JP2723383B2 - プラント機器の寿命診断方法および装置 - Google Patents

プラント機器の寿命診断方法および装置

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JP2723383B2 JP14758391A JP14758391A JP2723383B2 JP 2723383 B2 JP2723383 B2 JP 2723383B2 JP 14758391 A JP14758391 A JP 14758391A JP 14758391 A JP14758391 A JP 14758391A JP 2723383 B2 JP2723383 B2 JP 2723383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラント機器の寿命診断
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンプラントなどの構造部材の
寿命診断において、検査記録や運転記録、設計情報とい
った測定値などの定量化された定量的な状態情報から診
断部位の余寿命を推定する定量的診断方法および装置
は、例えば特公平1−27377号公報に示されている
ように、すでに提案されている。この公報に開示されて
いる診断技術においては、部材にかかる流体温度や流体
圧力、部材表面温度、回転速度、負荷、振動などの諸量
の測定結果をもとに算出した部材の温度および応力の分
を設計情報として保持し、また部材の材料固有の特性
とその変化を表わす材料特性と前記設計情報をもとに、
材料の劣化を考慮して使用部材の寿命を算出することに
より、運転に支障を来たすことなく使用できる期間を予
知し診断するものである。しかし、実機の寿命診断で
は、複数の定量寿命予測を行い、部材の検査情報や履歴
情報、金属組織などに関する画像情報など、定量化の困
難もしくは不能な診断時の定性的な状態情報や、構造物
と類似の機器部材についての損傷事例または破損事例な
どの統計的情報などからなる運用履歴情報による定性的
寿命予測と併せて、設計や検査、保守管理および寿命診
断に関わる専門的経験情報に基づき総合的に寿命を診断
する必要がある。しかし、定量的情報を十分得ることが
できない場合も多く、この場合は定性的寿命予測の組み
合わせで寿命診断を行わねばならなくなる。しかし、こ
れらの総合的判断には高度で幅広い専門的知識が要求さ
れ、経験豊富な専門家以外にそのような診断を行うのは
きわめて困難である。そこで、これらの判断手順のシス
テム化の重要性も指摘されている(例えば、 K. Fujiya
ma et al., Proceedings of the International Confer
ence on Life Assessment and Extension, Session, p
p.20-30, (1988)) 。しかし、従来、それを実現する具
体的方法や装置は提案されていない。
【0003】寿命診断結果によっては、機器の補修、取
替あるいはプラントの運転制限などの対策が必要とされ
るが、保守管理の方策を策定するためには、機器に関す
る設計や補修、寿命診断などに関する高度で幅広い専門
知識が要求されるため、判断手順のシステム化が望まれ
る。
【0004】さらに、プラントの運転効率や補修、取替
作業の効率向上を図るためには、プラント全体を統轄し
た補修、取替および運転制限計画の立案が必要とされる
が、そのためには、プラントを構成する各機器の設計、
寿命診断、保守、運用および経済予測に関する総合的な
専門知識が要求されるところ、それが従来技術では困難
であったため、プラント全体を統轄して保守管理計画を
立案するシステムが要求される訳である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実機の寿命診断におい
て十分な定量情報が得られない場合や、より的確な保守
管理指針が求められる場合、複数の宝量寿命予測結果お
よび定性的寿命予測結果を重ね合せ、信頼性の高い寿命
予測を行う方法および装置が必要とされる。
【0006】また、プラント機器の保守管理方法の策定
には高度の専門知識が要求され、保守管理指針を導く方
法が必要とされる。さらに、プラント全体の効率を考慮
した保守管理計画を効率的に導く方法および装置を開発
する必要がある。ここで、保守管理指針というのはプラ
ントを構成する個々の機器を構成する部品に対し同一機
器の他の部品のことを考慮せずに一次的に単独に定めら
れる保守管理工程のことを意味し、保守管理計画という
のは一次的に定められる個々の部品の保守管理工程を総
合的に、すなわち機器を構成する部品全体を考慮し、よ
り合理的に定められる保守管理工程のことを意味するも
のである。
【0007】本発明は、蒸気タービンなどのプラントの
構造物の破損を未然に予知し、それにより高精度および
高信頼性の寿命診断を行い、経済性の高い保守管理指針
ないし保守管理計画を効率的に立案することの可能な、
プラント機器の寿命診断方法および装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によるプラント機器の寿命診断方法は、プラン
トを構成する機器の部品およびその部品を構成する部材
の診断時の定量的な状態情報に基づき定量寿命予測に関
する情報を参照して部品および部材の定量寿命予測を行
う定量寿命評価手法と、部品の診断時の定性的な状態情
報に基づき定性的寿命予測に関する経験知識情報を参照
して部品および部材の定性的寿命予測を行う定性的寿命
評価手法とを用いて各寿命評価手法ごとに部品および部
材の一次寿命予測を行い、定量寿命予測の結果および定
性的寿命予測の結果に対する確からしさに関する情報に
基づき定量寿命予測および定性的寿命予測の結果に対す
る確からしさを予め定めた予測寿命範囲ごとに規格化し
予測寿命に対する確からしさの分布を表す分布関数とし
て表現し、各部品および各部材ごとに、各寿命評価手法
によって得られた寿命予測結果につき予測寿命を共通の
基準軸として規格化された確からしさの重ね合せを行
い、その各寿命予測結果の重ね合せにより得られた確か
らしさの値の最大値に対応する寿命により部品および部
材の寿命を総合的に予測するものである。
【0009】上記目的を達成するために本発明によるプ
ラント機器の寿命診断装置は、プラントを構成する機器
の部品およびその部品を構成する部材の定量寿命予測に
関する定量的な情報を保持する共通データベース、部品
および部材の定性的寿命予測に関する経験知識情報並び
に定量寿命予測および定性的寿命予測の結果に対する確
からしさに関する情報を保持する知識ベース、部品の
断時の定性的な状態情報を格納する履歴データベース、
および部品および部材の診断時の定量的な状態情報を格
納する一時データベースにより構成されるデータベース
と、一時データベースに格納された部品および部材の診
断時の定量的な状態情報に基づき、共通データベースに
保持された定量寿命予測に関する定量的な情報を参照し
て定量寿命予測を行う定量寿命評価手法、および履歴デ
ータベースに格納された部品の診断時の定性的な状態情
報に基づき、知識ベースに保持された定性的寿命予測に
関する経験知識情報を参照して部品および部材の定性的
寿命予測を行う定性的寿命評価手法を用いて各寿命評価
手法ごとに部品および部材の一次寿命予測を行い、知識
ベースに格納されている定量寿命予測および定性的寿命
予測の結果に対する確からしさに関する情報に基づき一
次寿命予測に係る定量寿命予測および定性的寿命予測の
結果に対する確からしさを予め定めた予測寿命範囲ごと
に規格化し予測寿命に対する確からしさの分布を表す分
布関数として表現し、各部品および各部材ごとに、各寿
命評価手法によって得られた寿命予測結果につき予測寿
命を共通の基準軸として規格化された確からしさの重ね
合せを行い、その各寿命予測結果の重ね合せにより得ら
れた確からしさの値の最大値に対応する寿命により部品
および部材の寿命を総合的に予測する診断手段とを備え
たものである。
【0010】
【作用】機器を構成する部品およびその部材の寿命診断
および保守に関わる入力情報1は、定期検査などの検査
記録11や、過去の補修記録12、過去の運転記録や今
後の運用予想からなるプラントや機器の運転状態13、
および設計情報、材料情報、設計経験情報および保守管
理経験情報からなる専門知識14が入力情報1としてデ
ータベース2に格納される。データベース2は履歴デー
タベース21、共通データベース22、一時データベー
ス23、および知識ベース24からなっている。入力情
報1のうち、検査記録11、補修記録12および運転状
態13は診断時のプラントや機器の状態を表す情報であ
り、診断の度に一時データベース23に格納される。ま
た、材料劣化の検査結果や補修・運転状態等に関して
は、その履歴も寿命予測の助けとなるため、診断の度に
履歴データベース21に追加され、適宜参照される。一
方、設計情報や経験知識には、プラントや機器、診断時
期などに無関係の一般的な情報も含まれており、各運転
状態に対する温度および応力の分布や材料の特性値など
の定量的状態情報は共通のデータとして共通データベー
ス22に格納される。共通データベース22は診断時に
参照されるだけでその内容の変更は行われない。データ
の評価に関する知識や、定性的な知識は知識ベース24
に格納される。知識ベース24の内容も診断時に変更さ
れることはない。
【0011】寿命診断は診断装置3によって行われる。
診断装置3では、まず寿命予測部4により、データベス
2に格納された情報から部材の寿命の予測を行う。寿命
予測の過程で得られた中間結果は一時データベース23
に書き加えられ、診断のための情報として用いられる。
寿命の予測が完了すると、部材保守管理指針導出部5に
より、部材ごとの診断結果6が導かれる。部材保守管理
指針導出部5では、一時データベース23と知識ベース
24との照合を行い、部材の補修時期・補修方法および
運転制限などの指針を出力する。
【0012】上記の診断は、機器のなかで最も損傷が大
きいと予想される数箇所の部位について行われ、各部位
の診断が完了すると、機器保守管理計画導出部7によっ
て、機器ごとの診断結果8が得られる。機器保守管理計
画導出部7では、各部材の寿命と保守管理指針をもと
に、機器全体の寿命を予測し、補修効率や運転効率を考
慮した保守管理計画を出力する。また、プラント総合保
守管理計画導出部9において、プラントを構成する主要
機器についての診断結果に基づき、作業工程や運用上の
経済性をも考慮してプラント総合保守管理計画10が立
案される。
【0013】上記の診断ステップにより、高度な専門知
識を持った専門家以外でも、効率的に最適保守管理計画
を導出することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を蒸気タービンプラントに適用
した実施例につき図面を参照してより詳細に説明する。
【0015】図1は本発明に従って構成されたプラント
機器の寿命診断装置を示すものである。符号1は入力情
報である。入力情報1には検査記録11、補修記録1
2、運転状態13および専門知識14がある。検査記録
11は、診断対象の蒸気タービンの探傷検査や、硬さ測
定、分極計測、金属組織観察、その他の非破壊検査の結
果である。金属組織観察などには定量的な評価が困難な
検査項目もあり、そのような定性的情報はユーザーが複
数の選択肢の中から該当するものを選択して入力する。
検査記録は一時データベース21に格納されるが、部位
の硬さや脆化度、探傷検査結果などは、初期値との差や
時刻歴が重要になるため、履歴データベース21にも保
存され、その後の診断の際にも参照される。
【0016】補修記録12は、部品の補修および取替実
績の記録である。このデータは、補修・取替の際に入力
される。取替が行われている場合には、取替以後の情報
のみが寿命診断に寄与するが、補修の場合には補修の種
類と損傷のメカニズムによって補修以前の情報を参照す
る必要がある。たとえば、スキンカットが実施されてい
る場合、疲労損傷はその時点では除去されていると考え
られるが、クリープ損傷や材質自体の劣化などは除去さ
れないため、補修以前のデータも必要となる。このた
め、補修の種類とその時期を履歴データベース21に保
存する。
【0017】運転状態13の情報として、運転時間およ
び起動停止回数が挙げられる。蒸気タービンプラントの
場合、起動時のプラント温度により起動方法や部品の温
度および応力が変るため、起動の態様をホット、ウォー
ム、およびコールドの3種に分類して入力する。これら
の運転状態も履歴データベース21に保存され、今後の
運用予想を行う際などに参照される。
【0018】専門知識14には、設計情報、材料情報、
設計経験情報および保守管理経験情報がある。設計情報
は、起動時の温度応力分布、定格運転時の温度応力分
布、プラントの定格・型式・形状寸法・運転条件・振動
などの情報である。これらの情報は設計時に決定され、
型式が同一であれば複数のプラントで共有できる定量的
な情報であるため共通データベース22に格納される。
【0019】材料情報は、材料の疲労特性、クリープ特
性、焼戻し特性、分極特性、さらには引張特性など、材
料特性に関する情報である。蒸気タービン機器は高温に
長時間さらされるため、運転中に材質が変化する。本実
施例では低応力部の硬さにより材質劣化をとらえるた
め、材料情報は硬さの関数の形で記述される。材料情報
も共通データベース22に保存される。
【0020】設計者の経験的な知識は、「大きい」とか
「高い」などといった定義のあいまいな語句で表される
ものが多く、一般的に定量的記述は困難なものである。
本実施例では、こういった知識を「〜ならば…」という
形式すなわちIF−THEN形式の知識に変換して知識
ベース24に格納する。保守管理の経験情報も同様に知
識ベース24に格納される。
【0021】寿命予測部4で部材の損傷量が推定され
て、健全性の評価が行われ、その評価結果に基づいて寿
命予測が行われる。図2は寿命予測部4の処理概要を示
したものである。寿命予測部4では、まず一時データベ
ース23および履歴データベース21に格納された検査
記録をもとに診断時の部材の損傷の定量評価すなわち定
量予測41を行う。ここで得られた定量予測結果をもと
にして部材の寿命を予測する。このような定量損傷評価
に基づく寿命予測を定量寿命予測と称する。蒸気タービ
ンプラントの寿命消費は疲労損傷とクリープ損傷が主で
あるため、定量予測41の評価項目として疲労損傷とク
リープ損傷を考える。また、検査時にき裂を見逃したり
異常事態が発生したりした場合でも部材の健全性を確保
するためには、脆化度の評価も重要である。これらの定
量的評価手法は各種提案されており、本実施例ではそれ
ら複数の手法を併用して、より確度の高い予測を行う。
【0022】図3は、現在研究中のものも含めて、材料
の疲労損傷、クリープ、および脆化に関する定量評価の
手法の一覧を示すものである。図4は、上記手法のう
ち、バルクハウゼン法による疲労損傷評価カーブの一例
を示すもので、横軸には疲労損傷寿命を1として規格化
された疲労損傷量を、また縦軸には規格化されたピーク
電圧比を取っている。ここでは試験条件として、試験温
度は566℃、試験のための歪み範囲Δεは2.0
%、1.0%、および0.6%の3つの場合についてプ
ロットしている。図5は超音波法による疲労損傷評価カ
ーブの一例を、歪み範囲Δεを2.0%、1.0%、
および0.5%の3つの場合についてプロットしたもの
で、縦軸には超音波音速変化率を取っている。図6は組
織観察法によるクリープ損傷評価カーブの一例を、Cr
−Mo−V鋼からなる複数のタービンロータと12Cr
鋼からなるタービンロータの場合について示すもので、
横軸には規格されたクリープ損傷量を、縦軸にはAパラ
メータと呼ばれる計量値を取っている。図7は硬さ法に
よるクリープ損傷評価カーブの例を、Cr−Mo−V鋼
を試験材料とし、図示の種々の温度および応力の場合に
ついて示したもので、横軸は短格されたクリープ破断時
間、縦軸は硬さ低下量である。各評価手法で寿命を予測
するための温度や応力、材料定数、評価式、評価基準な
どは共通データベース22に格納されており、評価時に
参照される。
【0023】図8〜10は、評価の一例として、解析法
によるタービンロータの疲労損傷の評価フローを示すも
のである。この例では、共通データベース22に格納さ
れている、部材の温度、応力、ひずみ範囲の計算式、硬
さ推定式、および疲労特性を参照しており、履歴データ
ベース21に格納されている補修履歴および硬さの経年
変化を参照している。まず図8において、共通データベ
ース22から部材の温度および応力に関するデータを取
得する(ブロック81)。各起動状態でのひずみ範囲を
計算する(ブロック82)。疲労損傷Φfを0とし、運
転年数tを0とする(ブロック83)。過去に取替実績
または疲労損傷除去の実績があったかどうかを履歴デー
タベース21を参照して調べる(ブロック84)。も
し、それらの実績があれば、補修ないし取替時の運転年
数を0として(ブロック85)から、またそれらの実績
がなければ直ちに、履歴データベース21を参照して検
査履歴を読込む(ブロック86)。次に定格運転時間と
硬さの関係式を計算し(ブロック87)、計算ステップ
Δtを0.1年とおき、定格運転時間topを0とする
(ブロック88)。
【0024】次に、図9において診断時の検査を含む検
査の記録ごとに以下のフローを繰り返す(ブロック8
9)。まず、検査間隔での計算ステップΔtあたりの定
格運転時間Δtop並びにコールド起動回数ΔNcol
d、ウオーム起動回数ΔNwarmおよびホット起動回
数ΔNhotを計算する(ブロック90)。t+Δtが
検査時の運転年数以下かどうかを確認し(ブロック9
1)、以下であれば、運転年数tをt+Δtとし、定格
運転時間topをtop+Δtopとして(ブロック9
2)、新たな定格運転時間topに基づき共通データベ
ース22を参照して硬さを推定する(ブロック93)と
共に、同じく共通データベース22を参照して硬さとひ
ずみ範囲から各起動条件(コールド(冷)、ウォーム
(暖)、ホット(熱))での破損繰返し数Nfcol
d、Nfwarm、Nfhotを推定する(ブロック9
4)。それらの推定結果を用い、演算式:Φf=Φf+
ΔNcold/Nfcold+ΔNwarm/Nfwa
rm+ΔNhot/Nfhotにより疲労損傷Φfを計
算する(ブロック95)。以下、ブロック91に戻り同
様のことを繰返す。ブロック91における確認の結果、
t+Δtが検査時の運転年数を上回っている場合は図1
0の処理を行う。
【0025】図10においては、まず、計算ステップの
剰余すなわち(検査時の運転年数−t)の部分について
損傷を計算する(ブロック96)。ここで、運転年数t
を検査時の運転年数にすると共に、定格運転時間top
を検査時の定格運転時間とする(ブロック97)。これ
で検査記録が終了したものとすれば(ブロック98)ブ
ロック89に戻って一連の検査を繰返すと共に、求めた
疲労損傷Φfを出力して(ブロック99)終了する。
【0026】以上述べた定量評価法の外に、定性的な情
報からもある程度の寿命予測は可能である。定性的な情
報による評価法では、定量評価法とは異なり、評価結果
が具体的な数値として表される訳ではなく、従来の技術
では取扱うことができなかった。
【0027】本発明では知識工学の手法を用いて、複数
の定量的・定性的な予測結果を統合し、総合寿命予測4
2(図2参照)を可能としたものである。この統合手法
につき図11を参照して説明する。
【0028】まず、実際の損傷量Φがその値ΦからΦ+
ΔΦの間にある確からしさを考える。Φは0から1まで
の値をとるものとし、値0は未使用状態であって余寿命
1に対応させ、値1は寿命に達した状態であって余寿命
0に対応させるものとする。各手法による予測結果には
誤差や不確定性があり、前記の確からしさは、予測によ
り導かれた損傷量に最大値を持つΦの関数になるものと
考えられる。本発明では、この関数形状を決定する知識
を知識ベース24に格納しており、各手法による予測結
果から確からしさの分布43を求める。本実施例では確
からしさの分布として図11に示すように横軸に損傷量
Φをとった階段状の関数形状を用いており、確からしさ
を表わす数値として−1から+1の間に規格化した値を
与える。定性的な寿命評価手法においては、例えば金属
組織に関する画像情報として実機の部材の「炭化物」の
発生状況から寿命を診断する場合、検査部位として予め
定められた特定箇所を撮影した写真を、同一箇所につい
て予め標準見本として例えば「製造時」、「やや粗
大」、「粗大化」、「粗大化大」などと区別して準備さ
れた写真と目視比較し、最も近い状態と判断されたとこ
ろに従い、例えば「粗大化大」の状況であると決定す
る。そして「炭化物」において「粗大化大」の場合につ
き経験知識すなわち経験則に基づいて予め定められたと
ころに従い、余寿命0〜1年(損傷量1〜0.8)の確
からしさが0.3、余寿命1〜2年(損傷量0.8〜
0.6)の確からしさが0.1、余寿命2〜4年(損傷
量0.6〜0.4)の確からしさが0、余寿命4〜8年
(損傷量0.4〜0.2)の確からしさが−0.1、余
寿命8〜16年(損傷量0.2〜0)の確からしさが−
0.2などとして各余寿命(損傷量)の確からしさが決
定され、それに従い階段状に表現された確からしさの分
すなわち分布関数として表現することができる。な
お、確からしさの数値が正であるということは寿命に対
する仮説に対しそれを支持する結果が得られたことを意
味し、負であるということは寿命に対する仮説に対しそ
れを否定する結果が得られたことを意味する。確からし
さの分布は各状況において同一パターンであるとは限ら
ず、例えば「粗大化」という状況のもとでは、余寿命0
〜1年(損傷量1〜0.8)の確からしさが0、余寿命
1〜2年(損傷量0.8〜0.6)の確からしさが0.
1、余寿命2〜4年(損傷量0.6〜0.4)の確から
しさが0.2、余寿命4〜8年(損傷量0.4〜0.
2)の確からしさが0.3、余寿命8〜16年(損傷量
0.2〜0)の確からしさが0.1などとして予め設定
される。以下、本実施例では以上のようにして決定され
た確からしさを表わす数値をCf値と呼び、正のCf値
をとる損傷量は実際の損傷量として確からしいもの、負
のCf値をとる損傷量は実際の損傷量とは考え難いもの
とし、Cf=0はどちらとも言えないことを表わすこと
にする。また、Cfの絶対値は肯定または否定の度合を
表わし、絶対値が1のときは真偽が確定的に決まるもの
と定義する。Cf=1になると他の結果のいかんによら
ず、その値が真とされるが、例えば、き裂検査の結果、
評価部位に巨視き裂が発見された場合、すでにき裂発生
寿命に達していたことになり、き裂発生の確からしさの
分布はΦ=1でCf=1、Φ≠0でCf=−1の値が取
られることになる。定性的な情報による評価結果は、一
般に定量評価結果に比べて、あいまいなものとなるた
め、視野が広く最大値が低い形状となる。また、定量評
価でも、評価法により感度の低い領域があり、この場合
も最大値が低い形状となる。
【0029】各手法によるCfの分布が求まると、これ
らの全てを重ね合せてもっとも確からしさの高い損傷量
Φを総合評価結果45とみなすことができる。確からし
さの重ね合せ方法には、最大値をとる方法や和をとる方
法、積をとる方法などがあるが、ここの実施例ではCf
の定義から和をとる方法や積をとる方法はなじまないた
め、次に示す統合式44(図11)を用いる(矢田光治
監修「AI総覧」フジ・テクノシステム/エス・ディー
・シー共同編集・発行、ページ606〜607参照)。
【0030】 Cfcomb=Cf1+Cf2−Cf1×Cf2 (Cf1,Cf2>0)…(1) Cfcomb=−|Cf1|−|Cf2|+Cf1×Cf2(Cf1,Cf2<0)…(2) Cfcomb=Cf1+Cf2 (Cf1×Cf2<0)…(3) ここでCf1、Cf2はそれぞれ評価手法1、2によって得
られた確からしさの値であり、Cfcombは統合された確
からしさとする。式(1)は肯定の度合の重ね合せに相
当し、式(2)は否定の度合の重ね合せに相当する。式
(3)は、肯定的な情報と否定的な情報が混在している
ときに用いられるが、式(1)による統合および式
(2)による統合が全て完了した後で式(3)による統
合を行うものとすると、この統合式は交換則および結合
則が成立することになり、計算の順序に左右されない。
上記の手法を用いることによって、比較的最大値の低い
分布同志の重ね合せでも、多くの情報が同一の評価結果
を示している場合には、ある程度の確信をもって評価結
果を出力することができる。
【0031】本実施例の総合寿命予測42は、図2に示
すような多段階のステップを踏んで行われるが、いずれ
のステップの統合も上記の手法で行われる。たとえば、
き裂発生寿命を求める際には、まず前記手法によって疲
労損傷とクリープ損傷を評価し、疲労・クリープそれぞ
れの評価結果から疲労とクリープが重畳するときのき裂
発生寿命の確からしさの分布を求め、求められた定量評
価による確からしさの分布と定性的評価による確からし
さの分布とを、予測寿命を共通の基準軸として重ね合せ
ることにより得られる合成された確からしさの分布に基
づいて総合的な寿命(損傷量)判断が行われる。
【0032】部材の寿命予測結果は、寿命予測結果を導
く際に導出された中間的な予測結果とともに、一時デー
タベース23に保存される。部材保守管理指針導出部5
は一時データベース23および履歴データベース21と
知識ベース24とを照合し、部材毎の診断結果6を導出
する。部材保守管理指針導出部5の処理概要を図12に
示す。部材毎の保守管理知識15は、図13に示すよう
なIf−Then型の部材保守管理ルール16aなどの
集合の形で知識ベース24に格納されている。図13の
部材保守管理ルール16aには「タービンロータ中心孔
_1」という名前が付けられており、図中、中央の「=
>」と書かれた区切り記号の上の破線で囲まれた部分
は、このルールが適用される条件を記述したIF部17
aと呼ばれる部分であり、また、区切り記号の下の破線
で囲まれた部分は、このルールが適用されたときのアク
ションを記述したTHEN部18aと呼ばれる部分であ
る。このルールには、「タービンロータの中心孔に関し
て欠陥が発見されず、寿命予測部4の最終評価結果45
のうち、き裂発生余寿命が4年以内の場合」(IF)に
は、「画面に“RESULT:診断を行ったロータは2
年以内に補修する必要があります”と表示し、一時デー
タベース23に、“タービンロータの中心孔の診断によ
れば、2年以内の間に補修の必要がある”という事実を
書込む」(THEN)という知識が書かれている。この
例のようにTHEN部18aに一時データベース23の
内容を更新するアクションが記述されている場合には、
一時データベース23を更新することより、新たに他の
ルールの適用条件が成立する。上記のように一時データ
ベース23および履歴データベース21の内容を知識ベ
ース24と照合し、ルールに従って一時データベース2
3を更新する作業の繰返しにより推論を進める。推論作
業は部位の保守管理指針が導かれたときに終了し、画面
に保守管理指針を表示するとともに、その推論結果を部
材毎の診断結果6に追加する。
【0033】補修が可能な場合には、補修による部材の
損傷量の変化を予測して、寿命予測部4で再計算を行う
ことにより補修後の部材の寿命も予測できる。例えば、
スキンカットなど疲労損傷の除去が行われた後の寿命
は、疲労損傷=0として再計算を行うことにより得られ
る。損傷を完全に除去できない場合でも、補修による損
傷回復の度合を定義しておくことにより、補修後の寿命
の予測を行うことができる。また、運転制限が必要な場
合には、部材保守管理指針導出部5により推奨された運
転状態を今後の運転状態量として寿命予測部4で再計算
を行うことにより、運転制限時の部材の寿命を予測する
ことができる。
【0034】部材毎の診断結果6には、機器や部位の寿
命予測結果、補修要否、補修方法、使用期限、運転制限
要否および運転制限時の推奨運転法の外に、上記のよう
に予測された補修後または運転制限時の寿命の予測結果
が書込まれる。
【0035】機器保守管理計画導出部7では、一時デー
タベース23の内容をいったん消去した後、上記の部材
毎の診断結果6を一時データベース23に書込み、知識
ベース24と照合して機器毎の診断結果8を出力する。
本実施例では、機器の保守管理知識16も部材の保守管
理知識15と同様に、If部17bおよびThen部1
8bからなるIf−Thenルール16bに変換されて
知識ベース24に保存されている。図14は機器蒸気タ
ービンロータに関する保守管理知識の一例を示すもので
ある。蒸気タービンロータには高圧ロータや低圧ロータ
などの種類があるが、図14に示したルールは全種類の
ロータに適用できるルールで、タービンロータの補修が
必要と判定されたときに、最も使用期限が短い部位とそ
の使用期限を一時データベース23に書込み、画面に使
用期限を表示するためのルールである。機器保守管理計
画導出部7も部材保守管理指針導出部5と同様に一時デ
ータベース23と知識ベース24を照合し、ルールに従
って一時データベース23を更新する作業の繰返しによ
り推論を進める。機器保守管理計画導出部7は、機器な
いし機器全体の寿命予測結果、補修要否および運転制限
要否のほかに、補修が必要な場合には補修時期、補修方
法、補修コスト、補修に要する日数および補修後の寿命
の予測結果を、運転制限が必要な場合には運転制限時の
推奨運転法および運転制限時の寿命の予測結果を機器毎
の診断結果8に出力する。
【0036】プラント総合保守管理計画導出部9も機器
保守管理計画導出部7と同様、一時データベース23の
内容をいったん消去した後、上記の機器毎の診断結果6
を一時データベース23に書込み、知識ベース24と照
合してプラント総合保守管理計画10を出力する。図1
5はプラント総合保守管理計画10の一例を示すもので
ある。
【0037】本実施例では、プラント総合保守管理知識
も機器の保守管理知識と同様にIf−Thenルール1
6として、すなわちプラント総合保守管理If−The
nルール16cとして知識ベース24に保存される。図
16は機器たる蒸気タービンロータに関する保守管理知
識の一例を示すものである。図16のルールは、ロータ
の補修と同時に羽根の交換を行うかを判定するためのル
ールであって、例えば、高圧ロータの補修が高圧羽根の
寿命以前に行われる場合に、高圧羽根の寿命が4年以下
ならば高圧ロータの補修時に羽根の交換も行うよう推奨
される。このルールが成立すると、一時データベース2
3の該当の羽根の使用期限と保守対策に関する情報が変
更され、新たに対策理由が追加される。プラント総合保
守管理計画導出部9も機器保守管理計画導出部7と同様
に一時データベース23と知識ベース24を照合し、ル
ールに従って一時データベース23を更新する作業の繰
返しにより推論を進める。プラント総合保守管理計画導
出部9は、図15に示したようなプラント総合保守管理
計画10を出力するほかに、対策選定理由をオペレータ
の要求により画面に出力する。
【0038】上記のように、必要な情報を入力すること
により部材の寿命予測・機器の保守管理計画の導出およ
びプラント全体の保守管理計画の導出を行う。
【0039】1. 過去の寿命診断結果を履歴データベ
ース21に保存して、寿命消費傾向および材質劣化傾向
を記録することにより、次回以降の診断の履歴情報とし
て利用することができる。診断結果や前回診断までの傾
向から大きく外れている場合は、プラントや機器の誤使
用や入力時の誤りがあったものと判断することができ
る。
【0040】2. 確からしさの定義・分布関数の形状
および分布関数の重ね合せ式は、実施例以外のものも応
用することができる。例えば確からしさを0から1の数
値で定義し、各手法による寿命評価結果をピークとし
て、ピークの確からしさと確からしさが0になる点を決
め、その間を直線補間するような分布関数を用い、各手
法による分布関数の重ね合せ式として、 comnb=max(a,b) を用いて、重ね合せがすべて終了したときの分布関数の
重心を最終評価結果とすることもできる。
【0041】3. 上述の実施例は蒸気タービンプラン
トへの適用例についてのものであるが、本発明は他のプ
ラントに対しても同様の考え方で適用することができ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、各種寿命評価手法を総
合し、宝量的情報が不十分であるなどの理由により従来
は寿命診断が不可能であった場合でも、的確な寿命診断
を行うことができる。
【0043】また、従来では専門家以外には出来なかっ
た総合的寿命診断と保守管理方法の策定を専門家以外で
も容易かつ的確に実施することができる。さらに本発明
によれば、プラント全体を統括した補修・取替および運
転計画を立案することによってプラントの運転効率およ
び補修・取替作業の最適化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による寿命診断装置の構成を示すブロッ
ク図。
【図2】図1の装置における寿命予測部の機能を示すブ
ロック図。
【図3】蒸気タービン部材の定量的寿命予測に適用可能
な手法を示す図表。
【図4】バルクハウゼン法による疲労損傷評価カーブの
一例を示すグラフ。
【図5】超音波法による疲労損傷評価カーブの一例を示
すグラフ。
【図6】組織観察法によるクリープ損傷評価カーブの一
例を示すグラフ。
【図7】硬さ法によるクリープ損傷評価カーブの一例を
示すグラフ。
【図8】図9および図10と共に解析法による疲労損傷
推定の手順を示すフローチャート。
【図9】図8および図10と共に解析法による疲労損傷
推定の手順を示すフローチャート。
【図10】図8および図9とともに解析法による疲労損
傷推定の手順を示すフローチャート。
【図11】複数の手法により得られた確からしさの分布
を重ね合せる手法を説明するための図。
【図12】部材保守管理指針導出部の機能を説明するた
めの図。
【図13】部材保守管理If−Thenルールの例を示
す図。
【図14】機器保守管理If−Thenルールの例を示
す図。
【図15】プラント総合保守管理計画の例を示す図。
【図16】プラント保守管理If−Thenルールの例
を示す図。
【符号の説明】
1 入力情報 2 データベース 3 診断装置 4 寿命予測部 5 部材保守管理指針導出部 6 部材毎の診断結果 7 機器保守管理計画導出部 8 機器毎の診断結果 9 プラント総合保守管理計画導出部 10 プラント総合保守管理計画 11 検査記録 12 補修記録 13 運転状態 14 専門知識 15 部材の保守管理知識 16 If−Thenルール 16a 部材保守管理If−Thenルール 16b 機器保守管理If−Thenルール 16c プラント保守管理If−Thenルール 17a If部 17b If部 17c If部 18a Then部 18b Then部 18c Then部 21 履歴データベース 22 共通データベース 23 一時データベース 24 知識ベース 41 定量予測 42 総合寿命予測 43 各手法による確からしさの分布 43a 手法aによる確からしさの分布 43b 手法bによる確からしさの分布 44 結合式 45 総合評価結果

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラントを構成する機器の部品およびその
    部品を構成する部材の診断時の定量的な状態情報に基づ
    定量寿命予測に関する情報を参照して前記部品および
    部材の定量寿命予測を行う定量寿命評価手法と、前記部
    品の診断時の定性的な状態情報に基づき定性的寿命予測
    に関する経験知識情報を参照して前記部品および部材の
    定性的寿命予測を行う定性的寿命評価手法とを用いて各
    寿命評価手法ごとに前記部品および部材の一次寿命予測
    を行い、前記定量寿命予測の結果および定性的寿命予測
    の結果に対する確からしさに関する情報に基づき前記定
    量寿命予測および前記定性的寿命予測の結果に対する確
    からしさを予め定めた予測寿命範囲ごとに規格化し予測
    寿命に対する確からしさの分布を表す分布関数として表
    現し、各部品および各部材ごとに、前記各寿命評価手法
    によって得られた寿命予測結果につき予測寿命を共通の
    基準軸として前記規格化された確からしさの重ね合せを
    行い、その各寿命予測結果の重ね合せにより得られた確
    からしさの値の最大値に対応する寿命により前記部品お
    よび部材の寿命を総合的に予測する、プラント機器の寿
    命診断方法。
  2. 【請求項2】一つの機器を構成する各部品の寿命に基づ
    いて個々の部品の保守管理指針を導出し、その複数の部
    品について導出された保守管理指針と予測された各寿命
    から前記機器を構成する複数の部品全体の保守管理計画
    を導出する、請求項に記載の寿命診断方法。
  3. 【請求項3】プラントを構成する機器の部品およびその
    部品を構成する部材の定量寿命予測に関する定量的な
    報を保持する共通データベース、前記部品および部材
    性的寿命予測に関する経験知識情報並びに前記定量寿
    命予測および前記定性的寿命予測の結果に対する確から
    しさに関する情報を保持する知識ベース、前記部品の
    断時の定性的な状態情報を格納する履歴データベース、
    および部品および部材の診断時の定量的な状態情報を格
    納する一時データベースにより構成されるデータベース
    と、 前記一時データベースに格納された部品および部材の診
    断時の定量的な状態情報に基づき、前記共通データベー
    スに保持された前記定量寿命予測に関する定量的な情報
    を参照して定量寿命予測を行う定量寿命評価手法、およ
    び前記履歴データベースに格納された前記部品の診断時
    の定性的な状態情報に基づき、前記知識ベースに保持さ
    れた前記定性的寿命予測に関する経験知識情報を参照し
    て前記部品および部材の定性的寿命予測を行う定性的寿
    命評価手法を用いて各寿命評価手法ごとに前記部品およ
    び部材の一次寿命予測を行い、前記知識ベースに格納さ
    れている前記定量寿命予測および前記定性的寿命予測の
    結果に対する確からしさに関する情報に基づき前記一次
    寿命予測に係る定量寿命予測および定性的寿命予測の結
    果に対する確からしさを予め定めた予測寿命範囲ごとに
    規格化し予測寿命に対する確からしさの分布を表す分布
    関数として表現し、各部品および各部材ごとに、前記各
    寿命評価手法によって得られた寿命予測結果につき予測
    寿命を共通の基準軸として前記規格化された確からしさ
    の重ね合せを行い、その各寿命予測結果の重ね合せによ
    り得られた確からしさの値の最大値に対応する寿命によ
    り前記部品および部材の寿命を総合的に予測する診断手
    段とを備えたプラント機器の寿命診断装置。
  4. 【請求項4】前記知識ベースが前記部品に関する設計お
    よび保守管理に関する経験知識を格納しており、前記診
    断手段が前記部材に関する予測寿命から、その部材を用
    いて構成される部品の寿命を予測し保守管理指針を導出
    する、請求項に記載の寿命診断装置。
  5. 【請求項5】前記知識ベースが複数の部品により構成さ
    れる一つの機器の設計および保守管理に関する経験知識
    を格納しており、前記診断手段が前記各部品について一
    次的に求めた保守管理指針および予測寿命に基づいて前
    記機器全体の総合的な観点からの見直しを加え複数の部
    品全体の保守管理計画として決定する、請求項に記載
    の寿命診断装置。
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