、最大値「99」、最小値「0」とされている。そして、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「100」以上となった際に「0」へ戻る。当たり特別図柄作成カウンタの値は、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞を契機に読み出されて、大当たり関係情報記憶エリア5205の当たり特別図柄決定乱数欄(図7参照)に記憶される。また、ROM53の特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5304には、確率変動大当たりの特別図柄組み合わせ16種類のそれぞれに当たり特別図柄決定乱数の0〜99の値が割り振られて記憶されており、非確率変動大当たりの特別図柄組み合わせ84種類のそれぞれに当たり特別図柄決定乱数の0〜99の値が割り振られて記憶されている。そして、大当たり判定の結果が大当たりであった場合には、大当たりの種類に応じて、特別図柄決定乱数に対応した特別図柄の組み合わせが「当たり特別図柄」として決定される。
また、はずれ特別図柄作成カウンタの値は、最大値「575」、最小値「0」であり、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「576」以上となった際に「0」へ戻る。このはずれ特別図柄作成カウンタの値も特別図柄始動電動役物15の入賞を契機に読み出されて大当たり関係情報記憶エリア5205のはずれ特別図柄決定乱数欄(図7参照)に記憶される。そして、大当たり判定の結果が「はずれ」であった場合に、その値に対応した特別図柄の組み合わせが「はずれ特別図柄」として決定される。
また、変動パターン決定カウンタの値は、特別図柄の変動パターンを決定するために使用される。変動パターンは、大当たり判定の結果を報知する際の演出態様の種類であり、この変動パターンにより特別図柄表示部25及びデモ図柄表示部D1〜D3の変動開始から停止までの時間、各デモ図柄表示部D1〜D3の停止タイミング、デモ図柄や背景画面により行われる演出等が決められている。変動パターン決定カウンタの値は、最大値「99」、最小値「0」とされており、1割込毎(2ms毎)に「1」加算されて、「99」以上となった際に「0」へ戻る。変動パターンは、大当たり時に使用する大当たり変動パターンと、はずれ時に使用するはずれ変動パターンとが設けられており、ROM53の特別図柄変動パターン記憶エリア5305において、「大当たり」である場合と「はずれ」である場合とでそれぞれ各変動パターンに対応して「0」〜「99」の値が割り振られて記憶されている。そして、変動パターン決定カウンタの値及び大当たり判定の結果に応じて、変動パターンが決定される。
次に、図7を参照して、大当たり関係情報記憶エリア5205について説明する。図7は、RAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205を示す概念図である。図7に示すように、大当たり関係情報記憶エリア5205には、判定エリア、第一記憶エリア、第二記憶エリア、第三記憶エリア、第四記憶エリアが設けられている。この大当たり関係情報記憶エリア5205は、後述するメイン処理の特別図柄処理(図8、S14参照)において使用される。第一記憶エリア〜第四記憶エリアには、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞し、まだ大当たりの判定結果の報知がなされていない遊技球(特別図柄作動保留球)の取得した乱数が記憶される。判定エリアには、現在行われている大当たり判定の結果報知や大当たり遊技の基になった乱数が記憶されている。尚、普通当たり関係情報記憶エリア5203においても、判定エリア、第一記憶エリア、第二記憶エリア、第三記憶エリア、第四記憶エリアが設けられており、4球の遊技球の情報(普通当たり乱数等)を保留できるようになっている。
特別図柄処理において特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が確認された場合には、第一記憶エリア〜第四記憶エリアの中で、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値(特別図柄作動保留球数)に対応する番号の記憶エリアに各値が記憶される。例えば、特別図柄作動保留球数が「3」であれば、第三記憶エリアに記憶される。そして、判定エリアに記憶されている入賞球に対する処理が終了したら、次の特別図柄作動保留球の処理が行われる。そこで、第一記憶エリアに記憶されている値が判定エリアにシフトされ、判定エリアに記憶されている値に基づいて大当たりの判定結果の報知が実行される。また、第一記憶エリアが判定エリアにシフトされたことに伴い、第二記憶エリアの値が第一記憶エリアへ、第三記憶エリアの値が第二記憶エリアへ、第四記憶エリアの値が第三記憶エリアへと順にシフトされ、第四記憶エリアの値がクリアされる。ここで、記憶エリアの数は4つである。すなわち、特別図柄始動電動役物15へ入賞した遊技球に対して、乱数を記憶して作動を保留しておくことができる数は4つである。従って、特別図柄作動保留球数の上限は4個であり、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値は「4」より大きい値を取ることはない。
この判定エリア及び第一記憶エリア〜第四記憶エリアのそれぞれには、大当たり乱数欄、当たり特別図柄決定乱数欄、はずれ特別図柄決定乱数欄、変動パターン決定乱数欄が設けられており、大当たり乱数、当たり特別図柄決定乱数、はずれ特別図柄決定乱数、変動パターン決定乱数の各値が記憶される。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が記憶され、当たり特別図柄決定乱数欄には当たり特別図柄作成カウンタの値が記憶され、はずれ特別図柄決定乱数欄にははずれ特別図柄作成カウンタの値が記憶され、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が記憶される。
以上説明した主基板41のRAM52の記憶内容は、パチンコ機1に供給される電源が遮断されても消えることなく保存される。すなわち、先述したように、供給されている電源が遊技中に所定の電圧以下に降下したと電源監視回路67によって判断されると、主基板41のRAM52及びサブ統合基板58のRAM582にバックアップ用の電源が供給されて各記憶内容が保存される。そして、主基板41のRAM52及びサブ統合基板58のRAM582にそれぞれ記憶されるバックアップフラグの値が「1」とされて、主基板41のRAM52及びサブ統合基板58のRAM582の記憶内容がバックアップ中であることが示される。このように、RAM52及びRAM582の記憶内容がバックアップされることで、特別図柄が変動中であるか、変動後の停止表示中であるか、停止中かを示す表示状態フラグの値や、大当たり遊技中であるか否かを示す大当たり遊技状態フラグの値、大当たり判定の結果や特別図柄等を記憶するRAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205の記憶内容、特別図柄始動電動役物15(図2参照)に入賞し、特別図柄表示部25に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数を記憶するRAM52の特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の記憶内容、電源遮断時に実行中であった変動パターン、カウンタにより計測される変動の経過時間等、遊技中に電源が遮断しても電源復帰後に遊技を再開するために必要な全ての記憶内容が保存される。また、パチンコ機1に供給されている電源が所定電圧(本実施の形態では12V)以下に降下したと電源監視回路67により判断された場合には、RAM52及びRAM582のチェックサムの計算や、ハッシュ関数を利用したパスワードの生成が行われる。そして、次回電源投入時には、同様の処理を行って計算されたRAM52及びRAM582のチェックサムや生成されたパスワードとの同一性チェックが行われると共に、様々な初期処理が行われるが、この詳細は後述する。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の主基板41による動作の詳細について、図8乃至図10に示すフローチャートを参照して説明する。図8は、主基板41におけるメイン処理のフローチャートであり、図9及び図10は、メイン処理の中で行われる特別図柄処理のサブルーチンのフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
パチンコ機1の制御は、ROM53の制御プログラム記憶エリア5302に記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図4参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。割込信号は一定の間隔(本実施の形態では2ms)毎に発生されるので、メイン処理は2ms毎に繰り返し実行されることになる。
まず、図8を参照して、主基板41で行われるメイン処理について説明する。図8に示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まずコマンド出力処理が行われる(S10)。このコマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ統合基板58や中継基板47、図柄表示基板44、払出制御基板45に出力される。制御コマンドには、特別図柄作動保留球数を示す特別図柄作動保留コマンド、普通図柄作動保留球数を示す普通図柄作動保留コマンド、大入賞口16の開閉タイミングを指示する大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド、決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンド、特別図柄を停止させるタイミングを支持する特別図柄停止コマンド、大当たり開始画面を表示させる大当たり開始画面表示コマンド等がある。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてコマンド関係記憶エリア5207に出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
次に、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理は、普通図柄始動ゲート12、特別図柄始動電動役物15、大入賞口16、普通入賞口17、18、19、20等への遊技球の入賞を検知するものである。具体的には、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72、普通図柄始動ゲート12に設けられている普通図柄作動スイッチ73、大入賞口16に設けられているカウントスイッチ75、普通入賞口17、18、19、20に設けられている入賞口スイッチが用いられる。入賞と判断された場合には、RAM52の入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶された各スイッチに対応したフラグがONとされる。
尚、スイッチ読込処理を行っているメイン処理はCPU51が割込信号を受信する間隔、すなわち2ms毎に実行されている。ここで、遊技球がスイッチを通過する速度と遊技球の大きさを考慮すると、1球の遊技球がスイッチを通過する間にスイッチ読込処理は複数回実施される。よって、1球の遊技球の入賞が連続した複数回のスイッチ読込処理で検出されることになる。そこで、例えばスイッチ読込処理の連続した3回の実行において「非検出」・「検出」・「検出」の状態となった場合に初めて遊技球が入賞したと判断する。尚、スイッチ読込処理の開始時には、入賞球フラグ記憶エリア5202の全てのフラグがリセットされる。
スイッチ読込処理が終了すると、次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。このカウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリア5201に各々記憶されている普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタの各値が上記の所定量だけ加算され、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が上記の所定量だけ減算される。尚、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタが各カウンタの最大値を越える場合には、各カウンタの値は最小値に戻るようにプログラムされている。また、特別図柄変動時間カウンタ、特別図柄停止時間カウンタの各値が「0」となった場合には、それ以上の減算は行わないようにプログラムされている。
カウンタ更新処理が終了すると、特別電動役物処理が行われる(S13)。この特別電動役物処理では、大入賞口16を開閉する大当たり遊技状態の動作の制御が行われる。具体的には、大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド、大当たり終了画面表示コマンド等の制御コマンドがサブ統合基板58へ送信される。この特別電動役物処理は、RAM52のフラグ関係記憶エリア5208に記憶されている大当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」となっている場合に実行される。この大当たり遊技状態フラグは、大当たりの報知が終了した際に特別図柄処理(S14)でセットされる。そして、次のメインルーチン処理の実施時にこの特別電動役物処理で大当たり遊技状態の動作が開始される。また、大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態の動作を終了させる際に「0」が記憶されて「OFF」となる。
特別電動役物処理が終了すると、特別図柄処理(S14)が行われる。この特別図柄処理では、大当たりの判定、表示画面28に表示される図柄や変動パターンの決定、指示、図柄の変動の開始及び終了の指示等が行われる。この特別図柄処理については、図9及び図10に示すフローチャートを参照して後述する。
特別図柄処理が終了すると、次いで普通電動役物処理が行われる(S15)。この普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞しやすくなるように、特別図柄始動電動役物15に設けられた一対の開閉部材(所謂チューリップ)の開閉(普通当たり状態の動作)の制御が行われる。尚、普通当たりの判定は次のS16の普通図柄処理にて行われる。
次の普通図柄処理(S16)では、普通当たり乱数の取得、普通図柄当たりの判定等が行われる。S11のスイッチ読込処理にて入賞球フラグ記憶エリア5202の普通図柄作動スイッチ73に対応したフラグが立てられている場合には、普通当たり判定カウンタの値が取得される。そして、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の普通図柄作動保留球数に「1」が加算される。そして、普通当たり判定カウンタの値が、普通当たり関係情報記憶エリア5203の第一記憶エリア〜第四記憶エリアのうちの、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204に記憶されている値に対応する番号の記憶エリアに普通当たり乱数として記憶される。そして、第一記憶エリアの値が判定エリアにシフトされて、判定エリアに記憶されている普通当たり乱数に基づいて普通当たりの判定が行われ、判定結果が報知される。尚、第一記憶エリアの値の判定エリアへのシフトに伴い、第二記憶エリアの値も第一記憶エリアへシフトされる。そして、次のメイン処理の普通電動役物処理(S15)において特別図柄始動電動役物15の開閉部材の開閉が行われることとなる。
普通図柄処理が終了すると、賞品球の払い出しを行う払出処理(S17)が行われ、次いでエラーチェックが行われる(S18)。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、表示画面28にエラー表示を行わせたり、電飾ランプ63を点灯・点滅させたり、スピーカ48からエラー音を発音させたりする。そこで、S10のコマンド出力処理にてサブ統合基板58へ送信するためのエラーコマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。次いで、情報出力処理が行われる(S19)。この情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の大当たり情報、始動情報等の各種の情報が出力ポート55を介して出力される。情報出力処理が終わるとメイン処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初からメイン処理が実行される。
ここで、ある遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞し、大当たりと判定された場合のパチンコ機1の動作を例に挙げて、メイン処理の一連の流れを説明する。遊技者が、遊技盤2の下側に設けられた発射ハンドル7を操作して遊技球を遊技領域4に発射すると、遊技球は遊技領域4を流下する。その遊技球が特別図柄始動電動役物15に入賞すると、スイッチ読込処理において、遊技球の特別図柄始動電動役物15への入賞が検出され、入賞球フラグ記憶エリア5202の対応するフラグがONとされる(S11)。そして特別図柄表示部25が停止し、大当たり図柄が停止表示される。大当たり図柄の停止表示が終了すると、フラグ関係記憶エリア5208の大当たり遊技状態フラグがONとされるので(S14)、次に実施されるメイン処理の特別電動役物処理(S13)で、大入賞口16の開放が行われ、大当たり遊技状態の動作が開始される。そして、繰り返しメイン処理が実施される中で、特別電動役物処理(S13)で所定条件に従って大当たり遊技状態の動作が実施される。そして、大当たり遊技状態が終了する際には、大当たり遊技状態フラグがOFFとされ、この遊技球に係る一連の動作が終了する。
次に、メイン処理の特別図柄処理(S14)の詳細について、図9及び図10に示すフローチャートを参照して説明する。先述したように、特別図柄処理では、大当たりの判定、特別図柄表示部25に表示する特別図柄の決定、変動パターン等の決定、サブ統合基板58等へ出力するコマンドの決定等が行われる。
初めに、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。フラグ関係記憶エリア5208には、表示状態フラグ、大当たり遊技状態フラグ、確率変動フラグ等が記憶されている。表示状態フラグは特別図柄表示部25の状態を示すフラグであり、特別図柄表示部25が変動している場合(変動中)には「1」、特別図柄表示部25が停止表示されている場合(停止表示中)には「2」、変動中、停止表示中のいずれでもない場合には「0」が記憶されている。また、大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態である場合には「1」が記憶されて「ON」となっており、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となっている。また、確率変動フラグは確率変動中には「1」が記憶されて「ON」となっており、確率変動中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となっている。尚、いずれも初期値は「0」である。
図9に示すように、メイン処理の特別図柄処理が開始されると、特別図柄始動電動役物15へ遊技球が入賞しているか否かが判断される(S21)。メイン処理のスイッチ読込処理(図8、S11)において、特別図柄始動電動役物15に設けられている始動口スイッチ72が遊技球の入賞を検出した場合には、入賞球フラグ記憶エリア5202の始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」となっている。そこで、S21ではこの始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」であるか否かの判断が行われ、「ON」でない場合には(S21:NO)、特別図柄始動電動役物15に遊技球は入賞していないので、そのままS25へ進む。
始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」である場合には(S21:YES)、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞しているので、その遊技球についての乱数が取得され、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶される。しかし、乱数を取得して記憶することができる特別図柄作動保留球数の数は4個である。そこで、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」であるか否かの判断が行われる(S22)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」である場合には(S22:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS25へ進む。
特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」でない場合、すなわち「0」〜「3」のいずれかである場合には(S22:NO)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S23)。そして、大当たり関係情報記憶エリア5205の第一記憶エリア〜第四記憶エリアのうち、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に対応する番号の記憶エリアに乱数が記憶される(S24)。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が記憶され、当たり特別図柄決定乱数欄には当たり特別図柄作成カウンタの値が記憶され、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が記憶される。
次いで、大当たり遊技状態フラグにより、大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S25)。大当たり遊技状態である場合には、大当たり判定や判定結果の報知は行われない。そこで、大当たり遊技状態フラグが「ON」であり、大当たり遊技状態である場合には(S25:YES)、何もせずにメイン処理へ戻る。
大当たり遊技状態フラグが「ON」でない場合には(S25:NO)、大当たり遊技状態でないので、特別図柄表示部25の制御に関する処理が行われる。まず、表示状態フラグにより、特別図柄表示部25が変動中であるか否かの判断が行われる(S26)。表示状態フラグが「1」でなく、変動中でない場合には(S26:NO)、表示状態フラグにより停止表示中であるか否かの判断が行われる(S27)。表示状態フラグが「2」でなく、停止表示中でない場合には(S27:NO)、大当たり判定が行われる。
そこで、図10のフローチャートに示すように、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S28)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上でなければ(S28:NO)、大当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、そのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S28:YES)、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するので、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算され(S29)、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶されている値がシフトされる。すなわち、第一記憶エリアに記憶されている乱数が判定エリアへシフトされ、第二記憶エリアに記憶されている乱数が第一記憶エリアへシフトされ、第三記憶エリアに記憶されている乱数が第二記憶エリアへシフトされ、第四記憶エリアに記憶されている乱数が第三記憶エリアへシフトされ、第四記憶エリアの値がクリアされる(S30)。
次いで、大当たり判定が行われる(S31〜S33)。大当たり判定は、判定エリアの大当たり乱数欄に記憶されている値を用いて、大当たりか否かの判断が行われる。確率変動フラグに「1」が記憶されて「ON」となっている確率変動状態の場合は(S31:YES)、大当たりとして決められている特定の値の数が通常状態よりも多い高確率状態で大当たり判定が行われる(S32)。確率変動フラグに「0」が記憶されて「OFF」となっている場合は(S31:NO)、通常状態で大当たり判定が行われる(S33)。
次いで、大当たりと判定された場合には(S34:YES)、大当たり時の変動パターン決定処理(S35)、及び特別図柄決定処理(S36)が行われる。具体的には、変動パターン決定処理(S35)では、まず、大当たりである場合の変動パターン決定テーブル(図示外)において、変動パターン決定乱数(判定エリアの変動パターン決定乱数)に対応する変動パターンが決定される。そして、決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。この変動パターン指定コマンドは、コマンド出力処理(S10:図8参照)において演出制御基板43及び図柄表示基板44に送信される。さらに、変動パターン毎に決められている変動時間が特別図柄変動時間カウンタに記憶される。また、特別図柄決定処理(S36)では、判定エリアの当たり特別図柄決定乱数欄に記憶されている値に基づいて、特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5304に記憶されている大当たりの組み合わせから1つが選択され、選択された特別図柄を示す特別図柄指定コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。そして、大当たりが確率変動当たりであれば(S37:YES)、確率変動フラグに「1」が記憶されて「ON」とされ(S38)、S52へ進む。大当たりが確率変動当たりでなければ(S37:NO)、確率変動フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされ(S53)、S52へ進む。
一方で、大当たりと判定されなかった場合には(S34:NO)、はずれ時の変動パターン決定処理(S50)、及び特別図柄決定処理(S51)が行われる。具体的には、変動パターン決定処理(S50)では、はずれである場合の変動パターン決定テーブル(図示外)において、変動パターン決定乱数に対応する変動パターンが決定される。そして、決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。さらに、変動パターン毎に決められている変動時間が特別図柄変動時間カウンタに記憶される。また、特別図柄決定処理(S51)では、判定エリアのはずれ特別図柄決定乱数欄に記憶されている値に基づいて、特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5304に記憶されているはずれの組み合わせから1つが選択され、選択された特別図柄を示す特別図柄指定コマンドがコマンド関係記憶エリア5207に記憶される。そして、S52へ進む。
次いで、特別図柄表示部25が変動中であることを示す「1」が表示状態フラグに記憶され(S52)、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
また、図9のフローチャートに示すS26の判断において、表示状態フラグに「1」が記憶されており、特別図柄表示部25が変動中であると判断された場合には(S26:YES)、変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S40)。この判断は、特別図柄変動時間カウンタの値により行われる。S35、S50でセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となった場合には、変動時間が経過したので(S40:YES)、コマンド関係記憶エリア5207に特別図柄停止コマンドが記憶される(S41)。この特別図柄停止コマンドは、コマンド出力処理(S10:図8参照)において演出制御基板43及び図柄表示基板44に送信され、特別図柄表示部25及びデモ図柄表示部D1〜D3の停止を指示する。そして、所定の停止表示時間(例えば、0.8秒間)が特別図柄停止時間カウンタに記憶され(S42)、特別図柄表示部25が停止表示中であることを示す「2」が表示状態フラグに記憶される(S43)。そして、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。一方、S40の判断において、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でなく、変動時間がまだ経過していない場合には(S40:NO)、特別図柄表示部25の変動が継続される。そこで、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
また、S27の判断において、表示状態フラグに「2」が記憶されており、特別図柄表示部25が停止表示中であると判断された場合には(S27:YES)、停止表示時間が経過したか否かの判断が行われる(S44)。この判断は、特別図柄停止時間カウンタの値により行われる。S42でセットされた特別図柄停止時間カウンタの値が、カウンタ更新処理(図8、S12参照)において減算されて「0」となった場合には、停止表示時間が経過したので(S44:YES)、特別図柄表示部25が停止表示中でも変動中でもないことを示す「0」が表示状態フラグに記憶される(S45)。そして、特別図柄乱数が示す図柄の組み合わせが大当たりの組み合わせである場合には(S46:YES)、大当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」となり(S47)、大当たり開始画面表示コマンドが記憶され(S48)、所定の表示時間(例えば、11秒間)が大当たり開始画面表示時間カウンタに記憶され(S49)、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。大当たりでない場合には(S46:NO)、そのまま特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。また、S44の判断において、特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間がまだ経過していないと判断された場合には(S44:NO)、特別図柄表示部25には引き続き図柄が停止表示される。そこで、特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
以上説明したように、遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞すると(S21:YES)、各種乱数が取得され(S24)、大当たり判定が行われて変動パターンや特別図柄表示部25に表示される図柄が決定され、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドが記憶される(S35、S36、S50、S51)。そして、繰り返しメイン処理が実行される中で、特別図柄処理も繰り返し実施され、変動時間が経過すると(S26:YES、S40:YES)、特別図柄停止コマンドが記憶される(S41)。さらに特別図柄処理が繰り返し実行され、停止表示時間が経過すると(S27:YES、S44:YES)、大当たり判定結果の報知を終了し、大当たりであった場合には、大当たり遊技状態へ移行するために大当たり遊技状態フラグが「ON」とされ(S47)、大当たり開始画面表示コマンドが記憶され(S48)、所定の表示時間が大当たり開始画面表示時間カウンタに記憶される(S49)。そして、メイン処理へ戻る。
次に、サブ統合基板58での処理について説明する。先述したように、本実施の形態のパチンコ機1では、サブ統合基板58が主基板41から各種コマンドを受信し、さらに演出制御基板43、電飾基板46へ各種コマンドを送信している。
まず、図11を参照して、サブ統合基板58に設けられているROM583について説明する。図11は、サブ統合基板58のROM583の記憶エリアを示す概念図である。図11に示すように、ROM583には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値が記憶された初期設定記憶エリア5831、CPU581がサブ統合基板58を制御するための各種プログラムが記憶された制御プログラム記憶エリア5832、サブ統合基板58が演出制御基板43、電飾基板46に出力する制御コマンドのテーブルを記憶した制御コマンドテーブル記憶エリア5833、特別図柄表示部25に表示される図柄の組み合わせのパターンやその組み合わせが大当たりであるかはずれであるかの情報が記憶されている特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5834、表示画面28において行われる画像表示の変動パターンが記憶されている変動パターン記憶エリア5835、大当たりの場合にデモ図柄表示部D1〜D3に表示するデモ図柄を決定するためのデモ図柄決定テーブル記憶エリア5836等が設けられている。さらに、ROM583には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、図12を参照して、サブ統合基板58に設けられているRAM582について説明する。図12は、サブ統合基板58のRAM582の記憶エリアを示す概念図である。図12に示すように、RAM582には、特別図柄表示部25に表示される図柄の組み合わせを示す値が記憶される特別図柄記憶エリア5821、ROM583の変動パターン記憶エリア5835に記憶されている変動パターンの中から読み出された1つの変動パターンを記憶する変動パターン記憶エリア5822、デモ図柄表示部D1〜D3の第一停止図柄を記憶する第一停止図柄記憶エリア5823、第二停止図柄を記憶する第二停止図柄記憶エリア5824、第三停止図柄を記憶する第三停止図柄記憶エリア5825、各種フラグを記憶するフラグ関係記憶エリア5826、デモ図柄表示部D1〜D3を制御するために使用する各種カウンタを記憶するカウンタ関係記憶エリア5827等が設けられている。さらに、RAM582には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
また、先述したように、主基板41及びサブ統合基板58にはバックアップ電池66が接続されているため、パチンコ機1に供給されている電源が遮断されても、サブ統合基板58のRAM582の各記憶内容は保存される。よって、電源復帰後に遊技を再開するために必要なRAM582の全ての記憶内容が保存される。また、主基板41と同様に、パチンコ機1に供給されている電源が所定電圧以下に降下したと電源監視回路67(図4参照)により判断された場合には、バックアップ中であることを示すバックアップフラグに「1」が記憶されてONとされる。そして、RAM582のチェックサムの計算やハッシュ関数を利用したパスワードの生成が行われ、電源投入時に行われる誤り検出に利用される。
次に、図13を参照して、サブ統合基板58のCPU581で実施されるサブ統合基板処理について説明する。図13は、サブ統合基板処理のフローチャートである。サブ統合基板処理では、主基板41からコマンドを受信すると、そのコマンドに従って処理が行われる。ここで使用されるフラグは、デモ図柄表示部D1〜D3が変動中であるか否かを示す変動中フラグ、確率変動中であるか否かを示す確率変動フラグ、「画面表示準備中。」のメッセージである準備中画面の表示が行われているか否かを示す準備中表示フラグ等があり、RAM582におけるフラグ関係記憶エリア5826に記憶される。変動中フラグは、特別図柄表示部25及びデモ図柄表示部D1〜D3が変動中である場合には「1」が記憶されてONとされ、変動中でない場合には「0」が記憶されてOFFとされる。また、準備中表示フラグは、後述するサブ統合基板電源投入時処理(図17及び図18参照)において、「画面表示準備中。」の表示が開始される際に「1」が記憶されてONとされる。サブ統合基板処理は、ROM583の制御プログラム記憶エリア5832に記憶されている制御プログラムにより行われ、CPU581において実行される。
まず、パチンコ機1への電源の供給が開始されると、サブ統合基板電源投入時処理が行われる(S101)。パチンコ機1へ電源が投入され、電源回路65(図4参照)に供給されている電源の電圧が所定電圧以上に上昇したと電源監視回路67(図4参照)により判断されると、サブ統合基板58では電源投入時特有の様々な処理が実施された後に以下の処理へ移行するが、この詳細は図17及び図18を参照して後述する。
次いで、変動パターン指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S102)。主基板41から変動パターン指定コマンドを受信した場合には(S102:YES)、ROM583の変動パターン記憶エリア5835に記憶されている変動パターンの中から、主基板41から受信した変動パターン指定コマンドにより指定されている変動パターンが読み出されてRAM582の変動パターン記憶エリア5822に記憶される(S111)。そして、記憶された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが、演出制御基板43へ送信される(S112)。次いで、デモ図柄表示部D1〜D3の変動を開始させるデモ図柄変動開始コマンドが演出制御基板43へ送信され(S113)、表示画面28では、このデモ図柄変動開始コマンドの受信を契機に、デモ図柄表示部D1〜D3の変動と共に、変動パターン指定コマンドで指定されている背景画面等による演出が開始される。次いで、特別図柄表示部25及びデモ図柄表示部D1〜D3が変動中であることを示す「1」が変動中フラグに記憶されてONとされ(S114)、S102の判断へ戻る。
次いで、変動パターン指定コマンドを受信していない場合には(S102:NO)、特別図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S103)。主基板41から特別図柄指定コマンドを受信した場合には(S103:YES)、ROM583の特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5834に記憶されている複数の特別図柄の組み合わせの中の、特別図柄指定コマンドで指定されている組み合わせが、RAM582の特別図柄記憶エリア5821に記憶される(S115)。そして、デモ図柄決定処理が行われる(S116)。このデモ図柄決定処理では、特別図柄記憶エリア5821に記憶されている特別図柄の組み合わせにより、主基板41で行われる大当たり判定の判定結果が確率変動当たりか、非確率変動当たりか、はずれかが判断され、それぞれの場合にデモ図柄表示部D1〜D3に確定表示されるデモ図柄が決定される。決定された各デモ図柄は、RAM582の第一停止図柄記憶エリア5823〜第三停止図柄記憶エリア5825に記憶される。そして、決定されたデモ図柄を指定するデモ図柄指定コマンドが演出制御基板43へ送信されて、S102の判断へ戻る。
次いで、特別図柄指定コマンドを受信していない場合には(S103:NO)、特別図柄停止コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S104)。主基板41から特別図柄停止コマンドを受信した場合には(S104:YES)、デモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄の変動を停止させるデモ図柄停止コマンドが演出制御基板43へ送信される(S118)。ここで、3つのデモ図柄表示部D1〜D3におけるそれぞれのデモ図柄の変動が停止するタイミングは、決定されたデモ図柄の変動パターンにより異なるが、演出制御基板43がサブ統合基板58からデモ図柄停止コマンドを受信すると、全てのデモ図柄が停止する。また、デモ図柄の変動に併せて背景画面等により行われている演出も終了する。そして、特別図柄表示部25及びデモ図柄表示部D1〜D3が変動中でないことを示す「0」が変動中フラグに記憶されてOFFとされ(S119)、S102の判断へ戻る。
次いで、特別図柄停止コマンドを受信していない場合には(S104:NO)、大当たり開始画面表示コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S105)。大当たり開始画面表示コマンドを受信した場合には(S105:YES)、大当たり画面を開始するコマンドが演出制御基板43へ送信されて(S120)、S102の判断へ戻る。
次いで、大当たり開始画面表示コマンドを受信していない場合には(S105:NO)、大当たり終了画面表示コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S106)。主基板41から大当たり終了画面表示コマンドを受信した場合には(S106:YES)、大当たり画面を終了するコマンドが演出制御基板43へ送信される(S121)。そして、確率変動フラグの処理が行われる(S122)。すなわち、RAM582の特別図柄記憶エリア5821に記憶されている特別図柄が確率変動当たりを示す特別図柄である場合には、確率変動フラグに「1」が記憶されてONとされ、非確率変動当たりである場合には、確率変動フラグに「0」が記憶されてOFFとされる。そして、S102の判断へ戻る。
次いで、大当たり終了画面表示コマンドを受信していない場合には(S106:NO)、その他の処理が行われる(S123)。ここでは、後述するサブ統合基板電源投入時処理(図17及び図18参照)において、準備中表示フラグに「画面表示準備中。」の表示が行われていることを示す「1」が記憶されている場合に、準備中画面表示時間カウンタの値が「0」となっていれば、準備中画面の表示の終了を指示するための画面表示準備中表示終了コマンドが演出制御基板43に送信され、準備中フラグに「0」が記憶されてOFFとされる。また、主基板41からコマンドを受信した場合には、そのコマンドに従った処理が行われる。その後、S102の判断へ戻る。
以上説明したように、サブ統合基板58は、主基板41から送信されるコマンドによりデモ図柄の変動パターンを記憶し(S111)、表示画面28における図柄の変動や演出の開始及び停止を演出制御基板43へ指示する(S112、S113、S118)。また、大当たり遊技中に表示画面28で表示される大当たり画面の表示開始及び表示終了を演出制御基板43へ指示する(S120、S121)。
次に、図14及び図15を参照して、サブ統合基板58から受信するコマンドに従って表示画面28に画像を表示させる演出制御基板43の制御回路の詳細について説明する。図14は、演出制御基板43の制御回路の詳細を示すブロック図であり、図15は、演出制御基板43の演出ROM433の記憶エリアを示す概念図である。図14に示すように、演出制御基板43には、演出CPU431、演出RAM432、演出ROM433を備えた演出CPUユニット430と、VDP434と、図柄CGROM436と、背景CGROM437と、図柄VRAM438と、背景VRAM439とにより構成されており、バスにより接続されている。尚、各RAM、ROM、VDP等の機能については以下に説明する。
まず、図15に示すように、演出ROM433には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値が記憶された初期設定記憶エリア4331、表示画面28の表示を制御するための表示制御プログラムが記憶された表示制御プログラム記憶エリア4332、電源復帰中であることを示す復帰中画面や、画面表示準備中であることを示す準備中画面等のメッセージ画面の表示制御データを記憶したメッセージ表示制御データ記憶エリア4333、図柄の変動中に電源が遮断された後に電源が復帰した場合の図柄の表示を制御するデータを記憶した図柄変動制御データ記憶エリア4334、全ての図柄を表示可能な状態となった際の画像の表示制御データである通常表示制御データを記憶した通常表示制御データ記憶エリア4335、全ての図柄を表示可能な状態となる前の画像の表示制御データである特定表示制御データを記憶した特定表示制御データ記憶エリア4336等が設けられている。
そして、通常表示制御データ記憶エリア4335に記憶されている通常表示制御データ及び特定表示制御データ4336に記憶されている特定表示制御データには、デモ図柄表示部D1〜D3の停止タイミングを示すデータや、リーチの発生を示すデータ、リーチの演出内容を示すデータをはじめ、デモ図柄の変動速度を示すデータ、デモ図柄の変動方向を示すデータが含まれている。さらに、通常表示制御データには背景画面を表示させるデータが含まれているが、特定表示制御データには背景画面を表示させるデータは含まれていない。また、特定表示制御データによると、表示画面28で表示されるデモ図柄は、通常表示制御データによる変動を行う場合よりも変動速度が遅い。そして、通常表示制御データによる変動方向は表示画面28(図3参照)の上から下方向であるが、特定表示制御データによる変動方向は表示画面28の下から上方向である。
また、演出RAM432には、各種カウンタを記憶するカウンタ記憶エリア、各種フラグを記憶するフラグ関係記憶エリア、VDP434へ送信する表示制御データを一時的に記憶する表示制御データ記憶エリア等が設けられている。
また、演出CPU431は、電源の供給が開始されてからの時間を計測し、計測された時間が所定時間に達したか否かにより、VDP434が全ての画像を表示可能となったか否かを判断する。そして、計測される所定時間内にサブ統合基板58から変動パターン指定コマンドを受信した場合には、演出ROM433の特定表示制御データ記憶エリア4336に記憶されている複数の特定表示制御データの中から、受信したコマンドに対応した特定表示制御データをVDP434へ送信する。一方で、計測される所定時間が終了した後にコマンドを受信した場合には、演出ROM433の通常表示制御データに記憶されている複数の通常表示制御データの中から、受信したコマンドに対応した通常表示制御データをVDP434へ送信する。また、サブ統合基板58からその他のコマンドを受信した場合には、受信したコマンドに応じて制御データをVDP434へ送信する。この詳細は後述する。
また、図柄CGROM436には、デモ図柄及びメッセージ画面の画像生成データが記憶されている。デモ図柄及びメッセージ画面の画像生成データは、所定のアルゴリズム(例えば、静止画像に対してはJPEG方式、動画像に対してはMPEG方式)で圧縮されて記憶されているが、圧縮されていないデータが記憶されていてもよい。ここで、表示画面28に変動表示されるデモ図柄は、背景画面に比べて表示面積が狭く、図柄の変化も限られている。従って、デモ図柄の画像生成データの大きさは、後述する背景CGROM437に記憶されている背景画面の画像生成データの大きさよりも小さい。同様に、メッセージ画面は静止画面であるため、メッセージ画面の画像生成データも背景画面の画像生成データより小さい。
また、背景CGROM437には、背景画面の画像生成データが記憶されている。背景画面の画像生成データも、デモ図柄及びメッセージ画面の画像生成データと同様に所定のアルゴリズムで圧縮されて記憶されているが、圧縮されていないデータが記憶されていてもよい。そして、背景画面の表示面積は広く、演出時には複雑に変化するため、背景画面の画像生成データの大きさは、図柄CGROM436に記憶されているデモ図柄及びメッセージ画面の画像生成データの大きさよりも大きい。
また、図柄VRAM438には、VDP434によって生成されたデモ図柄及びメッセージ画面の画像データが展開されて一時的に記憶される。そして、背景VRAM439には、VDP434によって生成された背景画面の画像データが展開されて一時的に展開される。尚、先述したように、デモ図柄及びメッセージ画面の画像生成データの大きさは背景画面の画像生成データの大きさよりも小さいため、図柄VRAM438の容量は背景VRAM439の容量よりも小さい。尚、本実施の形態では2つのVRAM438,439を用いているが、使用するVRAMの個数は1つでもよいし、3つ以上でもよい。
また、VDP434は、演出CPU431から送信された制御データに応じて図柄CGROM436及び背景CGROM437から必要な画像生成データを読み出して、パチンコ機1の遊技状態に応じた画像データを生成し、図柄VRAM438及び背景VRAM439に展開して一時的に記憶させる。そして、制御データに応じて図柄VRAM438及び背景VRAM439に記憶された画像データを読み出し、各画像の位置関係等(前後関係や、前に位置する画像の透かし具合等)を決定して、所定のタイミングで表示画面28へ送信する。
ここで、データの大きさが異なる複数の画像データを、所定のタイミングで表示画面28へ送信するためには、送信するタイミングより前にあらかじめ画像データをVRAM438,439に展開しておく必要がある。そして、CGROM436,437から画像生成データを読み出して画像データを生成し、VRAM438,439に展開するために必要な時間は、画像データの大きさによって異なる。また、先述したように、図柄VRAM438に展開されるデモ図柄及びメッセージ画面の画像データの大きさは、背景VRAM439に展開される背景画面の画像データの大きさよりも小さい。従って、電源復帰後の表示画面28では、まず図柄CGROM436に記憶されているデモ図柄及びメッセージ画面が表示可能となり、その後、背景CGROM437に記憶されている背景画面が表示可能となる。尚、背景画面が表示可能となる前に、背景画面を表示させる制御データがVDP434へ送信されると、VDP434に不具合が生じて表示画面28に表示される画像が乱れる場合がある。
そこで、本実施の形態では、パチンコ機1への電源の供給が開始されてから、VDP434による全ての画像データの展開が可能となるまでの時間を、演出制御基板43の起動時間とし、この起動時間よりも長い所定時間をあらかじめ設定する。そして、電源の供給が開始されてからの所定時間が演出CPU431により計測され、この所定時間内にサブ統合基板58から変動パターン指定コマンドを受信した場合には、背景画面を表示させるデータを含まず、通常よりも遅い変動速度で下から上方向に図柄を変動させる特定表示制御データの中の1つがVDP434へ送信される。また、電源遮断時にデモ図柄表示部D1〜D3が変動中であった場合には、変動が中断されたデモ図柄表示部D1〜D3の全てを電源復帰後に再び変動させた後、3つのデモ図柄を全て同時に停止させるが、この際の図柄の変動速度及び変動方向は特定表示制御データによる変動と同様である。
次に、本発明の要部である、電源の供給が遮断されている状態から電源が投入された場合の主基板41、サブ統合基板58、演出制御基板43における処理について、図16乃至図21を参照して説明する。図16は、主基板41で行われる主基板電源投入時処理のフローチャートであり、図17及び図18は、サブ統合基板58における電源投入時処理のサブルーチンのフローチャートである。また、図19は、演出制御基板43で行われる演出制御処理のフローチャートであり、図20は、表示画面28に表示される復帰中画面の表示形態を示す図であり、図21は、表示画面28に表示される準備中画面の表示形態を示す図である。
まず、図16を参照して、電源投入時に主基板41で行われる処理について説明する。電源基板42の電源監視回路67(図4参照)によって、パチンコ機1に供給される電圧が所定電圧以上に上昇したと判断されると、主基板41では以下説明する電源投入時処理が行われる。その後、先述したメイン処理(図8参照)が行われる。
主基板41の電源投入時処理が開始されると、初期処理が行われる(S70)。この初期処理では、スタックポインタの設定、レジスタの設定、接続状況の確認等、様々な処理が行われる。次いで、バックアップフラグにより、RAM52の記憶内容がバックアップ中であるか否かの判断が行われる(S71)。先述したように、パチンコ機1に供給されている電源が遊技中に所定の電圧以下に降下したと電源監視回路67(図4参照)により判断されると、主基板41のRAM52にはバックアップ電池66(図4参照)からバックアップ用の電源が供給される。そして、バックアップフラグの値に「1」が記憶されてONとされる。このバックアップフラグの値に「0」が記憶されてOFFとなっている場合には(S71:NO)、パチンコ機1の状態は、遊技中でない時に正常に電源が遮断された後の状態であるため、RAM52の内容がクリアされ、初期設定記憶エリア5301の値により初期化が行われる(S78)。そして、サブ統合基板58のRAM582が初期化されていない場合に初期化を行わせるために、初期化コマンドがサブ統合基板58へ送信され(S79)、主基板電源投入時処理を終了し、図8のフローチャートに示すメイン処理へ移行する。
一方で、バックアップフラグの値に「1」が記憶されてONとなっている場合には(S71:YES)、RAM52のチェックサムの計算や、ハッシュ関数を利用したパスワードの生成が行われ、これらが電源遮断時のチェックサム及びパスワードと同一か否かの誤り検出が行われる(S72)。これらが同一でなく、誤りがあると判断された場合には(S72:YES)、バックアップフラグがOFFとされて(S77)、S78の処理へ移行する。また、チェックサム及びパスワードが電源遮断時のものと同一であり、誤りがないと判断された場合には(S72:NO)、RAM52の各記憶エリアの値の状態が電源遮断時と同じ状態のまま、「電源復帰中です。しばらくお待ちください。」(図20参照)のメッセージである復帰中画面を表示する時間が、復帰中画面表示時間カウンタに記憶される(S73)。
次いで、復帰中画面表示時間カウンタの値により、復帰中画面の表示時間が経過したか否かの判断が行われ(S74)、表示時間が経過するまでこの判断が繰り返し行われる(S74:NO)。表示時間が経過したと判断されると(S74:YES)、復帰中画面の表示を終了させる復帰中画面表示終了コマンドがサブ統合基板58へ送信され(S75)、バックアップ中でないことを示す「0」がバックアップフラグに記憶されてOFFとされ(S76)、主基板電源投入時処理を終了し、図8のフローチャートに示すメイン処理へ移行する。RAM52の記憶内容がバックアップされている場合、メイン処理では、電源遮断時のアドレスから処理が再開される。
尚、本実施の形態のパチンコ機1では、電源投入後の所定時間は、発射ハンドル7が操作されても遊技球が発射されない構成となっている。従って、ガラス枠13が開放されている場合等の異常がなければ、電源の供給が開始されてから演出制御基板43が全ての画像を表示可能な状態となるまでに、特別図柄始動電動役物15へ新たに遊技球が入賞することはない。
次に、図17及び図18を参照して、サブ統合基板58における電源投入時処理について説明する。パチンコ機1への電源の供給が開始され、サブ統合基板処理(図13参照)が行われると、まず、サブ統合基板電源投入時処理が行われる(S101)。
図17に示すように、サブ統合基板電源投入時処理が開始されると、主基板41における電源投入時処理(図16参照)と同様に、初期処理が行われる(S130)。この初期処理では、スタックポインタの設定、レジスタの設定、接続状況の確認等、様々な処理が行われる。次いで、バックアップフラグにより、RAM582の記憶内容がバックアップ中であるか否かの判断が行われる(S131)。主基板41と同様に、パチンコ機1に供給されている電源が遊技中に所定の電圧以下に降下すると、サブ統合基板58のRAM582にはバックアップ電池66(図4参照)からバックアップ用の電源が供給されて、バックアップフラグがONとされる。このバックアップフラグの値に「0」が記憶されてOFFとなっている場合には(S131:NO)、パチンコ機1の状態は、遊技中でない時に正常に電源が遮断された後の状態であるため、RAM582の内容がクリアされ、初期設定記憶エリア5831の値により初期化が行われて(S139)、サブ統合基板電源投入時処理を終了し、図13のフローチャートに示すサブ統合基板処理へ戻る。
一方で、バックアップフラグの値に「1」が記憶されてONとなっている場合には(S131:YES)、RAM582のチェックサムの計算や、ハッシュ関数を利用したパスワードの生成が行われ、これらが電源遮断時のチェックサム及びパスワードと同一か否かの誤り検出が行われる(S132)。これらが同一でなく、誤りがあると判断された場合には(S132:YES)、バックアップフラグがOFFとされる(S138)。そして、RAM582の内容がクリアされて初期化が行われ(S139)、サブ統合基板処理を終了し、図13のフローチャートに示すサブ統合基板処理へ戻る。また、チェックサム及びパスワードが電源遮断時のものと同一であり、誤りがないと判断された場合には(S132:NO)、RAM582の各記憶エリアの値の状態が電源遮断時と同じ状態のまま、復帰中画面表示開始コマンドが演出制御基板43へ送信される(S133)。この復帰中画面表示開始コマンドは、「電源復帰中です。しばらくお待ちください。」(図20参照)のメッセージである復帰中画面の表示を開始させるコマンドである。ここで、復帰中画面の画像データをサブ統合基板58のROM583に記憶させ、この画像データを表示画面28に表示させるようにしてもよい。これにより、立ち上がり中で不安定な状態の演出制御基板43への負担が軽減され、乱れた画像が表示されることもない。
次いで、主基板41から初期化コマンドを受信したか否かの判断が行われ(S134)、受信していない場合には(S134:NO)、主基板41から復帰中画面表示終了コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S135)。復帰中画面表示終了コマンドを受信していなければ(S135:NO)、繰り返しS134及びS135の判断が行われるが、その間に初期化コマンドを受信した場合には(S134:YES)、主基板41のRAM52が初期化されたことに併せてサブ統合基板58のRAM582も初期化する必要がある。よって、復帰中画面の表示を終了させる復帰中画面表示終了コマンドが演出制御基板43へ送信され(S136)、バックアップフラグがOFFとされて(S137)、RAM582の初期化が行われる(S139)。そして、サブ統合基板処理を終了し、図13のフローチャートに示すサブ統合基板処理へ戻る。
次いで、主基板41から復帰中画面表示終了コマンドを受信した場合には(S135:YES)、主基板41で計測されていた復帰中画面の表示時間が経過しているため、復帰中画面の表示を終了させる復帰中画面表示終了コマンドが演出制御基板43へ送信される(S140)。そして、バックアップフラグがOFFとされて(S141)、準備中画面表示開始コマンドが演出制御基板43に送信される(S142)。この準備中画面表示開始コマンドは、演出制御基板43が全ての画像を表示可能な状態となるまでの起動時間中であること、換言すると、データの大きい背景画面等の画像データの展開が完了していないことを示す準備中画面を表示画面28に表示させるコマンドであり、演出制御基板43は、このコマンドの受信により、表示画面28に「画面表示準備中。」(図21参照)のメッセージである準備中画面の表示を開始させる。
次いで、準備中画面を表示する時間が、準備中画面表示時間カウンタに記憶される(S143)。この準備中画面の表示時間は、演出制御基板43の立ち上がりが完了する時間よりも後まで継続する長さ(本実施の形態では5秒)にあらかじめ設定されている。そして、準備中画面が表示中であることを示す「1」が準備中表示フラグに記憶されてONとされる(S144)。この準備中フラグは、先述したサブ統合基板処理のその他の処理(S123、図13参照)において、準備中画面の表示を終了させる際に用いられる。
次いで、図18に示すように、RAM582のフラグ関係記憶エリア5826に記憶されている変動中フラグの値により、デモ図柄表示部D1〜D3が変動中であるか否かの判断が行われる(S145)。変動中フラグに「0」が記憶されてOFFとなっている場合には(S145:NO)、RAM582の第一停止図柄記憶エリア5823〜第三停止図柄記憶エリア5825に記憶されているデモ図柄をそのまま表示させるため、何も処理は行われずにサブ統合基板電源投入時処理を終了し、図13のフローチャートに示すサブ統合基板処理へ戻る。
一方で、変動中フラグに「1」が記憶されてONとなっている場合には(S145:YES)、デモ図柄表示部D1〜D3の全てを再び変動させた後に、3つのデモ図柄を同時に停止させる処理を行う。すなわち、例えば電源遮断時にデモ図柄表示部D1及びデモ図柄表示部D2が停止しており、デモ図柄表示部D3のみが変動中であった場合でも、全てのデモ図柄表示部D1〜D3を再び変動させる。よって、まず、RAM582の変動パターン記憶エリア5822に記憶されている変動パターンを、このような変動を行う電源投入時の特定の変動パターンに差し替える(S146)。そして、電源投入時特定変動開始コマンドが演出制御基板43へ送信される(S147)。尚、表示画面28には、変動するデモ図柄の前面に準備中画面(図21参照)が表示されている。
次いで、主基板41から特別図柄指定コマンドを受信したか否かの判断が行われ(S148)、受信していない場合には(S148:NO)、主基板41から特別図柄停止コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S151)。特別図柄停止コマンドを受信していなければ(S151:NO)、繰り返しS148及びS151の判断が行われるが、その間に特別図柄指定コマンドを受信した場合には(S148:YES)、ROM583の特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5834に記憶されている複数の特別図柄の組み合わせの中の、特別図柄指定コマンドで指定されている組み合わせが、RAM582の特別図柄記憶エリア5821に記憶される(S149)。そして、デモ図柄決定処理が行われる(S150)。このデモ図柄決定処理では、デモ図柄表示部D1〜D3に確定表示される図柄が決定されてRAM582の第一停止図柄記憶エリア5823〜第三停止図柄記憶エリア5825に記憶され、決定されたデモ図柄を指定するコマンドが演出制御基板43へ送信される。
次いで、主基板41から特別図柄停止コマンドを受信した場合には(S151:YES)、3つのデモ図柄表示部D1〜D3の全てを同時に停止させる全デモ図柄停止コマンドが演出制御基板43へ送信される(S152)。そして、変動中フラグに「0」が記憶されてOFFとされ(S153)、サブ統合基板電源投入時処理を終了し、図13のフローチャートに示すサブ統合基板処理へ戻る。
次に、図19を参照して、演出制御基板43で行われる演出制御処理について説明する。パチンコ機1への電源の供給が開始されると、演出制御基板43では演出制御処理が行われる。この演出制御処理は、演出ROM433の表示制御プログラム記憶エリア4332に記憶されている表示制御プログラムにより行われ、演出CPU431において実行される。
図19に示すように、演出制御処理が開始されると、まず初期処理が行われる(S200)。この初期処理では、主基板41及びサブ統合基板58において行われる初期処理と同様に様々な処理が行われる。次いで、特定表示制御データにより画像を表示する時間が、特定態様表示時間カウンタに記憶される(S201)。この時間は、演出制御基板43のVDP434による全ての画像データの展開が可能となるまでの時間よりも長い所定時間があらかじめ設定されている。従って、特定態様表示時間カウンタにより所定時間が計測された後は、演出制御基板43は全ての画像を表示可能な状態となっている。
次いで、復帰中画面表示開始コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S202)。サブ統合基板58から復帰中画面表示開始コマンドを受信した場合には(S202:YES)、復帰中画面の表示を開始させるためのデータである復帰中画面表示開始データがVDP434へ送信されて(S221)、S202の判断へ戻る。この復帰中画面表示開始データを受信したVDP434は、図柄CGROM436に記憶されている復帰中画面の画像生成データから画像データを生成し、図柄VRAM438に展開して表示画面28へ送信する。すると、表示画面28には「電源復帰中です。しばらくお待ちください。」(図20参照)のメッセージが表示される。ここで、先述したように、図柄VRAM438に展開される画像データの大きさは、背景VRAM439に展開される画像データの大きさよりも小さいため、電源復帰後に背景画面が表示可能となる前であっても、サブ統合基板58からコマンドが送信されるタイミングでは、図柄VRAM438に展開されるデモ図柄及びメッセージ画面の画像データは表示が可能な状態となっている。
次いで、復帰中画面表示開始コマンドを受信していない場合には(S202:NO)、復帰中画面表示終了コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S203)。サブ統合基板58から復帰中画面表示終了コマンドを受信した場合には(S203:YES)、復帰中画面の表示を終了させるためのデータである復帰中画面表示終了データがVDP434へ送信されて(S222)、S202の判断へ戻る。この復帰中画面表示終了データを受信したVDP434により、表示画面28に表示されていた復帰中画面は消去される。
次いで、復帰中画面表示終了コマンドを受信していない場合には(S203:NO)、準備中画面表示開始コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S204)。サブ統合基板58から準備中画面表示開始コマンドを受信した場合には(S204:YES)、準備中画面の表示を開始させるためのデータである準備中画面表示開始データがVDP434へ送信されて(S223)、S202の判断へ戻る。すると、表示画面28に「画面表示準備中。」(図21参照)のメッセージが表示される。尚、この準備中画面の画像データも復帰中画面の画像データと同様に、図柄VRAM438に展開される容量の小さいデータであり、コマンドを受信するタイミングでは復帰中画面は表示画面28への表示が可能な状態となっている。
次いで、準備中画面表示開始コマンドを受信していない場合には(S204:NO)、準備中画面表示終了コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S205)。サブ統合基板58から準備中画面表示終了コマンドを受信した場合には(S205:YES)、準備中画面の表示を終了させるためのデータである準備中画面表示終了データがVDP434へ送信されて(S224)、S202の判断へ戻る。この準備中画面表示終了データを受信したVDP434により、表示画面28に表示されていた準備中画面は消去される。
次いで、準備中画面表示終了コマンドを受信していない場合には(S205:NO)、電源投入時特定変動開始コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S206)。サブ統合基板58から電源投入時特定変動開始コマンドを受信した場合には(S206:YES)、電源投入時特定変動開始データがVDP434へ送信されて(S225)、S202の判断へ戻る。この電源投入時特定変動開始データを受信したVDP434により、デモ図柄表示部D1〜D3の全てが、通常よりも遅い変動速度で下から上方向への変動を開始する。尚、電源投入時特定変動開始データには背景画面を表示させるデータは含まれておらず、デモ図柄の画像データは図柄VRAM438に展開されるデータであるため、コマンドを受信するタイミングではデモ図柄表示部D1〜D3の電源投入時特定変動は可能な状態となっている。
次いで、電源投入時特定変動開始コマンドを受信していない場合には(S206:NO)、全デモ図柄停止コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S207)。サブ統合基板58から全デモ図柄停止コマンドを受信した場合には(S207:YES)、全デモ図柄停止データがVDP434へ送信されて(S226)、S202の判断へ戻る。この全デモ図柄停止データを受信したVDP434は、変動させていたデモ図柄表示部D1〜D3を一斉に停止させる。
次いで、全デモ図柄停止コマンドを受信していない場合には(S207:NO)、変動パターン指定コマンドを受信したか否かの判断が行われる(S208)。サブ統合基板58から変動パターン指定コマンドを受信した場合には(S208:YES)、特定態様表示時間カウンタの値により、特定表示制御データにより画像を表示する時間中であるか否かが判断される(S227)。
そして、特定態様表示時間カウンタの値が「0」でなく、特定態様表示時間中であれば(S227:YES)、VDP434はまだ背景画面の画像データの表示が可能な状態ではないと判断され、演出ROM433の特定表示制御データ記憶エリア4336(図15参照)に記憶されている複数の特定表示制御データの中から、変動パターン指定コマンドにより指定されている特定表示制御データが決定されて、VDP434へ送信される(S228)。そして、S202の判断へ戻る。先述したように、特定表示制御データには背景画面を表示させるデータが含まれないため、背景画面の画像データの表示が可能でない状態でも画像が表示される。また、特定表示制御データによる変動は、通常よりも遅い速度で、通常とは反対方向である下から上方向へ変動するため、パチンコ機1が画面表示の準備中であることを、遊技者の興趣を損ねることなく表示することができる。
一方で、特定態様表示時間カウンタの値が「0」であり、特定態様表示時間が終了している場合には(S227:NO)、VDP434は全ての画像を表示可能な状態となっていると判断され、演出ROM433の通常表示制御データ記憶エリア4335(図15参照)に記憶されている複数の通常表示制御データの中から、変動パターン指定コマンドにより指定されている通常表示制御データが決定されて、VDP434へ送信される(S229)。そして、S202の判断へ戻る。すると、表示画面28では、背景画面による演出も含めた様々な画像が表示される。
また、変動パターン指定コマンドを受信していない場合には(S208:NO)、その他のコマンドを受信したか否かの判断が行われる(S209)。例えば、サブ統合基板58からデモ図柄変動開始コマンドを受信した場合には、デモ図柄の変動を開始させる制御データがVDP434へ送信されて、決定された表示制御データによる画像の表示が開始される。また、デモ図柄指定コマンドを受信した場合には、表示画面28に確定表示されるデモ図柄を指定する制御データがVDP434へ送信される。このように、サブ統合基板58からその他のコマンドを受信した場合には(S209:YES)、受信したコマンドに応じた処理が行われて(S230)、S202の判断へ戻る。また、その他のコマンドを受信していない場合には(S209:NO)、そのままS202の判断へ戻る。
尚、VDP434は、各画像の位置関係を決定して表示画面28に表示される画像を制御する。本実施の形態では、待機中画面や準備中画面のメッセージを前面に表示させながら、メッセージの背面でデモ図柄表示部D1〜D3の変動を行わせる。この際、変動するデモ図柄表示部D1〜D3の背面でメッセージを表示させてもよいし、前面に表示させる図柄の透過率を変更して半透明にしてもよい。
次に、以上説明した主基板41、サブ統合基板58、演出制御基板43で行われる処理によって表示画面28に表示される画像の表示態様について、動作の実例を挙げて説明する。具体的に、デモ図柄表示部D1〜D3が変動中である際に、停電によりパチンコ機1に供給されている電源が遮断され、その後に電源の供給が復帰した場合について説明する。尚、電源遮断時には特別図柄作動保留球数が「1」であり、演出制御基板43により計測される特定態様表示時間が経過する前に、変動パターン指定コマンドがサブ統合基板58から演出制御基板43へ送信される。
図17に示すサブ統合基板電源投入時処理では、パチンコ機1への電源の供給が開始されたと電源基板42の電源監視回路67により判断されると初期処理が行われる(S130)。そして、RAM582の記憶内容がバックアップされているため(S131:YES)、RAM582の記憶内容に誤りがなければ(S132:NO)、復帰中画面表示開始コマンドが演出制御基板43へ送信される(S133)。すると、図19に示す演出制御処理では、復帰中画面表示開始データがVDP434へ送信され(S202:YES、S221)、表示画面28には図20に示す復帰中画面が表示される。
次いで、復帰中画面表示終了コマンドが主基板41から送信される(S134:NO、S135:YES)。すると、復帰中画面表示終了コマンドが演出制御基板43へ送信され(S140)、図19に示す演出制御処理では、復帰中画面表示終了データがVDPへ送信されて(S203:YES、S222)、復帰中画面の表示が消去される。次いで、バックアップ中でないことを示す「0」がバックアップフラグに記憶されてOFFとされ(S141)、準備中画面表示開始コマンドが演出制御基板43へ送信されて(S142)、表示画面28には図21に示す準備中画面が表示される。そして、準備中画面を表示させる時間が準備中画面表示時間カウンタに記憶され(S143)、準備中画面が表示中であることを示す「1」が準備中表示フラグに記憶される(S144)。
次いで、図18に示すように、電源遮断時のデモ図柄は変動中であったため(S145:YES)、記憶されている変動パターンが電源投入時の特定の変動パターンに差し替えられて(S146)、電源投入時特定変動開始コマンドが演出制御基板43へ送信される(S147)。すると、表示画面28に表示される3つのデモ図柄は、通常の変動速度よりも遅い速度で、通常の変動方向とは逆の下から上方向へ一斉に変動する。この際、デモ図柄の背景画面には何も表示されず、デモ図柄の前面には準備中のメッセージが表示される。
次いで、本具体例では、特別図柄指定コマンドは電源遮断前に主基板41からサブ統合基板58へ既に送信されているので、特別図柄停止コマンドを受信するまで演出制御基板43へは何もコマンドは送信されずに(S148:NO、S151:NO)、表示画面28に表示されるデモ図柄は電源復帰後特定の表示態様で変動を続ける。そして、再開された主基板41のメイン処理において計測されている残りの変動時間が経過し、特別図柄停止コマンドがサブ統合基板58へ送信されると(S151:YES)、全てのデモ図柄を一斉に停止させる(S152)。そして、変動中フラグをOFFとして(S153)、サブ統合基板処理へ戻る。
次いで、図13に示すサブ統合基板処理では、主基板41から変動パターン指定コマンドが送信されてくるため(S102:YES)、指定された変動パターンが記憶され(S111)、変動パターン指定コマンドが演出制御基板43へ送信される(S112)。すると、図19に示す演出制御処理では、変動パターン指定コマンドを受信すると(S208:YES)、特定態様表示時間中であるため(S227:YES)、演出ROM433の特定表示制御データ記憶エリア4336(図15参照)に記憶されている複数の特定表示制御データの中から、変動パターン指定コマンドにより指定されている特定表示制御データが決定されて、VDP434へ送信される(S228)。
次いで、デモ図柄表示部D1〜D3の変動を開始させるデモ図柄変動開始コマンドが演出制御基板43へ送信されて(S113)、変動中フラグがONとされる(S114)。すると、表示画面28では背景画面が表示されずに、通常よりも遅い速度で下から上方向にデモ図柄表示部D1〜D3が変動する。
以上説明したように、本実施の形態の遊技機では、遊技中に電源の供給が遮断された場合でも、バックアップ電池66から供給される電源により、RAM52の記憶内容がバックアップされる。そして、演出制御基板43は、特定態様表示時間中に変動パターン指定コマンドを受信した場合には、特定態様表示時間終了後に変動パターン指定コマンドを受信した場合とは異なる態様でデモ図柄表示部D1〜D3を変動表示させる。従って、静止画面のみで電源復帰情報を表示する場合に比べ、遊技者に遊技を楽しませながら、電源が正常に復帰したことを分かりやすく遊技者に報知することができる。
また、電源復帰時に主基板41のRAM52及びサブ統合基板58のRAM582の記憶内容がバックアップされている場合には、電源復帰中であることを示すメッセージが所定時間表示される。その後、さらに画面表示準備中であることを示すメッセージが所定時間表示される。従って、電源復帰後のパチンコ機1の状態を遊技者に報知することで、遊技者の不安を解消することができる。
また、特定態様表示時間中に変動パターン指定コマンドを受信した場合には、通常よりも遅い変動速度で、通常とは逆の下から上方向へデモ図柄を変動させる。さらに、通常はデモ図柄表示部D1〜D3の背景画面には様々な画像が表示されるが、特定態様によるデモ図柄の変動中は背景画面には何も表示されない。従って、遊技者は、遊技機が電源復帰中であることを簡単に知ることができる。
また、特定表示態様でデモ図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量は、他の通常時の表示態様でデモ図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量よりも少ない。従って、演出制御基板43が起動時間中であり、通常よりも小さい画像データしか表示できない状態であっても、演出制御基板43に不都合が生じることがないため、表示画面28に表示される画像は乱れることがない。
また、図柄の変動中に遊技機への電源の供給が遮断された場合には、電源の供給が開始された際に、中断されていた図柄の変動を再開させてから図柄を確定表示させるため、図柄の変動を再開させずに確定表示だけを行う場合に比べて、遊技者の興趣を損なわずに遊技を再開させることができる。
尚、特別図柄始動電動役物15が本発明における「始動入賞口」に相当し、図9に示す特別図柄処理のS24の処理を行う主基板41のCPU51が「乱数取得手段」に相当し、図7に示す主基板41のRAM52における大当たり関係情報記憶エリア5205が「乱数記憶手段」に相当する。また、図10に示す特別図柄処理のS32,S33の処理を行う主基板41のCPU51が「大当たり判定手段」に相当し、表示画面28が「図柄表示手段」に相当し、演出制御基板43が「図柄表示制御手段」に相当する。
また、電源基板42の電源監視回路67が本発明における「電源遮断判断手段」及び「電源供給開始判断手段」に相当し、電源基板42のバックアップ電池66が「バックアップ電源供給手段」に相当する。また、デモ図柄のみでなく、デモ図柄の背景画面等を含む、表示画面28全体で表示される演出用の画像が、本発明における「図柄」に相当する。そして、本発明における「表示態様」とは、デモ図柄表示部D1〜D3の表示態様はもとより、表示画面28内におけるデモ図柄表示部D1〜D3の背景画面の表示態様、デモ図柄表示部D1〜D3内におけるデモ図柄の背景画面の表示態様を含む。すなわち、表示態様とは、表示画面28に表示される画像全体の表示態様を示す。
尚、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
まず、本実施の形態では、電源投入後の所定時間が演出制御基板43の演出CPU431において計測され、計測される所定時間内であるか否かにより、演出制御基板43が全ての画像を表示可能な状態となったか否かを判断していたが、これに限られない。例えば、VRAM438,439への全ての画像データの展開が可能となった際に、VDP434から演出CPU431へ起動信号を送信する構成とし、この起動信号を受信したか否かにより、全ての画像を表示可能な状態となったか否かを判断してもよい。この場合には、図19に示すS227の判断を行うかわりに、「VDP434から起動信号を受信したか否か」の判断を行えばよい。
また、本実施の形態では、特定態様による表示を行う場合、背景画面を表示させる表示制御データをVDP434に送信させていないが、これに限られない。例えば、データ量の小さい静止画による背景画面の画像生成データを図柄CGROM436に記憶させておき、静止画による背景画面を表示させてもよい。また、本実施の形態における電源復帰時の特定態様によると、デモ図柄表示部D1〜D3内のデモ図柄の背景画面にも、表示画面28内のデモ図柄表示部D1〜D3の背景画面にも何も表示されないが、これに限られない。例えば、デモ図柄表示部D1〜D3内のデモ図柄の背景画面は通常と同じ画面を表示させて、表示画面28内のデモ図柄表示部D1〜D3の背景画面には何も表示させない構成としてもよいし、デモ図柄表示部D1〜D3内のデモ図柄の背景画面のみ何も表示させない構成としてもよい。また、特定態様と、他の通常の変動態様との違いは、背景画面での表示の有無に限られず、背景画面の模様の違いでもよいし、背景画面の色の違いでもよい。さらに、デモ図柄を含んだ表示画面28全体の色の違いでもよいし、デモ図柄自体の色、形、模様等を変化させてもよい。
また、本実施の形態では、特定態様で変動を行うか通常の態様で変動を行うかを演出制御基板43で判断していたが、これに限られない。例えば、サブ統合基板58により演出制御基板43の起動時間が終了したか否かを判断し、演出制御基板43が起動時間中であれば、通常とは異なるコマンドがサブ統合基板58から演出制御基板43へ送信される構成としてもよい。
また、本実施の形態では、電源遮断時にデモ図柄表示部D1〜D3が変動中であった場合には、変動が中断されたデモ図柄表示部D1〜D3を電源復帰後に再び変動させた後、3つのデモ図柄表示部D1〜D3を同時に停止させるが、これに限られない。例えば、デモ図柄表示部D1及びD2が停止中であり、デモ図柄表示部D3のみが変動中である際に電源の供給が遮断された場合には、全てのデモ図柄表示部D1〜D3の変動を再開させるのではなく、デモ図柄表示部D3のみ変動を再開させるようにしてもよい。また、3つのデモ図柄表示部D1〜D3を同時に停止させるのではなく、1つずつ順番に停止させてもよい。すなわち、変動の態様が通常とは異なる特定態様であることを遊技者が理解できる態様であれば、その範囲内で適宜変更が可能である。
また、本実施の形態では、遊技中に電源が遮断された後に電源の供給が開始された場合には、「電源復帰中です。しばらくお待ちください。」(図20参照)のメッセージである復帰中画面を所定時間表示するが、これに限られない。復帰中画面のメッセージの内容は適宜変更可能であるし、メッセージと共にキャラクタ等を表示させてもよい。同様に、準備中画面(図18参照)のメッセージの内容も変更可能であるし、キャラクタ等を同時に表示させてもよい。
また、本実施の形態では、「画面表示準備中。」のメッセージ画面である準備中画面を表示する時間は、あらかじめ定められた所定時間(5秒)がサブ統合基板58により計測されるが、これに限られない。例えば、演出制御基板43の画像データの展開が全て終了して立ち上がりが完了した際に、演出制御基板43からサブ統合基板58に所定の信号を送信し、この信号によりサブ統合基板58が演出制御基板43の立ち上がりを監視して、演出制御基板43が立ち上がるまで準備中画面を表示する構成としてもよい。また、本実施の形態では、電源が投入されてから立ち上がりが完了するまでに要する時間が最も長い基板が演出制御基板43であり、この演出制御基板43の立ち上がりが完了する時間よりも後まで準備中画面を表示する構成としていたが、これに限られない。例えば、立ち上がりが完了するまでに演出制御基板43よりも長い時間を要する基板がある場合には、その基板の立ち上がりが完了する時間よりも後まで準備中画面を表示するように準備中画面の表示時間を設定してもよい。
また、本実施の形態では、「電源復帰中です。しばらくお待ちください。」のメッセージ画面である復帰中画面を表示する時間は主基板41により計測されているが、サブ統合基板58又は演出制御基板43で計測される構成としてもよいし、それ以外の基板で計測されてもよい。同様に、「画面表示準備中。」のメッセージ画面である準備中画面を表示する時間はサブ統合基板58により計測されるが、他の基板で計測されてもよい。また、特定態様による表示を行うか否かを判断するための特定態様表示時間も、演出制御基板43以外の基板で計測されてもよい。
また、本実施の形態では、復帰中画面及び準備中画面の2つのメッセージ画面を用いて電源復帰中であることを表示しているが、これに限られない。例えば、準備中画面を表示させた後に「まもなく完了。」等のメッセージを表示させてもよい。この場合、あらかじめ定められた準備中画面の表示時間の範囲内で表示させてもよいし、準備中画面の表示時間終了後に新たに所定の時間を計測し、その時間内で「まもなく完了。」の画面を表示させてもよい。また、特定表示時間の長さを、演出制御基板43の起動時間が終了するよりも後まで計測する長さに設定することで、万が一演出制御基板43の起動時間の終了が遅延した場合でも、処理落ち等による演出制御基板43の不具合(バグ)が生じることを防止することができる。
また、「画面表示準備中。」や「まもなく完了。」等のメッセージを表示させる際、メッセージを表示させる残り時間をカウントダウン表示やメータ、記号等を用いて表示させてもよい。この場合、遊技機が電源復帰中であることを遊技者に報知することに加え、電源復帰完了までの時間を報知することができる。この残り時間表示は表示画面で行ってもよいし、別の表示装置を用いて行ってもよい。また、複数種類のメッセージの残り時間の合計を表示してもよいし、個々のメッセージ毎に残り時間表示を行っても良い。個々のメッセージ毎に残り時間表示を行う場合には、例えば、「画面表示準備中。」を表示させている間にこのメッセージの表示時間をカウントダウン表示させ、表示時間終了後にメッセージを「まもなく完了。」に切り替えて、再び「まもなく完了。」の表示時間をカウントダウン表示させればよい。このように、個々のメッセージ毎に残り時間を表示することで、遊技者は電源復帰時の遊技機の状態をより詳細に確認することができる。
また、電源復帰が完了してからの所定時間、さらに「完了」等のメッセージを表示させてもよいし、電源復帰の完了と共に「終了しました。」等の音声をスピーカ48により発生させてもよい。また、この「画面表示準備中。」や「まもなく完了。」等の画面は静止画に限られず、スクリーンセーバー等の動画で表示してもよく、表示させる画像は任意に変更が可能である。ここで、これらの画像を表示させるために必要な画像データの大きさを小さく設定するほど、処理落ち等の不具合が発生する可能性を低くすることができる。このように、電源復帰時に表示画面28に表示させる画像は様々な組み合わせや種々の設定変更が可能である。
また、本実施の形態では、デモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄の変動速度は、特定態様による変動と、通常の変動態様による変動とで異なるが、これに加えて、確率変動状態か否かによって変動速度をさらに変更することもできる。例えば、変動速度が速い順に、確率変動状態での特定態様、確率変動状態での通常態様、通常状態での特定態様、通常状態での通常態様として、デモ図柄の変動速度を細かく変えることで、遊技機の状態を遊技者に報知するようにしてもよい。また、変動速度を変更するだけでなく、コマ送り等の変動方法を用いてもよい。
また、本実施の形態では、デモ図柄表示部D1〜D3に表示されるデモ図柄は、特定態様による変動では下から上方向へ変動し、通常の変動態様による変動では上から下方向に変動するが、これに限られない。例えば、特定態様による変動は右から左方向へ変動させ、通常の変動態様の場合は左から右方向へ変動させてもよいし、その逆でもよい。また、本発明に採用できる図柄の変動方向は、斜めでもよいし、画面の奥から手前や、手前から奥への変動等、どのような変動方向でも適用可能である。また、確率変動状態での特定態様か、通常状態での特定態様か等により、図柄の変動方向を細かく変えることで、遊技機の状態を遊技者に報知するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、主基板41のRAM52及びサブ統合基板58のRAM582の記憶内容がバックアップ中でなければ、復帰中画面及び準備中画面は表示させずに、特定態様でのデモ図柄の表示も行わない。しかし、電源投入時に必ず復帰中画面や準備中画面を表示させるようにしてもよいし、RAM52及びRAM582の記憶内容がバックアップ中でなくても、デモ図柄の変動が特定態様により行われる構成としてもよい。
また、本実施の形態では、デモ図柄表示部D1〜D3は横並びに3つ設けられているが、デモ図柄表示部の数は3つでなくてもよく、表示方法も縦並びやマトリックス表示等を用いてもよい。また、特別態様によるデモ図柄の表示を行う際には、スピーカ48により発生する音声も通常とは異なる音声とすることもできる。
また、本実施の形態では表示画面は1つ設けられているが、複数の表示画面が設けられていてもよい。また、表示画面を複数設けた場合には、通常は全ての表示画面を用いて画像を表示し、電源復帰時は特定の表示画面のみを用いて画像を表示するように区別してもよい。また、本実施の形態では表示画面28を制御する演出制御基板43と、特別図柄表示部25を制御する図柄表示基板44とを別個に設けているが、1つの基板で表示画面28と特別図柄表示部25とを制御する構成としてもよいし、特別図柄表示部25を表示画面28の一部に設けてもよい。
また、本実施の形態におけるパチンコ機1は、大当たり判定を行う際の遊技状態として、通常状態と、大当たりと判定される確率が通常状態よりも高い確率変動状態とを生起させるが、本発明が適用できるパチンコ機は、このようなパチンコ機に限られない。例えば、単位時間当たりに行われる大当たり判定の回数が通常状態よりも多くなる、所謂時短状態を生起させるパチンコ機にも適用できるし、通常状態A、通常状態B、確率変動状態A、確率変動状態Bというように、大当たりと判定される確率が同じであっても、表示画面28で行われる演出等が異なるように設定された複数の遊技状態を生起させるパチンコ機にも適用可能である。このような遊技機においても、それぞれの遊技状態毎に、特定態様と通常の変動態様とで変動速度、変動方向、背景画面等を変えて、遊技機の状態を遊技者に報知するようにしてもよい。また、遊技者からは確率変動状態か通常状態かが判別できない、所謂確変隠し機にも本発明が適用可能であることは言うまでもない。
本発明の遊技機は、パチンコ機に限られず、パチコン機、パチスロ機等の各種の遊技機に適用可能である。
パチンコ機1の正面図である。 遊技盤2の正面図である。 図柄表示装置8の拡大図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 主基板41のROM53の記憶エリアを示す概念図である。 主基板41のRAM52の記憶エリアを示す概念図である。 RAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205を示す概念図である。 主基板41におけるメイン処理のフローチャートである。 メイン処理の中で行われる特別図柄処理のサブルーチンのフローチャートである。 メイン処理の中で行われる特別図柄処理のサブルーチンのフローチャートである。 サブ統合基板58のROM583の記憶エリアを示す概念図である。 サブ統合基板58のRAM582の記憶エリアを示す概念図である。 サブ統合基板処理のフローチャートである。 演出制御基板43の制御回路の詳細を示すブロック図である。 演出制御基板43の演出ROM433の記憶エリアを示す概念図である。 主基板41で行われる主基板電源投入時処理のフローチャートである。 サブ統合基板58における電源投入時処理のサブルーチンのフローチャートである。 サブ統合基板58における電源投入時処理のサブルーチンのフローチャートである。 演出制御基板43で行われる演出制御処理のフローチャートである。 表示画面28に表示される復帰中画面の表示形態を示す図である。 表示画面28に表示される準備中画面の表示形態を示す図である。
符号の説明
1 パチンコ機
8 図柄表示装置
15 特別図柄始動電動役物
25 特別図柄表示部
28 表示画面
41 主基板
42 電源基板
43 演出制御基板
51 CPU
52 RAM
53 ROM
58 サブ統合基板
66 バックアップ電池
67 電源監視回路
430 演出CPUユニット
431 演出CPU
432 演出RAM
433 演出ROM
434 VDP
436 図柄CGROM
437 背景CGROM
438 図柄VRAM
439 背景VRAM
581 CPU
582 RAM
583 ROM
4335 通常表示制御データ記憶エリア
4336 特定表示制御データ記憶エリア
5205 大当たり関係情報記憶エリア
5206 特別図柄作動保留球数記憶エリア
5832 制御プログラム記憶エリア
5835 変動パターン記憶エリア

Claims (7)

  1. 遊技球が流下する遊技盤に設けられ、前記遊技球が入賞する始動入賞口と、
    当該始動入賞口への前記遊技球の入賞を契機として、遊技者が多数の前記遊技球を取得可能な大当たり遊技状態とするか否かを決定するための乱数の取得を行う乱数取得手段と、
    当該乱数取得手段が取得した複数の乱数を、前記遊技球が前記始動入賞口へ入賞した順に記憶する乱数記憶手段と、
    当該乱数記憶手段に記憶された乱数が、あらかじめ大当たりと決められた所定の乱数であるか否かの判定を行う大当たり判定手段と、
    画像を表示する図柄表示手段と、
    当該図柄表示手段を制御して、図柄を変動させた後に確定表示させることで、前記大当たり判定手段による判定結果を表示する図柄表示制御手段と、
    電源の供給が遮断されたか否かを判断する電源遮断判断手段と、
    電源の供給が開始されたか否かを判断する電源供給開始判断手段と、
    前記電源遮断判断手段により電源の供給が遮断されたと判断された場合に、前記乱数記憶手段の記憶内容を保持するための電源を供給するバックアップ電源供給手段とを備えた遊技機であって、
    前記図柄表示制御手段は、電源の供給が開始されてから、前記図柄表示手段において全ての画像を表示可能な状態となる前に、前記図柄表示手段の表示態様を制御する信号を受信した場合には、全ての画像を表示可能な状態となった後に前記信号を受信した場合の表示態様とは異なる特定表示態様で前記図柄を変動表示させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記図柄表示手段における前記特定表示態様と他の表示態様とでは、前記図柄の背景画面が異なることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記図柄表示手段における前記特定表示態様と他の表示態様とでは、前記図柄の変動速度が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記図柄表示手段における前記特定表示態様と他の表示態様とでは、前記図柄が変動する方向が異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記特定表示態様で前記図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量は、前記特定表示態様の他の表示態様で前記図柄を変動表示させる場合に必要な画像データのデータ量よりも少ないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記図柄表示制御手段は、前記図柄表示手段における前記特定表示態様での表示を制御する場合、前記電源供給開始判断手段により電源の供給が開始されたと判断された後の所定時間、電源復帰中であることを示すメッセージを表示させる制御を前記図柄表示手段に行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記図柄が変動している際に電源の供給が遮断されたと前記電源遮断判断手段により判断された後に、電源の供給が開始されたと前記電源供給開始判断手段により判断された場合、前記図柄表示制御手段は、中断された前記図柄の変動を再開させた後に前記図柄を確定表示させて、前記大当たり判定手段による判定結果を表示させる制御を前記図柄表示手段に対して行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
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