JP5028561B2 - 避難装置 - Google Patents
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Description
上記に鑑み、本発明は、ヤシの木や電柱などを利用して簡単にしかも強く立設することのできる避難装置を提供することを目的とする。
尚、前記受担とは、通常時並びに津波に伴う負荷が作用した時点のいずれの時点でも受担 された関係にあるケースを含むことは勿論、通常は高伸物と離れていて高伸物に受担され た状態ではないが津波等に伴う負荷が作用した時点で初めて受担されるような関係になる ケースをも含む意味である。
図1および図2は、本発明に係る避難装置についての一実施形態を示す。
同実施形態において1はヤシの木などの高く伸びた高伸物で、例えば、海外におけるように海岸や街中などの一帯に多くみかけるもので、同高伸物1は、避難装置が設置される前から立っているものや避難装置を設置する際に合わせて植え込まれるものの双方を含むものである。したがって、高伸物1には、ヤシ等の種々の木や電柱の他に、基部が埋設などにより固定された立設ポールのような人工的なものも含まれる。このことは以下同様に適用される。2は砂地などの地盤、Xは津波の襲来する方向、Yは返し流の方向である。
この避難装置Aは、津波の襲来側である前側装置aと後側装置bとの組み合わせでなる。
尚、前記昇降用材4の横桟部分は、段板を有するタイプとされているが、ロッドやパイプ、アングル、ワイヤ等ロープ類などによる梯子桟でもよい。昇降用材4の縦桁は、丸や四角、アングルなどの金属、木質、プラスチックなどの部材を使用することができる他、ワイヤーその他のロープ類やリンクチェーンなどをも使用することがある。
また、昇降用材4の縦桁は、左右に一対設けられていたが、中央や側脇などに単一本通すタイプにすることもある。
さらに、高所避難部分6を高伸物1に装着してのち、同高所避難部分6からロープ梯子を複数列垂下して下端を地盤や高伸物1側に固定するかあるいはフリーにしたままにした避難装置も施工することができる。
前記避難装置Aは全体が金属製でなるが、全体を木材により作製したり、一部を金属製で他部を木材で作製する場合もある。例えば、津波負荷が想定される昇降用材4は金属製とし、高所避難部分6は木材で作製することもできる。
また、後側の昇降用材4は単一本であったが、左右一対のものにしてもよい。このことは、前側においてもいえる。したがって、昇降用材4の本数は、前後において限定されない。横向きに昇降用材4を設けてもよい。
さらに、図2の左上欄に示すように、昇降用材4の下端には、基板21を備えてアンカー19で固定したり埋め込み固定してもよい。この場合、昇降用材4の側面の筒体を介してアンカー19を打ち込むようにすることがある。
また、前記実施形態では、抱持体11を緩衝材13を介して高伸物1に抱持するようにしていたが、隙間を持たせて津波が来襲した際に初めて高伸物1に受担されるようにしてもよい。これによれば、高伸物1への損傷などがより効果的に防止される。
また、前記実施形態では、昇降用材4が津波襲来方向に平行な面上に設定されているが、例えば、図1でいうと上下方向に昇降用材4がくるようにしたり、斜め向きにくるようにしてもよい。すなわち、昇降用材4の方向性は上記に限定されない。
さらに、図1に仮想線で示すように、装置Aの外周囲には、杭22...と張りロープ23により避難する者を護る安全囲いを構成してもよい。この場合、通過口24を残して避難しやすいようにしておく。
また、高所避難部分6は、四角でなく円形にしたり他の多角形にすることもある。
さらに、前記昇降用材4は、簡易な梯子にしてもよい。
また、同昇降用材4は、図2のように前後に一対組み合わさっていたが、例えば、図2の左側のみあるいは右側のみでもよい。
さらに、前記緩衝部材17回りには、少なくとも津波が襲来側(返し流側も含む)の面に弾性質などの緩衝材を備えてもよい。この場合、廃棄タイヤを緩衝材にすることができる。
同実施形態の方法は、高伸物1の側脇に装置40を立設して連結や下部固定をすればよいので、施工が極く簡単かつ迅速に行える有利さがある。
また、同図に仮想線で示すように、実線の装置40の側脇部にハング部42を伸ばして高所避難部分39を広くするとともに同部分39が高伸物1に受担され得るようにしてもよい。ハング部42を連結部分として前記一対の装置40を連結するようにしてもよい。
さらに、装置40の昇降用材38間は補強部材43で継いでもよい。この補強部材43は高伸物1までも連結してもよい。44は埋め込み基礎体で、同基礎体44と昇降用材38間を連結して補強してもよい。こうした埋め込み基礎体44は、他の実施形態でも各所に使用できる。
また、前記実施形態では、昇降用材38と高所避難部分39とは一体ものであったが、高所避難部分39に昇降用材38をヒンジ結合して折り畳み搬送可能にしたり、現場で高所避難部分39と一対の昇降用材38とを連結するようにしてもよい。
さらに、階段部分38は埋め込み固定できる。
また、前記昇降用材38は一対で構成されていたが、その一方のみに高所避難部分39を付したものでもよい。この場合、高所避難部分39あるいは昇降用材38から他の支え脚を垂直等に垂下して支えるようにしてもよい。また、1本の昇降用材38に高所避難部分39を付したものの一対に高伸物1を介する両側に配して高伸物1にこれらを連結するようにしてもよい。
図5の実施形態は1列であったが2列あるいはそれ以上に広げて構成することができる。また、前記実施形態では、2本の高伸物1間での構成であったが、3本以上の高伸物1に関連付けて装置を構成することもできる。
図8は前記切欠64なしで高所避難部分67の外側部に高伸物1がくるようにしたものである。68は抱持体である。
また、図にCで示すように襲来してくる津波流Xを左右に切り分けるための流れ制御材を骨格の左右側面で避難ステージ757より低い面内に対応するように設けると被害が少なくなる。同流れ制御材C、Cは、避難ステージ757より高く達するように張ってもよい。避難ステージ757に避難した人を津波流Xからより確実に護ることができる。前記施設物は、六角形や八角形など他の多角錐状でもよい。
また、仮想線で示すように、中段には、避難ステージ757が設けられて登降手段758により地上から登降することができる。避難ステージ757は図17のように上下複数段に構成してもよい。また、同施設物の下回りの骨組みは、図17に仮想線で示すように、土砂やコンクリートなどの盛り基礎760で埋設してもよい。同盛り基礎は761のように高くしてその上面を避難ステージ762にしてもよい。これらの施設物の複数個を設置して相互を連結するようにしてもよい。
Claims (1)
- 立ち木や電柱、立設ポールなどの自然あるいは人工的な高伸物に受担させ得る高所避難部 分と、左右一対の縦桁と段板を有し前記縦桁間に渡された横桟部分および各縦桁上に立設 された昇降手摺とを有し前記高所避難部分に上端が接続され地盤に向けて斜め下向きに伸 びて下端基部が地盤に固定される斜め直線状階段である昇降用材とを備え、津波や洪水な どの災害発生時に昇降用材を通じて高所避難部分に避難可能とされた避難装置であって、 前記縦桁と昇降手摺の各下端基部および縦桁間の下端基部に位置する上下複数段の横桟部 分が、地盤に掘られた掘削穴内に延びて埋込固定されるように構成されている避難装置。
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