JP5027197B2 - 有機ケイ素化合物をベースとする架橋性材料 - Google Patents

有機ケイ素化合物をベースとする架橋性材料 Download PDF

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Description

本発明は、水の排除下に貯蔵可能であり、水が加わると室温で架橋してエラストマーを形成する、オキサルジアニリドおよび塩基性窒素を有するケイ素化合物を含む有機ケイ素化合物をベースとする架橋性材料、その製造方法ならびに該材料から製造された成形体に関する。
水の排除下に貯蔵可能であり、水が加わると室温で加硫してエラストマーを形成する一成分シーラントは公知である。これらの製品は、たとえば建築産業において大量に使用されている。該混合物のベースは、シリル基を末端基とするポリマーであり、これらは反応性の置換基、たとえばOH基または加水分解可能な基、たとえばアルコキシ基を有している。
特に透明な材料では、下地、たとえばプラスチックまたは金属への良好な付着性を同時に有する無色の製品を製造することは困難である。たとえばUS−B2 7,211,616号およびUS−A1 2003/0153671号には、UV吸収剤としてのベンゾトリアゾールおよび添加剤としてのアミノシランが記載されている。しかし、これらの材料は容易に黄変するか、もしくはその製造後にすでに黄色い。EP−A1 1873208号では、ベンゾフェノール、ベンゾトリアゾール、サリチレート、置換されたトリル化合物および金属キレートがUV吸収剤として言及されており、有利にはアミノシランは添加されない。これらの材料は、プラスチックおよび金属上で不十分な付着性が達成されるにすぎないという欠点を有する。アミノシランが添加される場合には、遅くとも該材料の貯蔵の間に黄変が生じる。
オキサルジアニリド自体は、すでに以前から公知であり、かつUV保護剤として水性ポリウレタン分散液、水性ポリカルバミド、ビニルポリマー、たとえばポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニルまたはポリメタクリル酸ビニル中で使用されている。
US−B2 7,211,616号 US−A1 2003/0153671号 EP−A1 1873208号
本発明の課題は、新規の有機ケイ素化合物をベースとする架橋性材料、その製造方法ならびに該材料から製造された成形体を提供することである。
上記課題は本発明により、
(A)式
A−[(CR1 2b−SiRa(OR23-ax (I)
[式中、
Aは、窒素、リン、酸素、硫黄、炭素またはカルボニル基を介して結合しているx価のポリマー基を表し、
Rは、同じであっても異なっていてもよく、かつ置換されていてもよい一価の炭化水素基を表し、
1は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい一価の炭化水素基を表し、該基は窒素、リン、酸素、硫黄またはカルボニル基を介して炭素原子に結合していてもよく、
2は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい一価の炭化水素基を表し、
xは、1〜10、有利には1、2または3、特に有利には1または2の整数を表し、
aは、0、1または2、有利には0または1であり、かつ
bは、1〜10、有利には1、2、3または4、特に有利には1、2または3の整数である]の化合物、
(B)塩基性窒素を有する有機ケイ素化合物および
(C)式
3−NH−C(=O)−C(=O)−NH−R3 (II)
[式中、
3は、同じであっても異なっていてもよく、かつ置換されていてもよい一価のフェニル基を表す]のオキサルジアニリド
を含有する架橋性材料により解決された。
有利には式(I)の化合物(A)は、そのつど数平均分子量2000g/モル〜100000g/モル、特に有利には5000g/モル〜50000g/モルを有する。
有利には基Rは、1〜18個の炭素原子を有する、置換されていてもよい一価の炭化水素基であり、特に有利にはアルキル基、ビニル基、3,3,3−トリフルオロプロプ−1−イル基およびフェニル基であり、特にメチル基である。
基Rの例は、アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、1−n−ブチル基、2−n−ブチル基、イソ−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソ−ペンチル基、ネオ−ペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、たとえばn−ヘキシル基、ヘプチル基、たとえばn−ヘプチル基、オクチル基、たとえばn−オクチル基、イソ−オクチル基および2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、たとえばn−ノニル基、デシル基、たとえばn−デシル基、ドデシル基、たとえばn−ドデシル基、オクタデシル基、たとえばn−オクタデシル基、シクロアルキル基、たとえばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基およびメチルシクロヘキシル基、アルケニル基、たとえばビニル基、1−プロペニル基および2−プロペニル基、アリール基、たとえばフェニル基、ナフチル基、アントリル基およびフェナントリル基、アルカリール基、たとえばo−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、キシリル基およびエチルフェニル基、およびアラルキル基、たとえばベンジル基、α−フェニルエチル基およびβ−フェニルエチル基である。
置換された基Rの例は、ハロゲンアルキル基、たとえば3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフルオロイソプロピル基およびヘプタフルオロイソプロピル基、ハロゲンアリール基、たとえばo−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基およびp−クロロフェニル基、および2−メトキシエチル基、2−メトキシプロピル基ならびに2−(2−メトキシエトキシ)エチル基である。
基R1の例は、水素原子、Rに関して記載した基、ならびに窒素、リン、酸素、硫黄、炭素またはカルボニル基を介して炭素原子に結合している、置換されていてもよい炭化水素基である。
有利には基R1は、水素原子であるか、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基であり、特に水素原子である。
基Aは有利には、ポリマー鎖として、ポリオキシアルキレン、たとえばポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−コポリマーおよびポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレン−コポリマー、炭化水素ポリマー、たとえばポリイソブチレンおよびポリイソブチレンとイソプレンとのコポリマー、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ビニルポリマーおよびポリカーボネートを有し、かつ
Figure 0005027197
を介して、基−[(CR1 2b−SiRa(OR23-a](式中、R′は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、またはRに関して記載したものを表す)に結合している有機ポリマー基である。
特に有利には、基Aは、−O−C(=O)−NH−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−O−、−O−CH2−C(OH)H−CH2−NR′−、−O−CH2−C(OH)H−CH2−S−、−O−CH2−C(OH)H−CH2−C(=O)−または−O−CH2−C(OH)H−CH2−O−を介して、基−[(CR1 2b−SiRa(OR23-a](式中、R′は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、またはRに関して記載したものを表す)に結合しているポリオキシアルキレン基およびポリアクリレート基であり、特にポリオキシアルキレン基である。
基Aが、ポリオキシアルキレン基A1である場合、該基は有利には式
−R7−O− (III)
[式中、
7は、同じであっても異なっていてもよく、かつ1〜12個の炭素原子を有する、線状または分枝鎖状であってもよく、置換されていてもよい二価の基を表す]の繰り返し単位を有する。
ポリオキシアルキレン基A1は、そのつど繰返単位の総数に対して、式(III)の繰返単位を有利には少なくとも50%、特に有利には少なくとも70%有する。
式(III)の繰返単位に加えて、基A1は更に別の単位、たとえばアミド単位、尿素単位、ウレタン単位、チオウレタン単位、アルキレン単位、アリーレン単位、エステル単位、カーボネート単位、イミド単位またはイミン単位を有していてもよい。
基R7の例は、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH(−CH2−CH3)−、−CH(CH3)−CH(CH3)−、−CH2−CH2−CH2−CH2−および−CH2−C(CH32−である。
有利には基R7は、1〜4個の炭素原子を有する、置換されていてもよい二価の炭化水素基であり、特に有利には1〜4個の炭素原子を有する二価の炭化水素基、とりわけ有利には−CH2−CH2−および−CH2−CH(CH3)−、ことには−CH2−CH(CH3)である。
基Aが、ポリアクリレート基A2である場合、該基は有利には式
−CH2−C(R8)(COOR9)− (IV)
[式中、
8は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子またはメチル基を表し、かつ
9は、同じであっても異なっていてもよく、かつ置換されていてもよい一価の炭化水素基を表す]の繰返単位を有する。
基A2は、そのつど繰返単位の総数に対して式(IV)の繰返単位を有利には少なくとも50%、特に有利には少なくとも70%有する。
式(IV)の繰返単位に加えて、基A2は、更に別の基、たとえばスチレン単位、ペルフルオロエチレン単位、マレイン酸単位またはこれらのモノエステルもしくはジエステル、またはこれらの誘導体、たとえばマレイミド、フマル酸単位またはこれらのモノエステルもしくはジエステル、ニトリル単位、ビニルエステル単位、たとえばビニルアセテート単位またはビニルラウレート単位、アルケン単位、たとえばエチレン単位、プロピレン単位またはオクチレン単位、共役ジエン単位、たとえばブタジエン単位またはイソプレン単位、塩化ビニル単位、塩化ビニリデン単位、塩化アリル単位またはアリルアルコール単位を有していてもよい。ポリマー化学において慣用されている用語に従って、これらの単位は部分的に重合法において使用されるモノマーに従って挙げられているが、これは当業者に公知である。
基R9の例は、基Rに関して記載した例である。
有利には基R9は、1〜30個の炭素原子を有する、特に有利には1〜20個の炭素原子を有する、置換されていてもよい炭化水素基である。
式(IV)の繰り返し単位の例は、
Figure 0005027197
Figure 0005027197
であり、その際、Phは、フェニル基であり、CycloHexylは、シクロヘキシル基であり、かつGlycidylは、グリシジル基であり、かつx′は、1〜10の数である。
式(IV)の繰返単位として
Figure 0005027197
が特に有利であり、その際、CycloHexylは、シクロヘキシル基である。
有利には基A、特に有利にはポリオキシアルキレン基A1は、式
−NR10−C(=O)− (V)
[その際、
10は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい一価の炭化水素基を表す]の単位を有する。
基R10の例は、水素原子であるか、基Rに関して記載した例である。
有利には、基R10は、水素原子であるか、または1〜12個の炭素原子を有する、置換されていてもよい炭化水素基であり、特に有利には水素原子であるか、または1〜6個の炭素原子を有する炭化水素基である。
基R2の例は、水素原子であるか、または基Rに関して記載した例である。
有利には基R2は、水素原子であるか、または1〜12個の炭素原子を有するアルキル基、特に有利には1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ことにはメチル基およびエチル基である。
成分(A)の例は、トリス−(オルガニルオキシ)シリルアルキル基またはビス−(オルガニルオキシ)−メチル−シリルアルキル基を有する有機ポリマー、たとえばポリアクリレート、ビニルポリマー、ポリウレタンおよびポリグリコールであり、これらは線状であっても分枝鎖状であってもよい。これらのポリマーの製造は、公知の方法により、たとえば付加反応、たとえばヒドロシリル化、マイケル付加反応、ディールス・アルダー付加反応、エポキシドへの、もしくは活性な水素を有する反応性の基、たとえばアミン、アミド、ヒドロキシル基もしくはメルカプト基へのイソシアネートの付加反応、活性な水素を有する反応性の基、たとえばアミン、カルボニル基、フェノールまたはメルカプト基へのエポキシドの付加反応、ならびにカルボニル基へのアジリジンの付加反応、ビニルポリマーへのビニルシランのグラフト、またはビニルシランおよび/またはメタクリルオキシプロピルシランおよび/またはメタクリルオキシメチルシランと、有機二重結合を有するモノマーとの共重合により行うことができ、その際、ニトロキシル制御されたCFRP法、ATRP法またはRAFT法による制御された遊離基重合を適用することにより、狭い分子量分布を有するポリマーを製造することができ、該ポリマーは重合する基にシリル基を有している。これらの製造法は場合により相互に組み合わせることができる。
あるいはまた成分(A)として、たとえばEP−B1 1370602に記載されているようなシロキサンブロックと有機ポリマーとからなるコポリマーを使用することもでき、その開示内容を本願の開示内容とする。
本発明により使用されるポリマー(A)は、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよく、これらはそのつど線状もしくは分枝鎖状であってもよい。この場合、成分(A)は、基−[(CR1 2b−SiRa(OR23-a]を、ポリマーの任意の箇所に、たとえば鎖中および/または末端に有していてよい。
本発明により使用される成分(A)は、そのつど25℃で、有利には100〜1000000mPas、特に有利には1000〜350000mPasの粘度を有する。
成分(A)は、市販の製品であるか、もしくは化学において慣用の方法で製造することができる。
有利には成分(B)は、式
12 klSi(OR13m(4-k-l-m)/2 (VI)
[式中、
12は、同じであっても異なっていてもよく、かつ塩基性窒素を含んでいない、置換されていてもよい一価のSiC結合有機基を表し、
13は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい炭化水素基を表し、
Dは、同じであっても異なっていてもよく、かつ塩基性窒素を有する一価のSi結合基を表し、
kは、0、1、2または3であり、
lは、0、1、2、3または4であり、かつ
mは、0、1、2または3であり、
ただしその際、k+l+mの合計は、4以下であり、かつ1分子あたり少なくとも1の基Dが存在している]の単位を有する有機ケイ素化合物である。
基R12の例は、Rに関して記載した例である。
基R12は、有利には1〜18個の炭素原子を有する炭化水素基であり、その際、メチル基、エチル基およびn−プロピル基は特に有利であり、特にメチル基である。
置換されていてもよい炭化水素基R13の例は、基R2に関して記載した例である。
基R13は、有利には水素原子であるか、または1〜18個の炭素原子を有し、窒素および酸素により置換されていてもよい炭化水素基、特に有利には水素原子、および1〜3個の炭素原子を有する炭化水素基であり、特に水素原子、メチル基およびエチル基である。
基Dの例は、式H2N(CH22−、H2N(CH23−、H2N(CH22NH(CH22−、H2N(CH22NH(CH23−、H2N(CH22NH(CH22NH(CH23−、H3CNH(CH23−、C25NH(CH23−、H3CNH(CH22−、C25NH(CH22−、H2N(CH24−、H2(CH25−、H(NHCH2CH23−、C49NH(CH22NH(CH22−、シクロ−C611NH(CH23−、シクロ−C611NH(CH22−、(CH32N(CH23−、(CH32N(CH22−、(C252N(CH23−、シクロ−C611NH−、CH3CH2CH(CH3)NH−および(C252N(CH22−ならびに上記の第一級アミノ基と、第一級アミノ基に対して反応性の二重結合またはエポキシド基を有する化合物との反応生成物である。
有利には基Dは、H2N(CH23−、H2N(CH22NH(CH23−、H3CNH(CH23−、C25NH(CH23−、シクロ−C611NH−、CH3CH2CH(CH3)NH−およびシクロ−C611NH(CH23−基、ならびに上記の第一級アミノ基と、第一級アミノ基に対して反応性の二重結合またはエポキシド基を有する化合物との反応生成物であり、その際、H2N(CH23−、H2N(CH22NH(CH23−、H3CNH(CH23−、C25NH(CH23−、シクロ−C611NH−、CH3CH2CH(CH3)NH−およびシクロ−C611NH(CH23−基が特に有利であり、特にH2N(CH23−、H2N(CH22NH(CH23−およびシクロ−C611NH(CH23−基である。
本発明により使用される有機ケイ素化合物(B)は、シラン、つまりk+l+m=4を有する式(VI)の化合物であっても、シロキサン、つまりk+l+m≦3を有する式(VI)の単位を有する化合物であってもよい。本発明により使用される有機ケイ素化合物が、オルガノポリシロキサンである場合、式(VI)の単位からなるものが有利である。
式(VI)の単位を有する有機ケイ素化合物がシランである場合、kは有利には0、1または2、特に有利には0または1であり、lは有利には1または2であり、特に有利には1であり、かつmは有利には1、2または3であり、特に有利には2または3であるが、ただし、k+l+mの合計は4である。
本発明により場合により使用される式(VI)のシランの例は、
Figure 0005027197
ならびにそのつどのこれらの部分加水分解物が特に有利である。
式(VI)の単位を有する有機ケイ素化合物が、オルガノポリシロキサンである場合、kの平均値は、有利には0.5〜2.5であり、特に有利には1.4〜2.0であり、lの平均値は有利には0.01〜1.0であり、特に有利には0.01〜0.6であり、かつmの平均値は、有利には0〜2.0であり、特に有利には0〜0.2であるが、ただし、k、lおよびmの合計は、3以下である。
本発明により場合により使用される、式(VI)の単位を有するシロキサンの例は、
Figure 0005027197
Figure 0005027197
である。
有利には成分(B)は、
Figure 0005027197
である。
成分(B)の別の例は、上記の第一級アミノ基を有するシランまたはシロキサンと、第一級アミノ基に対して反応性の二重結合またはエポキシド基を有する化合物との、窒素の塩基性特性の維持下での反応生成物である。反応性二重結合を有する化合物の例は、(3−メタクリルオキシプロピル)−トリメトキシシラン、(3−メタクリルオキシプロピル)−トリエトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)−トリメトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)−トリエトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)−メチルジメトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)−メチルジエトキシシラン、アクリロニトリル、1,6−ヘキサンジオール−ジアクリレート、1,6−ヘキサンジイルビス−[オキシ−(2−ヒドロキシ−3,1−プロパンジイル)]ビスアクリレートおよびマレイン酸ジエチルエステルである。エポキシド基を有する化合物の例は、3−グリシドキシプロピル−トリメトキシシラン、3−グリシドキシオキシプロピル−トリメトキシシラン、グリシジル−イソブチルエーテル、エポキシ化大豆油、o−クレシルグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシドエーテル、1,4−ブタンジオール−ジグリシドエーテルである。これらの反応生成物は、そのままで直接に本発明による材料を製造する際に使用することができる。あるいはまた、これらの反応生成物を本発明による材料中で、該材料を製造するための第一級アミノ基を有するシランまたはシロキサンならびに、第一級アミノ基に対して反応性の二重結合またはエポキシド基を有する化合物とを使用することによって、はじめて生じさせることもできる。
成分(B)は、市販の製品であるか、もしくは化学において慣用の方法により製造することができる。
本発明による材料中は、成分(B)を、そのつど成分(A)100質量部に対して、有利には0.001〜10質量部、特に有利には0.01〜5質量部、特に0.05〜2質量部の量で含有している。
有利には基R3は、フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基またはアルキル(アルコキシ)フェニル基であり、その際、アルキル基およびアルコキシ基は、フェニル環の任意の位置に存在していてよい。
特に有利には基R3は、フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基またはアルキル(アルコキシ)フェニル基であり、その際、アルキル基およびアルコキシ基はそのつど1〜18個の炭素原子を有しており、かつフェニル環の任意の位置に存在していてよい。
基R3の例は、フェニル基、2−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−イソデシルフェニル基および5−(t−ブチル)−2−エトキシフェニル基である。
有利には本発明により使用される化合物(C)は、N−(2−エトキシフェニル)−N′−(2−エチルフェニル)−エチル−エンジアミド(CAS:23949−66−8)、N,N′−ジフェニル−エチレンジアミド(CAS620−81−5)、N−(5−(1,1−ジメチルエチル)−2−エトキシフェニル)−N′−(2−エチルフェニル)−エチレンジアミド(CAS35001−52−6)およびN−(2−エトキシ−フェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ(CAS82493−14−9)であり、その際、N−(2−エトキシフェニル)−N′−(2−エチルフェニル)−エチレンジアミド(CAS:23949−66−8)およびN−(2−エトキシフェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ(CAS82493−14−9)が特に有利である。
本発明による材料は、成分(C)を、そのつど成分(A)100質量部に対して、有利には0.01〜10質量部、特に有利には0.05〜5質量部、特に0.1〜3質量部含有している。
本発明により使用される成分(C)は、市販の製品であるか、もしくは化学において慣用の方法により製造することができる。
さらに本発明による材料は、従来、架橋性材料中で使用されていた全ての成分、たとえば架橋剤(D)、可塑剤(E)、充填剤(F)、カップリング剤(G)、有機溶剤(H)、触媒(K)および添加剤(L)を含有していてもよく、その際、(D)、(E)および(G)は成分(A)および(B)とは異なっている。
本発明による材料中で場合により使用される架橋剤(D)は、従来公知の、少なくとも2の縮合可能な基を有する任意の架橋剤であってよく、たとえば成分(A)および成分(B)とは異なる、少なくとも2のオルガニルオキシ基を有するシランおよびシロキサンであってよい。
有利には本発明による材料中で場合により使用される架橋剤(D)は、シロキサン架橋剤およびシラン架橋剤、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピルシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、1,1,1−トリメチル−3−ジメトキシ−3−ビニルジシロキサン、1,1,1−トリメチル−3−エトキシ−3−メトキシ−3−ビニル−ジシロキサン、1,1,1−トリメチル−3−トリメトキシ−ジシロキサン、1,1,1−トリメチル−3−ジエトキシ−3−ビニル−ジシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3,3−ジメトキシ−トリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3,3−ジエトキシ−トリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−エトキシ−3−メトキシ−トリシロキサン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルエトキシメトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリメトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)−メチルジエトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)トリメトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)トリメトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)トリエトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)メチルジメトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)メチルジエトキシシラン、(N−モルホリノメチル)−トリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルメチル)−O−メチル−カルバメート、N−(メチルジメトキシシリルメチル)−O−メチル−カルバメート、3−シアノプロピルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、3−(グリシドキシ)プロピルトリエトキシシラン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、プロピルトリアセトキシシラン、ジ−t−ブトキシジアセトキシシラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシモ)シランおよびビニルトリル(メチルエチルケトキシモ)シラン、テトラキス−(メチルエチルケトキシモ)シラン、ビス(N−メチルベンズアミド)エトキシ−メチルシラン、メチルトリス−(プロペニルオキシ)シラン、ビニルトリス−(プロペニルオキシ)シラン、ならびにこれらの部分加水分解物であり、これらは場合により共加水分解により、たとえばメチルトリメトキシシランおよびジメチルジメトキシシランの共加水分解により製造することもできる。
特に有利には、架橋剤(D)は、ビニルトリメトキシシラン、1,1,1−トリメチル−3−ジメトキシ−3−ビニル−ジシロキサン、N−(トリメトキシシリルメチル)−O−メチル−カルバメートおよびN−(メチルジメトキシシリルメチル)−O−メチルカルバメートならびにこれらの部分加水分解物である。
本発明による材料中で場合により使用される架橋剤(D)は、市販の製品であるか、もしくはケイ素化学において公知の方法により製造することができる。
本発明による材料が、架橋剤(D)を含有している場合、その量は、そのつど成分(A)100質量部に対して、有利には0.1〜10質量部、特に有利には0.5〜3質量部である。有利には本発明による材料は架橋剤(D)を含有している。
本発明による材料中で場合により使用される可塑剤(E)は、成分(A)、成分(B)および成分(D)とは異なる従来公知の任意の可塑剤であってよい。
可塑剤(E)の例は、室温で液状の、トリメチルシロキシ基により末端がブロックされている、特に25℃で50〜1000mPasの範囲の粘度を有するジメチルポリシロキサンであり、ならびに高沸点炭化水素、たとえばパラフィン油、ジアルキルベンゼン、ジアルキルナフタリンまたはナフテン単位およびパラフィン単位からなる鉱油、置換されていてもよいポリグリコール、特にポリプロピレングリコール、高沸点エステル、たとえばフタル酸エステル、クエン酸エステルまたはジカルボン酸のジエステル、液状ポリエステル、ポリアクリレートまたはポリメタクリレートならびにアルキルスルホン酸エステルである。
本発明による材料が、可塑剤(E)を含有している場合、これはそのつど成分(A)100質量部に対して、有利には1〜300質量部、特に有利には10〜200質量部、特に20〜100質量部の量である。本発明による材料は、有利には可塑剤(E)を含有している。
本発明による材料中で場合により使用される充填剤(F)は、従来公知の任意の充填剤であってよい。
充填剤(F)の例は、非強化充填剤、つまり50m2/gのBET表面積を有する充填剤、たとえば石英、ケイソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ゼオライト、金属酸化物粉末、たとえば酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄もしくは酸化亜鉛もしくはこれらの混合酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化硼素、ガラス粉末およびプラスチック粉末、たとえばポリアクリロニトリル粉末、強化充填剤、つまり50m2/gより高いBET表面積を有する充填剤、たとえば熱分解法により製造されたケイ酸、沈降ケイ酸、沈降白亜、カーボンブラック、たとえばファーネスブラックおよびアセチレンブラックおよびBET表面積の高いケイ素−アルミニウム−混合酸化物、中空状の充填剤、たとえばセラミックマイクロ球、たとえば商品名Zeeospheres(登録商標)で3M Deutschland GmbH(D−Neuss)から得られるもの、弾性プラスチック球、たとえば商品名EXPANCEL(登録商標)でAKZO NOBEL(Expancel in Sundvall、スエーデン在)から得られるもの、またはガラス球、繊維状充填剤、たとえばアスベストならびにプラスチック繊維である。前記の充填剤は、たとえばオルガノシランもしくはオルガノシロキサンによる、またはステアリン酸による処理によって、あるいはヒドロキシル基をアルコキシ基へとエーテル化することによって疎水化されていてもよい。
有利には本発明による材料中で場合により使用される充填剤(F)はほぼ無水である。これはたとえば、充填剤(F)を低圧で50℃〜1500℃の温度に加熱するか、またはマイクロ波により処理することによって行うことができ、その際、これらの方法を任意で組み合わせることも可能である。
場合により使用される充填剤(F)は、有利に1質量%、特に有利には0.5質量%より低い水分含有率を有する。
場合により使用される充填剤(F)は、有利には疎水性の熱分解法ケイ酸、二酸化ケイ素および/または酸化アルミニウムにより被覆された、ルチル変態もしくはアナターゼ変態からなる二酸化チタン、カーボンブラック、および沈降もしくは粉砕された炭酸カルシウムであり、特に有利であるのは疎水性の熱分解法ケイ酸および沈降もしくは粉砕された炭酸カルシウムである。
本発明による材料が充填剤(F)を含有している場合、これはそのつど成分(A)100質量部に対して有利には1〜300質量部、特に有利には1〜200質量部、特に5〜200質量部の量である。本発明による材料は、有利には充填剤(F)を含有している。
本発明による材料中で場合により使用されるカップリング剤(G)は、成分(A)、成分(B)、成分(D)および成分(E)とは異なる、従来公知の任意のカップリング剤であってよい。
本発明による材料中で使用されるカップリング剤(G)の例は、有機化合物、シランおよび官能基、たとえばエポキシ基、グリシドキシプロピル基、アミノ基、アミド基、メルカプト基、カルボキシル基、無水物基またはメタクリルオキシプロピル基を有するオルガノポリシロキサン、ならびにテトラアルコキシシランおよびT基もしくはQ基を有するシロキサンであり、これらは場合によりアルコキシ基を有していてもよい。しかしすでに別の成分、たとえば成分(A)、(B)、(D)または(E)が前記の官能基を有している場合、カップリング剤(G)の添加は断念することができる。
本発明による材料が、カップリング剤(G)を含有している場合、これはそのつど成分(A)100質量部に対して、有利には0.1〜50質量部、特に有利には0.5〜20質量部、ことには1〜10質量部の量である。本発明による材料は、有利にはカップリング剤(G)を含有している。
場合により使用される有機溶剤(H)として、従来公知の全ての有機溶剤を使用することができる。
有機溶剤(H)の例は、5質量%より低い、特に1質量%より低い含水率を有する有機溶剤、たとえばアルコール、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール、1,2−プロパンジオール、ケトン、たとえばアセトンまたはシクロヘキサノン、メチルエチルケトキシム、エステル、たとえばブチルアセテート、エチルオレエート、ジエチルアジペート、プロピレンカーボネート、トリエチルホスフェート、グリセリントリアセテートまたはジメチルフタレート、エーテル、たとえばジプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフランまたはブトキシエトキシエチルアセテート、アミド、たとえばN,N−ジメチルアセトアミドまたはN,N−ジメチルホルムアミド、スルホキシド、たとえばジメチルスルホキシド、ピロリドン、たとえばN−メチル−2−ピロリドンまたはN−オクチル−2−ピロリドン、炭化水素、たとえばヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、ドデカン、ハロゲン化炭化水素、たとえばトリクロロエタンまたはジフルオロテトラクロロエタン、芳香族化合物、たとえばアルキルナフテンまたはアルキンベンゼンである。
本発明による材料が、有機溶剤(H)を含有している場合は、そのつど成分(A)100質量部に対して有利には0.1〜10質量部、特に有利には0.2〜5質量部、ことには0.5〜2質量部の量である。本発明による材料は有利には有機溶剤(H)を含有している。
場合により使用される触媒(K)として、従来公知の全ての縮合触媒を使用することができる。
縮合触媒(K)の例は、従来公知のチタン化合物、たとえばテトラ−t−ブチル−オルトチタネート、チタン(IV)−ビス−(エチルアセトアセタト)−ジイソブトキシド、チタン(IV)−ビス−(エチルアセトアセタト)−ジメトキシド、チタン(IV)−ビス−(エチルアセトアセタト)−ジエトキシド、チタン(IV)−ビス−(エチルアセトアセタト)−モノエトキシド−モノメトキシドまたはチタン(IV)−ビス−(エチルアセトアセタト)−ジイソプロポキシドおよび有機スズ化合物、たとえばジ−n−ブチル−スズジラウレート、ジ−n−ブチルスズジアセテート、ジ−n−ブチルスズオキシド、ジ−n−ブチルスズジネオデカノエート、ジ−n−ブチルスズジアセチルアセトネート、ジ−n−ブチルスズマレエート、ジ−n−オクチルスズジアセテート、ジ−n−オクチルスズジラウレート、ジ−n−オクチルスズオキシド、ジ−n−オクチルスズマレエート、ジ−n−オクチルスズ−ジ(2−エチル)ヘキサノエート、ジ−n−オクチルスズネオデカノエート、ジ−n−オクチルスズイソデカノエートおよびこれらの部分加水分解物およびこれらの化合物または部分加水分解物と、アルコキシシラン、たとえばテトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリエトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリメトキシシランとの反応生成物またはこれらの縮合生成物または共縮合生成物、エステル、たとえばフタル酸ジイソデシルエステル、フタル酸ジ−n−オクチルエステル、またはフタル酸ジイソデシルエステル、ならびにチタン化合物またはスズ化合物とホスホン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸モノエステルまたは燐酸モノエステルもしくはジエステルの混合物または反応生成物である。
更に、縮合触媒(K)として、ルイス酸、たとえば四塩化チタン、四塩化ケイ素、四フッ化ケイ素、t−ブチルトリクロロゲルマニウム、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、三フッ化ホウ素、ならびにこれらとアミン、たとえばエチルアミン、エーテル、たとえばジエチルエーテルまたはアルコール、たとえばメタノール、エタノールまたはイソプロパノールとの付加生成物を使用することもできる。
更に縮合触媒(K)として、B−OH、C(O)−OH、S(O)2−OHおよび/またはP(O)−OH基を有する酸、ならびにHF、HCl、HBrまたはHIを使用することもできる。これらの酸の例は、カルボン酸、ホウ酸、ボロン酸、ボリン酸、スルホン酸、燐酸、ホスホン酸およびホスフィン酸またはこれらの縮合生成物または共縮合生成物、ならびにこれらとアルコール、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、t−ブタノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、シクロヘキサノール、n−オクチルアルコール、ラウリルアルコールとのモノエステル、ジエステルまたはトリエステル、シラノール、たとえばトリメチルシラノール、メチルジメトキシシラノールまたはトリエトキシシラノールとのモノエステル、ジエステルまたはトリエステルである。その例は、n−オクタン酸、ネオデカン酸、オレイン酸、アジピン酸モノエチルエステル、マロン酸モノエチルエステル、ホウ酸モノオクチルエステル、ホウ酸ジイソデシルエステル、ブチルボロン酸、ジブチルボリン酸アミンエチルエステル、オクチルスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、オクチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、オクチルホスホン酸、オクチルホスホン酸モノメチルエステル、オクチルホスホン酸モノトリメチルシリルエステル、ラウリルホスホン酸、ビニルホスホン酸およびジイソオクチルホスフィン酸である。
更に、縮合触媒(K)として、塩基、特に、塩基性窒素またはリンを含有する化合物を使用することもできる。その例は、アミン、ヒドラジン、アミジン、グアニジン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシドまたはテトラアルキルホスホニウムヒドロキシドである。その例は、エチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリイソオクチルアミン、トリオクチルアミン、メチルジオクチルアミン、N−ジエチルアミノ−3−プロピルアミン、1−o−トリルビグアニド、テトラメチルグアニジン、ブチルグアニジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−オン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]−デセ−5−エン、メチル−1,5,7−トリアザビシクロ−[4.4.0]−デセ−5−エン、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドおよびテトラブチルホスホニウムヒドロキシドである。
上記の触媒の共同作用の組み合わせによって、Si−ORの加水分解に対する、および/またはSi−OHの縮合反応に対する触媒作用は、Si−OHまたはSi−ORによって著しく促進され、ひいては硬化を促進するか、または触媒の量を低減することができる。
可能な共同作用の組み合わせは、酸と塩基、ルイス酸と塩基、および上記のスズ化合物と塩基である。
有利には場合により使用される触媒(K)は、チタン化合物、有機スズ化合物、有機塩基および有機塩基とC(O)−OHおよび/またはP(O)−OH基を有する酸であり、その際、有機スズ化合物が特に有利である。
場合により使用される成分(K)は、市販の製品であるか、もしくは化学において慣用の方法により製造することができる。
本発明による材料は、成分(K)を、そのつど成分(A)100質量部に対して、有利には0.0001〜5質量部、特に有利には0.001〜3質量部、特に0.005〜2質量部の量で含有している。本発明による材料は、有利には触媒(K)を含有している。
本発明による材料中で場合により使用される添加剤(L)は、従来公知の任意の添加剤であってよい。
添加剤(L)の例は、顔料、着色剤、香料、酸化防止剤、たとえば立体障害フェノール、たとえば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール(BHT)、1,6−ヘキサメチレン−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2′−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、6,6′−ジ−t−ブチル−2,2′−チオジ−p−クレゾール、(2,4,6−トリオキソ−1,3,5−トリアジン−1,3,5(2H,4H,6H)−トリイル)トリエチレン−トリス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシチレン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル−アクリレート、C7〜C9−分枝鎖状アルキル−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート、チオジエチレン−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリトリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチレン)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート、1,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)ヒドラジン、4,4′−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、CAS番号68610−51−5の立体障害フェノールを有するポリマーおよび2,2′−メチレン−ビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]またはビタミンE、殺菌剤、たとえばイソチアゾリノン、特にn−2−オクチル−2H−イソチアゾリン−3−オン、n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンまたは4,5−ジクロロ−2−オクチル−3(2H)−イソチアゾリン−3−オン、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、チアベンダゾール、カルベンダジム、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン、4−オキシド、ベンズチオフェン−2−シクロヘキシルカルボキサミド−S,S−ジオキシド、2−チアゾール−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール、銀含有担体物質またはナノ銀、トリアゾール誘導体、たとえばテブコナゾールまたは2種類もしくは3種類の作用物質の組み合わせ、電気的な特性に影響を与えるための添加剤、たとえば導電性カーボンブラック、防炎剤、光安定剤、たとえばベンゾトリアゾール誘導体、たとえば2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1,1−ジメチルエチル)−4−メチル−フェノール、2,2′−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンゾキサジン−4−オン)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−s−ブチル−5−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレン−ビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)4−メチル−6−ドデシルフェノール、2,4−ジ−t−ブチル−6(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、ホルムアミジン、たとえばエチル−4−[[(メチルフェニルアミノ)メチレン]アミノ]−ベンゾエート、ナノ金属酸化物、たとえばチタン、鉄および亜鉛のナノ金属酸化物(この場合、チタンの酸化物は、酸化ケイ素および/または酸化アルミニウムにより被覆されている)、ヒドロキシフェニルトリアジン、たとえば2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)−オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−{3−[(2−エチルヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシプロポキシ}フェノールおよびイソオクチル−2−[4−[4,6−ビス[(1,1′−ビフェニル)−4−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル]−3−ヒドロキシフェノキシ]プロパノエート、たとえばラジカル捕捉剤、たとえば立体障害アミン(HALS)、たとえばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン−N,N′−[1,2−エタン−ジイル−ビス[[[4,6−ビス−[ブチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]イミノ]−3,1−プロパンジイル]]、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル、C1221およびC18−不飽和脂肪酸のエステル、CAS番号65447−77−0のポリマーHALS、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2,5−ピロリジンジオン、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]−ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]、ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチル−ブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]−1,6−ヘキサンジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]]、メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、1−エチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−スクシネート−ポリエステル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−オクチルオキシ−4−ピペリジル)セバケートおよびCAS番号192268−64−7のポリマーHALS、被膜形成時間を延長するための添加剤、たとえばSiC結合メルカプトアルキル基を有するシラン、セル形成剤、たとえばアゾジカルボンアミド、熱安定性、たとえばトリイソデシルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトまたはジイソデシルフェニルホスフィット、いわゆるスカベンジャー、たとえばSi−N含有シラザンまたはシリルアミドおよびチキソトロープ剤、たとえばアミドワックスまたは水素化ひまし油である。
本発明による材料が添加剤(L)を含有している場合、これは有利には顔料、着色剤、酸化防止剤、殺菌剤、ラジカル捕捉剤およびチキソトロープ剤であり、特に有利には顔料、殺菌剤、ラジカル捕捉剤およびチキソトロープ剤である。
本発明による材料が添加剤(L)を含有している場合、そのつど成分(A)100質量部に対して有利には0.01〜20質量部、特に有利には0.05〜10質量部、特に0.1〜5質量部の量である。本発明による材料は有利には添加剤(L)を含有している。
特に有利には、本発明による材料は、
(A)式(I)の化合物、
(B)塩基性窒素を有する、式(VI)の単位を有する有機ケイ素化合物、
(C)式(II)のオキサルジアニリド、
(D)架橋剤、
場合により
(E)可塑剤、
場合により
(F)充填剤、
場合により
(G)カップリング剤、
場合により
(H)有機溶剤、
場合により
(K)触媒および
場合により
(L)添加剤
を使用して製造することができる。
特に本発明による材料は、成分(A)〜(L)以外に、別の成分を含有していない。
本発明による材料は、有利には高粘性ないしペースト状の材料である。
本発明による材料を調製するために、全ての成分を任意の順序で相互に混合することができる。この混合は、室温および周囲圧力で、つまり約900〜1100hPaで行うことができる。あるいはまた所望の場合には、この混合は、比較的高い温度で、たとえば35〜135℃の範囲の温度で行うことができる。更に、断続的にまたは連続的に減圧下で、たとえば30〜500hPaの絶対圧で混合して揮発性化合物および/または空気を除去することも可能である。
より良好な分散のために、特に添加量が少ない場合、もしくは固体の場合には、個々の成分を液体、たとえば架橋剤(D)、可塑剤(E)または有機溶剤(H)により希釈するか、もしくは溶解することが有利な場合もある。あるいはまた、特に固体の場合には、液体中に、場合により適切な充填剤および粉砕助剤、たとえば硫酸バリウム、熱分解法により製造されたケイ酸または炭酸カルシウムを添加して分散させることもできる。液体として、分散すべき固体がその中で溶解しないか、または完全には溶解しない全ての液体が適切である。このような液体の例は、成分(D)、(E)および有機溶剤(H)である。分散液は適切な装置、たとえばボールミルおよび/または3本ロール練り機を用いて、製造することができる。分散液中で分散すべき固体の平均粒径は、有利には0.1〜100μmの範囲、特に有利には0.5〜50μmの範囲である。
所望の場合には、個々の成分、特に液状の物質を、本発明による材料の製造の際にカプセル封入された形で使用することもできるが、しかしこれは有利ではない。その際に液状の物質は固体の材料により包囲されており、その放出は拡散および/または空中湿分との接触および/または酸素との接触および/または電磁波、たとえばUV線もしくはマイクロ波の作用により、または音波、たとえば超音波により行われる。
あるいはまた、特に液状の物質の場合、これらを活性の表面に結合させて添加することもできるが、これは有利ではない。このような担体材料は、10m2/gを上回るBET表面積を有する物質、たとえば親水性もしくは疎水性表面を有する熱分解法ケイ酸、沈降ケイ酸、被覆されていない、もしくは被覆された(たとえばステアリン酸)表面を有する沈降炭酸カルシウム、カーボンブラック、たとえばファーネスブラックおよびアセチレンブラックおよびBET表面積の高いケイ素−アルミニウム混合酸化物、繊維状の充填剤、たとえばアスベスト、ならびにプラスチック繊維、小さい分子が細孔および/または中間層に堆積することができる物質、たとえばアルミナ、たとえばケイ酸アルミニウム、ケイソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ゼオライトまたはポリマー担体であり、これは適切な製造法、たとえば懸濁重合により、モノマー、たとえばアクリル酸エステルまたはスチレン、および適切な架橋剤、たとえばジビニルベンゼンまたは脂肪族ジエンから共重合により、ミクロ孔が生じるように製造するか、または不活性材料、たとえばイソパラフィンを添加することによりマクロ孔が生じるように製造することができる。
有利には個々の成分の本発明による混合は、水を十分に排除して行う。
本発明による材料の個々の成分は、そのつどこのような成分の1つの種類であっても、このような成分の少なくとも2種類の異なった種類からなる混合物であってもよい。
本発明による材料の架橋のためには、空気の通常の水分含有率で十分である。本発明による材料の架橋は有利には室温で行う。これは、所望の場合には、室温よりも高いか、もしくは低い温度で、たとえば−5℃〜15℃で、または30℃〜50℃で行うか、かつ/または空気の通常の水分含有率で水の濃度を高めながら実施することができる。
有利には架橋は100〜1100hPaの圧力で、特に周囲雰囲気の圧力で、つまり約900〜1100hPaで実施する。
本発明のもう1つの対照は、本発明による材料を架橋させることにより製造される成形体である。
本発明による材料は、従来、水の排除下で貯蔵可能であり、水が加わると室温で架橋してエラストマーとなる材料のために使用することができる全ての使用目的のために使用することができる。
従って本発明による材料は、たとえば建築物、陸上車両、水上/水中車両および航空機の垂直な継ぎ目を含む継ぎ目、および類似の、たとえば10〜40mmの幅のすき間を有する空間のためのシーラントとして、または窓構造における、もしくはガラス戸棚を製造する際の接着剤もしくはパテ材料として、ならびにたとえば保護用被覆を製造するために、またはスリップを防止する被覆、ゴム弾性成形体を製造するために、ならびに電気デバイスもしくは電子デバイスの絶縁のための適切である。
本発明による材料は、容易に製造することができるという利点を有する。
本発明による縮合架橋性材料およびここから製造される成形体は、UV抵抗性であり、かつ黄変しないか、もしくはわずかに黄変するにすぎないという利点を有する。
更に本発明による材料は、貯蔵の際に黄変せず、ひいては高価で透明な製品を製造することができるという利点を有する。
本発明による架橋性材料は、極めて高い貯蔵安定性による優れているという利点を有する。
以下に記載する実施例では、全ての粘度の記載は25℃の温度におけるものである。その他の記載がない限り、以下の例では周囲雰囲気の圧力で、つまり約1000hPa、および室温で、つまり約23℃で、もしくは反応体を室温で添加した時に付加的な加熱もしくは冷却を行うことなく生じる温度で、ならびに約50%の相対空気湿度で実施する。更に全ての部および百分率の記載は、その他の記載がない限り、質量部および質量%である。
以下では標準条件という概念は、周囲雰囲気の圧力(860hPa〜1060hPa)で23℃±2℃および50%±5%の相対空気湿度および1m/s以下の空気速度を表す。
試験1:
被膜形成時間の測定
被膜形成時間を測定するために、実施例中で得られた架橋性材料を、厚さ2mmの層として、PEフィルム上に施与し、かつ標準条件で貯蔵した。硬化の間、5分おきに被膜の形成を試験した。このために乾燥した、かつ脂を有していない指を慎重に試料の表面におき、上方へ持ち上げる。試料が指に付着したままの場合には、まだ被膜は形成されていない。指に試料がそれ以上付着しない場合には、被膜は形成されているので、その時間を記録する。
試験2:
黄変の評価
黄変の評価のために、実施例で得られた架橋性材料を、厚さ6mmの層としてPEフィルム上に施与し、かつ標準条件で貯蔵する。窓ガラスを通して昼間の光が入る部屋で7日間貯蔵した後に、PEフィルムの加硫物を除去し、かつCIE−LAB系による白色に関するb値を、detacolor international社(USA)のMicroflashタイプの分光光度計を用いて測定する。b値は5回の測定点からの平均値であり、最も近い整数で丸みつけをする。その際、b=0は、無色を意味し、bが0より大の場合には黄色を意味し、b値が大きいほど、加硫物は黄色い。5までのb値は、目視ではほとんど認識することができず、従ってポジティブである。
試験3:
UV貯蔵後の黄変の評価
黄変を評価するために、実施例で得られた架橋性材料を、厚さ6mmの層として、PEフィルム上に施与し、かつ標準条件で貯蔵した。窓ガラスを通して昼間の光が入る部屋で7日間貯蔵した後に、得られた加硫物を290〜800nmの範囲の放射線に7日間、(550±75)W/m2の照射強度で曝露した。放射線はキセノンアークランプにより透過フィルターを用いて発生させたので、スペクトル分布はISO4892−2(方法A)の要求を満たしている。引き続き該加硫物をPEフィルムから除去し、かつb値をCIE−LAB系による白色に関するb値を、detacolor international社(USA)のMicroflashタイプの分光光度計を用いて測定する。b値は5回の測定点からの平均値であり、最も近い整数で丸みつけをする。その際、b=0は、無色を意味し、bが0より大の場合には黄色を意味し、b値が大きいほど、加硫物は黄色い。5までのb値は、目視ではほとんど認識することができず、従ってポジティブである。
試験4:
付着性の評価
試験すべき下地は、付着している汚れを除去し、かつ適切な溶剤を用いて脱脂した。付着性を評価するために、実施例で得られた架橋性材料を、厚さ2mmの層として試験すべき下地上に施与し、かつ標準条件で7日間、貯蔵した。付着性を試験するために、加硫物の試験片の長さ約1cmを下地からはがし、なお付着しているゴムの方向で、破壊されるまで引っ張る。ゴム自体が裂ける場合は、付着性は問題なく、かつ1と評価する。ゴムが残留物を残すことなく下地からはく離されうる場合には、付着性は劣り、かつ5と評価する。
例1(B1)
ポリマー1の製造
平均分子量18000g/モル、OH価7.0mgKOH/g、分子量分布Mw/Mn1.1および粘度23000mPa・sを有するモノオール含有率の低いポリ−(プロピレングリコール)−ジオール(Bayer MaterialScience AG社(ドイツ)から、商品名"Acclaim Polyol 18200N"で入手可能)970g、3−イソシアナトプロピル−トリメトキシシラン30gおよびビスマスオクトエート0.1gを、90℃で1時間反応させ、引き続きメタノール1gを添加して、イソシアネート基を捕捉した。反応生成物を室温に冷却し、かつ湿分の排除下で貯蔵した。清澄で無色のポリマーが得られ、粘度は35000mPa・sであった。
こうして製造したポリマー1 400g、50℃で粘度240mPa・sおよびカール・フィッシャーによる滴定により測定して120ppmの水分含有率を有するポリプロピレングリコール−モノヒドロキシ−モノブチルエーテル250g、キシレン1.6g中のN−(2−エトキシ−フェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ(商品名SANDUVOR(登録商標)3206でClariant社(ドイツ)から入手可能)6.4gおよび約25%のメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートと約75%のビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名TINUVIN(登録商標)292で、Bodo Moeller Chemie社(ドイツ)から入手可能)からなるHALS混合物3gを、遊星型ミキサー中で相互に混合し、かつ約100ミリバールの絶対圧力で5分間攪拌した。引き続き、N−((ジメトキシ)メチル−シリルメチル)−O−メチルカルバメート(商品名GENIOSIL(登録商標)XL65でWacker Chemie社(D−Muenchen)から入手可能)5gおよびビニルトリメトキシシラン(商品名GENIOSIL(登録商標)XL10でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)10gを添加し、かつ更に5分間攪拌した。引き続き、該バッチを、比表面積200m2/gを有する疎水性の熱分解法シリカ(商品名HDK(登録商標)H18でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)80g、50℃で粘度240mPa・sおよび、カール・フィッシャーによる滴定により測定して120ppmの水分含有率を有するポリプロピレングリコール−モノヒドロキシ−モノブチルエーテル100g、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名GENIOSIL(登録商標)GF96で、Wacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)9.0gおよびジオクチルスズジラウレート(商品名WACKER(登録商標)Katalysator C39でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)2.5gを均質に混合導入することにより完了した。最後に該混合物を約100ミリバールの絶対圧力で5分間攪拌し、310mlのPEカートリッジ中に気密充填し、かつ貯蔵した。
室温で1日貯蔵した後に、試験1〜3を実施した。その結果は第1表に記載されている。
例2(B2)
実施例1に記載されている方法を繰り返したが、ただし約25%のメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートと約75%のビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとからなるHALS混合物3gに加えて、さらにCAS番号192268−64−7を有するポリマーHALS(商品名CHIMASSORB(登録商標)2020でBodo Moeller Chemie社(ドイツ)から入手可能)3gをジプロピレングリコール−ジメチルエーテル5g中に溶解して使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1〜3を実施した。その結果は第1表に記載されている。
例3(B3)
実施例1に記載されている方法を繰り返したが、ただしキシレン1.6g中に溶解したN−(2−エトキシ−フェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ6.4gに代えて、1−メチル−2−ピロリドン24g中に溶解したN−(2−エトキシフェニル)−N′−(2−エチルフェニル)−エチレンジアミド(商品名TINUVIN(登録商標)312でBodo Moeller Chemie社(ドイツ)から入手可能)6.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1〜3を実施した。その結果は第1表に記載されている。
例4(B4)
実施例1に記載されている方法を繰り返したが、ただしキシレン1.6g中に溶解したN−(2−エトキシ−フェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ6.4gに代えて、ポリプロピレングリコール−モノヒドロキシ−モノブチルエーテル24g中に溶解したN−(2−エトキシフェニル)−N′−(2−エチルフェニル)−エチレンジアミド(商品名TINUVIN(登録商標)312でBodo Moeller Chemie社(ドイツ)から入手可能)6.0gの分散液(50℃で240mPa・sの粘度と、カール・フィッシャーによる滴定を用いて測定して120ppmの水分含有率を有する分散液を、Hauschild aus Hamm社(ドイツ)のAM501タイプのミキサー中、2200rpmで10分間、直径2.0mmを有する特殊鋼ボールにより分散させた)を使用した点が異なっており、その際、該分散液は30μmより小さい微細分は有していた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1〜3を実施した。その結果は第1表に記載されている。
比較例1(V1)
実施例1に記載されている方法を繰り返したが、ただしキシレン1.6g中に溶解したN−(2−エトキシ−フェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ6.4gに代えて、CAS153519−44−9を有するヒドロキシフェニルトリアジンタイプの液状UV吸収剤(商品名TINUVIN(登録商標)400でBodo Moeller Chemie社(ドイツ)から入手可能)6.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1〜3を実施した。その結果は第1表に記載されている。
比較例2(V2)
実施例1に記載されている方法を繰り返したが、ただしキシレン1.6g中に溶解したN−(2−エトキシ−フェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ6.4gに代えて、EG番号401−680−5を有するベンゾトリアゾールタイプのUV吸収剤(商品名TINUVIN(登録商標)571でBodo Moeller Chemie社(ドイツ)から入手可能)6.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1〜3を実施した。その結果は第1表に記載されている。
比較例3(V3)
実施例1に記載されている方法を繰り返したが、ただしキシレン1.6g中に溶解したN−(2−エトキシ−フェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−エチレンジアミ6.4gに代えて、CAS番号6197−30−4を有するシアノアクリレートタイプの2−(エチルヘキシル)−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(商品名UVINUL(登録商標)3039CでBASF AG社(ドイツ)から入手可能)6.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1〜3を実施した。その結果は第1表に記載されている。
Figure 0005027197
第1表の結果は、式(II)のオキサルジアニリドにより、目視可能な黄変を有していない硬化性材料を製造することができることを示している。
例5(B5)
ポリマー1(この製造は上記の例1に記載されている)225g、32μmより小さい粒径および0.01g/lより小さい水分含有率を有する、水素化ひまし油ベースの粉末20g、キシレン1.6g中に溶解したN−(2−エトキシフェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)−Nエチレンジアミ(商品名SANDUVOR(登録商標)3206でClariant社(ドイツ)から入手可能)6.4g、約25%のメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートと約75%のビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとからなるHALS混合物(商品名TINUVIN(登録商標)202でBodo Moeller Chemie社(ドイツ)で入手可能)3g、粉砕され、ステアリン酸で処理された、平均直径(D50%)5.7μmを有する炭酸カルシウム(OMYA BLR3でOMYA GmbH(ドイツ)から入手可能)105gおよび沈降され、ステアリン酸で処理された、平均直径(D50%)80nmを有する炭酸カルシウム(商品名Hakuenka CCRでShiraishi Kogyo Kaisha、Ltd.(日本)で入手可能)105gを、遊星型ミキサー中で混合し、かつ約100ミリバールの絶対圧力と、生成物温度が約50℃となるような回転数で15分間攪拌した。引き続き、50℃で粘度240mPa・sおよびカール・フィッシャーによる滴定により測定して120ppmの水分含有率を有するポリプロピレングリコール−モノヒドロキシ−モノブチルエーテル360g、(メタクリルオキシメチル)メチルジメトキシシラン(商品名GENIOSIL(登録商標)XL32でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)5g及びビニルトリメトキシシラン(商品名GENIOSIL(登録商標)XL10でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)12.5gを添加し、かつさらに5分間攪拌した。引き続き比表面積200m2/gを有する疎水性の熱分解法ケイ酸(商品名HDK(登録商標)H18でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)42g、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名GENIOSIL(登録商標)GF96でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)5.0gおよびジオクチルスズジラウレート(商品名WACKER(登録商標)Katalysator C39でWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)2.5gを均質に混合導入することにより該バッチを完了した。最後に該混合物を約100ミリバールの絶対圧力で5分間攪拌し、気密充填し、かつ貯蔵した。
室温で1日貯蔵した後に、試験1および4を実施した。その結果は第2表に記載されている。
例6(B6)
例5に記載されている方法を繰り返したが、ただし、3−アミノプロピルトリメトキシシラン5.0gに代えて、3−アミノプロピル−トリメトキシシラン13.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1および4を実施した。その結果は第2表に記載されている。
例7(B7)
例6に記載されている方法を繰り返したが、ただし、3−アミノプロピルトリメトキシシランに加えてさらに、3−グリシドキシプロピル−トリメトキシシラン5.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1および4を実施した。その結果は第2表に記載されている。
例8(B8)
例5に記載されている方法を繰り返したが、ただし、3−アミノプロピルトリメトキシシラン5.0gに代えて、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル−トリメトキシシラン(商品名GENIOSIL(登録商標)GFでWacker Chemie AG社(D−Muenchen)から入手可能)5.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1および4を実施した。その結果は第2表に記載されている。
例9(B9)
例8に記載されている方法を繰り返したが、ただし、3−アミノプロピルトリメトキシシラン5.0gに代えて、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル−トリメトキシシラン10.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1および4を実施した。その結果は第2表に記載されている。
比較例4(V4)
例5に記載されている方法を繰り返したが、ただし、3−アミノプロピルトリメトキシシラン5.0gに代えて、3−(ジブチルアミノ)−1−プロピルアミン(Sigma−Aldrich Corporation、USAで入手可能)5.0gを使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1および4を実施した。その結果は第2表に記載されている。
比較例5(V5)
例5に記載されている方法を繰り返したが、ただし、3−アミノプロピルトリメトキシシランに代えて、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デセ−5−エン(商品名TBDでSigma−Aldrich Corporation、USAから入手可能)1.0gをメタノールp.A.1.0g中に溶解して使用した点が異なっていた。
室温で1日貯蔵した後に、試験1および4を実施した。その結果は第2表に記載されている。
Figure 0005027197
第2表の結果は、良好な付着性および十分な硬化速度を達成するためには、アミノ官能性シランが必要であることを示している。

Claims (7)

  1. (A)式
    A−[(CR1 2b−SiRa(OR23-ax (I)
    [式中、
    Aは、窒素、リン、酸素、硫黄、炭素またはカルボニル基を介して結合しているx価のポリマー基を表し、
    Rは、同じであっても異なっていてもよく、かつ置換されていてもよい一価の炭化水素基を表し、
    1は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい一価の炭化水素基を表し、該基は窒素、リン、酸素、硫黄またはカルボニル基を介して炭素原子に結合していてもよく、
    2は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい一価の炭化水素基を表し、
    xは、1〜10の整数であり、
    aは、0、1または2であり、かつ
    bは、1〜10の整数である]の化合物、
    (B)塩基性窒素を有する有機ケイ素化合物および
    (C)式
    3−NH−C(=O)−C(=O)−NH−R3 (II)
    [式中、
    3は、同じであっても異なっていてもよく、かつ置換されていてもよい一価のフェニル基を表す]のオキサルジアニリド
    を含有する架橋性材料であって、
    前記基Aが、−O−C(=O)−NH−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−O−、−O−CH 2 −C(OH)H−CH 2 −NR′−、−O−CH 2 −C(OH)H−CH 2 −S−、−O−CH 2 −C(OH)H−CH 2 −C(=O)−または−O−CH 2 −C(OH)H−CH 2 −O−を介して、基−[(CR 1 2 b −SiR a (OR 2 3-a ](式中、R′は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい一価の炭化水素基を表す)に結合しているポリオキシアルキレン基であり、
    前記成分(B)が、式
    12 k l Si(OR 13 m (4-k-l-m)/2 (VI)
    [式中、
    12 は、同じであっても異なっていてもよく、かつ塩基性窒素を含んでいない、置換されていてもよい一価のSiC結合有機基を表し、
    13 は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい炭化水素基を表し、
    Dは、同じであっても異なっていてもよく、かつ塩基性窒素を有する一価のSi結合基を表し、
    kは、0、1、2または3であり、
    lは、0、1、2、3または4であり、かつ
    mは、0、1、2または3であり、
    ただしその際、k+l+mの合計は、4以下であり、かつ1分子あたり少なくとも1の基Dが存在している]の単位を有する有機ケイ素化合物であることを特徴とする、前記架橋性材料。
  2. 基Aが、式
    −NR10−C(=O)− (V)
    [式中、
    10は、同じであっても異なっていてもよく、かつ水素原子を表すか、または置換されていてもよい一価の炭化水素基を表す]の単位を有していることを特徴とする、請求項記載の架橋性材料。
  3. 成分(B)が、成分(A)100質量部に対して、0.001〜10質量部の量で含有されていることを特徴とする、請求項1または2記載の架橋性材料。
  4. 基R3が、フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基またはアルキル(アルコキシ)フェニル基であり、その際、アルキル基およびアルコキシ基はフェニル環の任意の箇所に結合していることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の架橋性材料。
  5. 成分(C)が、成分(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部の量で含有されていることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の架橋性材料。
  6. (A)式(I)の化合物、
    (B)塩基性窒素を有する、式(VI)の単位を有する有機ケイ素化合物、
    (C)式(II)のオキサルジアニリド、
    (D)架橋剤、
    場合により
    (E)可塑剤、
    場合により
    (F)充填剤、
    場合により
    (G)カップリング剤、
    場合により
    (H)有機溶剤、
    場合により
    (K)触媒および
    場合により
    (L)添加剤
    を使用して製造することができる、請求項1からまでのいずれか1項記載の架橋性材料。
  7. 請求項1からまでのいずれか1項記載の材料を架橋することによって製造される成形体。
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