JP2002108440A - 発電設備の損傷診断装置 - Google Patents

発電設備の損傷診断装置

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JP2002108440A JP2000294177A JP2000294177A JP2002108440A JP 2002108440 A JP2002108440 A JP 2002108440A JP 2000294177 A JP2000294177 A JP 2000294177A JP 2000294177 A JP2000294177 A JP 2000294177A JP 2002108440 A JP2002108440 A JP 2002108440A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用環境の異なる発電設備の部品の損傷を、セ
ンサ情報と損傷の数値解析モデルにより正確に予測し
て、発電設備の信頼性を向上する。 【解決手段】発電設備に複数のセンサ9を設け、このセ
ンサ情報と発電設備の運転に関する情報を、条件算出手
段15bに入力して境界条件を求める。この境界条件を
有限要素法解析モデル15c1に与えて、部品の損傷を評価
するための温度、変形、応力などの物理量を算出する。
損傷数値解析モデル15c2は、該物理量から部材の損傷率
を解析し、損傷評価手段15dで基準値を超えたか判定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発電設備の機器の損
傷を診断する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電設備の機器の損傷診断は、ある定期
的な時間間隔や運転回数間隔で機器を停止させ、部品の
損傷状態を点検し、損傷状態がある基準値を越えたもの
について必要な補修や交換を行う方法が一般的である。
また、発電設備の機器に備え付けられた各種のセンサの
出力を監視し、出力がある基準値を越えた場合に機器を
停止し、損傷状態を点検する場合もある。
【0003】近年の計算機とインターネットに代表され
るデータ通信の進歩にともない、機器の損傷診断におい
て、機器の運転状態の機器情報を通信回線を介して遠隔
監視施設に送信し、劣化を診断する装置が知られている
(特開平11−3113号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発電設備はその運転履
歴、運転条件、使用環境が異なれば、機器の損傷度合が
変化する。例えば、ガスタービン発電設備などでは、近
年の電力需要のピークシェイビングのための負荷変動や
起動停止回数の増加などがある。負荷変動や起動停止回
数の増加は、一般的には部品の熱疲労損傷を増加させ
る。また、発電設備の立地により、吸い込み空気温度や
空気中に含まれる各種元素が異なり、部品の温度条件、
荷重条件、環境条件が変化する。外気温が低くなれば、
タービン翼に負荷される流体荷重は大きくなり、流体荷
重による損傷は増加する。また、発電設備が臨海工業地
帯であれば、海水に含まれるナトリウムやカリウム、大
気中の煤煙に含まれる亜硫酸ガスや窒素酸化物などの腐
食作用のある物質が部品に付着し、疲労損傷が増加す
る。
【0005】このように、運転履歴、運転条件、使用環
境の変化を考慮した場合に、前述の損傷診断方法のよう
に定期間隔の点検では信頼性が万全でない場合が想定さ
れる。逆に、立地条件の良い設備では、過度に余裕のあ
る保守点検となる可能性がある。しかしながら、運転履
歴、運転条件、使用環境の変化を運転員と保守員が記録
し、損傷を診断する方法は極めて効率が悪い。
【0006】上記の特開平11−3113号公報などのよう
に、通信回線を用いた機器の劣化診断装置を用いれば、
運転履歴、運転条件、使用環境の変化を常時監視するこ
とが可能ではある。しかし、本例は損傷の数値解析モデ
ルを有していないため、損傷を正確に診断できないこと
がある。
【0007】本発明の目的は、上記した従来技術の問題
点に鑑み、運転履歴、運転条件、使用環境の変化をオン
ラインで監視し、その情報を機器の損傷の数値解析モデ
ルに与え、オンラインで機器の損傷状態を監視し、機器
の損傷を正確かつ迅速に算出し、機器の信頼性を確保す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、発電設備に設けたセンサによるセンサ情
報と該設備の運転に関する運転情報及びメンテナンス情
報に基づいて、該発電設備の機器の損傷を数値解析モデ
ルにより評価する診断装置において、前記センサ情報を
前記数値解析モデルの境界条件に変換する境界条件算出
手段を設けている。
【0009】これによれば、発電設備のセンサ情報を境
界条件と該センサの関係式を用いて、損傷の数値解析モ
デルの境界条件に変換し、この境界条件を用いて数値解
析モデルによる機器の損傷解析を実施するので、機器の
損傷状態を正確に予測することができ、この結果をもと
に機器の転換や交換および運用の仕方を決定できる。
【0010】また、本発明は、実験計画法を用いて、前
記数値解析モデルの機器の損傷状態を評価する逆問題解
析手段を設け、該手段による数値と実機器の損傷状態を
評価する数値を比較し、前記損傷状態を評価する数値を
統合する。すなわち、両者の差が最小となる境界条件を
求め、該境界条件を設定した数値解析モデルにより損傷
の数値解析を実施する。
【0011】これによれば、実際の機器の損傷と比較
し、数値解析モデルを実機の損傷に一致するように境界
条件を改良することができるので、機器の損傷状態をよ
り正確に予測することができ、機器の信頼性を高めるこ
とができる。
【0012】また、本発明は、実験計画法を用いて、前
記センサ情報と前記運転情報とメンテナンス情報を直交
表に割付け、損傷の数値解析モデルを解析し、分散分析
を行って、損傷に係わる評価項目の近似式を作成し、該
近似式を用いて損傷診断を行う。これによれば,該近似
式により損傷解析を行うことができるので,有限要素法
のような数値モデルの解析を実施する場合に比べ、計算
機の計算負荷を軽減し、迅速に損傷を評価することがで
きる。
【0013】さらに、本発明は、前記センサ情報と前記
運転情報を収集する計算機を設け、該計算機と上記の診
断装置を通信回線を介して結ぶので、遠隔地での監視を
行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は発電設備の損
傷遠隔診断装置の一実施例を示す。発電設備は、圧縮機
1と燃焼器2とタービン3から構成されるガスタービン
と、該ガスタービンにより駆動される発電機4と、排熱
回収ボイラ5と蒸気タービン6と蒸気タービン6により
駆動される発電機7および復水器8から構成される。こ
れら主要機器、すなわち、圧縮機1、燃焼器2、タービ
ン3、発電機4,7、ボイラ5、蒸気タービン6、復水
器8には、その運転状態を監視、制御するために、各種
のセンサ9が取り付けられている。
【0015】これらのセンサ9はケーブルにより制御装
置10に接続され、センサ情報を制御装置10に送信し
ている。制御装置10は運転監視計算機11にケーブルを介
して接続し、センサ情報と運転情報を運転監視計算機1
1に送信する。運転監視計算機11は発電設備側ファイ
ヤーウォール12、インターネット13、遠隔監視施設
側ファイヤーウォール14を介して、遠隔損傷診断装置
15にセンサ情報と運転情報を送信する。メンテナンス
情報は、遠隔診断装置15にオンラインまたはオフライ
ンで入力される。なお、制御装置10と運転監視計算機
11は一体化されていてもよい。
【0016】図1には,遠隔損傷診断装置15における
データの処理機能についても示している。送信されたセ
ンサ情報と運転情報は入出力インターフェイス15aを介
して、境界条件算出ステップ15bに送られ、センサ情報
を数値解析モデルの境界条件に変換する。
【0017】ここで述べる境界条件とは、有限要素法の
熱解析では、流体温度や熱伝達率などの熱条件であり、
構造解析では、荷重、圧力、遠心力、加速度などの荷重
条件である。その他の数値解析モデルにおいても、流体
温度や熱伝達率などの熱条件と、荷重、圧力、遠心力、
加速度などの荷重条件を指すものとする。また、境界条
件は、数値解析モデルや損傷解析に変数として入力する
ことのできる条件を指すものとし、詳細については後述
する。
【0018】この境界条件は損傷の数値解析手段15c
に送られ、機器の損傷が算出される。数値解析手段15
cは、有限要素法解析手段15c1と損傷解析数値モデ
ル15c2からなり、前者は境界条件が与えられると部
品の温度,変形,応力,ひずみ等の物理量を算出する。
後者は算出された部品の物理量から損傷量を算出する。
損傷量はある決められた回数毎、たとえば、一起動停止
あたりの損傷量を算出する。起動停止の判別は、タービ
ンの回転数、燃料、発電量などの情報から容易に判断で
きる。
【0019】算出された損傷は、損傷評価手段15dへ
送られ、過去の運転の累積の損傷と加算する。累積の損
傷があらかじめ定められた基準値を越えた場合には、入
出力インターフェイス15aに警告を表示する。そし
て、電子メールなどの手段を用いて、運転監視計算機1
1に損傷情報を送信する。なお、各手段において利用す
る変数は適宜データベース15eより読み出され、各手
段での結果も適宜、データベース15eに書き込まれ
る。
【0020】図2に本実施例の処理フローを示す。ステ
ップ1において、発電設備のセンサ情報を入手する。ス
テップ2において、発電設備の運転情報を入手する。セ
ンサ情報と運転情報の例は図3に示す。
【0021】ステップ3において、入力されたセンサ情
報と運転情報から、有限要素法熱解析の境界条件である
流体温度と熱伝達率を作成する。作成方法の詳細は、数
3〜数10の説明において述べる。ステップ4におい
て、入力されたセンサ情報と運転情報から、有限要素法
構造解析の境界条件である荷重条件を作成する。作成方
法の詳細は、数1〜数2の説明において述べる。
【0022】ステップ5において、上記の境界条件を入
力し、ステップ6において、有限要素法による熱解析と
構造解析を行う。ステップ7において、有限要素法によ
る熱解析と構造解析の解析結果として、損傷解析に用い
る物理量を出力する。物理量としては、部材の温度、応
力、ひずみ等がある。
【0023】ステップ8において、求められた物理量を
損傷解析モデルに入力し、ステップ9において、損傷解
析を実施する。損傷解析の詳細は、数11の説明にて後
述する。ステップ10において、損傷結果を出力し、デ
ータベース15eに書き込む。損傷解析結果としては疲
労損傷率や、クリープ損傷率や、き裂長さ変形量など、
部材の損傷を数値化したものである。
【0024】ステップ11において、部材の損傷結果の
累計をデータベース15eより読み込み、ステップ10
において算出した損傷解析結果を積算し、データベース
15eに書き込む。ステップ12において、データベー
スより損傷解析結果の積算、つまり、損傷解析結果の累
計を読み込み、基準値と比較する。さらに、ステップ13
において、運転の予定、たとえば、運転する時間や運転
する回数や運転の形態を損傷解析に入力し、損傷を外挿
する。このとき、有限要素法解析モデルに与える境界条
件は、予め与えられる設計条件としたり、過去のセンサ
情報と運転情報及びメンテナンス情報から算出する。ス
テップ14において、損傷解析結果の出力を行う。
【0025】また、ステップ12で、累積の損傷があら
かじめ定められた基準値を越えた場合は、損傷が基準値
を越えた警告を入出力インターフェイス15aに表示す
る。電子メールなどの手段を用いて、遠隔監視施設側フ
ァイヤーウォール14、インターネット13、発電設備
側ファイヤーウォール12を経由して、運転監視計算機
11に損傷情報を送信する。損傷が基準を越えていなく
ても、定期的に機器の損傷情報を送信しても良く、損傷
が基準を超える時期を予測して送信しても良い。
【0026】図2の例では、有限要素法解析モデルを用
いて、その境界条件を、センサ情報と運転情報から算出
する例を示した。本発明は、数値解析モデルが有限要素
法解析モデルでない場合も含む。つまり、センサ情報デ
ータと運転情報データとメンテナンス情報データを数値
解析モデルや損傷解析の変数として入力し、損傷を解析
する場合も含むものである。
【0027】図3に、遠隔損傷診断装置15の入出力イ
ンターフェイス15aに入力されるセンサ情報、運転情報
及びメンテナンス情報を、ガスタービンを例として示
す。ガスタービンには、排ガス温度a1、タービンのホ
イールスペース温度a2、圧縮機の吐出空気温度a3、
吐出空気圧力a4、燃焼器の保炎器の温度a5、燃焼器
の燃料流量a6、入口空気温度a7、入口空気圧力a
8、入口空気湿度a9、入口可変翼開度a10、回転数a
11、軸受振動a12、軸振動a13、軸受メタル温度a14等
を検出するセンサ9が設けられている。また、試運転時
や特殊計測時には、圧縮機各段落の圧力a15、空気温度
a16、圧力変動a17、吸い込み空気のNaセンサa18、
燃焼器の燃焼ガス圧力変動、温度変動、圧縮機翼ひずみ
a19、圧縮機翼温度a20、タービン翼ひずみa21、ター
ビン翼温度a22、燃焼器ひずみa23、燃焼器温度a24、
ケーシング温度a25、ケーシングひずみa26、ケーシング
a27、ケーシング変位a28などを測定するセンサを設ける
ことがあり,これらのセンサ情報を用いてもよい。
【0028】運転情報としては、起動停止回数b1、燃
焼時間b2、トリップ回数(緊急停止回数)b3、負荷
変動の回数b4、発電出力b5、発電効率b6、圧縮機
効率b7等がある。
【0029】メンテナンス情報としては、定期検査時に
おける損傷状況を数値化したデータで、例えば、損傷の
寸法や面積や体積や重量およびその数、つまり、き裂長
さc1や発生数c2、減肉の重量c3や体積c4や面積
c5とその数c6、コーティングの剥離についてもその面
積c7とその数c8、腐食についても面積c9とその数
c10などがある。さらに、定期検査日c11、定期検査回
数c12、圧縮機洗浄回数c13、圧縮機水洗浄日c14、圧縮
機水洗浄水pHc15も、メンテナンス情報として利用で
きる。
【0030】メンテナンス情報は入出力インタフェース
15aを通じてデータベース15eに入力し、適宜利用する。
また、発電設備に発電機器が複数台存在する場合は、そ
の認証番号を送信する。なお、図3では各センサの出力
値の変数名を便宜的に付与している。
【0031】入出力インターフェイス15aに入力された
情報は、境界条件算出手段15bに渡され、数値解析のた
めの境界条件が算出され、この境界条件が損傷の数値解
析手段15cに渡される。例としてガスタービン動翼を説
明する。
【0032】図4と図5にガスタービン動翼の有限要素
法解析モデル15c1の全体図とその断面図を示す。ガスタ
ービン動翼16の有限要素法解析モデルは、図4(a)
に示すように、動翼の形状を有限要素法解析節点と要素
によりモデル化され、前縁16aや翼先端16bやプラッフ
ォーム16cやシャンク16dなどを有している。ガスター
ビン高温部品は一般に冷却空気で冷却されているが、動
翼も冷却されている。このため、有限要素法解析モデル
も冷却孔17a〜17lに示す冷却孔がモデル化されている。
【0033】有限要素法解析モデル15c1に解析の境
界条件を与えて、部品の運転状態の各種の物理量を算出
する。機械荷重の境界条件としては、回転数に応じた遠
心力や運転条件に応じた流体力を負荷する。熱荷重の境
界条件としては、一般的に熱伝達率やガス温度を有限要
素法解析モデルの熱交換のある部位、つまり、流体に曝
される部位に与える。
【0034】図5を用いて、熱境界条件の与え方の一例
を示す。図5には、図4に示した動翼の有限要素法解析
モデルの翼の断面図を示す。熱境界は、翼の燃焼ガスに
曝される面18a〜cと冷却ガスに曝される面19a〜lを区別
して与える。場合によっては、翼の燃焼ガスに曝される
面18a〜cと冷却ガスに曝される面19a〜lの個々の領域に
おいて分布を持たせたり、さらに個々の領域を分割して
熱境界条件を有限要素法解析モデル15c1に与える。
【0035】境界条件算出手段15bにおける境界条件の
算出方法を説明する。機械的な荷重条件として、回転部
品に加わる遠心力F1は数1で与えられる。ここで、a1
1は図3で示した回転数であり、d11は定数である。
【0036】
【数1】
【0037】また、機械的な荷重条件として、流体力F
2はいくつかのセンサ情報を変数とする数2で与えられ
る。
【0038】
【数2】
【0039】熱的な境界条件として、燃焼ガス側の熱伝
達率Hgiはセンサ情報のいくつかを変数とする数3で与
えられる。なお、iは分割した境界の番号である。
【0040】
【数3】
【0041】燃焼ガス側のガス温度Tgiはセンサ情報の
いくつかを変数とする数4で与えられる。
【0042】
【数4】
【0043】冷却空気側の熱伝達率Hciはセンサ情報の
いくつかを変数とする数5で与えられる。iは分割した
境界の番号である。
【0044】
【数5】
【0045】冷却空気側のガス温度Tciはセンサ情報の
いくつかを変数とする数6で与えられる。
【0046】
【数6】
【0047】さらに、数値流体解析を用いて得られた熱
的境界条件を変数として入力して、熱境界条件を算出し
てもよい。数値流体解析により得られた燃焼ガスに曝さ
れる部位iの燃焼ガスの熱伝達率とガス温度をそれぞれH
gci,Tgci、冷却空気に曝される部位jの冷却空気の熱
伝達率とガス温度をそれぞれHccj,Tccjとする。こ
のときの燃焼ガスの熱伝達率Hgiとガス温度Tgiはセンサ
情報のいくつかを変数とする数7、数8で与えられる。
【0048】
【数7】
【0049】
【数8】
【0050】冷却空気の熱伝達率Hcjとガス温度Tcjはセ
ンサ情報のいくつかを変数とする数9、数10で与えら
れる。
【0051】
【数9】
【0052】
【数10】
【0053】上記した境界条件を示す数1〜数10にお
いては、適宜、図2に示した他のセンサ情報や運転情報
あるいはメンテナンス情報を変数として加えることも可
能である。
【0054】このように、遠隔損傷診断装置15の境界
条件算出手段15bにおいて、入出力インターフェイス15a
から入力されたセンサ情報などは、数1〜数10により
境界条件に変換され、数値解析手段15cに渡される。
【0055】数値解析手段15cでは、図4と図5に示
す有限要素法解析が実施される。実施される解析には、
定常温度解析や非定常温度解析などの熱解析と、静荷重
解析や熱応力解析やクリープ解析や振動解析などの応力
解析がある。数値解析ステップ15cの有限要素法解析
モデル15c1により、部品の損傷を評価するための部品の
物理量、例えば、温度、変形、応力、ひずみ等が算出さ
れる。
【0056】図6は物理量の解析例で、動翼の運転時に
おける応力ひずみと温度の履歴を示す。応力とひずみの
変動範囲や部材の最高温度を用いて、損傷解析を行う。
図に示すような温度,応力,ひずみのグラフを入出力イ
ンターフエース15aに出力してもよい。
【0057】損傷解析モデル15c2は得られた物理量を入
力して損傷解析を実施する。疲労損傷解析としてはマイ
ナー則、修正マイナー則などに代表される線形損傷則な
どがある。クリープ損傷解析としては寿命比則などが一
般的である。また、き裂による損傷に関しては、破壊力
学解析を損傷解析として用いてもよい。
【0058】損傷解析モデルは実機の損傷を統計処理
し、寿命を支配する適切なモデルを選択する。部材の損
傷Dは一般に数11にて表わされる。
【0059】
【数11】
【0060】ここで、iは部材番号、kは損傷の形態、
σは応力、εはひずみ、Tは温度、Nは負荷回数、tは
負荷時間である。損傷解析モデルは適宜、部材損傷を良
く模擬できるモデルを選択し、実機の損傷の回帰モデル
などを用いてもよい。
【0061】図7〜図9に損傷解析の一例を示す。図7
はガスタービン静翼の有限要素法構造解析結果である。
解析結果として、(a)のような応力分布図(または、
温度分布図)や、(b)のような温度応力の関係が得ら
れる。センサ情報等を用いて、境界条件を変更した解析
結果を出力してもよい。
【0062】この部品の場合は、熱疲労によるき裂進展
が部品の寿命を支配する損傷と考えられる。このため、
得られた応力の変動範囲を用いて破壊力学解析を行う。
破壊力学解析のモデルを図8に示す。数12を起動停止
回数Nにより積分し、き裂深さaを求め、き裂深さaがあ
る基準に達したときに警報を出力する。
【0063】
【数12】
【0064】ここで、 ΔJはJ積分範囲であり図6に示
した結果から算出される物理量、C0、mは材料定数を示
す。C1はクリープの効果を表現する補正係数、C2は材料
劣化を表現する補正係数である。運転モードの違いによ
る圧縮保持クリープの影響、補修による材料の劣化を係
数C1、C2として考慮している。
【0065】図9は、き裂進展による損傷解析結果を示
す。横軸は起動停止回数をある値で正規化したものであ
る。損傷として、き裂深さaを損傷解析で算出してお
り、き裂深さaがある寸法に達したときに警告を出力す
る。
【0066】損傷解析として一般的なものとしては、前
述した線形損傷則がある。これは、数13に示した疲労
損傷率Dfと、数14に示したクリープ損傷率Dcがあ
る。
【0067】
【数13】
【0068】ここで、niは応力σiの繰返し数、Niは
応力σiにおける寿命である。応力は数値解析より得ら
れる。疲労損傷率Dfを発電設備の起動停止毎に算出
し,過去の疲労損傷率Dfと合計し、Dfの累積を算出
する。
【0069】
【数14】
【0070】ここで、tiは温度Tmpi,応力σiの保持
時間であり、Tiは温度Tmpi,応力σiにおけるクリー
プ破断寿命である。温度Tmpi,応力σiは数値解析によ
り得られ、tiは運転情報データをもとに算出する。算
出したDfとDcの和が、ある基準値を越えたときに警
報を発する。
【0071】次に、算出された損傷率は、損傷評価手段
15dに送られる。損傷評価手段15dでは、過去の累
積損傷率をデータベースから読み出し、損傷解析手段1
5cで算出した損傷率を適宜加算する。そして、損傷率
の総和がある基準値を越えた場合、部品の損傷率に関す
る情報を入出力インターフェイス15aに表示する。ま
た、損傷率に関する情報を通信回線を介して、発電設備
の運転監視計算機11に送信する。さらに、部品の点検や
補修や交換の推奨情報を運転監視計算機11に送信する。
これにより、機器の損傷状態を正確にかつ迅速に予測す
ることができ、機器の交換や運用の仕方を決めることが
できるので、機器の信頼性を高めることができる。
【0072】損傷率がある基準値を越えた場合に出力す
る情報としては、発電設備名、部品名、損傷率、損傷率
の増加の予測、部品の点検や補修や交換の推奨情報や予
定などである。この例では、運転の予定、つまり、運転
形態、運転時間、起動停止回数などを予め入力してお
き、損傷解析の累計から損傷の推移を出力する。
【0073】図10は運転時間、起動停止回数と損傷率
の関係の表示例を示す。損傷率がある基準値を越えない
場合は、損傷がある基準に達するまでの運転時間や起動
停止回数を表示する。これにより、部品の交換や点検な
どの計画を立てることができる。図10では、設計条件
による損傷の予測も同時に示している。これにより、発
電設備の損傷の仕方が設計条件よりも厳しいか否かが容
易に分かり、場合によっては点検したり、運転方法を変
えたりする参考になる。
【0074】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
図11は第2の実施例による発電設備の遠隔損傷診断装
置を示す。図1に示した第一の実施例との相違は、損傷
の数値解析モデル15cに対し、実験計画法から得られ
た近似式を用いている点にある。
【0075】本実施例では、損傷の数値解析手段15c
に実験計画法の直交表作成手段15c3を用い、センサ
情報と運転情報を変数として直交表に割付け、損傷解析
を実施する。損傷解析手段は、有限要素法解析モデル1
5c1による解析と損傷数値解析モデル15c2による
解析の両方または一方で構成されている。
【0076】まず、センサ情報と運転情報を変数xiと
して、直交表への割り付けを行う。直交表とは、実験計
画法で使用される試験や解析における変数の変化のさせ
方を表にしたものである。使用する直交表の種類や直交
表へ割り付ける変数の選択は、データ入出力インターフ
ェイス15aにより行われる。直交表の選択は、選択した
変数xiの数とその水準数および変数xiが有する2因
子交互作用の数と影響を勘案して行う。
【0077】直交表の種類としては、L8(27),L16(2
15),L32(231),L9(34),L27(313),L81
(340),L12(211),L18(2137),L36(211312
313)などが良く知られている。水準の設定方法は、変
数xiの基本統計量がデータベース15eに格納されて
いるときは、この基本統計量を参考にして定める。
【0078】たとえば、統計解析により、設計変数xi
の頻度分布が正規分布で近似でき、その平均値miとそ
の分散si2が得られたとする。このときの水準設定例
として、3水準の設定のときは数15に示すように、設
計変数xiの平均値miと設計変数xiの標準編差si
と係数aより行う。係数aは0より大きく10以下程度の
範囲とする。
【0079】
【数15】
【0080】基本統計量がデータベース15eに納められ
ていない設計変数xiについては、類似データまたは経
験から平均値mi,分散si2,係数aを定める。
【0081】図12に変数とその水準を示す。変数は実
験計画法解析手段15c3で水準に割り付けられ、デー
タベース15eに格納される。解析は直交表に従って実施
される。
【0082】図13の直交表に解析内容を示す。変数番
号は、図12の行に示した変数番号と対応しており、行
の番号は解析の番号を示している。解析番号1の解析
は、図12に示した全ての変数の水準を水準1とした解
析を実施するという意味である。また、解析番号2の解
析は、変数番号1〜12を水準2、変数番号13を水準
1として解析するという意味である。
【0083】次に、損傷の数値解析手段15cにおいて
は、実験計画法解析ステップ15c3で割り付けられた
変数xiの直交表に従い、解析を実施する。この解析
は、部品の運転条件を模擬した有限要素法モデル15c1に
よる熱構造解析と、その結果として得られる物理量を用
いた損傷数値解析15c2である。先述のように、損傷解析
としては破壊力学を用いたき裂進展解析や線形損傷則に
よる累積損傷率の解析などがある。
【0084】損傷の数値解析手段15cで得られた損傷D
はデータベースに格納される。次に、分散分析手段15
c4によりデータベースの損傷Dについて分散分析を行
い、各変数の効果を算出する。分散分析とは、解析結果
に含まれる情報を、誤差の部分と本質的な部分、つま
り、変数の効果とに分離し、解析結果から統計的に意味
のある結論を導けるか否かを吟味する手段である。平方
和、自由度、平均平方、F比、P値、寄与率などを算出
する。このF比、P値により、変数xiのうち有意であ
る変数を選択することができる。
【0085】次に、分散分析手段15c4で得られた解析結
果を用いて、近似式作成手段15c5により損傷Dの近
似式を作成する。近似式は数16にて表され、2次の応
答曲面を示している。bは回帰により得られた係数、ε
は誤差である。ここで,応答曲面を作成するに当たって
は、分散分析解析手段15c4で得られたF比を用い、
ある設定した有意水準、例えば1%または5%の設計変
数について近似式を作成する。近似式作成手段15c4
での変数入力や近似式の表示は、データ入出力インター
フェイス15aにて行う。
【0086】
【数16】
【0087】損傷Dの近似式にセンサ情報と運転情報が
入力されると、部品の損傷が算出される。
【0088】図14に、第2の実施例の処理フローを示
す。ステップ21において、変数を選択する。変数とし
ては、センサ情報と運転情報である。ステップ22にお
いて、変数xiを直交表への割り付けを行う。直交表に
従って、ステップ23、ステップ24、ステップ25、
ステップ26を実施する。つまり、直交表の行の数の損
傷解析を実施する。
【0089】ステップ23において、有限要素法による
熱解析と構造解析を行う。ステップ24において、有限
要素法による熱解析と構造解析の解析結果として、損傷
解析に用いる物理量を出力する。物理量としては、部材
の温度,応力,ひずみなどがある。ステップ25におい
て、求められた物理量を用を損傷解析モデルに入力し、
ステップ26において、損傷解析を実施する。
【0090】ステップ27において、損傷解析結果につ
いて分散分析を行う。分散分析により、各変数の効果を
算出する。また、平方和、自由度、平均平方、F比、P
値、寄与率などを算出する。F比、P値により、変数x
iのうち有意である変数を選択することができる。有意
水準としては一般的に1%や5%が用いられる。これに
より、直交表に割り付けた設計変数の中から、損傷Dに
影響を与える変数xiを選び出し、影響の無い変数は取
り除いて、変数を減らすことができる。
【0091】ステップ28において、損傷の近似式を作
成する。近似式を作成するに当たっては、ステップ27
で得られたF比を用いて、ある設定した有意水準、例え
ば1%または5%の設計変数について近似式を作成す
る。
【0092】ステップ29において、発電設備のセンサ
情報を入手する。ステップ30において、発電設備の運
転情報を入手する。ステップ31において、作成した近
似式を用いて損傷解析を実施する。ステップ32におい
て、損傷結果を出力し、データベース15eに書き込
む。損傷解析結果としては疲労損傷率や、クリープ損傷
率や、き裂長さ変形量など、部材の損傷を数値化したも
のである。
【0093】ステップ33において、部材の損傷結果の
累計をデータベースより読み込み、ステップ31におい
て算出した損傷解析結果を積算し、データベース15e
に書き込む。ステップ34において、データベースより
損傷解析結果の積算、つまり、損傷解析結果の累計を読
み込み、基準値と比較する。
【0094】さらに、ステップ35においては、運転の
予定、たとえば、運転する時間や運転する回数や運転の
形態を損傷解析に入力し、損傷を外挿する。このとき、
近似式に与えるセンサ情報と運転情報は、予め与えてあ
る設計条件としたり、過去のセンサ情報と運転情報から
算出する。ステップ36において、損傷解析結果の出力
を行う。その他は実施例1と同様である。
【0095】本実施例では、損傷解析により作成した近
似式を用いて損傷を算出するので、第1の実施例に比
べ、計算機の負荷を低減し、解析を高速化することがで
きるので、機器の損傷診断が迅速に行える。
【0096】次に、本発明の第3の実施例を説明する。
図15に第3の実施例による遠隔損傷診断装置を示す。
本実施例は、実験計画法を用いて機器の損傷と比較し、
数値解析モデルと機器の損傷を合わせる逆問題解析手段
20を設けている。
【0097】逆問題解析手段20は直交表作成手段20
a、有限要素法解析手段20b、損傷解析手段20c、分散分
析手段20d、境界条件作成手段20e(図1の15bと同じ)
より構成されている。直交表作成手段20aでは、有限要
素法解析手段20bで用いる解析モデルの境界条件を変数
として水準に割付け、直交表に従って解析を実施する。
【0098】図16は図4で示した動翼の熱境界条件を
水準に割付けた例を示す。翼の特徴的な部位ごと、例え
ば、翼の前縁、翼先端、翼面腹側、翼面背側、冷却孔を
それぞれ高さ方向に領域分けし、熱境界条件の領域を割
当てる。ここでは、数値流体解析などで得られた熱伝達
率に対する係数を変数として、各々3水準に変化させ
て、有限要素法の熱解析を実施する。
【0099】図17に直交表を示す。この直交表による
解析の例では、36ケースの有限要素法熱解析を実施す
るものであり、たとえば、解析番号1はすべての熱伝達
率を数値流体解析で得られた値に係数1を乗じた熱伝達
率とする解析である。
【0100】有限要素法熱解析手段20bで得られた物理
量と実機の損傷を比較して、その残差が最小となる境界
条件を同定する。たとえば、動翼の場合、実機の動翼の
温度は金属強化組織の粗大化量で推定できるため、実機
の翼の部位ごとの組織を観察し、各部位の温度を推定す
ることができる。
【0101】次に、推定した各部の温度と数値解析手段
15cの温度の結果が最小となる境界条件を求める。た
とえば、数17に示す応答yの式を作成する。ここで、
kは翼の部位番号、Tckは数値解析で得られた部位k
の温度、Tikは実機翼の観察で得られた部位kの温度
である。
【0102】
【数17】
【0103】直交解析の結果を分散分析手段20dにおい
て分散分析を実施し、解析と実機の温度差の残差の平方
和を最小とする熱境界を境界条件作成手段20eで作成す
る。
【0104】図18に変数、つまり、熱境界の水準と実
機と有限要素法解析の温度の残差平方和yの関係を示
す。たとえば、変数記号A〜Eの熱伝達率を、残差平方
和が小さくなる値に設定する。そして、本熱境界条件を
データベースに格納し、損傷解析手段15cにおける有
限要素法解析モデル15c1の境界条件に入力する。逆
問題解析手段20で得られた熱伝達率は、数7と数9で
示した熱伝達率Hgci、Hccjとして、有限要素法解析モデ
ル15c1の境界条件に反映される。
【0105】本実施例においては、有限要素法解析モデ
ル15c1の境界条件が、逆問題解析手段20により実
機と一致するように修正されている。このため,損傷解
析手段15cがより高精度化され、部品の信頼性を高め
ることができる。
【0106】また、き裂長さなどの損傷記録がデータベ
ース15eに存在する場合は、これらの損傷について実
機データと解析とが合うように境界条件を変更してもよ
い。その場合は、損傷解析手段15cを直交解析にて行
い、得られた損傷と実機損傷の残差平方和を最小とする
境界条件を算出する。ここでいう損傷とは、実機の寿命
を支配する主要な損傷を数値化したもので、き裂寸法、
き裂数、減肉寸法、減肉数、ピット寸法、剥離寸法、剥
離数などである。
【0107】また、直交表作成手段20aで変数として用
いるものは、解析の境界条件であればよく、熱伝達率、
温度、荷重、境界の剛性、境界の減衰、流体力、材料の
劣化度合などが考えられる。なお、直交解析で実施する
解析として、図15では有限要素法解析手段15c1と
損傷解析手段15c2を示したが、これに限られず、直
交解析可能な数学モデルであればよい。
【0108】図19に第3の実施例による逆問題解析を
含む処理フローを示す。ステップ41において、変数を
選択する。変数は、有限要素法熱解析や構造解析の境界
条件や数値解析モデルに入力する変数や、損傷解析モデ
ルに入力する変数である。ステップ42において、変数
xiを直交表への割り付ける。直交表に従って、ステッ
プ43〜ステップ46を実施する。つまり、直交表の列
の数の損傷解析を実施する。
【0109】ステップ47において、有限要素法解析で
得られる結果である温度や応力及び、ひずみと実機の検
査記録から推定した結果を比較し、それらの残差が最小
となる境界条件を実働境界条件として同定する。つま
り、数18に示す解析結果と実機検査による推定値との
誤差平方和yを算出し、これを最小化する境界条件を求
める。
【0110】
【数18】
【0111】ここで、kは比較する変数の番号、xa(k)
は解析で得られた変数、xi(k)は検査記録から得られ
た変数である。同定した実働境界条件を用いた有限要素
法による熱構造解析により、実機運転状態での温度・応
力分布を精度よく予測することができる。比較する変数
を数11に示した損傷Dとし、損傷解析モデルの境界条
件を同定することも可能である.このときは、数19の
yを算出する。
【0112】
【数19】
【0113】ここで、kは比較する変数の番号、Da(k)
は解析で得られた損傷、Di(k)は検査記録から得られ
た損傷である。
【0114】ステップ49において、分散分析を実施
し、数18や数19に示したyを最小化する変数xiを
選択する。ステップ50においてyを最小化する変数x
iを決定する。ステップ51において、決定した変数x
iを有限要素法解析や数値解析や損傷解析に与え、これ
を逆問題解析モデルとして、データベースに登録する。
【0115】登録した逆問題解析モデルを用いて,図2
に示したフローに基づいて損傷解析を行う。つまり、図
19のフローにおいて、有限要素法解析の境界条件xi
を同定した場合は、この境界条件を同定した有限要素法
モデルを図15の有限要素法モデル15c1とする。図19
のフローにおいて、損傷解析の変数xiを同定した場合
は、この変数xiを同定した損傷解析モデルを、図15
の損傷解析モデル15c2とする。
【0116】なお、本実施例においては、直交表を用い
た分散分析により、数17、数18、数19に示した誤
差平方和yを最小化する発明について述べた。さらに、
本発明は、yを最小化する手法として、最適化手法、例
えば、線形計画法、非線形計画法、遺伝的アルゴリズム
等を用いたものについても含むものとする。
【0117】
【発明の効果】本発明によれば、発電設備のセンサ情報
と運転情報を損傷解析モデルの境界条件に変換し、運転
環境が異なる発電設備の実際の運転状態における損傷解
析を行うことができるので、ガスタービンの信頼性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す遠隔損傷診断装置
のシステム構成図。
【図2】第1の実施例の処理フロー図。
【図3】第1の実施例で利用するセンサ情報、運転所情
報及びメンテナンス情報の例示図。
【図4】第1の実施例で利用する数値解析モデルの構成
図。
【図5】第1の実施例で利用する数値解析モデルの境界
条件の説明図。
【図6】第1の実施例で利用する数値解析モデルの解析
結果のグラフ。
【図7】ガスタービン静翼の有限要素法の解析結果を示
す図。
【図8】破壊力学解析のモデル図。
【図9】き裂進展による損傷解析結果のグラフ。
【図10】運転時間、起動停止回数に対する損傷結果、
損傷予測のグラフ。
【図11】本発明の第2の実施例を示す遠隔損傷診断装
置のシステム構成図。
【図12】第2の実施例における変数と水準の例示図。
【図13】第2の実施例で利用する直交表の例示図。
【図14】第2の実施例の処理フロー図。
【図15】本発明の第3の実施例を示す遠隔損傷診断装
置のシステム構成図。
【図16】第3の実施例における変数と水準の例示図。
【図17】第3の実施例で利用する直交表の例示図。
【図18】第3の実施例で利用する分散分析結果のグラ
フ。
【図19】第3の実施例の逆問題解析ステップの処理フ
ロー図。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…燃焼器、3…タービン、4…発電機、
5…排熱回収ボイラ、6…蒸気タービン、7…発電機、
8…復水器、9…センサ信号送信ケーブル、10…制御
装置、11…運転監視計算機、12…発電設備側ファイ
ヤーウォール、13…インターネット、14…遠隔監視
施設側ファイヤーウォール、15…遠隔損傷診断装置、
15a…入出力インターフェイス、15b…境界条件算出手
段、15c…損傷数値解析手段、15c1…有限要素法解析モ
デル、15c2…損傷数値解析モデル、15c3…直交表作成手
段、15c4…分散分析手段、15c5…近似式作成手段、15d
…損傷評価手段、15e…データベース、16…タービン
動翼、16a…翼前縁、16b…翼先端、16c…プラットフォ
ーム、16d…シャンク、17a〜171…翼冷却孔、18a…翼前
縁熱境界、18b…翼背側熱境界、18c…翼腹側熱境界、19
a〜19l…翼冷却孔熱境界、20…逆問題解析手段、20a…
直交表作成手段、20b…有限要素法解析手段、20c…損
傷解析手段、20d…分散分析手段、20e…境界条件作成手
段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 仁一郎 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 池田 啓 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 (72)発明者 山口 善治 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 Fターム(参考) 2G075 AA01 CA18 DA15 EA03 FB01 FB07 FB15 FB16 GA18 5H223 AA02 DD07 EE06 EE30 FF05 FF06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電設備に設けたセンサによるセンサ情
    報と該設備の運転に関する運転情報及びメンテナンス情
    報に基づいて、該発電設備の機器の損傷を数値解析モデ
    ルにより評価する診断装置において、 前記センサ情報を前記数値解析モデルの境界条件に変換
    する境界条件算出手段を設け、前記センサ情報を用いて
    前記境界条件を補正した数値解析モデルにより損傷の数
    値解析を実施することを特徴とする発電設備の損傷診断
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記数値解析は、ある決められた設備の起動停止回数毎
    の損傷を算出し,算出した損傷を累計し、損傷の累計が
    ある基準値を超えたときに損傷に関する情報を出力する
    ことを特徴とする発電設備の損傷診断装置。
  3. 【請求項3】 発電設備に設けたセンサによるセンサ情
    報と該設備の運転に関する運転情報及びメンテナンス情
    報に基づいて、該発電設備の機器の損傷を数値解析モデ
    ルにより評価する診断装置において、 実験計画法を用いて、前記センサ情報と前記運転情報と
    メンテナンス情報を直交表に割付けて、損傷の数値解析
    モデルを解析し、解析結果の分散分析を行って、損傷に
    係わる評価項目の近似式を作成し、該近似式を用いて損
    傷診断を行うことを特徴とする発電設備の損傷診断装
    置。
  4. 【請求項4】 発電設備に設けたセンサによるセンサ情
    報と該設備の運転に関する運転情報及びメンテナンス情
    報に基づいて、該発電設備の機器の損傷を数値解析モデ
    ルにより評価する診断装置において、 実験計画法を用いて、前記数値解析モデルの機器の損傷
    状態を評価するための逆問題解析手段を設け、前記逆問
    題解析手段による数値と実機器の損傷状態を評価する数
    値を比較して、両者の差が最小となる境界条件を求め、
    該境界条件を設定した数値解析モデルにより損傷の数値
    解析を実施することを特徴とする発電設備の損傷診断装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記センサ情報と前記運転情報を収集する計算機を設
    け、該計算機と前記診断装置を通信回線を介して結び、
    遠隔診断を可能にしたことを特徴とする発電設備の損傷
    診断装置。
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