JP5024619B2 - トラス梁構造体及びトラス梁の架設方法 - Google Patents

トラス梁構造体及びトラス梁の架設方法 Download PDF

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本発明は、下部構造体の相互間にトラス梁を架設して構成されるトラス梁構造体及びトラス梁の架設方法に関するものである。
図4は、一般的なトラス梁構造体を示したものである。このトラス梁構造体は、互いに対向する態様で構築された下部構造体1の上端部間にトラス梁2を架設することによって構成されたものである。トラス梁2は、図面の奥行方向に沿って複数架設されており、例えばスタジアムの大屋根を構成している。
ところで、この種のトラス梁構造体では、下部構造体1において互いに内方側となる部位に支持構造材3を突設する場合がある。例えば、上述したスタジアムの大屋根を構成するトラス梁構造体においては、大屋根で覆われる部分の下方に見物席であるスタンドを構築するため、一方の下部構造体1からそれぞれ他方の下部構造体1に向けて支持構造材3を突設することが行われる。
しかしながら、上記のような支持構造材3を備えたトラス梁構造体には、スタンドの重量Pによる長期偏心モーメントMが支持構造材3を介して下部構造体1に作用する。このため、図4中の二点鎖線で示すように、下部構造体1が互いに内方側に向けて変形する虞れがある。また、長期偏心モーメントMの作用により、下部構造体1において互いに外方側となる柱材の軸力が減少することになり、例えば地震が発生した場合、当該柱材が引き抜かれる事態が発生し得る。さらに、長期偏心モーメントMの作用により、下部構造体1を介して基礎4に働く軸力が不均一となり、これに応じた基礎4の設計がきわめて不経済となる場合もある。
本発明の目的は、上記実情に鑑みて、支持構造材を介して長期偏心モーメントが作用することに起因した種々の問題を解決することのできるトラス梁構造体及びトラス梁の架設方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るトラス梁構造体は、互いに内方側となる部位の少なくとも一方から他方に向けて支持構造材が突設される下部構造体の相互間にトラス梁を架設して構成されるトラス梁構造体であって、前記トラス梁は予めその下弦材に前記下部構造体からの反力を圧縮力として付与した状態で該下弦材の各端部をそれぞれ下部構造体に接合したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るトラス梁の架設方法は、互いに内方側となる部位の少なくとも一方から他方に向けて支持構造材が突設される下部構造体の相互間にトラス梁を架設するトラス梁の架設方法であって、トラス梁の両端部をそれぞれ下部構造体の支持面に搭載する工程と、前記トラス梁における下弦材の端面と前記下部構造体との間に伸長手段を介在させる工程と、前記伸長手段を伸長させることにより前記下部構造体を介して前記トラス梁における下弦材に圧縮力を付与し、かつ圧縮力を付与した状態でトラス梁の下弦材をそれぞれ下部構造体に接合する工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、トラス梁の下弦材に予め圧縮力として付与した下部構造体からの反力が、支持構造材を介して作用する偏心モーメントをキャンセルする方向に機能する。従って、下部構造体が互いに内方側に向けて変形する事態、下部構造体において互いに外方側となる部位に配置された柱材の軸力が減少する事態、下部構造体の柱材を介して基礎に働く軸力が不均一となる事態等々、支持構造材を介して長期偏心モーメントが作用することに起因した種々の問題を招来する虞れが無くなる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るトラス梁構造体及びトラス梁の架設方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態であるトラス梁構造体を示したものである。ここで例示するトラス梁構造体10は、スタジアムの大屋根及びスタンドを構成するためのもので、一対の下部構造体11及び多数のトラス梁12を備えている。
一対の下部構造体11は、それぞれが柱材111と梁材112とによって直方状に構成した複数の柱ユニット110を互いに並設することによって構成したものである。並設した複数の柱ユニット110は、互いに連結してあり、それぞれがスタジアムの両側方となる部位に互いに対向する立壁状の下部構造体11を構成している。
下部構造体11を構成する柱ユニット110には、それぞれ互いに対向する内方側の上端部に支持構造材120が設けてある。支持構造材120は、スタジアムのスタンドを構成するためのもので、一対の水平フレーム121と一対の傾斜フレーム122とを備えて構成してある。水平フレーム121は、柱ユニット110の柱材111から互いに平行となる態様で水平方向に沿って突設したものである。水平フレーム121の突出端部は、互いの間が連結フレーム123によって連結してある。傾斜フレーム122は、柱ユニット110の柱材111において水平フレーム121よりも上方となる部位から漸次下方に傾斜する態様で突設し、個々の突出端部が水平フレーム121の突出端部に接続してある。
トラス梁12は、スタジアムの大屋根を構成するためのもので、一対の上弦材12aと、一対の下弦材12bと、これら上弦材12a及び下弦材12bの間を連結する多数の斜材12cとを備えて構成してある。図1からも明らかなように、本実施の形態で適用するトラス梁12は、上弦材12a及び下弦材12bがスタジアムの両側方に構成された下部構造体11の相互間隔よりも大きな長さを有したもので、両端部を下部構造体11の上面にピン接合13した状態で複数並設することにより、スタジアムの大屋根を構成している。
ここで、上記のように構成したトラス梁構造体10においては、スタンドの重量Pによる長期偏心モーメントMが支持構造材120を介して下部構造体11に作用する。このため、トラス梁構造体10を単に構築した場合には、長期に亘って作用する偏心モーメントMの影響により、下部構造体11が互いに内方側に向けて変形したり、下部構造体11において互いに外方側となる部位に配置された柱材111の軸力が減少したり、下部構造体11を介して基礎40(図2参照)に働く軸力が不均一になる等々の問題を招来する虞れがある。
そこで、本実施の形態では、トラス梁12の下弦材12bに予め下部構造体11からの反力を圧縮力Cとして付与した状態で該下弦材12bの各端部をそれぞれ下部構造体11に接合することにより、この圧縮力Cが長期偏心モーメントMをキャンセルする方向に機能させ、これにより上述した問題を解決するようにしている。
図2は、トラス梁構造体10におけるトラス梁12の下弦材12bに予め下部構造体11からの反力を圧縮力Cとして付与した状態でこれを架設する方法を示したものである。以下、この図2を参照しながら、トラス梁12の架設方法について説明する。尚、図2においては、一方の端部についてのみ図示して説明を行うが、他方の端部についても同様に行うものとする。
まず、図2の(a)に示すように、予め基礎40上に構成した下部構造体11の上端面を支持面11aとしてトラス梁12の端部を搭載する。
次いで、図2の(b)及び図3に示すように、トラス梁12における下弦材12bの端面と下部構造体11における柱ユニット110の柱材111との間に油圧ジャッキ(伸長手段)50を介在させ、さらに油圧ジャッキ50を伸長動作させる。
この状態においては、柱ユニット110の柱材111からの反力がトラス梁12の下弦材12bに圧縮力Cとして付与されることになる。従って、この状態から、図2の(c)に示すように、トラス梁12の下弦材12bを下部構造体11における柱ユニット110の梁材112にピン接合13すれば、当該下弦材12bに圧縮力Cを付与した状態でトラス梁12を下部構造体11に架設することができるようになる。
従って、上記のようにトラス梁12を架設したトラス梁構造体10によれば、支持構造材120を介して作用する長期偏心モーメントMにより下部構造体11が互いに内方側に向けて変形しようとしても、予めトラス梁12の下弦材12bに付与した下部構造体11からの圧縮力Cがこれをキャンセルするように機能することになり、下部構造体11の変形が制限されることになる。また、下部構造体11の変形が制限されるため、互いに外方側となる部位に配置された柱材111の軸力が減少する事態も防止されることになり、例えば地震が発生した場合にも、当該柱材111が引き抜かれる事態を招来する虞れが無くなる。さらに、下部構造体11を介して基礎40に働く軸力が不均一になる事態も防止され、基礎40の設計を容易に、かつ低コストに行うことが可能となる。
尚、図2の(d)に示すように、トラス梁12を下部構造体11に接合した後においては、適宜のタイミングで油圧ジャッキ50を撤去すれば良い。
このように、上記トラス梁構造体10によれば、トラス梁12の下弦材12bに予め下部構造体11からの反力を圧縮力Cとして付与した状態で該下弦材12bの各端部をそれぞれ下部構造体11に接合するようにしているため、この圧縮力Cが、支持構造材120を介して作用する偏心モーメントMをキャンセルする方向に機能する。従って、下部構造体11が互いに内方側に向けて変形する事態、下部構造体11において互いに外方側となる部位に配置された柱材111の軸力が減少する事態、下部構造体11の柱材111を介して基礎40に働く軸力が不均一となる事態等々、支持構造材120を介して長期偏心モーメントMが作用することに起因した種々の問題を招来する虞れが無くなる。
また、図2に示すように、下部構造体11の上端面にトラス梁12の端部を搭載した場合、トラス梁12の上弦材12aに圧縮力C′が作用する一方、トラス梁12の下弦材12bに引張力T′が作用することになるが、本実施の形態では、トラス梁12の下弦材12bに圧縮力Cが付与されるため、トラス梁12の応力及び変形も制御することができるようになる。
尚、上述した実施の形態では、スタジアムの大屋根及びスタンドを構成するためのトラス梁構造体10を例示しているが、必ずしもこれに限らず、互いに内方側となる部位から他方に向けて支持構造材が突設される下部構造体の相互間にトラス梁を架設して構成されるものであれば、その他のトラス梁構造体にも適用することが可能である。この場合、支持構造材は、必ずしも両側の支持構造材から突設されている必要はなく、少なくとも一方の下部構造体から突出されていれば良い。
本発明の実施の形態であるトラス梁構造体を概念的に示した斜視図である。 図1に示したトラス梁構造体におけるトラス梁の架設方法を順に示した概念図である。 トラス梁における下弦材の端面と下部構造体との間に伸長手段を介在させた状態を拡大して示す概念図である。 従来のトラス梁構造体を示した概念図である。
符号の説明
10 トラス梁構造体
11 下部構造体
11a 支持面
12 トラス梁
12a 上弦材
12b 下弦材
12c 斜材
13 ピン接合
40 基礎
50 油圧ジャッキ
110 柱ユニット
111 柱材
112 梁材
120 支持構造材
C,C′ 圧縮力
M 偏心モーメント
P スタンドの重量
T′ 引張力

Claims (2)

  1. 互いに内方側となる部位の少なくとも一方から他方に向けて支持構造材が突設される下部構造体の相互間にトラス梁を架設して構成されるトラス梁構造体であって、
    前記トラス梁は予めその下弦材に前記下部構造体からの反力を圧縮力として付与した状態で該下弦材の各端部をそれぞれ下部構造体に接合したものであることを特徴とするトラス梁構造体。
  2. 互いに内方側となる部位の少なくとも一方から他方に向けて支持構造材が突設される下部構造体の相互間にトラス梁を架設するトラス梁の架設方法であって、
    トラス梁の両端部をそれぞれ下部構造体の支持面に搭載する工程と、
    前記トラス梁における下弦材の端面と前記下部構造体との間に伸長手段を介在させる工程と、
    前記伸長手段を伸長させることにより前記下部構造体を介して前記トラス梁における下弦材に圧縮力を付与し、かつ圧縮力を付与した状態でトラス梁の下弦材をそれぞれ下部構造体に接合する工程と
    を含むことを特徴とするトラス梁の架設方法。
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