JP5026044B2 - 自動車部品 - Google Patents
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Description
ポリ乳酸系樹脂(A)20〜60重量部、下記結晶性プロピレンブロック共重合体(b1)83〜58重量%、下記プロピレン単独重合体(b2)0.5〜7重量%、下記エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b3)1〜10重量%および下記タルク(b4)15〜25重量%(ただし、(b1)〜(b4)の合計を100重量%とする。)を配合してなるプロピレン系樹脂組成物(B)40〜80重量部(ただし、(A)と(B)との合
計を100重量部とする。)、ガラス繊維(C)51〜100重量部、ならびに変性プロピレン系樹脂(D)0.1〜20重量部を含有するポリ乳酸系樹脂組成物から製造したことを特徴としている;
(b1)23℃でのn−デカン可溶分量が17〜25重量%(ただし、結晶性プロピレンブロック共重合体(b1)の重量を100重量%とする。)かつメルトフローレート(MFR:ASTM D 1238、230℃、荷重2160g)が20〜40g/10分である結晶性プロピレンブロック共重合体、
(b2)ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法で測定される分子量分布Mw/Mnが10以上、かつ分子量分布Mz/Mwが3.5以上であるプロピレン単独重合体、
(b3)メルトフローレート(MFR:ASTM D 1238、190℃、荷重2160g)が1〜20g/10分、エチレン含有量が40〜95重量%(ただし、エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b3)の重量を100重量%とする。)であるエチレン・1−ブテンランダム共重合体、
(b4)平均粒径が1.5〜3.5μmであるタルク。
前記変性プロピレン系樹脂(D)がカルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)100重量部と、カルボジイミド基含有化合物(d2)2〜13重量部とを反応させてなる重合体組成物(d3)であって、かつ、重合体組成物(d3)100グラム中のカルボジイミド基の含量が1〜45mmolであることが好ましい。
MPR=Mn/(100×f/M) ・・・(1)
(式中、
fはカルボジイミド基と反応する基を有する化合物の式量(g/mol)であり、
Mはカルボジイミド基と反応する基を有する化合物残基の含有量(wt%)であり、
Mnはカルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)の数平均分子量
である。)
前記ポリ乳酸系樹脂(A)の重量平均分子量が5万〜30万であることが好ましい。
前記ポリ乳酸系樹脂組成物は曲げ強度(FS:ASTM D790、厚さ3.2mm)
が60MPa以上、かつ熱変形温度(HDT:ASTM D648、厚さ3.2mm)が
120℃以上であることが好ましい。
[ポリ乳酸系樹脂組成物]
本発明の自動車部品に用いるポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂(A)、プロピレン系樹脂組成物(B)、ガラス繊維(C)、および変性プロピレン系樹脂(D)を含み
、さらに変性エラストマー(E)、結晶化促進剤(F)および各種添加剤を必要に応じて含有してもよい。また、架橋や発泡などの2次変性をしてもよい。
ポリ乳酸系樹脂組成物に含まれる「ポリ乳酸系樹脂(A)」とは、L−乳酸ユニットおよび/またはD−乳酸ユニットを50モル%以上、好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは100モル%含有する重合体または混合体を意味する。前記重合体は、例えば、乳酸の重縮合や乳酸の環状二量体であるラクチドの開環重合によって合成され、乳酸と共重合可能な他のモノマーが共重合されたものでもよい。ただし、L−乳酸ユニット、D−乳酸ユニットおよび他のモノマーに由来するユニット(構造単位)の合計量を100モル%とする。
ポリ乳酸系樹脂組成物に含まれる「プロピレン系樹脂組成物(B)」とは、プロピレン系樹脂組成物(B)100重量%あたり、
(b1)23℃でのn−デカン可溶分量が17〜25重量%(ただし、結晶性プロピレンブロック共重合体(b1)の重量を100重量%とする。)かつメルトフローレート(
MFR:ASTM D 1238、230℃、荷重2160g)が20〜40g/10分である結晶性プロピレンブロック共重合体83〜58重量%と、
(b2)ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法で測定される分子量分布Mw/Mnが10以上、かつ分子量分布Mz/Mwが3.5以上であるプロピレン単独重合体0.5〜7重量%と、
(b3)メルトフローレート(MFR:ASTM D 1238、190℃、荷重2160g)が1〜20g/10分、エチレン含有量が40〜95重量%(ただし、エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b3)の重量を100重量%とする。)であるエチレン・1−ブテンランダム共重合体1〜10重量%と、
(b4)平均粒径が1.5〜3.5μmであるタルク15〜25重量%とを含有するプロピレン系樹脂組成物である。
ましい。これらは2種以上共重合されていてもよい。本発明で好ましく用いられる結晶性プロピレンブロック共重合体(b1)の23℃のn−デカンに不溶な成分(b1−2)のメルトフローレート(MFR:ASTM D 1238、230℃、荷重2160g)は、10〜100g/10分、好ましくは20〜80g/10分の範囲である。23℃のn−デカンに可溶な成分(b1−1)は、主としてプロピレン・α−オレフィン共重合体部であるが、プロピレン単独重合体の一部、たとえば低分子量物等の重合の際に生じる副生物などが含まれる。
予備重合に用いられるオレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン等の直鎖状のオレフィン;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、アリルナフタレン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン類、ビニルナフタレン類、アリルトルエン類、アリルベンゼン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘプタン、アリルトリアルキルシラン類等の分岐構造を有するオレフィンなどを用いることができる。これらは共重合させてもよい。
/Mw(Mz:粘度平均分子量)は、3.5以上、好ましくは、4.0〜15である。
性に優れる自動車部品を製造することができる。
合で用いられる。エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b3)を上記範囲内の割合で用いると、柔軟性および透明性に優れた自動車部品を製造するためのポリ乳酸系樹脂組成物が得られる。
本発明で用いられるタルク(b4)の平均粒径は、1.5〜3.5μm、好ましくは1.8〜3.0μmである。なお、この平均粒径の値は沈降法により測定される値である。
ポリ乳酸系樹脂組成物に含まれる「ガラス繊維(C)」とは、ガラスを溶融紡糸してフィラメント状の繊維にしたものが挙げられ、ガラスとしては、例えば、Eガラス(Electrical glass)、Cガラス(Chemical glass)、Aガラス(Alkali glass)、Sガラス(High strength glass)、耐アルカリガラス等が挙げられる。本発明に用いるポリ乳酸系樹
脂組成物中にガラス繊維(C)を一定量以上含有することによって耐熱性および曲げ強度を大きく向上させることができる。
向上効果が低下する場合がある。
本発明で用いられるガラス繊維(C)のアスペクト比は、ガラス繊維(C)の数平均繊維長と数平均繊維径の比であり、好ましくは50以上、より好ましくは80以上である。
脂組成物に含有される樹脂の界面との接着性を付与または向上させるという観点や、得られる自動車部品の強度を高め、外観を良好にするという観点から、公知の処理(例えば、シランカップリング剤処理等)が施されていてもよい。
本発明に用いるポリ乳酸系樹脂組成物に含まれる「変性プロピレン系樹脂(D)」は、カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)とカルボジイミド基含有化合物(d2)とを反応させてなる重合体組成物(d3)であることが好ましい。
本発明に用いられるカルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)は、プロピレン系重合体(d1−1)に、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(d1−2)を導入することにより得ることができる。
しくは0.86〜0.95g/cm3、更に好ましくは0.88〜0.92g/cm3であり、ASTM D1238による230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレー
ト(MFR)は、通常0.01〜500g/10分、好ましくは0.05〜200g/10分、さらに好ましくは0.1〜100g/10分である。
また、プロピレン系重合体(d1−1)の結晶化度は、通常70%以下、好ましくは60%以下、さらに好ましくは50%以下である。結晶化度がこの範囲にあれば、カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)のハンドリングに優れる。
中におけるカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(d1−2)の含有量は、通常は0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%、さらに好ましくは0.1〜1.0重量%である。カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(d1−2)の含有量が上記範囲を超えると、カルボジイミド基含有化合物(d2)と架橋して、重合体組成物(d3)を製造することが困難となる場合がある。
本発明においては、カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)は、以下の式(1)に示す反応性化合物量比(MPR)が0.1より大きく6より小さいことが好ましく、0.5より大きく5より小さいことがより好ましい。
MPR=Mn/(100×f/M) ・・・(1)
(式中、
fはカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(d1−2)の式量(g/mol)であり、
Mはカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(d1−2)残基の含有量(wt%)であり、
Mnはカルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)の数平均分子量
である。)
ここでMPRは、カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)1分子鎖当たりのカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(d1−2)のグラフト本数を示す。MPRが上記範囲にあると、重合体組成物(d3)を架橋することなく安定して製造することが可能となり、かつポリ乳酸系樹脂組成物から製造した自動車部品とした場合に十分な低温耐衝撃性改質効果を得ることができる。
(MFR)は、通常0.1〜300g/10分、好ましくは1〜100g/10分である。上記範囲にあると、重合体組成物(d3)を用いてポリ乳酸系樹脂組成物から製造した自動車部品とした場合に耐衝撃性改良効果に優れる。
カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)が、例えばそのガラス転移温度が−10℃以下であるように、ゴム状弾性を持つ場合には、耐衝撃性改良効果が大きい傾向にある。
本発明に用いられるカルボジイミド基含有化合物(d2)としては、下記一般式(D1)で示される繰り返し単位を有するポリカルボジイミドが例示される。
〔式中、R1は2価の有機基を示す〕
ポリカルボジイミドの合成法は特に限定されるものではないが、例えば有機ポリイソシアネートを、イソシアネート基のカルボジイミド化反応を促進する触媒の存在下で反応させることにより、ポリカルボジイミドを合成することができる。
8CAやLA1などが挙げられる。
重合体組成物(d3)は、カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)とカルボジイミド基含有化合物(d2)とを反応させることにより得ることができる。具体的には、溶融変性などのように溶融混練することにより得ることが可能であるが、この方法に限定されるものではない。
合体組成物(d3)の230℃、2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(MFR
)は、通常0.1〜200g/10分、好ましくは1〜100g/10分、更に好ましくは2〜50g/10分の範囲である。
重合体組成物(d3)を製造するにあたり、カルボジイミド基含有化合物(d2)の配合量は、カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)100重量部に対し、カルボジイミド基含有化合物(d2)1〜100重量部、好ましくは2〜13重量部であり、かつカルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)とカルボジイミド基含有化合物(d2)を反応させてなる重合体組成物(d3)100グラム中の、カルボジイミド基の含量は通常1〜45mmol、好ましくは1〜20mmolである。カルボジイミド基含量が少なすぎると重合体組成物(d3)としての機能を発現できず、ポリ乳酸系樹脂組成物から製造した自動車部品とした場合の低温耐衝撃性向上効果が得られない。一方で、カルボジイミド基含量が多いと低温耐衝撃性向上効果は大きくなるが、全体としての耐衝撃性向上効果がそれほど上がらず経済的でない。カルボジイミド基の含量が上記範囲内にあると、低温耐衝撃性向上効果と耐衝撃性向上効果のバランスに優れる。
本発明に用いるポリ乳酸系樹脂組成物はさらに「変性エラストマー(E)」を含むことが好ましい。ポリ乳酸系樹脂組成物中に変性エラストマー(E)をさらに含有することによってポリ乳酸系樹脂組成物中の島相の粒径が小さくなり、ポリ乳酸系樹脂組成物の衝撃強度が向上するため好ましい。
以下のエチレンおよび/または炭素原子数3〜12のα−オレフィンの共重合体である。このようなα−オレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセンなどのα−オレフィンが挙げられる。
本発明に用いるポリ乳酸系樹脂組成物にはさらに「結晶化促進剤(F)」が含まれていても良い。結晶化促進剤(F)を含有させることにより、ポリ乳酸系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)が低下し、ポリ乳酸系樹脂(A)の運動性が向上し、結晶化速度が向上する。
本発明に用いるポリ乳酸系樹脂組成物は、上記ポリ乳酸系樹脂(A)、プロピレン系樹脂組成物(B)、ガラス繊維(C)、および変性プロピレン系樹脂(D)を含み、さらに変性エラストマー(E)、結晶化促進剤(F)以外にも、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、発泡剤、加工助剤、密着性付与剤、無機充填剤、有機フィラー、結晶核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、ブルーミング防止剤などの添加剤を含んでいてもよい。
本発明に用いるポリ乳酸系樹脂組成物の調製方法としては、公知の任意の方法を採用することができ、例えば、ポリ乳酸系樹脂(A)、プロピレン系樹脂組成物(B)、ガラス繊維(C)、および変性プロピレン系樹脂(D)、必要に応じて変性エラストマー(E)、結晶化促進剤(F)および各種添加剤を、押出機やニーダーなどを用いて溶融混練する方法が挙げられる。
本発明に係る自動車部品は、上記の耐熱性および曲げ強度が向上したポリ乳酸系樹脂組成物から形成される。成形方法は特に限定されないが、例えば、カレンダー成形、押出し成形、射出成形、ブロー成形、プレス成形、スタンピングモールド成形などの方法を採用することができる。また、成形温度は、好ましくは180℃以上250℃以下である。
また上述した未延伸フィルム、延伸フィルムおよびフィラメントを二次成形して用いても良い。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例では本発明の自動車部品の代わりに試験片を作成した。実施例における各種物性は下記の方法で測定・評価した。
ASTM D1238に準拠し、荷重2.16kgf、測定温度190℃もしくは23
0℃の条件で測定した。本実施例において、MFR190は190℃で測定されたMFRを、MFR230は230℃で測定されたMFRを示す。
プロピレン系樹脂を135℃デカリンに溶解して測定した。
<分子量(Mn、Mz、Mw)、分子量分布(Mw/Mn、Mz/Mw)>
分子量および分子量分布はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、特に断りがない限り、ポリプロピレン換算で測定した。
GPC測定条件は次の通りである。
装置:Waters社製、GPC150CV
カラム:PLカラム(Mixed−B,350mm×2)(ポリマーラボラトリーズ社製)
データ処理装置:ミレニアム
測定温度:135℃
測定溶媒:オルトジクロロベンゼン
<mmmm分率(アイソタクチックペンタッド分率)>
13C−NMRで測定した。
ポリ乳酸系樹脂組成物を用いて射出成形を行い、得られた射出成形品(厚み3.2mm)について、ASTM D790に準拠した条件で測定した。本実施例において曲げ強度
(FS)が60MPa以上であるものを曲げ強度に優れると判断した。
ポリ乳酸系樹脂組成物を用いて射出成形を行い、得られた射出成形品(厚み3.2mm)について、ASTM D648に準拠した条件で熱変形温度(HDT)を測定し、これ
を指標とした。なお、荷重は0.45MPa条件下で測定した。本実施例において熱変形温度(HDT)が120℃以上であるものを耐熱性に優れると判断した。
<ポリ乳酸系樹脂(A)>
ポリ乳酸系樹脂として三井化学株式会社製ポリ乳酸(商品名レイシア(登録商標)、ポリスチレン換算の重量平均分子量16万、MFR190=7.9g/10分、d体量1.1%)(A−1)を用いた。
プロピレン系樹脂組成物として以下の(b1)〜(b4)をプラボー二軸押出機(プラスチック工業所社製)でシリンダー温度210℃で溶融混練して得られたプロピレン系樹脂組成物(B−1)を用いた。
(b1):プロピレン単独重合部のmmmm分率98.1%、23℃デカン可溶分重量23重量%、エチレン含有量40mol%、[η]=2.5dl/g、MFR230=29g/10分である結晶性プロピレンブロック共重合体72重量%。
(b2):Mw/Mn=15、Mz/Mw=5、MFR=3g/10分であるプロピレン単独重合体4重量%
(b3):三井化学株式会社製、商品名 タフマー(登録商標)A4050、MFR19
0=6g/10分であるエチレン・1−ブテンランダム共重合体4重量%。
(b4):平均粒径2.2μm(商品名 ハイフィラー(登録商標)5000PJ、松村
産業社製)であるタルク20重量%。
ガラス繊維として数平均粒子径13μm、数平均繊維長3mm、アスペクト比230のガラス繊維(C−1)を用いた。
変性プロピレン系樹脂として、以下の方法によって製造された変性プロピレン系樹脂(D−1)を用いた。
上記樹脂(d1)と、上記樹脂(d1)100重量部に対して、カルボジイミド基含有化合物(d2)(日清紡績株式会社製ポリカルボジイミド、商品名 カルボジライト(登
録商標)、グレードHMV−8CA)6.6重量部とを、シリンダー温度250℃に設定した日本製鋼所製TEX30mmφ二軸押出機にて溶融混練し、カルボジイミド基含有量2.6mmol/100gの変性プロピレン系樹脂(D−1)を得た。
変性プロピレン系樹脂(D−1)は、薄黄色のペレットであり、MFR230は23g/
10分であった。
以下の方法で変性エラストマーを製造し、使用した。
[変性エラストマー(E−1)の製造]
スチレンとエチレン・ブチレンの重量比30/70、MFR230=5.0g/10分の旭化成ケミカルズ株式会社社製SEBS100重量部に対して、無水マレイン酸1.0重量部および日本油脂株式会社製パーヘキシン(登録商標)25B 0.1重量部を、シリンダー温度210℃に設定した30mmφ二軸押出機にて溶融混練し、変性エラストマー(E−1)を得た。
[参考例1]
ポリ乳酸系樹脂(A−1)40重量部、プロピレン系樹脂組成物(B−1)60重量部、および変性エラストマー(E−1)5重量部をプラボー二軸押出機(プラスチック工業所社製)でシリンダー温度180℃で溶融混練の後ペレット化した。次にIS55射出成形機(東芝機械社製)にてシリンダー温度210℃、金型温度80℃、射出と保圧の合計時間12秒、冷却時間30秒の条件で射出成形をして、試験片を成形した。
[参考例2]
ポリ乳酸系樹脂(A−1)40重量部、プロピレン系樹脂組成物(B−1)60重量部、ガラス繊維(C−1)5重量部、変性プロピレン系樹脂(D−1)5重量部および変性エラストマー(E−1)5重量部をプラボー二軸押出機(プラスチック工業所社製)でシリンダー温度180℃で溶融混練の後ペレット化した。次にIS55射出成形機(東芝機械社製)にてシリンダー温度210℃、金型温度80℃、射出と保圧の合計時間12秒、冷却時間30秒の条件で射出成形をして、試験片を成形した。
Claims (7)
- ポリ乳酸系樹脂(A)20〜60重量部、下記結晶性プロピレンブロック共重合体(b1)83〜58重量%、下記プロピレン単独重合体(b2)0.5〜7重量%、下記エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b3)1〜10重量%および下記タルク(b4)15〜25重量%(ただし、(b1)〜(b4)の合計を100重量%とする。)を配合してなるプロピレン系樹脂組成物(B)40〜80重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする。)、ガラス繊維(C)51〜100重量部、ならびに変性プロピレン系樹脂(D)0.1〜20重量部を含有するポリ乳酸系樹脂組成物から製造したことを特徴とする自動車部品;
(b1)23℃でのn−デカン可溶分量が17〜25重量%(ただし、結晶性プロピレンブロック共重合体(b1)の重量を100重量%とする。)かつメルトフローレート(MFR:ASTM D 1238、230℃、荷重2160g)が20〜40g/10分である結晶性プロピレンブロック共重合体、
(b2)ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法で測定される分子量分布Mw/Mnが10以上、かつ分子量分布Mz/Mwが3.5以上であるプロピレン単独重合体、
(b3)メルトフローレート(MFR:ASTM D 1238、190℃、荷重2160g)が1〜20g/10分、エチレン含有量が40〜95重量%(ただし、エチレン・1−ブテンランダム共重合体(b3)の重量を100重量%とする。)であるエチレン・1−ブテンランダム共重合体、
(b4)平均粒径が1.5〜3.5μmであるタルク。 - 前記ガラス繊維(C)が数平均繊維径5〜20μm、数平均繊維長1〜20mm、アスペクト比が50以上の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の自動車部品。
- 前記変性プロピレン系樹脂(D)がカルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)100重量部と、カルボジイミド基含有化合物(d2)2〜13重量部とを反応させてなる重合体組成物(d3)であって、かつ、重合体組成物(d3)100グラム中のカルボジイミド基の含量が1〜45mmolであることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の自動車部品。 - 前記カルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)の下記式(1)で示される反応性化合物量比(MPR)が、0.1より大きく6より小さいことを特徴とする請求項3に記載の自動車部品。
MPR=Mn/(100×f/M) ・・・(1)
(式中、
fはカルボジイミド基と反応する基を有する化合物の式量(g/mol)であり、
Mはカルボジイミド基と反応する基を有する化合物残基の含有量(wt%)であり、
Mnはカルボジイミド基と反応する基を有するプロピレン系樹脂(d1)の数平均分子量
である。) - 前記ポリ乳酸系樹脂(A)の重量平均分子量が5万〜30万であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の自動車部品。
- 前記ポリ乳酸系樹脂組成物中に変性エラストマー(E)3〜30重量部(ただし、(A)と(B)の合計を100重量部とする)をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自動車部品。
- 前記ポリ乳酸系樹脂組成物の曲げ強度(FS:ASTM D790、厚さ3.2mm)
が60MPa以上、かつ熱変形温度(HDT:ASTM D648、厚さ3.2mm)が
120℃以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の自動車部品。
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