JP2007329664A - ガス燃焼機器の遠隔監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】運転状態に関するデータの収集に伴う通信費用や回線占有時間の増大を抑制しながら、より詳細なデータを確認することができ、異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図ることができるガス燃焼機器の遠隔監視システムを提供すること。
【解決手段】ガスエンジン3の遠隔監視システム1は、遠隔監視端末4と遠隔監視センタ5とを有している。遠隔監視端末4は、運転データD1を時間T1毎に収集して一時メモリ41に順次記憶し、運転データD1を時間T2毎に統計処理することによって統計処理データD2を算出して通常メモリ42に順次記憶し、統計処理された運転データD1を消去する。遠隔監視センタ5は、統計処理データD2を時間T3毎に遠隔監視端末4から公衆回線10を介して収集する。統計処理データD2は、運転データD1に基づく少なくとも平均値と分散値とを含む基本統計量を算出したものである。
【選択図】図1
【解決手段】ガスエンジン3の遠隔監視システム1は、遠隔監視端末4と遠隔監視センタ5とを有している。遠隔監視端末4は、運転データD1を時間T1毎に収集して一時メモリ41に順次記憶し、運転データD1を時間T2毎に統計処理することによって統計処理データD2を算出して通常メモリ42に順次記憶し、統計処理された運転データD1を消去する。遠隔監視センタ5は、統計処理データD2を時間T3毎に遠隔監視端末4から公衆回線10を介して収集する。統計処理データD2は、運転データD1に基づく少なくとも平均値と分散値とを含む基本統計量を算出したものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばコージェネレーションシステム等に用いられるガス燃焼機器の運転状態を遠隔から監視し、異常診断を行うガス燃焼機器の遠隔監視システムに関する。
例えばコージェネレーションシステム等に用いられるガス燃焼機器は、エネルギー供給設備という性質上、トラブル発生時にはその影響が非常に大きい。そのため、ガス燃焼機器を遠隔監視しながら、予防保全のために必要な様々な運転データを収集し、正常な運転の維持を図っている。
しかしながら、運転データの収集において、従量料金制の通信インフラや回線スピードの遅い通信インフラを使用した場合、コスト面や1サイト当たりの回線占有時間が限られる等の理由から、運転データを収集する間隔や計測点数に制限を加えて、データ量を抑制しなければならない。そのため、一般的に、一定時間毎に運転データの瞬時値を記憶して収集したり、特許文献1に示されるように、記憶した一定期間内の運転データのうちの代表値を選択して収集したりしている。
ところが、運転データの瞬時値や代表値のみでは、異常発生における初期の微妙な変化について異常を判定することは非常に困難である。かといって、異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図るために必要な詳細な運転データを大量に記憶して収集することは、現状のままでは厳しいと言わざるを得ない。
例えば、特許文献2では、記録した運転データを予め演算処理し、その演算処理したデータのみを収集する方法が示されている。しかしながら、上記文献では、平均値や累積の演算処理を行うことのみが記載されており、このような平均値や累積のみのデータでは、より精度の高い異常診断を行うことは難しい。
このようなことから、運転状態に関するデータの収集に伴う回線占有時間や通信費用の増大を抑制しながら、より詳細なデータを確認することができ、異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図ることができるガス燃焼機器の遠隔監視システムが望まれている。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、運転状態に関するデータの収集に伴う回線占有時間や通信費用の増大を抑制しながら、より詳細なデータを確認することができ、異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図ることができるガス燃焼機器の遠隔監視システムを提供しようとするものである。
本発明は、ガス燃焼機器の運転状態を遠隔から監視し、異常診断を行うガス燃焼機器の遠隔監視システムにおいて、
上記ガス燃焼機器の近傍に設置された遠隔監視端末と、
該遠隔監視端末との間に公衆回線を介して接続された遠隔監視センタとを有しており、
上記遠隔監視端末は、上記ガス燃焼機器における各種監視対象項目の運転データを予め定めた時間T1毎に収集する運転データ収集手段と、
収集された上記運転データを順次記憶する一時記憶領域と、
該一時記憶領域に蓄積された上記運転データを予め定めた時間T2(>T1)毎に統計処理し、統計処理データを算出する統計処理手段と、
算出された上記統計処理データを順次記憶する通常記憶領域と、
統計処理された上記運転データを消去するデータ消去手段とを有しており、
上記遠隔監視センタは、上記遠隔監視端末の上記通常記憶領域に蓄積された上記統計処理データを予め定めた時間T3(>T2)毎に上記公衆回線を介して収集する統計処理データ収集手段を有しており、
上記統計処理データは、上記監視対象項目の上記運転データに基づく基本統計量を算出したものであり、該基本統計量の算出項目としては、少なくとも平均値と分散値又は標準偏差とを含むことを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システムにある(請求項1)。
上記ガス燃焼機器の近傍に設置された遠隔監視端末と、
該遠隔監視端末との間に公衆回線を介して接続された遠隔監視センタとを有しており、
上記遠隔監視端末は、上記ガス燃焼機器における各種監視対象項目の運転データを予め定めた時間T1毎に収集する運転データ収集手段と、
収集された上記運転データを順次記憶する一時記憶領域と、
該一時記憶領域に蓄積された上記運転データを予め定めた時間T2(>T1)毎に統計処理し、統計処理データを算出する統計処理手段と、
算出された上記統計処理データを順次記憶する通常記憶領域と、
統計処理された上記運転データを消去するデータ消去手段とを有しており、
上記遠隔監視センタは、上記遠隔監視端末の上記通常記憶領域に蓄積された上記統計処理データを予め定めた時間T3(>T2)毎に上記公衆回線を介して収集する統計処理データ収集手段を有しており、
上記統計処理データは、上記監視対象項目の上記運転データに基づく基本統計量を算出したものであり、該基本統計量の算出項目としては、少なくとも平均値と分散値又は標準偏差とを含むことを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システムにある(請求項1)。
本発明のガス燃焼機器の遠隔監視システムは、上記ガス燃焼機器が設置されている現場側の遠隔監視端末と、上記ガス燃焼機器を遠隔から監視する管理側の遠隔監視センタとを有している。そして、現場側にある上記遠隔監視端末は、上記のごとく、一時記憶領域に蓄積された各種監視対象項目の運転データを一定時間(時間T2)毎に統計処理し、統計処理データを算出する統計処理手段を有している。
すなわち、上記遠隔監視システムは、上記遠隔監視端末が上記統計処理手段を備えていることにより、上記遠隔監視端末に収集された上記運転データのすべてを管理側の上記遠隔監視センタに送るのではなく、上記運転データを予め統計処理しておき、この統計処理された有用な上記統計処理データのみを送ることができる。そのため、上記遠隔監視センタに送るデータ量を抑制することができると共に、上記遠隔監視端末と上記遠隔監視センタとの間の回線占有時間や回線使用コストを低減することができる。
また、上記遠隔監視端末は、統計処理された上記運転データを消去するデータ消去手段を有している。すなわち、上記遠隔監視端末は、絶えず繰り返し上記運転データの収集、記憶、消去を行っている。そのため、上記運転データを記憶する上記一時記憶領域の容量を節約しながら使用することができる。また、上記の作業を適切に順次行うことにより、上記運転データの収集間隔、すなわち時間T1を短縮することもできる。
また、本発明のガス燃焼機器の遠隔監視システムにおいて、さらに注目すべき点は、上記統計処理データは、上記監視対象項目の上記運転データに基づく基本統計量を算出したものであり、該基本統計量の算出項目としては、少なくとも平均値と分散値又は標準偏差とを含むということにある。すなわち、一般的に収集される平均値に加えて、一定周期内のデータのばらつきや分布等、異常兆候の検出により役立つ分散値又は標準偏差を算出して収集することにより、上記ガス燃焼機器の運転状態の傾向をより正確、かつ詳細に把握することができる。それ故、これらのデータを基にして、上記ガス燃焼機器の異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図ることができると共に、上記ガス燃焼機器の予防保全、正常な運転の維持をより一層実現することができる。
このように、本発明によれば、運転状態に関するデータの収集に伴う回線占有時間や通信費用の増大を抑制しながら、より詳細なデータを確認することができ、異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図ることができるガス燃焼機器の遠隔監視システムを提供することができる。
本発明においては、上記ガス燃焼機器としては、都市ガス、天然ガス等のガス燃料を用いて運転を行うガスエンジンやガスタービン等を用いることができる。
また、上記遠隔監視端末としては、入出力点、中央演算装置、記憶装置等を備えた、いわゆるシーケンサ、PLC(Programable Logic Controler)、コンピュータ等で構成することができる。
また、上記遠隔監視センタとしては、入出力点、中央演算装置、記憶装置等を備えた、いわゆるコンピュータ等で構成することができる。
また、上記遠隔監視端末としては、入出力点、中央演算装置、記憶装置等を備えた、いわゆるシーケンサ、PLC(Programable Logic Controler)、コンピュータ等で構成することができる。
また、上記遠隔監視センタとしては、入出力点、中央演算装置、記憶装置等を備えた、いわゆるコンピュータ等で構成することができる。
また、上記遠隔監視端末と上記遠隔監視センタとの間は、上述したごとく、公衆回線を介して接続されるが、その公衆回線の種類に応じて、公知の適切な通信機器が上記遠隔監視端末及び上記遠隔監視センタに接続される。上記公衆回線としては、インターネット、ローカルエリアネットワーク、専用回線、電話回線等を用いることができる。
また、上記運転データを収集する間隔である時間T1は、上記運転データを計測するセンサの応答速度や上記遠隔監視端末の処理速度、上記ガス燃焼機器と上記遠隔監視端末との間の通信速度等の制限によって規定される。時間T1は、制限内の最速の間隔であることが好ましい。この場合には、より多くの上記運転データを収集することができる。
また、上記一時記憶領域に蓄積された上記運転データを統計処理する間隔である時間T2は、上記遠隔監視端末(上記一時記憶領域)に蓄積することができるデータ量等の制限によって規定される。
また、上記通常記憶領域に蓄積された上記統計処理データを収集する間隔である時間T3は、上記遠隔監視端末(上記通常記憶領域)に蓄積することができるデータ量、上記遠隔監視端末と上記遠隔監視システムとの間の通信コスト等の制限によって規定される。
また、上記通常記憶領域に蓄積された上記統計処理データを収集する間隔である時間T3は、上記遠隔監視端末(上記通常記憶領域)に蓄積することができるデータ量、上記遠隔監視端末と上記遠隔監視システムとの間の通信コスト等の制限によって規定される。
また、上記統計処理データにおける上記基本統計量の算出項目としては、平均値と分散値又は標準偏差とに加えて、歪度、尖度、変動率、最大値、又は最小値のうちの一種以上を含むことが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記ガス燃焼機器の運転状態のさらに詳細な傾向を把握することができる。そして、これらのデータを基にして、上記ガス燃焼機器の異常判定における精度向上、診断範囲拡大をより一層図ることができる。
この場合には、上記ガス燃焼機器の運転状態のさらに詳細な傾向を把握することができる。そして、これらのデータを基にして、上記ガス燃焼機器の異常判定における精度向上、診断範囲拡大をより一層図ることができる。
また、上記遠隔監視センタは、上記統計処理データ収集手段によって上記遠隔監視端末から収集した上記統計処理データに基づいて、上記ガス燃焼機器の運転状態が正常か否かを判断する異常診断手段を有していることが好ましい(請求項3)。
この場合には、統計処理された有用な上記統計処理データを収集した上で、上記ガス燃焼機器の運転状態を診断するため、上記ガス燃焼機器の異常をより正確に判定することができる。
この場合には、統計処理された有用な上記統計処理データを収集した上で、上記ガス燃焼機器の運転状態を診断するため、上記ガス燃焼機器の異常をより正確に判定することができる。
また、上記異常診断手段は、上記統計処理データの少なくとも1つの上記算出項目が予め定められた基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合に上記ガス燃焼機器の運転状態が異常であると判定するものであり、該判定に用いる上記算出項目としては、少なくとも分散値又は標準偏差を含むことが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記統計処理データにおける上記算出項目によって、上記ガス燃焼機器の運転状態の異常を容易、かつ適切に判定することができる。また、判定に用いる上記算出項目として少なくとも分散値又は標準偏差を含んでいることから、上記ガス燃焼機器の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
なお、上記基準範囲とは、上記ガス燃焼機器において正常に運転が行われている際における上記運転データの変動範囲として設定することができる。
この場合には、上記統計処理データにおける上記算出項目によって、上記ガス燃焼機器の運転状態の異常を容易、かつ適切に判定することができる。また、判定に用いる上記算出項目として少なくとも分散値又は標準偏差を含んでいることから、上記ガス燃焼機器の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
なお、上記基準範囲とは、上記ガス燃焼機器において正常に運転が行われている際における上記運転データの変動範囲として設定することができる。
また、上記異常診断手段は、上記統計処理データの2種類の上記算出項目の相関関係が、その相関関係図において予め定められた基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合に上記ガス燃焼機器の運転状態が異常であると判定するものであり、該判定に用いる上記2種類の算出項目の少なくとも一方は分散値、標準偏差、又は変動率のいずれかであることが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記統計処理データにおける上記2種類の算出項目の相関関係によって、上記ガス燃焼機器の運転状態の異常を様々な角度から診断し、判定することができる。また、判定に用いる上記2種類の算出項目の少なくとも一方が分散値、標準偏差、又は変動率のいずれかであることから、上記ガス燃焼機器の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
なお、変動率は、上記遠隔監視端末において上記統計処理データとして算出した値を用いることもできるし、該統計処理データとして算出した標準偏差を用いて計算した値を用いることもできる。
この場合には、上記統計処理データにおける上記2種類の算出項目の相関関係によって、上記ガス燃焼機器の運転状態の異常を様々な角度から診断し、判定することができる。また、判定に用いる上記2種類の算出項目の少なくとも一方が分散値、標準偏差、又は変動率のいずれかであることから、上記ガス燃焼機器の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
なお、変動率は、上記遠隔監視端末において上記統計処理データとして算出した値を用いることもできるし、該統計処理データとして算出した標準偏差を用いて計算した値を用いることもできる。
また、上記遠隔監視端末は、上記統計処理手段によって上記統計処理データを算出した時点で、該統計処理データに基づいて、上記ガス燃焼機器の運転状態が正常か否かを判断する予備異常診断手段を有していることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記遠隔監視端末において、上記統計処理データを算出した段階で上記ガス燃焼機器の運転状態を診断するため、上記ガス燃焼機器の異常発生を早期に知ることができる。
この場合には、上記遠隔監視端末において、上記統計処理データを算出した段階で上記ガス燃焼機器の運転状態を診断するため、上記ガス燃焼機器の異常発生を早期に知ることができる。
また、上記予備異常診断手段は、上記統計処理データの少なくとも1つの上記算出項目が予め定められた基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合に上記ガス燃焼機器の運転状態が異常であると判定するものであり、該判定に用いる上記算出項目としては、少なくとも分散値又は標準偏差を含むことが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記算出項目によって、上記ガス燃焼機器の運転状態の異常を容易、かつ適切に判定することができる。また、判定に用いる上記算出項目として少なくとも分散値又は標準偏差を含んでいることから、上記ガス燃焼機器の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
この場合には、上記算出項目によって、上記ガス燃焼機器の運転状態の異常を容易、かつ適切に判定することができる。また、判定に用いる上記算出項目として少なくとも分散値又は標準偏差を含んでいることから、上記ガス燃焼機器の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
また、上記ガス燃焼機器は、コージェネレーションシステムの一部を構成していることが好ましい(請求項8)。
この場合には、基本的にエネルギー供給設備として連続運転している上記コージェネレーションシステムの状態を、上記ガス燃焼機器の運転状態から正確、かつ詳細に把握することができるため、予防保全、正常な運転の維持をより一層図ることができる。これにより、上記コージェネレーションシステムの信頼性を向上させることができる。
なお、コージェネレーションシステムとは、例えば上記ガス燃焼機器の出力を利用して発電機における発電を行うと共に、上記ガス燃焼機器の運転による冷却水及び排気ガスの排熱を冷暖房機又は給湯器等に利用するシステムである。
この場合には、基本的にエネルギー供給設備として連続運転している上記コージェネレーションシステムの状態を、上記ガス燃焼機器の運転状態から正確、かつ詳細に把握することができるため、予防保全、正常な運転の維持をより一層図ることができる。これにより、上記コージェネレーションシステムの信頼性を向上させることができる。
なお、コージェネレーションシステムとは、例えば上記ガス燃焼機器の出力を利用して発電機における発電を行うと共に、上記ガス燃焼機器の運転による冷却水及び排気ガスの排熱を冷暖房機又は給湯器等に利用するシステムである。
本発明の実施例にかかるガス燃焼機器の遠隔監視システムにおいて、図を用いて説明する。
本例の遠隔監視システム1は、図1に示すごとく、コージェネレーションシステム2の一部を構成するガスエンジン3の運転状態を遠隔から監視し、異常判定を行うものである。そして、ガスエンジン3の予防保全、正常な運転の維持を図るものである。
コージェネレーションシステム2は、ガスエンジン3の出力により、発電機39(図2)における発電を行うと共に、ガスエンジン3の運転による冷却水や排気ガスの排熱を冷暖房や給湯器等に利用するシステムである。
本例の遠隔監視システム1は、図1に示すごとく、コージェネレーションシステム2の一部を構成するガスエンジン3の運転状態を遠隔から監視し、異常判定を行うものである。そして、ガスエンジン3の予防保全、正常な運転の維持を図るものである。
コージェネレーションシステム2は、ガスエンジン3の出力により、発電機39(図2)における発電を行うと共に、ガスエンジン3の運転による冷却水や排気ガスの排熱を冷暖房や給湯器等に利用するシステムである。
また、ガスエンジン3には、ガスエンジン3の各種監視対象項目の運転状態を示すデータ(以下、運転データD1という)を計測するための計測器300が配設されている。計測器300は、遠隔監視端末4と接続されており、計測した運転データD1を遠隔監視端末4に出力できるように構成されている。
また、遠隔監視端末4は、ガスエンジン3の近傍に設置され、公衆回線10を介して遠隔監視センタ5と接続されている。
また、遠隔監視端末4は、ガスエンジン3の近傍に設置され、公衆回線10を介して遠隔監視センタ5と接続されている。
また、同図に示すごとく、遠隔監視端末4は、計測器300において計測した運転データD1を一定時間T1毎に収集し、その収集された運転データD1を一時メモリ(一時記憶領域)41に順次記憶するように構成されている。
なお、時間T1は、運転データD1を収集する間隔であり、計測器300の応答速度や処理速度、計測器300と遠隔監視端末4との間の通信速度等の制限内において予め定めることができる。本例では、T1を0.5秒とした。
なお、時間T1は、運転データD1を収集する間隔であり、計測器300の応答速度や処理速度、計測器300と遠隔監視端末4との間の通信速度等の制限内において予め定めることができる。本例では、T1を0.5秒とした。
また、遠隔監視端末4は、一時メモリ41に記憶され、蓄積された運転データD1を一定時間T2(>T1)毎に統計処理して統計処理データD2を算出し、算出された統計処理データD2を通常メモリ(通常記憶領域)42に順次記憶すると共に、統計処理された運転データD1を消去するように構成されている。
なお、時間T2は、運転データD1を統計処理する間隔であり、通常メモリ42に蓄積することができるデータ量等の制限内において予め定めることができる。本例では、T2を60秒とした。
なお、時間T2は、運転データD1を統計処理する間隔であり、通常メモリ42に蓄積することができるデータ量等の制限内において予め定めることができる。本例では、T2を60秒とした。
また、遠隔監視端末4は、運転データD1の統計処理を行うことによって、各種監視対象項目の基本統計量を統計処理データD2として算出可能に構成されている。
なお、基本統計量の算出項目としては、平均値、分散値、標準偏差、歪度、尖度、変動率、最大値、最小値等がある。本例では、平均値及び分散値を求めた。
なお、基本統計量の算出項目としては、平均値、分散値、標準偏差、歪度、尖度、変動率、最大値、最小値等がある。本例では、平均値及び分散値を求めた。
また、同図に示すごとく、遠隔監視センタ5は、遠隔監視端末4の通常メモリ42に記憶され、蓄積された統計処理データD2を一定時間T3(>T2)毎に公衆回線10を介して収集し、データベース51に保存するように構成されている。また、遠隔監視センタ5は、保存した統計処理データD2に基づいて、ガスエンジン3の運転状態が正常か否かを判断する機能をソフトウェアによって実現した異常診断手段52を有している。
なお、時間T3は、統計処理データD2を収集する間隔であり、遠隔監視端末4と遠隔監視センタ5との間の通信コスト等の制限内において予め定めることができる。本例では、T3を24時間とした。
なお、時間T3は、統計処理データD2を収集する間隔であり、遠隔監視端末4と遠隔監視センタ5との間の通信コスト等の制限内において予め定めることができる。本例では、T3を24時間とした。
ここで、本例のガスエンジン3及びその周辺の構成について説明する。
本例のガスエンジン3は、図2に示すごとく、都市ガス、天然ガス等のガス燃料G1を用いて運転を行うものであり、ガス燃料G1と燃焼用空気G2との混合比(空燃比)をほとんど変化させずに運転を行う。
ガスエンジン3は、複数の気筒(図示略)を有しており、この複数の気筒における吸気口は、混合気G3を各気筒に供給するための吸気マニホールド33に接続されている。
本例のガスエンジン3は、図2に示すごとく、都市ガス、天然ガス等のガス燃料G1を用いて運転を行うものであり、ガス燃料G1と燃焼用空気G2との混合比(空燃比)をほとんど変化させずに運転を行う。
ガスエンジン3は、複数の気筒(図示略)を有しており、この複数の気筒における吸気口は、混合気G3を各気筒に供給するための吸気マニホールド33に接続されている。
また、吸気系30には、ガス燃料G1と燃焼用空気G2との混合を行うための混合器32が配設されている。また、吸気系30には、各気筒から排気される排気ガスのエネルギーを利用して動作する過給機35が配設されている。また、混合器32とガスエンジン3との間には、開閉弁(図示略)を備えたガバナ34が配設されており、このガバナ34は、開閉弁の開度(以下、ガバナ開度という)によって各気筒への混合気G3の流量を調整可能に構成されている。
また、ガバナ34には、発電機39の発電出力が目標とする値となるように、ガバナ開度を制御するためのガバナ制御装置341が配設されている。
また、ガス燃料G1を調整するためのガス燃料バルブ31は、空燃比制御装置36と接続されており、空燃比を制御可能に構成されている。また、吸気マニホールド33及びガスエンジン3も空燃比制御装置36と接続されている。
また、ガス燃料G1を調整するためのガス燃料バルブ31は、空燃比制御装置36と接続されており、空燃比を制御可能に構成されている。また、吸気マニホールド33及びガスエンジン3も空燃比制御装置36と接続されている。
次に、遠隔監視システム1を用いて、ガスエンジン3の運転状態を遠隔から監視し、異常診断を行う方法について、図3、図4を用いて説明する。
ガスエンジン3の遠隔監視、異常診断は、ガスエンジン3の運転状態において行う。このとき、ガスエンジン3の各種監視対象項目の運転データD1は、計測器300によって常時計測されている。なお、本例の監視対象項目は、発電機39によって発電した発電出力、ガバナ34における開閉弁の開度を示すガバナ開度、その他混合気圧力、一次冷却水圧力等である。
ガスエンジン3の遠隔監視、異常診断は、ガスエンジン3の運転状態において行う。このとき、ガスエンジン3の各種監視対象項目の運転データD1は、計測器300によって常時計測されている。なお、本例の監視対象項目は、発電機39によって発電した発電出力、ガバナ34における開閉弁の開度を示すガバナ開度、その他混合気圧力、一次冷却水圧力等である。
まず、ガスエンジン3が設置されている現場側の遠隔監視端末4における制御フロー(現場側ステップS4)について、図3を用いて説明する。
現場側では、ガスエンジン3の運転データD1の収集を開始し、時間のカウントを開始する(S401)。このカウントは、運転データD1を収集する間隔である時間T1の経過を計測する運転データ収集用カウントC1と、運転データD1を統計処理する間隔である時間T2の経過を計測する統計処理用カウントC2とがある。
現場側では、ガスエンジン3の運転データD1の収集を開始し、時間のカウントを開始する(S401)。このカウントは、運転データD1を収集する間隔である時間T1の経過を計測する運転データ収集用カウントC1と、運転データD1を統計処理する間隔である時間T2の経過を計測する統計処理用カウントC2とがある。
次いで、遠隔監視端末4は、運転データ収集用カウントC1が時間T1(本例では0.5秒)になったか否かを判定し(S402)、運転データ収集用カウントC1が時間T1になるまで繰り返す。
次いで、運転データ収集用カウントC1が時間T1になったときには、遠隔監視端末4は、計測器300において計測された各種監視対象項目の運転データD1を収集する(S403)。そして、遠隔監視端末4は、収集された運転データD1を一時メモリ41に記憶する(S404)。
次いで、運転データ収集用カウントC1が時間T1になったときには、遠隔監視端末4は、計測器300において計測された各種監視対象項目の運転データD1を収集する(S403)。そして、遠隔監視端末4は、収集された運転データD1を一時メモリ41に記憶する(S404)。
次いで、遠隔監視端末4は、統計処理用カウントC2が時間T2(本例では60秒)になったか否かを判定し(S405)、統計処理用カウントC2が時間T2になるまで、上記S401〜S405を繰り返す。また、統計処理用カウントC2が時間T2でないとき(S405の判定がNoのとき)には、遠隔監視端末4は、運転データ収集用カウントC1をゼロに初期化する(S406)。
次いで、統計処理用カウントC2が時間T2になったときには、遠隔監視端末4は、一時メモリ41に記憶され、蓄積された運転データD1を統計処理し、統計処理データD2を算出する(S407)。そして、遠隔監視端末4は、算出された統計処理データD2を通常メモリ42に記憶し(S408)、統計処理された運転データD1を消去する(S409)。
その後、統計処理用カウントC2をゼロに初期化すると共に(S410)、運転データ収集用カウントC1をゼロに初期化する(S406)。そして、遠隔監視端末4は、上記S401以降を繰り返し行う。
その後、統計処理用カウントC2をゼロに初期化すると共に(S410)、運転データ収集用カウントC1をゼロに初期化する(S406)。そして、遠隔監視端末4は、上記S401以降を繰り返し行う。
ここで、算出する統計処理データD2について説明する。
統計処理データD2は、各種監視対象項目の基本統計量であり、本例の算出項目は、平均値及び分散値である。なお、平均値X及び分散値Vは、以下の計算式(数式1、2)によって求めることができる。ここで、式中のnは、時間T2内における計測データ数を示し、xは、時間T2内における各計測時の監視対象項目のデータの値を示している。
また、基本統計量としては、上記の平均値X及び分散値V以外にも、標準偏差S、歪度K、尖度U、変動率C、最大値、最小値等を求めることもできる。なお、各算出項目は、以下の計算式(数式3〜6)によって求めることができる。ただし、最大値及び最小値は省略した。
統計処理データD2は、各種監視対象項目の基本統計量であり、本例の算出項目は、平均値及び分散値である。なお、平均値X及び分散値Vは、以下の計算式(数式1、2)によって求めることができる。ここで、式中のnは、時間T2内における計測データ数を示し、xは、時間T2内における各計測時の監視対象項目のデータの値を示している。
また、基本統計量としては、上記の平均値X及び分散値V以外にも、標準偏差S、歪度K、尖度U、変動率C、最大値、最小値等を求めることもできる。なお、各算出項目は、以下の計算式(数式3〜6)によって求めることができる。ただし、最大値及び最小値は省略した。
次に、ガスエンジン3を遠隔から監視する管理側の遠隔監視センタ5における制御フロー(管理側ステップS5)について、図4を用いて説明する。
管理側では、現場側と同様に、ガスエンジン3の異常診断を開始したと同時に、時間のカウントを開始する(S501)。このカウントは、統計処理データD2を収集する間隔である時間T3の経過を計測する統計処理データ収集用カウントC3がある。
管理側では、現場側と同様に、ガスエンジン3の異常診断を開始したと同時に、時間のカウントを開始する(S501)。このカウントは、統計処理データD2を収集する間隔である時間T3の経過を計測する統計処理データ収集用カウントC3がある。
次いで、遠隔監視センタ5は、統計処理データ収集用カウントC3が時間T3(本例では24時間)になったか否かを判定し(S502)、統計処理データ収集用カウントC3が時間T3になるまで繰り返す。
次いで、統計処理データ収集用カウントC3が時間T3になったときには、遠隔監視センタ5は、遠隔監視端末4の通常メモリ42に記憶され、蓄積された統計処理データD2を収集する(S503)。そして、遠隔監視センタ5は、収集された統計処理データD2をデータベース51に保存する(S504)。
次いで、統計処理データ収集用カウントC3が時間T3になったときには、遠隔監視センタ5は、遠隔監視端末4の通常メモリ42に記憶され、蓄積された統計処理データD2を収集する(S503)。そして、遠隔監視センタ5は、収集された統計処理データD2をデータベース51に保存する(S504)。
次いで、遠隔監視センタ5は、異常判定装置52によって、データベース51に保存された統計処理データD2が基準範囲を逸脱したか否かを判定する(S505)。ここで、基準範囲とは、ガスエンジン3において正常に運転が行われている際のデータの変動範囲として設定されたものである。
遠隔監視センタ5は、統計処理データD2が基準範囲を逸脱していないときには、統計処理データ収集用カウントC3をゼロに初期化して(S506)、上記S501以降を繰り返し行う。
一方、統計処理データD2が基準範囲を逸脱したときには、異常判定装置52は、ガスエンジン3の運転状態に異常があることを検出する(S507)。なお、ガスエンジン3の異常を検出したときには、異常が発生したことを管理者等に通知(メールや監視画面に警告ポップアップを表示させる等)したり、場合によってはガスエンジン3の出力低下や停止といった制御を行ったりする。その後、遠隔監視センタ5は、上記S501以降を繰り返し行う。
一方、統計処理データD2が基準範囲を逸脱したときには、異常判定装置52は、ガスエンジン3の運転状態に異常があることを検出する(S507)。なお、ガスエンジン3の異常を検出したときには、異常が発生したことを管理者等に通知(メールや監視画面に警告ポップアップを表示させる等)したり、場合によってはガスエンジン3の出力低下や停止といった制御を行ったりする。その後、遠隔監視センタ5は、上記S501以降を繰り返し行う。
このように、遠隔監視システム1は、現場側における現場側ステップS4と管理側における管理側ステップS5とを並行して行い、ガスエンジン3の運転状態を遠隔から監視し、異常診断を行う。
次に、本例の遠隔監視システム1において算出した統計処理データD2に基づいて、ガスエンジン3の運転状態の異常を判定する方法について、具体的に異常検出事例を用いて説明する。この判定で用いる監視対象項目としては、発電出力及びガバナ開度、基本統計量の算出項目としては、上述したように平均値及び分散値を用いた。
図5には、横軸に時間をとり、縦軸に発電出力(%)の平均値、ガバナ開度(%)の平均値及び分散値をとったものである。なお、発電出力の平均値の基準範囲A1は110%以下、ガバナ開度の平均値の基準範囲A2は75%以下、分散値の基準範囲A3は11%以下である。また、ここでの発電出力100%とは、発電機39の定格出力である。
この図から知られるように、発電出力及びガバナ開度の平均値は、基準範囲A1、A2内にあるが、ガバナ開度の分散値は、基準範囲A3を逸脱している点がみられる。その結果、ガスエンジン3の運転状態の異常を検出した。
この図から知られるように、発電出力及びガバナ開度の平均値は、基準範囲A1、A2内にあるが、ガバナ開度の分散値は、基準範囲A3を逸脱している点がみられる。その結果、ガスエンジン3の運転状態の異常を検出した。
また、図6には、横軸に発電出力(%)の平均値をとり、縦軸にガバナ開度(%)の分散値をとったものであり、発電出力の平均値とガバナ開度の分散値との相関関係図を示したものである。この場合の基準範囲A4は、図6に示すごとく、発電出力とガバナ開度との間の相関関係に基づいて定められた範囲である。
この図から知られるように、基準範囲A4を逸脱している点がみられる。その結果、ガスエンジン3の運転状態の異常を検出した。
この図から知られるように、基準範囲A4を逸脱している点がみられる。その結果、ガスエンジン3の運転状態の異常を検出した。
次に、本例の遠隔監視システム1における作用効果について説明する。
本例の遠隔監視システム1は、ガスエンジン3が設置されている現場側の遠隔監視端末4と、ガスエンジン3を遠隔から監視する管理側の遠隔監視センタ5とを有している。そして、現場側にある遠隔監視端末4は、一時メモリ41に蓄積された各種監視対象項目の運転データD1を一定時間(本例では時間T2)毎に統計処理し、統計処理データD2を算出するように構成されている。
本例の遠隔監視システム1は、ガスエンジン3が設置されている現場側の遠隔監視端末4と、ガスエンジン3を遠隔から監視する管理側の遠隔監視センタ5とを有している。そして、現場側にある遠隔監視端末4は、一時メモリ41に蓄積された各種監視対象項目の運転データD1を一定時間(本例では時間T2)毎に統計処理し、統計処理データD2を算出するように構成されている。
すなわち、遠隔監視システム1は、遠隔監視端末4が運転データD1の統計処理を行うように構成されていることにより、遠隔監視端末4に収集された運転データD1のすべてを遠隔監視センタ5に送るのではなく、運転データD1を統計処理した有用な統計処理データD2のみを送ることができる。そのため、遠隔監視センタ5に送るデータ量を抑制することができると共に、遠隔監視端末4と遠隔監視センタ5との間の回線占有時間や回線使用コストを低減することができる。
また、遠隔監視端末4は、統計処理された運転データD1を消去するように構成されている。すなわち、遠隔監視端末4は、絶えず繰り返し運転データD1の収集、記憶、消去を行っている。そのため、運転データD1を記憶して蓄積する一時メモリ41の容量を節約しながら使用することができる。また、上記の作業を適切に順次行うことにより、運転データD1の収集間隔、すなわち時間T1を短縮することもできる。
また、本例の遠隔監視システム1において、さらに注目すべき点は、統計処理データD2は、監視対象項目の運転データD1に基づく基本統計量を算出したものであり、その基本統計量の算出項目としては、少なくとも平均値と分散値(又は標準偏差でもよい)とを含むということにある。すなわち、一般的に収集される平均値に加えて、一定周期内のデータのばらつきや分布等、異常兆候の検出により役立つ分散値を算出して収集することにより、ガスエンジン3の運転状態の傾向をより正確、かつ詳細に把握することができる。それ故、これらのデータを基にして、ガスエンジン3の異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図ることができると共に、ガスエンジン3の予防保全、正常な運転の維持をより一層実現することができる。
また、遠隔監視センタ5は、統計処理データD2に基づいて、ガスエンジン3の運転状態が正常か否かを判断する異常診断手段52を有している。これにより、統計処理された有用な統計処理データD2を収集した上で、ガスエンジン3の運転状態を診断するため、ガスエンジン3の異常をより正確に判定することができる。
また、異常検出事例において説明したように、異常診断手段52は、統計処理データD2の少なくとも1つの算出項目が基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合にガスエンジン3の運転状態が異常であると判定するものであり、判定に用いる算出項目としては、少なくとも分散値(又は標準偏差でもよい)を含む。そのため、統計処理データD2における算出項目によって、ガスエンジン3の運転状態の異常を容易、かつ適切に判定することができる。また、判定に用いる算出項目として少なくとも分散値を含んでいることから、ガスエンジン3の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
また、異常診断手段52は、統計処理データD2の2種類の算出項目の相関関係が、その相関関係図において予め定められた基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合にガスエンジン3の運転状態が異常であると判定することもできる。そのため、統計処理データD2における2種類の算出項目の相関関係によって、ガスエンジン3の運転状態の異常を様々な角度から診断し、判定することができる。また、判定に用いる2種類の算出項目の少なくとも一方が分散値(標準偏差、変動率でもよい)であることから、ガスエンジン3の異常をより正確、かつ詳細に判定することができる。
また、ガスエンジン3は、コージェネレーションシステム2の一部を構成している。これにより、基本的にエネルギー供給設備として連続運転しているコージェネレーションシステム2の状態を、ガスエンジン3の運転状態から正確、かつ詳細に把握することができ、予防保全、正常な運転の維持をより一層図ることができる。それ故、コージェネレーションシステム2の信頼性を向上させることができる。
このように、本例によれば、運転状態に関するデータの収集に伴う回線占有時間や通信費用の増大を抑制しながら、より詳細なデータを確認することができ、異常判定における精度向上、診断範囲拡大を図ることができるガスエンジンの遠隔監視システムを提供することができる。
なお、本例では、統計処理データD2における基本統計量の算出項目としては、平均値及び分散値であったが、上記以外に標準偏差、歪度、尖度、変動率、最大値、最小値等を加えてもよい。これにより、ガスエンジン3の運転状態のさらに詳細な傾向を把握することができる。そして、これらのデータを基にして、ガスエンジン3の異常判定における精度向上、診断範囲拡大をより一層図ることができる。
また、本例では、管理側の遠隔監視センタ5のみに、ガスエンジン3の運転状態の異常を診断するための異常診断手段52を設けたが、現場側の遠隔監視端末4にも、異常を診断するための手段を設けてもよい。例えば、遠隔監視端末4において統計処理データD2を算出した時点で、その統計処理データD2に基づいて、ガスエンジン3の運転状態が正常か否かを判断する予備異常診断手段等を設けてもよい。この場合には、現場側の遠隔監視端末4において、統計処理データD2を算出した段階でガスエンジン3の運転状態を診断することができるため、ガスエンジンの異常発生を早期に知ることができる。
1 遠隔監視システム
2 コージェネレーションシステム
3 ガスエンジン
4 遠隔監視端末
41 一時メモリ
42 通常メモリ
5 遠隔監視センタ
51 データベース
52 異常判定装置
D1 運転データ
D2 統計処理データ
2 コージェネレーションシステム
3 ガスエンジン
4 遠隔監視端末
41 一時メモリ
42 通常メモリ
5 遠隔監視センタ
51 データベース
52 異常判定装置
D1 運転データ
D2 統計処理データ
Claims (8)
- ガス燃焼機器の運転状態を遠隔から監視し、異常診断を行うガス燃焼機器の遠隔監視システムにおいて、
上記ガス燃焼機器の近傍に設置された遠隔監視端末と、
該遠隔監視端末との間に公衆回線を介して接続された遠隔監視センタとを有しており、
上記遠隔監視端末は、上記ガス燃焼機器における各種監視対象項目の運転データを予め定めた時間T1毎に収集する運転データ収集手段と、
収集された上記運転データを順次記憶する一時記憶領域と、
該一時記憶領域に蓄積された上記運転データを予め定めた時間T2(>T1)毎に統計処理し、統計処理データを算出する統計処理手段と、
算出された上記統計処理データを順次記憶する通常記憶領域と、
統計処理された上記運転データを消去するデータ消去手段とを有しており、
上記遠隔監視センタは、上記遠隔監視端末の上記通常記憶領域に蓄積された上記統計処理データを予め定めた時間T3(>T2)毎に上記公衆回線を介して収集する統計処理データ収集手段を有しており、
上記統計処理データは、上記監視対象項目の上記運転データに基づく基本統計量を算出したものであり、該基本統計量の算出項目としては、少なくとも平均値と分散値又は標準偏差とを含むことを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。 - 請求項1において、上記統計処理データにおける上記基本統計量の算出項目としては、平均値と分散値又は標準偏差とに加えて、歪度、尖度、変動率、最大値、又は最小値のうちの一種以上を含むことを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。
- 請求項1又は2において、上記遠隔監視センタは、上記統計処理データ収集手段によって上記遠隔監視端末から収集した上記統計処理データに基づいて、上記ガス燃焼機器の運転状態が正常か否かを判断する異常診断手段を有していることを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。
- 請求項3において、上記異常診断手段は、上記統計処理データの少なくとも1つの上記算出項目が予め定められた基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合に上記ガス燃焼機器の運転状態が異常であると判定するものであり、該判定に用いる上記算出項目としては、少なくとも分散値又は標準偏差を含むことを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。
- 請求項3又は4において、上記異常診断手段は、上記統計処理データの2種類の上記算出項目の相関関係が、その相関関係図において予め定められた基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合に上記ガス燃焼機器の運転状態が異常であると判定するものであり、該判定に用いる上記2種類の算出項目の少なくとも一方は分散値、標準偏差、又は変動率のいずれかであることを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。
- 請求項3〜5のいずれか1項において、上記遠隔監視端末は、上記統計処理手段によって上記統計処理データを算出した時点で、該統計処理データに基づいて、上記ガス燃焼機器の運転状態が正常か否かを判断する予備異常診断手段を有していることを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。
- 請求項6において、上記予備異常診断手段は、上記統計処理データの少なくとも1つの上記算出項目が予め定められた基準範囲を逸脱したか否かを判断し、逸脱した場合に上記ガス燃焼機器の運転状態が異常であると判定するものであり、該判定に用いる上記算出項目としては、少なくとも分散値又は標準偏差を含むことを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。
- 請求項1〜7のいずれか1項において、上記ガス燃焼機器は、コージェネレーションシステムの一部を構成していることを特徴とするガス燃焼機器の遠隔監視システム。
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