JP2004268921A - 開閉自在な開閉部および包装袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】密閉可能な包装袋の開閉部において、水分吸収剤を含有する樹脂からなることを特徴とする嵌合による開閉自在な開閉部、密閉可能な包装袋の開閉部において、防湿層の内容物側に水分吸収剤を含有する樹脂層をそなえたことを特徴とする、嵌合による開閉自在な開閉部をそなえた包装袋等を提供する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、嵌合による再密封、再開封を可能にする開閉自在な嵌合による開閉自在な開閉部、およびこのような再密封、再開封を繰り返し行っても、内部の乾燥状態を維持可能な包装体に関するものである。
【0002】
特に、包装袋の開口部などに設けられる再開閉可能な雌部材および雄部材よりなる樹脂製チャックおよびこれを配した包装袋に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
乾燥食品は吸湿により、テクスチヤー(食感)の低下、酸化促進、成分の劣化、微生物の増殖を招く。また、金属部品などは水分の付着により参加が促進される。医薬品においては、酸化促進、成分の劣化等を招く。
【0004】
この様に、従来は水分による影響がある場合、防湿性を有する容器が使用され、必要に応じてシリカゲルなどの乾燥剤が容器中に封入される。
【0005】
また、チャック付包装袋は、省資源、廃棄物減量化の要求により、再開閉可能な容器としてガラス容器、金属容器、プラスチック容器の代替として広く使用されるようになってきた。
【0006】
一方、ガラス瓶や金属容器は優れた防湿性(水蒸気遮断性)を有しており、プラスチック容器においても材質の選定および目付量により十分な防湿性が得られている。
【0007】
これに対し包装袋においては、アルミ箔等の金属箔、アルミ、アルミナ、シリカなどを蒸着した無機蒸着フィルム、環状オレフィンコポリマーなどの防湿性に優れた樹脂層等を積層し、包装袋に防湿性が附与されており、内容物を充填、ヒートシールし、開封されるまで、防湿性が維持される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この様な従来のチャック付包装袋の場合は、ヒートシールした部分を切断、開封後は、チャックにより再密封される。チャックは、通常、ポリプロピレン、低密度ポリエチレンなどのポリオレフインから成っている。また、嵌合部分の密着性も完全ではない為、ヒートシール部を切断、開封後、チャックによる再密封時の防湿性は期待できない。
【0009】
以上の問題点を解決する為、チャック部の雌部材と雄部材が線接触および面接触する構造を有し、更に水分で代表される気体不透過性のプラスチックフィルムを基材フィルムとした包装袋を用いたチャック付包装袋が提案されている(特許文献1参照)。
【0010】
このチャック付包装袋では防湿性は向上するものの、開封時に侵入したヘッドスペース中の水蒸気による内容物への影響までは排除するにはいたっておらず、乾燥剤の併用の必要性が示唆されている。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−286308号公報
【0012】
本発明は、包装袋の開封後にチャック等による再密封した場合の防湿性を附与し、さらには再密封後のヘッドスペース中の水蒸気も除去可能にするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、密閉可能な包装袋の開閉部において、水分吸収剤を含有する樹脂からなることを特徴とする嵌合による開閉自在な開閉部に関するものである。
【0014】
第二の発明は、雄部材と雌部材からなるチャックであることを特徴とする請求項1記載の開閉自在な開閉部に関するものである。
【0015】
第三の発明は、水分吸収剤がゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩化合物、アルミナ、活性炭、粘度鉱物、シリカゲルの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項1または2記載の開閉自在な開閉部に関するものである。
【0016】
第四の発明は、水分吸収剤がポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリα,β不飴和カルポン酸あるいはそのイオン架橋物、エチレン酢酸ビニル共重合体あるいはポリ酢酸ビニルの部分または完全けん化物、カルポキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系誘導体、ポリエチレンオキサイドあるいはポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド誘導体、ポリエステル、ポリアミドの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項1、2、3何れか記載の開閉自在な開閉部に関するものである。
【0017】
第五の発明は、樹脂が、曲げ弾性率が300MPa以下の熱可塑性エラストマーが50重量%以上からなることを特徴とする請求項1、2、3およぴ4何れか記載の開閉自在な開閉部に関するものである。
【0018】
第六の発明は、基材層が防湿層であるとともに、請求項1、2、3、4および5何れか記載の開閉自在な開閉部を有することを特徴とする包装袋に関するものである。
【0019】
第七の発明は、密閉可能な包装袋の開閉部において、防湿層の内容物側に水分吸収剤を含有する樹脂層をそなえたことを特徴とする、嵌合による開閉自在な開閉部をそなえた包装袋。
【0020】
第八の発明は、開閉自在な開閉部が雄部材と雌部材からなるチャックであることを特徴とする請求項7記載の包装袋に関するものである。
【0021】
第九の発明は、水分吸収剤がゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩化合物、アルミナ、活性炭、粘度鉱物、シリカゲルの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項7または8記載の包装袋に関するものである。
【0022】
第十の発明は、水分吸収剤がポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリα,β不飴和カルポン酸あるいはそのイオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはポリ酢酸ビニルの部分または完全けん化物、カルポキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系誘導体、ポリエチレンオキサイドあるいはポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド誘導体、ポリエステル、ポリアミドの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項7、8、9何れか記載の包装袋に関するものである。
【0023】
第十一の発明は、請求項1、2、3、4、5何れか記載の嵌合による開閉自在な開閉部を有することを特徴とする請求項6、7、8、9、10何れか記載の包装袋に関するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明による再密封、再開封を可能にする様な密閉可能な包装袋の開閉部を構成する樹脂は、好ましくは曲げ弾性率が300MPa以下の熱可塑性エラストマーを50重量%以上含有する。
【0025】
具体的に好ましいのは、シクロペンタジエニル誘導体の周期律表第III、IV、V、VI、IX、X族遷移金属原子からなる錯体もしくは、これら金属錯体に必要に応じてメチルアルミノキサンからなる、シングルサイト触媒を用いて得られたエチレン−αオレフィン共重合体あるいはエチレン−環状オレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂であり、エチレンとの共重合成分が、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1,からなるC3〜C8、あるいはC9以上の高級αオレフィンより、曲げ弾性率が300MPa以下のものが選択される。他成分としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、アイオノマー(IO)等をベースとした樹脂から選択される。
【0026】
なぜなら、曲げ弾性率が300MPa以下の熟可塑性エラストマーを50%以上含有しない場合、再開封、再密封に必用な柔軟性が得られずこ再密封および再開封時の操作が困難になるばかりでなく、割れ、亀裂が生じ再封効果が得られない可能性が有るからである。
【0027】
本発明によるチャックなどの密閉可能な包装袋の開閉部を構成する樹脂中、および防湿層の内容物側の樹脂層において樹脂に添加する水分吸収剤としては、ゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩化合物、アルミナ、活性炭、粘度鉱物、シリカゲルの無機化合物、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリα、β不飽和カルボン酸あるいはそのイオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはポリ酢酸ビニルの部分または完全けん化物、カルポキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系誘導体、ポリエチレンオキサイドあるいはポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド誘導体、ポリエステル、ポリアミドなどの吸水性有機物の中から少なくとも1種以上から選択するのが好ましく、複数の水分吸収剤を併用することも可能である。特に無機系水分吸収剤と有機系水分吸収剤を併用すると水分吸収能力が高まるので、防湿能力が向上するので特に好ましい。
【0028】
樹脂中への添加量については特に制限されるものではないが、50重量%を越えると、チャックに必用な密封性、柔軟性、包装袋に必用な強度などが損なわれる恐れが有るので好ましくない。
【0029】
防湿層の内容物側に配置される水分吸収剤を含有する樹脂層を構成する樹脂、および層構成は特に制限されるものではないが、例えば、水分吸収剤含有低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンを共押出法により成形し、[防湿層/水分吸収剤含有低密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン]構成が良好に使用可能である。
【0030】
本発明による包装袋は、外部からの水分の影響を防止する為、防湿層を有する。防湿層はアルミ箔などの金属箔、アルミ、アルミナ、シリカなどを蒸着した無機蒸着フィルム、環状オレフィンコポリマーやポリ塩化ビニリデン(PVDC)等の防湿樹脂フィルム、PVDCコート(Kコート)フィルム等から選択可能である。この中で、透明性、環境に対する影響などを考慮すると、アルミナ、シリカなどの蒸着したいわゆる透明無機蒸着フィルムが好ましい。
【0031】
本発明によるチャックなどの開閉可能な開閉部の成形方法は、通常使用される方法で良く、いわゆる異型押し出しなどの方法で成形される。
【0032】
本発明によるチャックなどの開閉部は、一体として形成するものでも良いが、一般的には開閉部として予め設けておき、これを装着する。この場合の包装袋への装着方法は、通常使用される方法で良く、製袋機上でヒートシール法により装着される。
【0033】
【実施例】
以下実施例による本発明を説明する。
【0034】
(実施例1)
シングルサイトエチレン−オクテン−1共重合体(MI=30、曲げ弾性率110MPa、密度0.902g/cm3)1重量部およぴホモポリプロピレン(MI=30、曲げ弾性率1750MPa、密度0.900/cm3)0.8重量部からなる合成樹脂に、塩化カルシウムを40重量%含有する幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0035】
さらに、ナイロン(15μm)/アルミ箔(9μm)/未延伸ポリプロピレン(40μm)構成の積層フィルム内面上(未延伸ポリプロピレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0036】
(実施例2)
シングルサイトエチレン−オクテン−1共重合体(MI=30、曲げ弾性率110MPa、密度0.902g/cm3)1重量部およびホモポリプロピレン(MI=30、曲げ弾性率1750MPa、密度0.900/cm3)0.7重量部からなる合成樹脂に、ポリビニルアルコール(けん化度50から70%)10重量%、および塩化カルシウムを40重量%含有する幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0037】
さらに、ナイロン(15μm)/アルミ箔(9μm)/未延伸ポリプロピレン(40μm)構成の積層フィルム内面上(未延伸ポリプロピレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0038】
(実施例3)
シングルサイトエチレン−オクテン−1共重合体(MI=30、曲げ弾性率110MPa、密度0.902g/cm3)1重量部およびホモポリプロピレン(MI=30、曲げ弾性率1750MPa、密度0.900/cm3)0.8重量部からなる、幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0039】
さらに、ナイロン(15μm)/アルミ箔(9μm)/塩化カルシウム40重量%含有未延伸ポリプロピレン(30μm)/未延伸ポリプロピレン(10μm)構成の積層フィルム内面上(未延伸ポリプロピレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0040】
(実施例4)
シングルサイトエチレン−ヘキセン−1共重合体(MI=25、曲げ弾性率80MPa、密度0.901g/cm3)を1重量部および低密度ポリエチレン(MI=20、曲げ弾性率160MPa、密度0.915/cm3)1重量部からなる合成樹脂に、ゼオライトを40重量%含有する幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0041】
さらに、シリカ蒸着ポリエステル(12μm)(蒸着面)/ゼオライト40重量%含有低密度ポリエチレン(30μm)/低密度ポリエチレン(10μm)構成の積層フィルム内面上(低密度ポリエチレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0042】
(比較例1)
シングルサイトエチレン−オクテン−1共重合体(MI=30、曲げ弾性率110MPa、密度0.902g/cm3)1重量部およぴホモポリプロピレン(MI=30、曲げ弾性率1750MPa、密度0.900/cm3)1重量部からなる、幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0043】
さらに、ナイロン(15μm)/アルミ箔(9μm)/未廷伸ポリプロピレン(40μm)構成の積層フィルム内面上(未延伸ポリプロピレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0044】
(比較例2)
シングルサイトエチレン−ヘキセン−1共重合体(MI=25、曲げ弾性率80MPa、密度0.901g/cm3)を1重量部および低密度ポリエチレン(MI=20、曲げ弾性率160MPa、密度0.915/cm3)1重量部からなる幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0045】
さらに、シリカ蒸着ポリエステル(12μm)(蒸着面)/低密度ポリエチレン(50μm)構成の積層フィルム内面上(低密度ポリエチレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0046】
(比較例3)
ホモポリプロピレン(MI=30、曲げ弾性率1750MPa、密度0.900/cm3)に、塩化カルシウムを40重量%含有する幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0047】
さらに、ナイロン(15μm)/アルミ箔(9μm)/未延伸ポリプロピレン(40μm)構成の積層フィルム内面上(未延伸ポリプロピレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0048】
(比較例4)
低密度ポリエチレン(MI=20、曲げ弾性率160MPa、密度0.915/cm3)に、ゼオライトを40重量%含有する幅18mmのチャックテープ(雌部材、雄部材とも)を作製した。
【0049】
さらに、シリカ蒸着ポリエステル(12μm)(蒸着面)/ゼオライト40重量%含有低密度ポリエチレン(30μm)/低密度ポリエチレン(10μm)構成の積層フィルム内面上(低密度ポリエチレン側)に、製袋機上で、ヒートシールによりチャックテープを積層し、図1に示す3方シール包装袋を作製した(シール巾8mm)。
【0050】
(実験1)
水分測定用粒状塩化カルシウム50.00gを実施例1、2、3、4および比較例1、2で得られた包装袋に、充填、ヒートシールし、図2に示す包装袋を各7袋ずつ作製した(図2)。
【0051】
次に、チャック部に隣接する一辺を切断し(5)、チャック部と外気が接触するようにし(図3)、40℃90%RH環境下で保存し、経時的に内容物の水分測定用粒状塩化カルシウムの重量を測定した。
【0052】
結果を表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】
(実験2)
実施例4および比較例2で得られた包装袋に、実験用湿度計(直径95mm、厚さ15mmの円柱形)(6)を充填後、ヒートシールし、図4に示す包装袋を各々作製した。
【0055】
次に40℃、75%RH環境下で、チャック部に隣接する一辺を切断(7)し、直ちにチャック部を開放、約1分経過後に、湿度計が75%RH付近を示しているのを確認し、チャックを再密封し、同条件下で包装袋内湿度の変化を経時的に観察した(図5)。
【0056】
結果を表2に示した。
【0057】
【表2】
【0058】
(実験3)
実施例1、4、および比較例3、4で得られたチャック付包装袋について、再密封、再開封を100回繰り返した後、防湿試験を実施した。
【0059】
すなわち、各々の包装袋(図1)の開口部(3)をヒートシールし、チャック部に隣接する一辺を切断、図6に示す形状とし、手で開封、密封を100回行った。
【0060】
次に、水分測定用粒状塩化カルシウム50.00gをチャック(9)部より包装袋内に充填し、チャックを密封後、40℃90%RH環境下で保存し、経時的に内容物の水分測定用粒状塩化カルシウムの重量を測定した。また、評価後、チャック軟合部の顕微鏡観察を行い、開封試験未実施のものを対照として比較した。
【0061】
結果を表3に示した。
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明による包装袋は、実験1の結果に示されるように、チャック等の開閉部による密封状態において、チャック部等を通しての包装袋外からの水分の侵入を防止することが可能となった。
【0064】
さらには実験2の結果に示されるように、チャック等による再密封後、開封時に侵入した水分を吸着し、包装袋内部を乾燥状態に保つことが示された。
【0065】
また、本発明によるチャック等は、柔軟性を開封、密封を繰り返し行っても、嵌合部分の密着性を有し、また、亀裂などの破壊を生じることも無いので、包装袋内の低湿度状態を維持することができる。
【0066】
以上より、本発明による開閉部付包装袋は、開封、再密封、再開封というような再開閉を行うガラス容器、金属容器等と同等な使用が可能となった。
【0067】
また、シリカゲルなどの乾燥剤なしで、再密封後の容器内部を乾燥状態に保つことが可能となり、水分に起因する内容物の劣化を防止することが可能となった。
【0068】
以上より、省資源、廃棄性に優れた防湿容器の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による包装袋を示す正面図である。
【図2】図1の包装袋の実験1の状態を示す正面図である。
【図3】図2の実験1の一辺を切断した状態を示す正面図である。
【図4】図1の包装袋の実験2の状態を示す正面図である。
【図5】図4の実験2の一辺を切断した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
(1)(9)チャック
(2)シール部
(3)開口部
(4)水分測定用粒状塩化カルシウム
(5)(7)(8)切断部
(6)実験用湿度計
Claims (11)
- 密閉可能な包装袋の開閉部において、水分吸収剤を含有する樹脂からなることを特徴とする嵌合による開閉自在な開閉部。
- 雄部材と雌部材からなるチャックであることを特徴とする請求項1記載の開閉自在な開閉部。
- 水分吸収剤がゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩化合物、アルミナ、活性炭、粘度鉱物、シリカゲルの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項1または2記載の開閉自在な開閉部。
- 水分吸収剤がポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリα,β不飴和カルポン酸あるいはそのイオン架橋物、エチレン酢酸ビニル共重合体あるいはポリ酢酸ビニルの部分または完全けん化物、カルポキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系誘導体、ポリエチレンオキサイドあるいはポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド誘導体、ポリエステル、ポリアミドの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項1、2、3何れか記載の開閉自在な開閉部。
- 樹脂が、曲げ弾性率が300MPa以下の熱可塑性エラストマーが50重量%以上からなることを特徴とする請求項1、2、3およぴ4何れか記載の開閉自在な開閉部。
- 基材層が防湿層であるとともに、請求項1、2、3、4および5何れか記載の開閉自在な開閉部を有することを特徴とする包装袋。
- 密閉可能な包装袋の開閉部において、防湿層の内容物側に水分吸収剤を含有する樹脂層をそなえたことを特徴とする、嵌合による開閉自在な開閉部をそなえた包装袋。
- 開閉自在な開閉部が雄部材と雌部材からなるチャックであることを特徴とする請求項7記載の包装袋。
- 水分吸収剤がゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩化合物、アルミナ、活性炭、粘度鉱物、シリカゲルの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項7または8記載の包装袋。
- 水分吸収剤がポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリα,β不飴和カルポン酸あるいはそのイオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはポリ酢酸ビニルの部分または完全けん化物、カルポキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系誘導体、ポリエチレンオキサイドあるいはポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド誘導体、ポリエステル、ポリアミドの少なくとも1種以上から選択されたことを特徴とする請求項7、8、9何れか記載の包装袋。
- 請求項1、2、3、4、5何れか記載の嵌合による開閉自在な開閉部を有することを特徴とする請求項6、7、8、9、10何れか記載の包装袋。
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