JP6681759B2 - 溶接ビードの検査システム - Google Patents

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Description

本発明は、溶接ビードの検査システムに関するものである。
溶接ビードの検査では、通常、溶接ビードの脚長およびのど厚が基準値以上であるかを判断する。溶接ビードの脚長およびのど厚を算出するには、溶接ビードが置かれる2つの母材の当たり状態を正確に推定するとともに、溶接ビードの形状を正確に検出する必要がある。
従来、溶接ビードの形状の正確な検出は、止端(溶接ビードと母材との境界)の形状が複雑な溶接ビードを対象とする場合、容易でなかった。このため、このような溶接ビードでも正確に検査できる溶接ビード検査装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−85786号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の溶接ビード検査装置は、2つの母材がいずれも平板の溶接ビードを対象としており、言い換えれば、止端の形状が複雑であっても、2つの母材の当たり状態が単純なものを対象とする。したがって、上記溶接ビード検査装置は、2つの母材の当たり状態が溶接方向に沿って変化するなど複雑なものを対象としないので、当たり状態が複雑で推定しにくい溶接ビードを正確に検査できなかった。
そこで、本発明は、2つの母材の当たり状態が複雑であっても正確に溶接ビードを検査し得る溶接ビードの検査システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明に係る溶接ビードの検査システムは、曲面状の母材と他の母材とが溶接された箇所における溶接ビードの検査システムであって、
上記2つの母材および溶接ビードを含む箇所における表面の二次元点群データを取得する計測器と、この計測器で取得された二次元点群データを処理する処理装置とを備え、
上記処理装置が、
上記計測器で取得された二次元点群データに基づき、各母材と溶接ビードとの境界である止端を検出する止端検出部と、
上記計測器で取得された二次元点群データのうち、止端検出部で検出された止端から各母材側への所定部分に相当するデータに基づき、上記2つの母材における表面の近似曲線をそれぞれ算出する曲線算出部と、
上記曲線算出部でそれぞれ算出された近似曲線に基づき、上記2つの母材における溶接ビードが置かれた表面の交角を算出する交角算出部と、
上記交角算出部で算出された交角に基づき、上記2つの母材の当たり状態を予め準備されたパターンから判定する判定部と、
上記判定部で判定されたパターンに応じて、上記2つの母材の当たり点を推定し、この当たり点に基づいて二次元点群データから溶接ビードの脚長および/またはのど厚を算出する検査部とを有し、
上記判定部で判定される2つの母材の当たり状態が、一方の母材の表面に他方の母材の溶接ビード側における角が当たる外当たり、または、一方の母材の表面に他方の母材の溶接ビードとは反対側における角が当たる内当たりであり、
上記検査部が、
上記2つの母材の当たり状態が外当たりである場合に溶接ビードの脚長および/またはのど厚を算出する外当たり検査部と、
上記2つの母材の当たり状態が内当たりである場合に溶接ビードの脚長および/またはのど厚を算出する内当たり検査部とを具備するものである。
また、第2の発明に係る溶接ビードの検査システムは、第1の発明に係る溶接ビードの検査システムにおける止端検出部が、
計測器で取得された二次元点群データを、隣接する点が母材に想定される傷の幅以上になるように間引いた粗点群データにする間引部と、
上記粗点群データおよび二次元点群データを、2つの母材に沿う方向であるX方向でそれぞれ二階微分した粗傾斜変動群データおよび密傾斜変動群データを算出する二階微分部と、
上記粗傾斜変動群データのうちX方向に直交する方向であるY方向の値が所定値以上のデータを抽出し、抽出されたデータのうちX方向の値が最大の点と最小の点とを2つの仮止端とする仮止端検出部と、
上記密傾斜変動群データのうち、上記2つの仮止端をそれぞれ含むX方向における所定範囲で、Y方向の値がそれぞれ最大の点を止端とする止端決定部とを具備するものである。
上記溶接ビードの検査システムによると、2つの母材の当たり状態として判定されたパターンから当たり点が推定され、この当たり点に基づいて二次元点群データから溶接ビードの脚長および/またはのど厚が算出されるので、当たり状態が複雑であっても正確に溶接ビードを検査することができる。
本発明の実施の形態に係る溶接ビードの検査システムを示す概略構成図である。 同溶接ビードの検査システムにおける処理装置の構成のうち止端検出部、曲線算出部および交角算出部の詳細を示すブロック図である。 同処理装置の構成のうち判定部および検査部の詳細を示すブロック図である。 同溶接ビードの検査システムに検査される溶接ビードおよびこれが置かれた2つの母材の断面写真である。 図4に対応する二次元点群データを示すグラフである。 図5に対応する粗点群データを示すグラフである。 図6に対応する粗傾斜変動群データを示すグラフである。 図5に対応する密傾斜変動群データを示すグラフである。 図5に止端および所定部分を追記したグラフである。 同2つの母材の近似曲線および接線と二次元点群データのうち溶接ビードに相当する部分とを示すグラフである。 同処理装置の判定部で判定されるパターンを示す図である。 当たり状態が外当たりの場合の溶接ビードの脚長を算出するための説明に用いるグラフである。 当たり状態が外当たりの場合の溶接ビードののど厚を算出するための説明に用いるグラフである。 当たり状態が内当たりの場合の内当たり点および外点を算出するための説明に用いるグラフである。 当たり状態が内当たりの場合の溶接ビードの脚長およびのど厚を算出するための説明に用いるグラフである。
以下、本発明の実施の形態に係る溶接ビードの検査システムについて図面に基づき説明する。
この溶接ビードの検査システムは、図1に示すように、2つの母材1,2が溶接された箇所における溶接ビード3の検査をするためのシステム10である。上記2つの母材1,2のうち、少なくとも一方が曲面状であればよいが、本実施の形態では簡単のため両方1,2が曲面状である例を示す。通常、2つの母材1,2の当たり状態4は溶接ビード3に隠れているので目視できないが、母材がいずれも平板あれば、母材同士の当たり状態を簡単に推定可能である。しかし、本実施の形態では、母材1,2が曲面状であるから、2つの母材1,2の当たり状態4が溶接方向に沿って変化するなど複雑なので推定しにくい。上記溶接ビード3の検査システム10は、2つの母材1,2の当たり状態4が複雑で推定しにくい溶接ビード3を検査するためのものである。
上記溶接ビード3の検査システム10は、上記2つの母材1,2および溶接ビード3を含む箇所における表面の二次元点群データ5をラインレーザ6の照射により取得するレーザ変位計11(計測器の一例である)と、このレーザ変位計11で取得された二次元点群データ5を処理する処理装置12とを備える。
通常、レーザ変位計11は、ラインレーザ6を照射することにより、ラインレーザ6が照射されている線状部分5における二次元点群データを取得するものである。この二次元点群データ5は、ラインレーザ6を照射する方向がY方向、このY方向に直交する方向がX方向となる、二次元直交座標系における位置データである。本実施の形態に係る上記レーザ変位計11は、ラインレーザ6の照射する方向を2つの母材1,2おける表面がなす角の二等分線に沿うような姿勢で、且つ、ラインレーザ6の照射される線状部分5が溶接ビード3を横切るような姿勢にされる。こうして取得される二次元点群データ5は、2つの母材1,2および溶接ビード3の表面(図4参照)を、X方向およびY方向の二次元直交座標系における位置データ(図5参照)にしたものとなる。なお、ラインレーザ6が照射される方向は、2つの母材1,2おける表面がなす角の二等分線に厳密に沿う必要はなく、この二等分線から若干の傾斜が許容される。この許容される若干の傾斜とは、取得される二次元点群データ5が、X方向の値の小さい方向から順に、一方の母材1、溶接ビード3および他方の母材2となる程度である。このように、X方向の値の小さい方向から順に、一方の母材1、溶接ビード3および他方の母材2となる状態を、本実施の形態では、X方向が上記2つの母材1,2に沿うという。
上記処理装置12は、ラインレーザ6が照射されている線状部分5における溶接ビード3の検査のために、上記二次元点群データ5を適切に処理するよう構成されている。具体的な構成を説明すると、上記処理装置12は、図1に示すように、止端検出部23、曲線算出部24、交角算出部25、判定部26および検査部27を有する。これら個々の構成23〜27の概略は次の通りである。
上記止端検出部23は、上記レーザ変位計11で取得された二次元点群データ5に基づき、各母材1,2と溶接ビード3との境界である止端58,59を検出する。上記曲線算出部24は、上記レーザ変位計11で取得された二次元点群データ5のうち、止端検出部23で検出された止端58,59から各母材1,2側への所定部分に相当するデータに基づき、上記2つの母材1,2における表面の近似曲線をそれぞれ算出する。上記交角算出部25は、上記曲線算出部24でそれぞれ算出された近似曲線に基づき、上記2つの母材1,2における溶接ビード3が置かれた表面の交角を算出する。上記判定部26は、上記交角算出部25で算出された交角に基づき、上記2つの母材1,2の当たり状態4を予め準備されたパターンから判定する。上記検査部27は、上記判定部26で判定されたパターンに応じて、上記2つの母材1,2の当たり点を推定し、この当たり点に基づいて二次元点群データ5から溶接ビード3の脚長およびのど厚を算出する。
以下、本発明の要旨である上記処理装置12の構成について図2および図3に基づき詳細に説明する。なお、図2では上記止端検出部23、曲線算出部24および交角算出部25の詳細を示し、図3では上記判定部26および検査部27の詳細を示す。
[止端検出部23]
図2に示すように、上記止端検出部23は、間引部31、二階微分部32、仮止端検出部33および止端決定部34を具備する。以下では、これらの構成31〜34を順に説明する。
上記間引部31は、上記レーザ変位計11で取得された二次元点群データ5(図5参照)を、隣接する点が母材1,2に想定される傷7の幅以上になるように間引く。このように間引かれたデータを以下では粗点群データ5a(図6参照)という。間引部31が二次元点群データ5を間引いて粗点群データ5aとするのは、母材1,2の傷7を誤って止端58,59(正確には後述する仮止端)と検出しないための前処理である。しかしながら、隣接する点が母材1,2に想定される傷7の幅の数倍以上になるように間引くと、却って仮止端の正確な検出が困難になる。このため、間引くデータは、隣接する点が母材1,2に想定される傷7の幅の等倍までとなる程度が好ましい。なお、ここでの母材1,2に想定される傷7とは、母材1,2への打刻印、および母材1,2に偶然生じ得る引っ掻き傷などである。
上記二階微分部32は、上記間引部31からの粗点群データ5aをX方向で二階微分した粗傾斜変動群データ5a”(図7参照)と、上記レーザ変位計11からの二次元点群データ5をX方向で二階微分した密傾斜変動群データ5”(図8参照)とを算出する。図7および図8を比較すると明らかなように、図8の密傾斜変動群データ5”では、母材1,2の傷の位置7”でY方向の値が高いのに対し、図7の粗傾斜変動群データ5a”では、母材1,2の傷の位置7a”でY方向の値が比較的低く抑えられている。言い換えれば、間引部31で二次元点群データ5を間引くことにより、X方向で二階微分されたデータにおいて母材1,2の傷7が検出され難いようにされている。
上記仮止端検出部33は、上記粗傾斜変動群データ5a”のうちY方向の値が所定値P以上のデータを抽出し、抽出されたデータのうちX方向の値が最大の点と最小の点とを2つの仮止端(図7参照)とする。上記所定値Pは、上記粗傾斜変動群データ5a”において母材1,2に想定される傷7により生ずるY方向の値よりも高くなるように設定される。
上記止端決定部34は、上記密傾斜変動群データ5”のうち、上記2つの仮止端をそれぞれ含むX方向における所定範囲2Rで、Y方向の値がそれぞれ最大の点を止端58,59(図8参照)として決定する。上記所定範囲2Rは、仮止端からX方向に±Rの範囲である。これら所定範囲2Rは、仮止端の精度によって調整され、つまり仮止端が止端58,59にどれだけ近いかによって調整され、経験的または実験的に定められる。このように決定された止端58,59は、二次元点群データ5で傾斜が急激に変動する2点であり(図9参照)、結果として2つの母材1,2と溶接ビード3との境界に一致する。また、二次元点群データ5での止端58,59の間は、溶接ビード3に相当する部分53となる。
[曲線算出部24]
図2に示すように、上記曲線算出部24は、止端部分抽出部41および曲線近似部42を具備し、上記交角算出部25は、接線算出部51および交角決定部52を具備する。以下では、これらの構成41,42,51,52を順に説明する。
上記止端部分抽出部41は、上記レーザ変位計11からの二次元点群データ5のうち、上記止端決定部34で決定された2つの止端58,59にそれぞれ隣接する母材1,2の所定部分8,9におけるデータを抽出する(図9参照)。これら抽出されたデータは、2つの母材1,2の表面に相当する二次元点群データ5のうち、これら母材1,2の当たり点に最も近いものであるから、この当たり点を求めるのに必要なこれら母材1,2の近似曲線を算出するためのものとして適する。
上記曲線近似部42は、上記止端部分抽出部41で抽出された所定部分8,9におけるデータに基づき、それぞれの母材1,2の表面における近似曲線f(x),f(x)を算出する(図10参照)。上記2つの母材1,2が鋼管であれば、これら近似曲線f(x),f(x)に楕円方程式を採用することが適する。勿論、母材1,2の形状によっては、近似曲線f(x),f(x)に他の方程式を採用してもよい。一般に、これら近似曲線f(x),f(x)のフィッティングに最小二乗法を採用することが適するが、二次元点群データ5の精度によっては、上記フィッティングに他の回帰分析を採用してもよい。
[交角算出部25]
上記接線算出部51は、曲線近似部42で算出された近似曲線f(x),f(x)のそれぞれの止端58,59における接線s(x),s(x)を算出する(図10参照)。具体的には、上記近似曲線f(x),f(x)の一階微分および止端58,59の座標(x,y),(x,y)に基づき、それぞれの接線s(x),s(x)が算出される。
上記交角決定部52は、これら2本の接線s(x),s(x)の交角Δθを決定する。具体的には、これら2本の接線s(x),s(x)における傾きの差の絶対値が、交角Δθとして決定される。
[判定部26]
図3に示すように、上記判定部26は、パターン記憶部61および比較部62を具備し、上記検査部27は、外当たり検査部71および内当たり検査部75を具備する。以下では、これらの構成61,62,71,75を順に説明する。
上記パターン記憶部61は、交角Δθの大きさに応じて母材1,2の当たり状態4を分類するパターンが予め記憶されている。これらパターンは、例えば、交角Δθがある角度N未満であれば当たり状態4を外当たり(図11左側参照)、交角Δθがある角度N以上であれば内当たり(図11右側参照)に分類される。なお、外当たり(図11左側参照)とは、一方の母材1の表面に他方の母材2の溶接ビード3側における角が当たる状態であり、内当たり(図11右側参照)とは、一方の母材1の表面に他方の母材2の溶接ビード3とは反対側における角が当たる状態である。
上記比較部62は、上記交角決定部52で決定された交角Δθと上記パターン記憶部61に記憶されたパターンの交角Δθとを比較することで、上記2つの母材1,2の当たり状態4が外当たりまたは内当たりのいずれであるか判定する。
[検査部27]
上記検査部27は、上記比較部62で外当たりと判定された場合に外当たり検査部71を作動させ、上記比較部62で内当たりと判定された場合に内当たり検査部75を作動させる。
上記外当たり検査部71は、図3に示すように、外当たり点推定部72、外当たり用脚長算出部73および外当たり用のど厚算出部74から構成される。外当たり点推定部72は、2つの母材1,2の当たり点である外当たり点を推定する。具体的に説明すると、外当たり点推定部72は、接線算出部51からの2つの接線s(x),s(x)に基づき交点の座標(x,y)を算出し、この交点(x,y)を外当たり点と推定する(図10参照)。上記外当たり用脚長算出部73は、止端決定部34からの止端58,59と外当たり点(x,y)との距離L1,L2をそれぞれ脚長として算出する(図12参照)。上記外当たり用のど厚算出部74は、交角決定部52からの交角Δθにおける二等分線h(x)に垂直で外当たり点(x,y)を通る線g(x)を算出し(図13参照)、この線g(x)と上記二次元点群データ5のうち溶接ビード3に相当する部分53との最短距離Dをのど厚として算出する。
上記内当たり検査部75は、図3に示すように、板厚記憶部76、内当たり点推定部77、内当たり用脚長算出部78および内当たり用のど厚算出部79から構成される。板厚記憶部76は、他方の母材2における板厚tが予め記憶されている。内当たり点推定部77は、2つの母材1,2の当たり点である内当たり点(x,y)と、他方の母材2の溶接ビード3側における角βがある点(x’,y’)とを推定する。具体的に説明すると、内当たり点推定部77は、次の(1)〜(4)の四次元連立方程式を解くことで、内当たり点(x,y)と、他方の母材2の溶接ビード3側における角βがある点(以下では外点(x’,y’)という)とを算出する(図14参照)。
(1)内当たり点(x,y)が一方の母材1の近似曲線f(x)に存在する。
(2)外点(x’,y’)が他方の母材2の近似曲線f(x)に存在する。
(3)外点(x’,y’)の角βを90°と仮定し、この場合、外点(x’,y’)および内当たり点(x,y)を通る直線のY方向に対する傾きγと、外点(x’,y’)での他方の母材2の近似曲線f(x)の傾きγとが等しい。
(4)外点(x’,y’)と内当たり点(x,y)との距離が他方の母材2における板厚tに等しい。
上記内当たり用脚長算出部78は、止端決定部34からの一方の母材1における止端58と内当たり点(x,y)との距離L1、および、止端決定部34からの他方の母材2における止端59と外点(x’,y’)との距離L2、をそれぞれ脚長として算出する(図14参照)。上記内当たり用のど厚算出部79は、X方向の値が外点(x’,y’)以下の範囲(x≦x’)における上記二次元点群データ5のうち溶接ビード3に相当する部分53と内当たり点(x,y)との最短距離Dをのど厚として算出する(図15参照)。
上記検査部27は、算出された脚長L1,L2およびのど厚Dが基準値以上であるかを判断する合否判断部を具備してもよい。
以下、上記溶接ビード3の検査システム10の作用について説明する。
まず、図1に示すように、2つの母材1,2および溶接ビード3を含む箇所における表面に向けて、レーザ変位計11からラインレーザ6を照射する。この際に、レーザ変位計11を、取得される二次元点群データ5のX方向が2つの母材1,2に沿うような姿勢にする。ラインレーザ6が照射されている線状部分5の断面を図4に示し、レーザ変位計11で取得された二次元点群データ5を図5に示す。図4および図5を対比すると明らかなように、取得される二次元点群データ5は、上記線状部分5をX方向およびY方向の二次元直行座標系における位置データにしたものとなる。
止端検出部23における間引部31により、図5に示す取得された二次元点群データ5は、図6に示す粗点群データ5aにされる。二階微分部32により、この粗点群データ5aは図7に示す粗傾斜変動群データ5a”にされ、二次元点群データ5は図8に示す密傾斜変動群データ5”にされる。仮止端検出部33により、図7に示す粗傾斜変動群データ5a”のうちY方向の値が所定値P以上のデータが抽出され、抽出されたデータのうちX方向の値が最大の点と最小の点とが、仮止端とされる。止端決定部34により、これら2つの仮止端におけるX方向の値から±Rの範囲である所定範囲2Rで、図8に示す密傾斜変動群データ5”のY方向の値がそれぞれ最大の点が、止端58,59として決定される。
曲線算出部24における止端部分抽出部41により、図9に示す二次元点群データ5のうち、2つの止端58,59にそれぞれ隣接する母材1,2の所定部分8,9におけるデータが抽出される。曲線近似部42により、これら所定部分8,9におけるデータに基づき、図10に示すそれぞれの母材1,2の表面における近似曲線f(x),f(x)が算出される。
交角算出部25における接線算出部51により、図10に示す近似曲線f(x),f(x)のそれぞれの止端58,59における接線s(x),s(x)が算出される。交角決定部52により、これら2本の接線s(x),s(x)の交角Δθが決定される。
判定部26におけるパターン記憶部61に、図11に示すパターンを予め記憶しておく。比較部62により、交角決定部52で決定された交角Δθとパターン記憶部61に記憶されたパターンの交角Δθとが比較されることで、2つの母材1,2の当たり状態4が外当たりまたは内当たりのいずれであるか判定される。
検査部27における外当たり検査部71は、比較部62で外当たりと判定された場合に作動し、内当たり検査部75は、比較部62で外当たりと判定された場合に作動する。
外当たり検査部71における外当たり推定部により、図10に示す2本の接線s(x),s(x)の交点(x,y)が外当たり点として推定される。外当たり用脚長算出部73により、図12に示す止端58,59と外当たり点(x,y)との距離L1,L2が脚長として算出される。外当たり用のど厚算出部74により、図13に示す2本の接線s(x),s(x)の交角Δθにおける二等分線h(x)に垂直で外当たり点(x,y)を通る線g(x)が算出され、この線g(x)と二次元点群データ5のうち溶接ビード3に相当する部分53との最短距離Dがのど厚として算出される。
内当たり検査部75における板厚記憶部76に、他方の母材2の板厚tを予め記憶しておく。内当たり点推定部77により、図14に示す2つの母材1,2の当たり点(x,y)である内当たり点と、外点(x’,y’)とが推定される。内当たり用脚長算出部78により、図15に示す一方の母材1における止端58と内当たり点(x,y)との距離L1、および、他方の母材2における止端59と外点(x’,y’)との距離L2、がそれぞれ脚長として算出される。内当たり用のど厚算出部79により、X方向の値が図15に示す外点(x’,y’)以下の範囲(x≦x’)における上記二次元点群データ5のうち溶接ビード3に相当する部分53と内当たり点(x,y)との最短距離Dがのど厚として算出される。
このように、上記溶接ビード3の検査システム10によると、2つの母材1,2の当たり状態4として判定されたパターンから当たり点が推定され、この当たり点に基づいて二次元点群データ5から溶接ビード3の脚長L1,L2およびのど厚Dが算出されるので、当たり状態4が複雑であっても正確に溶接ビード3を検査することができる。
また、二次元点群データ5を間引いた粗点群データ5aと二次元点群データ5とをそれぞれ二階微分してから止端58,59を検出するので、母材1,2の傷7による影響が抑えられる結果、より適切に止端58,59が検出されることで、当たり状態4が複雑であっても正確に溶接ビード3を検査することができる。
さらに、2つの母材1,2の当たり状態4として判定されるパターンが外当たりおよび内当たりであり、当たり状態4(外当たりまたは内当たり)に応じて溶接ビード3の脚長L1,L2およびのど厚Dを算出する方法が適切に変更されるので、当たり状態4が複雑であっても正確に溶接ビード3を検査することができる。
ところで、上記実施の形態では、上記検査部27が溶接ビード3の脚長L1,L2およびのど厚Dを算出するものとして説明したが、脚長L1,L2およびのど厚Dのいずれか(つまり、脚長L1,L2またはのど厚D)を算出するものであってもよい。上記検査部27は、のど厚Dを算出しないものである場合、上記外当たり用のど厚算出部74および内当たり用のど厚算出部79を具備せず、脚長L1,L2を算出しないものである場合、上記外当たり用脚長算出部73および内当たり用脚長算出部78を具備しない。
また、上記実施の形態では、計測器の一例としてレーザ変位計11について説明したが、これに限定されるものではなく、2つの母材1,2および溶接ビード3における表面の二次元点群データ5を取得するものであればよい。
さらに、上記実施の形態では、パターン記憶部61に記憶されるパターンの一例を図11に示したが、これは説明を分かりやすくするために簡素化した例に過ぎず、より複雑なパターンであってもよい。
1 一方の母材
2 他方の母材
3 溶接ビード
4 当たり状態
5 二次元点群データ
6 ラインレーザ
11 レーザ変位計

Claims (2)

  1. 曲面状の母材と他の母材とが溶接された箇所における溶接ビードの検査システムであって、
    上記2つの母材および溶接ビードを含む箇所における表面の二次元点群データを取得する計測器と、この計測器で取得された二次元点群データを処理する処理装置とを備え、
    上記処理装置が、
    上記計測器で取得された二次元点群データに基づき、各母材と溶接ビードとの境界である止端を検出する止端検出部と、
    上記計測器で取得された二次元点群データのうち、止端検出部で検出された止端から各母材側への所定部分に相当するデータに基づき、上記2つの母材における表面の近似曲線をそれぞれ算出する曲線算出部と、
    上記曲線算出部でそれぞれ算出された近似曲線に基づき、上記2つの母材における溶接ビードが置かれた表面の交角を算出する交角算出部と、
    上記交角算出部で算出された交角に基づき、上記2つの母材の当たり状態を予め準備されたパターンから判定する判定部と、
    上記判定部で判定されたパターンに応じて、上記2つの母材の当たり点を推定し、この当たり点に基づいて二次元点群データから溶接ビードの脚長および/またはのど厚を算出する検査部とを有し、
    上記判定部で判定される2つの母材の当たり状態が、一方の母材の表面に他方の母材の溶接ビード側における角が当たる外当たり、または、一方の母材の表面に他方の母材の溶接ビードとは反対側における角が当たる内当たりであり、
    上記検査部が、
    上記2つの母材の当たり状態が外当たりである場合に溶接ビードの脚長および/またはのど厚を算出する外当たり検査部と、
    上記2つの母材の当たり状態が内当たりである場合に溶接ビードの脚長および/またはのど厚を算出する内当たり検査部とを具備することを特徴とする溶接ビードの検査システム。
  2. 止端検出部が、
    計測器で取得された二次元点群データを、隣接する点が母材に想定される傷の幅以上になるように間引いた粗点群データにする間引部と、
    上記粗点群データおよび二次元点群データを、2つの母材に沿う方向であるX方向でそれぞれ二階微分した粗傾斜変動群データおよび密傾斜変動群データを算出する二階微分部と、
    上記粗傾斜変動群データのうちX方向に直交する方向であるY方向の値が所定値以上のデータを抽出し、抽出されたデータのうちX方向の値が最大の点と最小の点とを2つの仮止端とする仮止端検出部と、
    上記密傾斜変動群データのうち、上記2つの仮止端をそれぞれ含むX方向における所定範囲で、Y方向の値がそれぞれ最大の点を止端とする止端決定部とを具備することを特徴とする請求項1に記載の溶接ビードの検査システム。
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