JP2005284982A - 異常診断装置、異常診断方法、発電装置監視システム、及び燃料切れ報知装置 - Google Patents

異常診断装置、異常診断方法、発電装置監視システム、及び燃料切れ報知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置の運転に影響を及ぼす条件が変化した場合であっても適切な異常判定を行うことができる異常診断装置、異常診断方法、及び発電装置監視システムを提供する。
【解決手段】 発電装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を取得する実績データ収集部113と、運転情報を回帰分析することにより入力情報と出力情報との関係を表す回帰式に基づくベースラインを生成する回帰式生成部116と、リアルタイムの運転情報における入力情報を用いてベースラインに基づく出力情報の予測値を生成する出力予測部125と、リアルタイムの運転情報における出力情報と出力情報の予測値との差分が、ベースラインの範囲を超えた場合に出力情報が異常であると判定する異常判定部127とを備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、所定の検出対象から検出された計測値の異常を診断する異常診断装置、異常診断方法、これを用いた発電装置監視システム、及び燃料切れを報知する燃料切れ報知装置に関する。
従来、装置の異常を検出する異常診断装置、例えば発電機に用いられる内燃機関の異常を検出する異常診断装置として、装置の各部から検出された温度や圧力等の計測値を予め設定された一定の基準値と比較してその計測値が基準値を超えた場合に異常と判定するもの(例えば、特許文献1参照。)や、計測値の平均値と計測値との差を予め設定された一定の基準値と比較してその差が基準値を超えた場合に異常と判定するもの(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
特開平6−137164号公報 特開平5−321809号公報
ところで、上述のような異常診断装置においては、異常判定を行うための基準値を予め設定しておく必要がある。しかし、装置を運転した結果得られた計測値、例えば発電機に用いられる内燃機関の排気温度や冷却水温度等は、内燃機関を運転する際の外気温や発電量等の条件によって左右されるため、このような条件が変化した場合、予め設定された基準値に基づく異常判定では適切な判定結果が得られないという不都合があった。
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、装置の運転に影響を及ぼす条件が変化した場合であっても適切な異常判定を行うことができる異常診断装置、異常診断方法、及び発電装置監視システムを提供することを目的とする。そして、発電装置の運転に影響を及ぼす条件が変化した場合であっても適切な燃料切れ報知を行うことができる燃料切れ報知装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の第1の手段に係る異常診断装置は、異常診断の対象となる装置である対象装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を取得する運転情報取得部と、前記運転情報取得部によって取得された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記出力情報との関係を表す回帰式を生成する回帰式生成部と、前記運転情報取得部によって取得された新たな運転情報における入力情報を用いて前記生成された回帰式から前記出力情報の予測値を生成する出力予測部と、前記新たな運転情報における出力情報と前記出力予測部により生成された予測値との差分が、前記回帰式の誤差を表す誤差範囲を超えた場合に前記出力情報が異常であると判定する異常判定部とを備えたことを特徴としている。
また、上述の異常診断装置において、前記運転情報の中から、前記対象装置が正常動作時に前記運転情報取得部によって取得されたものを選別する選別規則を記憶する選別規則記憶部と、前記選別規則記憶部に記憶されている選別規則に基づいて、前記運転情報取得部によって取得された運転情報から前記対象装置の正常動作時における運転情報を選別する選別部とをさらに備え、前記回帰式生成部は、前記選別部によって選別された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記出力情報との関係を表す回帰式を生成するものであることを特徴としている。
そして、上述の異常診断装置において、前記対象装置の故障の原因となりうる事象である故障原因事象と、当該故障原因事象によって生じる1又は複数の運転情報における出力情報の異常とを関連付ける原因対応テーブルを予め記憶する原因対応情報記憶部と、前記異常判定部によって出力情報が異常であると判定された場合に、当該異常と判定された出力情報を累積して記憶する異常履歴情報記憶部と、前記異常判定部によって出力情報が異常であると判定された場合に、当該出力情報の異常に基づいて前記原因対応テーブルから故障原因事象を検索し、検索された故障原因事象に対応する他の出力情報を前記原因対応テーブルから検索し、検索された他の出力情報が前記異常履歴情報記憶部に記憶されている場合に、前記故障原因事象を当該出力情報の異常の原因と推定すると共に前記対象装置が故障することを予測する故障原因検索予測部とをさらに備えることを特徴としている。
そして、本発明の第2の手段に係る発電装置監視システムは、故障診断の対象となる装置である発電装置と、前記発電装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを前記発電装置の運転情報として取得する運転情報収集装置と、前記運転情報収集装置によって取得された運転情報における出力情報の異常判定を行う異常診断装置とを備え、前記異常診断装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の異常診断装置であって、前記運転情報収集装置からネットワークを介して前記運転情報を取得するものであることを特徴としている。
また、本発明の第3の手段に係る異常診断方法は、故障診断の対象となる装置である対象装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を取得する工程と、前記取得された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記出力情報との関係を表す回帰式を生成する工程と、新たに取得された運転情報における入力情報を用いて前記生成された回帰式から前記出力情報の予測値を生成する工程と、前記新たな運転情報における出力情報と前記生成された予測値との差分が、前記回帰式の誤差を表す誤差範囲を超えた場合に前記出力情報が異常であると判定する工程とを備えたことを特徴としている。
さらに、本発明の第4の手段に係る燃料切れ報知装置は、燃料を格納する燃料タンクを備えた発電装置の燃料消費量に影響を及ぼす条件を表す入力情報及び当該条件で運転された結果消費された燃料消費量を含む運転情報と前記燃料タンクに格納されている燃料の残量を表す燃料残量情報とを取得する運転情報取得部と、前記運転情報取得部によって取得された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記燃料消費量との関係を表す回帰式を生成する回帰式生成部と、平日と休日とを判別可能な日付情報を生成するカレンダ部と、前記燃料タンクへの給油を手配してから給油されるまでの日数であるリードタイムを予め記憶するリードタイム記憶部と、前記燃料タンクに格納された燃料の残量を報知するための報知部と、前記リードタイム記憶部に記憶されているリードタイム及び前記カレンダ部により生成された日付情報に基づいて現在日時から休日になるまでの間にある平日日数を算出し、当該算出した平日日数が前記リードタイム以下の場合に、前記運転情報取得部によって取得された新たな運転情報における入力情報を用いて前記生成された回帰式から前記燃料消費量の予測値を算出し、前記運転情報取得部によって取得された燃料残量情報及び前記算出された燃料消費量の予測値に基づき前記燃料の残量が予め定められた基準量以下になる日時を算出し、前記算出された燃料の残量が基準量以下になる日時を前記報知部に報知させる予測判断処理部とを備えたことを特徴としている。
このような構成の異常診断装置、及び異常診断方法は、対象装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を回帰分析することにより、入力情報と出力情報との関係を表す回帰式を生成し、新たに取得された運転情報における入力情報を用いて回帰式から出力情報の予測値を生成し、新たな運転情報における出力情報と出力情報の予測値との差分が回帰式の誤差範囲を超えた場合に出力情報が異常であると判定するので、装置の運転に影響を及ぼす条件が変化した場合であっても適切な異常判定を行うことができる。
また、このような構成の発電装置監視システムは、発電装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を回帰分析することにより、入力情報と出力情報との関係を表す回帰式を生成し、新たに取得された運転情報における入力情報を用いて回帰式から出力情報の予測値を生成し、新たな運転情報における出力情報と出力情報の予測値との差分が回帰式の誤差範囲を超えた場合に出力情報が異常であると判定するので、発電装置の運転に影響を及ぼす条件が変化した場合であっても適切な異常判定を行うことができる。
そして、このような構成の燃料切れ報知装置は、現在日時から休日になるまでの間にある平日日数がリードタイム以下となった場合に、発電装置の燃料消費量に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果消費された燃料消費量を表す出力情報とを含む運転情報を回帰分析することにより得られた回帰式に基づいて、新たに取得された運転情報における入力情報を用いて燃料消費量の予測値を算出し、当該算出された燃料消費量の予測値に基づき燃料の残量が予め定められた基準量以下になる日時を算出し、その日時をユーザに報知することができるので、発電装置の運転に影響を及ぼす条件が変化した場合であっても適切な燃料切れ報知を行うことができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る発電装置監視システムの一例を説明するためのブロック図である。図1に示す発電装置監視システム1は、各工場(A工場、B工場...)に設けられた発電装置2の動作状態を表す運転情報を収集し、その運転情報を閲覧したり、異常を検知したりすることができるシステムである。発電装置監視システム1は、発電装置2、データ収集装置3、工場側データベース4、センターサーバ5、センタサーバ側データベース6、クライアントPC7、及び異常診断装置8を備え、データ収集装置3、工場側データベース4、センターサーバ5、センタサーバ側データベース6、クライアントPC7、及び異常診断装置8は、ネットワーク9を介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
図2は、図1に示す発電装置2の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す発電装置2は、異常診断の対象となる対象装置であり、発電機21と、発電機21を駆動して発電させるディーゼルエンジン22と、ディーゼルエンジン22の燃料である重油を格納する燃料タンク23と、ディーゼルエンジン22を冷却するための冷却系統24とを備える。発電機21は、ディーゼルエンジン22によって駆動されることにより電力を発電するものであり、その発電量を計測してその発電量を示す発電量情報をデータ収集装置3へ出力する図略の電力計を備えている。ディーゼルエンジン22は、例えば6気筒のディーゼルエンジンであり、各気筒に設けられた図略の温度センサから、各気筒の排気温度を示す排気温度情報が、データ収集装置3へ出力されるようになっている。また、燃料タンク23は、重油の残量を計測してその残量を示す燃料残量情報をデータ収集装置3へ出力する図略の残量計を備えている。
冷却系統24は、ディーゼルエンジン22の冷却水を循環させて、ディーゼルエンジン22を冷却するもので、冷却した冷却水をディーゼルエンジン22へ供給する冷却塔25と、ディーゼルエンジン22から流出した冷却水と2次冷却水との間で熱交換を行う熱交換器26と、2次冷却水からディーゼルエンジン22の排熱を回収する排熱回収装置27とを備える。以降、冷却塔25、ディーゼルエンジン22、及び熱交換器26を循環する冷却水を低温冷却水と称し、熱交換器26と排熱回収装置27とを循環する2次冷却水を高温冷却水と称する。
低温冷却水のディーゼルエンジン22への入口、高温冷却水の排熱回収装置27への入口、及び高温冷却水の排熱回収装置27からの出口には、それぞれ温度センサ28,29,30が設けられている。そして、温度センサ28は、ディーゼルエンジン22への入口における低温冷却水の温度(以降、低温冷却水入口温度と称する)を示す情報をデータ収集装置3へ出力し、温度センサ29は、排熱回収装置27への入口における高温冷却水の温度(以降、高温冷却水入口温度と称する)を示す情報をデータ収集装置3へ出力し、温度センサ30は、排熱回収装置27からの出口における高温冷却水の温度(以降、高温冷却水出口温度と称する)を示す情報をデータ収集装置3へ出力する。
この場合、発電量情報、低温冷却水入口温度、高温冷却水入口温度、及び高温冷却水出口温度は入力情報に相当し、排気温度情報及び燃料残量情報は出力情報に相当する。
データ収集装置3は、運転情報収集装置に相当し、例えばパーソナルコンピュータを用いて構成されており、複数の発電装置2(1号機、2号機、・・・)から発電量情報、排気温度情報、燃料残量情報、低温冷却水入口温度、高温冷却水入口温度、及び高温冷却水出口温度等の測定情報を取得し、その測定情報とその取得日時を表す日時情報と対応付けて運転情報として工場側データベース4に記憶させる。
センターサーバ5は、例えばパーソナルコンピュータを用いて構成されており、ネットワーク9を介して各工場における工場側データベース4から各運転情報を取得し、各工場においてデータ収集装置3により収集された各発電装置2の運転情報を一括してセンタサーバ側データベース6に記憶させる。
クライアントPC7は、例えばパーソナルコンピュータを用いて構成されており、ユーザがクライアントPC7を用いてセンタサーバ側データベース6に記憶されている各発電装置2の運転情報を閲覧したり、異常診断装置8からネットワーク9を介して送信されてきた電子メールを受信して例えば液晶表示パネルからなる表示部にその電子メールの内容を表示したりする。
図3は、図1に示す異常診断装置8の構成の一例を示すブロック図である。異常診断装置8は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備えたパーソナルコンピュータを用いて構成されており、ネットワーク9を介して工場側データベース4及びセンタサーバ側データベース6にアクセス可能にされている。そして、CPUが所定の制御プログラムを実行することにより、回帰分析処理部101、異常検出処理部102、及び故障予測部103として機能する。
回帰分析処理部101は、入出力関係記憶部111、選別規則記憶部112、実績データ収集部113、実績データ記憶部114、実績データ選別部115、回帰式生成部116、及び回帰式記憶部117を備える。異常検出処理部102は、判定ルール記憶部121、リアルタイムデータ収集部122、リアルタイムデータ記憶部123、リアルタイムデータ選別部124、出力予測部125、データ比較部126、異常判定部127、異常履歴情報記憶部128、及び時計・カレンダ部129を備える。故障予測部103は、故障予測通知先記憶部131、原因対応情報記憶部132、異常データ検索部133、原因推定部134、メール送信部135、及び表示部136を備え、異常データ検索部133及び原因推定部134が故障原因検索予測部に相当している。
入出力関係記憶部111は、例えばハードディスク装置を用いて構成された記憶部であり、各工場の各発電装置2における入力情報である発電量情報、低温冷却水入口温度、高温冷却水入口温度、及び高温冷却水出口温度と、出力情報である排気温度情報及び燃料残量情報との間の関係を表した入出力関係情報が、予め記憶されている。図4は、図3に示す入出力関係記憶部111に記憶されている入出力関係情報の一例を示す図である。
図4に示す入出力関係情報201は、システムが発電装置2に期待する発電量を入力情報とし、ディーゼルエンジン22における各気筒排気温度を出力情報とした場合に、入力情報と出力情報との間に関数F(x)で示される相関があることを示している。図4に示す入出力関係情報202は、発電量を入力情報とし、ディーゼルエンジン22における各気筒排気温度の偏差を出力情報とした場合に、入力情報と出力情報との間に関数F(x)で示される相関関係があることを示している。図4に示す入出力関係情報203は、外気温、発電量、及び高温冷却水入口温度を入力情報とし、高温冷却水出口温度を出力情報とした場合に、入力情報と出力情報との間に関数F(x)で示される相関関係があることを示している。図4に示す入出力関係情報204は、外気温、低温冷却水入口温度、及び高温冷却水出口温度を入力情報とし、高温冷却水入口温度を出力情報とした場合に、入力情報と出力情報との間に関数F(x)で示される相関関係があることを示している。図4に示す入出力関係情報205は、外気温、高温冷却水入口温度、及び高温冷却水出口温度を入力情報とし、低温冷却水入口温度を出力情報とした場合に、入力情報と出力情報との間に関数F(x)で示される相関関係があることを示している。図4に示す入出力関係情報206は、発電量を入力情報とし、ディーゼルエンジン22に用いられる潤滑油の圧力を出力情報とした場合に、入力情報と出力情報との間に関数F(x)で示される相関関係があることを示している。
選別規則記憶部112は、例えばハードディスク装置を用いて構成されており、実績データ収集部113により収集された各工場、各発電装置2の運転情報から、回帰分析に適した運転情報、すなわち発電装置2が正常に定常運転されている場合における運転情報を選別するための選別規則を予め記憶している。選別規則は、例えば、「発電量が328kW未満の運転情報、及び650kWを超える運転情報は除外する」、「発電量と気筒排気温度との取得日時が一致しない運転情報は除外する」、「発電量がゼロの運転情報は除外する」、「発電量が上昇中の運転情報は除外する」等の規則である。
発電量が328kW未満の運転情報、及び650kWを超える運転情報を除外するのは、このような発電量は、正常に定常運転されている発電装置2の発電量としては異常値だからである。発電量と気筒排気温度との取得日時が一致しない運転情報を除外するのは、発電量と気筒排気温度との取得日時が一致しない運転情報は不良データであり、回帰式生成部116による回帰分析を行うに当たって入力情報の発電量と出力情報の気筒排気温度との取得日時が異なると、入出力関係が成立しないため回帰分析できないからである。発電量がゼロの運転情報を除外するのは、発電装置2が停止状態だからである。発電量が上昇中の運転情報を除外するのは、発電量が上昇中の場合、発電装置2の運転開始直後であると判断され、運転開始直後に出易い異常値を排除するためである。
実績データ収集部113は、運転情報取得部に相当し、ネットワーク9を介してセンタサーバ側データベース6にアクセスし、センタサーバ側データベース6に記憶されている各工場、各発電装置2における過去の運転実績に基づく運転情報を取得し、例えばハードディスク装置を用いて構成されている実績データ記憶部114へ記憶させる。なお、実績データ収集部113は、各工場における工場側データベース4から過去の運転実績に基づく運転情報を取得する構成であってもよい。
実績データ選別部115は、選別部に相当し、選別規則記憶部112に記憶されている選別規則に基づいて、実績データ記憶部114に記憶されている運転情報から発電装置2が正常に定常運転されている場合における運転情報を選別し、選別後の運転情報を実績データ記憶部114に記憶させる。
回帰式生成部116は、入出力関係記憶部111に記憶されている入出力関係情報に基づいて、実績データ記憶部114に記憶されている選別後の運転情報を回帰分析することにより、入力情報と出力情報との関係を表す回帰式を生成し、運転情報のばらつきから回帰式の誤差を表す誤差計算式を生成し、回帰式に対して誤差計算式を加算した上限式と、回帰式から誤差計算式を減算した下限式とを、運転情報を判定するための判定式として回帰式記憶部117に記憶させる。以下、判定式で表される範囲、すなわち上限式から得られる上限値と、下限式から得られる下限値とで表される範囲をベースラインと称する。
判定ルール記憶部121は、例えばハードディスク装置を用いて構成され、各発電装置2の異常判定を行う時間間隔である間隔設定情報や、回帰式記憶部117に記憶されている回帰式及びその誤差範囲を各発電装置2から取得された運転情報が何回逸脱した場合に異常と判断するかを示す判定回数設定情報等、異常検出処理部102の動作に関わる設定情報を予め記憶する。設定情報は、ユーザが容易に設定可能とされている。
リアルタイムデータ収集部122は、例えばリアルタイムクロックを用いて構成された時計・カレンダ部129から現在日時を取得する。そして、リアルタイムデータ収集部122は、判定ルール記憶部121に記憶されている間隔設定情報に応じた時間間隔毎に、ネットワーク9を介してセンタサーバ側データベース6又は工場側データベース4から、最も現在日時に近い日時情報と対応付けて記憶されている運転情報を取得し、例えばハードディスク装置を用いて構成されたリアルタイムデータ記憶部123に記憶させる。リアルタイムデータ選別部124は、選別規則記憶部112に記憶されている選別規則に基づいて、リアルタイムデータ記憶部123に記憶されている運転情報を選別し、選別後の運転情報をリアルタイムデータ記憶部123に記憶させる。
出力予測部125は、リアルタイムデータ記憶部123に記憶されている選別後の運転情報における入力情報と、回帰式記憶部117に記憶されているベースラインとに基づいて、入力情報に対する出力情報の予測値における上限値と下限値とを算出する。データ比較部126は、リアルタイムデータ記憶部123に記憶されている選別後の運転情報における出力情報が、出力予測部125により算出された予測値における上限値、下限値の範囲内であるか否かを判定する。
異常判定部127は、データ比較部126によって出力情報が予測値の範囲外であると連続して判定された回数をカウントし、そのカウント数が判定ルール記憶部121に記憶されている判定回数設定情報で示される回数以上となった場合に、運転情報が異常であると判定し、その運転情報を例えばハードディスク装置を用いて構成された異常履歴情報記憶部128に累積して記憶させる。
故障予測通知先記憶部131は、発電装置2の故障が予測される場合にその予測結果を通知する通知先となるクライアントPC7のメールアドレスを予め記憶している。原因対応情報記憶部132は、発電装置2の故障の原因となりうる事象である故障原因事象と、故障原因事象によって生じる1又は複数の運転情報における出力情報の異常とを関連付ける原因対応テーブルを予め記憶している。
図5は、原因対応情報記憶部132に記憶されている原因対応テーブルの一例を示す図である。図5に示す原因対応テーブル211において、故障原因事象213と、故障原因事象213によって生じる複数の出力情報212の異常とが、丸印によって関連付けられている。すなわち、原因対応テーブル211において、故障原因事象213における事象Bは、例えば発電装置2の故障の原因となりうるプランジャ摩耗であり、プランジャ摩耗が生じた場合に異常となる出力情報212である気筒排気温度、給気圧力、及び燃料流量と丸印によって関連付けられている。
異常データ検索部133は、異常判定部127によって出力情報が異常と判定された場合、当該出力情報の異常に基づいて原因対応情報記憶部132に記憶されている原因対応テーブル211から該当する故障原因事象213を検索し、検索された故障原因事象213に対応する他の出力情報212を原因対応テーブル211から検索する。原因推定部134は、異常データ検索部133により検索された他の出力情報212が履歴情報記憶部に記憶されている場合に、当該故障原因事象213を当該出力情報212の異常の原因事象と推定し、発電装置2が故障することを予測する。
メール送信部135は、原因推定部134によって発電装置2の故障が予測された場合、故障予測通知先記憶部131に記憶されているメールアドレスを宛先にして、ネットワーク9を介して発電装置2の故障が予測される旨、及びその原因事象を通知する電子メールを送信する。表示部136は、例えば、発電装置2の故障が予測される旨、及びその原因事象を表示するための液晶表示パネルからなる表示部である。
次に、上述のように構成された発電装置監視システム1及び異常診断装置8の動作を説明する。図2に戻って、まず、ディーゼルエンジン22が起動され、発電装置2による発電が開始されると、図略の電力計によりその発電量を示す発電量情報がデータ収集装置3へ出力され、ディーゼルエンジン22の各気筒に設けられた図略の温度センサから、各気筒の排気温度を示す排気温度情報がデータ収集装置3へ出力され、図略の残量計により重油の残量を示す燃料残量情報がデータ収集装置3へ出力され、温度センサ28,29,30によって、それぞれ低温冷却水入口温度、高温冷却水入口温度、及び高温冷却水出口温度がデータ収集装置3へ出力される。
次に、各工場におけるデータ収集装置3によって、複数の発電装置2(1号機、2号機、・・・)から発電量情報、排気温度情報、燃料残量情報、低温冷却水入口温度、高温冷却水入口温度、及び高温冷却水出口温度等の測定情報とその取得日時を表す日時情報とが対応付けられて、定期的に運転情報として工場側データベース4に記憶される。
次に、センターサーバ5によって、ネットワーク9を介して各工場における工場側データベース4から各運転情報が収集されると共にその運転情報が一括してセンタサーバ側データベース6に記憶される。
図6は、異常診断装置8の動作を説明するためのフローチャートである。まず、ステップS1において、回帰分析処理部101によって回帰式の生成処理が実行される。図7は、ステップS1における回帰式生成処理の詳細を示すフローチャートである。まず、実績データ収集部113によって、ネットワーク9を介してセンタサーバ側データベース6に記憶されている各工場、各発電装置2における過去の運転実績に基づく運転情報が取得され、実績データ記憶部114へ記憶される(ステップS101)。
次に、実績データ選別部115によって、選別規則記憶部112に記憶されている選別規則に基づいて、実績データ記憶部114に記憶されている運転情報から発電装置2が正常に定常運転されている場合における運転情報が選別され、選別後の運転情報が実績データ記憶部114に記憶される(ステップS102)。
図8は、実績データ記憶部114に記憶されている運転情報の一例を示す図である。図8において、実績データ記憶部114には、発電量とその発電量を検出した日時とを対応付けた運転情報221と、No.1気筒の排気温度とその排気温度を検出した日時とを対応付けた運転情報222とが記憶されている。
そして、実績データ選別部115によって、運転情報221と運転情報222とが、選別規則記憶部112に記憶されている選別規則に従って選別され、運転情報221における「発電量がゼロ」、及び「発電量が328kW未満」に該当する運転情報が除外され、その除外された運転情報に対応する運転情報222における運転情報が除外され、「発電量とNo.1気筒排気温度との取得日時が一致しない」に該当する運転情報が除外されることによって、選別後の運転情報223が生成され実績データ記憶部114に記憶される。これにより、発電装置2が正常に定常運転されていない場合における運転情報や、データとして適切でない不良情報が除外されるので、発電装置2の正常運転時における入力情報と出力情報との関係についての回帰分析に適した運転情報223を生成することができ、その運転情報223が実績データ記憶部114に記憶される。
次に、回帰式生成部116によって、入出力関係記憶部111に記憶されている入出力関係情報、例えば、図4に示す入出力関係情報201に基づいて、実績データ記憶部114に記憶されている運転情報223が回帰分析され、発電装置2の発電量と各気筒排気温度との関係を表す回帰式が生成される(ステップS103)。この場合、入出力関係情報201における入力情報は、「システムが発電装置2に期待する発電量」であるが、運転情報223に含まれる発電量の情報は、発電装置2が期待通りに動作した結果得られた発電量であると考えられるので、運転情報223における発電量が入力情報、運転情報223におけるNo.1気筒排気温度が出力情報として用いられる。
図9は、回帰式生成部116による回帰分析処理を説明するための図である。図9(a)は、回帰分析処理により得られた計算結果224を示す表であり、図9(b)は回帰分析の結果得られた回帰式と運転情報223とをプロットしたグラフである。図9(a)に示す計算結果224のように、回帰式生成部116により運転情報223における発電量及びNo.1気筒排気温度について、それぞれデータ数、最小値、最大値、平均値、及び標準偏差が算出される。さらに、回帰式生成部116によって、入出力関係記憶部111に記憶されている入出力関係情報201に基づいて運転情報223が回帰分析され、検定統計量t、相関係数r、回帰定数a、及び1次回帰係数bが算出される。今、回帰定数aは277.813、1次回帰係数bは0.175であるので、回帰式として以下の式(1)が得られる。
F(x)=277.813+0.175x
・・・(1)
但し、 x:入力情報(発電量)
F(x):出力情報(No.1気筒排気温度)
式(1)の回帰式F(x)を、図9(b)にプロットしたものがグラフ225である。図9(b)に示すように、グラフ225は、図9(b)にプロットされた運転情報の分布とよく一致している。
次に、ステップS104において、回帰式生成部116によって、運転情報223のばらつきから式(1)の回帰式の誤差Cを表す誤差計算式が、以下の式(2)として生成される。
Figure 2005284982
そして、回帰式生成部116によって、式(2)に基づき、以下の式(3)に示す上限式と、式(4)に示す下限式とが生成され、回帰式記憶部117に記憶される。
a+bxi +C ・・・ (3)
a+bxi −C ・・・ (4)
さらに、式(3)及び式(4)で表される範囲、すなわち以下の式(5)で示されるF(x)の範囲が、ベースラインとして、回帰式生成部116により回帰式記憶部117に記憶される(ステップS105)。
(a+bxi−C)<F(x)<(a+bxi+C)
・・・・・(5)
図9(b)において、式(3)に示す上限式のグラフを上限グラフ226で示し、式(4)に示す下限式のグラフを下限グラフ227で示している。そして、上限グラフ226と下限グラフ227とで挟まれた範囲がベースラインである。
なお、誤差Cを、式(2)に示すように統計的に求める例を示したが、誤差Cは、下記のように、回帰式によって求められた値と実際のデータとの差である残差を利用した定数値であってもよい。例えば、正常時のデータを用いて、それらの残差の標準偏差を求め、残差の標準偏差の例えば3倍、4倍等といった整数倍の値を誤差Cとして用いてもよい。
以上、ステップS101〜S105の処理により、発電装置2の運転に影響を及ぼす条件である発電量が変化した場合であっても、その発電量に応じた判定基準値が式(5)に示すベースラインとして得られるので、発電量の変化に応じた適切な判定基準値を得ることができる。また、ベースラインは、過去の発電装置2における運転情報に基づき回帰式生成部116により生成されるので、ユーザが例えば経験に基づき判定基準値を設定する必要がない。
次に、図6に戻ってステップS2において、異常検出処理部102によって、異常判定処理が行われる。図10は、ステップS2における異常判定処理の詳細を示すフローチャートである。まず、リアルタイムデータ収集部122によって、時計・カレンダ部129から現在日時が取得される。そして、リアルタイムデータ収集部122によって、判定ルール記憶部121に記憶されている間隔設定情報に応じた時間間隔毎に、ネットワーク9を介してセンタサーバ側データベース6又は工場側データベース4から、最も現在時刻に近い日時情報と対応付けて記憶されている運転情報が取得され、その運転情報がリアルタイムデータ記憶部123に記憶される(ステップS201)。
次に、リアルタイムデータ選別部124によって、選別規則記憶部112に記憶されている選別規則に基づいて、リアルタイムデータ記憶部123に記憶されている運転情報が選別され、選別後の運転情報がリアルタイムデータ記憶部123に記憶される(ステップS202)。
次に、出力予測部125によって、リアルタイムデータ記憶部123に記憶されている選別後の運転情報における発電量と、回帰式記憶部117に記憶されている式(3)、(4)の上限式、下限式とに基づいて、発電量に対するNo.1気筒排気温度の予測値における上限値と下限値とが算出される(ステップS203)。
次に、データ比較部126によって、リアルタイムデータ記憶部123に記憶されている選別後の運転情報におけるNo.1気筒排気温度が、出力予測部125により算出された予測値における上限値、下限値の範囲内、すなわちベースラインの範囲内であるか否かが判定され、範囲内であれば(ステップS204でYES)No1気筒排気温度のリアルタイムデータは正常であるので、新たな運転情報の異常判定を行うべく変数iを初期化し(ステップS205)、再びステップS201〜S204を繰り返す一方、範囲内でなければ(ステップS204でNO)、異常判定部127によってNo.1気筒排気温度がベースラインを連続して逸脱した回数をカウントするべく変数iに1が加算される(ステップS205)。
次に、異常判定部127によって、変数iが判定ルール記憶部121に記憶されている判定回数設定情報で示される回数、例えば3以上となった場合(ステップS206でYES)にNo1気筒排気温度が異常であると判定され(ステップS207)、そのNo1気筒排気温度を含む運転情報が異常履歴情報記憶部128に累積して記憶され(ステップS208)、異常判定処理が終了する。
以上、ステップS201〜S208の処理により、発電装置2の運転に影響を及ぼす条件である発電量が変化した場合であっても、その発電量に応じた判定基準値が式(5)に示すベースラインとして得られるので、発電量の変化に応じた適切な判定基準値に基づいて、運転情報の異常判定を行うことができる。
次に、図6に戻って、ステップS3において、故障予測部103によって、故障予測処理が行われる。図11は、故障予測処理の詳細を示すフローチャートである。まず、異常データ検索部133によって、異常判定部127によって異常と判定された出力情報、例えばNo1気筒排気温度に対応する故障原因事象が、原因対応情報記憶部132に記憶されている原因対応テーブル211から検索される。具体的には、図5に示す原因対応テーブル211によって気筒排気温度と対応付けられている故障原因事象213、すなわち事象A、事象B、事象E、及び事象Gが、異常データ検索部133によって検索される(ステップS301)。
次に、異常データ検索部133によって、ステップS301において検索された事象A、事象B、事象E、及び事象Gと対応付けられた出力情報212が原因対応テーブル211から検索される。例えば事象Bについて、異常データ検索部133によって、給気圧力及び燃料流量が検索される。そして、異常データ検索部133によって、異常履歴情報記憶部128に、これら給気圧力及び燃料流量についての異常がNo1気筒排気温度の異常発生日時と同時間帯に発生したことが記憶されていないか否かが検索される(ステップS302)。そして、異常履歴情報記憶部128に、No.1気筒排気温度の異常発生日時と同時間帯に給気圧力及び燃料流量についての異常が発生したことが記憶されていれば、原因推定部134によって、故障原因事象が事象A、事象B、事象E、及び事象Gのうち事象Bに絞り込まれ、故障原因事象である事象B、例えばプランジャ摩耗が、No.1気筒排気温度、給気圧力及び燃料流量の異常の原因として発生していると推定される(ステップS303)。
さらに、故障原因事象は発電装置2の故障の原因となりうる事象であるから、事象Bが発生していれば、発電装置2が故障しうる状態にあると推定される。そこで、原因推定部134によって、事象B、例えばプランジャ摩耗を原因とする発電装置2の故障発生が予測される旨、表示部136に表示され(ステップS304)、さらにメール送信部135によって、プランジャ摩耗を原因とする発電装置2の故障発生が予測される旨通知する電子メールが、故障予測通知先記憶部131に記憶されているメールアドレスを宛先にして、ネットワーク9を介してクライアントPC7へ送信される(ステップS305)。
以上、ステップS301〜S305の処理により、各工場における各発電装置2からリアルタイムに取得された運転情報に基づいて、発電装置2の故障の原因となりうる故障原因事象の発生を推定することができるので、発電装置2が実際に故障する前に、故障原因事象が発生して発電装置2が故障しうる状態にあることを検出することができ、発電装置2の故障発生が予測される旨、及びその原因となりうる故障原因事象をユーザに通知することができる。
これにより、例えば従来の背景技術のように装置の各部から検出された計測値が予め設定された一定の基準値を超えた場合に異常と判定するものでは実現することができなかった故障の未然予測を行うことができ、ユーザは、発電装置2が実際に故障に至る前に予防処置を講ずることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る発電装置監視システムについて説明する。本発明の第2の実施の形態に係る発電装置監視システムは、第1の実施の形態に係る発電装置監視システムと同様に、図1に示す発電装置監視システム1で示される。本発明の第2の実施の形態に係る発電装置監視システムは、図1に示す発電装置監視システム1において異常診断装置8の代わりに燃料切れ報知装置8Aを備える点で、第1の実施の形態に係る発電装置監視システムと異なる。
図12は、燃料切れ報知装置8Aの構成の一例を示すブロック図である。図12に示す燃料切れ報知装置8Aと図1に示す異常診断装置8とでは、下記の点で異なる。すなわち、図12に示す燃料切れ報知装置8Aは、異常検出処理部102の代わりに重油残量予測部104を備え、故障予測部103の代わりに燃料切れ報知部105を備える。また、入出力関係記憶部111には、入力情報として発電装置2の重油消費量に影響を及ぼす条件、例えば季節、時間帯、曜日、外気温、及び消費電力等が記憶され、出力情報として重油消費量が記憶されている。
その他の構成は図1に示す異常診断装置8と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施の形態の特徴的な点について説明する。
発電装置2は、図2に示すように、燃料タンク23を備えており、重油が少なくなると燃料タンク23に給油する必要がある。また、燃料タンク23に重油を給油する際には担当者の立ち会いが必要となるため、給油を土曜、日曜等の休日と重ならないように行いたいというニーズがある。しかし、重油の残量が一定量を下回った場合に給油を行う方法では、休日に給油を行うことが避けられない。また、給油を発注してから実際に給油されるまでには一定のリードタイムがあり、例えば、給油は発注の翌日となる。そのため、休日を避けて給油を行うためには、少なくとも2日後の重油残量を予測して給油の発注を行う必要がある。また、給油の際には、最小給油量が定められており、給油量が少なすぎても発注を行うことができないので、重油残量が多い状態で、とりあえず休日前に給油の発注を行っておくこともできない。
そこで、図12に示す燃料切れ報知装置8Aにおいて、回帰分析処理部101は、各工場における各発電装置2について、センタサーバ側データベース6に記憶されている過去の運転情報における季節、時間帯、曜日、外気温、及び消費電力等を入力情報として取得し、重油消費量を出力情報として取得し、これらの情報に基づいて燃料の消費量を予測する回帰式を生成する。そして、重油残量予測部104は、この回帰式に基づいて数日後の重油残量を予測し、休日を避けて給油することができる発注タイミングをユーザに報知する様にされている。
図13は、燃料切れ報知装置8Aにおける入出力関係記憶部111に記憶されている入出力関係情報の一例を示す図である。図13に示す入出力関係情報301は、燃料消費量に影響を及ぼす条件である季節、時間帯、曜日、及び外気温を入力情報とし、当該条件で発電装置2が運転された結果消費された重油消費量を出力情報とした場合に、入力情報と出力情報との間に関数F(x)で示される相関があることを示している。
重油残量予測部104は、設定情報記憶部141と、燃料残量情報取得部142と、予測判断処理部143と、カレンダ部である時計・カレンダ部144とを備える。燃料切れ報知部105は、燃料切れ通知先記憶部151と、メール送信部152と、表示部153とを備える。そして、回帰分析処理部101における実績データ収集部113と燃料残量情報取得部142とが運転情報取得部に相当している。
設定情報記憶部141は、リードタイム記憶部に相当し、例えばハードディスク装置を用いて構成され、燃料タンク23への給油を手配してから給油されるまでの日数であるリードタイム、各工場の各発電装置2における燃料タンク23の容量、最小給油量、お知らせ時間、重油残量予測時間、燃料切れ予測時間等の情報を記憶している。お知らせ時間は、ユーザに対して燃料切れの予測結果を通知する時間である。重油残量予測時間は、タンクローリーが給油に来る日における重油残量を予測する対象となる時間である。燃料切れ予測時間は、休み明け何時まで重油残量が足りればよいかの目安となる時間である。リードタイム、燃料タンク23の容量、最小給油量、お知らせ時間、重油残量予測時間、及び燃料切れ予測時間は、ユーザが任意に設定可能にされている。
燃料残量情報取得部142は、ネットワーク9を介してセンタサーバ側データベース6又は工場側データベース4から、最も現在日時に近い日時情報と対応付けて記憶されているリアルタイムの運転情報、すなわち出力情報である重油消費量と、燃料残量情報とを取得する。
予測判断処理部143は、例えばリアルタイムクロックを用いて構成された時計・カレンダ部144から現在日時を取得する。そして、予測判断処理部143は、設定情報記憶部141に記憶されているお知らせ時間になると、現在日時から休日になるまでの間にある平日日数を算出し、当該算出した平日日数が設定情報記憶部141に記憶されているリードタイム以下の場合に、燃料残量情報取得部142によって取得されたリアルタイムの運転情報における入力情報を用いて回帰式記憶部117に記憶されているベースラインに基づき燃料消費量の予測値を算出し、燃料残量情報取得部142により検出された燃料の残量及び燃料消費量の予測値に基づき燃料の残量が予め定められた基準量以下になる日時を算出し、算出された燃料の残量が基準量以下になる日時を燃料切れ報知部105に報知させる。
燃料切れ通知先記憶部151は、燃料切れが予測される場合にその予測結果を通知する通知先となるクライアントPC7のメールアドレスを予め記憶している。メール送信部152は、予測判断処理部143によって燃料切れが予測された場合、燃料切れ通知先記憶部151に記憶されているメールアドレスを宛先にして、ネットワーク9を介して燃料切れが予測される旨、及び給油時に予測される重油残量を通知する電子メールを送信する。表示部153は、例えば、燃料切れが予測される旨、及び給油時に予測される重油残量を表示するための液晶表示パネルからなる表示部である。
次に、上述のように構成された燃料切れ報知装置8Aの動作を説明する。まず、図12に示す回帰分析処理部101によって、図7に示すステップS101〜S105と同様の処理により、ベースラインが作成され、回帰式記憶部117に記憶される。この場合、入出力関係記憶部111には、図13に示す入出力関係情報301、すなわち季節、時間帯、曜日、及び外気温を入力情報とし、当該条件で発電装置2が運転された結果消費された重油消費量を出力情報とする入出力関係情報が記憶されているので、回帰分析処理部101によって生成されるベースラインは、季節、時間帯、曜日、及び外気温から重油消費量の上限値と下限値とを予測するものとなる。
次に、重油残量予測部104及び燃料切れ報知部105の動作について説明する。図14は、重油残量予測部104及び燃料切れ報知部105の動作の一例を説明するためのフローチャートである。まず、予測判断処理部143によって、時計・カレンダ部144から現在日時が取得される。そして、予測判断処理部143は、現在時刻がお知らせ時間でなければお知らせ時間になるまで待機状態となる(ステップS401でNO)一方、予測判断処理部143によって、設定情報記憶部141に記憶されているお知らせ時間になったことが検出されると(ステップS401でYES)、本日から何日後の処理を実行中であるかを示す変数A、平日の日数をカウントするための変数B、及び休日の日数をカウントするための変数Cが初期化され(ステップS402)、変数Aに1加算される(ステップS403)。
以下、本日が木曜日であり、設定情報記憶部141に記憶されているリードタイムは1日であるとして、動作の説明を行う。次に、A日後が休日であるか否かが確認される(ステップS404)。今、変数Aは1であるので、木曜の翌日は休日ではない。従って、ステップS405へ移行し(ステップS404でNO)、予測判断処理部143によって、変数Bに1加算され(ステップS405)、変数Bが1か否かが確認される(ステップS406)。今、変数Bは1なので、ステップS403へ移行し(ステップS406でYES)、予測判断処理部143によって、変数Aに1加算され、変数Aは2となる(ステップS403)。
次に、予測判断処理部143によって、A日後、すなわち2日後が休日が否かが確認され、2日後は土曜日なので(ステップS404でYES)、変数Cに1加算され(ステップS407)、変数Bが1か否かが確認される(ステップS408)。今、変数Bは1なので、ステップS409へ移行し(ステップS408でYES)、予測判断処理部143によって、C日後、すなわち翌日金曜日における重油の残量予測が行われる(ステップS409)。
ステップS409において、燃料残量情報取得部142によって、ネットワーク9を介してセンタサーバ側データベース6から、最も現在日時に近い日時情報と対応付けて記憶されているリアルタイムの運転情報、すなわち出力情報である重油消費量と、燃料残量情報とが取得される。そして、予測判断処理部143によって、設定情報記憶部141に記憶されている重油残量予測時間が読み出され、重油消費量を予測しようとする日時、すなわち本日木曜日の現在時刻から翌日金曜日の重油残量予測時間までの予測対象期間について、その期間に該当する季節、時間帯、曜日、及び外気温等の入力情報が回帰式記憶部117に記憶されている上限式、下限式の入力情報として用いられ、予測対象期間において予測される重油消費量の上限値と下限値とが算出される。さらに、予測判断処理部143によって、燃料残量情報取得部142により取得された燃料残量情報で示される重油残量から、予測される重油消費量の上限値と下限値とがそれぞれ減算されることにより、C日後、すなわち翌日金曜日における重油残量の上限値と下限値とが予測される。
なお、予測対象期間における季節、時間帯、曜日、及び外気温等の入力情報は、例えばユーザが、燃料切れ報知装置8Aが備える図略のキーボードやマウス等を用いて入力する構成としてもよく、予め予測対象期間の日時に対応する入力情報をデータテーブルとして記憶しておいてもよく、あるいは天気予報等により予測される外気温等を用いてもよい。
次に、予測判断処理部143によって、変数Aに1加算されて変数Aは3となり(ステップS403)、A日後、すなわち3日後が休日が否かが確認され、3日後は日曜日なので(ステップS404でYES)、変数Cに1加算されて変数Cは2となり(ステップS407)、変数Bが1か否かが確認される(ステップS408)。今、変数Bは1なので、ステップS409へ移行し(ステップS408でYES)、予測判断処理部143によって、C日後、すなわち2日後の土曜日における重油の残量が、上述の土曜日でのステップS409における重油残量予測の場合と同様に予測される(ステップS409)。
次に、予測判断処理部143によって、変数Aに1加算されて変数Aは4となり(ステップS403)、A日後、すなわち4日後が休日が否かが確認され、4日後は月曜日なので(ステップS404でNO)、変数Bに1加算され(ステップS405)、変数Bが1か否かが確認される(ステップS406)。今、変数Bは2なので、ステップS410へ移行し(ステップS406でNO)、変数Bが2以上かつ変数Cがゼロ、すなわち本日から休日までの間に、設定情報記憶部141に記憶されている給油のリードタイムである1日を超える日数がある場合(ステップS410でYES)、燃料切れ予測を行う必要がないので燃料切れ予測処理を終了する一方、変数Bが2以上かつ変数Cがゼロでない、すなわち現在日時から休日になるまでの間にある平日日数がリードタイム以下の場合に、燃料切れ判断を行うべくステップS411へ移行する(ステップS410でNO)。
次に、ステップS411において、予測判断処理部143によって、(C+2)日後の燃料切れ判断が行われる。今、変数Cは2であるので、4日後すなわち月曜日における重油の残量が、上述の土曜日でのステップS409における重油残量予測の場合と同様に予測され、その予測残量が予め設定された基準値を超えていれば月曜日に燃料切れを起ことはないと判断され、その予測残量が予め設定された基準値以下であれば月曜日に燃料切れを起こすと判断される。
次に、ステップS412において、予測判断処理部143によって、設定情報記憶部141に記憶されている燃料タンク23の容量からステップS411において予測された月曜日における重油の残量が減算されて月曜日における給油量が算出され、その給油量が設定情報記憶部141に記憶されている最小給油量以上であるか否かが判断される。そして、予測判断処理部143によって、例えば月曜日に燃料切れを起こすか否かの判断結果、月曜日における重油の残量及び給油量、月曜日における給油量が最小給油量以上であるか否か、及びステップS409において予測された土曜日、日曜日における重油の残量、等の燃料切れ予測結果が表示部153に表示される。
次に、ステップS413において、メール送信部152によって、燃料切れ通知先記憶部151に記憶されているメールアドレスを宛先にしてネットワーク9を介して、予測判断処理部143により予測された燃料切れ予測結果を通知する電子メールが送信される。
以上の処理により、各工場における各発電装置2の燃料切れを予測することができると共に、給油が土曜、日曜等の休日と重ならないように発注可能なタイミングで、給油の発注を行う必要がある旨、及び予測される重油の残量等をユーザに通知することができる。
また、燃料切れ予測は、発電装置2の燃料消費量に影響を及ぼす条件である季節、時間帯、曜日、及び外気温を入力情報とし、当該条件で発電装置2が運転された結果消費された重油消費量を出力情報として回帰分析することにより得られた回帰式に基づいて行われるので、発電装置の運転に影響を及ぼす条件が変化した場合であっても適切な燃料切れ報知を行うことができる。
図15は、休日のパターン毎に給油の発注を行う必要がある旨のお知らせが必要な日を示した説明図である。本実施形態においては、通常の土日(パターン1)において木曜日にお知らせが行われる例を示したが、燃料切れ報知装置8Aによれば、三連休(パターン2)、飛び石連休(パターン3)、水曜祝日(パターン4)、あるいはその他4連休以上の大型連休等であっても給油が土曜、日曜等の休日と重ならないように発注可能なタイミングで、給油の発注を行う必要がある旨、及び予測される重油の残量をユーザに通知することができる。
なお、図13において、入出力関係情報の一例として、燃料消費量に影響を及ぼす条件である季節、時間帯、曜日、及び外気温を入力情報とし、当該条件で発電装置2が運転された結果消費される重油消費量を出力情報とする入出力関係情報301を例に説明したが、入出力関係情報は、例えば季節、時間帯、曜日、及び外気温を入力情報とし、当該条件において工場で消費される消費電力を出力情報とする入出力関係情報302、工場における消費電力から当該工場が商用電源から受電する受電電力を減じた総発電量を入力情報とし、当該条件で発電装置2が運転された結果消費される重油消費量を出力情報とする入出力関係情報303等であってもよい。
また、例えば、入出力関係情報302と入出力関係情報303とを用いる場合には、回帰分析処理部101によって、入出力関係情報302に基づいて季節、時間帯、曜日、及び外気温から消費電力を予測するベースラインが生成され、入出力関係情報303に基づいて消費電力及び受電電力から重油消費量を予測するベースラインが生成される。そして、重油消費量を予測する場合には、予測判断処理部143によって、入出力関係情報302から生成されたベースラインに基づいて、季節、時間帯、曜日、及び外気温から消費電力が予測され、その予測された消費電力と受電電力とを入力情報として入出力関係情報303から生成されたベースラインに基づいて重油消費量が予測される構成としてもよい。
また、例えば、発電装置2の1号機、2号機、3号機について、それぞれの発電量を入力情報とし、各号機における重油消費量を合計した総重油消費量を出力情報とする入出力関係情報304に基づいて、各号機の発電量から総重油消費量を予測するベースラインを生成する構成としてもよい。この場合、例えば工場における消費電力から当該工場が商用電源から受電する受電電力を減じた総発電量を、例えばCPU等を用いて構成された最適運転判別部305が発電装置2の1号機、2号機、3号機に分配して発電させる場合、各号機に分配された発電量を入力情報とし、入出力関係情報304から生成されたベースラインに基づいて予測判断処理部143により総重油消費量を予測することができる。そして、予測判断処理部143により予測された総重油消費量を最適運転判別部305にフィードバックすることにより、最適運転判別部305は、総重油消費量が最少になるように総発電量を1号機、2号機、3号機に分配する構成としてもよい。これにより、複数の発電装置2を総重油消費量が最少になるように運転させることができる。
本発明の一実施形態に係る発電装置監視システムの一例を説明するためのブロック図である。 図1に示す発電装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る異常診断装置の構成の一例を示すブロック図である。 図3に示す入出力関係記憶部に記憶されている入出力関係情報の一例を示す図である。 図3に示す原因対応情報記憶部に記憶されている原因対応テーブルの一例を示す図である。 図3に示す異常診断装置の動作を説明するためのフローチャートである。 回帰式生成処理の詳細を示すフローチャートである。 実績データ記憶部に記憶されている運転情報の一例を示す図である。 回帰式生成部による回帰分析処理を説明するための図である。 異常検出処理部による異常判定処理の詳細を示すフローチャートである。 故障予測部による故障予測処理の詳細を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る燃料切れ報知装置の構成の一例を示すブロック図である。 図12に示す入出力関係記憶部に記憶されている入出力関係情報の一例を示す図である。 重油残量予測部及び燃料切れ報知部の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 休日のパターン毎に給油の発注を行う必要がある旨のお知らせが必要な日を示した説明図である。
符号の説明
1 発電装置監視システム
2 発電装置
3 データ収集装置
5 センターサーバ
7 クライアントPC
8 異常診断装置
8A 燃料切れ報知装置
9 ネットワーク
23 燃料タンク
101 回帰分析処理部
102 異常検出処理部
103 故障予測部
104 重油残量予測部
105 報知部
111 入出力関係記憶部
112 選別規則記憶部
113 実績データ収集部
115 実績データ選別部
116 回帰式生成部
121 判定ルール記憶部
122 リアルタイムデータ収集部
125 出力予測部
127 異常判定部
128 異常履歴情報記憶部
129,144 時計・カレンダ部
132 原因対応情報記憶部
134 原因推定部
136,153 表示部
142 燃料残量情報取得部
143 予測判断処理部
201,301 入出力関係情報
211 原因対応テーブル
212 出力情報
213 故障原因事象
221,222,223 運転情報

Claims (6)

  1. 異常診断の対象となる装置である対象装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を取得する運転情報取得部と、
    前記運転情報取得部によって取得された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記出力情報との関係を表す回帰式を生成する回帰式生成部と、
    前記運転情報取得部によって取得された新たな運転情報における入力情報を用いて前記生成された回帰式から前記出力情報の予測値を生成する出力予測部と、
    前記新たな運転情報における出力情報と前記出力予測部により生成された予測値との差分が、前記回帰式の誤差を表す誤差範囲を超えた場合に前記出力情報が異常であると判定する異常判定部とを備えたことを特徴とする異常診断装置。
  2. 前記運転情報の中から、前記対象装置が正常動作時に前記運転情報取得部によって取得されたものを選別する選別規則を記憶する選別規則記憶部と、
    前記選別規則記憶部に記憶されている選別規則に基づいて、前記運転情報取得部によって取得された運転情報から前記対象装置の正常動作時における運転情報を選別する選別部とをさらに備え、
    前記回帰式生成部は、前記選別部によって選別された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記出力情報との関係を表す回帰式を生成するものであることを特徴とする請求項1記載の異常診断装置。
  3. 前記対象装置の故障の原因となりうる事象である故障原因事象と、当該故障原因事象によって生じる1又は複数の運転情報における出力情報の異常とを関連付ける原因対応テーブルを予め記憶する原因対応情報記憶部と、
    前記異常判定部によって出力情報が異常であると判定された場合に、当該異常と判定された出力情報を累積して記憶する異常履歴情報記憶部と、
    前記異常判定部によって出力情報が異常であると判定された場合に、当該出力情報の異常に基づいて前記原因対応テーブルから故障原因事象を検索し、検索された故障原因事象に対応する他の出力情報を前記原因対応テーブルから検索し、検索された他の出力情報が前記異常履歴情報記憶部に記憶されている場合に、前記故障原因事象を当該出力情報の異常の原因と推定すると共に前記対象装置が故障することを予測する故障原因検索予測部とをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の異常診断装置。
  4. 故障診断の対象となる装置である発電装置と、
    前記発電装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを前記発電装置の運転情報として取得する運転情報収集装置と、
    前記運転情報収集装置によって取得された運転情報における出力情報の異常判定を行う異常診断装置とを備え、
    前記異常診断装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の異常診断装置であって、前記運転情報収集装置からネットワークを介して前記運転情報を取得するものであることを特徴とする発電装置監視システム。
  5. 故障診断の対象となる装置である対象装置の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を取得する工程と、
    前記取得された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記出力情報との関係を表す回帰式を生成する工程と、
    新たに取得された運転情報における入力情報を用いて前記生成された回帰式から前記出力情報の予測値を生成する工程と、
    前記新たな運転情報における出力情報と前記生成された予測値との差分が、前記回帰式の誤差を表す誤差範囲を超えた場合に前記出力情報が異常であると判定する工程とを備えたことを特徴とする異常診断方法。
  6. 燃料を格納する燃料タンクを備えた発電装置の燃料消費量に影響を及ぼす条件を表す入力情報及び当該条件で運転された結果消費された燃料消費量を含む運転情報と前記燃料タンクに格納されている燃料の残量を表す燃料残量情報とを取得する運転情報取得部と、
    前記運転情報取得部によって取得された運転情報を回帰分析することにより、前記入力情報と前記燃料消費量との関係を表す回帰式を生成する回帰式生成部と、
    平日と休日とを判別可能な日付情報を生成するカレンダ部と、
    前記燃料タンクへの給油を手配してから給油されるまでの日数であるリードタイムを予め記憶するリードタイム記憶部と、
    前記燃料タンクに格納された燃料の残量を報知するための報知部と、
    前記リードタイム記憶部に記憶されているリードタイム及び前記カレンダ部により生成された日付情報に基づいて現在日時から休日になるまでの間にある平日日数を算出し、当該算出した平日日数が前記リードタイム以下の場合に、前記運転情報取得部によって取得された新たな運転情報における入力情報を用いて前記生成された回帰式から前記燃料消費量の予測値を算出し、前記運転情報取得部によって取得された燃料残量情報及び前記算出された燃料消費量の予測値に基づき前記燃料の残量が予め定められた基準量以下になる日時を算出し、前記算出された燃料の残量が基準量以下になる日時を前記報知部に報知させる予測判断処理部とを備えたことを特徴とする燃料切れ報知装置。
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