JP5029007B2 - 詰め替え用包装袋 - Google Patents

詰め替え用包装袋 Download PDF

Info

Publication number
JP5029007B2
JP5029007B2 JP2006351478A JP2006351478A JP5029007B2 JP 5029007 B2 JP5029007 B2 JP 5029007B2 JP 2006351478 A JP2006351478 A JP 2006351478A JP 2006351478 A JP2006351478 A JP 2006351478A JP 5029007 B2 JP5029007 B2 JP 5029007B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
packaging bag
film
laminate
barrier layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006351478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008162607A (ja
Inventor
文彦 斉藤
克伸 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2006351478A priority Critical patent/JP5029007B2/ja
Publication of JP2008162607A publication Critical patent/JP2008162607A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5029007B2 publication Critical patent/JP5029007B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Description

本発明は、詰め替え用包装袋に関し、更に詳しくは、詰め替え用の液体洗剤またはシャンプーまたはリンスを安全に密封包装できると共に、包装袋に用いる積層体の製造の際に排出される有機溶剤の量を削減でき、更に、包装された内容物を取り出す際の包装袋の引き裂きによる開封性を向上させた詰め替え用包装袋に関する。
従来、詰め替え用の液体洗剤またはシャンプーまたはリンスを密封包装する包装袋としては、例えば、基材層、バリヤー層、シーラント層(通常はポリオレフィン系樹脂層)などを、それぞれ接着層を介して積層した積層体をヒートシールして作製した包装袋が使用されていた。しかし、包装される内容物が、液体洗剤、シャンプー、リンスのように浸透性の高い液体の場合は、長期の保存中に界面活性剤等の成分が積層体に浸透し、特にバリヤー層とシーラント層の間の接着層を侵す結果、シーラント層がバリヤー層から剥離(デラミネーション)して包装袋が破損する問題があった。
上記バリヤー層にシーラント層を積層する方法として、一般的には、バリヤー層面に接着層としてアンカーコート層を設け、その上にシーラント層の樹脂を押し出しコートして積層する方法、またはバリヤー層面に予めフィルム状に製膜したシーラント層のフィルムを、接着層として二液硬化型ポリウレタン系接着剤などのドライラミネート用接着剤を用いて、ドライラミネーション法で貼り合わせて積層する方法が採られている。
そして、上記アンカーコート層に用いるアンカーコート剤(以下、AC剤と記載する)としては、有機チタン系AC剤、イソシアネート系AC剤(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系AC剤、ポリブタジエン系AC剤などのAC剤が市販され使用されているが、いずれも内容物が前記液体洗剤、シャンプー、リンスの場合は、その耐内容物性が不足し、前記内容物を密封包装した包装袋の保存性の促進試験として、温度が45℃程度の条件での保存試験では問題はないが、60℃で2週間程度の保存試験を行うとシーラント層がバリヤー層から剥離する問題があった。
また、バリヤー層にシーラント層を前記ドライラミネーション法で貼り合わせる場合も同様に、前記ドライラミネート用接着剤の耐内容物性が不足し、前記保存試験によりシーラント層がバリヤー層から剥離する問題があった。
また、前記AC剤やドライラミネート用接着剤は、一部のものを除いて、その塗布液に有機溶剤を使用しており、塗布の際に有機溶剤を排出して環境に悪影響を及ぼす問題もあった。
このような問題を解決する手段として、前記バリヤー層にシーラント層の樹脂を押し出しコートして積層する方法において、バリヤー層面にアンカーコート層を設けずに、バリヤー層としてアルミニウム箔を使用すると共に、アルミニウム箔などの金属に優れた接着性を示すとされるエチレン−メタクリル酸のランダム共重合体(EMAA樹脂)をシーラント層の樹脂として使用し、それを直接アルミニウム箔面に押し出しコートして積層する方法で前記積層体を作製し、その積層体で包装袋を作製した結果、その包装袋に前記液体洗剤、シャンプー、リンスを密封包装し、且つ前記保存試験を行っても、シーラント層がバリヤー層から剥離することがなく、良好な接着性を有する包装袋を作製することができた。
しかし、この包装袋でも、前記保存試験によるシーラント層の剥離(デラミネーション)は防止できたものの、バリヤー層に対するシーラント層のラミネート強度自体は必ずしも十分ではなく、そのために包装袋を開封する際に、手で袋を引き裂くと、引き裂き端部にシーラント層の剥がれに伴うシーラント層の伸び破断が発生し、引き裂きラインが乱れ、引き裂き性、即ち、手切れ性がよくないという問題があった。
上記のような問題点を完全に解決するために、更に、バリヤー層にシーラント層を押し出しコートなどで積層する際に使用するAC剤について種々研究した結果、不飽和カルボン酸またはその無水物を0.01〜5質量%含むポリオレフィン共重合樹脂をその数平均粒子径が1μm以下のように小さくなるように分散した水性分散液であって、且つその水性分散体中には不揮発性水性化助剤を含まないように形成した水性分散液をAC剤として、乾燥時の厚みが0.1〜2μmとなるように薄く塗布することにより、バリヤー層の塗布面がアルミニウム箔などの金属箔や二軸延伸ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックフィルムであってもその面に良好に接着すると共に、その上にシーラント層として押し出しコートなどで積層されたポリオレフィン系樹脂層も強固に接着させ、更にこのAC剤を使用して作製した積層体を用いて製袋された包装袋は、詰め替え用の液体洗剤、シャンプー、リンスを密封包装して前記のような過酷な保存試験を行ってもシーラント層が剥離することがなく、また、開封時の手切れ性についても良好であることを見出し本発明を完成するに至った。
尚、前記詰め替え用の液体洗剤、シャンプー、リンスを安全に密封包装し、60℃で2週間のような保存試験に耐える包装袋に関する先行技術文献は見当たらない。
只、前記のような構成のポリオレフィン樹脂水性分散体及びその製造方法に関する特許文献はあり、その水性分散体を含有してなるコーティング剤組成物及び接着剤組成物も記載され、その塗膜が耐水性に優れていることも記載されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この特許文献1に記載されたポリオレフィン樹脂水性分散体の塗膜が、液体洗剤、シャンプー、リンスなどの内容物に対する耐内容物性にも優れ、包装袋に用いる積層体の製造において、シーラント層の積層の際のAC剤としてこの水性分散体を用いて前記のような内容物に対しても優れた耐性を有する包装袋を製造できることは一切記載されていない。
特許第3699935号公報(第1頁〜第15頁)
本発明は、前述のような問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、詰め替え用の液体洗剤またはシャンプーまたはリンスを密封包装する積層体をヒートシールしてなる包装袋であって、その内容物を密封包装した後、保存性の促進試験として、60℃、2週間の条件で保存試験をしてもシーラント層のポリオレフィン系樹脂層が剥離することがないという優れた耐内容物性(主に、耐界面活性剤性)を有し、また、袋を開封する際の手切れ性もよく、更に、積層体を製造する際の有機溶剤の排出量も少なくできるという、性能、使用適性に優れると共に、環境に対しても悪影響の少ない詰め替え用包装袋を提供することである。
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、詰め替え用の液体洗剤またはシャンプーまたはリンスを密封包装する包装袋であって、該包装袋が、少なくとも外側から基材層、接着層、バリヤー層、アンカーコート層、ポリオレフィン系樹脂層をこの順に積層してなる積層体をヒートシールして形成され、且つ、前記積層体のアンカーコート層は、不飽和カルボン酸またはその無水物を0.01〜5質量%の範囲で含むポリオレフィン共重合樹脂をその数平均粒子径が1μm以下となるように分散した水性分散液であって、且つその水性分散体中には不揮発性水性化助剤を実質的に含まないように形成された水性分散液を、前記バリヤー層面に乾燥時の厚みが0.1〜2μmとなるように塗布、加熱乾燥して形成され、また、前記ポリオレフィン系樹脂層は、前記アンカーコート層面にポリオレフィン系樹脂を押し出しコートする方法、またはポリオレフィン系樹脂フィルムを同様なポリオレフィン系樹脂を用いて押し出しラミネートする方法で形成されていることを特徴とする詰め替え用包装袋からなる。
請求項2に記載した発明は、前記バリヤー層が、アルミニウム箔、またはアルミニウムもしくはアルミニウム酸化物もしくは珪素酸化物を基材フィルムに蒸着してなる蒸着フィルムであることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用包装袋からなる。
請求項1に記載した発明によれば、詰め替え用包装袋を前記のように構成しているので、以下に列挙するような作用効果が得られる。
(1)包装袋を形成する積層体にバリヤー層を設けているので、内容物の外部への透過を確実に遮断でき、内容物の保存性を高めることができる。
(2)包装袋のシーラント層をポリオレフィン系樹脂で形成しているのでヒートシール性に優れると共に、耐内容物性、即ち、耐液体洗剤性、耐シャンプー性、耐リンス性にも優れた包装袋とすることができる。
(3)バリヤー層にシーラント層のポリオレフィン系樹脂層を積層する際のバリヤー層面に設けるアンカーコート層を前記のように構成しているので、バリヤー層のアンカーコート層積層面がアルミニウム箔などの金属箔であっても、蒸着フィルムなどのプラスチックフィルム面であっても良好に接着し、且つピンホールなどの欠陥のない均一なアンカーコート層が形成され、液体洗剤、シャンプー、リンスに対する遮断性も向上する。また、アンカーコート層の上にシーラント層のポリオレフィン系樹脂層を積層する際には、ポリオレフィン系樹脂を押し出しコートするか、またはポリオレフィン系樹脂フィルムを同様なポリオレフィン系樹脂を用いて押し出しラミネートする方法で積層しているので、シーラント層はアンカーコート層面に強固に熱接着され、シーラント層のラミネート強度は優れたものになる。
従って、本発明の包装袋に、内容物として、液体洗剤またはシャンプーまたはリンスを密封包装し、60℃で2週間のような過酷な保存試験を行ってもシーラント層の剥離(デラミネーション)を防止できると共に、包装袋の開封時の手切れ性も良好にすることができる。
(4)また、アンカーコート層を前記のようなポリオレフィン共重合樹脂の水性分散液で形成しているので、積層体製造時の有機溶剤の排出量を低減することができ、環境に対する悪影響も少なくすることができる。
請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載した発明の詰め替え用包装袋の構成において、前記バリヤー層が、アルミニウム箔、または、アルミニウムもしくはアルミニウム酸化物もしくは珪素酸化物を基材フィルムに蒸着してなる蒸着フィルムである構成としているので、請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、詰め替え用包装袋のガスバリヤー性を一層優れたものにできると同時に、内容物の外部への透過も一層少なくでき、内容物の保存性を一層向上させることができる。
本発明の詰め替え用包装袋は、包装袋の製造に用いる積層体の構成に特徴を有するものであり、例えば、図1に示すような構成の積層体を袋状にヒートシールして製造することができる。従って、袋自体の形式は、特に限定はされず、例えば、三方シール形式や四方シール形式の袋、或いは、ピロー形式の袋などの平袋のほか、スタンディングパウチなどの自立袋、或いは、これらの応用形態などいずれの形式の袋でもよい。
以下、図面を用いて本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の詰め替え用包装袋に使用する積層体の一例の構成を示す模式断面図である。
図2は、本発明の詰め替え用包装袋の一実施例の構成を示す正面図である。
また、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの図面に限定されるものではない。
図1に示した積層体10は、図において上側から、基材層1、接着層2、バリヤー層3、アンカーコート層4、ポリオレフィン系樹脂層5が順に積層されて構成されている。
この積層体10を用いて詰め替え用包装袋を製造する際には、ポリオレフィン系樹脂層5をシーラント層として使用するもので、ポリオレフィン系樹脂層5が袋の内面側になるように向けて積層体10を配置し、ヒートシールして製袋するものである。
図1に示した積層体10の構成において、基材層1としては、引っ張り強度、屈曲強度、衝撃強度などの機械的強度に優れると共に、印刷適性に優れることが好ましく、例えば、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどを好適に使用できるほか、合成紙なども使用することができる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて使用してもよい。
また、バリヤー層3としては、アルミニウム箔などの金属箔のほか、アルミニウムなどの金属やアルミニウム酸化物、珪素酸化物などの無機酸化物を二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの基材フィルムに蒸着した蒸着フィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムなどを使用することができる。前記蒸着フィルムを使用する場合、蒸着層の厚みは150〜2000Åの範囲が適当である。
前記基材層1とバリヤー層3の間の接着層2は、基材層1とバリヤー層3とを貼り合わせる方法によって異なり、両者をドライラミネーション法で貼り合わせることが接着強度を強くでき、引き裂き性も向上できる点で好ましいが、その場合は、接着層2として、例えば、ドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤などを使用することができる。
また、基材層1とバリヤー層3とを押し出しラミネート法で貼り合わせることも可能であり、その場合は、接着層2として、ポリオレフィン系の熱接着性樹脂、例えば、低密度ポリエチレンのほか、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどの単体、またはこれらにハードレジンなどの接着性向上剤をブレンドした樹脂などを使用することができる。
図1に示した積層体10の構成において、アンカーコート層4は、前述したように、不飽和カルボン酸またはその無水物を0.01〜5質量%含むポリオレフィン共重合樹脂をその数平均粒子径が1μm以下となるように分散した水性分散液であって、且つその水性分散体中には不揮発性水性化助剤を実質的に含まないように形成された水性分散液を、前記バリヤー層3面に乾燥時の厚みが0.1〜2μmとなるように塗布、加熱乾燥して形成するものである。
シーラント層となるポリオレフィン系樹脂層5は、前記アンカーコート層4面に、ポリオレフィン系樹脂を押し出しコートする方法、またはポリオレフィン系樹脂フィルムを同様なポリオレフィン系樹脂を用いて押し出しラミネート(所謂、サンドイッチラミネート)する方法で形成することができる。
ポリオレフィン系樹脂層5に使用するポリオレフィン系樹脂としては、内容物が液体洗剤またはシャンプーまたはリンスの場合、直鎖状低密度ポリエチレンが特に好ましいが、その他にシングルサイト系触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどを使用することができる。
図2は、本発明の詰め替え用包装袋の一実施例の構成を示す正面図であり、図2に示した詰め替え用包装袋100は、スタンディングパウチ形式の袋を利用して作製したものであり、袋の底部を、前後の壁面フィルム(図1に示した構成の積層体10を使用する)11、11′の下部の間に底面フィルム(壁面フィルムと同じ構成のものでよい)を内側に折り返して底面フィルム折り返し部12まで挿入してなるガセット部14を有する形式で形成し、内側に折り込まれた底面フィルムの両側下端近傍には、この場合、半円形の底面フィルム切り欠き部13a 、13b を設け、ガセット部14を、内側が両側から中央部にかけて湾曲線状に凹状となる船底形の底部シール部15でヒートシールして形成し、袋の胴部は、前後の壁面フィルム11、11′の両側の端縁部を側部シール部16a 、16b でヒートシールして形成すると共に、袋100の上部の一方のコーナー部(図において左側のコーナー部)には、その外周を注出口部シール部17でヒートシールしてなる先細り形状で斜め外側上方を向く狭い幅の注出口部20が、その両側に切り欠き部19a 、19b を設けて突出する形状に設けられている。
また、注出口部20の先端側の開封位置には、易開封性手段として、ハーフカット線21とその上側の端部にノッチ22を設けて構成したものである。
尚、袋100の上部のうち、注出口部20を設けていない部分は、上部シール部18でヒートシールするが、この部分は内容物の充填口に使用するため、内容物の充填前は未シールの開口部とし、内容物の充填後にヒートシールするものである。
また、前記ハーフカット線21は、図では3本の平行なハーフカット線で示したが、1本、または2本のほか、中心のハーフカット線の両側に各1本〜3本など複数のハーフカット線を平行に、または中心のハーフカット線に収斂する形状に、或いは、複数の平行なハーフカット線とこれに斜めに交差する斜め方向のハーフカット線とを組み合わせた形状など、任意の形状に設けることができる。
このようなハーフカット線21は、レーザー光照射により注出口部の開封位置の前後両面のフィルムに設けることが好ましく、ハーフカット線の深さは、少なくとも表面の基材層がカットされる深さであればよい。
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
図1に示した構成の積層体10を使用して、図2に示した構成の詰め替え用包装袋100を作製することとし、積層体10を、基材層1に厚みが15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(以下、ONフィルムと記載する)を用い、バリヤー層3には厚みが7μmのアルミニウム箔(以下、AL箔と記載する)を用い、両者を接着層2として二液硬化型ポリウレタン系接着剤(乾燥時の塗布量3g/m2 )を用いてドライラミネート法で貼り合わせ、そのAL箔面に、アンカーコート層4として、無水マレイン酸2質量%を含有するポリオレフィン共重合樹脂の水性分散液(分散樹脂の数平均粒子径0.6μm、乳化剤不使用)を使用して、乾燥時の厚みが0.5μmとなるように塗布、加熱乾燥してアンカーコート層4を形成し、その上にポリオレフィン系樹脂層5として、厚みが80μmの直鎖状低密度ポリエチレン(以下、L・LDPEと記載する)フィルムを、L・LDPEを押し出し温度295℃で厚み20μmに押し出して、押し出しラミネート法で貼り合わせて作製した。
(上記積層体の構成)
ONフィルム(厚み15μm)/ドライラミネート用接着剤層(塗布量3g/m2 )/AL箔(厚み7μm)/アンカーコート層(厚み0.5μm)/L・LDPE層(厚み20μm)/L・LDPEフィルム(厚み80μm)
次いで、図2に示した構成の詰め替え用包装袋100を、その前後の壁面フィルム11、11′および底面フィルムに前記のように作製した積層体を共通に用いて、以下の寸法で製袋して実施例1の詰め替え用包装袋とした。
袋の全幅が135mmで、全長が225mm、底部のガセット部14の折り込み長さは37mmとした。
注出口部20は、図2に示した形状で、注出口部シール部17に示した形状の最大部の幅が40mmで、最大部の長さが55mmとなる大きさに設けた。細部については、ハーフカット線21を設けた位置の全幅が24mmで、注出口部20の先細り角度は、略36°とした。
注出口部20の先端側の開封位置に設けたハーフカット線21は、レーザー光照射により3本の平行なハーフカット線をそれぞれ0.7mm間隔で設けた。ハーフカット線の深さは、少なくとも表面のОNフィルム(厚み15μm)がカットされる深さである。また、ハーフカット線21の上側の端部にはノッチ22を設けて作製した。
前記実施例1の詰め替え用包装袋の構成において、袋に用いる積層体10の構成のうち、バリヤー層3のAL箔(厚み7μm)を、厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと記載する)にアルミニウム酸化物を厚み400Åに蒸着した蒸着PETフィルムに換えて積層体を作製したほかは総て実施例1と同様に作製して、実施例2の詰め替え用包装袋を作製した。
(上記積層体の構成)
ONフィルム(厚み15μm)/ドライラミネート用接着剤層(塗布量3g/m2 )/アルミニウム酸化物蒸着層・PETフィルム(厚み12μm)/アンカーコート層(厚み0.5μm)/L・LDPE層(厚み20μm)/L・LDPEフィルム(厚み80μm)
〔比較例1〕
前記実施例1の詰め替え用包装袋の構成において、袋に用いる積層体10の構成を、厚みが15μmのONフィルムと厚みが7μmのAL箔と厚みが100μmのL・LDPEフィルムとを、この順にそれぞれドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を乾燥時の塗布量が3g/m2 となるように用いてドライラミネート法で貼り合わせて作製した構成に変更したほかは総て実施例1と同様に作製して、比較例1の詰め替え用包装袋を作製した。
(上記積層体の構成)
ONフィルム(厚み15μm)/ドライラミネート用接着剤層(塗布量3g/m2 )/AL箔(厚み7μm)/ドライラミネート用接着剤層(塗布量3g/m2 )/L・LDPEフィルム(厚み100μm)
〔比較例2〕
前記実施例1の詰め替え用包装袋の構成において、袋に用いる積層体10の構成を、厚みが15μmのONフィルムと厚みが7μmのAL箔とをドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を乾燥時の塗布量が3g/m2 となるように用いてドライラミネート法で貼り合わせた後、そのAL箔面に、厚みが80μmのエチレン−メタクリル酸ランダム共重合体(以下、EMAA樹脂と記載する)フィルムを、EMAA樹脂を押し出し温度295℃で厚みが20μmとなるように押し出して、押し出しラミネート法で貼り合わせて作製した構成に変更したほかは総て実施例1と同様に作製して、比較例2の詰め替え用包装袋を作製した。
(上記積層体の構成)
ONフィルム(厚み15μm)/ドライラミネート用接着剤層(塗布量3g/m2 )/AL箔(厚み7μm)/EMAA樹脂層(厚み20μm)/EMAA樹脂フィルム(厚み80μm)
〔詰め替え用包装袋の評価試験〕
以上のように作製した実施例1、2、および比較例1、2の詰め替え用包装袋について、その耐内容物性、および開封時の手切れ性を以下の方法で試験した。
(1)耐内容物性の試験方法
実施例1、2、および比較例1、2の各包装袋に、市販の液体洗剤、シャンプー、リンスをそれぞれ充填、脱気シールして密封し、60℃で2週間の保存試験を行った後、各包装袋を切り開いてその積層体の層間剥離、特にシーラント層の剥離(デラミネーション)の有無、およびシーラント層のラミネート強度を調べた。
尚、シーラント層のラミネート強度は、保存試験の前後の試料について測定し、測定には引張試験装置(テンシロン)を用いて、引張速度50mm/min、試料幅15mmで測定した。
上記試験の結果は、シーラント層の剥離の有無については表1にまとめて示し、シーラント層のラミネート強度については表2にまとめて示した。
Figure 0005029007
Figure 0005029007
(2)開封時の手切れ性の試験方法
前記内容物の保存試験を行った後の各包装袋について、注出口部の開封位置の端部に設けたノッチを始点として、ハーフカット線に沿って袋を手で引き裂いて、引き裂きラインの大きな曲がりの有無、また、引き裂かれた端部にシーラント層の剥がれに伴うシーラント層の伸び破断など引き裂きラインの乱れの有無を調べた。
(手切れ性試験の結果)
・実施例1:いずれの内容物の包装袋も引き裂きラインに大きな曲がりはなく、シーラント層の伸び破断による引き裂きラインの乱れもなく手切れ性は良好であった。
・実施例2:いずれの内容物の包装袋も引き裂きラインに大きな曲がりはなく、シーラント層の伸び破断による引き裂きラインの乱れもなく手切れ性は良好であった。
・比較例1:いずれの内容物の包装袋もシーラント層の剥離が発生しており、手切れ性も不良であった。
・比較例2:前記保存試験によるシーラント層の剥離は見られなかったが、保存後でシーラント層のラミネート強度が低下しており(表1、表2参照)、引き裂かれた端部にシーラント層の剥がれに伴うシーラント層の伸び破断による引き裂きラインの乱れがあり、手切れ性に劣っていた。
以上の結果から明らかなように、実施例1、2の詰め替え用包装袋は、耐内容物性に関して、前記60℃で2週間のような過酷な条件で保存試験をしても、いずれもシーラント層の剥がれはなく、また、シーラント層のラミネート強度についても4.2〜4.8N/15mm幅と高い強度を維持しており、液体洗剤、シャンプー、リンスに関する耐内容物性に優れていた。
また、包装袋開封時の手切れ性についても、シーラント層のラミネート強度が高いこともあって、実施例1、2の詰め替え用包装袋は優れていた。
これに対して比較例1、2の詰め替え用包装袋のうち、比較例1の詰め替え用包装袋は、前記保存試験でいずれもシーラント層の剥がれが発生しており、耐内容物性に劣っていた。また、比較例2の詰め替え用包装袋は、前記保存試験でいずれもシーラント層の剥がれは無かったが、シーラント層のラミネート強度の低下が認められ、開封時の手切れ性が劣っているため好ましくなかった。
本発明の詰め替え用包装袋は、前述したように、特に、液体洗剤、シャンプー、リンスを包装するための包装袋として好適に使用できるものであるが、その性能を有効に利用できる用途であれば、内容物や用途などに関して特に制限はない。
本発明の詰め替え用包装袋に使用する積層体の一例の構成を示す模式断面図である。 本発明の詰め替え用包装袋の一実施例の構成を示す正面図である。
符号の説明
1 基材層
2 接着層
3 バリヤー層
4 アンカーコート層
5 ポリオレフィン系樹脂層
10 積層体
11、11′ 壁面フィルム
12 底面フィルム折り返し部
13a 、13b 底面フィルム切り欠き部
14 ガセット部
15 底部シール部
16a 、16b 側部シール部
17 注出口部シール部
18 上部シール部
19a 、19b 切り欠き部
20 注出口部
21 ハーフカット線
22 ノッチ
100 詰め替え用包装袋

Claims (1)

  1. 浸透性の高い液体、すなわち液体洗剤またはシャンプーまたはリンスを密封包装する詰め替え用の包装袋であって、該包装袋が、少なくとも外側から基材層、接着層、バリヤー層、アンカーコート層、ポリオレフィン系樹脂層をこの順に積層してなる積層体をヒートシールして形成され、且つ、前記積層体のアンカーコート層は、不飽和カルボン酸またはその無水物を0.01〜5質量%の範囲で含むポリオレフィン共重合樹脂をその数平均粒子径が1μm以下となるように分散した水性分散液であって、且つその水性分散体中には不揮発性水性化助剤を実質的に含まないように形成された水性分散液を、前記バリヤー層面に乾燥時の厚みが0.1〜2μmとなるように塗布、加熱乾燥して形成され、かつ、前記バリヤー層が、アルミニウム箔、または、アルミニウムもしくはアルミニウム酸化物もしくは珪素酸化物を基材フィルムに蒸着してなる蒸着フィルムであり、
    また、前記ポリオレフィン系樹脂層は、前記アンカーコート層面にポリオレフィン系樹脂を押し出しコートする方法、またはポリオレフィン系樹脂フィルムを同様なポリオレフィン系樹脂を用いて押し出しラミネートする方法で形成されていることを特徴とする詰め替え用包装袋。

JP2006351478A 2006-12-27 2006-12-27 詰め替え用包装袋 Active JP5029007B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006351478A JP5029007B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 詰め替え用包装袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006351478A JP5029007B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 詰め替え用包装袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008162607A JP2008162607A (ja) 2008-07-17
JP5029007B2 true JP5029007B2 (ja) 2012-09-19

Family

ID=39692617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006351478A Active JP5029007B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 詰め替え用包装袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5029007B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5733878B2 (ja) * 2008-12-11 2015-06-10 大日本印刷株式会社 ラミネートチューブ
JP2010234628A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Dainippon Printing Co Ltd 積層体およびこれを用いた包装袋
JP6015135B2 (ja) * 2012-05-30 2016-10-26 大日本印刷株式会社 包装材料
JP2016104725A (ja) * 2014-11-19 2016-06-09 日本化薬株式会社 農薬製剤の保存に適した包装材
JP7052365B2 (ja) * 2018-01-18 2022-04-12 大日本印刷株式会社 耐内容物性高落袋強度積層体及び該積層体を用いた包装材料、包装袋
JP7176216B2 (ja) * 2018-03-29 2022-11-22 大日本印刷株式会社 エージングレスシーラントフィルム及び該エージングレスシーラントフィルムを用いた巻取体、積層体、包装材料、包装体

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3032640B2 (ja) * 1992-02-17 2000-04-17 株式会社クラレ ジッパー及び包装袋
JPH0937816A (ja) * 1995-07-26 1997-02-10 Idemitsu Petrochem Co Ltd 咬合具及び咬合具付き包装袋
JPH0958700A (ja) * 1995-08-25 1997-03-04 Dainippon Printing Co Ltd スタンドパック用積層体
JPH10250746A (ja) * 1997-03-07 1998-09-22 Dainippon Printing Co Ltd 易開封性包装用袋
JP3843694B2 (ja) * 2000-04-07 2006-11-08 凸版印刷株式会社 積層体およびそれを用いた蓋材および軟包装材および複合紙容器
JP3699935B2 (ja) * 2001-01-15 2005-09-28 ユニチカ株式会社 ポリオレフィン樹脂水性分散体及びその製造方法
JP4028206B2 (ja) * 2001-10-19 2007-12-26 大日本印刷株式会社 チャックテープ付き袋
JP2004268921A (ja) * 2003-03-05 2004-09-30 Toppan Printing Co Ltd 開閉自在な開閉部および包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008162607A (ja) 2008-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008127042A (ja) 貼付薬用包装袋
JP5415670B2 (ja) アルコール含有物用包装袋
JP5029007B2 (ja) 詰め替え用包装袋
JP5915710B2 (ja) アルコール含有物用包装袋の製造法
JP2006256626A (ja) 一方向引裂き性を有する包装袋
JP5082874B2 (ja) 蓋材
JP5830002B2 (ja) アルコール含有物用包装袋
JP5995715B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP6146458B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP6478716B2 (ja) 部分開封用積層体
JPH1191800A (ja) 易開封性パウチ
JP5995714B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP6589454B2 (ja) 包装材料及び包装容器の製造方法
JP5024525B2 (ja) ジッパー付き包装袋
JP6065965B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP6146456B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP6146457B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP5995716B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP6020689B2 (ja) アルコール含有物用包装袋
JP3317003B2 (ja) 耐内容物性のある包装材料
JP2017222388A (ja) 包装材料及びそれを用いた包装袋
JP2019199293A (ja) 包装袋
JP5995713B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JP4852914B2 (ja) 易剥離性フィルム及びそれを用いた二重フィルム包装袋
JP2000153581A (ja) 液体用積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5029007

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3