JP5023145B2 - 改善された毛髪ストレート化装置 - Google Patents

Description

本発明は、毛髪の機械的処理の分野に関し、特に空気ブロワーと共に、特にヘアドライヤーと共に使用されることを意図される改善されたストレート化装置に関する。

ちぢれ毛または巻き毛をストレートにするためのほとんどの装置は、毛髪をグリップまたはローラー間に通過させる原理に頼っている。これらの装置の大半はまた、棒を加熱するかまたはさらに熱い空気または蒸気を生成する電気抵抗器のような加熱手段を備えている。

最初のストレート化装置は本発明者によって文献ＷＯ ０３／０２６４５７において提案された。この装置は、毛髪に張力を加えながら同時にそれをストレートにするために毛髪を加熱するために適したグリップ素子を形成する少なくとも三つの櫛を含んでいた。しかし、この装置は、毛髪の挿入を可能とする二つの他の櫛と可動櫛を整列させて配置する押ボタンの使用を必要とする。

空気ブロワー、特にヘアドライヤーまたはブローブラシのような熱い空気ブロワーに取付けられるのに適した従来技術のほとんどの毛髪ストレート化装置は、空気拡散の問題、即ちストレート化装置が一般的にブロワーから出るときの正常な空気流に対して障害を示すという意味で空気拡散器のヘッドを過熱するという問題に直面する。毛髪をストレートにすることは、もし空気流が妨げられるならずっとより困難となる。通常用いられるストレート化機構は、ケラチン中の水素結合が毛髪が湿っているときに弱められ、次いでこれらの同じ結合が毛髪が乾燥されるときに異なる場所で再確立されることである。ケラチンはまた、毛髪が化学処理（アンモニア処理）されるときにのみ攻撃されるジスルフィド結合を持つ。しかし、このタイプの処理は毛髪に対してずっとより攻勢的である（パーマ）。

本発明は、特に空気拡散格子の両側に二つの毛髪ストレート化素子を配置することによって発生した空気流に大きな自由度を残すストレート化装置の幾何学的設計により毛髪をストレートにする問題を解決することを意図する。

本発明は、従来技術と比べて改善された毛髪ストレート化装置、特に改善された空気分配及びストレート化装置を通る空気温度のより良好な制御を可能とする空気拡散素子の両側に配置された二つのストレート化素子を含む装置を提供することを目的とする。この新しい装置はまた、挟むことにより機械的にストレートにすることと、空気拡散器の上の毛髪のふさに張力を付与することにより熱的にストレートにすることを最適に組合せるように空気拡散器の上の毛髪のふさを伸張可能としなければならないであろう。添付図は本発明の装置の作動モードの即座の理解を可能とする。

本発明は、空気ブロワー上に置かれる毛髪をストレートにする装置を開示し、それは空気拡散器の両側に配置された第一のストレート化素子と第二のストレート化素子を含み、両方の素子の各々が各々の互いに対するスライド運動を可能とするように取外し可能に取付けられた外部櫛と内部櫛を持ち、両方の内部櫛または外部櫛の前記スライド運動が毛髪をグリップしてそれを空気拡散器の上で伸張することを可能とし、外部櫛の歯がアーチの連続により形成されており、それらのアーチの穴が二つのトンネルを構成し、二つのトンネルが、前記トンネル内の前記外部櫛の下への前記内部櫛の配置を可能とし、かつ外部櫛のアーチにより形成された面に対して前記内部櫛の歯を変位するために内部櫛の外部櫛に対する前記スライド運動を可能とするような方法で内部櫛のための空間を作る。

特別な実施態様によれば、本発明は次の特徴の一つまたは幾つかを含む：
− 内部櫛の歯の外部輪郭は、外部櫛のアーチの穴にほぼ等しく、内部櫛を自由に動かすことを可能とするわずかな隙間を残す；
− 内部櫛の歯は、毛髪のふさをより容易に挿入可能とする面取りされた輪郭を持つ；
− 内部櫛の歯はまた、アーチの形の輪郭を持ち、その穴は空気をより多く循環させる；
− 外部櫛のピッチは内部櫛のピッチと本質的に同一であり、そうでなければ毛髪のふさが櫛の歯内に挿入されるときに内部と外部櫛の穴の間の一致はないであろう；
− この装置は、毛髪に幾らかの「はさみ」力を及ぼすために内部櫛を外部櫛に対する所定の位置に維持するための弾性手段を含む；
− 位置維持手段はばねまたは一対のばねである；
− ばねは、毛髪のふさがストレート化櫛を通過するときにそれに働く「はさみ」力を調整するために前記ばねの力を調節するための手段を備えている；
− 前記ばねの力を調節するための手段は調整ねじである；
− 毛髪のふさをストレートにする困難性に対する力を調整するために、ばねの力のための調整ねじは空気ブロワーの力及び／または空気流速の調節にリンクされている；
− この装置は、空気ブロワーの加熱力を調節すること及びストレート化装置による空気流の部分的妨害のために起こりうる過熱を考慮に入れることを可能とする、空気ブロワー上の前記装置の存在を検出するためのシステムを含む；
− 空気ブロワー上の前記装置の存在を検出するためのシステムは電気検出回路とセンサを含む；
− この装置はまた、第一及び第二のストレート化素子のいずれかの側に、もつれをほどいてつやを出す櫛を含む；
− 空気拡散器は金属格子である；
− 空気ブロワーは力、ばね圧及び空気流速についての表示器を含む。

図面の簡略説明
図１は、本発明の必須素子、すなわち空気拡散器の両側に配置された第一と第二のストレート化素子を示し、ストレート化素子の各々はトンネル形状をした櫛、及びこのトンネルの内側をばねにより動くことができる可動櫛を備えている。

図２は、可動櫛のばねを調節するための機構を示す。

図３は、トンネル櫛の内側を動く可動櫛を持つトンネル櫛の上面図及び側面図の両方を持つ断面Ａ−Ａ′及びＢ−Ｂ′を示し；断面Ｂ−Ｂ′の上面図は、可動櫛が矢印の方向に動かされるときの毛髪のストレート化を示す。

図４は、ストレート化素子内で滑らかにされる毛髪のふさの挿入を断面Ａ−Ａ′で示す。

図５及び６はそれぞれ、滑らかにされる毛髪またはふさを装置に挿入した後にこれらのふさをストレートにするための機構を示す。

図７は、ヘアドライヤー上の本発明の装置の可能な使用を示す。

図８は、ばねにより加えられた圧力に依存して加熱力または空気流速を調節するためのシステム中に組込まれた、本発明における装置の過熱を防ぐための電子素子を示す。

図９は、ストレート化機構の概観を示し、そこでは我々は毛髪のふさがストレート化装置を通過する道筋を示すことを試みた。この図は、二つのストレート化素子間の毛髪のふさ上の緊張を明らかに示す。

図１０は、ヘアドライヤー上及びストレート化装置上のセンサ及び電気回路の位置を示す。

本発明の装置は、例えば特別に適合されたブローブラシまたは伝統的なヘアドライヤーのようないかなる空気ブロワーにも適用されることができる。

本発明の装置は、「第一のストレート化素子」１６及び「第二のストレート化素子」１７と呼ばれる空気拡散器の両側に配置された二つのストレート化素子を含む。ストレート化素子１６と１７の各々は二つの必須素子を含み：これらは互いに重なる二つの櫛であり、それらは「内部櫛２」及び「外部櫛１」と呼ばれるであろう。外部櫛１は、一連の整列されたアーチ３の形をしており、連続アーチの穴により形成された中空部を持ちかつトンネル４を形成しており、このトンネル内に内部櫛２が位置しており、両者は互いに対して可動的に配置されている。用語「アーチ」は、Ｌａｒｏｕｓｓｅ辞書の定義による建築学的意味で理解されるべきである。

内部櫛２は、外部櫛１のアーチ３により形成された穴と同様の形状を持つ。一方は他方に対して可動である。必須素子、すなわちこのストレート化装置の空気拡散器（格子）の両側に配置された内部櫛２と外部櫛１は図１に見ることができ、そこではそれらは素子が詳細に区別されることができるように別々に示されている。内部櫛２自身はまた、中空であることができ、従ってアーチ形状であることができる。内部櫛のこのアーチ形状は、構造をさらに軽くすることを可能とし、本発明の本質的な目的であるストレート化素子を通しての空気の拡散を改善することを可能とする。

トンネル４を形成する外部櫛１はまた、固定されたままであることができる内部櫛２に対して動くことができる。重要な点は、毛髪のふさが内部櫛と外部櫛の間に挿入されるときに毛髪をグリップするために及び幾らかのはさみ効果を作るために、一方の素子の他方の素子に対する動きを発生することである。しかし、図が不必要に複雑化されないように外部櫛が可動である実施態様は示されていない。

内部櫛２を外部櫛１に対して動かすためにばね６により与えられる抵抗は、図１及び２に示されたねじ７により調節されることができる。

毛髪をストレートにする機構は、閉鎖位置（すなわち面取りされた歯５がアーチ３により形成された面に対して整合していない位置）で装置を使用すること、及び毛髪のふさを挿入することを当てにしており、毛髪のふさ自身が、可動櫛の位置を唯一の抵抗である調整ねじ７のばね６により提供される力により調整する。この力は調整可能である（図２参照）。言い換えれば、毛髪のふさを装置の歯を通して引張ることにより、使用者は前記ふさに付与される張力の関数として互いに対して歯の調整を行ない、これは両方のストレート化素子１６と１７に対してそうさせられる。両方のストレート化素子１６と１７が毛髪のふさの通過に及ぼす抵抗は、二つの素子１６と１７の間に配置された空気拡散器９の上でそれを伸張可能とし、それはストレート化効果をさらに改善する。

正常操作時には、二つの素子によりグリップされる（はさまれる）のに加えて、毛髪のふさはまた、両方のストレート化素子間で伸張される。従って、空気拡散器の位置付けは、空気が伸張されたふさに到達することを可能とし、さらにそれは、伸張された位置で乾燥されるので、ストレート化効果に貢献する。従って、これは、伸張された位置での乾燥及びストレート化素子の内部櫛２と外部櫛１との間の機械的はさみの組合された恩恵を提供する。

本発明はまた、本発明の好適な実施態様では空気流及び／または空気ブロワーの力をばねの圧力にリンクすることを可能とする調節システムを組込むことによって、温度調節、従って、空気ブロワーの力及び／または熱い空気流の強度に対処する。

毛髪がちぢれているほど、はさみ力（内部櫛と外部櫛の間の毛髪の曲げを起こす）を決定するばねの圧力が高くなければならず、かつ加熱力が高くなければならないことが一般に認識されている。この加熱力は、空気ブロワーの加熱力を調整することにより、または空気流を調整することにより、または両者により調節されることができる。使用者に視覚的制御手段を与えるために、力／ばね圧／空気流速についての表示器１３が、使用される空気ブロワー上に設けられることができる。

従って、本発明は、いったん空気ブロワー上に置かれたら、自動的に使用者の要求に適合するので、真の知的システムとなる毛髪ストレート化装置を提案する。

本発明の必須素子、すなわち空気拡散器の両側に配置された第一と第二のストレート化素子を示す。 可動櫛のばねを調節するための機構を示す。 トンネル櫛の内側を動く可動櫛を持つトンネル櫛の上面図及び側面図の両方を持つ断面Ａ−Ａ′及びＢ−Ｂ′を示す。 ストレート化素子内で滑らかにされる毛髪のふさの挿入を断面Ａ−Ａ′で示す。 滑らかにされる毛髪またはふさを装置に挿入した後にこれらのふさをストレートにするための機構を示す。 滑らかにされる毛髪またはふさを装置に挿入した後にこれらのふさをストレートにするための機構を示す。 ヘアドライヤー上の本発明の装置の可能な使用を示す。 ばねにより加えられた圧力に依存して加熱力または空気流速を調節するためのシステム中に組込まれた、本発明における装置の過熱を防ぐための電子素子を示す。 ストレート化機構の概観を示す。 ヘアドライヤー上及びストレート化装置上のセンサ及び電気回路の位置を示す。

符号の説明

１． 外部櫛
２． 内部櫛
３． 外部櫛の歯により形成されたアーチ
４． 外部櫛歯の整列したアーチにより形成されたトンネル
５． 内部櫛の面取りされた歯
６． 調整可能なばね
７． 調整ねじ
８． 電子素子
９． 空気拡散器
１０． 安全プローブ
１１． ストレート化装置
１２． もつれをほどいてつやを出す櫛
１３． 力／ばね圧／電気流速についての表示器
１４． 電気検出回路
１５． センサ

Claims (15)

1. 空気ブロワー上に置かれる毛髪をストレートにする装置であって、それが空気拡散器（９）の両側に配置された第一のストレート化素子と第二のストレート化素子を含み、両方の素子の各々が、互いに対するスライド運動を可能とするように取外し可能に取付けられた、外部櫛（１）と内部櫛（２）を含み、二つの外部櫛（１）または内部櫛（２）の前記スライド運動が、毛髪をグリップしてそれを空気拡散器（９）の上で伸張することを可能とし、外部櫛（１）の歯がアーチ（３）の連続により形成されており、それらのアーチの穴が二つのトンネル（４）を構成し、二つのトンネルが、前記トンネル（４）内の前記外部櫛（１）の下への前記内部櫛（２）の配置を可能とする方法であって外部櫛（１）の歯のアーチ（３）により形成された面に対して前記内部櫛（２）の歯（５）を変位するために内部櫛（２）の外部櫛（１）に対する前記スライド運動を可能とするような方法で内部櫛（２）のための空間を作ることを特徴とする装置。
2. 内部櫛（２）の歯（５）の外部輪郭が外部櫛（１）のアーチ（３）の穴に本質的に等しいことを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 内部櫛（２）の歯（５）が面取りされた輪郭を持つことを特徴とする請求項１に記載の装置。
4. 内部櫛（２）の歯（５）がアーチ形状輪郭を持つことを特徴とする請求項１に記載の装置。
5. 外部櫛（１）のピッチが内部櫛（２）のピッチに本質的に等しいことを特徴とする請求項１に記載の装置。
6. 内部櫛（２）を外部櫛（１）に対する所定の位置に維持するための弾性手段を含むことを特徴とする請求項１に記載の装置。
7. 内部櫛（２）を外部櫛（１）に対する所定の位置に維持するための弾性手段がばね（６）であることを特徴とする請求項６に記載の装置。
8. ばねが前記ばねの力を調節するための手段を備えていることを特徴とする請求項７に記載の装置。
9. 前記ばねの力を調節するための手段が調整ねじ（７）であることを特徴とする請求項８に記載の装置。
10. ばねの力を調整するねじが空気ブロワーの加熱力及び／または空気流の調節にリンクされており、ばねの力が増大するにつれて前記空気ブロワーの加熱力及び／または空気流が増大することを特徴とする請求項８または９に記載の装置。
11. 空気ブロワー上の前記毛髪をストレートにする装置の存在を検出するための、及び空気ブロワーの加熱力を調節可能とするためのシステムを含むことを特徴とする請求項１に記載の装置。
12. 空気ブロワー上の前記毛髪をストレートにする装置の存在を検出するためのシステムが電気検出回路（１４）とセンサ（１５）を含むことを特徴とする請求項１１に記載の装置。
13. 第一及び第二のストレート化素子のそれぞれの側に、もつれをほどいてつやを出す櫛を含むことを特徴とする請求項１に記載の装置。
14. 前記空気拡散器（９）が金属格子であることを特徴とする請求項１に記載の装置。
15. 前記空気ブロワーが空気ブロワーの加熱力、ばね圧及び空気流速についての表示器（１３）を含むことを特徴とする請求項１０に記載の装置。

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