JP5029419B2 - 溶接ビード検査方法、及び、溶接ビード検査装置 - Google Patents

溶接ビード検査方法、及び、溶接ビード検査装置 Download PDF

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本発明は、溶接ビード検査方法、及び、溶接ビード検査装置に関し、より詳しくは、複雑な形状を有する母材面同士を溶接した場合にビード形状を検出する技術に関する。
従来、溶接ビードの形状を検出し、溶接箇所の検査を行う手法が広く用いられており、公知となっている。
例えば、電縫溶接管のビード部の母材面曲線を最小二乗法による近似計算から求め、ビード部断面の測定値と母材近似曲線よりビード部の形状を検出する方法が公知となっており、以下に示す特許文献1および特許文献2等において開示されている。
特開平9−89524号公報 特開2004−117053号公報
従来技術においては、ビード部を境とする両側の母材面曲線が同一円弧上や同一平面上に位置するものとして想定し、最小二乗法による近似計算から求めるものであった。即ち、従来技術においては、ビード部両側の母材面曲線が任意に変化する複雑な形状であったり、また端面位置がずれていたりするような場合は想定されておらず、このような複雑な母材面曲線を有する部材に対しては、従来技術を適用することができなかった。
さらに、足回り部品などは単に2つの母材を溶接するだけではなく、メイン部品に多数のブラケット等の部品を溶接して形成するために、検査対象となるビード付近に、検査対象ではない他のビードやブラケット等が隣接している場合がある(図5参照)。しかし、従来技術ではこのような検査対象外のビードやブラケット等の存在を想定していないため、これらに起因する形状データのエッジ(以下、隣接エッジ)が外乱要因となり、目的とする検査対象ビードのエッジを正しく検出することができなかった。
そこで本発明では、上記のような現状に鑑み、ビード部両側の母材面曲線が任意に変化する複雑な形状であったり、また端面位置がずれていたりするような場合であってもビード部の形状を精度良く検出することができ、また、複雑なビード形状であったり、検査対象となるビード付近に、他のビードやブラケット等が隣接することで隣接エッジが存在していたりしても、適切な検査が可能となる溶接ビード検査方法、及び、溶接ビード検査装置を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、第一母材と第二母材とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材又は/及び前記第二母材と、ビードと、を含む複数の断面プロファイルのデータを順次検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得し、取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルのデータに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジを検出する溶接ビード検査方法において、前記断面プロファイルの前記第一母材又は/及び前記第二母材上に、任意の一定幅Dの母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間と、からなる母材区間を設定する、設定工程と、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、検査対象となるビードエッジ以外の形状のエッジである、前記母材推定区間内における隣接エッジの有無を探索する、隣接エッジ探索工程と、前記隣接エッジ探索工程において前記隣接エッジを検出しなかった場合、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジを検出する、第1ビードエッジ検出工程と、前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジを検出した場合、該隣接エッジと、当該断面プロファイルの一回前に取得された、前断面プロファイルにおけるビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、若しくは、前記前断面プロファイルの隣接エッジと、前記前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、前記所定区間の一部におけるビードエッジを検出する、第2ビードエッジ検出工程と、を備えるものである。
請求項2においては、前記設定工程では、最初の断面プロファイルの場合は、初期値より起点Pを定義し、若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点から、前記ビードと反対側に設定値だけオフセットして起点Pを定義し、前記起点Pから前記ビードと反対側に、前記母材推定区間を設定し、前記起点Pから前記ビードと同じ側に、前記ビードエッジ探索区間を設定するものである。
請求項3においては、前記隣接エッジ探索工程では、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線の長さが立上り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジとして推定するものである。
請求項4においては、前記第1ビードエッジ検出工程では、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定するものである。
請求項5においては、前記第1ビードエッジ検出工程において、前記境界点が検出された場合には、検出された該境界点を前記ビードエッジとして推定し、前記境界点が検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間を前記ビード側に任意の一定幅δだけ移動させて、前記ビードエッジ探索区間を更新するものである。
請求項6においては、前記第2ビードエッジ検出工程では、前断面で前記隣接エッジを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、若しくは、前断面で前記隣接エッジを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定するものである。
請求項7においては、前記母材推定曲線は、前記母材推定区間の前記断面プロファイルのデータに基づいて、ロバスト推定手法によって近似計算するものである。
請求項8においては、第一母材と第二母材とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材又は/及び前記第二母材と、ビードと、を含む断面プロファイルのデータを複数検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得する、断面プロファイル検出手段と、取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルのデータに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジを検出する演算手段と、を備える溶接ビード検査装置において、前記演算手段は、前記断面プロファイルの前記第一母材又は/及び前記第二母材上に、任意の一定幅Dの母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間と、からなる母材区間を設定する、設定手段と、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、検査対象となるビードエッジ以外の形状のエッジである、前記母材推定区間内における隣接エッジの有無を探索する、隣接エッジ探索手段と、前記隣接エッジ探索手段で前記隣接エッジを検出しなかった場合、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジを検出する、第1ビードエッジ検出手段と、前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジを検出した場合、該隣接エッジと、当該断面プロファイルの一回前に取得された、前断面プロファイルにおけるビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、若しくは、前記前断面プロファイルの隣接エッジと、前記前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、前記所定区間の一部におけるビードエッジを検出する、第2ビードエッジ検出手段と、を備えるものである。
請求項9においては、前記設定手段では、最初の断面プロファイルの場合は、初期値より起点Pを定義し、若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点から、前記ビードと反対側に設定値だけオフセットして起点Pを定義し、前記起点Pから前記ビードと反対側に、前記母材推定区間を設定し、前記起点Pから前記ビードと同じ側に、前記ビードエッジ探索区間を設定するものである。
請求項10においては、前記隣接エッジ探索手段では、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線の長さが立上り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジとして推定するものである。
請求項11においては、前記第1ビードエッジ検出手段では、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定するものである。
請求項12においては、前記第1ビードエッジ検出手段において、前記境界点が検出された場合には、検出された該境界点を前記ビードエッジとして推定し、前記境界点が検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間を前記ビード側に一定幅δだけ移動させて、前記ビードエッジ探索区間を更新するものである。
請求項13においては、前記第2ビードエッジ検出手段では、前断面で前記隣接エッジを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、若しくは、前断面で前記隣接エッジを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定するものである。
請求項14においては、前記母材推定曲線は、前記母材推定区間の前記断面プロファイルのデータに基づいて、ロバスト推定手法によって近似計算するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明により、ビード部両側の母材面曲線が任意に変化する複雑な形状であったり、また端面位置がずれていたりするような場合であってもビード部の形状を精度良く検出することができ、また、複雑なビード形状であったり、検査対象となるビード付近に、他のビードやブラケット等が隣接することで隣接エッジが存在していたりしても、適切な検査が可能となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は(a)は本発明の一実施例に係る断面プロファイルの計測方法を示す模式図、(b)は断面プロファイル群を構成する断面プロファイルの一例を示す模式図である。
図2は(a)は本発明の一実施例に係る断面プロファイルの処理方法を示す概略図、(b)は断面プロファイルを示す模式図である。
図3はルーチン1での処理を示すフロー図である。
図4はルーチン2での処理を示すフロー図である。
図5は本発明の一実施例に係るビードエッジ検出手法を示す概略図である。
図6は処理0での処理を示すフロー図である。
図7は前断面プロファイルにおけるビードエッジ検出結果を、次断面プロファイルにおけるビードエッジ探索にフィードバックする手法を示す模式図である。
図8は処理1での処理を示すフロー図である。
図9は断面プロファイルを示す模式図である。
図10は断面プロファイルと母材推定曲線との関係を示す模式図である。
図11は符号付垂線長と閾値の関係を示す模式図である。
図12は処理2での処理を示すフロー図である。
図13は同じく処理2での処理を示す模式図である。
図14は処理3での処理を示すフロー図である。
図15は同じく処理3での処理を示す模式図である。
図16は処理4での処理を示すフロー図である。
図17は同じく処理4での処理を示す模式図である。
図18は処理5での処理を示すフロー図である。
図19は同じく処理5での処理を示す模式図である。
[ビード検査方法の概要]
まず始めに、本発明の一実施例に係る断面プロファイルの計測方法について説明をする。
図1(a)に示す如く、本発明に係るビード検査装置1は、断面プロファイルの計測方法として、いわゆる光切断法を採用しており、レーザスキャナ2および演算装置3を備える構成としている。そして、第一母材4、第二母材5およびビード6を含む溶接部品7の表面にスリット光8を投光し、このスリット光8によって描き出される投影光9をビード6の長手方向に沿って移動しながらスキャンすることによって連続的に断面プロファイルを計測し、計測した複数の断面プロファイルを断面プロファイル群とすることで、溶接部材7の表面形状データを取得するようにしている。
断面プロファイル群を構成する断面プロファイルの一例を図1(b)に示す。断面プロファイルのデータには、母材面(即ち、第一母材4、第二母材5)およびビード6の形状データが含まれており、この形状データに基づいて演算装置3によってビードエッジE1・E2を探索するようにしている。なお、図1(b)に示す断面プロファイルは隅肉溶接の場合を例示している。
[ルーチン1及びルーチン2]
次に、本発明の一実施例に係るビードエッジEの検出方法におけるメインルーチンである、ルーチン1及びルーチン2について図2から図5を用いて説明をする。
図2(a)に示す如く、本発明の一実施例に係るビードエッジEの検出方法では、前記ビードエッジEの探索は、各断面プロファイルにおいてルーチン1又はルーチン2の処理が行われる。即ち、断面プロファイル毎に、隣接エッジFの有無に応じてルーチン1又はルーチン2の処理が行われることによって、ビードエッジEが探索されるのである。
例えば図2(a)に示すように、各ルーチンの処理において隣接エッジFが存在しないと判断した場合には、次断面プロファイルでルーチン1の処理が行われ、隣接エッジFが存在すると判断した場合には、次断面プロファイルでルーチン2の処理が行われるのである。
ここで、隣接エッジFとは、後述する母材推定区間内に存在する、検査対象外のビードやブラケット等の形状データのエッジのことをいう。
また、これらの処理は、図2(b)に示すように、前記断面プロファイルの前記第一母材4又は/及び前記第二母材5上に、任意の一定幅Dの母材推定区間PQと、該母材推定区間PQに対して前記ビード6側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間PRと、からなる母材区間PQRが設定されて行われる。
図3に示すルーチン1は、前断面プロファイルにおいて隣接エッジFが検出されなかった場合に行われる処理である。
まず、処理0によって、母材区間PQR(母材推定区間PQ及びビードエッジ探索区間PR)の設定が行われる(設定工程・S1−01)。なお、このビードエッジ探索区間PRの区間長δは、母材推定区間PQの任意の一定幅に比して十分小さい値(即ち、δ≪D)に設定するようにしている。
次に、処理3によって、初期母材推定区間PQから、隣接エッジFが探索される(隣接エッジ探索工程・S1−02)。
次に、前記隣接エッジ探索工程において、隣接エッジFが存在するか否かが判断される(S1−03)。
前記(S1−03)の判断において、隣接エッジFが存在すると判断された場合、処理4によって、該隣接エッジFと前断面プロファイルのビードエッジE´から、ビードエッジEが探索される(第2ビードエッジ検出工程・S1−04)。
次に、ルーチン2によって次断面プロファイルの処理が行われる(S1−05)。
一方、前記(S1−03)の判断において、隣接エッジFが存在しないと判断された場合、処理2によって処理1が反復計算され、ビードエッジEが探索される(第1ビードエッジ検出工程・S1−06)。
次に、ルーチン1によって次断面プロファイルの処理が行われる(S1−07)。
図4に示すルーチン2は、前断面プロファイルにおいて隣接エッジFが検出された場合に行われる処理である。
まず、処理5によって、前断面プロファイルのビードエッジE´と前断面プロファイルの隣接エッジF´から、現断面プロファイルのビードエッジEと現断面プロファイルの隣接エッジFが探索される(第2ビードエッジ検出工程・S2−01)。
次に、前記(S2−01)において、隣接エッジFが存在するか否かが判断される(S2−02)。
前記(S2−02)の判断において、隣接エッジFが存在すると判断された場合、ルーチン2によって次断面プロファイルの処理が行われる(S2−03)。
一方、前記(S2−02)の判断において、隣接エッジFが存在しないと判断された場合、ルーチン1によって次断面プロファイルの処理が行われる(S2−04)。
上記の如く、ルーチン1においては処理3で、ルーチン2においては処理5で、隣接エッジFの探索が行われ、それぞれのルーチンで隣接エッジFが存在すると判断されれば、次断面はルーチン2で処理され、それぞれのルーチンで隣接エッジFが存在しないと判断されれば、次断面はルーチン1で処理されるのである。
[ビード検査方法の具体例]
次に、図5を用いて、本発明に係るビード検査方法の具体例について説明する。
図5は、第一母材4、第二母材5およびビード6を含む溶接部品7の表面形状データを取得して、複数の断面プロファイルを矢印Aの方向に計測していく状態を示す。また、検査対象となるビード6付近に、他のビード11が隣接するものである。
なお、Nは断面プロファイルの番号を示す。即ち、断面プロファイルN01、N02、・・・と、解析が進んでいくものとする。
また、それぞれの断面プロファイルにおいて検出されるビードエッジをEで、隣接エッジをFで示す。例えば、断面プロファイルN13で検出されるビードエッジはE13で、隣接エッジはF13として示されるものとする。
まず、断面プロファイルN01では、ルーチン1による処理が開始される。
即ち、処理0によって、前記断面プロファイルN01上に、任意の一定幅の母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード6側に隣接する、任意の一定幅のビードエッジ探索区間と、からなる母材区間が設定される。断面プロファイルN01は最初の断面プロファイルであるため、後述するように初期値より母材区間が設定される。
次に、処理3によって、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、隣接エッジFが探索される。
断面プロファイルN01の母材推定区間内には隣接エッジFは存在しないため、続いて処理2による処理1の反復計算によって、母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE01が検出され、次の断面プロファイルN02へと進む。
断面プロファイルN02では、前断面プロファイルN01で隣接エッジFが検出されなかったため、引き続きルーチン1で処理される。
ここで、処理0によって前記断面プロファイル上に母材区間を設定するときは、断面プロファイルN02は最初の断面プロファイルでないため、後述するように、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点と、設定値△とを用いて母材区間が設定される。
断面プロファイルN02の母材推定区間内には隣接エッジFは存在しないため、断面プロファイルN01と同様に処理0、処理3、処理1、及び処理2によって処理が進められる。
以降、断面プロファイルN11までは断面プロファイルN02と同様に隣接エッジFは存在しないため、断面プロファイルN02と同様に処理0、処理3、処理1、及び処理2によって処理が進められる。
断面プロファイルN12では、前断面プロファイルN11で隣接エッジFが検出されなかったため、引き続きルーチン1で処理される。断面プロファイルN12では母材推定区間内に隣接エッジF12が存在するため、処理0及び処理3に続いて処理4が行われる。即ち、該隣接エッジF12と前断面のビードエッジE11から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE12が検出され、次断面プロファイルN13へと進むのである。
断面プロファイルN13では、前断面プロファイルN12で隣接エッジF12が検出されたため、ルーチン2に切り替わって処理される。
即ち、処理5によって、前断面の隣接エッジF12と前断面のビードエッジE12から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE13が検出され、次断面プロファイルN14へと進むのである。
断面プロファイルN14では、前断面プロファイルN13で隣接エッジFが検出されたため、引き続きルーチン2で処理される。
また、断面プロファイルN14〜N22までは、前断面プロファイルN13〜N21で隣接エッジF13〜F21が存在するため、断面プロファイルN13と同様にルーチン2、即ち処理5によって処理が進められる。
断面プロファイルN23では、前断面プロファイルN22で隣接エッジFが検出されなかったため、再びルーチン1に切り替わって処理される。
ここで、処理0によって前記断面プロファイル上に母材区間を設定するときは、断面プロファイルN23は最初の断面プロファイルでないため、断面プロファイルN02と同様に、前断面プロファイルN22のビードエッジE22と同じX座標を持つ点と、設定値△とを用いて母材区間が設定される。
断面プロファイルN23では母材推定区間内に隣接エッジF23が存在するため、処理0及び処理3に続いて処理4が行われる。即ち、該隣接エッジF23と前断面のビードエッジE22から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE23が検出され、次断面プロファイルN24へと進むのである。
断面プロファイルN24では、前断面プロファイルN23で隣接エッジF23が検出されたため、再びルーチン2に切り替わって処理される。
即ち、処理5によって、前断面の隣接エッジF23と前断面のビードエッジE23から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジE24が検出され、次断面プロファイルN25へと進む。
断面プロファイルN25では、前断面プロファイルN24で隣接エッジFが検出されなかったため、ルーチン1に切り替わって処理される。即ち、断面プロファイルN02と同様にルーチン1、即ち処理0、処理3、処理1、及び処理2によって処理が進められるのである。断面プロファイルN26以降についても、断面プロファイルN25と同様にルーチン1で処理されるのである。
このように、本発明に係るビードエッジEの検出方法では、前記ビードエッジEの探索は、各断面プロファイル毎に、前断面プロファイルにおける隣接エッジFの有無に応じてルーチン1又はルーチン2の処理が行われることによって、ビードエッジEが探索されるのである。
[処理0・設定工程]
以下、前記ルーチン1及びルーチン2について行われる各処理について、具体的に説明する。
まず、図6及び図7を用いて、処理0である設定工程について説明する。処理0は、ルーチン1で最初に行われる処理である。
処理0においては、断面プロファイル群(断面1、2、3、・・・)における最初の断面プロファイルかどうかが判断される(S3−01)。
前記(S3−01)の判断において、最初の断面プロファイルであると判断された場合、与えられた初期値より起点P(P1・P2)が定義され(S3−02)、その後に(S3−05)へと進む。
一方、前記(S3−01)の判断において、最初の断面プロファイルでないと判断された場合、前断面のビードエッジE´(E´1・E´2)と同じX座標を持つ、現断面プロファイル上の点e´(e´1・e´2)が定義される(S3−03)。
次に、点e´からビードと反対側に△だけオフセットした点が起点P(P1・P2)と定義される(S3−04)。
次に、起点P(P1・P2)からビードと反対側に任意の一定幅Dだけオフセットした点がQ(Q1・Q2)と定義される(S3−05)。
次に、起点P(P1・P2)からビードと同じ側に任意の一定幅δ(≪D)だけオフセットした点がR(R1・R2)と定義され(S3−06)、終了する。
上記のように、処理0における設定工程では、最初の断面プロファイルの場合は初期値より起点P(P1・P2)を定義し、若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は前断面プロファイルのビードエッジE´(E´1・E´2)と同じX座標を持つ点e´(e´1・e´2)からビードと反対側に設定値△だけオフセットして起点P(P1・P2)を定義し、該起点P(P1・P2)から前記ビードと反対側に前記母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)が設定され、前記起点Pからビードと同じ側に前記ビードエッジ探索区間PR(P1R1・P2R2)が設定されるのである。
即ち、処理0に係る設定手段では、最初の断面プロファイルの場合は、初期値より起点P(P1・P2)を定義し、若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は、前断面プロファイルのビードエッジE´(E´1・E´2)と同じX座標を持つ点e´(e´1・e´2)から、ビードと反対側に設定値だけオフセットして起点P(P1・P2)を定義し、前記起点P(P1・P2)から前記ビード6と反対側に、前記母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)を設定し、前記起点P(P1・P2)からビードと同じ側に、前記ビードエッジ探索区間PR(P1R1・P2R2)を設定するのである。
つまり本発明に係るビード検査装置1では、一本のビードを長手方向にスキャンし連続的に断面プロファイルを検出し、断面プロファイル群として溶接箇所の形状データを取得するようにしていため、ある断面プロファイルと、その次の断面プロファイルは形状が極めて近似している場合が多いと考えられる。
そこで、この形状の近似性を利用して、前断面におけるビードエッジ検出位置を基準にして、次断面の母材推定区間の初期位置を決めることにより、よりビードエッジ位置に近い適正な位置に母材推定区間を設定できるようにし、母材推定曲線の反復計算回数を軽減し、ビードエッジ推定に要する計算時間を短縮するようにしているのである。
[処理1・第1ビードエッジ検出工程]
次に、図8から図11を用いて、処理1である第1ビードエッジ検出工程について説明する。処理1は処理2内で繰り返される処理である。
処理1においては、まず、前記母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)の点群データに対して、適当な曲線(例えば2次曲線)を適当にフィッティングして(例えば、最小2乗法)、第1母材推定曲線及び第2母材推定曲線が計算される(S4−01)。
ここで求めた各母材推定曲線を、図9に示す断面プロファイルの模式図と重ね合わせると、図10のように表される。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、第1母材推定曲線及び第2母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S4−02)。ここで、図10中においてZ軸の正の方向に向けて引かれる垂線には正の符号を付し、反対に、Z軸の負の方向に向けて引かれる垂線には負の符号を付すようにしている。そして、横軸をXとし、縦軸に垂線長(又はその近似値)H(X)をとってグラフ化すると、図11の如く表すことができる。
次に、母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)の起点P(P1・P2)からビード側に向かって、垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH1(>0)を上回る、又は、−TH1を下回る点をビードエッジE(E1・E2)として探索し(S4−03)、終了する。
上記のように、処理1における第1ビードエッジ検出工程では、前記母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、垂線長(又はその近似値)H(X)が立上り/立下り閾値TH1以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジE(E1・E2)として推定するのである。
即ち、処理1に係る第1ビードエッジ検出手段では、前記母材推定区間PQ(P1Q1・P2Q2)中の断面プロファイルから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、垂線長(又はその近似値)H(X)が立上り/立下り閾値TH1以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジE(E1・E2)として推定するのである。
このように、本発明においては、第1母材推定曲線および第2母材推定曲線を設定し、母材面の推定を直線近似ではなく曲線近似で行うため、曲面状の母材同士を溶接した箇所のビードに対してもビードエッジE(E1・E2)を検出することができるのである。
なお、第一母材4と第二母材5は必ずしも異なる部材である必要はなく、例えば、電縫管の溶接部のように、同一部材中の端面同士を溶接するような場合にも本発明を適用することができる。
[処理2]
次に、図12及び図13を用いて、処理2について説明する。処理2は、ルーチン1で隣接エッジFを検出しなかった場合に行われる処理である。
図12に示すように、処理1における第1ビードエッジ検出工程のステップによって、母材推定区間PQから符号付の垂線長(又はその近似値)H(X)の立上り/立下り点を検出する(S5−01)。
次に、前記立上り/立下り点がビードエッジ探索区間PR内に存在するか否かの判定を行う(S5−02)。
ビードエッジ探索区間PR内で立上り/立下り点が検出された場合、そのままビードエッジEとして決定し(S5−03)、終了する。
ビードエッジ探索区間PR内で立上り/立下り点が検出されなかった場合、母材推定区間PQとビードエッジ探索区間PRを更新するようにした上で(S5−04)、最初のステップ(S5−01)へ戻って繰り返すようにし、ビードエッジEの探索を行うようにしている。
尚、このビードエッジ探索方法では、無限ループを回避するために、母材推定区間PQとビードエッジ探索区間PRの更新回数に上限を設けておくことが望ましい。
前記ビードエッジの検出方法における母材推定区間PQとビードエッジ探索区間PRの更新方法を図13を用いて説明する。
なお、ここでは片側の母材推定区間(即ち、第一母材推定区間、あるいは、第二母材推定区間)のみ取り上げて説明を行うが、両側の母材推定区間に同時に適用することが可能である。本実施例における以下の説明についても、同様とする。
図13に示す如く、更新前のビード断面プロファイルでは、ビード側の起点Pを基準として、任意の一定幅Dとするように反対側の境界点Qを定めて、母材推定区間PQを設定するようにしている。
そして、ビード側の起点Pからさらにビード寄りに、区間長δとするように境界点Rを定めて、ビードエッジ探索区間PRを設定するようにしている。
ビードエッジ探索区間PR内でビードエッジが見つからなかった場合には、まず、元の点Rと同じX座標の位置を、ビード側の起点P´とし更新する。そして、起点P´を基準として任意の一定幅Dとするように反対側の境界点Q´を定めて、母材推定区間P´Q´に更新するようにしている。さらに、起点P´からさらにビードよりに、区間長δとするように境界点R´を定めて、ビードエッジ探索区間P´R´として更新するようにしている。
なお、ビードエッジ探索区間PR内でビードエッジEが見つからなかった場合に、元の点Rの位置をビード側の起点P´として更新するが、反対側の境界点Qは更新せず、母材推定区間P´Qに更新することも可能である。この場合は、母材推定区間の区間長はビード側の起点Pを更新する度に成長していく。
上記のように、第1ビードエッジ検出工程においては、前記ビードエッジEが検出された場合には、検出された該ビードエッジEを前記ビードエッジEとして推定し、前記ビードエッジEが検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間PRを前記ビード側に任意の一定幅δだけ移動させて、前記ビードエッジ探索区間PRを更新するのである。
即ち、第1ビードエッジ検出手段においては、前記ビードエッジEが検出された場合には、検出された該ビードエッジEを前記ビードエッジEとして推定し、前記ビードエッジEが検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間PRを前記ビード側に任意の一定幅δだけ移動させて、前記ビードエッジ探索区間PRを更新するのである。
このように、本発明においては、母材推定区間PQの初期位置がビードの想定位置から離れており、または、ビードの余盛が小さい場合であっても、順次ビードエッジ探索区間をビート側に更新していくことにより、精度良くビードエッジEを検出することができるのである。
[処理3・隣接エッジ探索工程]
次に、図14及び図15を用いて、処理3である隣接エッジ探索工程について説明する。処理3は、ルーチン1で処理0の後に行われる処理である。
処理3においては、まず、前記母材推定区間PQの点群データに対して、適当なロバスト推定手法(例えば、LMedS法)により、母材推定曲線が計算される(S6−01)。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、処理1と同様に、母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S6−02)。
次に、母材推定区間PQのビード6側起点Pから境界点Qに向かって、母材推定区間PQ内部で垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH2(>0)を上回る、又は、−TH2を下回る点を隣接エッジFとして探索し(S6−03)、終了する。
上記のように、処理3における隣接エッジ探索工程では、前記母材推定区間PQ中の断面プロファイルのデータから前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線長(又はその近似値)H(X)が立上り閾値TH2以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジFとして推定するのである。
即ち、処理3に係る隣接エッジ探索手段では、前記母材推定区間PQ中の断面プロファイルのデータから前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線長(又はその近似値)H(X)が立上り閾値TH2以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジFとして推定するのである。
このように、本発明においては、母材推定区間PQ中の隣接エッジFを検出することができるため、その後の処理において該隣接エッジFの存在を考慮して適切な検査を行うことが可能となるのである。
[処理4及び処理5・第2ビードエッジ検出工程]
次に、図16及び図17を用いて、処理4である第2ビードエッジ検出工程について説明する。処理4は、ルーチン1で隣接エッジFを検出した場合に行われる処理である。
処理4においては、まず、前断面プロファイルのビードエッジE´と同じX座標をもつ、現断面プロファイル上の点e´が定義される(S7−01)。
次に、点e´から隣接エッジFと反対側に任意の一定幅δだけオフセットした点Jが定義される(S7−02)。
次に、前記区間JFの点群データに対して、適当なロバスト推定手法(例えば、LMedS法)により、母材推定曲線が計算される(S7−03)。即ち、前記のように、点Jを点e´から隣接エッジFと反対側に任意の一定幅δだけオフセットして定義することで、ビードエッジEが点e´よりも点J側に位置するときでも、より信頼性の高い母材推定曲線を得ることが可能となるのである。
次に、区間JFの点群データにおいて、区間JF間に位置する点Mが定義される(S7−04)。本実施例においては、区間JFを2等分する点を点Mとして定義するが、点Mは区間JFの略中央付近に位置する点であればよく、2等分点に限定されるものではない。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、処理1と同様に、母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S7−05)。
次に、区間JFの2等分点Mから点Jの方向に向かって、垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH1(>0)を上回る、又は、−TH1を下回る点をビードエッジEとして探索し(S7−06)、終了する。
次に、図18及び図19を用いて、処理5である第2ビードエッジ検出工程について説明する。処理5は、ルーチン1又はルーチン2で隣接エッジFを検出した場合に行われる処理である。
処理5においては、まず、前断面プロファイルのビードエッジE´と同じX座標をもつ、現断面プロファイル上の点e´が定義され、点e´からビード側に任意の一定幅δだけオフセットした点Jが定義される(S8−01)。
次に、前断面プロファイルの隣接エッジF´と同じX座標をもつ、現断面プロファイル上の点f´(=K)が定義される(S8−02)。
次に、前記区間JKの点群データに対して、適当なロバスト推定手法(例えば、LMedS法)により、母材推定曲線が計算される(S8−03)。
次に、区間JKの点群データにおいて、区間JK間に位置する点Mが定義される(S8−04)。本実施例においては、前記同様に区間JKを2等分する点を点Mとして定義するが、点Mは区間JKの略中央付近に位置する点であればよく、2等分点に限定されるものではない。
次に、断面プロファイルの各点(X,Z)から、処理1と同様に、母材推定曲線に下ろした符号付き垂線長(又はその近似値)H(X)が計算される(S8−05)。
次に、区間JKの2等分点Mから点Jの方向に向かって、垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH1(>0)を上回る、又は、−TH1を下回る点をビードエッジEとして探索する(S8−06)。
次に、区間JKの2等分点MからKに向かって、区間MK内部で垂線長(又はその近似値)H(X)が閾値TH2(>0)を上回る、又は、−TH2を下回る点を隣接エッジFとして探索する(S8−07)。つまり、区間MK内に前記隣接エッジFが発見されなかった場合は、隣接エッジFは存在しないものとして、次断面プロファイルに進むのである。
上記のように、処理4又は処理5における第2ビードエッジ検出工程では、前断面で前記隣接エッジFを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジFと前断面プロファイルのビードエッジE´から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、若しくは、前断面で前記隣接エッジFを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジF´と前断面プロファイルのビードエッジE´から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線長(又はその近似値)H(X)が立上り/立下り閾値TH1以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジEとして推定するものである。
即ち、処理4に係る第2ビードエッジ検出手段では、前断面で前記隣接エッジFを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジFと前断面プロファイルのビードエッジE´から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、若しくは、前断面で前記隣接エッジFを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジF´と前断面プロファイルのビードエッジE´から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、該垂線長(又はその近似値)H(X)が立上り/立下り閾値TH1以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジEとして推定するものである。
このように、本発明においては、母材推定区間PQ中の隣接エッジFを検出した場合、該隣接エッジFの存在を考慮して適当な手法により母材推定曲線を計算し、該母材推定曲線を用いてビードエッジEを適切に検出することが可能となるのである。
以上のように、本発明に係る溶接ビード検査方法は、第一母材4と第二母材5とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5と、ビード6と、を含む断面プロファイルを複数検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得し、取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジEを検出する溶接ビード検査方法において、前記断面プロファイルの前記第一母材4又は/及び前記第二母材5上に、任意の一定幅Dの母材推定区間PQと、該母材推定区間PQに対して前記ビード6側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間PRと、からなる母材区間PQRを設定する、設定工程と、前記母材推定区間PQ中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、隣接エッジFの有無を探索する、隣接エッジ探索工程と、前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジFを検出しなかった場合、前記母材推定区間PQ中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間PRにおけるビードエッジEを検出する、第1ビードエッジ検出工程と、前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジFを検出した場合、該隣接エッジFと前断面プロファイルのビードエッジE´から、若しくは、前断面プロファイルの隣接エッジF´と前断面プロファイルのビードエッジE´から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間PRにおけるビードエッジEを検出する、第2ビードエッジ検出工程と、を備えるものである。
即ち、本発明に係る溶接ビード検査装置1は、第一母材4と第二母材5とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5と、ビード6と、を含む断面プロファイルを複数検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得する、断面プロファイル検出手段と、取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジEを検出する演算手段と、を備え、前記演算手段は、前記断面プロファイルの前記第一母材4又は/及び前記第二母材5上に、任意の一定幅Dの母材推定区間PQと、該母材推定区間PQに対して前記ビード6側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間PRと、からなる母材区間PQRを設定する、設定手段と、前記母材推定区間PQ中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、隣接エッジFの有無を探索する、隣接エッジ探索手段と、前記隣接エッジ探索手段で、前記隣接エッジFを検出しなかった場合、前記母材推定区間PQ中の断面プロファイルのデータから、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間PRにおけるビードエッジEを検出する、第1ビードエッジ検出手段と、前記隣接エッジ探索手段で、前記隣接エッジFを検出した場合、該隣接エッジFと前断面プロファイルのビードエッジE´から、若しくは、前断面プロファイルの隣接エッジF´と前断面プロファイルのビードエッジE´から、前記第一母材4又は/及び前記第二母材5の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間PRにおけるビードエッジE´を検出する、第2ビードエッジ検出手段と、を備えるものである。
以上のように構成することにより、ビード部両側の母材面曲線が任意に変化する複雑な形状であったり、また端面位置がずれていたりするような場合であってもビード部の形状を精度良く検出することができ、また、検査対象となるビード6付近に他のビード11等が隣接することで隣接エッジFが存在していたりしても、該隣接エッジFの存在を考慮して適当な手法により母材推定曲線を計算し、該母材推定曲線を用いてビードエッジEを適切に検出することが可能となるのである。
(a)は本発明の一実施例に係る断面プロファイルの計測方法を示す模式図、(b)は断面プロファイル群を構成する断面プロファイルの一例を示す模式図。 (a)は本発明の一実施例に係る断面プロファイルの処理方法を示す概略図、(b)は断面プロファイルを示す模式図。 ルーチン1での処理を示すフロー図。 ルーチン2での処理を示すフロー図。 本発明の一実施例に係るビードエッジ検出手法を示す概略図。 処理0での処理を示すフロー図。 前断面プロファイルにおけるビードエッジ検出結果を、次断面プロファイルにおけるビードエッジ探索にフィードバックする手法を示す模式図。 処理1での処理を示すフロー図。 断面プロファイルを示す模式図。 断面プロファイルと母材推定曲線との関係を示す模式図。 符号付垂線長と閾値の関係を示す模式図。 処理2での処理を示すフロー図。 同じく処理2での処理を示す模式図。 処理3での処理を示すフロー図。 同じく処理3での処理を示す模式図。 処理4での処理を示すフロー図。 同じく処理4での処理を示す模式図。 処理5での処理を示すフロー図。 同じく処理5での処理を示す模式図。
1 ビード検査装置
2 レーザスキャナ
3 演算手段
4 第一母材
5 第二母材
6 ビード
11 他のビード

Claims (14)

  1. 第一母材と第二母材とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材又は/及び前記第二母材と、ビードと、を含む複数の断面プロファイルのデータを順次検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得し、
    取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルのデータに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジを検出する溶接ビード検査方法において、
    前記断面プロファイルの前記第一母材又は/及び前記第二母材上に、任意の一定幅Dの母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間と、からなる母材区間を設定する、設定工程と、
    前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、検査対象となるビードエッジ以外の形状のエッジである、前記母材推定区間内における隣接エッジの有無を探索する、隣接エッジ探索工程と、
    前記隣接エッジ探索工程において前記隣接エッジを検出しなかった場合、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジを検出する、第1ビードエッジ検出工程と、
    前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジを検出した場合、該隣接エッジと、当該断面プロファイルの一回前に取得された、前断面プロファイルにおけるビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、若しくは、前記前断面プロファイルの隣接エッジと、前記前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、前記所定区間の一部におけるビードエッジを検出する、第2ビードエッジ検出工程と、を備える、
    ことを特徴とする、溶接ビード検査方法。
  2. 前記設定工程では、
    最初の断面プロファイルの場合は、初期値より起点Pを定義し、
    若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点から、前記ビードと反対側に設定値だけオフセットして起点Pを定義し、
    前記起点Pから前記ビードと反対側に、前記母材推定区間を設定し、
    前記起点Pから前記ビードと同じ側に、前記ビードエッジ探索区間を設定する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の溶接ビード検査方法。
  3. 前記隣接エッジ探索工程では、
    前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
    該垂線の長さが立上り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジとして推定する、
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の溶接ビード検査方法。
  4. 前記第1ビードエッジ検出工程では、
    前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
    該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の溶接ビード検査方法。
  5. 前記第1ビードエッジ検出工程において、
    前記境界点が検出された場合には、検出された該境界点を前記ビードエッジとして推定し、
    前記境界点が検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間を前記ビード側に一定幅δだけ移動させて、
    前記ビードエッジ探索区間を更新する、
    ことを特徴とする、請求項4に記載の溶接ビード検査方法。
  6. 前記第2ビードエッジ検出工程では、
    前断面で前記隣接エッジを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    若しくは、前断面で前記隣接エッジを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
    該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の溶接ビード検査方法。
  7. 前記母材推定曲線は、前記母材推定区間の前記断面プロファイルのデータに基づいて、ロバスト推定手法によって近似計算する、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の溶接ビード検査方法。
  8. 第一母材と第二母材とが溶接されている溶接箇所における、前記第一母材又は/及び前記第二母材と、ビードと、を含む断面プロファイルのデータを複数検出して、前記複数の断面プロファイルからなる断面プロファイル群を取得する、断面プロファイル検出手段と、
    取得した前記断面プロファイル群より選択した、一つの断面プロファイルのデータに基づいて母材面の近似曲線を算出し、算出した近似曲線を用いてビードエッジを検出する演算手段と、
    を備える溶接ビード検査装置において、
    前記演算手段は、
    前記断面プロファイルの前記第一母材又は/及び前記第二母材上に、任意の一定幅Dの母材推定区間と、該母材推定区間に対して前記ビード側に隣接する、任意の一定幅δのビードエッジ探索区間と、からなる母材区間を設定する、設定手段と、
    前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、検査対象となるビードエッジ以外の形状のエッジである、前記母材推定区間内における隣接エッジの有無を探索する、隣接エッジ探索手段と、
    前記隣接エッジ探索手段で前記隣接エッジを検出しなかった場合、前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、ビードエッジ探索区間におけるビードエッジを検出する、第1ビードエッジ検出手段と、
    前記隣接エッジ探索工程において、前記隣接エッジを検出した場合、該隣接エッジと、当該断面プロファイルの一回前に取得された、前断面プロファイルにおけるビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、若しくは、前記前断面プロファイルの隣接エッジと、前記前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、該母材推定曲線を用いて、前記所定区間の一部におけるビードエッジを検出する、第2ビードエッジ検出手段と、を備える、
    ことを特徴とする、溶接ビード検査装置。
  9. 前記設定手段では、
    最初の断面プロファイルの場合は、初期値より起点Pを定義し、
    若しくは、最初の断面プロファイルでない場合は、前断面プロファイルのビードエッジと同じX座標を持つ点から、前記ビードと反対側に設定値だけオフセットして起点Pを定義し、
    前記起点Pから前記ビードと反対側に、前記母材推定区間を設定し、
    前記起点Pから前記ビードと同じ側に、前記ビードエッジ探索区間を設定する、
    ことを特徴とする、請求項8に記載の溶接ビード検査装置。
  10. 前記隣接エッジ探索手段では、
    前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
    該垂線の長さが立上り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点を隣接エッジとして推定する、
    ことを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載の溶接ビード検査装置。
  11. 前記第1ビードエッジ検出手段では、
    前記母材推定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
    該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
    ことを特徴とする、請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の溶接ビード検査装置。
  12. 前記第1ビードエッジ検出手段において、
    前記境界点が検出された場合には、検出された該境界点を前記ビードエッジとして推定し、
    前記境界点が検出されなかった場合には、前記ビードエッジ探索区間を前記ビード側に一定幅δだけ移動させて、
    前記ビードエッジ探索区間を更新する、
    ことを特徴とする、請求項11に記載の溶接ビード検査装置。
  13. 前記第2ビードエッジ検出手段では、
    前断面で前記隣接エッジを検出しなかった場合は、現断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    若しくは、前断面で前記隣接エッジを検出した場合は、前断面プロファイルの隣接エッジと前断面プロファイルのビードエッジと、によって定められる所定区間中の断面プロファイルのデータから、前記母材の近似曲線となる母材推定曲線を推定し、
    前記断面プロファイルから該母材推定曲線に対して引き出し方向に応じて垂線を引き、
    該垂線の長さが立上り/立下り閾値以下となる前記断面プロファイル上の境界点をビードエッジとして推定する、
    ことを特徴とする、請求項8から請求項12のいずれか1項に記載の溶接ビード検査装置。
  14. 前記母材推定曲線は、前記母材推定区間の前記断面プロファイルのデータに基づいて、ロバスト推定手法によって近似計算する、
    ことを特徴とする、請求項8から請求項13のいずれか1項に記載の溶接ビード検査装置。
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