JP4067811B2 - 高温部品の遠隔監視システムおよび遠隔監視方法 - Google Patents

高温部品の遠隔監視システムおよび遠隔監視方法 Download PDF

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    • Y02E20/14Combined heat and power generation [CHP]

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発電設備などの高温部品を有する設備や機器を遠隔監視する遠隔監視システムおよび遠隔監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンを用いた設備、例えば、ガスタービン発電プラント、コンバインド発電プラント(ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電プラント)、コジェネレーション・プラント(ガスタービンを用いて発電し、その際に生ずる排熱を温水や暖房用の熱源などに利用するプラント)では、構成機器の総計が数万点にも及んでいる。これら発電設備および熱供給設備の構成機器は、経年的に劣化を生じ、故障に至る虞もある。
【0003】
従来、設備の健全性を維持し、安定した電力および熱供給を行なうためには、設備の構成機器の故障が発生してから補修をする事後保全の方式をとられている。しかし、事後保全では、設備の運転を予期しないときに停止させる必要があり、定常的な安定した運転を継続的に実行するという点において問題がある。そこで、昨今では、設備の構成機器の現在の運転状態および損傷状態を把握し、余寿命を予測して、計画的な点検と補修による予防保全、即ち事前対策を行うような方向に進んでいる。
【0004】
このようなプラントの予防保全支援や予防保全方法の最適化を行うプラントの管理装置および管理方法としては、例えば、FTA(Fault Tree Analysis−故障の木解析)を利用した
(1)特開平8−77211号公報
(2)特開平9−305218号公報
(3)特開平7−78022号公報
等に開示された発明が公知である。
【0005】
このうち(1)には、確率データに基づいて損失の期待値を算出するプラントの保全支援装置が開示され、(2)には、FTAを利用して機器の信頼度、重要度を計算し、さらに保全コストを考慮し予防保全計画を最適化する方法及び装置が開示され、(3)には、各構造部材の劣化、損傷に寄与する運転パラメータに基づいて損傷パラメータの確率分布を予測する構造部品の損傷予測方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の中で、前記(1)のようにFTAを利用して確率データに基づいて損傷の期待値を算出し保全支援を行う方法や、前記(2)のようにFTAを利用して確率データに基づいて損傷の期待値を算出し、予防保全の最適化を行う手法は、過去の実績データからなるFTAを用いるために、実機の状態を比較的良く反映した箇所の特定はできるものの、現在の各構成機器、部品の損傷や状態、過去の例にみられない損傷などを診断することが困難であった。また、前記(3)のように各構造部材の劣化、損傷に寄与する運転パラメータに基づいて構造部品の損傷パラメータの確率分布を予測する方法は、確率による評価手法であり、必ずしも現在のプラントの損傷状態を示しているとは限らなかった。さらにこれまでFTAとセンサ信号を用いた損傷診断方法を組み合わせた遠隔監視システムおよび遠隔監視方法は見受けられておらず、また、実施されていない。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、高精度な遠隔監視を行うことができる高温部品の遠隔監視システムおよび遠隔監視方法を提供することにある。
【0008】
また、第2の目的は、定期点検の点検支援や損傷診断時の対応支援を行うことができる高温部品の遠隔監視システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、監視対象となる設備または機器を構成する部品の運転時の状態を検知する検知手段と、前記設備または機器の運転状態を監視する監視手段と、前記検知手段および前記監視手段からの情報に基づいて前記部品の損傷状態を遠隔診断する診断手段とを有する高温部品の遠隔監視システムにおいて、前記部品および損傷モード毎に検索可能なフォールトツリー解析を行う解析手段と、前記診断手段によって計算される設計基準時のクリープ損傷率と温度変化によるクリープ損傷率との変化率及び設計基準時の熱疲労損傷率と温度変化による熱疲労損傷率との変化率によって表される等価運転時間に基づいた診断結果から前記解析手段によりフォールトツリー解析を必要に応じて実行し、前記部品の損傷に関する要因を監視する管理手段とを備えていることを特徴とする。なお、診断手段および管理手段は、監視対象となる設備または機器を構成する部品から離れた個所に配置され、例えば通信手段を介して検知手段から情報を受信し、所定の処理を実行する。また、監視対象となる設備または機器は、同一の設置個所に設けられている必要も単数である必要もなく、通信が可能であれば、複数の設備や機器がそれぞれ離れた位置に設けられていてもよい。
【0010】
第2の手段は、第1の手段において、前記フォールトツリー解析は、予め解析する各項目の発生確率を設定し、この設定された発生確率に基づいて行われることを特徴とする。
【0011】
第3の手段は、第1の手段において、前記管理手段が前記解析手段と前記診断手段を含む知識ベースを備えていることを特徴とする。なお、後述の実施形態では、管理手段には機器管理装置15が対応し、解析手段および診断手段には解析サーバ16が対応する。前記知識ベースは、定期点検時、保守保全者あるいは運用者によって必要に応じてシステムの内容、診断に関する評価関数やその係数が更新される。
【0012】
第4の手段は、第1または第3の手段において、前記診断手段が機器運転中に部品毎の等価運転時間を計算し、前記管理手段が計算された等価運転時間に基づいて部品毎の損傷情報および/または余寿命情報を出力することを特徴とする。等価運転時間には、クリープ損傷に関する等価運転時間Dc−OLと、熱疲労損傷に関する等価運転時間Df−OLと、オンライン等価運転時間LOLとがあり、それぞれ後述の式(3)、式(4)および式(5)によって算出される。
【0013】
第5の手段は、第4の手段において、前記管理手段が対象部品毎に計算された等価運転時間が当該対象部品について予め設定された時間以下になったときに前記解析手段による解析を実行することを特徴とする。前記予め設定された時間は、後述のステップS7におけるしきい値に対応し、例えば等価運転時間が管理時間の50〜80%の範囲内で選択することが望ましい。
【0014】
第6の手段は、第5の手段において、前記管理手段が前記計算された等価運転時間が当該対象部品の少なくとも1つの要因について予め設定された時間以下になったとき警報を出力することを特徴とする。この場合も、前記予め設定された時間は、後述のステップS7におけるしきい値に対応し、例えば等価運転時間が管理時間の50〜80%の範囲内で選択することが望ましい。
【0015】
第7の手段は、第5または第6の手段において、前記予め設定された時間が余寿命から導かれた時間であることを特徴とする。このように余寿命から前記しきい値を設定すると、管理時間を基準に設定した場合よりも、より精度の高い保守、保全が可能となる。
【0016】
第8の手段は、第6の手段において、前記管理手段が、複数の部品について前記警報が発報されているときには、当該部品ごとに計算された総等価運転時間に基づいて交換および/または検査の優先順位を設定することを特徴とする。これにより、損傷の度合いが高いと考えられるものから処理できるので、より安全な保守、保全が可能となる。
【0017】
第9の手段は、第1、第3または第4の手段において、前記管理手段が部品毎の総等価運転時間に基づいて損傷部品種類を特定することを特徴とする。
【0018】
第10の手段は、第9の手段において、前記管理手段が損傷部品種類を特定した後、部品破損確率および/または全体破損確率を算出することを特徴とする。
【0019】
第11の手段は、第4の手段において、前記管理手段が前記余寿命情報に基づいて最小余寿命と最大余寿命を予測し、予測された余寿命から次の定期点検時期の設定および/または交換部品の見積もりを行うことを特徴とする。
【0020】
第12の手段は、第4の手段において、前記管理手段が前記部品毎の損傷情報と定期検査までの期間から前記部品毎に前記定期検査までの損傷状態を予測することを特徴とする。
【0021】
このように第5ないし第12の手段によれば、等価運転時間に基づいて部品の損傷の度合いを予測して部品交換、検査などを実行するようにできるので、定期点検の点検支援や損傷診断時の対応支援を行うことが可能となる。
【0022】
第13の手段は、第1、第4、第6、第8、第9、第10、第11または第12の手段において、前記管理手段からの出力結果を表示する表示手段を備えていることを特徴とする。表示手段は、例えば、部品の損傷に関する情報、余寿命に関する情報、警報の発報、部品の交換および/または検査の優先順位に関する情報、算出された部品破損確率および/または全体破損確率に関する情報、予測された余寿命から次の定期点検時期の設定および/または交換部品の見積もりに関する情報、部品毎の損傷情報と定期検査までの期間から予測した前記部品毎の前記定期検査までの損傷状態に関する情報などを表示する。なお、表示はウェブ画面で行われる。
【0023】
第14の手段は、高温部品の遠隔監視方法において、監視対象となる設備または機器を構成する部品の運転時の温度、圧力、負荷変動の少なくとも1つの状態を検知する工程と、前記設備または機器の運転状態を監視する工程と、前記検知した結果および前記監視した結果に基づいて設計基準時のクリープ損傷率と温度変化によるクリープ損傷率との変化率及び設計基準時の熱疲労損傷率と温度変化による熱疲労損傷率との変化率によって表される部品毎の等価運転時間を計算して前記部品の損傷状態を診断する工程と、前記診断された損傷状態に基づいて前記部品および損傷モード毎に検索可能なフォールトツリー解析を必要に応じて実行する工程と、前記計算された等価運転時間に基づいて部品毎の損傷に関する要因を監視する工程とを備えていることを特徴とする。
【0024】
第15の手段は、第14の手段において、部品毎の総等価運転時間を計算する工程と、前記計算された総等価運転時間を部品毎に比較する工程と、前記部品毎の総等価運転時間の比較結果に基づいて損傷部品種類を特定する工程とをさらに備えていることを特徴とする。
【0025】
第16の手段は、第15の手段において、前記損傷部品種類を特定した後、部品破損確率および/または全体破損確率を算出する工程をさらに備えていることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図1は本発明の実施形態に係る発電設備の診断システムのシステム構成を示す図である。本実施形態に係る診断システムは、発電設備としてガスタービンを用いている。図1において、本診断システムは、発電設備1および複数の発電プラント23と、機器管理装置15と、これらを接続する通信回線13とから基本的に構成されている。
【0028】
発電設備1は、ガスタービン圧縮機2、燃焼器3、およびタービン4から構成されるガスタービンと、ガスタービンにより駆動される発電機5などから構成される。さらに、発電設備1がガスタービンを主機としたコンバインド発電プラントの場合、排熱回収ボイラ6、蒸気タービン7、蒸気タービンにより駆動される発電機8、おおび復水器9などが付加される。これらの主要機器、すなわち、圧縮機2、燃焼器3、タービン4、発電機5,8、排熱回収ボイラ6、蒸気タービン7、復水器9やその他の構成機器にはその状態を監視するために各種のセンサ10a〜10hが取り付けられている。これらのセンサ10a〜10hはケーブル10を介して運転監視装置11に接続され、センサ信号データは運転監視装置11で一旦処理または保管される。
【0029】
運転監視装置11は、センサ信号データと運転情報を、運転監視装置側通信機器12、通信回線13、機器管理装置側通信機器14を通じて機器管理装置15に送る。なお、運転監視装置側通信機器12は運転監視装置11に、機器管理装置側通信機器14は機器管理装置15にそれぞれ一体に構成することもできる。通信回線13としては公衆電話回線などの専用回線、インターネット回線、衛星回線などが含まれる。通信回線13にインターネット回線を用いた場合、データのセキュリティを考慮し、運転監視装置側通信機器12、機器管理装置側通信機器14にはファイヤーウォールを接続する。
【0030】
図1においてガスタービン圧縮機2、燃焼器3、タービン4その他の発電設備機器に取り付けられたセンサ10a〜10hは、発電設備の構成機器の情報、例えば、温度、圧力、振動といった情報を計測する。これのセンサ10a〜10hから得られたセンサ信号データは前述のようにケーブル10を介して運転監視装置11に送られる。運転監視装置11は、運転中のガスタービン発電設備1が正常な状態にあるか否かを常に判定する。運転中のガスタービン発電設備1の正常と異常の判定は、通常運転中のガスタービンの異常判定に用いる方法でよい。この方法としては、例えば、排ガスの温度、振動の許容値を基準とする異常判定法を用いる。前記各部からなるガスタービン発電設備1が正常な状態にあれば、センサ10により選られた情報や運転情報は運転監視装置11に接続されたデータ保管装置に格納され、さらにその一部のデータは1回/1日程度の頻度で機器管理装置15に送信される。
【0031】
特に、ガスタービン機器の中で、重要な機器の損傷に大きく関わる情報(温度および圧力)は、運転監視装置11から機器管理装置15に1回/1秒の頻度で送信される。ガスタービン発電設備1が何らかの異常な状態にある場合、発電設備1側の通信装置12、通信回線13および機器管理装置側の通信装置14を通じてセンサ10a〜10hから得られた全てのデータは機器管理装置15に1回/1秒程度の頻度で送信される。なお、これらのデータ転送頻度は必ずしもここで挙げた頻度である必要はなく、ガスタービン機器の情報送信の重要性、緊急性、経済性、通信回線の安定性、その他の状況に応じて適宜変更できる。
【0032】
機器管理装置15は単独または複数台の計算機により構成されるが、この実施形態では、図1のように構成されている。すなわち、この実施形態では、機器管理装置15は、解析サーバ16、WWWサーバ19、WWWブラウザ(PC)20,21とLAN22で構成される。ここでWWWとは、ワールド・ワイド・ウェブのことである。またLANとはローカル・エリア・ネットワークのことである。解析サーバ16内には損傷に関するデータベース17と損傷に関する知識ベース18がある。解析サーバ16、WWWサーバ19、WWWブラウザ20,21、LAN22により構成される機器管理装置15はクライアント・サーバシステムを形成している。図1に示した実施形態では、機器管理装置15は解析サーバ16、WWWサーバ19、WWWブラウザを備えたPC(パーソナルコンピュータ)20,21の4台の計算機で構成しているが、LAN22に接続する計算機の数は必要に応じて増減できる。また、それぞれの計算機のLAN22への接続形態も任意で良い。解析サーバ16、WWWサーバ19、WWWブラウザを備えたPC21,22の設置場所は一個所にする必要はなく、例えば研究部署、保守保全(計画)部署、設計部署などに分散して設置することもできる。
【0033】
前記解析サーバ16の損傷に関する知識ベース18内には、部品、損傷モードごとに検索可能なFTAシステムが設けられている。さらに、前記知識ベース18内には遠隔状態診断システムも設けられている。なお、これらFTAシステムと遠隔状態診断システムはお互いにデータの交換が可能であれば、必ずしも損傷に関する知識ベース18内に設ける必要はなく、機器管理装置15内あるいは運転監視装置11内に設けてもよい。
【0034】
図2は前記FTAのツリー構造を示す説明図である。このFTAは図2のようにあらかじめ作られる。この実施形態の場合、各部品に対して、現象名、主要因、副要因1、副要因2を分析し、それぞれツリー構造として示している。これらは過去の経験データや定検時の記録に基づき作られ、さらに異常発生時や定検時などに随時更新される。なお、FTAの形式、項目は必ずしもこれと同じでなくても良く、対象なる診断システムの構成によって種々異なることはいうまでもない。
【0035】
ガスタービン発電設備1の状態の正常、異常にかかわらず、運転監視装置11から送信されたセンサ10a〜10hからの各種のセンサ信号データ、運転情報は機器管理装置15内にある解析サーバ16に送られ、解析サーバ16内にあるデータベース17に保管される。ガスタービン発電設備1からのセンサ10a〜10hの情報および運転情報および解析サーバ16内で解析、処理された各種の情報は、機器管理装置15内の計算機で閲覧、検索、処理が可能に設定することができる。これにより、例えば、研究部署では解析サーバ16内で解析されたデータに基づいて機器の診断結果の評価を行い、保守保全(計画)部署では、解析サーバ16内で解析されたデータに基づいて対象とする機器の保守保全計画を立案し、設計部署では、解析サーバ16内で解析されたデータを機器の設計開発支援に用いることが可能となる。解析サーバ16は運転監視装置11からの情報を受け取ると、解析サーバ16内の演算処理部はデータベース17にアクセスし、機器の現在までの運転情報を呼び出す。また、解析サーバ16は、現在の運転情報とセンサ10a〜10hからの情報を用いてガスタービン発電設備1を構成する機器の損傷と寿命診断を行う。なお、これらの診断の診断対象は1つの発電設備1に限ったことではなく、他の発電設備23にも拡張することで可能であり、遠隔の地にある1つの機器管理装置15で複数の発電設備1,23・・・を診断することができる。
【0036】
図3は本実施形態に係る遠隔診断の処理手順を示すフローチャートである。
【0037】
この処理では、処理が開始されると、FTAシステム支援の基準となるしきい値を部品ごとにそれぞれの管理基準(交換基準寿命)をもとに決める(ステップS1、S2)。この管理基準は、例えばガスタービンの燃焼器3では80%、動翼では70%とする。これらのしきい値はこれまでの定検データ等をもとに決めればよい。次いで、ステップS3で監視したい部品種類を選択する。ステップS4で監視したい部品ナンバー(シリアルナンバー)を選択する。ステップS3およびステップS4では監視可能なすべての部品を選択してもよい。これらの部品が選択されると、ステップS5で管理基準に対する等価運転時間を計算する。等価運転時間の計算方法に関しては図4を用いて後述する。次にステップS4で選択した部品がステップS2で設定したしきい値以上であるどうかを判断する(ステップS7)。この判断で、しきい値以上であれば、FTAシステム支援モードとなり(ステップS8)、ステップS4で選択した部品の損傷に関する要因をFTAシステムで監視する(ステップS9)。監視とアラーム発令の仕方に関しては、図6を参照して後述する。
【0038】
ステップS10では、仮に損傷に関する要因のうち、どれか1つでも該当するものがあれば、アラームを鳴らす(出力する)。さらにステップS11で他の部品で同様のアラームが発生していなければ、ステップS14にスキップし、現在の損傷はステップS4で選択した部品で発生している可能性が高いとして損傷部品の種類を特定する。一方、ステップS11で、他の部品についてもアラームが発生していた場合には、ステップS12において、アラームが発生している部品ごとの総等価運転時間を計算し、ステップS13において、それぞれの部品ごとの総等価運転時間を比較し、ステップS14で前記比較結果に基づいて損傷部品を特定する。そして、損傷部品の種類が特定されると、その部品の破損確率および全体の破損確率を算出する(ステップS15,S16)。また、アラームが発生している部品ごとに計算された総等価運転時間に基づいて交換や検査する優先順位を緊急性を有するものから順に設定する。
【0039】
図4は前述のステップS5における等価運転時間の計算方法を示すフローチャートである。同図において、符号401が診断を行うガスタービンもしくはガスタービンの運用者側、符号402が設備診断者側の処理をそれぞれ示している。この処理手順では、まず、ガスタービン側401においてガスタービン発電設備の各部の運転情報をセンサ10a〜10hから得る(ステップS21)。さらにセンサ信号データから高温部品の境界条件を決定する。このとき予めセンサ信号データと高温部品の境界条件を式1のように表しておく。
【0040】
【数1】
Figure 0004067811
対象高温部品の温度Tを決定するにあたり、ガスタービンの構成機器に取り付けられたいくつかのセンサ情報(温度)を基に対象高温部品の熱境界条件を推定する。熱境界条件は対象高温部品の周辺ガス温度Tと対象高温部品の冷却ガス温度Tとなる。これらの温度とセンサ情報(温度Tα、Tβ)との関係式を予め式1のように作成する。なお、ここで示す関係式では対象高温部品の熱境界条件がセンサ情報の1次関数として表されているが、それ以外の関数形でも良く、用いるセンサ情報をさらに増やしても良い。
【0041】
そして、ステップS22で、設備診断者側402では、下記に示した式2
【数2】
Figure 0004067811
の各高温部品の温度、応力、ひずみとの関係式と、前記境界条件とから各高温部品の温度T、応力σ、ひずみεを算出し(ステップS22)、さらに、ステップS22で算出された情報に基づいて材料の損傷率の変化を求める(ステップS23)。材料の損傷率の変化に関しては、設計基準における損傷率をもとにあらかじめ作成しておく。そして、ステップS23で求めた損傷率の変化と、ガスタービン側401から入力されるガスタービンの運転情報から(ステップS24)、材料のクリープ損傷、熱疲労損傷を算出する(ステップS25)。この算出には、
【数3】
Figure 0004067811
および
【数4】
Figure 0004067811
を用いる。
【0042】
ガスタービンに取り付けられたセンサ情報(温度Tα、Tβ)と運転情報とから構成機器のクリープ損傷に関する等価運転時間Dc−OLを算出する場合には式1〜式3を用いる。式3ではオンライン等価運転時間LOLのうちクリープ損傷に支配される部分は運転時間Hと設計基準時のクリープ損傷率Dc0と温度変化によるクリープ損傷率Dの変化率によって表される。
【0043】
ガスタービンに取り付けられたセンサ情報(温度Tα、Tβ)と運転情報から構成機器の熱疲労損傷に関する等価運転時間Df−OLを算出する場合には式4を用いる。式4ではオンライン等価運転時間LOLのうち熱疲労損傷に支配される部分は、設計基準時の熱疲労損傷率Dfoと温度変化による熱疲労損傷率Dの変化率によって表される。式4中、3つの項はそれぞれ、起動停止に関する熱疲労、運転中の巨視的な負荷変動に関する熱疲労、トリップ停止時の熱疲労を表す項である。熱疲労損傷の評価に際して、必ずしもこれらすべての項を用いる必要はなく、別の項を付加してもよい。
【0044】
さらに、算出されたクリープ損傷、熱疲労損傷に基づいて、
【数5】
Figure 0004067811
で示される式5を用いて等価運転時間LOLを算出する(ステップS26)。
【0045】
この結果はガスタービンの運用者側401に損傷情報として提供される(ステップS27)。ガスタービンの運用者側401から運転計画情報を入力すると(ステップS28)、それに基づく余寿命を設備診断者側402で算出する(ステップS29)。そして、設備診断者側402では、算出した余寿命に関する情報をガスタービンの運用者側401に提供する(ステップS30)。なお、このフローチャートでは、ステップS27で損傷情報を、また、ステップS30で余寿命情報をそれぞれガスタービンの運用者側401に提供しているが、必ずしも前記損傷情報や余寿命情報をガスタービンの運用者側401に提供しなくとも設備診断者側402でのサービスは可能である。
【0046】
なお、前記式1、式2、式3、式4及び式5は等価運転時間を求めるための一つの例であり、これらの形に限定されるわけではない。
【0047】
図5は本実施形態に係る発電設備1の診断システムに適用可能なセンサ信号データ、運転情報、メンテナンス情報を示す図である。
【0048】
センサ信号データとしては、排ガス温度a1、ホイールスペース温度a2、吐出空気温度a3、吐出空気圧力a4、燃焼器保炎器温度a5、燃料流量a6、入口空気温度a7、入口空気圧力a8、入口空気湿度a9、入口可変翼角度a10、回転数a11、軸受振動a12、軸振動a13、軸受メタル温度a14、圧縮機各段圧力a15、圧縮機各段の空気温度a16、圧縮機各段の圧力変動a17、吸い込み空気のNaセンサa18、圧縮機翼ひずみa19、圧縮機翼温度a20、タービン翼ひずみa21、タービン翼温度a22、燃焼器ひずみa23、燃焼器温度a24、ケーシング温度a25、ケーシングひずみa26、ケーシング加速度a27、ケーシング変位a28、排ガス成分a29、燃料成分a30がある。運転情報としては起動停止回数b1、燃焼時間b2、トリップ回数b3、負荷変動回数b4、発電出力b5、発電効率b6、圧縮機効率b7がある。メンテナンス情報としてはき裂長さc1、き裂数c2、減肉重量c3、減肉体積c4、減肉面積c5、減肉数c6、コーティング剥離面積c7、コーティング剥離数c8、腐食面積c9、腐食数c10、定期検査日c11、定期検査回数c12、圧縮機水洗浄回数c13、圧縮機水洗浄日c14、圧縮機水洗浄水pHc15などがある。これらの情報はガスタービンの損傷状態の変化により何らかの影響を受ける情報であるが、高温部品の状態診断に際し必ずしもこれらのデータや情報を全て用いる必要はなく、主要なデータや情報を選択して用いれば良い。またこの他のデータや情報を用いても良い。
【0049】
図6は本手法を用いて行った状態診断(損傷診断)および寿命予測を示す図である。同図では、損傷診断および寿命予測をグラフによって示している。図において、横軸が機器の実運転時間、縦軸が本実施形態におけるオンライン等価運転時間LOLである。式5で示されるオンライン等価運転時間LOLをプロットすると、図の例では、直線状に示された管理基準となる等価運転時間を表す直線とは異なる曲線となり、この曲線がオンライン損傷診断結果を示している。本実施形態に係る等価運転時間を考慮した遠隔診断によれば、図に示すように、現在の損傷診断結果がリアルタイムで示され、さらに最小残(余)寿命、最大残(余)寿命などを含め、図中の斜線部に示すように、寿命の予測値と予測範囲が定量的に示される。なお、この定量的に示された寿命の予測値と予測範囲に基づいて定期検査時期の設定や費用の見積もりが精度良く行える。これらの定期検査時期の設定や費用の見積もりは解析サーバ16、WWWサーバ19、WWWブラウザ20,21を備えたPCなどの表示装置(ディスプレイ)に表示され、設備診断者、保守保全者あるいは運用者側のサーバやPCで確認できる。
【0050】
本実施形態における遠隔監視システムでアラームを発令する場合には、例えば以下のように処理される。
【0051】
仮に運転中の燃焼器のFTAシステム監視を行う等価運転時間のしきい値を管理基準の80%とする。現在運転中の燃焼器3の等価運転時間をリアルタイムで計算し、80%を越えた場合、FTAシステム監視によって定量的に示された寿命の予測値と予測範囲を示すグラフが呼び出される。その中で、他のモニタ項目である主要因や副要因のうち、どれか1つでも該当するものがあれば、それに該当する現象を運用者や保守保全者に知らせるようにアラームを発令(警報を発報)する。例えば、前述の図2のFTAのツリー構造を示す図において、現在運転中に図7の部品名と損傷モード(現象名)と要因を階層構造(ツリー構造)で示すように副要因1の「燃料量大」701という要因が該当すれば、燃焼器3のクラック702の可能性を運用者や保守保全者に知らせる。仮にいくつかのモニタ項目で同時に該当する項目がある場合には、それぞれの副要因に対する発生確率をあらかじめ決めておけば、最も発生確率の高い現象が容易に分かる。
【0052】
図8はオンライン損傷診断結果を示すウェブ画面800の出力例を示す図である。同図に示すようにウェブ画面800にはFTA表示画面であることの表示801と、機器名、機器コード、運転開始日、運用者名などの情報802が表示され、また、前記表示802の下方には、現在の損傷率LOL8031と現在に至るまでの等価運転時間の変化過程がグラフ8032で画面801中央の表示部803に示され、機器の寿命の予測値と予測範囲が定量的に表示される。この後、さらに寿命の診断を行うために、図8の画面では、寿命を算出する際に用いる運転モード804が選択できる。ここでは、代表的な
▲1▼ WSS(一週間の運転)
▲2▼ DSS(一日の運転)
▲3▼ ベースロード
▲4▼ 非常用/ピークロード用
▲5▼ ユーザ定義モード
▲6▼ マニュアル定義モード
などが表示画面801上で選択可能である。運用者は、これらのモードを選択する(ウェブ画面800上でクリックする)ことによって機器の寿命の評価を行うことができる。
【0053】
なお、前記ユーザ定義モードでは、ユーザが希望の運転モードを登録しておき、マニュアル定義モードでは、その都度、様々な運転モードを入力し、それに応じた寿命予測を行うことができるようにしたものである。さらに、画面801内のボタンをクリックすることによってで保守保全サービスセンタ805への連絡も可能となっている。なお画面の内容は、ガスタービン発電設備の現在の損傷状態を示す情報と運用者の運転計画を入力可能な画面内容であれば、必ずしも図8に示すような内容である必要はない。なお画面801の内容は、ガスタービン発電設備の運用者、保守保全者ともに閲覧可能である。
【0054】
図9はオンライン寿命診断のウェブ画面900の出力例を示す図である。図9では図8で選択した運転モード804に従い算出された寿命の最大値と最小値の予想値がグラフ9031と数字9041の両方示される。すなわち、グラフ9031は画面900中央の表示部903に、数字はその下の表示部904にそれぞれ表示される。また、前記表示部903の上方には、オンライン余寿命表示画面であることの表示901と、機器名、機器コード、運転開始日、運用者名などの情報802も表示される。さらに図9の画面901では、設備の運転について、▲1▼ 運転中止
▲2▼ 補修部品の注文
▲3▼ 運転の継続
▲4▼ 見積りの請求
▲5▼ サービスセンタとの相談
などの指示項目905が表示され、これらの指示項目905をウェブ画面901上で選択することができる。
【0055】
なお、画面901の内容は、ガスタービン発電設備における現在の余寿命の表示とそれに基づく設備運用者の運転計画が入力できるようなものであれば、必ずしも図9に示すような内容である必要はない。また、画面の内容は、ガスタービン発電設備の運用者、保守保全者ともに閲覧可能である。また、表示部903に表示されたグラフでは、t−tが最小残寿命tminを、t−tが最大残寿命tmaxを示す。
【0056】
図10はFTA支援損傷診断のウェブ画面1000の出力例を示す図である。この画面では、図7で示したようなFTA1001を画面中央の表示部1003に表示するだけでなく、現在等価運転時間の多い部品の損傷モードに関連する項目を他の画面から割り込み表示する。さらに、過去データから該当する損傷が発生する確率を計算し、現在の損傷の可能性を数値で示す(図10における「01」、「02」、「03」の表示1005)。この画面から、さらに詳細なFTA診断の選択や等価運転時間の計算を行うことができる。なお、前記表示部1003の上方には、他のウェブ画面800,900と同様にFTA表示画面であることの表示1001と、機器名、機器コード、運転開始日、運用者名などの情報1002も表示される。また、等価運転時間1006、損傷診断(FTA支援)1007の表示部分を選択すれば、それぞれ図6に示した等価運転時間を示す画面、後述の図11に示す損傷診断(FTA支援)を示す画面が表示され、サービスセンタ1008の表示部分を選択すればサービスセンタに接続される。
【0057】
図11は部品別損傷診断のウェブ画面1100の出力例を示す図である。図11では、画面中央の表示部1103に対象となる設備の各部品と検査交換優先順位との関係を示す表1104が表示される。この表1104では、縦方向に部品管理コードが割り当てられ、横方向には個々の部品の情報、例えば、部品名称、前回交換日、次回交換予定日、現在の損傷率、予測残寿命、該当アラームの発生有無、その他の特記事項などが記入される。さらに該当する部品名を選択すれば(ウェブ画面上でクリックする)、損傷情報の詳細や損傷の画像を見ることができる。さらに項目ごとにソートすることが可能である。なお、画面の内容は、ガスタービン発電設備の運用者、保守保全者ともに閲覧可能でも良いし、保守保全者のみが閲覧可能にしても良い。また、前記表示部1103の上方には、損傷診断(FTA支援)表示画面であることの表示1101と、機器名、機器コード、運転開始日、運用者名などの情報1102も表示される。また、等価運転時間1105、FTA1106の表示部分を選択すれば、それぞれ図6に示した等価運転時間を示す画面、図6に示したFTAを示す画面が表示され、サービスセンタ1107の表示部分を選択すればサービスセンタに接続される。
【0058】
図12は設備運転情報のウェブ画面1200の出力例を示す図である。図12の画面では、保守保全者が関係するすべての発電設備に関する情報が閲覧可能である。例えば、現在運転中の設備1203、現在停止中の設備1204、計画中の設備などである。これにより対象機器の管理・閲覧が可能である。例えば、機器ごとの情報としては対象機器の管理コード、顧客名、機種名、運転開始日、現在の状況、次回メンテナンス予定、その他の情報である。さらに、個々の機器ごとに部品情報を呼び出すことも可能である。また、この画面1200を用いて損傷診断、寿命診断(余寿命評価)、過去の損傷事例の検索、補修部品の在庫、補修部品の製造状況などを管理・閲覧できる。これらのことは、該当する損傷診断表示1205、寿命診断(余寿命評価)表示1206、過去の損傷事例の検索1207、補修部品の在庫1208の各項目を選択する(ウェブ画面上でクリックする)ことによってサイトが移動し実行される。なお、この画面1200の内容は、機器の保守保全者以外の第三者に開示はしない。
【0059】
また、前記表示部1203の上方には、設備運転情報の表示画面であることの表示1101と、機器名、機器コード、運転開始日、運用者名などの情報1202も表示される。
【0060】
以上のように、本実施形態では、運用者や保守保全者は、FTAシステムと等価運転時間を用いた遠隔状態診断により機器の運転状態や損傷の診断、寿命の予測を高精度で行うことができる。
【0061】
運用者側は運転計画および保守保全計画を選択できる余地があるので、保守保全コストの削減、ガスタービン発電設備1の信頼性の向上、機器運用の自由度を高めることができる。
【0062】
一方、保守保全者は、機器管理装置11を用いて、ガスタービン発電設備1の損傷状態および寿命の予測値をリアルタイムで知ることができる。さらに、運転監視装置7に入力されたガスタービン発電設備1の運用者の保守保全希望をいち早く知ることができる。これらのことから、保守保全者は運用者からの保守保全の要求にすばやく応じることができる。
【0063】
なお、ここでいう設備の保守保全者とは、ガスタービン発電設備を設置した者、ガスタービン発電設備の受注者、設備管理装置を設置した者およびこれらの管理者、運用者、責任者などをいう。本発明が対象とするのはガスタービン発電設備に限ったことではなく、ガスタービンを用いたコンバインド発電プラント、コジェネレーション・プラントにも適用可能である。
【0064】
また、機器運転中に部品毎の等価運転時間を計算し、計算された等価運転時間に基づいて部品毎の損傷情報および/または余寿命情報を出力するので、また、従来、運転情報とメンテナンス情報のみで算出していた等価運転時間に、検出手段からの情報、例えば温度情報を加えることができるので、運転中に迅速(リアルタイム)かつ正確な損傷・寿命診断が可能になる。
【0065】
また、部品毎の総等価運転時間に基づいて損傷部品種類を特定するので、故障(損傷)箇所の特定が容易になる。
【0066】
また、部品ごとに計算された総等価運転時間に基づいて交換および/または検査の優先順位を設定するので、通常の点検(定検)時の対象範囲、順番を決めやすくなり、効率的かつ経済的なな保守保全作業が可能なる。
【0067】
また、余寿命情報に基づいて最小余寿命と最大余寿命を予測し、予測された余寿命から次の定期点検時期の設定および/または交換部品の見積もりを行うので、必要に応じて定期点検を設定することが可能になり、無駄を最小限に抑えることができる。また、保守保全作業計画の立案が容易となり経済的に処理することが可能になる。
【0068】
また、計算された等価運転時間が当該対象部品の少なくとも1つの要因について予め設定された時間以下になったとき警報を出力するので、迅速にトラブル対策を講じることが可能になる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、設計基準時のクリープ損傷率と温度変化によるクリープ損傷率との変化率及び設計基準時の熱疲労損傷率と温度変化による熱疲労損傷率との変化率によって表される等価運転時間に基づいて診断するので、高精度の損傷診断が可能な高温部品の遠隔監視システムおよび監視方法を提供することができる。
【0071】
さらに、本発明によれば、表示手段に部品の損傷に関する情報、余寿命に関する情報、警報の発報、部品の交換および/または検査の優先順位に関する情報、算出された部品破損確率および/または全体破損確率に関する情報、予測された余寿命から次の定期点検時期の設定および/または交換部品の見積もりに関する情報、部品毎の損傷情報と定期検査までの期間から予測した部品毎の定期検査までの損傷状態に関する情報などを表示させるので、定期点検の点検支援や損傷診断時の対応支援が可能な高温部品の遠隔監視システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る遠隔診断システムのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態で使用されるFTA構造を示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係る遠隔診断の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態において計算される等価運転時間の計算手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における遠隔状態診断に適用されるセンサ信号データ、運転情報およびメンテナンス情報の一例を示す図である。
【図6】等価運転時間に基づいて行われるオンライン損傷診断および寿命予測の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態における損傷モード(現象名)を具体的に示したFTA構造を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態におけるオンライン損傷診断のウェブ画面の出力例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態におけるオンライン余寿命診断のウェブ画面の出力例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態におけるFTA支援損傷診断のウェブ画面の出力例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態におけるFTA支援損傷診断(部品別リスト)のウェブ画面の出力例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態における設備運転情報のウェブ画面の出力例を示す図である。
【符号の説明】
1 (ガスタービン)発電設備
2 圧縮機
3 燃焼器
4 タービン
5 発電機(ガスタービン駆動)
6 排熱回収ボイラ
7 蒸気タービン
8 発電機(蒸気タービン駆動)
9 復水器
10a〜10h センサ
11 運転監視装置
12 運転監視装置側通信装置
13 通信回線
14 機器管理装置側通信装置
15 機器管理装置
16 解析サーバ
17 損傷に関するデータベース
18 損傷に関する知識ベース
19 WWWサーバ
20,21 WWWブラウザ
22 LAN
23 発電プラント
800,900,1000,1100,1200 ウェブ画面
803,903,1003,11003 表示部

Claims (16)

  1. 監視対象となる設備または機器を構成する部品の運転時の状態を検知する検知手段と、
    前記設備または機器の運転状態を監視する監視手段と、
    前記検知手段および前記監視手段からの情報に基づいて前記部品の損傷状態を遠隔診断する診断手段と、
    を有する高温部品の遠隔監視システムにおいて、
    前記部品および損傷モード毎に検索可能なフォールトツリー解析を行う解析手段と、
    前記診断手段によって計算される設計基準時のクリープ損傷率と温度変化によるクリープ損傷率との変化率及び設計基準時の熱疲労損傷率と温度変化による熱疲労損傷率との変化率によって表される等価運転時間に基づいた診断結果から前記解析手段によりフォールトツリー解析を必要に応じて実行し、前記部品の損傷に関する要因を監視する管理手段と、
    を備えていることを特徴とする高温部品の遠隔監視システム。
  2. 前記フォールトツリー解析は、予め解析する各項目の発生確率を設定し、この設定された発生確率に基づいて行われることを特徴とする請求項1記載の高温部品の遠隔監視システム。
  3. 前記管理手段は、前記解析手段と前記診断手段を含む知識ベースを備えていることを特徴とする請求項1記載の高温部品の遠隔監視システム。
  4. 前記診断手段は機器運転中に部品毎に前記等価運転時間を計算し、前記管理手段は計算された等価運転時間に基づいて部品毎の損傷情報および/または余寿命情報を出力することを特徴とする請求項1または3記載の高温部品の遠隔監視システム。
  5. 前記管理手段は、前記対象部品毎に計算された等価運転時間が当該対象部品について予め設定された時間以下になったときに前記解析手段による解析を実行することを特徴とする請求項4記載の高温部品の遠隔監視システム。
  6. 前記管理手段は、前記計算された等価運転時間が当該対象部品の少なくとも1つの要因について予め設定された時間以下になったとき警報を出力することを特徴とする請求項4記載の高温部品の遠隔監視システム。
  7. 前記予め設定された時間が余寿命から導かれた時間であることを特徴とする請求項5または6記載の遠隔監視システム。
  8. 前記管理手段は、前記警報が複数の部品について発報されているときには、当該部品ごとに計算された総等価運転時間に基づいて交換および/または検査の優先順位を設定することを特徴とする請求項6記載の高温部品の遠隔監視システム。
  9. 前記管理手段は、部品毎の総等価運転時間に基づいて損傷部品種類を特定することを特徴とする請求項1、3および4のいずれか1項に記載の高温部品の遠隔監視システム。
  10. 前記管理手段は、損傷部品種類を特定した後、部品破損確率および/または全体破損確率を算出することを特徴とする請求項9記載の高温部品の遠隔監視システム。
  11. 前記管理手段は、前記余寿命情報に基づいて最小余寿命と最大余寿命を予測し、予測された余寿命から次の定期点検時期の設定および/または交換部品の見積もりを行うことを特徴とする請求項4記載の高温部品の遠隔監視システム。
  12. 前記管理手段は、前記部品毎の損傷情報と定期検査までの期間から前記部品毎に前記定期検査までの損傷状態を予測することを特徴とする請求項4記載の高温部品の遠隔監視システム。
  13. 前記管理手段からの出力結果を表示する表示手段を備えていることを特徴とする請求項1、4、6、8、9、10、11および12のいずれか1項に記載の高温部品の遠隔監視システム。
  14. 監視対象となる設備または機器を構成する部品の運転時の温度、圧力、負荷変動の少なくとも1つの状態を検知する工程と、
    前記設備または機器の運転状態を監視する工程と、
    前記検知した結果および前記監視した結果に基づいて設計基準時のクリープ損傷率と温度変化によるクリープ損傷率との変化率及び設計基準時の熱疲労損傷率と温度変化による熱疲労損傷率との変化率によって表される部品毎の等価運転時間を計算して前記部品の損傷状態を診断する工程と、
    前記診断された損傷状態に基づいて前記部品および損傷モード毎に検索可能なフォールトツリー解析を必要に応じて実行する工程と、
    前記計算された等価運転時間に基づいて部品毎の損傷に関する要因を監視する工程と、
    を備えた高温部品の遠隔監視方法。
  15. 部品毎の総等価運転時間を計算する工程と、
    前記計算された総等価運転時間を部品毎に比較する工程と、
    前記部品毎の総等価運転時間の比較結果に基づいて損傷部品種類を特定する工程と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項14記載の高温部品の遠隔監視方法。
  16. 前記損傷部品種類を特定した後、部品破損確率および/または全体破損確率を算出する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項15記載の高温部品の遠隔監視方法。
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