JP5615618B2 - 渦電流探傷方法と渦電流探傷装置 - Google Patents

渦電流探傷方法と渦電流探傷装置 Download PDF

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本願発明は、被検査体を所定の試験周波数によって探傷し、得られたキズ信号の位相に基づいて被検査体のキズの深さを推定する渦電流探傷方法と渦電流探傷装置に関する。
従来キズ信号の位相に基づいてキズの深さを推定する方法として次の方法が提案されている。
まず深さの分かるキズを有する被検査体を所定の試験周波数によって探傷し、得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータを取得する。次に同じ試験周波数を用いて、実際にキズの深さを推定したい被検査体を探傷して、キズ信号の位相を取得する。取得した実キズのキズ信号の位相を人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータと比較してキズの深さを推定する(例えば特許文献1参照)。
ここで本願は、上記キズの深さ・位相のデータを取得するために使用する深さの分かるキズを,一般的に人工キズで得ることから,「人工キズ」と呼び、補正値を求める際に使用する実キズを「補正用実キズ」,実際に深さを推定するキズを「深さ推定用実キズ」と呼ぶ。なお補正用と深さ推定用として同一の実キズが使用される場合もある。また人工キズのキズ信号の位相、補正用実キズのキズ信号の位相および深さ推定用実キズのキズ信号の位相は、夫々「人工キズの位相」、「補正用実キズの位相」、「深さ推定用実キズの位相」と呼ぶ。さらに渦電流探傷プローブの励磁コイルに供給する所定周波数の励磁電流を「試験周波数」と呼び、検出コイルにより得られた信号を同期検波して得られる信号を「キズ信号」と呼ぶ。
図5(a)は、人工キズを形成した被検査体を所定の試験周波数により探傷して、得られた人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータに基づいて作成したグラフの一例を示す。横軸は、キズの深さD(mm)、縦軸は、キズ信号の位相P(度)を示す。
このグラフを用いて実キズの深さを推定するときは、実キズを探傷して得られたキズ信号の位相を、図5(a)のグラフと比較して実キズの深さを推定する。
なおキズ信号の位相は、キズの深さが深くなるほど大きくなるが、ある深さDt以上ではあまり位相が変化しなくなり(本願では便宜上これを飽和したと表現することとする)、そのときの位相はPtとなる。したがってキズ信号の位相は、キズがDtよりも深くなるとあまり変化せずにほぼ一定の値Ptとなる。またキズ信号の位相が飽和するキズの深さDtは、試験周波数によって異なり、その周波数が低くなるほど深くなる。即ち試験周波数が低くなると、深いキズの深さを推定することが可能となる。
ここで本願は、キズ信号の位相が飽和するときのキズの深さDtを飽和深さと呼び、飽和深さDtのときのキズ信号の位相を飽和位相と呼ぶ。
キズの深さとキズ信号の位相の関係を示すグラフは、渦電流探傷プローブの種類によって、図5(b)のように図5(a)の特性と逆になる場合がある。即ち図5(b)は、キズの深さが深くなるほどキズ信号の位相が小さくなる。実キズの深さは、図5(b)のグラフを用いて推定できるが、図5(b)の位相に「−1」をかけて補正すると、図5(a)のグラフに変換できるから、図5(a)の特性に統一した方がキズの深さの推定に便利である。
特開2002−350406号公報
従来の実キズの位相を人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータと比較して実キズの深さを推定する方法は、人工キズと実キズの形状(例えばキズの長さ)、リフトオフ等の条件が同じ場合には、両者を単純に比較できるが、キズの形状等が異なる場合には、その形状等によりキズ信号の位相が変化する。即ち人工キズと実キズの深さが同じであっても、実キズの形状等が人工キズと異なる場合には、検出された実キズの位相は、人工キズの位相と異なることがある。
本願発明は、上記キズの形状等の影響に鑑み、人工キズと実キズの形状等の相違に起因して生じるキズ信号の位相差を求める方法を提供するとともに、その位相差によりキズ信号の位相を補正し、その補正した位相を人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータ(例えば図5(a))と比較して実キズの深さを推定する渦電流探傷方法と渦電流探傷装置を提供することを目的とする。
本発明は、その目的を達成するため、請求項1に記載の渦電流探傷方法は、人工キズの被検査体を所定の試験周波数で探傷して得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータと、深さ推定用実キズの被検査体を前記の試験周波数で探傷して得られたキズ信号の位相を補正値により補正した位相と比較して実キズの深さを推定する渦電流探傷方法において、補正用実キズの深さにおいて位相が飽和する試験周波数により,飽和深さ以上の深さを有する人工キズと補正用実キズを探傷して得られた両キズ信号の位相差を求め、その位相差を使用して補正値を求めることを特徴とする。
請求項2に記載の渦電流探傷方法は、 請求項1に記載の渦電流探傷方法において、前記補正値を求める試験周波数と前記深さ推定用実キズの位相を求める試験周波数が同じであることを特徴とする。
請求項3に記載の渦電流探傷方法は、 請求項1に記載の渦電流探傷方法において、前記深さ推定用実キズのキズ信号の位相を求める試験周波数(Fl)は、前記補正値を求める試験周波数(Fh)より低く、前記深さ推定用実キズの補正した位相は、人工キズの被検査体を前記低い試験周波数(Fl)で探傷して得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータと比較することを特徴とする。
請求項4に記載の渦電流探傷装置は、 人工キズにより得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータを記憶する人工キズのデータ記憶部、被検査体を補正用および深さ推定用の試験周波数で探傷する探傷部、補正用および深さ推定用実キズ信号の位相を求める位相算出部、補正用実キズの被検査体を探傷して得られたキズ信号の位相を記憶する補正用実キズの位相記憶部、深さ推定用実キズの被検査体を探傷して得られたキズ信号の位相を記憶する深さ推定用実キズの位相記憶部、人工キズのデータ記憶部の飽和深さにおける飽和位相と補正用実キズの位相記憶部の飽和深さにおける飽和位相との位相差を算出する位相差算出部およびその位相差を記憶する位相差記憶部、位相差記憶部の位相差を補正して補正値を求める位相差補正部、深さ推定用実キズのキズ信号の位相を前記補正値で補正した位相を前記データと比較して深さ推定用実キズの深さを推定するキズの深さ推定部を備えていることを特徴とする。
本願発明は、人工キズの被検査体の探傷により得られた位相と実キズの被検査体の探傷により得られたキズ信号の位相差を、飽和位相の差で求めることから、位相差を求めるために使用する人工キズと補正用実キズの深さが正確に同じでなくてもよい。このため,深さ推定用実キズの位相を補正する値を簡単に求めて、実キズのキズ信号位相を人工キズでの対応する位相に補正することができる。また本願発明は、被検査体が鉄道のレールのようにキズの形状等が類似している被検査体の場合には、一度補正値を求めれば、他の被検査体の探傷にその補正値を用いることができるから、探傷作業毎に補正値を取得する必要がない。また本願発明を使用すれば探傷しながらその都度補正値を取得することができるため,キズの形状等が類似でない場合でもキズ深さを精度よく推定することが可能である。
図1は、本願発明の実施例に係る渦電流探傷方法を説明する図である。 図2は、図1の渦電流探傷方法を用いて鉄道のレールに発生したきしみ割れの深さを推定した実験例を説明する図である。 図3は、図1の渦電流探傷方法を用いて鉄道のレールに発生したきしみ割れの深さを、リフトオフを変えて推定した実験例を説明する図である。 図4は、本願発明の実施例に用いる渦電流探傷装置のブロック図である。 図5は、従来知られている、被検査体のキズの深さとキズ信号の位相の関係を示す図である。
キズ信号の位相は、キズの深さのみでなくキズの形状等の影響も受けるから、人工キズと実キズを同じ試験周波数で探傷した場合、両キズのキズ信号は、同じ深さのキズを探傷しても位相の異なる場合がある。その場合両キズ信号の位相は、同じ深さにおいて上下に移動する。例えば図1(a)の場合、飽和深さDSsの位置は変わらずに、実キズの位相が人工キズの対応する深さの位相に対して上下(縦軸方向)に移動するだけである。したがって実キズの形状等がキズ信号の位相に与える影響は、両キズ信号の位相差により求めることができる。
そこで、本願発明は、上記位相差を求めるために使用する補正用実キズの深さにおいて位相が飽和する試験周波数を用いて、人工キズと実キズを探傷し、両キズのキズ信号の位相差(飽和位相の差)を求め、その位相差を位相の補正値を求めるのに用いる。深さをもとめようとする実キズの深さは、得られた深さ推定用実キズの位相を補正値により補正し、その補正した位相を人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータと比較して推定する。
飽和深さより浅いところでは,深さの変化に対して位相の変化が急激であるため補正値を求めるために補正用実キズの深さを正確に求めた上で対応する人工キズによる位相と比較する必要があるが,本願発明のように飽和深さを使用すれば実キズの深さが飽和深さよりも深いことがわかればよいので正確な深さを測定する必要がない。
図1(a)により本願発明の実施例1に係る渦電流探傷方法を説明する。
図1(a)は、人工キズを形成した被検査体を所定の試験周波数で探傷したときに得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータをグラフaにしたものである。図1(a)において、横軸は、キズの深さを示し、縦軸は、キズ信号の位相を示す。
DSsは、飽和深さ、PSsは、飽和位相である。
試験周波数は、補正用実キズの深さが飽和深さDSs以上となる周波数を選定する。即ち試験周波数は、その試験周波数においてそれ以上キズが深くなっても位相がほとんど変化しなくなる深さよりも補正用実キズの深さが深くなるような試験周波数を選定する。飽和深さDSsより深いキズのキズ信号の位相は、飽和位相PSsになる。即ちキズが飽和深さDSsより深い場合には、キズ信号の位相は、飽和位相PSsになり、ほぼ一定になる。
次に実キズのある被検査体S1を人工キズの探傷時と同じ試験周波数で探傷し、得られたキズ信号の位相をPTとすると、実キズの位相PTは、人工キズの飽和深さDSsにおいても上下に移動しただけであるから、両キズの位相差(PSs−PT)は、キズの形状等に起因する位相差になる。即ち位相差(PSs−PT)は、キズ信号の位相の補正値となる。
次に深さ推定用実キズの深さが飽和深さDSsよりも浅く、キズの形状等の条件が被検査体S1と略同じ他の被検査体S2は、上記補正値を用いて人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータ(図1(a))と比較することにより、実キズの深さを推定することができる。キズの形状等の条件が略同じ被検査体には、例えば、きしみ割れの発生している鉄道のレール等がある。レールの場合には、探傷条件が同じで同じ種類のキズを対象とするのであれば一度位相の補正値を求めれば、他のレールの探傷にその補正値を使うことができる。
また前記被検査体S2を探傷する場合、前記試験周波数より低い試験周波数を用いて探傷することもできる。その場合得られたキズ信号の位相は、前記補正値を用いて補正できるが、その際前記補正値は、人工キズの試験周波数と実キズの試験周波数比(後述する)に基づいて補正した補正値を用いる。なお試験周波数は、周波数が低くなるほど飽和深さは深くなる。
図1(b)は、周波数が異なる2種類の試験周波数を用いて実キズの深さを推定する例である。
試験周波数は、周波数Fhと周波数Fhよりも低い周波数Flを用い、同一の実キズを補正用と深さ推定用として兼用する。
まず人工キズを形成した被検査体を周波数Fh,Flで周波数以外の条件を同じにして探傷する。得られた人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータは、グラフbh、blとなる。グラフbhは、周波数Fhに対応し、グラフblは、周波数Flに対応している。周波数Fhの飽和深さは、DSsh、飽和位相は、PSshであり、周波数Flの飽和深さは、DSslである(キズの深さは、DSsh<DSslとなる)。
周波数Fhは、深さ推定用実キズで深さを推定しようとする最小の深さ以上のキズに対してキズ信号の位相がほとんど変化しなくなる(飽和する)周波数に選定する。即ち周波数Fhは、深さ推定用実キズの最小の深さ以上のキズに対して飽和深さDSshとなるように、また周波数Flは、深さ推定用実キズの最小の深さで飽和しないように、即ち飽和深さDSshよりも深いキズで飽和するように選定する。
次に実キズのある被検査体を同条件(同リフトオフ)で周波数Fh,Flを使用して探傷する。同条件で探傷を行うには,同じリフトオフとなるようにして複数回走査してもよいし,一つのプローブに同時または時分割で複数の試験周波数の励磁をおこなってもよい。そのとき周波数Fhの試験周波数によって得られたキズ信号の位相は、PThである。
キズ信号の位相の補正値は、周波数Fhの試験周波数により得られたキズ信号の位相差(PSsh−PTh)により求める。実キズの深さの推定は、周波数Flの試験周波数により得られたキズ信号の位相を、人工キズの周波数Flのキズの深さ・キズ信号の位相データ(グラフbl)と比較して行うが、補正値は、前記位相差(PSsh−PTh)を用いる。その際補正値は、周波数Fh,Flの周波数比の平方根を用い、(PSsh−PTh)×1/(Fl/Fh)1/2に補正したものを用いる。なおこの補正方法は、浸透深さを求める式1/(πfuρ)1/2(fは試験周波数、uは透磁率、ρは導電率)を考慮したものである。また補正値の補正は、周波数Fh,Flの差が小さい場合には、行わなくてもよい。
図1(b)の場合、実キズの位相の推定は、人工キズのグラフblを用いて行い、キズ信号の位相の補正値は、人工キズのグラフbhを用いて求めるが、渦流探傷試験で検出できるキズの深さには限界があるためそれを考慮した適切な周波数Fhを選択していれば検出される信号は,周波数Fhの飽和深さDSshよりも深いキズとなる。したがって実キズの被検査体を破壊する等して、飽和深さDSshを確認しなくても周波数Fhの試験周波数によって実キズの被検査体を探傷することにより飽和深さDSshに対応する位相の補正値を求めることができる。
図1(b)の場合、周波数Fh,Flの試験周波数による探傷は、同条件で行うから、リフトオフの影響も補正される。
図2は、実施例1の渦電流探傷方法により、鉄道のレールのきしみ割れと呼ばれるキズの深さを推定した例である。きしみ割れは、レールの表面から内部に向い、多数密集して発生するキズである。
図2(a)は、人工キズを形成した被検査体を試験周波数200kHzにより、リフトオフ0.5mmで探傷して得たキズ信号のキズの深さ・位相のデータに基づいて作成したグラフである。
キズ信号の位相は、理想的には、キズが深くなる程大きくなり、ある深さにおいてピークに達し、以降一定になるが、本実験では、深さが1mm付近でピークに達し、以降減衰する傾向になった。そこでその点を勘案して、飽和深さは、0.6mmとした。飽和深さが0.6mmのときの飽和位相は、約30度である。
次にレールAについて、試験周波数200kHzにより、リフトオフ0.5mmで探傷した結果、キズ信号の位相は、約25度であった。したがってレールAの場合、キズ信号の位相の補正値は、5度(30度−25度)となる。
なおレールAは、探傷後破壊して側定した結果、キズの深さは、1mm以上のキズが複数存在することが確認できており、得られたキズ信号の位相は飽和位相であると考えられる。
図2(b)は、レールBについて長さ420mmの範囲を20区分に分割し、試験周波数200kHzにより、リフトオフ0.5mmで探傷して、区分毎にキズの深さを推定した結果を示す。
キズの深さの推定結果は、第4区分において0.6mm以上、他の区分において0.6mm以下である。
なおレールAは、探傷後破壊して側定した結果、キズの深さは、0.4mm程度であった。
図3は、被検査体をリフトオフ0.5mm、1.0mm、1.5mmで探傷してキズの深さを推定した結果を示す。被検査体は、図2と同じレールAを用いた。また探傷範囲は、図2と同じ20区分に分割した。
図3(a)は、レールAについて、試験周波数25kHzにより区分毎にキズの深さを推定した結果を示す。
キズ信号の位相の補正値は、図2で求めた補正値5度を、試験周波数の周波数比を用いて、5×1/(25kHz/200kHz)1/2に補正した補正値を用いた。
キズの深さは、リフトオフが大きくなるほど深めに推定される結果となっている。
図3(b)は、レールAについて、実施例2の渦電流探傷方法により区分毎にキズの深さを推定した結果を示す。試験周波数は、実施例2の試験周波数Fhが200kHz、試験周波数Flが25kHzの場合である。
図3(b)の場合には、リフトオフ毎の深さのバラツキが小さくなる。
次に図4により実施例1,2の渦電流探傷方法に用いる渦電流探傷装置の一例について説明する。
人工キズのデータ記憶部21において、人工キズにより得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータが記憶される。探傷部11において補正用および深さ推定用の試験周波数で実キズの被検査体12を探傷してキズ信号を取得する。取得されたキズ信号の位相は位相算出部24により算出され、適切に補正用実キズの位相記憶部22や深さ推定用実キズの位相記憶部23に記憶される。位相差算出部31は、人工キズのデータ記憶部21の飽和深さにおける飽和位相と補正用実キズの位相記憶部22の飽和深さにおける飽和位相から位相差を算出し必要に応じて位相差記憶部32に記憶する。位相差補正部33は、位相差算出部31で求めた位相差を必要に応じて周波数比で補正し、必要に応じて記憶する。キズの深さ推定部34は、人工キズのデータ記憶部21の人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータと、位相差補正部33で求めた補正値と深さ推定用実キズ位相記憶部23で記憶した位相から実キズの深さを推定する。推定したキズの深さは、キズの深さ記憶部41に記憶し、必要に応じて表示装置42に表示する。なお人工キズのデータ記憶部21の人工キズの深さ・キズ信号の位相のデータは、事前に別の探傷装置で取得してもよいし、位相算出部24により算出してもよい。またそのデータは、グラフ等の形式で表示装置42に表示することもできる。その場合には、表示装置42のグラフ等を用いて実キズの深さを推定することもできる。
a,bh,bl 人工キズに対するキズ信号のキズの深さ・位相の特性
DSs,DSsh,DSsl 飽和深さ
PSs,PSsh 飽和位相
PT 実キズの位相

Claims (4)

  1. 人工キズの被検査体を所定の試験周波数で探傷して得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータと、深さ推定用実キズの被検査体を前記の試験周波数で探傷して得られたキズ信号の位相を補正値により補正した位相と比較して実キズの深さを推定する渦電流探傷方法において、補正用実キズの深さにおいて位相が飽和する試験周波数により,飽和深さ以上の深さを有する人工キズと補正用実キズを探傷して得られた両キズ信号の位相差を求め、その位相差を使用して補正値を求めることを特徴とする渦電流探傷方法。
  2. 請求項1に記載の渦電流探傷方法において、前記補正値を求める試験周波数と前記深さ推定用実キズの位相を求める試験周波数が同じであることを特徴とする渦電流探傷方法。
  3. 請求項1に記載の渦電流探傷方法において、前記深さ推定用実キズのキズ信号の位相を求める試験周波数(Fl)は、前記補正値を求める試験周波数(Fh)より低く、前記深さ推定用実キズの補正した位相は、人工キズの被検査体を前記低い試験周波数(Fl)で探傷して得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータと比較することを特徴とする渦電流探傷方法。
  4. 人工キズにより得られたキズ信号のキズの深さ・位相のデータを記憶する人工キズのデータ記憶部、被検査体を補正用および深さ推定用の試験周波数で探傷する探傷部、補正用および深さ推定用実キズ信号の位相を求める位相算出部、補正用実キズの被検査体を探傷して得られたキズ信号の位相を記憶する補正用実キズの位相記憶部、深さ推定用実キズの被検査体を探傷して得られたキズ信号の位相を記憶する深さ推定用実キズの位相記憶部、人工キズのデータ記憶部の飽和深さにおける飽和位相と補正用実キズの位相記憶部の飽和深さにおける飽和位相との位相差を算出する位相差算出部およびその位相差を記憶する位相差記憶部、位相差記憶部の位相差を補正して補正値を求める位相差補正部、深さ推定用実キズのキズ信号の位相を前記補正値で補正した位相を前記データと比較して深さ推定用実キズの深さを推定するキズの深さ推定部を備えていることを特徴とする渦電流探傷装置。
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