JP5031088B2 - プラント状態監視方法、プラント状態監視用コンピュータプログラム、及びプラント状態監視装置 - Google Patents

プラント状態監視方法、プラント状態監視用コンピュータプログラム、及びプラント状態監視装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラントが正常に運転されているか否かを判定するプラント状態監視方法、プラント状態監視に用いるコンピュータプログラム、及びプラント状態監視装置に関する。
本願は、2008年2月27日に出願された特願2008−046696号、および2008年12月3日に出願された特願2008−308802号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ガスタービン発電プラントや原子力発電プラント、あるいは化学プラントといった各種のプラントでは、プラントが正常に運転されているか否かを監視するため、温度や圧力といったプラントの状態量を取得し、監視する。プラントの監視においては、多数の状態量を監視する必要があり、また、状態量の傾向を監視してプラントが正常に運転されているか否かを判定するには熟練を要する。特許文献1には、マハラノビス距離を用いて、年間で季節変動などに応じて複数の基準空間(単位空間ともいう)を使い分けることにより、冷凍サイクル装置の運転状態を監視する技術が開示されている。この技術を、プラントの監視に適用することにより、多数の状態量を監視する場合でも、比較的簡易に監視できる。
特開2005−207644号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された従来技術では、定格負荷時において取得した状態量から作成した単位空間と、マハラノビス距離との関係によって、定格負荷時における異常の有無を判定することができるものの、起動時においては定格負荷時と運転状態が異なるため、正常な状態で起動しても異常と判定してしまう可能性がある。
また、上記プラントは、例えば、機器の経年劣化による性能低下が発生する場合があるが、このような経年劣化による性能低下を予め想定して、ある程度の性能低下は正常とみなしてプラントの運転を継続することがある。特許文献1に開示された技術では、年間で異なる基準空間を用いるが、同じ基準空間を用いている期間は、経年劣化による性能低下が発生したことを異常と判定する可能性がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、定格負荷時と運転状態が異なる起動時においても、また、機器の経年劣化による許容され得るレベルの性能低下時においても、プラントの状態が正常であるか否かを高精度で判定することができるプラント状態監視方法、そのコンピュータプログラム、及びプラント状態監視装置を提供することにある。
本発明のプラント状態監視方法の第一態様は、プラントの状態量に基づくマハラノビス距離を用いて前記プラントの運転状態を監視するためのプラント状態監視方法であって、前記プラントの起動運転期間の運転状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第一の単位空間を、前記プラントの起動運転期間における状態量に基づいて作成する第一の単位空間作成工程と、前記プラントの負荷運転期間の運転状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第二の単位空間を、前記プラントの負荷運転期間における状態量に基づいて作成する第二の単位空間作成工程と、を実行し、前記第一の単位空間作成工程では、前記プラントの起動運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第一の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第二の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第一の単位空間を作成し、前記第二の単位空間作成工程では、前記プラントの負荷運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第三の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第四の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第二の単位空間を作成することを特徴とする。
本発明のプラント状態監視方法の第一態様においては、前記第二の単位空間におけるデータを、前記プラントの負荷変化時、定負荷時の双方から収集してもよい。
本発明のプラント状態監視方法の第一態様においては、前記第一の単位空間および前記第二の単位空間を、所定の時間間隔で定期的に収集した状態量に基づいて作成してもよい。
プラントの状態量に基づくマハラノビス距離を用いてプラントの運転状態を監視するプラント状態監視装置のコンピュータによって実行されるプラント状態監視用コンピュータプログラムであって、前記プラントの起動運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第一の単位空間、および前記プラントの負荷運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第二の単位空間を、前記プラントの起動運転期間における状態量、および前記プラントの負荷運転期間における状態量に基づいてそれぞれ作成する単位空間作成ステップと、前記プラントの状態を評価する時に取得された前記プラントの状態量に基づいて、マハラノビス距離を求めるマハラノビス距離演算ステップと、前記マハラノビス距離と前記第一、第二の単位空間から得られる所定の閾値とに基づいて、前記プラントの状態を判定する状態判定ステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記単位空間作成ステップでは、前記プラントの起動運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第一の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第二の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第一の単位空間を作成し、前記プラントの負荷運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第三の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第四の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第二の単位空間を作成することを特徴とする
プラントの状態量に基づくマハラノビス距離を用いて前記プラントの運転状態を監視するプラント状態監視装置であって、前記プラントの起動運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第一の単位空間を、前記プラントの起動運転期間における状態量に基づいて作成し、前記プラントの負荷運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第二の単位空間を、前記プラントの負荷運転期間における状態量に基づいて作成する単位空間作成手段と、前記プラントの状態を評価する時に取得された前記プラントの状態量に基づいて、マハラノビス距離を求めるマハラノビス距離演算手段と、前記マハラノビス距離演算手段により求められたマハラノビス距離と前記単位空間作成手段により作成された前記第一、第二の単位空間から得られる所定の閾値とに基づいて、前記プラントの状態を判定するプラント状態判定手段と、を備え、
前記単位空間作成手段は、前記プラントの起動運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第一の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第二の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第一の単位空間を作成し、前記プラントの負荷運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第三の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第四の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第二の単位空間を作成することを特徴とする
本発明によれば、定格負荷時と運転状態が異なる起動時においても、また、機器の経年劣化による許容され得るレベルの性能低下時においても、プラントの運転状態が正常であるか否かを高精度で判定することができる。
本発明の第一の実施形態に係るプラント状態監視装置の構成例を示す模式図である。 第一の実施形態に係るプラント状態監視方法における単位空間を説明するための概念図である。 第一の実施形態に係るプラント状態監視方法の手順を示すフローチヤートである。 マハラノビス距離の概念を示す概念図である。 マハラノビス距離の時間変化を示す概念図である。 第一の実施形態に係るプラント状態監視方法における単位空間の作成手法を説明するための概念図である。 第二の実施形態に係るプラント状態監視方法の手順を示すフローチヤートである。
符号の説明
1…ガスタービン発電プラント、
2…圧縮機、
3…燃焼器、
4…タービン、
5…発電機、
6…ガスタービン、
10…プラント状態監視装置、
11…入出力部、
12…処理部、
12a…単位空間作成部、
12b…マハラノビス距離演算部、
12c…プラント状態判定部、
13…記憶部、
14…コントロールパネル
(第一の実施形態)
以下、本発明の第一の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。本実施形態では、本発明をガスタービンの発電プラントの状態監視に適用した例を説明するが、本発明が適用できる対象はこれに限定されるものではない。例えば、原子力発電プラントや、化学プラント等、多数の状態量を監視する必要のあるプラント全般に対して本発明は適用できる。
本実施形態は、ガスタービンの全運転期間を、起動運転期間(定格速度未満)、定格速度運転期間(定格速度以上、主に負荷運転)の2つの期間に分け、各期間の状態量監視に、マハラノビス距離を用いてプラントの状態が正常であるか否かを判定するものであり、マハラノビス距離を求める際や、プラントが正常であるか否かを判定する際に用いる単位空間を、起動運転期間及び定格速度運転期間の2つの運転状態のそれぞれについて、プラントの状態量に基づいて作成する点に特徴がある。
図1は、本実施形態に係るプラント状態監視装置の構成例を示す模式図である。プラント状態監視装置10は、ガスタービン6を用いた発電プラント(ガスタービン発電プラント)1の状態(運転中の状態)を監視して、ガスタービン発電プラント1が正常に運転されているか否かを判定する。そして、ガスタービン発電プラント1が正常に運転されていないと判断される場合、プラント状態監視装置10は、それを告知したり、正常でないと判断された状態量(例えば、ガスタービン6の各部の温度、あるいは圧力等)を特定したりする。
監視対象であるガスタービン発電プラント1は、ガスタービン6によって発電機5を駆動して電力を発生する。ガスタービン6は、圧縮機2と、燃焼器3と、圧縮機2を回転させるタービン4とを備えている。圧縮機2の吸気口から吸入された空気は圧縮機2で圧縮され、高温、高圧の空気となって燃焼器3へ導かれる。燃焼器3では、高温、高圧の空気に燃料が供給され、燃焼する。燃焼器3で燃焼した燃料は、高温、高圧の燃焼ガスとなってタービン4へ供給され、これを駆動する。これによってタービン4は回転する。
ガスタービン6の出力軸、すなわち、タービン4及び圧縮機2の回転軸は、発電機5に連結されている。これによって、ガスタービン6が運転されてタービン4が回転することによって得られる出力は発電機5に伝達される。このような構成により、ガスタービン6は発電機5を駆動して、発電機5に電力を発生させる。
プラント状態監視装置10は、ガスタービン発電プラント1の状態を監視する。なお、本実施形態において、プラント状態監視装置10は、1台のガスタービン発電プラント1の状態を監視するが、複数台のガスタービン発電プラント1の運転状態を監視してもよい。プラント状態監視装置10は、例えば、コンピュータであり、入出力部(I/O)11と、処理部12と、記憶部13とを備えて構成される。プラント状態監視装置10は、いわゆるパーソナルコンピュータを利用して構成してもよいし、CPU(Central Processing Unit)とメモリとを組み合わせて構成してもよい。
処理部12は、入出力部11を介してガスタービン発電プラント1に取り付けられる各種の状態量検出手段(センサ類)から、ガスタービン発電プラント1の状態量を受け取る。各種の状態量検出手段は、起動開始から所定の時間間隔で定期的に対応する状態量を取得し、入出力部11を介して処理部12に入力している。ガスタービン発電プラント1の状態量は、例えば、発電機5の出力や、圧縮機2の吸入空気温度、あるいは、ガスタービン6の各部の温度や、圧力、振動、回転速度等である。ガスタービン発電プラント1の状態を監視する場合、例えば、50個〜60個程度の状態量が用いられる。ガスタービン発電プラント1の状態量は、電気信号の形でプラント状態監視装置10の処理部12へ送られる。処理部12は、例えば、CPUで構成されており、記憶部13上に存在するプログラム(コンピュータプログラム)と呼ぶ命令列を順に読み込み、解釈し、その結果に従ってデータを移動したり加工したりする。
なお、処理部12は、専用のハードウェアによって実現されるものであってもよい。また、処理部12の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより本実施形態に係るプラント状態監視方法の処理手順を実行してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや、周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、あるいはコンピュータシステムに内蔵されるハードディスクのような記録装置のことをいう。さらに、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、インターネットや、電話回線等の通信回線を介してコンピュータプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にコンピュータプログラムを保持するもの、その場合のサーバや、クライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間コンピュータプログラムを保持しているものを含むものとする。また、上記コンピュータプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
なお、本実施形態に係るプラント状態監視方法は、予め用意されたコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータや、ワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現できる。このコンピュータプログラムは、インターネット等の通信回線を介して配布することができる。また、このコンピュータプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって該記録媒体から読み出されることによって実行されるようにしてもよい。
処理部12は、単位空間作成手段である単位空間作成部12aと、マハラノビス距離演算手段であるマハラノビス距離演算部12bと、プラント状態判定手段であるプラント状態判定部12cとを備える。本実施形態に係るプラント状態監視装置10の機能は、単位空間作成部12aと、マハラノビス距離演算部12bと、プラント状態判定部12cとによって実現される。単位空間作成部12aは、入出力部11を介して取得したガスタービン発電プラント1の状態に関する電気信号から、マハラノビスの単位空間を作成するための状態値(単位空間作成用状態値)に基づき、本実施形態に係るプラント状態監視方法に従って単位空間を作成する。単位空間とは、ガスタービン発電プラント1の状態が正常か否かを判定する際の判定の基準とするデータの集合体である。本実施形態では、ガスタービン発電プラント1の起動運転期間の運転状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である起動時用単位空間(すなわち、第一の単位空間)を、同プラントの起動運転期間における状態量に基づいて作成する。また、ガスタービン発電プラント1の負荷運転期間の運転状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である定格速度用単位空間(すなわち、第二の単位空間)を、同プラントの負荷運転期間における状態量に基づいて作成する。
マハラノビス距離演算部12bは、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時に取得したガスタービン発電プラント1の状態値及び単位空間作成部12aによって作成された単位空間から、マハラノビス距離を求める。プラント状態判定部12cは、マハラノビス距離演算部12bが求めたマハラノビス距離及び単位空間作成部12aが作成した単位空間から得られる所定の閾値に基づいて、ガスタービン発電プラント1の状態を判定する。
プラント状態監視装置10の入出力部11には、出力手段であるコントロールパネル14が接続される。コントロールパネル14は、表示手段であるディスプレイ14D及びプラント状態監視装置10に対する指令を入力する入力手段14Cが設けられる。プラント状態監視装置10の記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリや、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性のメモリ、ハードディスク装置や、光磁気ディスク装置、CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体、あるいはこれらを組み合わせて構成される。記憶部13には、本実施形態に係るプラント状態監視方法を実現するためのコンピュータプログラムや、データ等が格納されている。処理部12は、これらのコンピュータプログラムや、データを用いて、本実施形態に係るプラント状態監視方法を実現したり、ガスタービン発電プラント1の動作を制御したりする。なお、記憶部13をプラント状態監視装置10の外部に設け、通信回線を介してプラント状態監視装置10が記憶部13へアクセスできるように構成してもよい。
図2は、本実施形態に係るプラント状態監視方法における単位空間を説明するための概念図である。図2の下段が時間経過に伴うガスタービンの回転速度の変化の一例を示し、同図の上段が時間経過に伴う発電機5の出力の変化の一例を示す。ガスタービン6は、起動モータにより起動され、所定の回転速度に達すると、燃焼器3で燃焼された燃料がタービン4に供給され、回転速度を上げながら定格回転速度に達し、定格回転速度を持続するよう運転される。このとき、定格速度に達するまでの期間を起動運転期間、定格速度での期間を定格速度運転期間とする。
本実施形態では、起動運転期間と定格速度運転期間の2つの運転状態から、マハラノビス距離を求める際や、プラントが正常であるか否かを判定する際に用いる単位空間(起動時用単位空間、定格速度用単位空間)を作成するとともに、定格速度運転期間においては、図2の上段で示す出力が変化している負荷変化時L1、L3、L5、略一定の出力を発生させている定負荷時L2、L4の双方から単位区間作成のためのデータを取得して単位空間を作成する(従来技術では、定負荷時L2、L4のみ)。
図3は、本実施形態に係るプラント状態監視方法の手順を示すフローチャートである。
図4は、マハラノビス距離の概念を示す概念図である。図5は、マハラノビス距離の時間変化を示す概念図である。図6は、本実施形態に係るプラント状態監視方法における単位空間の作成手法を説明するための概念図である。本実施形態に係るプラント状態監視方法は、複数の状態量に基づいてガスタービン発電プラント1の状態が正常であるか否かを判定するにあたって、マハラノビス距離を利用してガスタービン発電プラント1が正常であるか否かを判定する。マハラノビス距離は、複数の変数(状態量)を処理する手法として広く用いられている。
マハラノビス距離を用いてガスタービン発電プラント1が正常であるか否かを判定する場合、マハラノビス距離を使って多次元データを1次元データに焼き直す。そして、単位空間と信号空間(単位空間以外のデータであり、例えば、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時の状態量)との違いをマハラノビス距離で見る。本実施形態では、単位空間から作られる行列を使って信号空間のマハラノビス距離を求める。これによって、データの異常性を表現できるようにしてある。次に、マハラノビス距離について説明する。
ガスタービン発電プラント1の状態を表す複数の状態量の合計数をuとし、各状態量をそれぞれ変数Xに割り付け、変数X1〜Xuでu個の状態量を定義する(uは2以上の整数)。次に、基準となるガスタービン発電プラント1の運転状態において、変数X1〜Xuの状態量(単位空間作成用状態量)を、それぞれ合計v個(2以上)収集する。本実施形態では、ガスタービン発電プラント1の起動運転中における同プラントの状態を評価する時点から所定の期間(第一の期間)だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間(すなわち、第二の期間)だけ過去に遡った時点までの状態量収集期間におけるガスタービン発電プラント1の状態量(すなわち、単位空間作成用状態量)とし、この状態量に基づいて起動時用単位空間を作成する。
また、ガスタービン発電プラント1の定格運転中における同プラントの状態を評価する時点から所定の期間(第三の期間)だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間(すなわち、第四の期間)だけ過去に遡った時点までの状態量収集期間におけるガスタービン発電プラント1の状態量(すなわち、単位空間作成用状態量)とし、この状態量に基づいて定格速度用単位空間を作成する。
したがって、基準となるガスタービン発電プラント1の運転状態は、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時点から所定の期間だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間だけ過去に遡った時点までの状態量収集期間におけるガスタービン発電プラント1の運転状態である。なお、以下では、単に、単位空間といった場合、起動運転期間であれば起動時用単位空間を指し、定格速度運転期間であれば定格速度用単位空間を指す。
変数X1〜Xuのそれぞれの平均値Mi及び標準偏差σi(基準データのばらつき度合い)を、数式(1)及び数式(2)により求める。なお、iは項目数(状態量の数、整数)であって、ここでは1〜uに設定して変数X1〜Xuに対応する値を示す。jは1〜vまでのいずれかの値(整数)をとり、それぞれの状態量の個数がv個であることを意味する。例えば、それぞれの状態量を60個ずつ取得する場合、v=60となる。ここで、標準偏差とは、状態量とその平均値との差を2乗したものの期待値の正平方根とする。
Figure 0005031088
Figure 0005031088
次に、演算され特徴を示す状態量である前述の平均値Mi及び標準偏差σiを用いて、元の変数X1〜Xuを、下記の数式(3)によってx1〜xuに変換するという基準化を行う。すなわち、ガスタービン発電プラント1の状態量を、平均0、標準偏差1の確率変数に変換する。なお、下記の数式(3)において、jは1〜vまでのいずれかの値(整数)をとり、それぞれの状態量の個数がv個であることを意味する。
Figure 0005031088
次に、変量を平均0、分散1に標準化したデータで分析を行うため、変数X1〜Xuの相関関係、すなわち、変量の間の関連性を示す共分散行列(相関行列)R、及び共分散行列(相関行列)の逆行列R−1を、下記の数式(4)で定義付ける。なお、下記の数式(4)において、kは項目数(状態量の数)であり、ここではuとする。また、iや、pは、各状態量での値を示し、ここでは1〜uの値をとる。
Figure 0005031088
このような演算処理の後で、特徴を示す状態量であるマハラノビス距離Dを、下記の数式(5)に基づいて求める。なお、数式(5)において、jは1〜vまでのいずれかの値(整数)をとり、それぞれの状態量の個数がv個であることを意味する。また、kは項目数(状態量の数)であり、ここではuとする。また、a11〜akkは、上述した数式(4)に示す共分散行列Rの逆行列R−1の係数である。
Figure 0005031088
マハラノビス距離Dは基準データ、すなわち、単位空間の平均値は1となり、ガスタービン発電プラント1の状態量が正常な状態では、概ね4以下に収まる。しかし、ガスタービン発電プラント1の状態量が異常になると、マハラノビス距離Dの値は大きくなる。このように、マハラノビス距離Dは、ガスタービン発電プラント1の状態量の異常の程度(単位空間からの離れ度合い)に応じて、値が大きくなるという性質を有する。
次に、本実施形態に係るプラント状態監視方法の手順を説明する。本実施形態に係るプラント状態監視方法は、図1に示すプラント状態監視装置10によって実現できる。まず、図2に示すように、ステップS100において、閾値Rm、Rrを設定、または予め規定した値を閾値Rm、Rrとする。なお、本実施形態においては、閾値Rmを300rpm、閾値Rrを2940rpmとする。次に、ステップS101で、回転速度Rを測定し、ステップS102で、測定した回転速度Rが閾値Rm以上であるか否かを判定し、回転速度Rが閾値Rm以上である場合には、ステップS103で、測定した回転速度Rが閾値Rr未満であるかを判定する。すなわち、図2に示す起動運転期間であるか、定格速度運転期間であるかを判定する。
そして、回転速度Rが閾値Rm以上でない場合には、ステップS101に戻り、再度、回転速度Rを測定し、起動運転期間であるか、定格速度運転期間であるかの判定を繰り返す。一方、回転速度Rが閾値Rm以上で、かつ、閾値Rr未満である場合には、起動運転期間であると判定し、ステップS104で、起動時用単位空間に対する状態量取得期間とする。また、回転速度Rが閾値Rm以上で、かつ、閾値Rr以上である場合には、定格速度運転期間であると判定し、ステップS105で、定格速度用単位空間に対する状態量取得期間とする。つまり、以下の処理では、回転速度Rが閾値Rm以上で、かつ、閾値Rr未満の間は、起動時用単位空間によって正常であるか異常であるかを判定し、回転速度Rが閾値Rr以上である間は、定格速度用単位空間によって正常であるか異常であるかを判定する。
ステップS106において、プラント状態監視装置10の単位空間作成部12aは、現在の状態量取得期間において、ガスタービン発電プラント1から状態量を取得する。この状態量は、ガスタービン発電プラント1の運転中におけるものであるが、必ずしもガスタービン発電プラント1が運転中である必要はない。状態量は、例えば、ガスタービン発電プラント1に取り付けられる各種のセンサ類から所定の時間間隔で定期的に取得され、プラント状態監視装置10の記憶部13へ格納される。このため、いずれの期日においても、予め設定された時間間隔に応じて、起動開始から、起動運転期間及び定格速度運転期間、また、定格速度運転期間で、負荷変化時L1、L3、L5及び定負荷時L2、L4のいずれにおいても状態量が取得されることとなる。
次に、ステップS107へ進み、当該運転日において、現在の運転期間における単位空間が作成されているか否かの判定を行う。すなわち、ステップS102、S103の判定結果から、ステップS104に移行して起動時用運転期間の状態量取得期間とした場合には、起動時用単位空間が作成されたか否か判定を行う。そして、当該運転日において起動時用単位空間が作成されていない場合には、ステップS108へ移行する。一方、起動時用単位空間が既に作成されている場合には、以下に説明するステップS108、S109を省略してステップS110へ移行する。同様に、ステップS102、S103の判定結果からステップS105へ移行して定格速度運転期間の状態量取得期間とした場合には、定格速度用単位空間が作成されたか否か判定を行う。そして、同様に定格速度用単位空間が作成されていない場合にはステップS108へ移行し、また、定格速度用単位空間が既に作成されている場合には、ステップS110へ移行する。
各運転期間において、対応する単位空間が作成されていない場合には、ステップS108として、単位空間作成部12aが単位空間作成用状態量を取得する。つまり、起動運転期間では、起動時用単位空間状態量を取得し、定格速度運転期間では、定格速度用単位空間状態量を取得する。単位空間作成用状態量は、ステップS106で取得され、記憶部13に格納されているガスタービン発電プラント1の状態量から選択される。本実施形態では、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時点から所定の期間だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間だけ過去に遡った時点までの期間に収集されるガスタービン発電プラント1の状態量に基づいて、起動時用単位空間または定格速度用単位空間が作成される。
つまり、ガスタービン発電プラント1の起動運転中における同プラントの状態を評価する時点から所定の期間(第一の期間)過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間(第二の期間)過去に遡った時点までの期間に収集されるプラントの状態量に基づいて、起動時用単位空間を作成する。また、ガスタービン発電プラント1の定格速度運転中における同プラントの状態を評価する時点から所定の期間(第三の期間)過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間(第四の期間)過去に遡った時点までの期間に収集されるプラントの状態量に基づいて、定格速度用単位空間を作成する。
例えば、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時(評価時という)を、図6に示すN日のある時点とし、一方の所定の期間(第一の期間、あるいは第三の期間)をm日間とし、他方の所定の期間(第二の期間、あるいは第四の期間)をn日間とする。そして、評価時からm日だけ過去に遡った時点を基点とし、その時点からさらにn日だけ過去に遡った時点までの期間を、プラント1の状態量収集期間とする。この場合、N日のある時点のm+n日前からm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N)が作成される。同様に、評価時がN+1日のある時点である場合、N+1日のある時点のm+n日前からm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N+1)が作成される。評価時がN+2日のある時点である場合は、N+2日のある時点のm+n日前からm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N+2)が作成される。
N日のある時点を基準とすれば、評価時がN+1日のある時点である場合、N日のある時点のm+n−1日前から、N+1日のある時点のm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N+1)が作成される。評価時がN+2日のある時点である場合は、N日のある時点のm+n−2日前から、N+2日のある時点のm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態値を用いて、単位空間A(N+2)が作成される。
なお、例えば、ガスタービン発電プラント1が設置され運転開始した日から所定のm+n日を経過していない場合には、上記処理を実行して単位空間を作成することができなくなってしまう。このため、このような場合には、運転開始した日からn日を経過するまでは、全ての日において取得された状態量を用いて単位空間を作成するものとし、また、n日以上経過し、m+n日経過するまでは、運転開始した日からn日間で取得された状態量を用いて単位空間を作成するものとすれば良い。
本実施形態では、評価時よりも過去に遡って設定される期間(本実施形態ではn日間)に取得された状態量を用いて単位空間を作成する。したがって、単位空間の作成においては、時間の経過に伴って日々新しい状態量がデータとして取り入れられる。それとともに、評価時が移行した分だけ、時間の経過に伴って古くなった状態量から順に、単位空間の作成から除かれる。上述したように、評価時がN日のある時点である場合、評価時からm日だけ過去に遡った時点から、同時点からn日だけ過去に遡った時点までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて単位空間A(N)が作成される。そして、まる一日(24時間)が経過して、評価時がN日のある時点からN+1日のある時点に移行した場合は、N日のある時点からm−1日だけ過去に遡った時点から、同時点からn日だけ過去に遡った時点までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて単位空間A(N+1)が作成される。すなわち、評価時がN日のある時点からN+1日のある時点に移行すると、評価時がN日のある時点であった時には収集されなかった状態量、すなわち、N日のある時点からm−1日だけ過去に遡った時点から、同時点から1日だけ過去に遡った時点までの1日間に収集される状態量が、単位空間A(N+1)の作成に取り入れられる。それとともに、評価時がN日のある時点であった時に収集された状態量、すなわち、N日のある時点からm+n−1日だけ過去に遡った時点から、同時点から1日だけ過去に遡った時点までの1日間に収集された状態量が、単位空間A(N+1)の作成から除かれる。
このように、本実施形態では、単位空間の作成に用いる状態値(単位空間作成用状態量)を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させ、ガスタービン発電プラント1の評価毎に新しい単位空間を作成する。このように、単位空間の作成に用いる情報を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、季節変動のみならず、例えば、部品の摩耗等による経年変化に起因して状態量が変化する場合のように、季節変動以外の要因で状態量が変化する場合でも、その影響を単位空間に反映させることができる。その結果、季節変動のみならず、季節変動以外で経年変化のように許容され、想定される要因によって状態量が変化する場合でも、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度の低下を抑制して、確実に正常、異常を判定できる。
また、特許文献1では、季節毎に複数の単位空間を用意しているが、例えば、冷夏や、暖冬のように、異常気象が発生した場合には、この影響を単位空間へ反映させることができない。その結果、特許文献1に開示された技術では、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度が低下して、例えば、正常であっても異常であると判定する可能性がある。本実施形態では、単位空間の作成に用いる情報を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、異常気象等の影響を単位空間に反映させることができる。その結果、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度の低下を抑制して、確実に正常、異常を判定できる。
また、特許文献1では、季節毎に複数の単位空間を用意する必要があったが、本実施形態では、単位空間の作成に用いる状態量(単位空間作成用状態量)を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、複数の単位空間を用意する必要はない。これにより、プラント状態監視装置10が備える記憶部13に占める単位空間の記憶領域を抑制できるので、プラント状態監視装置10のハードウェア資源を有効に利用できる。また、本実施形態では、ガスタービン発電プラント1の評価毎に新しい単位空間を作成することから、プラント毎に単位空間を作成できる。その結果、それぞれのプラントの特性を考慮してプラントの状態を評価できるので、評価精度が向上する。
なお、nは、30日以上80日以下の範囲で選択することが好ましく、本実施形態ではn=60日である。また、mは、3日以上10日以下の範囲で選択することが好ましく、本実施形態ではm=10日である。
本実施形態では、単位空間の作成に用いる状態量(単位空間作成用状態量)を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるが、ガスタービン発電プラント1の状態量が徐々に異常となるような場合、前記期間に評価時を含めてしまうと、単位空間の作成には異常な状態量の影響が入ってしまう。その結果、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度が低下する可能性がある。本実施形態では、評価時以前の所定の期間(本実施形態では、評価時を基点とするm日間)に取得した状態値は、単位時間の作成には用いない。これによって、単位空間の作成において、異常な状態量の影響が入る可能性を低減できるので、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度が低下する可能性が低減される。その結果、ガスタービン発電プラント1の状態量の異常が徐々に現れるような場合でも、これを検出することができる。
上述した手法により単位空間作成用状態量が取得されたら、ステップS109に進む。
ステップS109で、単位空間作成部12aは、ステップS108で取得された単位空間作成用状態量から単位空間(すなわち、起動運転期間の場合には起動時用単位空間、定格速度運転期間の場合には定格速度用単位空間)を求める。本実施形態において、状態量はu個であり、単位空間はu次元の空間となる。次に、ステップS110へ進み、プラント状態監視装置10のマハラノビス距離演算部12bは、評価時におけるマハラノビス距離Dを求める。
マハラノビス距離Dは、数式(5)から求める。この場合、数式(5)中の共分散行列Rの逆行列R−1は、ステップS109で求めた単位空間のデータ(状態量)から求められたものである。すなわち、マハラノビス距離Dは、対象となる起動運転期間または負荷運転期間のいずれかにおいて求められた起動時用単位空間または定格速度用単位空間のいずれかに基づいて求められる。また、数式(5)中のxkjは、評価時に取得したガスタービン発電プラント1の状態量が割り付けられた変数Xkjを、数式(3)を用いて標準偏差1の確率変数に変換して得られたものである。ここで、kは状態量の数uであり、jは評価時において取得したガスタービン発電プラント1の状態量のそれぞれの個数である。
次に、ステップS111へ進み、閾値Dcを設定する。ここで、ステップS110とステップS111との順序は問わない。上述したように、マハラノビス距離Dは、単位空間から離れれば離れるほど、すなわち、異常の程度に応じて大きな値を示す。マハラノビス距離Dは、基準データ、すなわち、単位空間の平均値は1となり、ガスタービン発電プラント1の状態量が正常な状態では、概ね4以下に収まる。したがって、例えば、閾値Dcは、単位空間の最大値よりも大きい値で適宜設定することができる。また、閾値Dcは、ガスタービン発電プラント1の固有の特性や、ガスタービン発電プラント1の製造ばらつき等を考慮して設定してもよい。また、閾値Dcは、予め規定した値を用いることもできる。
図4は、発電機5の出力P及び圧縮機2の吸入空気温度θを単位空間作成用状態量として作成した単位空間Aを示している。Bが状態量、すなわち、発電機5の出力P及び圧縮機2の吸入空気温度θの測定値である。単位空間Aを示す実線が、閾値Dcを示す。また、Dはマハラノビス距離を示す。評価時における状態量(図4に示す例では出力P及び吸入空気温度θ)が閾値Dc内に入っていれば(図4のG)、ガスタービン発電プラント1は正常であると判定でき、評価時における状態量が閾値Dcを超えた場合(図4のE、F)には、ガスタービン発電プラント1は異常であると判定できる。図5に示す例では、時間T=T6まではD<Dcなので、ガスタービン発電プラント1は正常であると判定されるが、T=T7でD>Dcになるので、ガスタービン発電プラント1は異常であると判定できる。
ステップS112において、プラント状態監視装置10のプラント状態判定部12cは、ステップS110で得られたマハラノビス距離DとステップS111で設定された閾値Dcとを比較する。ステップS112でYesと判定された場合、すなわち、プラント状態判定部12cが、DはDc以下であると判定した場合、ガスタービン発電プラント1の状態は正常であると判定できる(ステップS113)。
ステップS112でNoと判定された場合、すなわち、プラント状態判定部12cが、DはDcよりも大きいと判定した場合、ガスタービン発電プラント1の状態は異常であると判定できる(ステップS114)。この場合、ステップS115へ進み、プラント状態判定部12cは、コントロールパネル14のディスプレイ14Dに、異常と判定されたマハラノビス距離Dを表示する。なお、ここで表示されるマハラノビス距離Dは、ステップS110で求められたものである。
次に、ステップS116へ進み、プラント状態判定部12cは、例えば、直交表分析による項目有無の望大SN比の差から、異常である状態量の項目を推定する。異常の有無はマハラノビス距離Dから判断できるが、異常が発生した箇所はマハラノビス距離Dからでは判断できないからである。異常である状態量の項目を推定することにより、異常が発生した箇所の特定や、原因の究明が容易になる。プラント状態判定部12cは、推定した異常がある状態量を、コントロールパネル14のディスプレイ14Dに表示する。直交表分析による項目有無の望大SN比の差が、異常である項目の状態量では大きくなるという性質をもっており、望大SN比の差が大きい項目、例えば、上位三つの項目を確認することで、異常となった要因を特定することができる。上述したステップS101〜S116は、ガスタービンの運転終了まで、所定の時間間隔で繰り返し、実行される。
上述した本実施形態によれば、起動運転期間と定格速度運転期間と、運転状態が異なるそれぞれにおいて、対応する期間内で取得した状態量から異なる単位空間を作成している。そして、マハラノビス距離を求める際、また、求めたマハラノビス距離に基づいてプラントが正常であるか否かを判定する際にも、評価時における期間が起動運転期間か定格速度運転期間かによって二つの単位空間のいずれかを選択し、マハラノビス距離を求め、正常か否かを判定している。このため、定格負荷時のみならず、定格負荷時と運転状態が異なる起動時においても、プラントの状態が正常であるか否かを高精度で判定することができる。また、定格速度運転期間において、負荷変化時と定負荷時との双方からデータを収集することで、定格速度運転期間において出力需要等により出力を変化させても、上記データから作成した単位空間により、誤判定してしまうことなく安定した運用が可能となる。
また、上記のとおり、状態量の取得は、起動時から所定の時間間隔で定期的に行い、取得時の回転速度に応じて、起動運転期間に適用するものか、定格速度運転期間に適用するものかを判断し、単位空間を作成し、また、マハラノビス距離を求めて正常か否かの判定を行っている。すなわち、状態量の取得の際には、所定の時刻や、所定の回転数を指定してデータを取得することなく、起動運転期間と、定格速度運転期間の区別なくデータ収集するだけで良く、データの収集における負荷を低減することができる。その一方で、起動運転期間及び定格速度運転期間のそれぞれにおいて、また、定格速度運転期間においては負荷変化時及び定負荷時のそれぞれを含むように、設定された時間間隔に応じてデータを群として収集することができ、これにより各期間の単位空間を好適に作成することができる。
また、マハラノビス距離を求める際や、プラントが正常であるか否かを判定する際に用いる単位空間を、プラントの状態を評価する時点から所定の期間だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間だけ過去に遡った時点までの期間に収集されたプラントの状態量に基づいて作成する。これによって、単位空間の作成に用いる情報を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、季節変動のみならず、許容され、想定される要因、例えば、経時変化による影響で状態量が変化する場合でも、その影響を単位空間に反映させることができる。その結果、状態量が変動する要因を単位空間へ反映させることができるので、ガスタービン発電プラントの状態の判定精度の低下を抑制して、確実に正常、異常を判定できる。
(第二の実施形態)
続いて、本発明の第二の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、上記第一の実施形態において既に説明した事項については、それらの説明を省略する。この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。本実施形態では、本発明をガスタービンの発電プラントの状態監視に適用した例を説明するが、本発明が適用できる対象はこれに限定されるものではない。例えば、原子力発電プラントや化学プラント等、多数の状態量を監視する必要のあるプラント全般に対して本発明は適用できる。
本実施形態では、上記第一の実施形態において説明したマハラノビス距離を用いて、プラントの状態が正常であるか否かを判定する。特に、マハラノビス距離を求める際やプラントが正常であるか否かを判定する際に用いる単位空間(すなわち、第三の単位空間)を、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時点から所定の期間(すなわち、第五の期間)だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間(すなわち、第六の期間)だけ過去に遡った時点までの期間におけるガスタービン発電プラント1の状態量(すなわち、単位空間作成用状態量)に基づいて作成する(マハラノビス距離についての詳細な説明は省略する)。
本実施形態に係るプラント状態監視方法の手順を説明する。本実施形態に係るプラント状態監視方法は、図1に示すプラント状態監視装置10によって実現できる(プラント状態監視装置についての詳細な説明は省略する)。
図7は、本実施形態に係るプラント状態監視方法の手順を示すフローチャートである。
まず、図7に示すように、ステップS201において、プラント状態監視装置10の単位空間作成部12aは、ガスタービン発電プラント1から状態量を取得する。この状態量は、ガスタービン発電プラント1の運転中におけるものであるが、必ずしもガスタービン発電プラント1が運転中である必要はない。状態量は、例えば、ガスタービン発電プラント1に取り付けられる各種のセンサ類から所定の時間周期で定期的に取得され、プラント状態監視装置10の記憶部13へ格納される。
次に、ステップS202へ進み、単位空間作成部12aは、単位空間作成用状態量を取得する。単位空間作成用状態量は、ステップS201で取得され、記憶部13に格納されているガスタービン発電プラント1の状態量から選択される。本実施形態では、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時点から所定の期間だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間だけ過去に遡った時点までの期間に収集されるガスタービン発電プラント1の状態量に基づいて、単位空間が作成される。
例えば、ガスタービン発電プラント1の状態を評価する時(評価時という)を、図6に示すN日のある時点とし、一方の所定の期間(第五の期間)をm日間とし、他方の所定の期間(第六の期間)をn日間とする。そして、評価時からm日だけ過去に遡った時点を基点とし、その時点からさらにn日だけ過去に遡った時点までの期間を、プラント1の状態量収集期間とする。この場合、N日のある時点のm+n日前からm日前までのn日間に収録されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N)が作成される。同様に、評価時がN+1日のある時点である場合、N+1日のある時点のm+n日前からm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N+1)が作成される。評価時がN+2日のある時点である場合は、N+2日のある時点のm+n日前からm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N+2)が作成される。
N日のある時点を基準とすれば、評価時がN+1日のある時点である場合、N日のある時点のm+n−1日前から、N+1日のある時点のm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて、単位空間A(N+1)が作成される。評価時がN+2日のある時点である場合は、N日のある時点のm+n−2日前から、N+2日のある時点のm日前までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態値を用いて、単位空間A(N+2)が作成される。
本実施形態では、評価時よりも過去に遡って設定される期間(本実施形態ではn日間)に取得された状態量を用いて単位空間を作成する。したがって、単位空間の作成においては、時間の経過に伴って日々新しい状態量がデータとして取り入れられる。それとともに、評価時が移行した分だけ、時間の経過に伴って古くなった状態量から順に、単位空間の作成から除かれる。上述したように、評価時がN日のある時点である場合、評価時からm日だけ過去に遡った時点から、同時点からn日だけ過去に遡った時点までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて単位空間A(N)が作成される。そして、まる一日(24時間)が経過して、評価時がN日のある時点からN+1日のある時点に移行した場合は、N日のある時点からm−1日だけ過去に遡った時点から、同時点からn日だけ過去へ遡った時点までのn日間に取得されたガスタービン発電プラント1の状態量を用いて単位空間A(N+1)が作成される。すなわち、評価時がN日のある時点からN+1日のある時点に移行すると、評価時がN日のある時点であった時には収集されなかった状態量、すなわち、N日のある時点からm−1日だけ過去に遡った時点から、同時点から1日だけ過去に遡った時点までの1日間に収集される状態量が、単位空間A(N+1)の作成に取り入れられる。それとともに、評価時がN日のある時点であった時に収集された状態量、すなわち、N日のある時点からm+n−1日だけ過去に遡った時点から、同時点から1日だけ過去に遡った時点までの1日間に収集された状態量が、単位空間A(N+1)の作成から除かれる。
このように、本実施形態では、単位空間の作成に用いる状態値(単位空間作成用状態量)を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させ、ガスタービン発電プラント1の評価毎に新しい単位空間を作成する。このように、単位空間の作成に用いる情報を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、季節変動のみならず、例えば、部品の摩耗等による経年変化に起因して状態量が変化する場合のように、季節変動以外の要因で状態量が変化する場合でも、その影響を単位空間に反映させることができる。その結果、季節変動のみならず、季節変動以外で経年変化のように許容され、想定される要因によって状態量が変化する場合でも、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度の低下を抑制して、確実に正常、異常を判定できる。
また、特許文献1では季節毎に複数の単位空間を用意しているが、例えば、冷夏や暖冬のように、異常気象が発生した場合には、この影響を単位空間へ反映させることができない。その結果、特許文献1に開示された技術では、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度が低下して、例えば、正常であっても異常であると判定する可能性がある。本実施形態では、単位空間の作成に用いる情報を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、異常気象等の影響を単位空間に反映させることができる。その結果、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度の低下を抑制して、確実に正常、異常を判定できる。
また、特許文献1では季節毎に複数の単位空間を用意する必要があったが、本実施形態では、単位空間の作成に用いる状態量(単位空間作成用状態量)を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、複数の単位空間を用意する必要はない。これにより、プラント状態監視装置10が備える記憶部13に占める単位空間の記憶領域を抑制できるので、プラント状態監視装置10のハードウェア資源を有効に利用できる。また、本実施形態では、ガスタービン発電プラント1の評価毎に新しい単位空間を作成することから、プラント毎に単位空間を作成できる。その結果、それぞれのプラントの特性を考慮してプラントの状態を評価できるので、評価精度が向上する。
単位空間作成用状態量として用いる状態量は、1日のうちのある時刻における情報を用いることが好ましい。このようにすれば、単位時間作成用情報は、1状態量あたりm個で済むので、単位時間作成用情報の量を低減できる。これにより、プラント状態監視装置10が備える処理部12の演算負荷を低減でき、また、記憶部13に占める単位時間作成用情報の記憶領域を抑制できるので、プラント状態監視装置10のハードウェア資源を有効に利用できる。nは、30日以上80日以下の範囲で選択することが好ましく、本実施形態ではn=60日である。また、mは、3日以上10日以下の範囲で選択することが好ましく、本実施形態ではm=10日である。なお、単位空間作成用状態量として用いる状態量は、1日のうち複数の時刻における情報を用いてもよい。
本実施形態では、単位空間の作成に用いる状態量(単位空間作成用状態量)を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるが、ガスタービン発電プラント1の状態量が徐々に異常となるような場合、前記期間に評価時を含めてしまうと、単位空間の作成には異常な状態量の影響が入ってしまう。その結果、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度が低下する可能性がある。本実施形態では、評価時以前の所定の期間(本実施形態では、評価時を基点とするm日間)に取得した状態値は、単位時間の作成には用いない。これによって、単位空間の作成において、異常な状態量の影響が入る可能性を低減できるので、ガスタービン発電プラント1の状態の判定精度が低下する可能性が低減される。その結果、ガスタービン発電プラント1の状態量の異常が徐々に現れるような場合でも、これを検出することができる。
上述した手法により単位空間作成用状態量が取得されたら、ステップS203に進む。ステップS203で、単位空間作成部12aは、ステップS202で取得された単位空間作成用状態量から単位空間を求める。本実施形態において、状態量はL個であり、単位空間はL次元の空間となる。次に、ステップS204へ進み、プラント状態監視装置10のマハラノビス距離演算部12bは、評価時におけるマハラノビス距離Dを求める。
マハラノビス距離Dは、数式(5)から求める。この場合、数式(5)中の共分散行列Rの逆行列R−1は、ステップS203で求めた単位空間のデータ(状態量)から求められたものである。すなわち、マハラノビス距離Dは、単位空間に基づいて求められる。また、数式(5)中のxkjは、評価時に取得したガスタービン発電プラント1の状態量が割り付けられた変数Xkjを、数式(3)を用いて標準偏差1の確率変数に変換して得られたものである。ここで、kは状態量の数uであり、jは評価時において取得したガスタービン発電プラント1の状態量のそれぞれの個数である。
次に、ステップS205へ進み、閾値Dcを設定する。ここで、ステップS204とステップS205との順序は問わない。上述したように、マハラノビス距離Dは、単位空間から離れれば離れるほど、すなわち異常の程度に応じて大きな値を示す。マハラノビス距離Dは、基準データ、すなわち、単位空間の平均値は1となり、ガスタービン発電プラント1の状態量が正常な状態では、概ね4以下に収まる。したがって、例えば、閾値Dcは、単位空間の最大値よりも大きい値で適宜設定することができる。また、閾値Dcは、ガスタービン発電プラント1の固有の特性やガスタービン発電プラント1の製造ばらつき等を考慮して設定してもよい。また、閾値Dcは、予め規定した値を用いることもできる。
図4は、発電機5の出力P及び圧縮機2の吸入空気温度θを単位空間作成用状態量として作成した単位空間Aを示している。Bが状態量、すなわち、発電機5の出力P及び圧縮機2の吸入空気温度θの測定値である。単位空間Aを示す実線が、閾値Dcを示す。また、Dはマハラノビス距離を示す。評価時における状態量(図4に示す例では出力P及び吸入空気温度θ)が閾値Dc内に入っていれば(図4のG)、ガスタービン発電プラント1は正常であると判定でき、評価時における状態量が閾値Dcを超えた場合(図4のE、F)には、ガスタービン発電プラント1は異常であると判定できる。図5に示す例では、時間T=T6まではD<Dcなので、ガスタービン発電プラント1は正常であると判定されるが、T=T7でD>Dcになるので、ガスタービン発電プラント1は異常であると判定できる。
ステップS206において、プラント状態監視装置10のプラント状態判定部12cは、ステップS204で得られたマハラノビス距離DとステップS205で設定された閾値Dcとを比較する。ステップS206でYesと判定された場合、すなわち、プラント状態判定部12cが、DはDc以下であると判定した場合、ガスタービン発電プラント1の状態は正常であると判定できる(ステップS207)。この場合、本実施形態に係るプラント状態監視方法は終了する。
ステップS206でNoと判定された場合、すなわち、プラント状態判定部12cが、DはDcよりも大きいと判定した場合、ガスタービン発電プラント1の状態は異常であると判定できる(ステップS208)。この場合、ステップS209へ進み、プラント状態判定部12cは、コントロールパネル14のディスプレイ14Dに、異常と判定されたマハラノビス距離Dを表示する。なお、ここで表示されるマハラノビス距離Dは、ステップS204で求められたものである。次に、ステップS210へ進み、プラント状態判定部12cは、例えば、直交表分析による項目有無の望大SN(Signal/Noise)比の差から、異常である状態量の項目を推定する。異常の有無はマハラノビス距離Dから判断できるが、異常が発生した箇所はマハラノビス距離Dからでは判断できないからである。異常である状態量の項目を推定することにより、異常が発生した箇所の特定や原因の究明が容易になる。プラント状態判定部12cは、推定した異常がある状態量を、コントロールパネル14のディスプレイ14Dに表示する。直交表分析による項目有無の望大SN比の差が、異常である項目の状態量では大きくなるという性質をもっており、望大SN比の差が大きい項目、例えば、上位三つの項目を確認することで、異常となった要因を特定することができる。
以上、本実施形態では、マハラノビス距離を求める際、または求めたマハラノビス距離に基づいてプラントが正常であるか否かを判定する際に用いる単位空間を、プラントの状態を評価する時点から所定の期間だけ過去に遡った時点から、同時点からさらに所定の期間だけ過去に遡った時点までの期間に収集されるプラントの状態量に基づいて作成する。これによって、単位空間の作成に用いる情報を取得する期間を、評価時の進行とともに移動させるので、季節変動のみならず、許容され、想定される要因、例えば、経時変化による影響で状態量が変化する場合でも、その影響を単位空間に反映させることができる。その結果、状態量が変動する要因を単位空間へ反映させることができるので、ガスタービン発電プラントの状態の判定精度の低下を抑制して、確実に正常、異常を判定できる。
本発明に係るプラント状態監視方法及びプラント状態監視用コンピュータプログラム、並びにプラント状態監視装置は、プラントの状態を監視して、異常の有無を判定することに有用であり、特に、異常の有無の判定精度を向上させることに適している。

Claims (5)

  1. プラントの状態量に基づくマハラノビス距離を用いて前記プラントの運転状態を監視するためのプラント状態監視方法であって、
    前記プラントの起動運転期間の運転状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第一の単位空間を、前記プラントの起動運転期間における状態量に基づいて作成する第一の単位空間作成工程と
    前記プラントの負荷運転期間の運転状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第二の単位空間を、前記プラントの負荷運転期間における状態量に基づいて作成する第二の単位空間作成工程と、
    を実行し、
    前記第一の単位空間作成工程では、前記プラントの起動運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第一の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第二の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第一の単位空間を作成し、
    前記第二の単位空間作成工程では、前記プラントの負荷運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第三の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第四の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第二の単位空間を作成することを特徴とするプラント状態監視方法。
  2. 前記第二の単位空間におけるデータを、前記プラントの負荷変化時、定負荷時の双方から収集することを特徴とする請求項1に記載のプラント状態監視方法。
  3. 前記第一の単位空間および前記第二の単位空間を、所定の時間間隔で定期的に収集した状態量に基づいて作成することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラント状態監視方法。
  4. プラントの状態量に基づくマハラノビス距離を用いてプラントの運転状態を監視するプラント状態監視装置のコンピュータによって実行されるプラント状態監視用コンピュータプログラムであって、
    前記プラントの起動運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第一の単位空間、および前記プラントの負荷運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第二の単位空間を、前記プラントの起動運転期間における状態量、および前記プラントの負荷運転期間における状態量に基づいてそれぞれ作成する単位空間作成ステップと、
    前記プラントの状態を評価する時に取得された前記プラントの状態量に基づいて、マハラノビス距離を求めるマハラノビス距離演算ステップと、
    前記マハラノビス距離と前記第一、第二の単位空間から得られる所定の閾値とに基づいて、前記プラントの状態を判定する状態判定ステップと、
    を前記コンピュータに実行させ、
    前記単位空間作成ステップでは、
    前記プラントの起動運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第一の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第二の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第一の単位空間を作成し、
    前記プラントの負荷運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第三の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第四の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第二の単位空間を作成することを特徴とするプラント状態監視用コンピュータプログラム。
  5. プラントの状態量に基づくマハラノビス距離を用いて前記プラントの運転状態を監視するプラント状態監視装置であって、
    前記プラントの起動運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第一の単位空間を、前記プラントの起動運転期間における状態量に基づいて作成し、前記プラントの負荷運転期間の状態が正常であるか否かを判定する際の基準となるデータの集合体である第二の単位空間を、前記プラントの負荷運転期間における状態量に基づいて作成する単位空間作成手段と、
    前記プラントの状態を評価する時に取得された前記プラントの状態量に基づいて、マハラノビス距離を求めるマハラノビス距離演算手段と、
    前記マハラノビス距離演算手段により求められたマハラノビス距離と前記単位空間作成手段により作成された前記第一、第二の単位空間から得られる所定の閾値とに基づいて、前記プラントの状態を判定するプラント状態判定手段と、
    を備え、
    前記単位空間作成手段は、
    前記プラントの起動運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第一の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第二の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第一の単位空間を作成し、
    前記プラントの負荷運転中における前記プラントの状態を評価する時点から第三の期間過去に遡った時点から、同時点からさらに第四の期間過去に遡った時点までの期間における前記プラントの状態量に基づいて、前記第二の単位空間を作成することを特徴とするプラント状態監視装置。
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