JP3049143B2 - 大スパン架構体およびその構築方法 - Google Patents

大スパン架構体およびその構築方法

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JP3049143B2
JP3049143B2 JP4022151A JP2215192A JP3049143B2 JP 3049143 B2 JP3049143 B2 JP 3049143B2 JP 4022151 A JP4022151 A JP 4022151A JP 2215192 A JP2215192 A JP 2215192A JP 3049143 B2 JP3049143 B2 JP 3049143B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スポーツ施設,イベ
ント会場,生産・物流施設等における無柱大空間の屋根
トラス,床梁等に応用される大スパン架構体およびその
構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スポーツ施設,イベント会場,生
産・物流施設等において、設置機器のレイアウト変更の
柔軟性や、見通しの効く快適環境等のために、無柱大空
間の建築物が要望されている。このような無柱大空間を
実現するには、大スパンの屋根トラスが必要になり、ま
た多層階にする場合には床梁として大スパンのものが必
要になる。しかし、従来の平面トラスでは大スパンを構
成することが難しい。そのため、鉄骨トラス梁にプレス
トレスを導入する各種の構法が提案されている。
【0003】図3はその一例を示す。この構法は、鉄骨
トラス梁51の下弦材52の両端間にワイヤロープ53
を緊張状態に掛装し、下弦材52に圧縮方向のプレスト
レスを導入したものである。54はワイヤロープ53を
止付けた定着具を示す。この構法によると、鉄骨トラス
梁51の自重による撓みで下弦材52に作用する引っ張
り力が、プレストレスによる圧縮力で相殺され、下弦材
52の引っ張り力が低減する。そのため、軽量で強靱な
大スパンの鉄骨トラス梁51が実現できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プレストレス
が導入されるのは下弦材52だけであり、上弦材55に
はプレストレスが導入されていないため、大スパン化に
対して、十分に満足できるものではない。
【0005】この発明の目的は、スパンのより一層の長
大化が図れる軽量強靱な大スパン架構体を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上弦材およ
び下弦材を有する梁状のトラスまたはラーメンからなる
架構体に適用する。この架構体の上弦材の両端にロープ
掛装具を設けると共に、これらロープ掛装具よりも中央
側に離れて、上弦材にロープ定着具を、下弦材にロープ
掛装具を各々設ける。両ロープ定着具間に、両端のロー
プ掛装具および下弦材の各ロープ掛装具に掛装してワイ
ヤロープを設け、このワイヤロープを緊張状態で前記両
ロープ定着具に止付ける。
【0007】この発明の構築方法は、請求項1の大スパ
ン架構体を構築する過程において、ワイヤロープの一端
を一方のロープ定着具に止付けておき、ジャッキにより
緊張させて、他端を他方のロープ定着具で止付ける方法
である。
【0008】
【作用】この構成によると、上弦材両端のロープ掛装具
間に張られたワイヤロープが、その下方で下弦材のロー
プ掛装具に掛けられていることにより、下弦材はロープ
張力の上向きの分力により上側へ引き上げられる。その
ため、下弦材には結果的には圧縮力のプレストレスが作
用することになり、自重等で鉛直方向に作用する荷重と
は相殺されることになる。また、上弦材にはワイヤロー
プの張力によって、両側のロープ定着具間に引っ張り力
が導入される。そのため、上弦材も鉛直荷重による撓み
とは逆方向の撓みがプレストレスで与えられることにな
る。
【0009】この発明の構築方法によると、ワイヤロー
プの一端を一方のロープ定着具に止付けておき、ジャッ
キにより緊張させて、他端を他方のロープ定着具で止付
けるため、ワイヤロープを緊張させて止付ける作業が容
易に行える。
【0010】
【実施例】この発明の一実施例を図1および図2に基づ
いて説明する。この実施例は、平屋の建築物の屋根トラ
スに適用したものであり、鉄骨の平面トラスからなる架
構体1が、両端の柱2,2間に設けてある。架構体1
は、上弦材3と、下弦材4と、多数の斜材5および束材
6とで構成されている。
【0011】この架構体1の上弦材3の両端にロープ掛
装具7,7を設けると共に、これらロープ掛装具7,7
よりも中央側に離れて、上弦材3にロープ定着具8,9
を、下弦材にロープ掛装具10,10を各々設けてあ
る。両ロープ定着具8,9間には、両端のロープ掛装具
7,7および下弦材4の各ロープ掛装具10,10に掛
装してワイヤロープ11を設け、このワイヤロープ11
を緊張状態で前記両ロープ定着具8,9に止付けてあ
る。
【0012】ワイヤロープ11はPC鋼材(ピアノ線)
のより線からなる。各ロープ掛装具7,10はワイヤロ
ープ11を滑り易く支持するものであり、例えば半割り
円筒体を円弧状に湾曲させた部材、あるいはローラ状の
部材等で各々構成される。各ロープ定着具8,9は、例
えばワイヤロープ11の端部に加締め止めした厚肉圧着
鋼管を係止する部材、あるいはワイヤロープ11の端部
を巻付け状態に止める部材等で構成される。なお、各ロ
ープ掛装具7,10およびロープ定着具8の設置箇所に
は、必要に応じて補強部材を設ける。
【0013】図2は、ワイヤロープ11の止付け過程を
示す。ワイヤロープ11は、一端を片方のロープ定着具
8に止付けて、各ロープ掛装具7,10に掛装し、他方
のロープ定着具9の設置箇所の近傍でジャッキ12によ
り緊張させる(A)。この緊張状態のワイヤロープ11
を他方のロープ定着具9で止付け、その後にジャッキ1
2を取り外す(B)。なお、ワイヤロープ11のロープ
定着具8への止付けと、各ロープ掛装具7,10への掛
装とは、いずれを先に行っても良い。
【0014】この構成によると、緊張状態のワイヤロー
プ11が上弦材3の両端近傍のロープ掛装具7,7間に
張られ、その下方で下弦材4のロープ掛装具10に掛け
られているため、ロープ掛装具10の取付箇所におい
て、下弦材4はワイヤロープ11の張力の上向きの分力
により上側へ引き上げられる。そのため、下弦材4には
結果的には圧縮力のプレストレスが導入されることにな
り、自重等で鉛直方向に作用する荷重とは相殺されるこ
とになる。すなわち、鉛直方向の荷重で下弦材4に作用
する引っ張り力と、プレストレスによる圧縮力とが相殺
される。 また、上弦材3にはワイヤロープ11の張力
によって、両側のロープ定着具8,9間に引っ張り力が
導入される。そのため、上弦材3も鉛直荷重による撓み
とは逆方向の撓みが与えられることになる。
【0015】このように、ロープ張力によって下弦材4
と上弦材3との両方に、鉛直荷重で生じる撓み応力とは
逆のプレストレスが導入され、鉛直荷重が相殺される。
そのため、より一層の大スパン化が可能になり、また軽
量かつ強靱なものとできる。
【0016】また、図2の構築方法によると、ワイヤロ
ープ11の一端を一方のロープ定着具8に止付けてお
き、ジャッキ12により緊張させて、他端を他方のロー
プ定着具9で止付けるため、ワイヤロープ11を緊張さ
せて止付ける作業が容易に行える。
【0017】なお、前記実施例では別装置のジャッキ1
2を用いたが、ロープ定着具9をねじジャッキ等で構成
してジャッキの機能を兼用させるようにしても良い。ま
た、前記実施例は屋根トラスに適用した場合につき説明
したが、鉄骨トラスの床梁にもこの発明を適用すること
ができ、さらにラーメン構造の架構体にもこの発明を適
用することができる。
【0018】
【発明の効果】この発明の大スパン架構体は、ワイヤロ
ープを上弦材両端および下弦材のロープ掛装具に掛装し
て上弦材の一対のロープ定着具間に緊張状態に止付けた
ため、ロープ張力によって下弦材と上弦材との両方に、
鉛直荷重で生じる撓み応力とは逆のプレストレスが導入
され、鉛直荷重が相殺される。そのため、大スパン化が
可能になり、また軽量かつ強靱なものとできる。
【0019】また、この発明の構築方法によると、ワイ
ヤロープをジャッキにより緊張させてロープ定着具で止
付けるため、ワイヤロープを緊張状態に止付ける作業が
容易に行え、前記の大スパン架構体を容易に構築でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】そのワイヤロープ止付け工程の説明図である。
【図3】従来例の正面図である。
【符号の説明】
1…架構体、2…柱、3…上弦材、4…下弦材、7…ロ
ープ掛装具、8,9…ロープ定着具、10…ロープ掛装
具、11…ワイヤロープ、12…ジャッキ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上弦材および下弦材を有する梁状のトラ
    スまたはラーメンからなる架構体において、上弦材の両
    端にロープ掛装具を設けると共に、これらロープ掛装具
    よりも中央側に離れて、上弦材にロープ定着具を、下弦
    材にロープ掛装具を各々設け、両ロープ定着具間に、前
    記両端のロープ掛装具および下弦材の各ロープ掛装具に
    掛装してワイヤロープを設け、このワイヤロープを緊張
    状態で前記両ロープ定着具に止付けた大スパン架構体。
  2. 【請求項2】 請求項1の大スパン架構体の構築過程に
    おいて、一方のロープ定着具に止付けたワイヤロープ
    を、他方のロープ定着具の設置箇所の近傍でジャッキに
    より緊張させ、この緊張状態のワイヤロープを他方のロ
    ープ定着具で止付けることを特徴とする大スパン架構体
    の構築方法。
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