JP5029905B2 - 長尺なシートの電気抵抗を測定する装置および測定方法 - Google Patents

長尺なシートの電気抵抗を測定する装置および測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気抵抗を測定するための装置および方法に関する。詳しくは、連続的に搬送される途上の長尺なシートの電気抵抗を局所的に測定する装置および方法に関する。
近年、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池その他の二次電池は、車両搭載用電源、或いはパソコンおよび携帯端末の電源として重要性が高まっている。特に軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン電池は車両搭載用高出力電源として好ましく用いられるものとして期待されている。
リチウムイオン電池の一つの典型的な構成では、渦巻き状構造を有する捲回電極体を備えた電池構造が知られている。かかる捲回電極体は、金属箔(例えば正極がアルミ箔、負極が銅箔)のような導電性部材の表面に所定の電極活物質層が形成されて成る長尺なシート状電極(シート状正極およびシート状負極)とシート状セパレータとから構成され、各シートを重ねて捲回することにより製造されている。これらのシート状電極は、電池容量などを直接規定するため電池を構成する上で特に重要な部材であり、その電気的特性(典型的には電気抵抗)がシート面内で不均一になると、電池特性に悪影響を及ぼしかねない。そのため、捲回電極体を構築(形成)する前に、用いるシート状電極(シート状正負極)の面内抵抗分布を予め測定・評価しておくことが望ましい。
ところで、長尺なシート(例えば導電性フィルム)の電気抵抗を測定する従来技術としては、種々の方法及び装置が提案されている。例えば、特許文献1には、ロール状の測定試料の表面に一対の転がり電極を有する測定ヘッドを接触させ、ロール状試料(半導電性材料膜)の外周面を円周に沿って連続的に表面抵抗値を測定する方法及び装置が開示されている。なお、その他の従来技術としては特許文献2が挙げられる。
特開平7−260848号公報 特開平11−148953号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、ロール状試料の円周に沿って接触させた一対の転がり電極により電気抵抗を測定しているので、該ロール状試料の円周に沿って連続的に表面抵抗値を測定することはできるが、ロール状試料の幅方向(軸方向)における狭いエリアの電気抵抗を測定することはできない。特に、測定対象が上述した電池のシート状電極の場合には、捲回電極体を形成する前にシート状電極の面内抵抗分布を測定・評価しておくことが望ましく、したがって長尺なシート(例えば上記シート状電極のような導電性シート)の幅方向における狭いエリアの電気抵抗を測定することができれば特に有効である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、連続的に搬送される途上の長尺なシートの電気抵抗を局所的に測定することができる抵抗測定装置および抵抗測定方法を提供することである。特に、上述したような電池(リチウムイオン電池等)のシート状電極或いはシート状セパレータの電気抵抗を局所的に測定することができる長尺なシート状の電池構築材料の抵抗測定装置および抵抗測定方法を提供することである。
本発明によって提供される抵抗測定装置は、連続的(断続的である場合を包含する。以下同じ。)に搬送される途上の長尺なシート(典型的には上記シート状電極のような導電性シート)の電気抵抗を局所的に測定するための装置である。この装置は、所定の位置で上記シートの表面に接触する測定用ローラと、上記ローラの外周面であって前記搬送途上のシート表面に同時に接触可能なように形成された複数の抵抗測定端子と、を備える。そして、上記搬送途上のシート表面に上記ローラを接触させ、上記複数の抵抗測定端子のうちの少なくとも2端子間に電圧を加えることにより、該シートの電気抵抗を測定することを特徴とする。
本発明の構成によれば、搬送途上の長尺なシートの表面に同時に接触可能なように形成された複数の抵抗測定端子のうちの少なくとも2端子間に電圧を加えて電気抵抗を測定しているので、該シートの局所的な電気抵抗を測定することができる。その結果、シート面内における狭い領域の電気的特性を評価することが可能となる。加えて、本発明の装置によれば、所定の設置位置(例えばインライン上)において搬送途上のシート表面に測定用ローラを接触させるだけでよく、シートからサンプルを部分的に切り出してオフラインで個別に測定する場合に比べて、非常に簡易に局所的な抵抗を測定することができる。
ここで開示される測定装置では、上記複数の抵抗測定端子の中から上記電圧を加える少なくとも2端子を選択し得るように構成されている。
かかる構成によれば、長尺シート面内における所望の領域(例えば面内の抵抗バラツキが特に生じ易い部位など)の電気抵抗を選択的に測定することができる。
ここで開示される測定装置では、上記複数の抵抗測定端子は、上記ローラの回転中心軸方向に沿って所定の間隔をあけて配列されている。そして、上記電圧を加える少なくとも2端子を上記ローラの回転中心軸方向に切り替えつつ上記電気抵抗を測定可能なように構成されている。
複数の抵抗測定端子を上記ローラの回転中心軸方向に沿って配列することにより、シートの幅方向における局所的な電気抵抗を測定することができる。また、電圧を加える2端子を上記ローラの回転中心軸方向に切り替えることにより、所望の測定領域(電圧を加える2端子)をシートの幅方向における一定の位置に固定するだけでなく、シートの幅方向に沿って随時シフトさせることができる。このように、測定時に電圧を加える2端子をシートの幅方向に沿ってシフトさせることにより、シートの幅方向全域にわたる抵抗分布を得ることが可能となる。
ここで開示される測定装置では、上記ローラの外周面には、上記搬送途上のシート表面に接触する接触凸部と該シート表面に接触しない非接触凹部であって上記ローラ回転時に引き込まれた空気を外部まで導く溝とが形成されている。そして、上記接触凸部に上記抵抗測定端子が配置されている。
このように、ローラの外周面に非接触凹部を設けることにより、ローラ回転時に引き込まれた空気を、上記非接触凹部を介して逃がすことができる。これによって、ローラとシートとの間に空気が入り込む不具合(典型的にはシート−ローラ間の空気潤滑層の形成)を回避することができ、ローラとシートとの密着性を向上させることができる。その結果、上述した電気抵抗の測定を精度良く確実に行うことができる。
ここで開示される測定装置のある好適な一構成では、上記接触凸部は上記ローラの周方向に沿う環状の凸部であり、上記非接触凹部は上記ローラの周方向に沿う環状の溝である。そして、上記環状の接触凸部及び環状の非接触凹部は、上記ローラの回転中心軸方向に沿って交互に複数配列されている。ここで、上記抵抗測定端子は、上記環状の接触凸部の外周面によって構成されている。
上記抵抗測定端子を環状の接触凸部の外周面によって構成することにより、シートの長手方向に沿って電気抵抗を連続的に測定することができ、シートの長手方向全域にわたる抵抗分布を得ることが可能となる。また、抵抗測定端子のそれぞれの間に環状の非接触凹部が配置されるので、抵抗測定端子周辺に引き込まれた空気を環状の非接触凹部を介して効果的に(スムーズに)逃がすことができる。
ここで開示される測定装置のある好適な一構成では、上記ローラの表面の一部には、上記搬送途上のシート表面の上記ローラ外周面への接触を助長させる吸引手段が設けられている。
かかる構成によれば、ローラとシートとの密着性を一層向上させることができ、上記電気抵抗の測定をさらに精度良く確実に行うことができる。
ここで開示される測定装置のある好適な一構成では、上記抵抗測定端子として4端子測定用の端子を備えている。そして、4端子測定法により上記複数の抵抗測定端子のうちのいずれか4端子を用いて電気抵抗を測定するように構成されている。かかる構成によれば、4端子測定法を用いることにより接触抵抗による悪影響を排除することができ、さらに高精度な測定が可能となる。
また、本発明は、連続的に搬送される途上の長尺なシート(典型的には上記シート状電極のような導電性シート)の電気抵抗を局所的に測定する方法を提供する。この方法は、ここで開示される何れかの抵抗測定装置を使用し、上記搬送途上のシートの表面に接触させつつ、該抵抗測定装置の上記ローラの上記複数の抵抗測定端子のうちの少なくとも2端子間に電圧を加えることにより、該シートの局所的な電気抵抗を測定することを特徴とする。
かかる方法によれば、シートの局所的な電気抵抗を容易に測定することができ、その結果、シート面内における狭い領域の電気的特性を評価することが可能となる。
ここで開示される測定方法のある好適な一態様では、上記複数の抵抗測定端子を上記ローラの回転中心軸方向に沿って所定の間隔をあけて配列し、上記電圧を加える少なくとも2端子を上記回転中心軸方向に切り替えつつ上記測定を行うことを特徴とする。
これにより、シートの幅方向における局所的な電気抵抗を測定したり、シートの幅方向全域にわたる抵抗分布を得たりすることができる。
ここで開示される測定方法のある好適な一態様では、上記抵抗測定端子として4端子測定用の端子を備え、4端子測定法により上記複数の抵抗測定端子のうちのいずれか4端子を用いて電気抵抗を測定する。これによって、接触抵抗による悪影響を排除することができ、さらに高精度な測定が可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
図1を参照しながら、本実施形態に係る抵抗測定装置100の構成について説明する。図1は抵抗測定装置100の外観を模式的に示す外観模式図である。抵抗測定装置100は、連続的に搬送される途上の長尺なシート(典型的には上記電池に用いられるシート状電極のような導電性シート)10の電気抵抗を局所的に測定するための装置である。この装置100は、大まかに言うと、測定用ローラ20と、該ローラ20の外周面22に形成された複数の抵抗測定端子30とを備えている。
ローラ20は、所定の位置において上記搬送途上のシート10の表面に接触するように構成されている。この実施形態では、ローラ20は、円筒状の導電性材料(ここではステンレス)からなり、絶縁性材料からなる軸芯24に回転自在に取り付けられている。そして、ローラ20は、該ローラの回転中心軸方向90がシート10の横幅方向と一致するようにシート上に配置され、該シート10の搬送(矢印「94」)に伴って一方向(矢印「96」)に回転するようになっている。
かかるローラ20の外周面22には、搬送途上のシート表面12に接触する接触凸部26と該シート表面12に接触しない非接触凹部28とが形成されている。この実施形態では、接触凸部26はローラの周方向に沿う環状の凸部26であり、非接触凹部28はローラの周方向に沿う環状の溝28である。そして、環状の接触凸部26及び環状の非接触凹部28は、ローラの回転中心軸方向90に沿って交互に複数配列されている。
また、ローラ20の外周面22には、複数の抵抗測定端子30が形成されている(図1では8つ)。抵抗測定端子30は、シートの電気抵抗測定用の測定回路48の接続をするために設けられたターミナルであり、搬送途上のシート表面12に同時に接触可能なように形成されている。この実施形態では、複数の抵抗測定端子30は、環状の凸部26の外周面によって構成され、且つ、それぞれがローラの回転中心軸方向90に沿って所定の間隔をあけて(図1では等間隔で離間するように)配列されている。
これらの抵抗測定端子30は、シートの電気抵抗測定用の測定回路48を構築すべく、電源40、電流計42、電圧計44にそれぞれ接続されている。この実施形態では、上記抵抗測定端子30として4端子測定法用の端子を備えている。そして、抵抗測定装置100は、4端子測定法により上記複数の抵抗測定端子30のうちのいずれか4端子を用いて電気抵抗を測定するように構成されている。図示した例では、右端から配列した4つの抵抗測定端子30A、30B、30C、30Dを用いて電気抵抗を測定するようになっており、外側の2端子30A、30Dを電流端子(I、I)として電源40および電流計42に接続し、内側の2端子30B、30Cを電圧端子として電圧計44に接続している。
そして、抵抗測定装置100は、搬送途上のシート表面12にローラ20を接触させ、複数の抵抗測定端子30のうちの少なくとも2端子間に電圧を加えることにより、該シートの電気抵抗を測定するように構成されている。この実施形態では、8つの抵抗測定端子30を備えたローラ20を、搬送途上のシート表面12に接触させつつ、右端から配列した4つの抵抗測定端子30のうちの外側の2端子30A−30D間に電源40からの電圧を加えて一定の電流を流し、内側の2端子30B−30C間に生じる電位差を電圧計44で検出し、該シート10の電気抵抗へと換算するようになっている。
このようにして、シート10の幅方向における局所的な電気抵抗(図1ではシートの右側領域の電気抵抗)を測定することができる。なお、電源40からの電圧は、シート10の電気抵抗を測定可能なものであればよく、例えば、直流電圧、交流電圧、パルス電圧の何れであってもよい。また、電源40と電流計42とは別体としてもよく、一体型としてもよい。
本実施形態の装置100によれば、搬送途上のシート表面12に同時に接触可能なように形成された複数の抵抗測定端子30(図では8つ)のうちの2端子30A−30D間に電圧を加えて電気抵抗を測定しているので、該シート10の局所的な電気抵抗(この例ではシートの幅方向における局所的な電気抵抗)を測定することができる。その結果、シート面内における狭い領域の電気的特性を評価することが可能となる。加えて、本実施形態の装置100によれば、所定の設置位置(例えばインライン上)において搬送途上のシート表面12に測定用ローラ20を接触させるだけでよく、シート10からサンプルを部分的に切り出してオフラインで個別に測定する場合に比べて、非常に簡易に局所的な抵抗を測定することができる。
加えて、この実施形態では、抵抗測定端子30が環状の接触凸部26の外周面によって構成されているので、シート10の長手方向92に沿って電気抵抗を連続的に測定することができる。その結果、シート10の長手方向全域にわたる抵抗分布を容易に得ることができる。さらに、この実施形態では、抵抗測定端子30として4端子測定用の端子を備え、4端子測定法により電気抵抗を測定しているので、接触抵抗による悪影響を排除することができ、高精度な測定が可能となる。なお、抵抗測定端子30は、上述した4端子測定用端子に限らず、2端子測定用端子であってもよい。この場合、各抵抗測定端子30は、2端子用測定回路を構築すべく、それぞれ電源40、電流計42、および電圧計44に接続されることとなる。
また、測定に使用する測定回路48は一つに限らず複数であってもよい。例えば、左端から配列した4つの抵抗測定端子30H、30G、30F、30Eを用いて2つ目の測定回路を構築し、ローラ20を搬送途上のシート表面12に接触させつつ、外側の2端子30H―30E間に電圧を加えることにより、シート10の右側領域だけでなく、該シートの左側領域の電気抵抗を同時に測定することができる。
本実施形態の装置100により測定可能なシート10は、連続的に搬送可能な形状であればよく、上述した長尺状に限らず種々の形状にすることができる。また、その材質は、電池のシート状電極のような導電性材料(導電性シート)に限らず、例えば半導電性材料、或いは電池のシート状セパレータのような絶縁性材料であってもよい。シート10が絶縁性材料の場合には、該シートの絶縁検査などを簡易に行うことができる。
なお、本明細書でいう「搬送されるシート10」とは、所定のローラ設置位置において長尺シート10がローラ20に対して矢印「94」方向に相対的に移動することを意味し、それゆえに、シート10側を固定したままローラ20側をシート10に対して移動させてもよい。例えば、シート10を固定した状態でローラ20をシート表面12で矢印「96」方向に転がしながら上記測定を行ってもよい。
さらに、本実施形態に係る装置100の特徴について説明する。図1に示すように、抵抗測定装置100は、複数の抵抗測定端子30の中から電圧を加える少なくとも2端子を選択し得るように構成されている。かかる構成によれば、シート面内における所望の領域(例えば面内の抵抗バラツキが特に生じ易い部位など)の電気抵抗を選択的に測定することができ、特に有用である。例えば、電圧を加える2端子間を、実線で示す2端子30A−30Dから二点鎖線で示す2端子30B−30Eに切り替えることにより、測定可能な領域をシート10の幅方向90に沿って左側にシフトさせることができる。
なお、この実施形態では、各抵抗測定端子30の電圧端子と電圧端子とが相互に切り替え可能となっている。具体的には、抵抗測定端子30Bは電圧端子「V」から電流端子「I」に切り替えられ、抵抗測定端子30Dは電流端子「I」から電圧端子「V」に切り替えられている。また、上記電圧を加える2端子の切り替えは、測定者が測定に使用する測定回路48の配線を手動で変更することにより行ってもよく、或いは測定者のスイッチ操作等によって発せられた切り替え指令に基づく切替部46の制御によって、測定に使用する測定回路48が自動で変更されるように構成してもよい。
さらに、抵抗測定装置100は、上記電圧を加える少なくとも2端子をローラ20の回転中心軸90方向に切り替えつつ上記電気抵抗を測定可能なように構成されている。すなわち、抵抗測定装置100は、所望の測定領域(電圧を加える2端子)をシートの幅方向における一定の位置に固定するだけでなく、シートの幅方向に沿って随時シフトし得るようになっている。このように、測定時に電圧を加える2端子をシートの幅方向に沿ってシフトさせることにより、シート10の幅方向全域にわたる抵抗分布を得ることが可能となる。これによって、シートの長手方向全域にわたる抵抗分布だけでなく、シートの幅方向全域にわたる抵抗分布を得ることができ、その結果、シート10全面の面内抵抗分布を得ることができる。
続いて、本実施形態の装置100のその他の特徴、特にローラ20の構造的な特徴について説明する。上述したように、ローラ20の外周面22には、搬送途上のシート表面12に接触する接触凸部26と該シート表面12に接触しない非接触凹部28とが形成されている。この実施形態では、接触凸部26はローラの周方向に沿う環状の凸部26であり、非接触凹部28はローラの周方向に沿う環状の溝28である。そして、環状の接触凸部26及び環状の非接触凹部28は、ローラの回転中心軸方向90に沿って交互に複数配列されている。
このように、ローラ20の外周面22に非接触凹部(ここでは環状の溝)28を設けることにより、ローラ20の回転時に引き込まれた空気を、上記非接触凹部28を介して逃がすことができる。これによって、ローラ20とシート10との間に空気が入り込む不具合(典型的には、シート10及びローラ20間の空気潤滑層の形成)を防止することができ、ローラ20とシート10との密着性を向上させることができる。その結果、上述した電気抵抗の測定を精度良く行うことができる。
また、この実施形態では、抵抗測定端子30のそれぞれの間に環状の溝28を配置しているので、抵抗測定端子周辺に引き込まれた空気を環状の溝28を介して効果的に(スムーズに)逃がすことができる。したがって、各抵抗測定端子30周辺における空気潤滑層の形成を確実に回避することができる。特にシートを搬送するインライン上で測定用ローラ20が搬送用ローラを兼ねる場合(この場合、後述する図4A及び図4Bに示すように当該ローラ20の外周面のほぼ半分の領域がシート10と接触する状態となり得る)において上記空気潤滑層の形成防止の意義は大きい。なお、非接触凹部28の形状は、ローラ20の回転時に引き込まれた空気を外部まで導くことができる形状であればよく、上述した環状の溝形状に限らず、その他の形状を採用してもよい。
また、ローラ20とシート10との密着性をさらに向上させるために、ローラ20の表面12の一部に、搬送途上のシート表面12のローラ外周面22への接触を助長させる吸引手段が設けられていてもよい。このような吸引手段としては、例えば真空ポンプ及び吸気管に連通する複数の吸気孔、或いは熱風や風圧による抑えつけ等を好適に使用することができる。かかる構成によれば、ローラ20とシート10との密着性を一層向上させることができ、上述したシート抵抗の測定を精度良く確実に行うことができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
例えば、上述した実施形態では、抵抗測定端子30を環状の凸部26の外周面によって構成しているが、これに限定されない。例えば、図2に示すように、ローラ120の外周面122に、該ローラ120とは別体の抵抗測定端子130を形成しても良い。図示した例では、樹脂材料からなるローラ120の外周面122(ここでは環状凸部126の外周面)に、略矩形状の抵抗測定端子130のそれぞれが該ローラの軸方向に所定の間隔をあけて配列されている。かかる構成によれば、シートの長手方向における局所的な抵抗を、周方向の長さに応じた一定の間隔ごとに抽出して測定することができる。
なお、図2のローラを採用する場合、該ローラ120の少なくとも一部に細孔を形成するとともに(例えばローラ120を多孔質体で形成するとともに)、該ローラ120に吸引手段を設けてもよい。これにより、搬送途上のシート表面12のローラ外周面22への接触を助長させることができ、ローラ120とシート110との密着性をさらに向上させることができる。
さらに、図3に示すように、ローラ120とは別体で構成された抵抗測定端子230A、230B、230Cを、該ローラ120の周方向に複数配置しても良い。かかる構成によれば、シートの長手方向における局所的な抵抗を、図2に示した例よりもさらに短い間隔ごとに抽出して測定することができる。
また、図1に示した例では、真っ直ぐに搬送される途上のシート表面12にローラ20を線接触させて電気抵抗を測定する場合を示したが、図4A及び図4Bに示すように、搬送される途上のシート表面12にローラ20を面接触させて(搬送される途上のシート10の一部をローラ20に巻き付けながら)電気抵抗を測定してもよい(この態様では典型的には測定用ローラ20が搬送用ローラの一つとして機能する。)。このように、シート10の一部をローラ20に巻き付けながら電気抵抗を測定することにより、該シート10に適当なテンションを加えることができ、ローラ20とシート10との密着性を向上させるができる。
なお、上述した抵抗測定装置100は、長尺なシート状の電池構築材料の抵抗測定用装置として好適である。即ち、電池製造ラインにおいてシート状の電極(シート状正極およびシート状負極)の電気抵抗を測定する場合に特に好ましく利用することができる。測定対象がシート状電極の場合には、捲回電極体を構築(形成)する前に、用いるシート状電極の面内抵抗分布を予め測定・評価しておくことが望ましい。そのため、シート面内における狭い領域の電気抵抗を測定することができるという本発明のメリットが特に良く発揮され得る。この場合、本実施形態の測定用ローラ20を、捲回電極体の捲回装置の一部(例えば搬送ローラの一つ)として組み込んでもよい(図4B参照)。このように測定用ローラ20を電極体の捲回装置の一部として組み込むことにより、シート状正極およびシート状負極の抵抗測定を捲回ライン上(インライン)で高速に行うことができ、非常に効率的である。
一実施形態に係る抵抗測定装置の外観を模式的に示す外観模式図である。 他の一実施形態に係る測定用ローラおよび抵抗測定端子の外観を模式的に示す外観模式図である。 他の一実施形態に係る測定用ローラおよび抵抗測定端子の外観を模式的に示す外観模式図である。 一実施形態に係る測定用ローラの一使用態様を模式的に示す外観斜視図である。 一実施形態に係る測定用ローラの一使用態様を模式的に示す外観側面図である。
符号の説明
10 シート
12 シート表面
20 ローラ
22 外周面
24 軸芯
26 接触凸部(環状の凸部)
28 非接触凹部(環状の溝)
30 抵抗測定端子
40 電源
42 電流計
44 電圧計
46 切替部
90 ローラの軸方向(シートの幅方向)
92 シートの長手方向
100 抵抗測定装置

Claims (7)

  1. 連続的に搬送される途上の長尺なシートの電気抵抗を局所的に測定する抵抗測定装置であって、
    所定の位置で前記搬送途上のシートの表面に接触する測定用ローラと、
    前記ローラの外周面であって前記搬送途上のシート表面に同時に接触可能なように形成された複数の抵抗測定端子と
    を備え、
    前記搬送途上のシート表面に前記ローラを接触させ、前記複数の抵抗測定端子のうちの少なくとも2端子間に電圧を加えることにより、該シートの電気抵抗を測定するように構成されており、
    前記複数の抵抗測定端子の中から前記電圧を加える少なくとも2端子を選択し得るように構成されており、
    前記複数の抵抗測定端子は、前記ローラの回転中心軸方向に沿って所定の間隔をあけて配列されており、前記電圧を加える少なくとも2端子を前記ローラの回転中心軸方向に切り替えつつ前記電気抵抗を測定可能なように構成されており、
    前記ローラの外周面には、前記搬送途上のシート表面に接触する接触凸部と、該シート表面に接触しない非接触凹部であって前記ローラ回転時に引き込まれた空気を外部まで導く溝が形成されており、
    前記接触凸部に前記抵抗測定端子が配置されている、抵抗測定装置。
  2. 前記接触凸部は前記ローラの周方向に沿う環状の凸部であり、前記非接触凹部は前記ローラの周方向に沿う環状の溝であり、
    前記環状の接触凸部及び環状の非接触凹部は、前記ローラの回転中心軸方向に沿って交互に複数配列されており、
    ここで、前記抵抗測定端子は、前記環状の接触凸部の外周面に形成されている、請求項に記載の抵抗測定装置。
  3. 前記ローラの表面の一部には、前記搬送途上のシート表面の前記ローラ外周面への接触を助長させる吸引手段が設けられている、請求項1または2に記載の抵抗測定装置。
  4. 前記抵抗測定端子として4端子測定用の端子を備えており、4端子測定法により前記複数の抵抗測定端子のうちのいずれか4端子を用いて電気抵抗を測定するように構成されている、請求項1からの何れか一つに記載の抵抗測定装置。
  5. 連続的に搬送される途上の長尺なシートの電気抵抗を局所的に測定する方法であって、
    請求項1に記載された抵抗測定装置を使用し、前記搬送途上のシートの表面に接触させつつ、該抵抗測定装置の前記ローラの前記複数の抵抗測定端子のうちの少なくとも2端子間に電圧を加えることにより、該シートの局所的な電気抵抗を測定することを特徴とする、抵抗測定方法。
  6. 前記複数の抵抗測定端子を前記ローラの回転中心軸方向に沿って所定の間隔をあけて配列し、前記電圧を加える少なくとも2端子を前記回転中心軸方向に切り替えつつ前記電気抵抗を測定することを特徴とする、請求項に記載の測定方法。
  7. 前記抵抗測定端子として4端子測定用の端子を備え、4端子測定法により前記複数の抵抗測定端子のうちのいずれか4端子を用いて電気抵抗を測定する、請求項又はに記載の測定方法。
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