JP5648594B2 - 光安定剤組成物の製造方法および硬化性組成物の製造方法 - Google Patents

光安定剤組成物の製造方法および硬化性組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は光安定剤組成物の製造方法、および該方法で得られる光安定剤組成物を用いた硬化性組成物の製造方法に関する。
加水分解性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン重合体(以下、変成シリコーンポリマーということもある。)は室温で液状であり、加水分解反応により硬化して、柔軟性を有するゴム状硬化物を形成する。
かかる変成シリコーンポリマーを含む硬化性組成物は、シーリング材、接着剤、コーティング剤等として広く使用されている。
変成シリコーンポリマーを含む硬化性組成物を、例えば屋外に施工されるシーリング材として用いる場合には、硬化物の耐候性が良好で、長期間紫外線に暴露されても、表面にクラック(細かいヒビ割れ)や白化(チョーキング)が生じにくいことが求められる。
変成シリコーンポリマーを用いた硬化性組成物に、耐光安定剤としてヒンダードアミン系化合物を添加することは知られている(例えば、特許文献1)。
下記特許文献2の実施例1,2には、全末端の80%が加水分解性ケイ素基である変成
シリコーンポリマー中に、アクリル系モノマーおよび重合開始剤を滴下し、重合反応させて得られるアクリル変性シリコーン重合体と、ヒンダードアミン系安定剤と、紫外線吸収剤と老化防止剤を含む硬化性組成物が記載されている。
また下記特許文献3は、加水分解性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体に関するもので、硬化物のクラックや白化を改善するために、特定の光硬化性化合物と、空気酸化硬化性化合物(例えば乾性油)と、第3級ヒンンダードアミン系光安定剤を添加することが記載されている。
特許第3151145号公報 特開昭61−233043号公報 特開2003−12880号公報
本発明等の知見によれば、硬化性組成物にヒンダードアミン系光安定剤を含有させることはクラックの抑制に有効であるが、ヒンダードアミン系光安定剤が低分子量であると、硬化後に移行して、シーリング材と被着基材との接着性に悪影響を及ぼす場合がある。
またヒンダードアミン系光安定剤は、特に変成シリコーンポリマー(アクリル変性されていないもの)との相溶性に乏しく、融点以上に加熱しても、変成シリコーンポリマーに高分子量のヒンダードアミン系安定剤を溶解させるのは難しいことを知見した。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、変成シリコーンポリマーを含有する硬化性組成物に、高分子量のヒンダードアミン系光安定剤を良好に溶解させることができるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、ヨウ素価130〜200の乾性油と、数平均分子量が1,000〜5,000のヒンダードアミン系光安定剤を含む混合物を、該混合物中のヒンダードアミン系光安定剤の融点以上の温度で加熱して、前記ヒンダードアミン系光安定剤を溶解させる工程を有する、光安定剤組成物の製造方法を提供する。
前記乾性油が、ケシ油、桐油および亜麻仁油からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記混合物において、前記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量を1質量部とすると、前記乾性油の含有量が1〜15質量部であることが好ましい。
また本発明は、本発明の光安定剤組成物の製造方法で得られる光安定剤組成物を、加水分解性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン重合体(P)を含む重合体含有液と混合する工程を有する、硬化性組成物の製造方法を提供する。
前記混合する際の、前記光安定剤組成物の温度が10〜80℃であり、かつ前記重合体(P)の温度が30〜100℃であることが好ましい。
本発明の光安定剤組成物の製造方法によれば、乾性油中に、高分子量であって融点が高いヒンダードアミン系光安定剤が良好に溶解された状態で含まれている光安定剤組成物が得られる。該光安定剤組成物は、常温下でもヒンダードアミン系光安定剤の析出が生じ難く、溶解安定性に優れる。
本発明の硬化性組成物の製造方法によれば、本発明の製造方法で得られる光安定剤組成物を、加水分解性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン重合体を含む重合体組成物と混合することにより、高分子量のヒンダードアミン系光安定剤が良好に溶解された状態で含まれている硬化性組成物が得られる。
<乾性油>
本発明では、ヨウ素価が130〜200の乾性油を用いる。乾性油は、各種の市販品があり、本発明では、市販品の中からヨウ素価が130〜200を満たすものを適宜選択して用いることができる。乾性油は、硬化性組成物に空気酸化硬化性化合物として添加され得る成分であるため、光安定剤組成物を調製するための溶媒として使用した後、これを除去することなく、そのまま硬化性組成物に含有させることができる。
本発明では、硬化性組成物における空気酸化硬化性化合物として公知の乾性油が好適に用いられる。具体例としては、亜麻仁油、桐油、大豆油、アサ実油、イサノ油、ウルシ核油、エゴマ油、オイチシカ油、カヤ油、クルミ油、ケシ油、サクランボ種子油、ザクロ種子油、サフラワー油、タバコ種子油、トウハゼ核油、ゴム種子油、ヒマワリ種子油、ブドウ核油、ホウセンカ種子油、ミツバ種子油等が挙げられる。これらの乾性油は常温(25℃)で液体である。
これらのうち乾燥性(硬化性)の点で、亜麻仁油(ヨウ素価:175〜195)、桐油(ヨウ素価:160〜175)、およびケシ油(ヨウ素価:140〜158)からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
特に桐油は、ケシ油に比べて乾燥性(硬化性)が速いため、表面のタック低減効果に優れ、汚染防止効果が高く、亜麻仁油に比べて黄変しにくいために好ましい。また桐油は、比較的低価格で入手しやすい点でも好ましい。
乾性油は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<ヒンダードアミン系光安定剤>
ヒンダードアミン系光安定剤は、HALS(Hinderd Amine Light Stabilizer)とも呼ばれ、化学構造式に2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格(窒素原子に結合する水素原子が置換されていてもよい。)を含む化合物である。
本発明では、分子量が1,000〜5,000である高分子量タイプのヒンダードアミン系光安定剤を用いる。該分子量は1500〜3500が好ましく、1900〜2600がより好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤は、各種の化合物が市販されており、本発明では、市販品の中から上記分子量を満たすものを適宜選択して用いることができる。
分子量が1,000以上であると、硬化性組成物の硬化後に移行し難くブリードアウトが生じにくい。また分子量が高いほど、良好な耐久性が得られやすく、例えば硬化性組成物の硬化物が薄層の場合にも優れた耐候性が得られやすい。分子量が5,000を超えるものは入手が難しい。
分子量が1,000〜5,000であるヒンダードアミン系光安定剤は、融点が比較的高く、通常55℃以上である。市販品は粉体である。
市販品から入手できる、好適なヒンダードアミン系光安定剤の具体例(いずれも商品名)としては、
LA−63P(ADEKA社製、分子量約2,000、融点85〜105℃)、
LA−68LD(ADEKA社製、分子量約1,900、融点80〜110℃)、
CHIMASSORB944FDL(BASF社製、分子量2,000〜3,100、融点100〜135℃)、
CHIMASSORB2020FDL(BASF社製、分子量2,600〜3,400、融点130〜136℃)、
CHIMASSORB119FL(BASF社製、分子量約2,300、融点115〜150℃)、
TINUVIN622LD(BASF社製、分子量3,100〜4,000、融点55〜70℃)等が挙げられる。
ヒンダードアミン系光安定剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<光安定剤組成物の製造方法>
本発明では、乾性油とヒンダードアミン系光安定剤とが混合された状態で、ヒンダードアミン系光安定剤の融点よりも高い温度に加熱することにより、ヒンダードアミン系光安定剤を乾性油中に溶解させて、光安定剤組成物を得る。
まず、粉体であるヒンダードアミン系光安定剤を、液状である乾性油に添加して混合し、混合物とする。この混合の操作において加熱を行う必要はなく、常温下で混合することができる。
ヒンダードアミン系光安定剤の良好な溶解性が得られやすい点で、該混合物中のヒンダードアミン系光安定剤の含有量を1質量部とすると、乾性油の含有量は1質量部以上が好ましく、1.5質量部以上がより好ましい。
一方、ヒンダードアミン系光安定剤の含有量に対して、乾性油の含有量が多すぎると、得られた光安定剤組成物を硬化性組成物に添加する際に、該硬化性組成物におけるヒンダードアミン系光安定剤と乾性油の配合比率を好ましい比率に調整するのが難しくなる。混合物中のヒンダードアミン系光安定剤の含有量を1質量部とすると、乾性油の含有量は15質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましい。
該乾性油とヒンダードアミン系光安定剤の混合物には、ヒンダードアミン系光安定剤の溶解を妨げない範囲で、乾性油およびヒンダードアミン系光安定剤以外の他の成分を適宜含有させてもよい。該混合物中における乾性油とヒンダードアミン系光安定剤の合計の含有量は60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、100質量%が最も好ましい。
次いで、得られた混合物を、該混合物中のヒンダードアミン系光安定剤の融点以上の温度で加熱して、該ヒンダードアミン系光安定剤を溶解させる。該加熱は、所定の加熱温度にまで昇温し、該加熱温度に所定時間保持する方法で行うことが好ましい。このとき、窒素雰囲気下で攪拌すると、より均一に、かつより確実に溶解させることができる。または、ヒンダードアミン系光安定剤が溶解するならば、攪拌を行わなくともよい。例えば該混合物を、加温槽中に静置させた状態で、前記昇温および保持を行い、所定の保持時間が経過したら、加温槽から取り出す方法で行うことができる。
ヒンダードアミン系光安定剤の融点以上とは、融点に範囲がある場合は下限値の温度以上であることを意味し、混合物中に融点が異なる2種以上のヒンダードアミン系光安定剤が存在する場合は、これらの融点(範囲がある場合はその下限値を採用する)のうちで最も低い温度以上であることを意味する。
加熱温度が高すぎると乾性油の一部が2量化によって増粘する可能性があるため、加熱温度の上限は、かかる不都合が生じない温度以下とする。例えば160℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましい。
加熱温度に保持する時間(保持時間)は、ヒンダードアミン系光安定剤が良好に溶解する時間であれはよく、必要以上に長くすることは乾性油が増粘するため、好ましくない。例えば10〜60分程度が好ましく、20〜30分程度がより好ましい。
乾性油とヒンダードアミン系光安定剤の混合物を加熱して得られた光安定剤組成物は、加熱終了後、直ちに次工程に供してもよく、所望の温度まで降温してから次工程に供してもよく、常温で保存することもできる。加熱終了後は、積極的に冷却を行ってもよいが、混合物の均一性保持の点では放冷により緩やかに降温することが好ましい。
こうして得られる光安定剤組成物は、後述の実施例に示されるように、常温まで降温してもヒンダードアミン系光安定剤の析出は見られず、良好な溶解安定性を有する。したがって、常温でも、高分子量で融点が高いヒンダードアミン系光安定剤が、液状の乾性油中に均一に溶解した状態で含まれている光安定剤組成物が得られる。
かかる良好な溶解性が得られる理由は明らかではないが、乾性油はエステル基の含有量が比較的多く疎水性基が多いため、高分子量タイプのヒンダードアミン系光安定剤との良好な相溶性が得られると考えられる。
また該光安定剤組成物は乾性油を含むため、これを硬化性組成物に含有させることにより、ヒンダードアミン系光安定剤および乾性油が配合された硬化性組成物が得られる。乾性油は、空気中に含まれる酸素により重合する不飽和基を分子中に有する空気酸化硬化性化合物であり、硬化物の表面のタックの低減、耐汚染性の向上、および耐候性の向上に寄与する。
<硬化性組成物の製造方法>
こうして得られた光安定剤組成物を、加水分解性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン重合体(P)(本明細書において、単に重合体(P)ということもある。)を含む重合体含有液と混合する工程を経て硬化性組成物を製造する。これにより、重合体(P)を含有するとともに、高分子量のヒンダードアミン系光安定剤が良好に溶解された状態で含まれている硬化性組成物が得られる。
該硬化性組成物は、桐油およびヒンダードアミン系光安定剤を含有しており、硬化物において、優れた耐候性、特に良好なクラック抑制効果および白化抑制効果が得られる。
重合体(P)およびその他の硬化性組成物の構成成分については後述する。
硬化性組成物におけるヒンダードアミン系光安定剤の全含有量(2種以上含む場合はその合計の含有量)は、重合体(P)の100質量部に対して0.1〜2.0質量部が好ましく、0.2〜1.0質量部がより好ましい。該ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が上記範囲の下限値以上であると、充分な耐候性向上効果およびクラック防止効果が得られやすい。上記範囲の上限値以下であるとブリードが良好に抑えられ、被着基材との接着性が損なわれない。
硬化性組成物における乾性油の全含有量(2種以上含む場合はその合計の含有量)は、重合体(P)の100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましく、2〜6質量部がさらに好ましい。
該乾性油の使用量が上記範囲の下限値以上であると、充分なタック低減効果、耐汚染性向上効果、および耐候性向上効果が得られやすい。上記範囲の上限値以下であると硬化性を遅延が生じ難い。
硬化性組成物の製造方法は、まず光安定剤組成物と、固形分(充填材等)を含まない重合体含有液とを混合して重合体混合液を得、必要に応じて濾過を行った後、該重合体混合液と残りの成分(重合体(P)は含まない)を混合して硬化性組成物を得る方法が好ましい。
この場合、重合体含有液として、液状である重合体(P)のみからなる液、または重合体(P)と、硬化性組成物中の固形分以外の構成成分(光安定剤組成物に含まれている成分および重合体(P)を除く)の一部または全部とからなる液を用いる。
硬化性組成物におけるヒンダードアミン系光安定剤と乾性油の配合比率を好ましい比率に調整するために、光安定剤組成物に含まれている乾性油のほかに、乾性油の追加添加が必要な場合には、追加分の乾性油を重合体含有液に含有させることが、ヒンダードアミン系光安定剤のより良好な溶解安定性が得られやすい点で好ましい。
また、硬化性組成物に後述のモジュラス調整剤を添加する場合は、該モジュラス調整剤の一部または全部、好ましくは全部を、重合体含有液に含有させることが、より正確な秤量、均一な混合を実現しやすい点で好ましい。
光安定剤組成物と重合体含有液とを混合する際、該光安定剤組成物の温度は10〜80℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。該光安定剤組成物の温度が上記範囲の下限値以上であると添加時の作業性がよく、上限値以下であると加温の手間が少なくてすみ、また光安定剤組成物を取り扱いやすい。
また、重合体含有液の温度は30〜100℃であることが好ましく、40〜60℃であることがより好ましい。重合体含有液の温度が上記範囲の下限値以上であると混合性がよく、上限値以下であると加熱時間を短縮でき、増粘の懸念を抑えられる。
なお、重合体含有液として、硬化性組成物の構成成分のうち、光安定剤組成物に含まれている成分を除いた残りの成分の全部(重合体(P)を含む。)を含む液を用いてもよく、この場合は、光安定剤組成物と重合体含有液との混合物が硬化性組成物となる。
固形分への一成分の不均一な吸着防止の点では、前述のように、予め光安定剤組成物と、固形分を含まない重合体含有液とを混合する方法が好ましい。
<重合体(P)>
重合体(P)は、主鎖がポリオキシアルキレン鎖であり、分子鎖末端に下式(1)で表される加水分解性ケイ素基を有する。
−SiX 3−a ・・・(1)
(式(1)中、Rは炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価の有機基であり、Xは水酸基または加水分解性基であり、aは1、2または3である。ただし、Rが複数個存在するときは同じでも異なってもよく、Xが複数個存在するときは同じでも異なってもよい。)
式(1)中のXとしての加水分解性基としては、例えばハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基、ヒドリド基などが挙げられる。
これらのうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以下が好ましく、4以下が特に好ましい。好ましいXは炭素数4以下の低級アルコキシ基であり、特にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基またはプロペニルオキシ基が好ましい。一分子中にXが複数個存在するとき、それらは互いい同じでも異なってもよい。
式(1)中のaは1、2または3である。
式(1)中のR1は、好ましくは炭素数8以下のアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基である。特に好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等である。Rが複数個存在するとき、それらは互いに同じでも異なってもよい。
重合体(P)は、公知の方法で製造できる。市販品からも入手可能である。
例えば、まず、触媒の存在下でポリヒドロキシ化合物などの開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて、末端が水酸基である原料ポリオキシアルキレンポリオールを製造し、その末端に加水分解性ケイ素基を導入することにより重合体(P)が得られる。
原料ポリオキシアルキレンポリオールの官能基数(重合体(P)の官能基数と同じ)は2以上が好ましく、硬化物特性として柔軟性を強調したい場合には2または3が特に好ましく、接着性や硬化性を強調したい場合には3〜8が特に好ましい。
原料ポリオキシアルキレンポリオールに加水分解性ケイ素基を導入する方法は、公知の手法を用いることができる。例えば下記(イ)〜(ニ)の方法を用いることができる。
[方法(イ)]
原料ポリオキシアルキレンポリオールの末端にオレフィン基を導入したものと、下式(2)で表されるヒドロシリル化合物を反応させることにより、加水分解性ケイ素基を導入できる。
HSiX 3−a ・・・(2)
(式(2)中、R1 、X、aは前記に同じ。)
原料ポリオキシアルキレンポリオールにオレフィン基を導入する方法としては、例えば、水酸基と反応する官能基およびオレフィン基を有する化合物を、ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基に反応させる方法、または開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合する際に、アリルグリシジルエーテルなどのオレフィン基含有エポキシ化合物を添加して共重合させることにより、ポリオキシアルキレンポリオールの末端にオレフィン基(例えばアリル基)が導入されたアリル基変性ポリオキシアルキレンポリオールを生成する方法が挙げられる。
[方法(ロ)]
イソシアネート基および式(1)で表される加水分解性ケイ素基を有する化合物と、原料ポリオキシアルキレンポリオールを反応させる方法。
[方法(ハ)]
原料ポリオキシアルキレンポリオールとトリレンジイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基末端とした後、該イソシアネート基に下式(3)で表されるケイ素化合物のW基を反応させる方法。
3−a−SiX−RW・・・(3)
ただし、式(3)中R、X、aは前記に同じ、Rは2価の有機基、Wは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ばれた活性水素含有基である。
[方法(ニ)]
原料ポリオキシアルキレンポリオールの末端にオレフィン基を導入した化合物の不飽和基と、上式(3)におけるWがメルカプト基である化合物のメルカプト基とを反応させる方法。
原料ポリオキシアルキレンポリオールの全末端のうち、加水分解性ケイ素基が導入された末端の割合(単位:モル%)をシリル基変性率という。
重合体(P)のシリル基変性率は50〜85モル%が好ましく、70〜75モル%がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると硬化物のタックが少なく、十分な強度を発現でき、上限値以下であると十分な伸び特性が得られる。
重合体(P)の数平均分子量は、硬化性組成物の用途にもよるが、例えば1万〜10万が好ましく、1万〜3万がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると十分な伸び特性が得られ、上限値以下であると粘度が低く抑えられ、十分な強度を発現できる。
本明細書における数平均分子量(Mn)および質量平均分子量(Mw)は、分子量既知の標準ポリスチレン試料を用いて作成した検量線を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定することによって得られるポリスチレン換算分子量である。
<重合体(P)以外の成分>
本発明の硬化性組成物は、重合体(P)の他に、硬化性組成物において公知の成分を適宜含むことができる。例えば硬化触媒、充填材、可塑剤、安定剤、添加剤、溶剤、着色剤等を用いることができる。
[硬化触媒]
硬化触媒は、重合体(P)の加水分解反応を触媒する化合物であれば特に限定されず、金属(錫、ビスマス等)と有機酸との塩(オクチル酸、オクテン酸、ナフテン酸等);有機金属錯体等が好ましい。有機酸塩は、オクチル酸第一錫、トリス(2−エチルヘキサン酸)ビスマス等が好ましい。
硬化触媒の使用量は、重合体(P)の100質量部に対して、0.01〜15.0質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
[助触媒]
硬化触媒と助触媒を併用してもよい。助触媒は、アミン、カルボン酸、またはリン酸が好ましく、硬化性組成物の速硬化性と硬化物の機械物性との観点から、アミンが特に好ましい。
アミンは、特に限定されず、第1級アミンが好ましい。アミンの具体例としては、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、N、N−ジメチルオクチルアミン等の脂肪族モノアミン;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族ポリアミン;芳香族アミン;アルカノールアミン;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するアミンが挙げられる。助触媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。なかでも、オクチル酸第一錫とラウリルアミンの併用が好ましい。
助触媒は、重合体(P)の100質量部に対して、0.01〜15質量部を用いるのが好ましく、0.1〜5質量部を用いるのが特に好ましい。
[充填材]
充填材としては、例えば下記の材料が使用できる。
表面を脂肪酸または樹脂酸系有機物で表面処理した炭酸カルシウム、さらにこれを微粉末化した平均粒径1μm以下の膠質炭酸カルシウム、沈降法により製造した平均粒径1〜3μmの軽質炭酸カルシウム、平均粒径1〜20μmの重質炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム、フュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成カオリン、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、有機樹脂バルーン、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバルーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フリント粉末等の粉体状充填材。石綿、ガラス繊維、ガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等の繊維状充填材。
充填材の使用量は重合体(P)の100質量部に対して1〜1,000質量部が好ましく、50〜250質量部がより好ましい。1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
[可塑剤]
可塑剤としては、たとえばフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソノニル(ジイソノニルフタレート)、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸アルキルエステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸アルキルエステル類;ペンタエリスリトールエステル等のグルコールエステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤;塩素化パラフィン;等が挙げられる。可塑剤は1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
また、ポリプロピレンポリオールなどのポリオキシアルキレンポリオールも可塑剤として用いることができる。可塑剤としてのポリオキシアルキレンポリオールの水酸基換算分子量は1,000〜20,000が好ましく、3,000〜15,000がより好ましい。
可塑剤の使用量は重合体(P)の100質量部に対して10〜100質量部が好ましく、30〜80質量部がより好ましい。可塑剤は1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
[モジュラス調整剤]
モジュラス調整剤を用いてもよい。モジュラス調整剤とは、加水分解によりトリメチルシラノールを発生しうる化合物を言う。例えば、トリメチルシリルオキシ基を分子内に含有する化合物である。モジュラス調整剤が加水分解することにより発生したトリメチルシラノールは、重合体(P)と反応するため、硬化性組成物の機械物性を変化させることができる。
モジュラス調整剤としては、トリメチルシリルオキシ基など、トリメチルシラノールを発生しうる官能基を有していれば特に限定されないが、分子量2,000以下の化合物が好ましく、分子量500以下の化合物がより好ましい。また、トリメチルシラノールを発生しうる官能基の数が1分子中に平均0.5〜8.0個以下あるものが好ましく、平均0.9〜4.0個がより好ましい。
モジュラス調整剤の具体例としては、メタノール、エタノール、2−エチルヘキサノール、フェノール等の1価のアルコール;エチレングリコール、プロパンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール;などのアルコールの水酸基をトリメチルシリルオキシ化して得られる化合物が好ましい。トリメチルシリルオキシ化する化合物としては1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシランなどが挙げられる。
多価アルコールの全水酸基におけるトリメチルシリルオキシ化率は、任意に調整できるが、50%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。実質的に全ての水酸基がトリメチルシリルオキシ化されていることが最も好ましい。
モジュラス調整剤の使用量は特に限定されるものではなく、目的とする硬化物の物性にあわせて使用量を自由に設定できる。通常は重合体(P)の100質量部に対して0.1〜10.0質量部が好ましく、0.1〜5.0質量部がより好ましい。また、硬化速度調整等の目的で、数種のモジュラス調整剤を併用して用いてもよい。
[溶剤]
重合体(P)を含有する硬化性組成物に、粘度の調整を向上させるために、溶剤を添加してもよい。この場合の溶剤の使用量は、重合体(P)の100質量部に対して0.1〜500質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
かかる溶剤としては、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、エステルアルコール類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステルエーテル類を使用できる。
[光硬化性化合物]
重合体(P)を含有する硬化性組成物に、分子内に複数のアクリロイルオキシ基および/またはメタクリロイルオキシ基(以下、(メタ)アクリロイルオキシ基という場合がある)を有する光硬化性化合物を含有させてもよい。該化合物は耐候性および耐汚染性の向上に寄与する。
該光硬化性化合物としては、光硬化性を有する公知の多官能(メタ)アクリレート化合物を適宜用いることができる。
例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリペンタエリスリトール−カプロラクトン付加物のアクリル酸エステル化合物またはメタクリル酸エステル化合物等を用いることができる。
これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。光硬化性化合物の使用量は、重合体(P)の100質量部に対し、0.1〜20質量部が好ましい。該使用量が0.1質量部より小さいと、顕著な耐候性効果が見られず、20質量部を超えると、硬化性が遅くなる傾向があり好ましくない。該使用量は、0.1〜20質量部がより好ましく、1〜10質量部が更に好ましい。
[空気酸化硬化性化合物]
硬化性組成物に乾性油以外の空気酸化硬化性化合物を含有させてもよい。
かかる空気酸化硬化性化合物としては、空気中の酸素により重合を起こす不飽和基を分子内に有する化合物が用いられる。例えばブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどの炭素数4〜8のジエン系化合物を単独重合または共重合させて得られる液状重合体;ジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレン等のモノマーをジエン系化合物が主体となるように共重合させて得られるNBR、SBR等の重合体;それらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など);等が挙げられる。
また、乾性油を変性して得られる各種アルキッド樹脂;乾性油と官能性ポリオキシアルキレンとの反応生成物;乾性油とイソシアネート化合物との反応生成物(ウレタン化油);乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂;等も使用できる。
これらの空気酸化硬化性化合物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
乾性油以外の空気酸化硬化性化合物の使用量は、少なすぎると所期の効果が得られず、多すぎると硬化物の伸びなどが損なわれるやすいため、これらの不都合が生じない範囲とすることが好ましい。例えば重合体(P)の100質量部に対して0.01〜5質量部の範囲が好ましく、0.05〜3質量部がより好ましい。
[チクソ性付与剤]
チクソ性付与剤の具体例としては、水添ひまし油、脂肪酸アミドが挙げられる。
チクソ性付与剤の使用量は、重合体(P)の100質量部に対して1〜15質量部が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。チクソ性付与剤は1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
[HALS以外の安定剤]
硬化性組成物に、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)以外の安定剤を含有させてもよい。例えば、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤を用いることができる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物が好ましい。市販品を適宜使用できる。酸化防止剤の使用量は、重合体(P)の100質量部に対して0.1〜3質量部が好ましく、0.5〜2質量部がより好ましい。1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。市販品を適宜使用できる。紫外線吸収剤の使用量は、重合体(P)の100質量部に対して0.05〜2質量部が好ましく、0.1〜1質量部がより好ましい。1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することも可能であり、重合体(P)を含む主剤とは別に、硬化剤組成物として、硬化触媒、充填材、水等の成分を配合しておき、該硬化剤組成物と主剤を使用前に混合する、2成分型として調製することもできる。2成分型の場合、主剤と硬化剤を混合する際に、トナー等の着色剤を添加して混合してもよい。
本発明の硬化性組成物は、シーリング材(建築用弾性シーリング材シーラント、複層ガラス用シーリング材等。)、封止剤(ガラス端部の防錆・防水用封止剤、太陽電池裏面封止剤等。)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆剤。)等の分野に用いられる接着剤として有用である。また、本発明の硬化性組成物は、粘着剤、塗料材料、フィルム材料、ガスケット材料、注型材料等の用途にも使用できる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表1に示す各成分は以下の通りである。HALSはヒンダート゛アミン系光安定剤である。
[HALS(1)]LA−63P(ADEKA社製、分子量約2,000、融点85〜105℃)。
[HALS(2)]LA−68LD(ADEKA社製、分子量約1,900、融点80〜110℃)。
[HALS(3)]CHIMASSORB944FDL(BASF社製、分子量2,000〜3,100、融点100〜135℃)。
[HALS(4)]TINUVIN622LD(BASF社製、分子量3,100〜4,000、融点55〜70℃)。
[HALS(5)]CHIMASSORB2020FDL(BASF社製、分子量2,600〜3,400、融点130〜136℃)。
[HALS(6)]CHIMASSORB119FL(BASF社製、分子量約2,300、融点115〜150℃)。
[重合体(P1)]末端に加水分解性ケイ素基を有する3官能プロピレンオキシド重合体。数平均分子量:20,000、シリル基変性率:75%(残りはアリル基である。)、加水分解性ケイ素基は上式(1)においてXがメトキシ基、Rがメチル基、aが2である。
[モジュラス調整剤(1)]トリメチロールプロパンのトリストリメチルシリル化物。
表2に示す各成分は以下の通りである。
[充填材(1)]膠質炭酸カルシウム(白石工業社製、商品名:白艶華CCR)。
[充填材(2)]重質炭酸カルシウム(白石カルシウム工業社製、商品名:ホワイトンSB、平均粒径1.78μm)。
[充填材(3)]酸化チタン(石原産業社製、商品名:R820)。耐候性付与剤。
[充填材(4)]有機バルーン(松本油脂社製、商品名:80−GCA)
[可塑剤(1)]高分子量ポリオール(旭硝子社製、商品名:PREMINOL S−4012、水酸基換算分子量=10,000)。水酸基換算分子量とは、水酸基価から換算した分子量を意味する。水酸基価と水酸基換算分子量との関係は以下の式(I)で表される。
水酸基換算分子量=水酸基数×56,100/水酸基価・・・(I)
本明細書における水酸基価は、JIS K 1557−1に準拠した方法で測定した値である。
[可塑剤(2)]ジイソノニルフタレート(略称:DINP)(新日本理化社製、商品名:サンソサイザーDINP)。
[チクソ性付与剤(1)]水添ひまし油系チクソ性付与剤(楠本化成社製、商品名:ディスパロン#305)。
[光硬化性化合物]多官能アクリル基含有化合物(トリメチロールプロパントリアクリレート、東亞合成社製、商品名:アロニックス M−309)。
[酸化防止剤]ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF社製、商品名:イルガノックス1135)。
[紫外線吸収剤]ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製、商品名:チヌビン326)。
<2成分型用硬化剤組成物>
表3に示す配合で、下記の(a)〜(d)を混合して硬化剤組成物を調製した。
(a)硬化触媒としてのオクチル酸第一錫(吉富製薬社製、商品名:スタノクト)と、助触媒としてのラウリルアミン(n−ドデシルアミン、試薬)とを質量比(硬化触媒:助触媒)6:1で混合した混合物。
(b)ジイソノニルフタレート(略称:DINP、上記と同じ)。
(c)重質炭酸カルシウム(商品名:ホワイトンSB、上記と同じ)。
(d)焼成カオリン(充填剤、竹原化学工業社製、商品名:グロマックスLL)。
<実施例1>
まず表1に示す配合で、光安定剤組成物を調製し、これを用いて重合体混合液を調製した。表1には重合体混合液を基準とする、各成分の含有量(単位:質量%)を示している。
すなわち、50mlガラス瓶にヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))10g、桐油20gを加えて手攪拌し、110℃の加温槽に20分放置した後、取り出して、更に手攪拌した。その後、室温(25℃)まで放冷して光安定剤組成物を得た。
下記の方法で光安定剤組成物の均一性を評価した。結果を表4に示す。
次いで、2000mlフラスコに重合体(P1)の1000gを入れ、50℃に加温した状態で、前記で得た光安定剤組成物(25℃)9g、モジュラス調整剤9.5g、桐油34gを添加して30分混合し、室温(25℃)まで放冷して重合体混合液を得た。
下記の方法で重合体混合液の均一性を評価した。結果を表4に示す。
また、得られた重合体混合液中の未溶解成分を除去するために、下記の方法で濾過を行い、濾過に要した時間(濾過時間)を測定した。結果を表4に示す。
得られた濾過物(重合体混合液)に、表2の配合で添加成分を加えて混練して基材を得た。これとは別に、表3の配合で成分を混練して硬化剤組成物を得た。基材/硬化剤組成物/ダークグレートナー(100/10/3.7)の質量比で混合して硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物を下記の方法で硬化させ、得られた硬化物の表面の耐候性を評価した。結果を表4に示す。
<実施例2>
実施例1において、光安定剤組成物を調製する際に、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))を5g、桐油を20gとした。
重合体混合液を調製する際に、光安定剤組成物を16gとし、桐油を25.2gとした。
その他は実施例1と同様である。
<実施例3>
実施例1において、光安定剤組成物を調製する際に、100mlのガラス瓶を用い、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))を5.1g、桐油を54gとした。
重合体混合液を調製する際に、光安定剤組成物を39.4gとし、桐油は添加しなかった。
その他は実施例1と同様である。
<実施例4>
実施例1において、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(2))に変更した。
その他は実施例1と同様である。
<実施例5>
実施例1において、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(3))に変更し、加熱温度(加熱槽の温度)を140℃に変更した。
その他は実施例1と同様である。
<実施例6>
実施例1において、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(4)に変更し、加熱温度を90℃に変更した。
その他は実施例1と同様である。
<実施例7>
実施例1において、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(5))に変更し、加熱温度を140℃に変更した。
その他は実施例1と同様である。
<実施例8>
実施例1において、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(6))に変更し、加熱温度を150℃に変更し、加熱時間(加温槽に放置する時間)を30分に変更した。
その他は実施例1と同様である。
<比較例1>
光安定剤組成物を調製する工程を行わず、加熱した重合体(P1)にヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))を添加、混合した。
すなわち、2000mlフラスコに重合体(P1)の1000gを入れ、120℃に加温した状態で、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))2.8gを添加して2時間混合した。次いで50℃に降温し、モジュラス調整剤9.5g、桐油38gを加えて30分混合し、室温(25℃)まで放冷して重合体混合液を得た。
その他は実施例1と同様である。
<比較例2>
光安定剤組成物を調製する際に、桐油を使用せず、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))を溶剤(n−ヘキサン)に溶解させた。溶剤は、重合体(P1)に光安定剤組成物を添加した後に除去した。
すなわち、50mlガラス瓶にヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))5g、n−ヘキサン20gを加えて手攪拌し、溶解させたが不溶分の粒(沈降物)が残り白濁不均一な溶解液(光安定剤組成物)が得られた。
次いで、2000mlフラスコに重合体(P1)の1000gを入れ、50℃に加温した状態で、前記溶解液(光安定剤組成物)14gを添加し、85℃に昇温してn−ヘキサンを減圧除去した。
次いで50℃に降温し、モジュラス調整剤9.5g、桐油38gを添加して30分混合し、室温(25℃)まで放冷して重合体混合液を得た。
その他は実施例1と同様である。
<比較例3>
光安定剤組成物を調製する際に、桐油を使用せず、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))を溶剤(酢酸エチル)に溶解させた。溶剤は、重合体(P1)に光安定剤組成物を添加した後に除去した。
すなわち、50mlガラス瓶にヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))5g、酢酸エチル20gを加えて手攪拌したところ、均一な溶解液(光安定剤組成物)が得られた。
次いで、2000mlフラスコに重合体(P1)1000gを入れ、50℃に加温した状態で、前記溶解液(光安定剤組成物)14gを添加し、85℃に昇温して酢酸エチルを減圧除去した。
次いで50℃に降温し、モジュラス調整剤9.5g、桐油38gを添加して30分混合し、室温(25℃)まで放冷して重合体混合液を得た。
その他は実施例1と同様である。
<参考例1>
加熱したアクリル変性シリコーン重合体を含む組成物に、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))を添加、混合して溶解させた。
まず、変成シリコーンポリマー中で、アクリル系モノマーを重合反応させてアクリル変性シリコーン重合体を製造した。
すなわち、末端に加水分解性ケイ素基を有する3官能プロピレンオキシド重合体(数平均分子量:17,000、シリル基変性率:75%、加水分解性ケイ素基は重合体(P1)と同じである。)の560gを反応器に入れ、67℃に加温した状態で、メタクリル酸メチル288g、アクリル酸−n−ブチル26g、メタクリル酸−n−ブチル116g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン60g、ノルマルドデシルメルカプタン56g、および2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gの混合溶液を8時間かけて滴下して重合させ、アクリル変性シリコーン重合体を得た。
2000mlフラスコに、得られたアクリル変性シリコーン重合体1000gを入れ、110℃に加温した状態で、ヒンダート゛アミン系光安定剤(HALS(1))2.8gを添加して30分混合した。次いで50℃に降温し、モジュラス調整剤9.5g、および桐油38gを加えて30分混合し、室温(25℃)まで放冷して重合体混合液を得た。不溶分が全く残らない均一な混合液であった。
その他は実施例1と同様である。
Figure 0005648594
Figure 0005648594
Figure 0005648594
<光安定剤組成物の均一性評価>
光安定剤組成物中の未溶解成分(白濁)の有無および沈降物の有無を目視で確認し、下記の基準で評価した。
○:未溶解成分(白濁)がなく、透明である。
△:未溶解成分(白濁)があり不透明であるが、沈降物はない。
×:未溶解成分(白濁)があり不透明であり、沈降物もある。
<重合体混合液の均一性評価>
重合体混合液中の未溶解の浮遊物の有無および沈降物の有無を目視で確認し、下記の基準で評価した。
○:浮遊物なし。
△:微かに浮遊物はあるが、沈降物はない。
×:浮遊物があり、沈降物もある。
<濾過時間の測定>
重合体混合液を、直径200mmの円筒形濾過器にて、下記の条件で濾過し、濾過に要した時間(濾過時間)を測定した。
濾紙:ステンレス金網(500メッシュ、線径0.016mm、目開き0.035mm)。
混合液量:1000g。
混合液温度:25℃。
濾過圧力(N):0.2MPa。
濾過時間:濾液の出始めから、終わるまでの時間。
<耐候性の評価>
硬化性組成物を厚さ約5mmのシート状に成形し、23℃かつ相対湿度50%の条件で7日間養生した後、50℃かつ相対湿度65%の条件で7日間養生して硬化させ、硬化物(黒色)を得た。得られた硬化物をサンシャインウェザオメーター(スガ試験機(株)製)に投入し、下記の条件(サンシャインウェザオメーター条件)で耐候試験を行った。
試験開始から500時間後に、硬化物の表面を観察し、クラックの状態および白化状態を下記の基準で評価した。
[サンシャインウェザオメーター条件]
ブラックパネル:63℃。
シャワー:18分/120分。
相対湿度:50%
[クラックの評価基準]
○:拡大してもクラックは見られない。
□:目視ではクラックの発生がわからないが、拡大すればわかる。
△:目視でよく観察すればクラックの発生がわかる。
×:目視で、一目でクラックの発生がわかるが、間隔は広がっていない。
××:クラックが発生した後、さらに間隔が広がったことがわかる。
[白化の評価基準]
○:試験前と比べて変化が見られない。
□:光沢がなくなってきている。
△:一部白くなりかけている。
×:全体的に白っぽくなってきている。
××:全体的に色が抜けてしまっている。
Figure 0005648594
表4の結果に示されるように、実施例1〜8ではヒンダードアミン系光安定剤が均一に溶解した光安定剤組成物が得られた。またこれを用いて重合体(P1)と混合することにより、不溶分が全く残らない均一な重合体混合液が得られた。この重合体混合液を用いて製造された硬化性組成物は、硬化物表面の耐候性に優れるものであった。
これに対して、光安定剤組成物を調製する工程を行わず、ヒンダート゛アミン系光安定剤を直接重合体(P)に添加、混合した比較例1は、重合体混合液が、浮遊物がある不均一な液となった。この重合体混合液を用いて製造された硬化性組成物は、桐油およびヒンダート゛アミン系光安定剤を、実施例1〜8と同量配合したにもかかわらず、硬化物表面の耐候性が劣り、特にクラックの抑制が不十分であった。
比較例2では、桐油を使用せず、ヒンダート゛アミン系光安定剤を溶剤(n−ヘキサン)に溶解させたところ、不溶分の粒(沈降物)が残る白濁不均一な混合液(光安定剤組成物)となり、これを用いて調製した重合体混合液も不溶分の粒が残る不均一な液であった。この重合体混合液を用いて製造された硬化性組成物は、桐油およびヒンダート゛アミン系光安定剤を、実施例1〜8と同量配合したにもかかわらず、硬化物表面の耐候性が劣り、クラックの抑制および白化の抑制が不十分であった。
比較例3では、桐油を使用せず、ヒンダート゛アミン系光安定剤を溶剤(酢酸エチル)に溶解させたところ、均一な溶解液が得られたものの、これを用いて調製した重合体混合液は浮遊物がある不均一な液であった。この重合体混合液を用いて製造された硬化性組成物は、桐油およびヒンダート゛アミン系光安定剤を、実施例1〜8と同量配合したにもかかわらず、硬化物表面の耐候性が劣り、特にクラックの抑制が不十分であった。
参考例1は、特許文献2に記載されているようなアクリル変性シリコーン重合体を含む組成物に、ヒンダート゛アミン系光安定剤を溶解させた例である。アクリル変性シリコーン重合体を、ヒンダート゛アミン系光安定剤の融点以上の温度に加温して、ヒンダート゛アミン系光安定剤を添加、混合することにより、不溶分が全く残らない均一なアクリル変性シリコーン重合体混合液が得られたが、実施例1〜8に比べて、濾過性が顕著に劣っていた。これはアクリルポリマー自身が高粘度であるうえに、一部変成シリコーンポリマーと共重合したことにより粘度がより高くなり、濾過性が悪くなったためと考えられる。

Claims (5)

  1. ヨウ素価130〜200の乾性油と、数平均分子量が1,000〜5,000のヒンダードアミン系光安定剤を含む混合物を、該混合物中のヒンダードアミン系光安定剤の融点以上の温度で加熱して、前記ヒンダードアミン系光安定剤を溶解させる工程を有する、光安定剤組成物の製造方法。
  2. 前記乾性油が、ケシ油、桐油および亜麻仁油からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1記載の光安定剤組成物の製造方法。
  3. 前記混合物において、前記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量を1質量部とすると、前記乾性油の含有量が1〜15質量部である、請求項1または2に記載の光安定剤組成物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法で得られる光安定剤組成物を、加水分解性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン重合体(P)を含む重合体含有液と混合する工程を有する、硬化性組成物の製造方法。
  5. 前記混合する際の、前記光安定剤組成物の温度が10〜80℃であり、かつ前記重合体(P)の温度が30〜100℃である、請求項4記載の硬化性組成物の製造方法。
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