JPH11141352A - ガスタービン高温部品の保守管理装置およびその方法 - Google Patents

ガスタービン高温部品の保守管理装置およびその方法

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JPH11141352A
JPH11141352A JP30527797A JP30527797A JPH11141352A JP H11141352 A JPH11141352 A JP H11141352A JP 30527797 A JP30527797 A JP 30527797A JP 30527797 A JP30527797 A JP 30527797A JP H11141352 A JPH11141352 A JP H11141352A
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damage
crack
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Nobuhiro Isobe
展宏 磯部
Shigeo Sakurai
茂雄 桜井
Yasushi Hayasaka
靖 早坂
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Hitachi Ltd
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    • B23P6/002Repairing turbine components, e.g. moving or stationary blades, rotors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスタービン高温部品の補修費などを抑えるこ
とによる運用コストを低減。 【解決手段】各部品を部分分割し、必要な部位のみに補
修を行い、無駄な補修を省く。補修方法の選定やコーテ
ィング施工,構造変更などによる長寿命化とそれらのコ
スト評価を行うことで、補修等に費やすコストが最小と
なる補修実施時期あるいは運用スケジュールを決定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンにお
いて、熱疲労やクリープによる損傷を受け、定期的に点
検が行われ、必要に応じて補修等の処置が施される燃焼
器や動静翼など高温部品の保守管理方法およびその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービン高温部品はプラントの起動
停止に伴って生じる熱ひずみの繰返しや定常運転中の高
温環境下で生じるクリープ変形などの損傷が生じる。図
2にガスタービン高温部品を示す。矢印は高温ガスの流
れ方向である。上記したような損傷が問題となるのは、
燃焼器ライナ1,トランジッションピース2,静翼3,
動翼4であり、各部品の主な損傷形態は、燃焼器ライナ
では熱疲労き裂や摩耗、トランジッションピースではク
リープ変形や摩耗、静翼では熱疲労き裂やクリープ変
形、動翼ではコーティング脆化となっている。
【0003】ガスタービンに限らず一般の高温機器に対
して、部材の損傷度や余寿命を推定する手法としては、
例えば、特願平7−174681 号(明細書参照)では、非破
壊的に計測されるAパラメータ(損傷粒界数/全(観
察)粒界数)や微視き裂長さ,ビッカース固さ等の材料
状態ごとに、クリープ損傷と疲労損傷率の関係を求め多
項式近似し、さらにその近似線近傍の存在確率を求めて
損傷マップを作成しておき、実機で計測された材料状態
量に対応する存在確率分布を求め、すべての材料状態量
について求めた損傷マップ上の存在確率を加算し、最も
確率の高くなる座標をクリープおよび疲労損傷値として
損傷率を評価する手法が提案されている。また特願平8
−145864 号(明細書参照)では、実機から採取した1
本の試験片に種々の大きさの引張応力を瞬間的に負荷し
て、その時々のひずみ量を計測して内部応力を求め、そ
れとあらかじめ求めた内部応力とクリープ寿命消費率の
関係から、クリープ寿命消費率を求める手法が提案され
ている。
【0004】特願平8−254498 号(明細書参照)では、
実機で観察された最大き裂長さ,き裂本数,単位面積当
たりのき裂長さの和を求め、それと既知の負荷波形で行
った実験より得られた最大き裂長さやき裂本数などと寿
命および負荷ひずみとの関係を示すチャートを作成し、
それらを用いて負荷ひずみ範囲と寿命消費率を推定する
手法が提案されている。この他にも、ガスタービン等の
高温機器部材の寿命消費率や損傷率評価については、か
なり多くの手法が提案されている。
【0005】それら損傷の成長による機能の低下や、さ
らには事故や故障によりプラントを長時間停止すること
のないように、適当な間隔で定期検査を行っている。そ
こでは、それぞれの損傷形態に対応した余寿命診断技術
により健全性評価が行われる。この定期検査の際に、各
部品がどの程度の損傷を受けているかが調査され、次回
の検査までにその部品が寿命に達すると判断されれば、
補修などの処置がとられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した補修は、現状
では部材に発生した全ての損傷に対して行われているた
め、場合によっては部材の寿命にほとんど影響しないよ
うな損傷にまで補修を施すことになり、無駄な補修費用
を要する原因となる。また、上述したように、損傷の成
長あるいは部材の余寿命を予測する手法は数多く提案さ
れているが、各部品の長寿命化あるいは運用コストの低
減に直接適用できるようにシステム化または装置化され
たものは少ない。ここで損傷が問題となる高温部品は、
ガスタービン全体のコストの数十パーセントを占め、さ
らに数年間隔で点検や補修が行われ、それに伴うコスト
も発生するため、運用コストの低減が大きな課題となっ
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本開発手法は、各部品を
いくつかの部位に分割し、各部位ごとの損傷評価を実施
し、点検スケジュールの間隔等から、補修が必要とされ
る部位を摘出し、その部位にのみ補修を施すことで、補
修に伴うコストを低減しようというものである。また、
熱遮蔽コーティングや補修方法の変更および部材の一部
の構造変更による寿命延長を評価して、その結果をデー
タベース化し、与えられた運用スケジュールの中で最も
低コストとなる補修時期や補修方法を設定する、あるい
は低コスト化が達成される運用スケジュールを策定する
ことにより、上記目的を達成しようというものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に本発明のフローを示す。実
機の定期検査時に、部品をいくつかの部位に分けてデー
タを採取したものを損傷データとして記録し、次回定期
検査までの各部位ごとの損傷の成長量を、過去の定期検
査データを用いた傾向解析および構造解析で計算された
応力を用いて行う損傷の成長解析により評価する。そこ
で予測された損傷量が別途与えられる限界値より大きけ
ればその部位の補修を行う旨の指示を出し、小さければ
補修等は行わず運転に供する。
【0009】以下に本発明の実施の形態を初段静翼を例
に示す。初段静翼では、タービンの起動停止に伴う熱疲
労き裂の発生、進展が損傷の主要因となっている。図3
にその一例を示す。き裂の発生位置は、静翼の形態や形
状により変化するが、翼とサイドウオールの境界部等の
応力集中部を中心に多数発生する。評価にあたって、ま
ず部品を図4に示すように、いくつかの部分に分割す
る。この分割は、新規導入の部品のように、損傷の発生
位置が明確でない場合には機械的に行われるが、運転実
績があり、ある程度損傷発生位置や頻度が予想される場
合には、過去の損傷分布データに基づいて行われる。ま
た、各部位の大きさは、その部材が許容できる損傷寸法
を基準として、それ以上の大きさとなるように取られ
る。
【0010】損傷の成長は、基本的には構造解析により
応力を評価し、き裂の場合にはその応力を用いて破壊力
学による解析を行い、予測される。ただし、静翼1枚ご
との運転中の温度,応力状態の相違など誤差の要因とな
る事項が多数あるので、過去の定期検査データが存在す
る場合には、その傾向解析を行い、これにより破壊力学
による成長解析の補正を行い予測を行う。例えば、静翼
においては、定常運転中には発生した熱ひずみが保持さ
れた状態にあり、応力緩和が生じる。この応力緩和の影
響はD.S.S.(毎日起動停止)やW.S.S(毎週起動停
止)などの運用モードにより異なる。
【0011】これによるき裂成長の加速を以下のように
行う。破壊力学による解析で用いるき裂の成長則は応力
拡大係数範囲ΔKあるいはJ積分範囲ΔJを用いて、次
式で表される。
【0012】
【数1】 da/dN=β・C(ΔK(orΔJ))m …(数1) ここでda/dNはき裂の成長速度、C,mはクリープ
(応力緩和)の影響の無い条件での材料定数であり、上
式はこれに応力緩和によるき裂成長の加速を与える係数
としてβを導入したものである。βは定常状態を模擬し
てひずみ保持時間を変化させたき裂成長試験からも求め
られるが、上述した定期検査データをもとにβの評価を
行い、それによる補正を行うことで、損傷成長解析の精
度を向上させる。損傷成長解析結果の有効性について
は、同様の運用モードで運転された、同機種のガスター
ビンの過去の定期検査データを用いて、別途与えられた
ある信頼性区間の範囲内で、解析結果と検査データが一
致するかどうかで判断される。
【0013】また応力状態のばらつきに対しては、図6
に示すように、いくつかの応力条件でき裂の成長解析を
行い、運転回数に対応する負荷繰返し数と応力の関係を
求めたものを、点検や補修が予定されている運転回数N
1,N2,N3…での応力と運転回数の関係として表示
する。この図から、例えば運転回数N2で測定された損
傷値(ここではき裂長さ)から推定される負荷応力を補
正値として成長解析を行い、その後の損傷値を予測す
る。このようにして、次回補修時における損傷値を予測
し、別途与えられた限界値を超える部位についてのみ補
修を施すよう指示が出される。
【0014】以上では、補修を行うかどうかの判断を行
うのみであったが、場合によっては補修が必要となる部
品が多数となり、予定していた点検,補修等の運用スケ
ジュールが確保できない事も考えられる。そこで、複数
の補修方法を用意しておき、それらを適用した場合の寿
命評価とコスト評価を併せて、最も効率的な補修方法を
選択する方法について、以下に示す。図7にそのフロー
図を示す。評価の対象となる補修方法としては、TIG
溶接や拡散ろう付け等が挙げられる。一般に補修が施さ
れると損傷の成長は補修前よりも早くなり、その程度は
補修方法により異なる。
【0015】例えば、損傷がき裂の場合には、補修材の
き裂進展試験を行うなどして、図8のような形でそれぞ
れのき裂進展特性を求めたものを材料データベースに記
録しておく。それらのき裂進展特性を用いてき裂進展解
析を行い、補修後の損傷成長を予測する。図9に示すよ
うに次回補修予定時期までに損傷の成長量が定められた
限界値を超えるかどうかを判断し、超えるものは適用で
きないとしてデータが削除される。このようにして残っ
たデータについて、それぞれの補修方法を適用した場合
のコストが求められ、その中で最も低コストとなる方法
が採用される。なお、ここでは部位ごとの評価を行って
いるため、補修方法も部位ごとに異なっても構わない。
ただし、1つの部品に対して多数の補修方法が適用され
るような場合には、作業時間がかかりすぎるなど、かえ
ってコスト高となることもあり、コスト評価の際にはそ
のような点も考慮した演算が行われる。
【0016】上述した補修は、損傷の成長に応じて行わ
れるもので、その成長速度を小さくすることはできな
い。部材の発生応力を低減して損傷の成長を抑制する手
法として、表面に熱遮蔽コーティングを施すことが挙げ
られる。図10はコーティングを施した場合とそうでな
い場合の起動停止に伴う発生応力を構造解析により求め
た結果であり、コーティングにより部材温度が低くな
り、それにより応力も小さくなっていることが分かる。
図11はこの熱遮蔽コーティングをどのように利用する
かを示したものである。同じ部品の中でも、発生応力な
どの差異により損傷の成長挙動が異なる。図中の一点鎖
線は補修予定時期を示しており、部位1では第1回目の
補修後から2回目の補修の間に損傷の成長が許容値以上
になると予想される。
【0017】このような場合に、1回目の補修後に表面
にコーティングを施すことで発生応力を抑え、2回目の
補修までの寿命を確保しようというものである。部位2
については、補修予定時期以前に寿命に達しないと予想
されるので、通常の補修が行われるだけとなる。部位3
についてはコーティングを考慮しないと、1回目の補修
時に補修されなければ2回目の補修予定時まで寿命を確
保できないが、初期の導入時にコーティングを施工する
と1回目の補修を行わなくても2回目までの寿命を確保
できる。
【0018】このような部位については、コーティング
施工に要するコストと補修コストの兼ね合いからどちら
を採用するかが判断される。図12は、実際にコーティ
ングを考慮して行う評価のフローを示している。与えら
れた点検,補修等のスケジュールに対して、構造解析を
もとに損傷の成長解析を行う。ここで、コーティングの
施工時期を変化させた評価を行い、考えられる全てのケ
ースの損傷成長曲線を作成する。その際に補修およびコ
ーティング施工に必要なコストをすべて記録しておき、
その中で最も低コストとなるパターンを表示するという
ものである。
【0019】ガスタービンの高温部品は冷却構造をとる
ものが多いため、部材内に大きな温度勾配が生じ、それ
により発生する熱応力も曲げ荷重となる。図13はそれ
を示したものであり、高温ガス側が冷却空気側に比べて
熱膨張量が大きくなり、それが拘束されるため曲げの熱
応力が発生する。この熱応力は部材の熱変形に起因する
変位制御型の負荷となるため、部材の剛性を小さくすれ
ば熱応力も低減される。
【0020】また、き裂などの損傷の成長は高温ガス側
から発生するため、図13の右図に示すように、冷却空
気側にスリットを加工し、局部的に板厚を薄くし、剛性
を低下させることで発生応力を小さくすることができ
る。図14はその適用例を示したものであり、1セグメ
ントに複数枚の翼を有するような静翼では、翼と翼の間
の部分に構造上大きな熱応力が発生する。
【0021】そこで、図に示すようなスリットを加工
し、熱応力を低減させる。なお、このような構造変更の
導入についてはコーティングと同様にコストを基準に判
断され、そのフローは図12においてコーティングを構
造変更に置き換えたものとなる。
【0022】上で述べてきた手法は、対象部品をいくつ
かの部位に分割し、その部位ごとに評価を行ってきた
が、損傷の発生位置が特定できるような場合には、それ
ぞれの損傷を識別し、部位ではなく損傷ごとに補修を行
うかどうかを判断することも可能である。例えば、図1
5において、観察されたき裂をそれぞれき裂1,き裂
2,き裂3…、のように識別し、それぞれを単一のき裂
として成長解析を行い、次回補修時までの成長量を予測
する。き裂1を部材中の最大き裂とすると、き裂2,3
の成長は、き裂相互の干渉などにより、図中破線で示す
ようにある程度の長さからほとんど成長しなくなること
がある。傾向解析ではこのようなき裂の停留が結果とし
て得られることになり、この結果に基づいて補修の判断
を行うと、き裂2,3は補修されないことになる。
【0023】しかし、き裂1だけが補修されたとする
と、その後の最大き裂はき裂2となり、今後このき裂が
予想以上に大きく成長することも考えられるので、評価
の際には、それぞれを独立した単一き裂とみなした成長
解析を行い、その結果に基づいて補修の判断を行う。な
お、その評価フローは図1で部位1,2,3…をき裂
1,2,3…に置き換えたものになる。
【0024】これらの評価手法を装置化した例を図16
に示す。本開発装置は3つのデータベースと2つの演算
装置および結果の表示装置を有する。傾向解析データベ
ース16は過去の定期検査データを、構造解析データベ
ース17は構造解析結果を蓄えておき、部位ごとの応力
値などをコストデータベース18に引渡すためのもので
ある。コストデータベース18はコスト演算に必要な補
修費用,コーティング施工費用,未使用材の導入費用等
を蓄えておくためのものである。
【0025】寿命演算装置19では、図5,図6のよう
な考え方で損傷の成長および部材の寿命を評価し、損傷
成長曲線を作成する。その評価フローを図17に示す。
損傷成長曲線を作成するまでは上記した通りであるが、
場合によっては補修の間隔が極端に短く、実用上無理の
ある運用パターンが作成されることも考えられる。そこ
で、あらかじめ最低確保するべき補修間隔を与えてお
き、それを満たさないパターンは削除することで、演算
時の負荷を軽減する。コスト演算装置20ではその結果
についてコストの評価を行い、最もコストが低減される
補修方法やコーティング施工時期を求め、その結果を表
示装置21にて表示する。
【0026】
【発明の効果】以上は与えられた運用スケジュールに対
して、補修方法やコーティング施工時期を選定するもの
であったが、上記したような考え方を利用して、最も運
用コストが小さくなるような運用スケジュールを作成す
ることも可能である。図18はそのフローを示したもの
である。損傷の成長の程度は燃焼器,動静翼の部品ごと
に異なり、個別に運用スケジュールを作成しても実際に
適用することはできない。そのため、最も寿命が短くな
る部品を基準にスケジュールを作成し、そのスケジュー
ルに合せて他の部品のスケジュールを決定し、その中で
最も低コストとなるものを採用する。
【0027】図18では、燃焼器を基準として評価を行
う例を示している。まず燃焼器を基準に、考えられる補
修,交換等の運用パターンをすべて作成する。これに静
翼や動翼のスケジュールを当てはめていき、全てが合致
するものを選び出し、それらのコスト評価を行うが、ま
ず静翼や動翼に対する最短の補修間隔をあらかじめ与え
ておく。一般にこれは、最も損傷の激しい、言い換えれ
ば寿命の短い燃焼器を基準にしているため、燃焼器の補
修間隔よりも短くなるはずであるが、念のため、燃焼器
だけを対象に作成されたパターンがその補修間隔を確保
できるかどうかを確認する。
【0028】その後、静翼や動翼を燃焼器について作成
されたパターンで使用した場合の損傷成長曲線を作成す
る。ここで、各部品の寿命到達時期がまったく一致する
ことはありえないので、そのずれの許容値をあらかじめ
与えておき、それを満足するスケジュールのみを選別し
コスト評価に供する。なお、このずれの許容値は短寿命
側に設定すると危険側の評価となるので、動静翼の寿命
が燃焼器より長寿命側になるよう設定される。以上の条
件を満足するスケジュールを全て選び出し、その中で最
も低コストとなるスケジュールが表示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるガスタービンの部品の検
査工程を示すフローチャート。
【図2】ガスタービンの高温部品を示す側面図。
【図3】図2の初段静翼の損傷例を示す部分説明図。
【図4】図2の初段静翼の部分分割の一例を示す図。
【図5】部品寿命評価を示すフローチャート。
【図6】実機損傷の測定値から負荷応力およびその後の
寿命の推定に使用する特性図。
【図7】補修方法の選定を示すフローチャート。
【図8】補修方法による材料のき裂進展特性の相違を示
す特性図。
【図9】補修方法の選定を示すの特性図。
【図10】熱遮蔽コーティングを施した条件での構造解
析結果を示す特性図。
【図11】コーティング施工による損傷成長の相違を示
す特性図。
【図12】コーティング施工時期の選定方法を示すフロ
ーチャート。
【図13】ガスタービン高温部品の熱応力発生要因と部
材の低剛性化を示す図。
【図14】部材の低剛性化による応力低減方法の適用例
を示す図。
【図15】静翼に発生したき裂個々の成長評価の概略
図。
【図16】本開発装置の構成を示す図。
【図17】本開発装置の寿命評価からコスト評価までの
フローチャート。
【図18】低コスト化スケジュールの決定方法のフロー
チャート。
【符号の説明】
1…燃焼器ライナ、2…トランジッションピース、3…
静翼、4…動翼、5…初段静翼インナーウオール、6…
初段静翼アウターウオール、7…静翼翼部、8…き裂、
9…実測データ、10…損傷成長解析による予測値、1
1…損傷成長解析による予測曲線、12…傾向解析によ
る損傷成長の予測曲線、13…静翼エンドウオール、1
4…静翼をケーシングに固定するための突起部、15…
部材低剛性化のためのスリット、16…傾向解析データ
ベース、17…構造解析データベース、18…コストデ
ータベース、19…寿命演算装置、20…コスト演算装
置、21…表示装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機で圧縮された空気に燃焼器で燃料を
    加えて発生させた高温の燃焼ガスによりタービンを回転
    させ、発電機を駆動するガスタービンの高温の燃焼ガス
    の流路に位置し、タービンの起動停止に伴う負荷変動や
    高温環境下でのクリープによる損傷を受ける燃焼器や動
    静翼といったガスタービン高温部品において、部品をい
    くつかの部位に分け、点検時に次回点検時の各部位ごと
    の損傷度を、実機検査データを用いた傾向解析および構
    造解析をもとにした損傷評価により推定し、別に定めら
    れた限界損傷値を超えると予想された部位のみに補修の
    指示を与えることを特徴とするガスタービン高温部品の
    保守管理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の保守管理装置において、複
    数の補修方法を用意しておき、補修対象部位について、
    それぞれの補修方法で補修を行ったときの耐用寿命を、
    実機検査データを用いた傾向解析および構造解析をもと
    にした損傷評価により評価し、それとガスタービンの検
    査スケジュールから、補修費用が最も小さくなる補修方
    法を選択することを特徴とするガスタービン高温部品の
    保守管理方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の保守管理装置において、損
    傷度の高い部位について、熱遮蔽コーティングを施した
    場合の耐用寿命を、熱境界条件を変化させた構造解析結
    果から推定し、それとガスタービンの検査スケジュール
    から、熱遮蔽コーティングによる寿命延長が有効な部位
    を摘出し、その部位のみにコーティングを施すことを特
    徴とするガスタービン高温部品の保守管理方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の保守管理装置において、き
    裂が損傷の主要因となる静翼において、実機検査データ
    を用いた傾向解析および構造解析から、き裂の大きな成
    長が見られるあるいは高応力が発生する部位について、
    補修時あるいは未使用翼導入時に、部材冷却側に、き裂
    発生方向に垂直または主応力方向と一致する方向に溝を
    加工することを特徴とするガスタービン静翼の保守管理
    方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の保守管理装置において、き
    裂が損傷の主要因となる静翼において、検査時に観察さ
    れたき裂に対して、別途定められた値以上の寸法のき裂
    について、その成長を、実機検査データを用いた傾向解
    析および構造解析をもとにした成長解析により推定し、
    次回の検査までに危険寸法に達すると予想されるき裂を
    摘出し、摘出されたき裂に対して補修の指示を与えるこ
    とを特徴とするガスタービン静翼の保守管理方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の保守管理装置において、請
    求項3記載の熱遮蔽コーティングを施した条件や、請求
    項4記載の構造変更を行った場合、さらに暖気温度等の
    起動停止時の負荷パターンを変化させた条件での構造解
    析を行い、それらの結果を蓄えておくデータベースと、
    それぞれの解析結果をもとに寿命を算出する演算機と、
    請求項2記載の補修方法やコーティング,構造変更に要
    するコストに関するデータを蓄えておくデータベース
    と、それらの各要素から、最も機器の運用,補修および
    維持に必要となるコストが最小となる検査,補修等の運
    用スケジュールを策定する演算装置を有することを特徴
    とするガスタービン高温部品の保守管理装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の保守管理装置の運用スケジ
    ュールを策定する演算装置において、点検,補修,交換
    の間隔の最小値をあらかじめ与えておき、コーティング
    や構造変更,補修方法を考慮した請求項7記載の寿命評
    価結果を用いて、最も損傷成長の激しい部品を基準に考
    えられる運用スケジュールを全て作成し、その内別途定
    めた点検,補修,交換の間隔を確保できるスケジュール
    の中から、すべての部品を対象に、最も低コストとなる
    コーティング施工時期,補修方法等を決定することを特
    徴とするガスタービン高温部品の保守管理方法。
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Cited By (6)

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