JP3280872B2 - 環境監視システムおよび異常検出方法および異常検出装置 - Google Patents

環境監視システムおよび異常検出方法および異常検出装置

Info

Publication number
JP3280872B2
JP3280872B2 JP29953996A JP29953996A JP3280872B2 JP 3280872 B2 JP3280872 B2 JP 3280872B2 JP 29953996 A JP29953996 A JP 29953996A JP 29953996 A JP29953996 A JP 29953996A JP 3280872 B2 JP3280872 B2 JP 3280872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mahalanobis distance
data set
monitoring
calculated
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29953996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10124766A (ja
Inventor
徹男 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nittan Co Ltd
Original Assignee
Nittan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nittan Co Ltd filed Critical Nittan Co Ltd
Priority to JP29953996A priority Critical patent/JP3280872B2/ja
Publication of JPH10124766A publication Critical patent/JPH10124766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3280872B2 publication Critical patent/JP3280872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)
  • Fire Alarms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災などの環境の
異常を検出する環境監視システムおよび異常検出方法お
よび異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、品質管理の一手法として、マハラ
ノビスの距離を用いることが提案されており、例えば著
者「田口」による文献「“6.多次元情報による統合評
価とSN比 多次元センシングシステムの設計”,品質
工学 Vol.3, No.1, 1995年2月」、あるいは、著者「鴨
下」等による文献「“マハラノビスの距離による多次元
情報システムの最適化−火災報知システムの場合−”,
品質工学 Vol.4, No.3,1996年6月」には、マハラノビス
の距離の変化を検出することで火災を検出する技術が提
案されている。
【0003】すなわち、この技術は、火災という異常な
状況は千差万別で、様々な特別な事態の集まりであり、
それらを全て把握することは不可能であるのに対し、正
常な状況はある程度の範囲内に必ず収まっていることに
着目したものであり、ある程度の範囲内に収まっている
正常な状況の様子を数値的に表わすのにマハラノビス空
間の距離を用いている。このマハラノビス空間とは、先
に挙げた正常な状況を、後に示す方法により数値化した
ものの集まりである。この集まりは、ある相関関係を持
つ空間を形成する。この空間を基準空間とし、そこに火
災時の情報を取り込むと、その値がこの空間を飛び出し
て検出される。このことを利用して火災報知システムを
構成することができる。
【0004】具体的に、この火災報知システムとして、
例えば、所定の場所に、n個の各種センサ、例えばn1
個の温度センサとn2個の煙センサとの合計n(=n1
2)個のセンサS1,S2,…,Snがそれぞれ設置され
ており、これらn個のセンサからのデータを、監視部1
により例えば所定のポーリング周期で順次に繰り返し収
集して、火災か否かを判断するシステムを考える。
【0005】この際、例えば、上記n個のセンサS1
nのそれぞれについて、kをパラメータ(例えば時刻情
報)として、例えばある1時点(k=1)のデータだけを
用いるときには、図15(a)に示すように、p=n個の
データ(n次元情報)を、1つのデータセットとして扱う
ことができる。あるいは、上記n個のセンサで、例え
ば、0秒前のデータ(k=1),10秒前のデータ(k=
n),…,100秒前のデータ(k=n’)を用いるとき
には(時系列を考慮し、n個のセンサS1〜Snに対して
(一定の時間間隔でサンプリングする)n'回ずつのサン
プリングデータを用いるときには)、図15(b)に示す
ように、p=n×n’個のデータ(n×n'次元情報)
を、1つのデータセットとして扱うことができる。
【0006】このように、1つのデータセットをいかよ
うにも定義することができ、1つのデータセットが所定
のものに定義されるとき、1つのデータセットには、上
述のようにp次元(p個)のデータが含まれる。
【0007】そして、正常な状態におけるマハラノビス
空間を、次のような手順で作成する。すなわち、先ず、
種々の環境条件下で(q種類の基準となる環境条件下
で)、それぞれ、正常時に、各センサから上記のような
p次元(p個)のデータ,すなわちデータセットを収集す
る。具体的に、例えば、q種類の典型的な(基準となる)
環境条件E1,E2,…,Eq下で、それぞれ、正常時
に、上記のようなp個のデータの組(データセット)を収
集すると、図16に示すように、q組の基準となるデー
タセットDS1〜DSq(すなわち、q×p個のデータY
11〜Yqp)が得られる。図16からわかるように、正常
な状態におけるマハラノビス空間を作成するためのデー
タは、q×p個のデータYji(i=1〜p,j=1〜q)
からなる。
【0008】ここで、データYjiは、これがアナログ式
センサからによるものである場合はアナログ値をとり、
オンオフ式センサからのものである場合にはデジタル値
(例えばONの時に1、OFFの時に0)をとる。
【0009】次いで、それぞれの項目i(i=1〜p)ご
とに、Yjiの平均miと標準偏差σiとを求める。例え
ば、i=1の項目に着目すると、(Y11,Y21,…,Y
q1)の平均m1と標準偏差σ1とを求める。また、i=2
の項目に着目すると、(Y12,Y22,…,Yq2)の平均m
2と標準偏差σ2とを求める。このようにして、平均
1,m2,…,mpと、標準偏差σ1,σ2,…,σpとを
求める。
【0010】しかる後、各データYjiを対応する項目i
ごとに、mi,σiで正規化して、基準化値yjiを求め
る。具体的には、次式により、Yjiを正規化した基準化
値yjiを求める。
【0011】
【数1】 yji=(Yji−mi)/σi (i=1〜p,j=1〜q)
【0012】ここで、正規化が行なわれることによっ
て、項目iごとの基準化値yjiの平均は“0”,標準偏
差は“1”になる。
【0013】次いで、このようにして求めた基準化値y
jiから、次式(数2)のようにして相関係数rst=rts
求める。
【0014】
【数2】
【0015】このようにして、相関係数rst=rtsが求
められると、これらを要素にした次式のような相関行列
Rが求められる。
【0016】
【数3】
【0017】数3からわかるように、この相関行列R
は、p行p列の行列であり、数2における相関演算によ
って、相関行列Rには、データセットの組数q,すなわ
ち環境条件の個数qは、出てこない。
【0018】このようにして、相関行列Rが求められる
と、続いて、この相関行列Rの逆行列A=R-1を次式の
ようにして求める。
【0019】
【数4】
【0020】ここで、上記逆行列の要素astは、次式に
より求められる。
【0021】
【数5】ast=ats/|A|
【0022】なお、上式において、atsはastの余因数
(s行とt列の要素をすべて取り除いた相補小行列式に
(−1)s+tを乗算したもの)である。
【0023】数4からわかるように、相関行列Rの逆行
列Aも、p行p列の行列となる。
【0024】このようにして、逆行列Aが求められる
と、この逆行列Aの要素astから、次式のようにしてマ
ハラノビスの距離Dj 2を求めることができる。
【0025】
【数6】
【0026】すなわち、マハラノビスの距離Dj 2は、j
の個数分,すなわち上記例では、q組の基準となるデー
タセットDS1〜DSqに対応させて、q個生成される。
すなわち、1回のデータ収集により得られたデータ,す
なわち1組のデータセットに対応させて1つのマハラノ
ビス距離が求められるので、上記例の場合はq個のマハ
ラノビス距離D1 2,D2 2,…,Dq 2が基準マハラノビス
距離として得られる。
【0027】これらq個の基準マハラノビス距離D1 2
q 2から正常時のマハラノビス空間,すなわち基準空間
を作ることができる。ここで、基準マハラノビス距離D
1 2〜Dq 2の平均は、“1”である。
【0028】以上のようにして、正常時におけるq組の
基準となるデータセット(p×q個のデータYji)から、
q組のデータセットDS1〜DSqのそれぞれに対応した
q個の基準マハラノビスの距離D1 2〜Dq 2を予め求め
て、基準空間を作成しておく。
【0029】しかる後、実際の監視時には、上記各セン
サS1〜Snからのデータを収集して、例えば図15(b)
に示したと同様のフォーマットのp(=n×n’)次元の
1組のデータセットDS0(データXi(i=1〜p)からな
るデータセット)とする。
【0030】このようにして、監視時に、1組のデータ
セットDS0(データX1〜Xp)が収集されると、次式の
ようにして、正常時に求めた複数のデータYjiの前述の
平均mi,標準偏差σiによって各データXiを正規化
し、各データXiの基準化値xiを求める。
【0031】
【数7】xi=(Xi−mi)/σi (i=1〜p)
【0032】このようにして、各データXiの基準化値
iが求められると、この基準化値xiを用いて、次式の
ようにして、監視時における1つのデータセットについ
てのマハラノビス距離D2を監視時マハラノビス距離と
して算出することができる。
【0033】
【数8】
【0034】ここで、相関行列Rの逆行列A(逆行列A
の各要素ast)としては、正常時のマハラノビス距離(す
なわち、基準マハラノビス距離)Dj 2を求めたときに用
いた数4の逆行列A(逆行列Aの各要素ast)を利用する
ことができる。
【0035】ここで、統計学では、pD2が自由度pの
χ2分布であるとしており、それが正しいとすると、例
えばp=10のとき,D2の値が“2”,“3”,
“4”,“5”より大きくなる確率(%)は次表の通りで
ある。
【0036】
【表1】
【0037】表1から、マハラノビス距離D2が“4”
以上になる確率は、0.00023でほとんど“0”で
ある。
【0038】従って、例えば、データセットの次元数p
が“10”である場合、監視時マハラノビス距離D2
例えば“12.39”となるときには、かなりの確率で
異常と判定できる。この方法を利用することにより、誤
作動の少ない火災報知システムを提供できる。
【0039】具体的には、数8で求められた監視時マハ
ラノビス距離D2が、q個の基準マハラノビス距離D
j 2(D1 2〜Dq 2)のうちの最大値max(Dj 2)に対して、
次式を満たすときに、異常として判断することができ
る。
【0040】
【数9】D2>max(Dj 2)+α
【0041】ここで、αはマージンであり、通常は
“2”〜“10”程度の値が選ばれる。
【0042】このように、監視時に例えば所定のポーリ
ング周期で収集されるデータセットから、基準マハラノ
ビス距離Dj 2を求めたときに用いた逆行列Aの各要素a
stを用いることによって、例えば所定のポーリング周期
に同期させて、監視時マハラノビス距離D2を算出し、
これを基準マハラノビス距離Dj 2と比較することで、環
境の異常を検出することができる。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
システムでは、基準となるデータセットとしては、ある
固定された環境条件下で得られたものしか用いられず、
これらのデータは、静的なものであり、ダイナミック性
に欠けるので、実際の設置現場に最適な環境監視システ
ムを提供するには限界があった。例えば、実際の設置現
場で発生する擾乱(ノイズ)の影響を受けて誤動作した
り、また、設置現場の正常な状況での環境の微妙な変化
に対応したりすることができず、正確な異常検出を行な
うことができないという欠点があった。
【0044】本発明は、マハラノビス距離を用いて火災
等の異常検出を行なう場合に、環境の微妙な変化やノイ
ズ等の影響等による誤動作を低減し、正確な異常検出を
行なうことの可能な環境監視システムおよび異常検出方
法を提供することを目的としている。
【0045】また、本発明は、1つの筐体内に少なくと
も1つのセンサ素子が含まれている異常検出装置におい
て、1つの筐体内に含まれている少なくとも1つのセン
サ素子から出力されるデータに基づいて、従来に比べて
より正確に火災等の異常検出を行なうことの可能な異常
検出装置を提供することを目的としている。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、1つの環境条件下において
少なくとも1つのセンサから得られるデータの組を1つ
のデータセットとし、基準となる環境条件下において得
られた基準データセットから基準マハラノビス距離を算
出し、その後、実際の監視時において得られたデータセ
ットから監視時マハラノビス距離を算出し、算出された
監視時マハラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と
比較して、環境の異常を検出する環境監視システムにお
いて、前記基準となる環境条件として、基本的な環境条
件の他に、実際の監視時における前記センサの実際の設
置場所における現場設置環境条件を用い、基本的な環境
条件下において正常時に前記センサから得られたデータ
セットと前記現場設置環境下において正常時に前記セン
サから得られたデータセットとを基準データセットとし
て用い、該基準データセットから算出されたマハラノビ
ス距離を基準マハラノビス距離として用いることを特徴
としている。
【0047】また、請求項2記載の発明は、1つの環境
条件下において少なくとも1つのセンサから得られるデ
ータの組を1つのデータセットとし、基準となる環境条
件下において得られた基準データセットから基準マハラ
ノビス距離を算出し、その後、実際の監視時において得
られたデータセットから監視時マハラノビス距離を算出
し、算出された監視時マハラノビス距離を前記基準マハ
ラノビス距離と比較して、環境の異常を検出する環境監
視システムにおいて、実際の監視時において得られたデ
ータセットから監視時マハラノビス距離を算出し、算出
された監視時マハラノビス距離が、基準マハラノビス距
離に近いか否かを判断し、近いと判断された場合には、
該監視時マハラノビス距離を与えたデータセットを既存
の基準データセットに新たに加えて基準データセットを
更新し、更新された基準データセットから基準マハラノ
ビス距離を算出して基準マハラノビス距離を更新し、基
準マハラノビス距離が更新されたときには、更新された
基準マハラノビス距離を用いて環境異常の検出を行なう
ことを特徴としている。
【0048】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の環境監視システムにおいて、既存の基準データセッ
トに新たなデータセットを追加して基準データセットを
更新する際に、既存の基準データセットのうち、最も古
いデータセットを消去し、最も古いデータセットが消去
され新たなデータセットが追加されたものを基準データ
セットとすることを特徴としている。
【0049】また、請求項4記載の発明は、請求項2記
載の環境監視システムにおいて、既存の基準データセッ
トに新たなデータセットを追加して基準データセットを
更新する際に、既存の基準データセットのうち、最も小
さいマハラノビス距離を与えるデータセットを消去し、
最も小さいマハラノビス距離を与えるデータセットが消
去され新たなデータセットが追加されたものを基準デー
タセットとすることを特徴としている。
【0050】また、請求項5記載の発明は、1つの環境
条件下において少なくとも1つのセンサから得られるデ
ータの組を1つのデータセットとし、基準となる環境条
件下において得られた基準データセットから基準マハラ
ノビス距離を算出し、その後、実際の監視時において得
られたデータセットから監視時マハラノビス距離を算出
し、算出された監視時マハラノビス距離を前記基準マハ
ラノビス距離と比較して、環境の異常を検出する環境監
視システムにおいて、実際の監視時に、前記少なくとも
1つのセンサのうちの1つのセンサからデータを取得し
たときに、当該1つのセンサとの相関の度合いに応じ
て、前記少なくとも1つのセンサを、前記1つのセンサ
を包含する複数のグループに区分し、1つのセンサを包
含する小さなグループの基準データセットから基準マハ
ラノビス距離を算出し、該基準マハラノビス距離を、1
つのセンサを包含する該小さなグループの監視時データ
セットにより算出された監視時マハラノビス距離と比較
し、この結果、異常が検出されないときには、より多く
のセンサを包含するグループの基準データセットから基
準マハラノビス距離を算出し、該基準マハラノビス距離
を、前記より多くのセンサを包含するグループの監視時
データセットにより算出された監視時マハラノビス距離
と比較するというように、グループを変化させてマハラ
ノビス距離を算出し、異常の検出を行なうようになって
いることを特徴としている。
【0051】また、請求項6記載の発明は、1つの環境
条件下において少なくとも1つのセンサから得られるデ
ータの組を1つのデータセットとし、基準となる環境条
件下において得られた基準データセットから基準マハラ
ノビス距離を算出し、その後、実際の監視時において得
られたデータセットから監視時マハラノビス距離を算出
し、算出された監視時マハラノビス距離を前記基準マハ
ラノビス距離と比較して、環境の異常を検出する異常検
出方法において、前記基準となる環境条件を増加させ、
前記基準データセットの組数を増加させて、基準マハラ
ノビス距離を算出することを特徴としている。
【0052】また、請求項7記載の発明は、1つの環境
条件下において少なくとも1つのセンサから得られるデ
ータの組を1つのデータセットとし、基準となる環境条
件下において得られた基準データセットから基準マハラ
ノビス距離を算出し、その後、実際の監視時において得
られたデータセットから監視時マハラノビス距離を算出
し、算出された監視時マハラノビス距離を前記基準マハ
ラノビス距離と比較して、環境の異常を検出する異常検
出方法において、実際の監視時において得られたデータ
セットから監視時マハラノビス距離を算出し、算出され
た監視時マハラノビス距離が、基準マハラノビス距離に
近いか否かを判断し、近いと判断された場合には、該監
視時マハラノビス距離を与えたデータセットを既存の基
準データセットに新たに加えて基準データセットを更新
し、更新された基準データセットから基準マハラノビス
距離を算出して基準マハラノビス距離を更新し、基準マ
ハラノビス距離が更新されたときには、更新された基準
マハラノビス距離を用いて環境異常の検出を行なうこと
を特徴としている。
【0053】また、請求項8記載の発明は、1つの環境
条件下において少なくとも1つのセンサから得られるデ
ータの組を1つのデータセットとし、基準となる環境条
件下において得られた基準データセットから基準マハラ
ノビス距離を算出し、その後、実際の監視時において得
られたデータセットから監視時マハラノビス距離を算出
し、算出された監視時マハラノビス距離を前記基準マハ
ラノビス距離と比較して、環境の異常を検出する異常検
出方法において、実際の監視時に、前記少なくとも1つ
のセンサのうちの1つのセンサからデータを取得したと
きに、当該1つのセンサとの相関の度合いに応じて、前
記少なくとも1つのセンサを、前記1つのセンサを包含
する複数のグループに区分し、1つのセンサを包含する
小さなグループの基準データセットから基準マハラノビ
ス距離を算出し、該基準マハラノビス距離を、1つのセ
ンサを包含する該小さなグループの監視時データセット
により算出された監視時マハラノビス距離と比較し、こ
の結果、異常が検出されないときには、より多くのセン
サを包含するグループの基準データセットから基準マハ
ラノビス距離を算出し、該基準マハラノビス距離を、前
記より多くのセンサを包含するグループの監視時データ
セットにより算出された監視時マハラノビス距離と比較
するというように、グループを変化させてマハラノビス
距離を算出し、異常の検出を行なうようになっているこ
とを特徴としている。
【0054】また、請求項9記載の発明は、少なくとも
1つのセンサ素子が1つの筐体内に含まれており、該少
なくとも1つのセンサ素子から出力されるデータに基づ
いて異常を検出する異常検出装置において、1つの環境
条件下において前記少なくとも1つのセンサ素子から得
られるデータの組を1つのデータセットとし、基準とな
る環境条件下において得られた基準データセットから基
準マハラノビス距離を算出し、その後、実際の監視時に
おいて得られたデータセットから監視時マハラノビス距
離を算出し、算出された監視時マハラノビス距離を前記
基準マハラノビス距離と比較して、異常か否かを検出す
ることを特徴としている。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明に係る環境監視システ
ムの構成例を示す図である。図1を参照すると、この環
境監視システムは、n(n≧1)個のセンサS1〜Snと、
n個の各センサS1〜Snから出力されるデータを収集
し、各センサS1〜Snからのデータに基づいて環境の異
常(例えば火災)を検出する監視部1とを備えている。
【0056】ここで、n個の各センサS1〜Snは、例え
ば監視部1から延びる伝送路(図示せず)に接続されてお
り、また、各センサS1〜Snには、前述したと同様に、
各種のセンサを用いることができる。例えば、煙セン
サ,熱センサ,各種ガスセンサ等の互いに異なる環境パ
ラメータのセンサを用いることができる。なお、以下で
は、説明の便宜上、各センサS1〜Snには、アナログ式
センサが用いられるとする。
【0057】また、監視部1は、n個の各センサS1
nにアナログ式センサが用いられるとする場合、各セ
ンサS1〜Snを例えば所定のポーリング周期によって順
次に繰り返し呼び出し、各センサS1〜Snからのデータ
を順次に収集するようになっている。そして、n個の各
センサS1〜Snからのデータに基づき、マハラノビス距
離を算出し、算出したマハラノビス距離を用いて、環境
の異常を検出するようになっている。
【0058】この際、マハラノビス距離の算出の対象と
なるセンサとしては、上記n個のセンサのうち、互いに
何らかの相関関係があるセンサが用いられる。例えば、
区画されたある1つの部屋内に設置されているセンサ、
あるいは、互いに隣接する部屋にそれぞれ設置されてい
るセンサ、あるいは、直近のいくつかのセンサなどが用
いられる。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示し
たn(n≧1)個のセンサS1〜Sn間には何らかの相関が
あるものとし、従って、n(n≧1)個の各センサS1
nがマハラノビス距離の算出の対象になるものとす
る。
【0059】図2は図1の環境監視システムの具体例を
示す図である。図2の例では、n個の各センサS1〜Sn
は、監視部1から延びる伝送路2に接続されている。ま
た、監視部1は、全体の制御を行なう中央処理装置(C
PU)11と、メモリ12と、各センサS1〜Snからの
データを収集したりするための伝送インタフェース部1
3と、警報出力装置などの入出力機器20とのインタフ
ェースとして機能する入出力インタフェース部14とを
有している。なお、図2の例では、入出力機器20は、
監視部1に外部接続されるものとなっているが、監視部
1内に警報出力装置などの入出力機器20が設けられて
いても良い。
【0060】図2において、監視部1のメモリ12に
は、中央処理装置11の処理プログラムが格納され、ま
た、各センサS1〜Snから収集されたデータ(データセ
ット)や、中央処理装置11で演算され算出されたマハ
ラノビス距離などが格納されるようになっている。
【0061】また、監視部1(中央処理装置11)は、基
本的には、前述した従来のシステムと同様に、1つの環
境条件下において各センサS1〜Snから得られるデータ
の組を1つのデータセットとし、種々の基準となる環境
条件下において正常時に各センサS1〜Snから得られた
基準となるデータセットに基づいて、基準マハラノビス
距離Dj 2を算出して、基準空間を生成し、しかる後、実
際の監視時において各センサS1〜Snから得られたデー
タセットDS0に基づいて、監視時マハラノビス距離D2
を算出し、この監視時マハラノビス距離D2を、基準マ
ハラノビス距離Dj 2と比較して、環境が異常か否かを判
定するようになっている。
【0062】ところで、本発明の第1の実施形態では、
図1,図2の監視部1において正常な状態におけるマハ
ラノビス空間を形成する際、図3に示すように、q種類
の基本環境条件E1〜Eq下において正常時に各センサS
1〜Snから得られるq組の基本データセットDS1〜D
qの他に、w種類の現場環境条件Eq+1〜Eq+w下にお
いて正常時に各センサS1〜Snから得られるw組の現場
基準データセットDSq+ 1〜DSq+wをも考慮し、q組の
基本データセットDS1〜DSqとw組の現場基準データ
セットDSq+1〜DSq+wとの合計(q+w)組の正常時の
データセットDS1〜DSq+wを基準データセットとし
て、基準となるマハラノビス空間,すなわち基準マハラ
ノビス距離Dj 2を算出するようになっている。
【0063】ここで、q種類の基本環境条件E1〜Eq
しては、具体的に、例えば、実際の監視時における各セ
ンサS1〜Snの設置場所とは異なる基本的な(標準的な)
場所(例えば各センサS1〜Snが設置されると考えられ
る標準的(平均的)な場所(具体的には典型的な広さをも
ち、ノイズが非常に少ない部屋の天井中央部など))であ
って、この場所におけるq種類の条件(例えば昼,夕,
夏,冬,など)を用いることができる。すなわち、基本
データセットDS1〜DSqには、各センサS1〜Snを上
記のような実際の監視時における設置場所とは異なる基
本的な場所に設置し、この場所でのq種類の条件下にお
いて、正常時に各センサS1〜Snから得られたデータが
用いられる。
【0064】また、w種類の現場環境条件としては、実
際の監視時における各センサS1〜Snの設置場所であっ
て、各センサS1〜Snの設置場所におけるw種類の条件
(例えば、昼,夕,夏,冬,など)を用いることができ
る。すなわち、現場基準データセットDSq+1〜DSq+w
には、各センサS1〜Snをそれぞれ実際の監視時におけ
る設置場所に設置し、各センサS1〜Snの実際の設置場
所でのw種類の条件下において、正常時に各センサS1
〜Snから得られたデータが用いられる。
【0065】このように、(q+w)組の基準データセッ
トDS1〜DSq+wが用いられる場合、基準マハラノビス
距離Dj 2を算出するためのデータは、p×(q+w)個の
データYji(i=1〜p,j=1〜(q+w))からなり、
監視部1(中央処理装置11)では、先ず、それぞれの項
目i(i=1〜p)ごとに、Yjiの平均miと標準偏差σi
とを求める。例えば、i=1の項目に着目すると、(Y
11,Y21,…,Yq1,…,Y(q+w)1)の平均m1と標準偏
差σ1とを求める。また、i=2の項目に着目すると、
(Y12,Y22,…,Yq2,…,Y(q+w)2)の平均m2と標
準偏差σ2とを求める。このようにして、平均m1
2,…,mpと、標準偏差σ1,σ2,…,σpとを求め
る。
【0066】しかる後、各データYjiを対応する項目i
ごとに、mi,σiで正規化して、基準化値yjiを求め
る。具体的には、次式により、Yjiを正規化した基準化
値yjiを求める。
【0067】
【数10】yji=(Yji−mi)/σi (i=1〜p,j
=1〜(q+w))
【0068】ここで、正規化が行なわれることによっ
て、基準化値yjiの平均は“0”,標準偏差は“1”に
なる。
【0069】次いで、このようにして求めた各項目の基
準化値yjiから、次式(数11)のようにして相関係数r
st=rtsを求める。
【0070】
【数11】
【0071】このようにして、相関係数rst=rtsが求
められると、これらを要素にした次式のような相関行列
Rが求められる。
【0072】
【数12】
【0073】数12からわかるように、この相関行列R
は、数3の相関行列Rと同様に、p行p列の行列であ
り、数11における相関演算によって、相関行列Rに
は、データセットの組数(q+w),すなわち環境条件の
個数(q+w)は、出てこない。
【0074】このようにして、相関行列Rが求められる
と、続いて、この相関行列Rの逆行列A=R-1を次式の
ようにして求める。
【0075】
【数13】
【0076】ここで、上記逆行列の要素astは、次式に
より求められる。
【0077】
【数14】ast=ats/|A|
【0078】なお、上式において、atsはastの余因数
(s行とt列の要素をすべて取り除いた相補小行列式に
(−1)s+tを乗算したもの)である。
【0079】数13からわかるように、相関行列Rの逆
行列Aも、p行p列の行列となる。
【0080】このようにして、逆行列Aが求められる
と、この逆行列Aの要素astから、次式のようにしてマ
ハラノビス距離Dj 2を求めることができる。
【0081】
【数15】
【0082】すなわち、マハラノビス距離Dj 2は、jの
個数分,すなわち上記例では、(q+w)組のデータセッ
トに対応させて、(q+w)個生成される。すなわち、1
回のデータ収集により得られたデータ,すなわち1組の
データセットに対応させて1つのマハラノビス距離が求
められるので、上記例の場合は(q+w)個のマハラノビ
ス距離D1 2,D2 2,…,Dq+w 2が基準マハラノビス距離
として得られる。
【0083】これら(q+w)個のマハラノビス距離D1 2
〜Dq+w 2から正常時のマハラノビス空間,すなわち基準
空間を作ることができる。ここで、基準マハラノビス距
離D1 2〜Dq+w 2の平均は、“1”である。
【0084】以上のようにして、正常時における(q+
w)組のデータセット(p×(q+w)個のデータYji)か
ら、(q+w)組のデータセットのそれぞれに対応した
(q+w)個の基準マハラノビス距離D1 2〜Dq+w 2を予め
求めて、基準空間を作成しておく。なお、上記のような
基準データセット、また、この基準データセットにより
上記のようにして算出した基準マハラノビス距離Dj 2
どは、例えばメモリ12に保持しておく。
【0085】しかる後、実際の監視時には、上記各セン
サS1〜Snからのデータを収集して、例えば図15(b)
に示したと同様のフォーマットのp(=n×n’)次元の
1組のデータセットDS0(データXi(i=1〜p)からな
るデータセット)とする。
【0086】このようにして、監視時に、1組のデータ
セットDS0(データX1〜Xp)が収集されると、正常時
に求めた複数のデータYji(i=1〜p,j=1〜(q+
w))の前述の平均mi,標準偏差σiによって、次式のよ
うにして、各データXiを正規化し、各データXiの基準
化値xiを求める。
【0087】
【数16】xi=(Xi−mi)/σi (i=1〜p)
【0088】このようにして、各データXiの基準化値
iが求められると、この基準化値xiを用いて、次式の
ようにして、監視時における1つのデータセットについ
てのマハラノビス距離D2を監視時マハラノビス距離と
して算出することができる。
【0089】
【数17】
【0090】ここで、相関行列Rの逆行列A(逆行列A
の各要素ast)としては、正常時のマハラノビス距離(す
なわち、基準マハラノビス距離)Dj 2を求めたときに用
いた数13の逆行列A(逆行列Aの各要素ast)を利用す
ることができる。
【0091】そして、数17で求められたマハラノビス
距離D2が、基準マハラノビス距離Dj 2(D1 2〜Dq+w 2)
のうちの最大値max(Dj 2)に対して、次式を満たすと
きに、異常として判断することができる。
【0092】
【数18】D2>max(Dj 2)+α
【0093】ここで、αはマージンであり、例えば
“2”〜“10”程度の値が選ばれる。
【0094】このように、監視時に例えば所定のポーリ
ング周期で収集されるデータセットから、基準マハラノ
ビス距離Dj 2を求めたときに用いた逆行列Aの各要素a
stを用いることによって、例えば所定のポーリング周期
に同期させて、監視時マハラノビス距離D2を算出し、
これを基準マハラノビス距離Dj 2と比較することで、環
境の異常を検出することができる。
【0095】この第1の実施形態では、具体的な処理例
として、このシステムに実際の監視を行なわせるに先立
って、q組の基本データセットとw組の現場基準データ
セットとによる(q+w)組の基準データセットを用いて
(q+w)個の基準マハラノビス距離Dj 2を算出し、これ
をメモリ12に予め記憶させておく。
【0096】しかる後、実際の監視時には、監視部1に
より各センサS1〜Snを例えば所定のポーリング周期で
順次に繰り返し呼び出し、ある1つのポーリングサイク
ル(t1)で各センサS1〜Snから収集されたデータセッ
トに基づいて監視時マハラノビス距離D2(t1)が算出さ
れると、この監視時マハラノビス距離D2(t1)をメモリ
12に保持されている基準マハラノビス距離Dj 2と比較
し、数18の条件を満たしているか否かにより、異常か
否かを判定し、異常と判定されたときには、例えば警報
出力装置20から警報を出力させる。
【0097】次いで、次のポーリングサイクル(t2)で
各センサS1〜Snから収集されたデータセットに基づい
て監視時マハラノビス距離D2(t2)が算出されると、こ
の監視時マハラノビス距離D2(t2)をメモリ12に保持
されている基準マハラノビス距離Dj 2と比較し、数18
の条件を満たしているか否かにより、異常か否かを判定
するというように、各センサS1〜Snから例えば所定の
ポーリング周期で順次に繰り返し出力されるデータ(デ
ータセット)に基づいて、監視時マハラノビス距離D
2(t)を例えばポーリング周期に同期させて算出し、異
常か否かの判定を行ない、環境の異常を検出することが
できる。
【0098】このように、この第1の実施形態では、正
常時のデータセットとして、q種類の基本データセット
DS1〜DSqの他に、さらに、w種類の現場基準データ
セットDSq+1〜DSq+wを付加した(q+w)組の基準デ
ータセットDS1〜DSq+wを用いて、各項目iごとにデ
ータYjiの平均mi,標準偏差σiを求めるので、従来に
比べてデータセットの組数が多くなった分(上記例で
は、w組多くなった分)、平均mi,標準偏差σiをより
正確に求めることができ、従って、正確な平均mi,標
準偏差σiによってデータYjiを正規化することによっ
て、基準化値yjiをより正確に求めることができる。さ
らに、相関行列Rのp行p列の各要素rst=rtsを数1
1によって求める際、相関演算に寄与するデータの個
数,すなわち基準化値の個数がw個増えることによっ
て、各要素rst=rtsをより正確に求めることができ、
逆行列Aの各要素ast=atsをより正確に求めることが
可能となる。
【0099】なお、このとき、相関行列Rおよび逆行列
Aは、数12,数13からわかるようにp行p列の行列
となり、データセットの組数がw組増加しても、各行列
R,Aの大きさ(要素数)は、これに影響されず、不変で
ある。
【0100】このように、相関行列Rの各要素rst=r
tsおよび逆行列Aの各要素ast=atsがより正確に求ま
ることによって、正常な状態における基準マハラノビス
距離Dj 2のそれぞれをより正確に算出することができ
る。また、この場合、基準となるべきマハラノビス距離
j 2は、D1 2〜Dq+w 2の(q+w)個生成され、基準デー
タセットの組数がw組増加したことに対応させて、w個
増える。このようにして、各Dj 2を正確に割り出すこと
ができるとともに、Dj 2の個数もw個増えるので、これ
らの基準マハラノビス距離(D1 2〜Dq+w 2)によって、基
準となるマハラノビス空間(基準空間)は、より正確なも
のとなる。従って、この正確な基準空間を用いること
で、実際の監視時において、異常か否かの判断をより正
確に行なうことが可能となる。
【0101】換言すれば、基準データセットの組数を増
加させて基準マハラノビス距離を算出することにより、
実際の監視時において、異常か否かの判断をより正確に
行なうことが可能となる。
【0102】さらに、この第1の実施形態では、基準マ
ハラノビス距離Dj 2に現場基準データセットが反映され
ているので、この基準マハラノビス距離Dj 2には、実際
の監視時の設置現場特有の状況,例えば擾乱(ノイズ)が
考慮されたものとなっており、従って、実際の監視時の
設置現場特有の状況,例えば擾乱(ノイズ)が考慮された
基準マハラノビス距離Dj 2を用いることにより、ノイズ
等による影響を低減し、より正確な異常検出が可能にな
る。
【0103】また、本発明の第2の実施形態は、図1,
図2の監視部1における異常検出処理において、実際の
監視時のマハラノビス距離、すなわち、監視時マハラノ
ビス距離D2が基準マハラノビス距離Dj 2に近く、異常
と判断されないものであった場合に、この監視時マハラ
ノビス距離D2を与えた実際の監視時のデータセットD
0を、基準マハラノビス距離Dj 2を与える複数組のデ
ータセットDSjにさらに追加して、基準マハラノビス
距離Dj 2を更新するものである。
【0104】具体的に、複数個の基準マハラノビス距離
j 2のうち、最大のものをmax(Dj 2)とするとき、監
視時マハラノビス距離D2が例えば次式を満たすとき、
監視時マハラノビス距離D2が基準マハラノビス距離Dj
2に近いものであると判定することができる。
【0105】
【数19】max(Dj 2)<D2<max(Dj 2)+β
【0106】ここで、βは、異常か否かを判定する際の
マージンαよりも十分に小さい値であるとする。すなわ
ち、β≪αであるとする。
【0107】図4はこの第2の実施形態における基準デ
ータセット,基準マハラノビス距離の更新処理例を説明
するための図である。なお、以下では、説明の便宜上、
初期の基準データセットとして、図16に示したような
q組のデータセットDS1〜DSqが用いられるとする
(図4(a))。この第2の実施形態では、このq組の初期
のデータセットDS1〜DSqを用いて基準マハラノビス
距離Dj 2(j=1〜q)を算出した後、実際の監視時に、
例えばある1つのポーリングサイクルt1で得られたデ
ータセットDS0(t1)が数19の条件を満たしたときに
は、このデータセットDS0(t1)を図4(a)の初期のデ
ータセットDS1〜DSqに追加して、(q+1)組のデー
タセットDS1〜DSq,DS0(t1)とする(図4(b))。
【0108】そして、この(q+1)組の新たなデータセ
ットDS1〜DSq,DS0(t1)を用いて基準マハラノビ
ス距離を算出し直し、基準マハラノビス距離をDj 2(j
=1〜q+1)として更新する。そして、以後の時点で
は、更新された基準マハラノビス距離を求める際に割り
出された逆行列Aの要素astを用いて監視時マハラノビ
ス距離D2を算出し、この監視時マハラノビス距離D
2を、更新された基準マハラノビス距離Dj 2(j=1〜q
+1)と比較して異常検出を行なう。
【0109】次いで、その後のある1つのポーリングサ
イクルt2で得られたデータセットDS0(t2)が数19
の条件を満たしたときには、このデータセットDS0(t
2)を図4(b)のデータセットDS1〜DSq,DS0(t1)
にさらに追加して、(q+2)組のデータセットDS1
DSq,DS0(t1),DS0(t2)とする(図4(c))。
【0110】そして、この(q+2)組のデータセットD
1〜DSq,DS0(t1),DS0(t2)を用いて基準マハ
ラノビス距離を算出し直し、基準マハラノビス距離をD
j 2(j=1〜q+2)として更新する。そして、以後の時
点では、更新された基準マハラノビス距離を求める際に
割り出された逆行列Aの要素astを用いて監視時マハラ
ノビス距離D2を算出し、この監視時マハラノビス距離
2を、更新された基準マハラノビス距離Dj 2(j=1〜
q+2)と比較して異常検出を行なう。このようにし
て、基準データセット,基準マハラノビス距離を逐次更
新することができる。
【0111】このように、この第2の実施形態では、監
視時マハラノビス距離D2が基準マハラノビス距離Dj 2
に近いものであった場合に、監視時マハラノビス距離D
2を与えた実際の監視時のデータセットDS0を、基準マ
ハラノビス距離Dj 2を与えた基準データセットDSj
さらに追加して、基準マハラノビス距離Dj 2を更新する
ことにより、現場の現在の環境に適合したより正確なマ
ハラノビス距離Dj 2,すなわち基準空間を割り出すこと
ができる。これにより、設置現場の正常な状況での環境
の微妙な変化や各センサS1〜Snの微妙な経時変化など
を吸収することができ、環境の微妙な変化や各センサS
1〜Snの微妙な経時変化などによる影響を低減すること
ができ、異常検出を信頼性の高く行なうことができる。
【0112】なお、上記のように、既存の基準データセ
ット群に新たなデータセットを順次に追加し、基準デー
タセットの組数を順次増加させていくと、メモリ12の
容量が不足するなどの事態が生ずることがある。このこ
とを回避するため、既存の基準データセット群に新たな
データセットを追加する際に、既存のデータセット群の
中で、最も古いデータセットを削除し、これにかわっ
て、実際の監視時に得られた最新の正常時のデータセッ
トを付け加えることもできる。これによって、メモリ1
2の容量の節約などを図りつつ、実際の監視時に得られ
た最新の正常時のデータセットを基準マハラノビス距離
に反映させることができ、信頼性の高い異常判断を行な
うことができる。
【0113】図5はこの様子を説明するための図であ
り、例えば、現時点で図5(a)のような基準データセッ
トDS1〜DSq,DS0(t1)〜DS0(t3)が存在し、こ
れにさらに新たなデータセットDS0(t4)を追加しよう
とする際、例えば既存の基準データセットDS0(t1)〜
DS0(t3)のうち、最も古いデータセット,例えばDS
0(t1)を削除し、これのかわりに新たなデータセットD
0(t4)を追加して、図5(b)のようなデータセットD
1〜DSq,DS0(t2)〜DS0(t4)とすることができ
る。なお、上記例では、最も古いデータセットがDS
0(t1)であるとしたが、最も古いデータが例えばDS1
である場合には、DS0(t1)のかわりに、DS1を削除
することができる。
【0114】また、上記例では、既存の基準データセッ
ト群の中で、最も古い基準データセットを削除するとし
たが、これのかわりに、既存の基準データセット群の中
で、例えば、最も小さい基準マハラノビス距離に対応し
た基準データセットを削除し、実際の監視時に得られた
新たなデータセットを追加することもできる。図6はこ
の様子を説明するための図であり、例えば、現時点で図
6(a)のような基準データセットDS1〜DSq,DS
0(t1)〜DS0(t3)が存在し、これにさらに新たなデー
タセットDS0(t4)を追加しようとする際、例えば既存
の基準データセットDS1〜DSq,DS0(t1)〜DS
0(t3)のうち、最も小さい基準マハラノビス距離(例え
ばD2 2)に対応したデータセットDS2を削除し、これの
かわりに新たなデータセットDS0(t4)を追加して、図
6(b)のようなデータセットDS1,DS3〜DSq,D
0(t1)〜DS0(t4)とすることができる。この場合に
も、メモリ12の容量の節約などを図りつつ、最新の正
常時のデータセットを基準マハラノビス距離に反映させ
ることができ、信頼性の高い異常判断を行なうことがで
きる。
【0115】なお、図4,図5,図6の例では、初期の
基準データセットが図16のものであるとしたが、初期
の基準データセットが図3のもの(すなわち、第1の実
施形態のもの)である場合にも、全く同様にして、基準
データセットの更新を行なうことができる。
【0116】また、本発明の第3の実施形態は、図1,
図2の監視部1における異常検出処理において、実際の
監視時に、前記n個のセンサS1〜Snのうちの1つのセ
ンサ,例えばS1からデータを取得したときに、当該1
つのセンサS1との相関の度合いに応じて、前記n個の
センサS1〜Snを、前記1つのセンサS1を包含する複
数のグループに区分し、1つのセンサS1を包含する小
さなグループの基準データセットから基準マハラノビス
距離を算出し、該基準マハラノビス距離を、1つのセン
サS1を包含する該小さなグループの監視時データセッ
トにより算出された監視時マハラノビス距離と比較し、
この結果、異常が検出されないときには、より多くのセ
ンサを包含するグループの基準データセットから基準マ
ハラノビス距離を算出し、該基準マハラノビス距離を、
上記より多くのセンサを包含するグループの監視時デー
タセットにより算出された監視時マハラノビス距離と比
較するというように、グループを変化させてマハラノビ
ス距離を算出し、異常の検出を行なうものである。すな
わち、対象とするセンサの数を変動させることで、さら
に、細かい異常を見つけようとするものである。
【0117】図7,図8はこの第3の実施形態の処理を
説明するための図である。なお、図7は図16に示した
基準データセットDS1〜DSqを簡単化して図示したも
のであり、以下の例では、基準データセットはq組から
なり、各基準データセットDS1〜DSqは、n×n'個
のデータからなるものとし、この基準データセットDS
1〜DSqは予め用意されているとする。また、図8は実
際の監視時に各センサS1〜Snから順次に得られるデー
タをグループ毎にまとめたデータセットを図示したもの
である。ここで、説明の便宜上、センサS1は、センサ
2と最も相関が強く(例えば、物理的距離が最も近く配
置され)、センサSnに向かう程、相関が弱くなる(例え
ば、物理的距離が遠くなる)とする。
【0118】この第3の実施形態では、実際の監視時
に、ある1つのセンサ,例えばS1からn'個の時系列デ
ータが収集されると、監視時データセットを図8にDS
0(G1)で示すようなn'個のデータだけからなるものと
し、また、図7のq組の基準データセットDS1〜DSq
のそれぞれにおいて、このセンサS1についてのn'個の
データだけからなるq組のデータセットをグループG1
として、このグループG1のq組のデータセットから基
準マハラノビス距離Dj 2(G1)を前述したような仕方で
算出し、しかる後、このグループG1についての基準マ
ハラノビス距離Dj 2(G1)を求める際に割り出された逆
行列要素を用いて、n'個のデータからなる図8のデー
タセットDS0(G1)から監視時マハラノビス距離D2(G
1)を算出する。そして、この監視時マハラノビス距離D
2(G1)をこのグループG1についての基準マハラノビス
距離Dj 2(G1)と比較し、異常か否かの判定を行なう。
【0119】この結果、異常と判定されれば、この段階
で警報出力処理を行なう。これに対し、異常と判定され
ない場合には(すなわち、正常と判断されたときには)、
このセンサS1と最も相関の強いセンサS2についての
n'個の時系列データをも考慮する。すなわち、監視時
データセットを、図8にDS0(G2)で示すようなセンサ
1からのn'個のデータとセンサS2からのn'個のデー
タとを合わせた2n'個のデータからなるものとし、ま
た、図7のq組の基準データセットDS1〜DSqのそれ
ぞれにおいて、センサS1のn'個のデータとセンサS2
のn'個のデータとを合わせた2n'個のデータからなる
q組のデータセットをグループG2として、このグルー
プG2のq組のデータセットから基準マハラノビス距離
j 2(G2)を前述したような仕方で算出し、しかる後、
このグループG2についての基準マハラノビス距離D
j 2(G2)を求める際に割り出された逆行列要素を用い
て、2n'個のデータからなる図8のデータセットDS0
(G2)から監視時マハラノビス距離D2(G2)を算出す
る。そして、この監視時マハラノビス距離D2(G2)をこ
のグループG2についての基準マハラノビス距離Dj 2(G
2))と比較し、異常か否かの判定を行なうというよう
に、異常と判定されない場合には(すなわち、正常と判
断されたときには)、より多くのセンサを包含するグル
ープについて、上述したと同様の処理を繰り返し行な
い、その過程で異常と判断されない場合は、最後に、こ
のセンサS1からセンサSnまでを含む最も大きなグルー
プGnについて、同様の処理を行ない、異常か否かの判
定を行なう。
【0120】このように、この第3の実施形態では、1
つのデータセットに含まれるデータの個数pを一定のも
のとせず、データセットを構成するデータの個数を変化
させながら、異常か否かの判断処理を行なうようにして
おり、1つのセンサからデータが収集される毎に、グル
ープを大きくし、判断基準を相違させて(それぞれ異な
ったマハラノビス空間での距離(マハラノビス距離)を算
出し)、異常か否かの判断を行なうようにしているの
で、異常か否かの判断を、早期に、かつ、より確実に
(きめ細かに)行なうことができる。
【0121】なお、図7の例では、基準データセットが
図16のものであるとしたが、基準データセットが図3
のもの(すなわち、第1の実施形態のもの)である場合に
も、全く同様にして、この第3の実施形態を適用でき
る。
【0122】換言すれば、上述した第1,第2,第3の
実施形態は、これらを必要に応じて適宜、任意に組合せ
たものとすることもできる。例えば、第1,第2の実施
形態を組合せたもの、あるいは、第1,第3の実施形態
を組合せたもの、あるいは、第2,第3の実施形態を組
合せたもの、あるいは、第1,第2,第3の実施形態を
組合せたものとすることもできる。
【0123】また、図1の環境監視システムが例えば図
2のように構成される場合、監視部1は、例えば市販の
パーソナルコンピュータによって実現できる。この場
合、上述したような本発明の異常検出方法(第1,第
2,第3の実施形態)は、ソフトウェアプログラムとし
て構成可能であり、例えば、ソフトウェアパッケージ
(例えば、図2のシステムに対して、着脱自在な可搬性
の情報記憶媒体)として提供可能である。
【0124】すなわち、本発明は、上述したような異常
検出方法がプログラムされて可搬性の情報記憶媒体内に
格納された形態のものであっても良いし、あるいは、可
搬性の情報記憶媒体内に格納されている異常検出方法の
プログラムが例えば図2のシステムの監視部1のRAM
17にロード(インストール)された形態のものであって
も良いし、あるいは、例えば図2のシステムの監視部1
内に予め設定されているものであっても良い。
【0125】また、図1,図2の環境監視システムは、
センサS1〜Snに火災感知器が用いられる場合、防災シ
ステム(例えば火災報知システム)となり、また、センサ
1〜Snに防犯用感知器が用いられる場合には、この環
境監視システムは、防犯システムとなる。このように、
センサS1〜Snの種類等に応じて、この環境監視システ
ムを、任意の用途(分野)のシステムとして提供すること
ができる。
【0126】図9は本発明に係る異常検出装置の構成例
を示す図である。図9を参照すると、この異常検出装置
は、1つのセンサ筐体50内に、n(n≧1)個のセンサ
素子S1〜Snと、各センサ素子S1〜Snから出力される
データ(アナログ信号)を順次に選択して出力するマルチ
プレクサ51と、マルチプレクサ51からのアナログ信
号(アナログ値)をデジタル変換するA/D変換器52
と、A/D変換器52からのデジタル信号に基づいて異
常検出処理を行なうCPU53と、メモリ54と、警報
出力装置などの入出力機器20とのインタフェースとし
て機能する入出力インタフェース部55とが設けられて
いる。
【0127】すなわち、図9の異常検出装置は、1つの
検出装置筐体内に少なくとも1つのセンサ素子が含まれ
ている所謂マルチセンサとして構成されており、この場
合、図9の異常検出装置(マルチセンサ)は、これに含ま
れているセンサ素子からのデータに対して、マハラノビ
ス距離を用いて火災等の異常検出を行なうよう構成され
ている。なお、図9の例では、入出力機器20は、マル
チセンサに外部接続されるものとなっているが、マルチ
センサ内に、すなわちセンサ筐体50内に、警報出力装
置などの入出力機器20を設けるようにしても良い。あ
るいは、マルチセンサとしては、センサ筐体50内にセ
ンサ素子S1〜Snだけが組み込まれたものでも良い。す
なわち、マルチプレクサ51,A/D変換器52,CP
U53,メモリ54,入出力インタフェース部55など
は、センサ筐体50内に設けられていないものであって
も良い。
【0128】また、上記n個の各センサ素子S1〜Sn
は、各種のセンサを用いることができる。例えば、煙セ
ンサ,熱センサ,各種ガスセンサ等の互いに異なる環境
パラメータのセンサを用いることができる。なお、図9
の例では、各センサS1〜Snには、アナログ式センサが
用いられる。
【0129】次に、図9の異常検出装置(マルチセンサ)
の処理動作について説明する。図9のマルチセンサで
は、n個のセンサ素子S1〜Snから出力されるデータ
(アナログ値)は、マルチプレクサ51によって順次選択
され、A/D変換器52によってデジタル信号に変換さ
れて、順次、CPU53に取り込まれ、例えばメモリ5
4に記憶される。
【0130】そして、CPU53は、基本的には、前述
した従来のシステムと同様に、1つの環境条件下におい
て各センサ素子S1〜Snから得られるデータの組を1つ
のデータセットとし、種々の基準となる環境条件下にお
いて正常時に各センサ素子S1〜Snから得られた基準と
なるデータセットに基づいて、基準マハラノビス距離D
j 2を算出して、基準空間を生成し、しかる後、実際の監
視時において各センサS1〜Snから得られたデータセッ
トDS0に基づいて、監視時マハラノビス距離D2を算出
し、この監視時マハラノビス距離D2を、基準マハラノ
ビス距離Dj 2と比較して、環境が異常か否かを判定し、
異常と判定されたときには、警報出力装置20から警報
を出力するようになっている。
【0131】このように、このマルチセンサにおいて
も、CPU53は、基本的には、前述したと同様のマハ
ラノビス距離を用いた異常検出を行なうが、マルチセン
サでは、n個のセンサ素子S1〜Snが1つの筐体50内
に含まれている(組み込まれている)ことから、各センサ
素子S1〜Snから出力されるデータは、マルチセンサの
構造上、一般に、互いに極めて相関の強いものとなって
いる。
【0132】このことから、本願の発明者は、マルチセ
ンサは、各センサからのデータの相関を利用するマハラ
ノビス距離を用いる異常検出処理に特に適した構造のも
のであることを見出した。実際、マハラノビス距離を用
いる異常検出処理をこのようなマルチセンサに適用する
ことで、異常か否かの判断を極めて正確に信頼性良く行
なうことができる。
【0133】なお、マルチセンサにマハラノビス距離を
用いる異常検出処理を適用する場合、マハラノビス距離
を用いる異常検出処理としては、前述した従来の処理を
用いることもできるし、第1,第2,第3の実施形態に
示したような処理を用いることもできる。
【0134】また、上述の図1,図2のシステム(第
1,第2,第3の実施形態),図9のマルチセンサで
は、n個のセンサあるいはセンサ素子S1〜Snが全てア
ナログ式センサであるとしたが、n個のセンサあるいは
センサ素子S1〜Snのいくつかがアナログ式センサで、
他のいくつかがオンオフ式センサであっても、同様に適
用できる。また、n個のセンサあるいは、センサ素子S
1〜Snの全てがオンオフ式である場合にも、同様に適用
できる。この場合、アナロ式センサから得られるデータ
は、アナログ値となり、オンオフ式センサから得られる
データは、“1”または“0”のデジタル値となり、n
個のセンサあるいはセンサ素子S1〜Snが全てがアナロ
グ式センサである場合、データセットは、全てアナログ
値のデータだけからなり、また、n個のセンサ素子ある
いはセンサ素子S1〜Snの一部がアナログ式センサで、
他の一部がオンオフ式センサである場合、データセット
には、アナログ値のデータとデジタル値のデータとが混
在したものとなり、n個のセンサあるいはセンサ素子S
1〜Snが全てがオンオフ式センサである場合、データセ
ットは、全てデジタル値のデータだけからなるが、いず
れ場合にも、前述した仕方で、マハラノビス距離を算出
することができる。
【0135】また、上述の図1,図2のシステム(第
1,第2,第3の実施形態),図9のマルチセンサで
は、対象となるデータセットが図15(b)のものである
(n×n'個のデータからなるデータセット)として説明
したが、対象となるデータセットとしては任意のものを
用いることができる。例えば図15(a)のような1つの
センサについて1つの時点(k=1)だけのデータからな
るk=n'=1のデータセット(n個のデータからなるデ
ータセット)を用いることもできる。この場合、基準デ
ータセットDS1〜DSqには、図16,図3のかわり
に、図10,図11に示すようなものを用いることがで
きる。
【0136】また、対象となるデータセットを図15
(a)のようなn個のデータからなるデータセットとする
場合、基準データセットとして、図16,図3のかわり
に、図12に示すようなq×n'組のもの、図13に示
すような(q+w)×n'組のものを用いることもでき
る。
【0137】このように、データセットの形態,基準デ
ータセットの構成がいずれのものであっても、上述の第
1,第2,第3の実施形態,図9のマルチセンサに適用
することができる。
【0138】また、例えば、環境監視システムあるいは
マルチセンサに1つのセンサだけしか存在しない場合
(センサの総数nが“1”である場合)にも、上述の第
1,第2,第3の実施形態,図9のマルチセンサに同様
に適用できる。なお、この場合、第3の実施形態では、
例えば図14に示すように、k=1のデータをグループ
1とし、k=1のデータとk=2のデータとを合わせ
たデータをグループG2としてグループ分けして処理を
行なうこともできる。
【0139】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1,請求
項6記載の発明によれば、基準となる環境条件として、
基本的な環境条件の他に、実際の監視時におけるセンサ
の実際の設置場所における現場設置環境条件を用い、基
本的な環境条件下において正常時にセンサから得られた
データセットと前記現場設置環境下において正常時にセ
ンサから得られたデータセットとを基準データセットと
して用い、該基準データセットから算出されたマハラノ
ビス距離を基準マハラノビス距離として用いるので、基
準データセットの組数を増加させて基準マハラノビス距
離を算出することにより、実際の監視時において、異常
か否かの判断をより正確に行なうことが可能となる。
【0140】さらに、この第1の実施形態では、基準マ
ハラノビス距離Dj 2に現場基準データセットが反映され
ているので、この基準マハラノビス距離Dj 2には、実際
の監視時の設置現場特有の状況,例えば擾乱(ノイズ)が
考慮されたものとなっており、従って、実際の監視時の
設置現場特有の状況,例えば擾乱(ノイズ)が考慮された
基準マハラノビス距離Dj 2を用いることにより、ノイズ
等による影響を低減し、より正確な異常検出が可能にな
る。
【0141】また、請求項2,請求項3,請求項4,請
求項7記載の発明によれば、実際の監視時において得ら
れたデータセットから監視時マハラノビス距離を算出
し、算出された監視時マハラノビス距離が、基準マハラ
ノビス距離に近いか否かを判断し、近いと判断された場
合には、該監視時マハラノビス距離を与えたデータセッ
トを既存の基準データセットに新たに加えて基準データ
セットを更新し、更新された基準データセットから基準
マハラノビス距離を算出して基準マハラノビス距離を更
新し、基準マハラノビス距離が更新されたときには、更
新された基準マハラノビス距離を用いて環境異常の検出
を行なうので、現場の現在の環境に適合したより正確な
マハラノビス距離Dj 2,すなわち基準空間を割り出すこ
とができる。これにより、設置現場の正常な状況での環
境の微妙な変化や各センサS1〜Snの微妙な経時変化な
どを吸収することができ、環境の微妙な変化や各センサ
1〜Snの微妙な経時変化などによる影響を低減するこ
とができ、異常検出を信頼性の高く行なうことができ
る。
【0142】また、請求項5,請求項8記載の発明によ
れば、1つのデータセットに含まれるデータの個数を一
定のものとせず、データセットを構成するデータの個数
を変化させながら、異常か否かの判断処理を行なうよう
にしており、1つのセンサからデータが収集される毎
に、グループを大きくし、判断基準を相違させて(それ
ぞれ異なったマハラノビス空間での距離(マハラノビス
距離)を算出し)、異常か否かの判断を行なうようにして
いるので、異常か否かの判断をより確実に(きめ細かに)
行なうことができる。
【0143】また、請求項9記載の発明によれば、マハ
ラノビス距離を用いる異常検出処理をこのようなマルチ
センサに適用することで、異常か否かの判断を極めて正
確に信頼性良く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る環境監視システムの構成例を示す
図である。
【図2】図1の環境監視システムの具体例を示す図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施形態における基準データセ
ットの一例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の処理例を説明するた
めの図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の処理例を説明するた
めの図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の処理例を説明するた
めの図である。
【図7】本発明の第3の実施形態の処理例を説明するた
めの図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の処理例を説明するた
めの図である。
【図9】本発明に係る異常検出装置(マルチセンサ)の構
成例を示す図である。
【図10】基準データセットの他の構成例を示す図であ
る。
【図11】基準データセットの他の構成例を示す図であ
る。
【図12】基準データセットの他の構成例を示す図であ
る。
【図13】基準データセットの他の構成例を示す図であ
る。
【図14】基準データセットの他の構成例を示す図であ
る。
【図15】データセットの構成例を示す図である。
【図16】従来の火災報知システムにおける基準データ
セットの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 監視部 2 伝送路 11 中央処理装置(CPU) 12 メモリ 13 伝送インタフェース部 14 入出力インタフェース部 50 センサ筐体 51 マルチプレクサ 52 A/D変換器 53 CPU 54 メモリ 55 入出力インタフェース部 S1〜Sn センサ,センサ素子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−68643(JP,A) 特開 平8−241121(JP,A) 鴨下隆志 外4名,マハラノビスの距 離による多次元情報システムの最適化− 火災報知システムの場合−,品質工学, 日本,品質工学会,1996年6月1日,V ol.4 No.3,54−67 田口玄一,多次元情報による統合評価 とSN比多次元センシングシステムの設 計,品質工学,日本,品質工学会,1995 年2月1日,Vol.3,No.1,2 −7 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 17/00 - 17/02 G08B 31/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの環境条件下において少なくとも1
    つのセンサから得られるデータの組を1つのデータセッ
    トとし、基準となる環境条件下において得られた基準デ
    ータセットから基準マハラノビス距離を算出し、その
    後、実際の監視時において得られたデータセットから監
    視時マハラノビス距離を算出し、算出された監視時マハ
    ラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と比較して、
    環境の異常を検出する環境監視システムにおいて、前記
    基準となる環境条件として、基本的な環境条件の他に、
    実際の監視時における前記センサの実際の設置場所にお
    ける現場設置環境条件を用い、基本的な環境条件下にお
    いて正常時に前記センサから得られたデータセットと前
    記現場設置環境下において正常時に前記センサから得ら
    れたデータセットとを基準データセットとして用い、該
    基準データセットから算出されたマハラノビス距離を基
    準マハラノビス距離として用いることを特徴とする環境
    監視システム。
  2. 【請求項2】 1つの環境条件下において少なくとも1
    つのセンサから得られるデータの組を1つのデータセッ
    トとし、基準となる環境条件下において得られた基準デ
    ータセットから基準マハラノビス距離を算出し、その
    後、実際の監視時において得られたデータセットから監
    視時マハラノビス距離を算出し、算出された監視時マハ
    ラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と比較して、
    環境の異常を検出する環境監視システムにおいて、実際
    の監視時において得られたデータセットから監視時マハ
    ラノビス距離を算出し、算出された監視時マハラノビス
    距離が、基準マハラノビス距離に近いか否かを判断し、
    近いと判断された場合には、該監視時マハラノビス距離
    を与えたデータセットを既存の基準データセットに新た
    に加えて基準データセットを更新し、更新された基準デ
    ータセットから基準マハラノビス距離を算出して基準マ
    ハラノビス距離を更新し、基準マハラノビス距離が更新
    されたときには、更新された基準マハラノビス距離を用
    いて環境異常の検出を行なうことを特徴とする環境監視
    システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の環境監視システムにおい
    て、既存の基準データセットに新たなデータセットを追
    加して基準データセットを更新する際に、既存の基準デ
    ータセットのうち、最も古いデータセットを消去し、最
    も古いデータセットが消去され新たなデータセットが追
    加されたものを基準データセットとすることを特徴とす
    る環境監視システム。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の環境監視システムにおい
    て、既存の基準データセットに新たなデータセットを追
    加して基準データセットを更新する際に、既存の基準デ
    ータセットのうち、最も小さいマハラノビス距離を与え
    るデータセットを消去し、最も小さいマハラノビス距離
    を与えるデータセットが消去され新たなデータセットが
    追加されたものを基準データセットとすることを特徴と
    する環境監視システム。
  5. 【請求項5】 1つの環境条件下において少なくとも1
    つのセンサから得られるデータの組を1つのデータセッ
    トとし、基準となる環境条件下において得られた基準デ
    ータセットから基準マハラノビス距離を算出し、その
    後、実際の監視時において得られたデータセットから監
    視時マハラノビス距離を算出し、算出された監視時マハ
    ラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と比較して、
    環境の異常を検出する環境監視システムにおいて、実際
    の監視時に、前記少なくとも1つのセンサのうちの1つ
    のセンサからデータを取得したときに、当該1つのセン
    サとの相関の度合いに応じて、前記少なくとも1つのセ
    ンサを、前記1つのセンサを包含する複数のグループに
    区分し、1つのセンサを包含する小さなグループの基準
    データセットから基準マハラノビス距離を算出し、該基
    準マハラノビス距離を、1つのセンサを包含する該小さ
    なグループの監視時データセットにより算出された監視
    時マハラノビス距離と比較し、この結果、異常が検出さ
    れないときには、より多くのセンサを包含するグループ
    の基準データセットから基準マハラノビス距離を算出
    し、該基準マハラノビス距離を、前記より多くのセンサ
    を包含するグループの監視時データセットにより算出さ
    れた監視時マハラノビス距離と比較するというように、
    グループを変化させてマハラノビス距離を算出し、異常
    の検出を行なうようになっていることを特徴とする環境
    監視システム。
  6. 【請求項6】 1つの環境条件下において少なくとも1
    つのセンサから得られるデータの組を1つのデータセッ
    トとし、基準となる環境条件下において得られた基準デ
    ータセットから基準マハラノビス距離を算出し、その
    後、実際の監視時において得られたデータセットから監
    視時マハラノビス距離を算出し、算出された監視時マハ
    ラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と比較して、
    環境の異常を検出する異常検出方法において、前記基準
    となる環境条件を増加させ、前記基準データセットの組
    数を増加させて、基準マハラノビス距離を算出すること
    を特徴とする異常検出方法。
  7. 【請求項7】 1つの環境条件下において少なくとも1
    つのセンサから得られるデータの組を1つのデータセッ
    トとし、基準となる環境条件下において得られた基準デ
    ータセットから基準マハラノビス距離を算出し、その
    後、実際の監視時において得られたデータセットから監
    視時マハラノビス距離を算出し、算出された監視時マハ
    ラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と比較して、
    環境の異常を検出する異常検出方法において、実際の監
    視時において得られたデータセットから監視時マハラノ
    ビス距離を算出し、算出された監視時マハラノビス距離
    が、基準マハラノビス距離に近いか否かを判断し、近い
    と判断された場合には、該監視時マハラノビス距離を与
    えたデータセットを既存の基準データセットに新たに加
    えて基準データセットを更新し、更新された基準データ
    セットから基準マハラノビス距離を算出して基準マハラ
    ノビス距離を更新し、基準マハラノビス距離が更新され
    たときには、更新された基準マハラノビス距離を用いて
    環境異常の検出を行なうことを特徴とする異常検出方
    法。
  8. 【請求項8】 1つの環境条件下において少なくとも1
    つのセンサから得られるデータの組を1つのデータセッ
    トとし、基準となる環境条件下において得られた基準デ
    ータセットから基準マハラノビス距離を算出し、その
    後、実際の監視時において得られたデータセットから監
    視時マハラノビス距離を算出し、算出された監視時マハ
    ラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と比較して、
    環境の異常を検出する異常検出方法において、実際の監
    視時に、前記少なくとも1つのセンサのうちの1つのセ
    ンサからデータを取得したときに、当該1つのセンサと
    の相関の度合いに応じて、前記少なくとも1つのセンサ
    を、前記1つのセンサを包含する複数のグループに区分
    し、1つのセンサを包含する小さなグループの基準デー
    タセットから基準マハラノビス距離を算出し、該基準マ
    ハラノビス距離を、1つのセンサを包含する該小さなグ
    ループの監視時データセットにより算出された監視時マ
    ハラノビス距離と比較し、この結果、異常が検出されな
    いときには、より多くのセンサを包含するグループの基
    準データセットから基準マハラノビス距離を算出し、該
    基準マハラノビス距離を、前記より多くのセンサを包含
    するグループの監視時データセットにより算出された監
    視時マハラノビス距離と比較するというように、グルー
    プを変化させてマハラノビス距離を算出し、異常の検出
    を行なうようになっていることを特徴とする異常検出方
    法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つのセンサ素子が1つの筐
    体内に含まれており、該少なくとも1つのセンサ素子か
    ら出力されるデータに基づいて異常を検出する異常検出
    装置において、1つの環境条件下において前記少なくと
    も1つのセンサ素子から得られるデータの組を1つのデ
    ータセットとし、基準となる環境条件下において得られ
    た基準データセットから基準マハラノビス距離を算出
    し、その後、実際の監視時において得られたデータセッ
    トから監視時マハラノビス距離を算出し、算出された監
    視時マハラノビス距離を前記基準マハラノビス距離と比
    較して、異常か否かを検出することを特徴とする異常検
    出装置。
JP29953996A 1996-10-23 1996-10-23 環境監視システムおよび異常検出方法および異常検出装置 Expired - Lifetime JP3280872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29953996A JP3280872B2 (ja) 1996-10-23 1996-10-23 環境監視システムおよび異常検出方法および異常検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29953996A JP3280872B2 (ja) 1996-10-23 1996-10-23 環境監視システムおよび異常検出方法および異常検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10124766A JPH10124766A (ja) 1998-05-15
JP3280872B2 true JP3280872B2 (ja) 2002-05-13

Family

ID=17873928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29953996A Expired - Lifetime JP3280872B2 (ja) 1996-10-23 1996-10-23 環境監視システムおよび異常検出方法および異常検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3280872B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3349455B2 (ja) 1998-09-30 2002-11-25 宮崎沖電気株式会社 半導体製造装置のための管理方法および管理システム
JP3986752B2 (ja) * 2000-12-20 2007-10-03 株式会社日立製作所 排ガス計測・監視システム
JP4878085B2 (ja) * 2001-04-20 2012-02-15 ラピスセミコンダクタ株式会社 製造工程のための管理方法
JP3891807B2 (ja) * 2001-09-14 2007-03-14 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 超電導マグネットの故障予測装置およびその方法、並びに磁気共鳴撮影システム
JP4250075B2 (ja) * 2003-12-26 2009-04-08 株式会社リコー 画像形成装置
JP4997394B2 (ja) * 2005-03-31 2012-08-08 地方独立行政法人山口県産業技術センター 火災予防監視支援システム
JP2008065472A (ja) * 2006-09-05 2008-03-21 Ricoh Co Ltd 負荷分散方法、負荷分散システム、負荷分散装置及び負荷分散プログラム
EP2806321B1 (en) 2008-02-27 2020-02-05 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Plant state monitoring method, plant state monitoring computer program, and plant state monitoring apparatus
JP5824959B2 (ja) * 2011-08-18 2015-12-02 株式会社Ihi 異常診断装置
JP2013050759A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Ihi Corp 異常診断装置
JP2015060675A (ja) 2013-09-18 2015-03-30 ソニー株式会社 蓄電システム
JP7136716B2 (ja) 2019-02-08 2022-09-13 日立Astemo株式会社 電子制御装置、判定方法
EP4036589B1 (en) * 2021-01-19 2023-10-04 Tokyo Electron Limited Inspection apparatus, control method, and storage medium

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
田口玄一,多次元情報による統合評価とSN比多次元センシングシステムの設計,品質工学,日本,品質工学会,1995年2月1日,Vol.3,No.1,2−7
鴨下隆志 外4名,マハラノビスの距離による多次元情報システムの最適化−火災報知システムの場合−,品質工学,日本,品質工学会,1996年6月1日,Vol.4 No.3,54−67

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10124766A (ja) 1998-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3280872B2 (ja) 環境監視システムおよび異常検出方法および異常検出装置
TWI632443B (zh) 異常資料的重要度判定裝置以及異常資料的重要度判定方法
US8255522B2 (en) Event detection from attributes read by entities
US8643471B2 (en) Method and system for state encoding
US7483811B2 (en) Optimizing bandwidth and power in wireless networks of smart sensors
JP2007249922A (ja) 非日常行動検知システム
US20230388202A1 (en) Methods and systems for inferred information propagation for aircraft prognostics
JPWO2018216197A1 (ja) 異常重要度算出システム、異常重要度算出装置、及び異常重要度算出プログラム
CN102141948A (zh) 带噪声的监控器检测和间歇故障隔离
JP4066761B2 (ja) 火災警報システム
US20080091715A1 (en) Method and system of creating health operating envelope for dynamic systems by unsupervised learning of a sequence of discrete event codes
US7877234B1 (en) System and method for statistically monitoring and analyzing sensed conditions
CN109600378A (zh) 无中心节点的异构传感器网络异常事件检测方法
US10372719B2 (en) Episode mining device, method and non-transitory computer readable medium of the same
CN111882800B (zh) 一种基于多维度数据联动的消防预警方法及系统
JP6762442B1 (ja) データ処理装置、方法、及びプログラム
US20220121195A1 (en) Predictive Maintenance Tool Based on Digital Model
JP2850078B2 (ja) 環境監視装置
KR100464598B1 (ko) 오용행위와 비정상행위의 통합 판정 기능을 갖는 호스트기반의 통합침입탐지시스템 및 방법
Gross et al. Advanced Pattern Recognition for Optimal Bandwidth and Power Utilization for Wireless Intelligent Motes for IoT Applications
JP3444392B2 (ja) 監視制御システムおよび連動制御方法
WO2022244228A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び、記録媒体
CN117196298B (zh) 一种基于煤矿事故灾害特征匹配的风险预警方法和装置
JP6512326B1 (ja) センサ制御装置、センサ制御方法及びプログラム
CN118379863A (zh) 一种体育场馆的安全监测预警方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090222

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100222

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 10

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 11

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term