JP4650167B2 - 欠陥検出方法および欠陥検出装置 - Google Patents
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Description
被検体を磁化するための磁石とこの磁石の極間にあって上記被検体の面と平行な面内で磁化方向と直角をなすよう配置され上記被検体の欠陥部からの漏洩磁束を検知するn個の個別素子からなる磁気センサアレイとを具備する漏洩磁束検出器と、上記磁気センサアレイの欠陥検出信号を増幅するnチャンネル形増幅器と、上記被検体と漏洩磁束検出器との相対位置信号を発生する測長器と、上記nチャンネル増幅器の欠陥検出信号と測長器の相対位置信号とをディジタル化するA/D変換器と、このディジタル化された上記欠陥検出信号から予め設定された特徴量を抽出すると共に、上記ディジタル化された上記相対位置信号から欠陥位置を検出して欠陥性状の定量的推定を行なう中央演算処理装置と、を有し、上記特徴量として上記欠陥検出信号の最大値、最小値、及び交流成分信号のゼロクロス点を抽出することを特徴とする漏洩磁束検査装置(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1においては、磁気センサアレイの欠陥検出信号を処理・解析すると述べるに止まり、具体的にどのように処理・解析するかについては何らの記載もなく、具体的な処理・解析の方法が不明である。
図5は調査に用いた欠陥部検出装置を模式的に示したものである。ここで用いた欠陥部検出装置は、検査対象物3を磁化する磁化装置としてのマグネット5と、マグネット5によって磁化された検査対象物3からの漏洩磁束を検知するアレイ型磁気センサ7とを備えている。
マグネット5の各磁極には検査対象物3上を走査しやすくするために、走査用のローラ11が設けられている。したがって、検査対象物3はローラ11を介してマグネット5によって磁化される。
なお、水平成分検知センサ13と垂直成分センサ15は、同じものをその設置の向きを変えて用いている。
図7において、縦軸が漏洩磁束量(mT)を示し、横軸が走査距離(mm)を示している。なお、横軸においては減肉部の中心位置を原点としている。
また、グラフ中には12個のセンサの出力がCH1からCH12として示してある。さらに、走査距離±15mmと±30mmのところに縦軸に平行な補助線を引いている。
[手順1] 波形を最小自乗法で適当な関数式に回帰し、この式を関数f(x)とする。
[手順2] f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める。
[手順3] x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求める。
[手順4] 信号高さhをh=y3/{(y1+y2)/2}で定義し、正規化する。
図10は前記の処理を24種類の試験片に対して行った結果をグラフ表示したものである。図10においては、縦軸が正規化信号高さh、横軸が減肉率を示している。図において、○印は板厚t=6mmで減肉径φ=30mmの試験片の場合を示している。また、●印は板厚t=12mmで減肉径φ=30mmの試験片の場合を示している。また、□印は板厚t=6mmで減肉径φ=20mmの試験片の場合を示している。また、■印は板厚t=12mmで減肉径φ=20mmの試験片の場合を示している。また、△印は板厚t=6mmで減肉径φ=10mmの試験片の場合を示している。また、▲印は板厚t=12mmで減肉径φ=10mmの試験片の場合を示している。
図10のグラフを見ると、減肉径が同じものは最小自乗法で一次関数に回帰した場合、R2が0.99以上であることから、減肉径φが同じ場合には、減肉率と信号高さは線形の関係にあると言える。
また、○と●、□と■、△と▲はそれぞれ板厚が異なる関係にあるが、これらはそれぞれほぼ重なっている。このことから、信号高さは一般部の板厚に無関係で減肉率のみで決定されると言える。
以上をまとめると以下の2つの事項となる。
(1)減肉径φが同じ場合には、減肉率と信号高さは線形の関係にある。
(2)信号高さは一般部の板厚に無関係で減肉率のみで決定される。
上記の(1)の知見から、減肉率と信号高さの関係を予めデータベース化するにあたり、少数(最低2種類)の減肉率の違うものについて信号高さを求めれば、他の減肉率については直線近似できることが分かる。このことから、減肉率と信号高さの関係を予めデータベース化するために行う測定作業は想定される最小の減肉率と最大の減肉率について行い、最大値と最小値の間についてはこれら最大値と最小値を結ぶ直線にて近似できる。したがって、データベース化のための測定が少数で済み、かつデータベースを単純化できる。
また、上記(2)の知見から、信号高さと減肉率との関係からなるデータベースを作成すれば板厚ごとに作成する必要はなく、データベース作成のための測定作業が容易になると共に情報量が少なくなる。仮に板厚をパラメータにいたとすれば、想定される板厚ごとの測定作業が必要になり、測定作業が大変であるだけでなく情報量が莫大になる。しかし、上記(2)の知見によって、1種類の板厚で減肉率のみを変えればよいことが分かり、データベースの構築が極めて容易になるのである。
具体的には、前述した24個の試験片のうちの16個の試験片に対して反欠陥面側を走査した際の、Z方向の漏洩磁束量を測定した。
図11はt=12mm、d=3.6mm、φ30mmの試験片に対して反欠陥面側を走査した際の、Z方向の漏洩磁束量を測定し、その結果をグラフ表示したものである。
図11において、縦軸が漏洩磁束密度を示し、横軸が走査距離を示している。なお、横軸においては減肉部の中心位置を原点としている。
また、グラフ中には12個のセンサの出力がCH1からCH12として示してある。さらに、走査距離±15mmと±30mmのところに縦軸に平行な補助線を引いている。
[手順1] 波形を最小自乗法で適当な関数式に回帰し、この式を関数g(x)とする。
[手順2] g(x)を1階微分し、g’(x)=0となる(g(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2を求める。
[手順3] Δx=|x1−x2|を求める。
また、▲△■●のいずれの場合も減肉率が変ってもΔxの値はほとんど変化していないことから、Δxは減肉率に関係しないことが分かる。
さらに、●は減肉径φ=10mm、■は減肉径φ=20mm、△及び▲は減肉径φ=30mmの場合であるが、これらのΔxはそれぞれ約10mm、約20mm、約30mmとなっている。このことから、Δxが減肉径φを表していることが分かる。
以上から、Δxを求めることで、板厚、減肉径にかかわらず減肉径φを同定できることがわかる。
本発明は係る知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成を有するものである。
前記第2磁気センサの検出値に基づいて欠陥径を同定する欠陥径同定工程と、該欠陥径同定工程で同定された欠陥径および前記第1磁気センサの検出値に基づいて前記データベースの減肉情報を参照して減肉率を同定する減肉率同定工程とを備えてなり、
前記減肉率情報における信号高さhは、以下の手順1〜5によって正規化されていることを特徴とするものである。
[手順1] 前記第1磁気センサによる検出信号によって形成される波形のうち最も振幅の大きいものを抽出する。
[手順2] 抽出した波形を最小自乗法で4次の多項式に回帰し、この式を関数f(x)とする。
[手順3] f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める。
[手順4] x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求める。
[手順5] 信号高さhをh=y3/{(y1+y2)/2}で定義し、正規化する。
[手順1] 前記第1磁気センサによる検出信号によって形成される波形のうち最も振幅の大きいものを抽出する。
[手順2] 抽出した波形を最小自乗法で4次の多項式に回帰し、この式を関数f(x)とする。
[手順3] f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める。
[手順4] x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求める。
[手順5] 信号高さhをh=y3/{(y1+y2)/2}で定義し、正規化する。
また、漏洩磁束量に対応する正規化された信号高さhと減肉率との関係からなるデータベースを作成するようにしたので、データベースを板厚ごとに作成する必要はなく、データベース作成のための測定作業が容易になると共に情報量が少なくなる。
図1は本実施の形態に係る欠陥検出方法の説明図であり、該欠陥検出方法に用いる装置を模式的に示してある。なお、前述した「課題を解決するための手段」の説明に用いた図5で示した装置と同一部分には同一の符号を付してある。
磁化された検査対象物から漏洩する漏洩磁束のうち検査対象面に平行な方向の漏洩磁束と検査対象物の減肉率とを欠陥径ごとに対応付けた減肉率情報を備えてなるデータベース51、検査対象物3を磁化させる磁化装置としてのマグネット5、マグネット5によって磁化された検査対象物3からの漏洩磁束のうち検査対象物表面に平行な漏洩磁束量を検出する第1磁気センサ13、検査対象物表面に垂直な方向の漏洩磁束量を検出する第2磁気センサ15である。
また、マグネット5の走査距離を測定する走査距離計53、走査距離計53の出力信号、第1磁気センサ13および第2磁気センサ15の出力信号を入力してこれをディジタル信号に変換するA/D変換器55、A/D変換器55からの出力信号を所定の形式に記録する記録計57、も用いられる。
以下、各装置および欠陥検出方法を詳細に説明する。
データベース51は、磁化された検査対象物から漏洩する漏洩磁束のうち検査対象面に平行な方向の漏洩磁束量と検査対象物の減肉率とを欠陥径ごとに対応付けた減肉率情報を備えて構成されている。
このデータベース51の具体例としては、例えば図10に示すように、欠陥径ごとに減肉率と正規化信号高さが線形関係として記憶されているものが挙げられる。このようなデータベースを用いれば、検査対象物の欠陥径と正規化信号高さを特定することによって減肉率を同定できる。
図2はデータベースの構築方法の説明図であり、図1に示した装置と同一部分には同一の符号を付してある。また、図2では検査対象物として各種の欠陥を設けた試験片3を走査している状態を示している。
データベースの構築に際しては、欠陥径および減肉率の異なる欠陥を設けた複数の試験片を用いる。これらの試験片に設ける欠陥は、例えば検査対象としてパイプラインの場合にはそれに想定されるような欠陥径と減肉率とする。
このような試験片を複数準備して、図2に示すように、試験片3の反欠陥面を走査する。走査することによって、マグネット5のN極からローラ11を介して出た磁束23の一部が試験片の表面に漏洩し、この漏洩磁束23aがアレイ型磁気センサ7で検出される。このとき、漏洩磁束の水平成分が水平成分検出センサ13で検出され、漏洩磁束の垂直成分が垂直成分検知センサ15で検出される。
[手順1] 水平成分検知センサ13による検出信号によって形成される波形のうち最も振幅の大きいものを抽出する。
[手順2] 抽出した波形を最小自乗法で適当な関数式に回帰し、この式を関数f(x)とする。
[手順3] f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める。
[手順4] x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求める。
[手順5] 信号高さhをh=y3/{(y1+y2)/2}で定義し、正規化する。
このようにして求めた値を図10に示すように縦軸を正規化信号高さとし、横軸を減肉率とした座標面にプロットして、これらの値を例えば最小自乗法によって直線近似する。このようにして、欠陥径ごとに減肉率と正規化信号高さの関係を示す直線を求める。このようにして求めた直線群がデータベースの減肉情報となる。
マグネット5は試験片を磁化するためのものであり、マグネット5の各磁極には検査対象物3上を走査しやすくするために、走査用のローラ11が設けられている。
第1、2磁気センサ13,15は、アレイ型磁気センサからなり、12個の磁気センサをアレイ状に配置してなるものである。水平成分検知センサ13と垂直成分センサ15は、同じものをその設置の向きを変えて用いている。
記録計57はアレイ型磁気センサの12個の磁気センサからの検出信号を記録する。このとき、図7、図11に示すように横軸が走行距離で縦軸が漏洩磁束量とした座標面に波形として表示される。
まず、データベースの構築時と同様に試験片の反欠陥面を走査し、漏洩磁束の水平成分を水平成分検出センサ13で検出し、漏洩磁束の垂直成分を垂直成分検知センサ15で検出する(S1X、S1Z)。
[手順1]垂直成分検知センサによる検出信号によって形成される波形(図11参照)のうち最も振幅の大きいものを抽出する(図12参照)。
[手順2]抽出した波形を最小自乗法で適当な関数式に回帰し、この式を関数g(x)とする。例えば、図12に示すように、6次関数に回帰する(S2Z)。
[手順3]g(x)を1階微分し、g’(x)=0となる(g(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2を求める(S3Z)。この例ではx1=-15mm、x2=15mmである。
[手順4] Δx=|x1−x2|を求め(S4Z)、このΔxを欠陥径として同定する(S5Z、図13参照)。本例では、Δx30mmであることから欠陥径を30mmと同定する。
[手順1]水平成分検知センサ13による検出信号によって形成される波形(図7参照)のうち最も振幅の大きいものを抽出する(図8参照)。
[手順2] 抽出した波形を最小自乗法で適当な関数式に回帰し、この式を関数f(x)とする(S2X)。この例では、4次関数に回帰している。
[手順3] f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める(S3X,図9参照)。この例では、x1=−26mm、x2=26mm、x3=0
[手順3] x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求めると(S4X、図9参照)、y1=74、y2=74、y3=117となる。
[手順4] 正規化信号高さhを求めると(S5X)、h=y3/{(y1+y2)/2}=117/{(74+74)/2}=0.158となる。
[手順5] 欠陥径の演算によって同定された欠陥径(30mm)に基づいてデータベースに記憶されている当該欠陥径についての減肉情報(図10におけるφ30mmの直線(●又は○の直線))における縦軸158%に対応する減肉率を求めると30%となる(S6)。
また、本実施の形態に用いるデータベースは板厚をパラメータとしていないことからそのデータ量が少なくて済み、データベースの構築が容易である。また、減肉率と正規化信号高さとが線形の関係にあるとの知見を基にして減肉率と正規化信号の関係を直線にて表していることから、データベース構築に際して欠陥径ごとに減肉率の異なる2つの試験片についてデータ採取をすればよいので、データベースの構築作業が極めて容易になる。
図4は本発明の実施の形態2に係る欠陥検出装置1を模式的に示す図であり、実施の形態1と同一部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態における欠陥検出装置1は、図1に示した装置と共通する構成を備えているるが、以下の点において相違している。図1における記録計57に代えて第1磁気センサ13および第2磁気センサ15の検出値を記憶する記憶手段61を設けた点、および第2磁気センサの検出値に基づいて欠陥径を同定し、該同定された欠陥径と第1磁気センサ13の検出値に基づいてデータベース51の減肉率情報と照合して検査対象の欠陥の減肉率を同定する演算手段63を有する点、さらに演算手段63によって同定された欠陥径および減肉率を表示する表示手段65を備えた点、である。
以下においては、演算手段63による欠陥径および減肉率の同定方法を中心に本実施の形態の動作を説明する。
検出信号がデータとして記憶手段61に記憶される。記憶手段61に記憶されると、演算手段63が垂直成分検知センサによって検出された漏洩磁束量から欠陥径を同定する。欠陥径の同定方法は実施の形態1と同様であり、以下のように行う。
垂直成分検知センサ15による検出信号によって形成される波形のうち最も振幅の大きいものを抽出する。抽出した波形を最小自乗法で適当な関数式に回帰し、この式を関数g(x)とする。g(x)を1階微分し、g’(x)=0となる(g(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2を求める。Δx=|x1−x2|を求め、このΔxを欠陥径として同定する。
演算手段63による減肉率の同定手順は実施の形態1において示した手順と同様であり、以下のように行う。演算手段63は水平成分検知センサ13による検出信号によって形成される波形のうち最も振幅の大きいものを抽出する。そして、抽出した波形を最小自乗法で適当な関数式に回帰し、この式を関数f(x)とする。f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める。
x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求め、正規化信号高さh=y3/{(y1+y2)/2}を求める。
前述の欠陥径の演算によって同定された欠陥径に基づいてデータベース51に記憶されている当該欠陥径についての減肉情報における前記hに対応する減肉率を求め、これを減肉率として同定する。
Claims (6)
- 磁化された検査対象物から漏洩する漏洩磁束のうち検査対象面に平行な方向の漏洩磁束量に対応する正規化された信号高さhと検査対象物の減肉率とを欠陥径ごとに対応付けてなる減肉率情報を備えてなるデータベースと、検査対象物を磁化させる磁化装置と、該磁化装置によって磁化された検査対象物から漏洩する漏洩磁束のうち検査対象物表面に平行な漏洩磁束量を検出する第1磁気センサと、検査対象物表面に垂直な方向の漏洩磁束量を検出する第2磁気センサとを用いた欠陥検出方法であって、
前記第2磁気センサの検出値に基づいて欠陥径を同定する欠陥径同定工程と、該欠陥径同定工程で同定された欠陥径および前記第1磁気センサの検出値に基づいて前記データベースの減肉情報を参照して減肉率を同定する減肉率同定工程とを備えてなり、
前記減肉率情報における信号高さhは、以下の手順1〜5によって正規化されていることを特徴とする欠陥検出方法。
[手順1] 前記第1磁気センサによる検出信号によって形成される波形のうち最も振幅の大きいものを抽出する。
[手順2] 抽出した波形を最小自乗法で適当な4次の多項式に回帰し、この式を関数f(x)とする。
[手順3] f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める。
[手順4] x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求める。
[手順5] 信号高さhをh=y3/{(y1+y2)/2}で定義し、正規化する。 - 前記データベースにおける減肉率情報は、減肉率と漏洩磁束量に対応する正規化された信号高さhとが線形関係になっており、該線形関係は測定対象について想定される最小の減肉率と最大の減肉率について測定した最小値と最大値を直線で結ぶことで求められていることを特徴とする請求項1記載の欠陥検出方法。
- 第1磁気センサおよび第2磁気センサは複数の磁気センサをアレイ状に配置してなるアレイ型磁気センサであることを特徴とする請求項1または2に記載の欠陥部検出方法。
- 磁化された検査対象物から漏洩する漏洩磁束のうち検査対象面に平行な方向の漏洩磁束量に対応する正規化された信号高さhと検査対象物の減肉率とを欠陥径ごとに対応付けた減肉率情報を備えてなるデータベースと、検査対象物を磁化させる磁化装置と、該磁化装置によって磁化された検査対象物から漏洩する漏洩磁束のうち検査対象物表面に平行な漏洩磁束量を検出する第1磁気センサと、検査対象物表面に垂直な方向の漏洩磁束量を検出する第2磁気センサと、前記第2磁気センサの検出値に基づいて欠陥径を同定し、該同定された欠陥径と前記第1磁気センサの検出値に基づいて前記データベースの減肉率情報と照合して前記検査対象の欠陥の減肉率を同定する演算手段とを備え、
前記減肉率情報における信号高さhは、以下の手順1〜5によって正規化されていることを特徴とする欠陥検出装置。
[手順1] 前記第1磁気センサによる検出信号によって形成される波形のうち最も振幅の大きいものを抽出する。
[手順2] 抽出した波形を最小自乗法で4次の多項式に回帰し、この式を関数f(x)とする。
[手順3] f(x)を1階微分し、f’(x)=0となる(f(x)が極値を呈する)xとしてのx1,x2,x3を求める。
[手順4] x1,x2,x3を関数f(x)に代入し、y1=f(x1)、y2=f(x2)、y3=f(x3)を求める。
[手順5] 信号高さhをh=y3/{(y1+y2)/2}で定義し、正規化する。 - 前記データベースにおける減肉率情報は、減肉率と漏洩磁束量に対応する正規化された信号高さhとが線形関係になっており、該線形関係は測定対象について想定される最小の減肉率と最大の減肉率について測定した最小値と最大値を直線で結ぶことで求められていることを特徴とする請求項4記載の欠陥検出装置。
- 第1磁気センサおよび第2磁気センサは複数の磁気センサをアレイ状に配置してなるアレイ型磁気センサであることを特徴とする請求項4または5に記載の欠陥部検出装置。
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