JPH09308519A - 液体毛髪化粧料の塗布具 - Google Patents

液体毛髪化粧料の塗布具

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JPH09308519A
JPH09308519A JP12527996A JP12527996A JPH09308519A JP H09308519 A JPH09308519 A JP H09308519A JP 12527996 A JP12527996 A JP 12527996A JP 12527996 A JP12527996 A JP 12527996A JP H09308519 A JPH09308519 A JP H09308519A
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comb
hair
impregnated
applicator
comb teeth
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JP12527996A
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Inventor
Seiichi Hakamata
征一 袴田
Shinji Yoshimura
真治 吉村
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クシ歯で毛髪を梳きながら、簡単かつ迅速に
毛髪の染色を行う事を可能とする。また、含浸クシ歯と
毛髪とに適度な抵抗力を保持して毛髪を確実に挟持し、
液体毛髪化粧料を毛髪に確実に転写させて染色し、ムラ
のない染め上がりを可能とする。 【解決手段】 液体毛髪化粧料の収納部8に一端を接続
した吸液材製の含浸クシ歯12を、塗布具本体6の外面
に一定間隔で複数本突出して含浸体10を形成する。こ
の含浸体10の少なくとも一側に配置したクシ部材7を
含浸体10に対して平行に摺動可能に形成する。また、
クシ部材7のクシ歯17を含浸体10の含浸クシ歯12
と同一間隔にて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毛髪の染色を行う液体
毛髪化粧料の塗布具に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液体毛髪化粧料の塗布具には、フ
ェルト等の吸液材製の部材で形成した含浸クシ歯を配し
たものや、この吸液材製の含浸クシ歯の側面にクシ部材
のクシ歯を平行に配列したものが存在する。そして、こ
れらの塗布具の含浸クシ歯を液体の毛髪化粧料に接続
し、毛細管現象により毛髪化粧料をこの含浸クシ歯に含
浸させたのち、毛髪を含浸クシ歯で梳く事により、毛髪
と含浸クシ歯を接触させて毛髪の染色を行うものであ
る。
【0003】そして、この毛髪の染色作業を行うには、
吸液材製の含浸クシ歯に毛髪化粧料を十分含浸させてか
ら、クシ歯や含浸クシ歯の間隔に染毛対象者の毛髪を挿
入し、その状態で塗布具を毛先方向に移動して、毛髪を
含浸クシ歯で梳きながら行う。すると、含浸クシ歯に含
浸している毛髪化粧料が、クシ歯や含浸クシ歯の間隔に
少量ずつ入り込んだ毛髪に接触し、染色が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかしながら、この従来例では、クシ歯や
含浸クシ歯が等間隔で毛髪の梳き方向に平行に配置され
ているため、含浸クシ歯の間を毛髪が滑らかに移動し
て、含浸クシ歯に対する毛髪のひっかかりが弱くなり、
毛髪化粧料を含浸した含浸クシ歯に毛髪が強く接触しな
いものとなっていた。そのため、含浸クシ歯から毛髪へ
の毛髪化粧料の転写が確実に行われず、染めムラを生じ
易いものであった。
【0006】本発明は上述の如き課題を解決しようとす
るものであって、塗布具に、毛髪を梳くクシ部材と毛髪
化粧料を含浸した含浸体を形成し、含浸体に対してクシ
部材を平行に摺動可能に形成する事により、クシ部材の
クシ歯と含浸体の含浸クシ歯で毛髪を確実に挟持すると
ともに、含浸クシ歯と毛髪との間に適度な抵抗力を生じ
させようとするものである。これにより、毛髪と含浸ク
シ歯とが強く接触するから、含浸クシ歯の毛髪化粧料が
毛髪に確実に転写され、染めムラなくかつ簡単に毛髪の
染色作業を行う事が可能となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、液体毛髪化粧料の収納部に一端を接続
した吸液材製の含浸クシ歯を、塗布具本体の外面に一定
間隔で複数本突出する事により含浸体を形成し、この含
浸体の少なくとも一側に配置したクシ部材を、含浸体に
対して平行に摺動可能とするともにクシ部材のクシ歯を
含浸体の含浸クシ歯と同一間隔にて形成して成るもので
ある。
【0008】また、クシ部材は、塗布具本体との間隔に
介装した弾性部材により一方向に付勢可能としたも良
い。
【0009】また、クシ部材は、含浸体の一側のみに形
成しても良い。
【0010】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成し
ても良い。
【0011】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
るとともに、各クシ部材を同一方向に摺動可能に形成し
ても良い。
【0012】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
るとともに、各クシ部材を逆方向に摺動可能に形成して
も良い。
【0013】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
るとともに、一方を摺動可能に形成し、他方を摺動不能
に固定して形成しても良い。
【0014】また、含浸体は、一定の間隔で配置した含
浸クシ歯を1列、塗布具本体に配して形成しても良い。
【0015】また、含浸体は、一定の間隔で配置した含
浸クシ歯を複数列、塗布具本体に平行に配して形成して
も良い。
【0016】
【作用】上述の如く構成したものであるから、本発明に
於ける液体毛髪化粧料の塗布具を使用して毛髪の染色作
業を行うには、まず、含浸体の含浸クシ歯に液体毛髪化
粧料を十分含浸させてから行う。そして、等間隔で毛髪
の梳き方向に平行に形成したクシ歯と含浸クシ歯の間隔
に形成される、毛髪の挿入間隔に染毛対象者の毛髪を挿
入する。次に、指による押し動作等でクシ部材を含浸体
に対して平行に移動する。すると、等間隔で平行に配列
していたクシ歯と含浸クシ歯とが、互い違いに配列し、
そのため挿入間隔も湾曲する。この湾曲は、クシ歯の配
列や摺動方向により、L字状、Ω状、S字状等の形状を
呈する。そして、この湾曲した挿入間隔に沿って、毛髪
も折れ曲がる。
【0017】従って、この毛髪の折れ曲がりによって塗
布具と毛髪とのひっかかりが強くなり、適度な抵抗が生
じるとともに、毛髪がクシ歯と含浸クシ歯に押さえられ
て確実に挟持される。ここで、更に毛髪と含浸クシ歯の
接触を確実にしようとする場合には、塗布具を保持した
手をひねって塗布具の向きを変えると、塗布具との接触
部を中心に毛髪がL字状に大きく湾曲するから、塗布具
と毛髪とに生じる抵抗力が更に強くなる。そして、この
状態で塗布具本体を毛先方向に移動すると、毛髪にかか
った抵抗を保ちながらクシ歯と含浸クシ歯の挿入間隔を
毛髪が移動する。すると、含浸クシ歯に毛髪が強く押し
付けられるから、従来に比べ、毛髪化粧料と毛髪とが確
実に接触してムラのない染色が可能となる。
【0018】上述の如く、毛髪の染色作業を行ったら、
クシ部材の位置を元に戻し、クシ歯と含浸クシ歯とを、
再び毛髪の梳き方向に平行な等間隔に配置する。そし
て、毛髪の挿入間隔に、次に染色したい毛髪を挿入し
て、上述の作業を繰り返す事により、毛髪の染色作業を
続ける。全ての作業が終了したら、蓋体を塗布具に装着
して、クシ部材と塗布具本体を保護するとともに、毛髪
化粧料の揮発を防ぐ。
【0019】また、クシ部材は、塗布具本体との間隔
に、ベント足、スプリング、ゴム等の弾性部材を介装
し、一方向に付勢可能に形成しても良い。このような構
造でクシ部材を形成すれば、毛髪の挿入間隔に毛髪を挟
んで付勢方向にクシ部材を押圧すると、クシ部材と塗布
具本体との間隔に介装した弾性部材が収縮して、クシ部
材が摺動する。
【0020】そして、先述の如く毛髪の染色を行った
後、クシ部材から指を放すと、弾性部材の復元力によ
り、クシ部材が自動的に摺動前の位置に戻る。その後、
頭部の他の場所の毛髪に塗布具を移動して、染色作業を
続行する事ができる。また、クシ歯で挟持した毛髪を解
放したい場合も、クシ部材から指を放すだけでクシ部材
の位置が元に戻り、毛髪とクシ歯のひっかかりが自動的
に解放されるから、クシ歯から簡単に毛髪を外す事がで
きる。
【0021】また、クシ部材は、含浸体の一側のみに形
成すれば、毛髪の挿入間隔に毛髪を配置してクシ部材を
摺動すると、毛髪はL字状に湾曲してクシ歯と含浸クシ
歯とで挟持される。そして、この場合、両側にクシ部材
を形成した場合に比べてクシ歯による挟持力は弱くなる
が、塗布具本体をコンパクトに形成する事ができるか
ら、毛髪の生え際や根元等の細部まで塗布具を挿入し
て、毛髪の染色作業を行う事ができる。
【0022】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
れば、このクシ部材の堅いクシ歯で吸液材製の柔らかい
含浸体を両側から保護し、含浸体が頭部その他の固い物
体にぶつかって破損するのを防ぐ事ができる。そして、
含浸体の両側にクシ部材を形成する場合、一対のクシ部
材を、互いに反対方向に摺動可能に形成すれば、毛髪は
S字状に湾曲してクシ歯に挟持され、一側に形成した場
合に比べ2箇所で毛髪をより強く挟持する事ができるか
ら、染めムラを確実に防ぐ事ができる。また、一対のク
シ部材を、同一方向に摺動可能に形成すれば、毛髪はΩ
状に湾曲してクシ歯に挟持されるから、上記の場合と同
様に確実に染めムラを防ぐとともに、クシ部材を一方向
に押圧すれば良いので、互いに反対方向に押圧する場合
に比べて、操作が簡単となる。
【0023】また、一対のクシ部材を、一方のクシ部材
のみ摺動可能に形成し、他方を摺動不能に形成しても良
い。すると、両方のクシ部材を押圧する場合に比べ、一
方のクシ部材のみ押圧するだけで良いから、操作がより
簡単となる。また、摺動機構を一方のクシ部材のみに形
成すればよいから、塗布具を製作する上でも手間やコス
トを省く事ができる。
【0024】また、含浸体は、一定の間隔で配した含浸
クシ歯を1列配置して形成しても良いし、複数列の含浸
クシ歯を塗布具本体に平行に配置して形成しても良い。
含浸クシ歯が1列でも十分にムラのない染色が行える
し、塗布具をコンパクトに形成する事ができる。また、
含浸クシ歯を複数列に形成すれば、含浸クシ歯と毛髪と
が接触する機会が多くなるから、更に染めムラのない染
色が可能となる。以上の如く使用する事により、毛髪の
染色作業を、染めムラなく簡単に行う事ができる。
【0025】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に於いて説明す
れば、(1)は液体毛髪化粧料の塗布具で、外周には蓋体
(2)を着脱可能に配置している。この塗布具(1)と蓋体
(2)には、図1に示す如く凹凸部やネジ部により係合部
(3)を形成し、両者を係合している。そして、この塗布
具(1)は、内部に液体毛髪化粧料を充填した容器本体
(5)と、この容器本体(5)の上方に形成した塗布具本体
(6)及びこの塗布具本体(6)に装着するクシ部材(7)と
から成る。
【0026】また、塗布具本体(6)は、容器本体(5)に
連続した収納部(8)、及び収納部(8)の上部に突出した
含浸体(10)とで形成している。そして、この塗布具本
体(6)の収納部(8)には、図4に示す如く、フェルト等
の繊維集合体、多孔質素材または繊維ブラシ等から成る
吸液材製部材(11)を収納する。この吸液材製部材(1
1)の下端を、容器本体(5)の内部の液体毛髪化粧料に
接触させている。一方、含浸体(10)は、一定の間隔で
複数本配置した吸液材製の含浸クシ歯(12)を、2列平
行に配列している。そして、この含浸クシ歯(12)は、
収納部(8)の上面に一端を接続して、収納部(8)の内部
の吸液材製部材(11)に接触し、塗布具本体(6)の外側
に突出して形成している。
【0027】なお、この含浸クシ歯(12)も、吸液材製
の素材であるフェルト等の繊維集合体、多孔質素材また
は繊維ブラシ等の何れかの素材で形成する。上述の如く
塗布具本体(6)を形成すれば、吸液材製の素材が持つ毛
細管現象により、容器本体(5)内の液体毛髪化粧料が収
納部(8)の吸液材製部材(11)に吸い上げられた後、や
はり毛細管現象により、この収納部(8)の吸液体材製部
材(11)から含浸クシ歯(12)に液体毛髪化粧料が常に
供給される。
【0028】また、この含浸体(10)の両側には一対の
クシ部材(7)を、含浸体(10)に対して平行に摺動可能
に形成している。そして、この一対のクシ部材(7)の各
々の一側を、連結部(14)を介してコ字型に接続し、こ
の連結部(14)を押圧する事でこの一対のクシ部材(7)
を同時に同じ方向に摺動可能としている。また、この押
圧位置を明確にし、押圧時の位置ズレ等を生じないよう
にするために、クシ部材(7)の連結部(14)に押圧ボタ
ン(15)を形成し、この押圧ボタン(15)を押圧してク
シ部材(7)を摺動可能としている。更に、本実施例では
塗布具本体(6)の一側で、クシ部材(7)の押圧ボタン
(15)と対向する側にも押圧ボタン(16)を形成してい
る。そして、クシ部材(7)を摺動する際、この塗布具本
体(6)の押圧ボタン(16)を手指で押さえて塗布具本体
(6)を固定し、クシ部材(7)の押圧ボタン(15)を押圧
する際のささえとしている。
【0029】また、クシ部材(7)の上端にはクシ歯(1
7)を突設しているが、このクシ歯(17)の配列は、含
浸体(10)の含浸クシ歯(12)の配列と等間隔で行って
いる。そして、含浸体(10)にクシ部材(7)を装着した
静止状態で、クシ部材(7)のクシ歯(17)と含浸クシ歯
(12)との歯の各々が、毛髪の梳き方向に平行に配置さ
れるように形成している。
【0030】そして、このクシ部材(7)は、塗布具本体
(6)との間隔に、図1、図3に示す如く弾性部材(18)
を介して、一方向に付勢可能に形成している。この実施
例では、クシ部材(7)の連結体(14)とは反対側に、そ
れぞれ一対ずつベント足を形成し、このベント足の弾性
収縮作用を利用して、弾性部材(18)を形成している。
【0031】更に、塗布具本体(6)とクシ部材(7)の対
向する面には、図2、図3に示す如くそれぞれリブ(2
0)(21)を形成している。そして、クシ部材(7)側の
リブ(20)はクシ部材(7)の摺動方向側に、クシ歯(1
7)と平行に形成する。また、塗布具本体(6)側のリブ
(21)はクシ部材(7)の摺動方向とは反対方向に配置す
る。また、クシ部材(7)のクシ歯(17)と含浸体(10)
の含浸クシ歯(12)とが毛髪(23)の梳き方向に平行に
配列している状態で、それぞれのリブ(20)(21)が係
合するように形成している。すると、クシ部材(7)が摺
動方向にのみ移動可能となるし、弾性部材(18)の弾性
復元力で、クシ部材(7)が復元方向に移動した場合に、
クシ部材(7)側のリブ(20)と塗布具本体(6)側のリブ
(21)が係合するから、クシ部材(7)と塗布具本体(6)
とが分離する事がない。また、リブ(20)(21)の係合
により、クシ歯(17)と含浸クシ歯(12)との位置合わ
せも確実となる。
【0032】上述の如く形成した液体毛髪化粧料の塗布
具(1)を使用して、毛髪(23)の染色作業を行うには、
まず塗布具本体(6)から蓋体(2)を外すと、蓋体(2)で
被覆されていた、収納部(8)、含浸体(10)及びクシ部
材(7)が現れる。次に、容器本体(5)に充填された液体
毛髪化粧料を含浸体(10)に十分含浸させる。この含浸
方法は、塗布具(1)を良く振って行ったり、塗布具(1)
に内容液の押出し機構を形成し、この押出し機構を作動
して行う等、塗布具(1)の構造や機能に応じて行う。
【0033】そして、含浸体(10)の含浸クシ歯(12)
の一本一本に、十分な液体毛髪化粧料を含浸させたら、
片方の手で容器本体(5)を持ち、図6に示す如く、この
含浸クシ歯(12)とクシ歯(17)とで形成される毛髪の
挿入間隔(22)に、染毛対象者の毛髪(23)を挿入す
る。そして、毛髪(23)を挿入した状態で、容器本体
(5)を保持した手の指で塗布具本体(6)の押圧ボタン
(16)を押さえる。そして、この塗布具本体(6)の押圧
ボタン(16)をささえに、同じ手の別の指でクシ部材
(7)の押圧ボタン(15)を押圧する。
【0034】そして、図7に示す如く、クシ部材(7)が
押圧方向に摺動すると、摺動前は毛髪(23)の梳き方向
に平行に配列していた含浸クシ歯(12)とクシ歯(17)
とが、互い違いに配列し、挿入間隔(22)がΩ状に湾曲
する。従って、このΩ状の挿入間隔(22)に沿って毛髪
(23)が折れ曲がるから、塗布具(1)を移動しても、毛
髪(23)が挿入間隔(22)から簡単に抜けないような抵
抗力が生じる。そして、クシ歯(17)と含浸クシ歯(1
2)がこの折れ曲がった毛髪(23)を押さえ付けるか
ら、含浸クシ歯(12)に毛髪(23)を確実に押圧接触す
る事が可能となる。よって、毛髪(23)が含浸クシ歯
(12)に強く押し付けられるから、この状態で塗布具
(1)を毛髪(23)の先端方向に移動すれば、毛髪(23)
に液体毛髪化粧料が確実に付着する。
【0035】上述の如く毛髪(23)をクシ歯(17)と含
浸クシ歯(12)とで強く挟持した状態で、塗布具(1)を
毛先方向に移動する。この時、更に毛髪(23)への含浸
クシ歯(12)の接触を確実にするためには、塗布具(1)
を保持した手をひねりながら塗布具(1)の移動を行え
ば、毛髪(23)と塗布具(1)との接触部分を支点とし
て、毛髪(23)がL字状に折れ曲がり、毛髪(23)と塗
布具(1)との抵抗が更に強まる。従って、毛髪(23)
は、抵抗を保ったまま挿入間隔(22)を移動して、含浸
クシ歯(12)に強く押し付けられるから、確実に毛髪
(23)の染色が行われる。
【0036】そして、この部分の毛髪(23)の染色が終
了したら、クシ部材(7)を摺動前の位置に戻す。本実施
例では、クシ部材(7)に弾性部材(18)を形成して塗布
具本体(6)と接続しているから、クシ部材(7)の押圧ボ
タン(15)から指を放すだけで、この弾性部材(18)の
復元力により自動的にクシ部材(7)の位置が元に戻る。
【0037】更に、塗布具本体(6)とクシ部材(7)に
は、リブ(20)(21)を形成しているから、このリブ
(20)(21)の係合により、弾性部材(18)の復元の反
動で、クシ部材(7)と塗布具本体(6)が分離してしまう
事がない。また、クシ部材(7)のクシ歯(17)と含浸体
(10)の含浸クシ歯(12)とが再び毛髪(23)の梳き方
向に平行に配列された状態で係合する。従って、クシ歯
(17)と含浸クシ歯(12)との位置合わせが確実とな
る。その後、頭部のまだ染色していない毛髪(23)に塗
布具(1)を移動して、この毛髪(23)を含浸クシ歯(1
2)とクシ歯(17)との挿入間隔(22)に挟み込み、上
記と同様な操作で毛髪(23)の染色作業を容易に続ける
事ができる。
【0038】このように、毛髪(23)と含浸クシ歯(1
2)とが確実に強く接触して染色されるから、染めムラ
なく毛髪(23)の染色作業を行う事が可能となる。ま
た、毛髪(23)を含浸クシ歯(12)とクシ歯(17)とで
挟んで梳くだけで片手で簡単に作業を行う事ができるか
ら、手等の汚れも防ぐ事ができるし、高度な作業技術も
必要としない。更に、毛髪(23)をクシ歯(17)で梳き
ながら染色を行うから、毛髪(23)が細かくかつ整然と
揃えられ、毛髪(23)全体に満遍なく含浸クシ歯(17)
が接触して、ムラのない染め上がりが可能となる。
【0039】また、上記実施例ではクシ部材(7)は連結
部(14)を介して一体に形成しているが、塗布具本体
(6)に装着可能で、摺動可能に形成するのであれば、連
結部(14)を介さず、別体に形成しても良い。そこで、
他の異なる実施例では、図8に示す如く、塗布具本体
(6)の収納部(8)の両側に、各々クシ部材収納室(24)
を形成し、このクシ部材収納室(24)にクシ部材(7)を
各々収納している。
【0040】このクシ部材収納室(24)の内部には、U
字型に形成した弾性部材(18)を収納してあり、クシ部
材収納室(24)の開口部(25)からこの弾性部材(18)
に接続したクシ歯(17)を突出している。そして、この
弾性部材(18)には、摺動方向とは反対側の一側に、押
圧ボタン(15)を形成し、この押圧ボタン(15)をクシ
部材収納室(24)の側面に設けた孔部(26)から、外方
に突出している。よって、この押圧ボタン(15)を押圧
する事で、簡単にクシ部材(7)を摺動可能としている。
そして、一対のクシ部材(7)は、対向する側に押圧ボタ
ン(15)をそれぞれ形成して、一対のクシ部材(7)が互
いに反対方向に摺動するように形成している。
【0041】上記の如く形成した液体染毛化粧料の塗布
具(1)を使用して、毛髪(23)の染色作業を行う際も、
含浸クシ歯(12)に液体毛髪化粧料を十分含浸させてか
ら、毛髪(23)の挿入間隔(22)に、図9に示す如く毛
髪(23)を挿入する。次に、クシ部材収納室(24)の孔
部(26)から突出した押圧ボタン(15)をそれぞれ指で
押圧する。すると、クシ部材(7)に形成された弾性部材
(18)が弾性収縮して、クシ部材(7)が含浸体(10)に
対して平行に摺動する。そして、一対のクシ部材(7)
は、それぞれ反対方向に摺動するから、挿入間隔(22)
がS字状に湾曲し、図10に示す如く、毛髪(23)がこ
のS字状の挿入間隔(22)に沿って折れ曲がる。
【0042】そして、この毛髪(23)の折れ曲がりによ
り、第1実施例と同様に、毛髪(23)が含浸クシ歯(1
2)とクシ歯(17)とで適度な抵抗力を保持して確実に
挟持されるから、毛髪(23)は含浸クシ歯(12)に強く
押し付けられながら染色される。そして、毛髪(23)を
挟んだまま塗布具(1)を毛先方向に移動させると、毛髪
(23)にかかる抵抗力を保持したまま、挿入間隔(22)
を毛髪(23)が移動するから、毛髪(23)全体を確実に
含浸クシ歯(12)に接触させる事ができる。よって、含
浸クシ歯(12)の液体毛髪化粧料が毛髪(23)に確実に
転写され、ムラのない染め上がりが可能となる。
【0043】また、この第2実施例では、クシ部材(7)
をクシ部材収納室(24)に収納しているから、第1実施
例の如く塗布具本体(6)の外側に装着するのに比べ、ク
シ部材(7)が塗布具本体(6)から脱落しにくくなる。ま
た、弾性部材(18)を大きく形成しているから、クシ部
材(7)の摺動や復元といった複数回の操作に対しての耐
久性が向上し、クシ部材(7)が丈夫で壊れにくいものと
なる。
【0044】また、上記の各実施例ではクシ部材(7)に
設けた弾性部材(18)を、ベント足やU字状部材で形成
しているが、弾性収縮可能であれば、ゴム等の弾性素
材、スプリング等、何れの部材で形成しても良い。ある
いは、クシ部材(7)が摺動可能であれば弾性部材(18)
を設けずにクシ部材(7)を形成しても良い。
【0045】また、容器本体(5)の内部に液体毛髪化粧
料を充填する場合は、上記の各実施例では液体をそのま
ま充填しているが、吸液材製の素材に液体毛髪化粧料を
吸収させて、この吸液材製部材(11)を容器本体(5)の
内部に収納しても良い。また、この容器本体(5)に連続
する収納部(8)には、上記の各実施例では、吸液材製部
材(11)を収納しているが、容器本体(5)と同様に、吸
液材製部材(11)を収納せずに、液体毛髪化粧料を直接
充填しても良い。そして、収納部(8)を介して容器本体
(5)内の液体毛髪化粧料を含浸体(10)に供給する。ま
た、収納部(8)の内部に吸液材製部材(11)を収納する
場合は、この吸液材製部材(11)を収納部(8)の上面に
突出して、含浸体(10)を形成する事により、収納部
(8)の吸液材製部材(11)と含浸クシ歯(12)とを一体
に形成しても良い。
【0046】また、上記の各実施例では1列または2列
の含浸クシ歯(12)を配置して含浸体(10)を形成して
いるが、3列以上の含浸クシ歯(12)を配置して含浸体
(10)を形成しても良い。含浸クシ歯(12)の列が多い
ほうがより染色効果の向上が期待できるが、その分、塗
布具本体(6)の容積が大きくなってしまうから、デザイ
ン性、大きさ、機能性等を考慮して選択するのが望まし
い。
【0047】また、上記の各実施例では、クシ部材(7)
は含浸体(10)の両側に形成しているが、クシ部材(7)
を含浸体(10)の一側のみに形成しても良い。この場
合、クシ歯(17)と含浸クシ歯(12)とで毛髪(23)を
挟持した場合、毛髪(23)はL字状に折れ曲がって挟持
される。従って、毛髪(23)を両側のクシ歯(17)で押
さえる場合に比べて、塗布具(1)と毛髪(23)との抵抗
力が弱くなるが、塗布具本体(6)をコンパクトに形成す
る事ができるから、毛髪(23)の生え際や根元等の細部
まで含浸体(10)を挿入でき、より丁寧な染色作業が可
能となる。
【0048】また、第2実施例では、一対のクシ部材
(7)を互いに反対方向に摺動可能に形成しているが、同
一方向に摺動可能に形成しても良い。その場合、クシ歯
(17)の動作や、毛髪(23)の折れ曲がり等は、第1実
施例の如く行われる。
【0049】また、他の異なる実施例では、図11に示
す如く、クシ部材(7)の一方のみを摺動可能に形成し、
他方を摺動不能に形成している。この場合、押圧ボタン
(15)を押圧して毛髪(23)をクシ歯(17)と含浸クシ
歯(12)とで挟持すると、毛髪(23)はL字状に折れ曲
がる。そして、この折れ曲がりによって毛髪(23)が含
浸体(10)に十分強く接触するから、他の実施例と同様
に染めムラなく毛髪(23)の染色作業を行う事ができ
る。また、クシ部材(7)の摺動機構を、一方のクシ部材
(7)のみに形成すればよいから、塗布具(1)を製作する
際の手間やコストを省く事が可能となる。
【0050】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、毛髪を染色する作業が、毛髪をクシ歯で挟んで梳
くだけで片手で簡単に、かつ迅速に行う事が可能とな
る。そして、クシ部材を押圧して摺動するだけで、含浸
クシ歯と毛髪とに適度な抵抗力を保持して、毛髪を確実
に挟持するから、液体毛髪化粧料を毛髪に確実に接触さ
せて染色する事が可能となる。更に、クシ歯で毛髪を細
かく整えながら染色するから、液体毛髪化粧料を毛髪全
体に均一に塗布する事ができ、ムラのない染め上がりが
可能となる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体斜視図。
【0052】
【図2】塗布具本体の斜視図。
【0053】
【図3】クシ部材の斜視図。
【0054】
【図4】図1のA−A線断面図。
【0055】
【図5】図4に於いて、押圧ボタンを押した状態を示す
断面図。
【0056】
【図6】一実施例の塗布具本体に毛髪を配置した状態を
示す平面図。
【0057】
【図7】図7に於いて、押圧ボタンを押して毛髪を褶曲
した状態を示す平面図。
【0058】
【図8】第2実施例を示す一部切欠き斜視図。
【0059】
【図9】第2実施例の塗布具本体に、毛髪を配置した状
態を示す平面図。
【0060】
【図10】図9に於いて、押圧ボタン押して毛髪を褶曲
した状態を示す平面図。
【0061】
【図11】一対のクシ部材の、一方を摺動可能に、他方
を摺動不能に形成した塗布具に、毛髪を載置した状態を
示す平面図。
【0062】
【図12】図11に於いて、押圧ボタンを押して毛髪を
褶曲した状態を示す平面図。
【0063】
【符号の説明】
6 塗布具本体 7 クシ部材 8 収納部 10 含浸体 12 含浸クシ歯 17 クシ歯 18 弾性部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 液体毛髪化粧料の塗布具
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、毛髪の染色を行う液体
毛髪化粧料の塗布具に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液体毛髪化粧料の塗布具には、フ
ェルト等の吸液材製の部材で形成した含浸クシ歯を配し
たものや、この吸液材製の含浸クシ歯の側面にクシ部材
のクシ歯を平行に配列したものが存在する。そして、こ
れらの塗布具の含浸クシ歯を液体の毛髪化粧料に接続
し、毛細管現象により毛髪化粧料をこの含浸クシ歯に含
浸させたのち、毛髪を含浸クシ歯で梳く事により、毛髪
と含浸クシ歯を接触させて毛髪の染色を行うものであ
る。
【0003】そして、この毛髪の染色作業を行うには、
吸液材製の含浸クシ歯に毛髪化粧料を十分含浸させてか
ら、クシ歯や含浸クシ歯の間隔に染毛対象者の毛髪を挿
入し、その状態で塗布具を毛先方向に移動して、毛髪を
含浸クシ歯で梳きながら行う。すると、含浸クシ歯に含
浸している毛髪化粧料が、クシ歯や含浸クシ歯の間隔に
少量ずつ入り込んだ毛髪に接触し、染色が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかしながら、この従来例では、クシ歯や
含浸クシ歯が等間隔で毛髪の梳き方向に平行に配置され
ているため、含浸クシ歯の間を毛髪が滑らかに移動し
て、含浸クシ歯に対する毛髪のひっかかりが弱くなり、
毛髪化粧料を含浸した含浸クシ歯に毛髪が強く接触しな
いものとなっていた。そのため、含浸クシ歯から毛髪へ
の毛髪化粧料の転写が確実に行われず、染めムラを生じ
易いものであった。
【0006】本発明は上述の如き課題を解決しようとす
るものであって、塗布具に、毛髪を梳くクシ部材と毛髪
化粧料を含浸した含浸体を形成し、含浸体に対してクシ
部材を平行に摺動可能に形成する事により、クシ部材の
クシ歯と含浸体の含浸クシ歯で毛髪を確実に挟持すると
ともに、含浸クシ歯と毛髪との間に適度な抵抗力を生じ
させようとするものである。これにより、毛髪と含浸ク
シ歯とが強く接触するから、含浸クシ歯の毛髪化粧料が
毛髪に確実に転写され、染めムラなくかつ簡単に毛髪の
染色作業を行う事が可能となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、液体毛髪化粧料の収納部に一端を接続
した吸液材製の含浸クシ歯を、塗布具本体の外面に一定
間隔で複数本突出する事により含浸体を形成し、この含
浸体の少なくとも一側に配置したクシ部材を、含浸体に
対して平行に摺動可能とするとともにクシ部材のクシ歯
を含浸体の含浸クシ歯と同一間隔にて形成して成るもの
である。
【0008】また、クシ部材は、塗布具本体との間隔に
介装した弾性部材により一方向に付勢可能としても
い。
【0009】また、クシ部材は、含浸体の一側のみに形
成しても良い。
【0010】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成し
ても良い。
【0011】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
るとともに、各クシ部材を同一方向に摺動可能に形成し
ても良い。
【0012】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
るとともに、各クシ部材を逆方向に摺動可能に形成して
も良い。
【0013】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
るとともに、一方を摺動可能に形成し、他方を摺動不能
に固定して形成しても良い。
【0014】また、含浸体は、一定の間隔で配置した含
浸クシ歯を1列、塗布具本体に配して形成しても良い。
【0015】また、含浸体は、一定の間隔で配置した含
浸クシ歯を複数列、塗布具本体に平行に配して形成して
も良い。
【0016】
【作用】上述の如く構成したものであるから、本発明に
於ける液体毛髪化粧料の塗布具を使用して毛髪の染色作
業を行うには、まず、含浸体の含浸クシ歯に液体毛髪化
粧料を十分含浸させてから行う。そして、等間隔で毛髪
の梳き方向に平行に形成したクシ歯と含浸クシ歯の間隔
に形成される、毛髪の挿入間隔に染毛対象者の毛髪を挿
入する。次に、指による押し動作等でクシ部材を含浸体
に対して平行に移動する。すると、等間隔で平行に配列
していたクシ歯と含浸クシ歯とが、互い違いに配列し、
そのため挿入間隔も湾曲する。この湾曲は、クシ歯の配
列や摺動方向により、L字状、Ω状、S字状等の形状を
呈する。そして、この湾曲した挿入間隔に沿って、毛髪
も折れ曲がる。
【0017】従って、この毛髪の折れ曲がりによって塗
布具と毛髪とのひっかかりが強くなり、適度な抵抗が生
じるとともに、毛髪がクシ歯と含浸クシ歯に押さえられ
て確実に挟持される。ここで、更に毛髪と含浸クシ歯の
接触を確実にしようとする場合には、塗布具を保持した
手をひねって塗布具の向きを変えると、塗布具との接触
部を中心に毛髪がL字状に大きく湾曲するから、塗布具
と毛髪とに生じる抵抗力が更に強くなる。そして、この
状態で塗布具本体を毛先方向に移動すると、毛髪にかか
った抵抗を保ちながらクシ歯と含浸クシ歯の挿入間隔を
毛髪が移動する。すると、含浸クシ歯に毛髪が強く押し
付けられるから、従来に比べ、毛髪化粧料と毛髪とが確
実に接触してムラのない染色が可能となる。
【0018】上述の如く、毛髪の染色作業を行ったら、
クシ部材の位置を元に戻し、クシ歯と含浸クシ歯とを、
再び毛髪の梳き方向に平行な等間隔に配置する。そし
て、毛髪の挿入間隔に、次に染色したい毛髪を挿入し
て、上述の作業を繰り返す事により、毛髪の染色作業を
続ける。全ての作業が終了したら、蓋体を塗布具に装着
して、クシ部材と塗布具本体を保護するとともに、毛髪
化粧料の揮発を防ぐ。
【0019】また、クシ部材は、塗布具本体との間隔
に、ベント足、スプリング、ゴム等の弾性部材を介装
し、一方向に付勢可能に形成しても良い。このような構
造でクシ部材を形成すれば、毛髪の挿入間隔に毛髪を挟
んで付勢方向にクシ部材を押圧すると、クシ部材と塗布
具本体との間隔に介装した弾性部材が収縮して、クシ部
材が摺動する。
【0020】そして、先述の如く毛髪の染色を行った
後、クシ部材から指を放すと、弾性部材の復元力によ
り、クシ部材が自動的に摺動前の位置に戻る。その後、
頭部の他の場所の毛髪に塗布具を移動して、染色作業を
続行する事ができる。また、クシ歯で挟持した毛髪を解
放したい場合も、クシ部材から指を放すだけでクシ部材
の位置が元に戻り、毛髪とクシ歯のひっかかりが自動的
に解放されるから、クシ歯から簡単に毛髪を外す事がで
きる。
【0021】また、クシ部材は、含浸体の一側のみに形
成すれば、毛髪の挿入間隔に毛髪を配置してクシ部材を
摺動すると、毛髪はL字状に湾曲してクシ歯と含浸クシ
歯とで挟持される。そして、この場合、両側にクシ部材
を形成した場合に比べてクシ歯による挟持力は弱くなる
が、塗布具本体をコンパクトに形成する事ができるか
ら、毛髪の生え際や根元等の細部まで塗布具を挿入し
て、毛髪の染色作業を行う事ができる。
【0022】また、クシ部材は、含浸体の両側に形成す
れば、このクシ部材の堅いクシ歯で吸液材製の柔らかい
含浸体を両側から保護し、含浸体が頭部その他の固い物
体にぶつかって破損するのを防ぐ事ができる。そして、
含浸体の両側にクシ部材を形成する場合、一対のクシ部
材を、互いに反対方向に摺動可能に形成すれば、毛髪は
S字状に湾曲してクシ歯に挟持され、一側に形成した場
合に比べ2箇所で毛髪をより強く挟持する事ができるか
ら、染めムラを確実に防ぐ事ができる。また、一対のク
シ部材を、同一方向に摺動可能に形成すれば、毛髪はΩ
状に湾曲してクシ歯に挟持されるから、上記の場合と同
様に確実に染めムラを防ぐとともに、クシ部材を一方向
に押圧すれば良いので、互いに反対方向に押圧する場合
に比べて、操作が簡単となる。
【0023】また、一対のクシ部材を、一方のクシ部材
のみ摺動可能に形成し、他方を摺動不能に形成しても良
い。すると、両方のクシ部材を押圧する場合に比べ、一
方のクシ部材のみ押圧するだけで良いから、操作がより
簡単となる。また、摺動機構を一方のクシ部材のみに形
成すればよいから、塗布具を製作する上でも手間やコス
トを省く事ができる。
【0024】また、含浸体は、一定の間隔で配した含浸
クシ歯を1列配置して形成しても良いし、複数列の含浸
クシ歯を塗布具本体に平行に配置して形成しても良い。
含浸クシ歯が1列でも十分にムラのない染色が行える
し、塗布具をコンパクトに形成する事ができる。また、
含浸クシ歯を複数列に形成すれば、含浸クシ歯と毛髪と
が接触する機会が多くなるから、更に染めムラのない染
色が可能となる。以上の如く使用する事により、毛髪の
染色作業を、染めムラなく簡単に行う事ができる。
【0025】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に於いて説明す
れば、(1)は液体毛髪化粧料の塗布具で、外周には蓋体
(2)を着脱可能に配置している。この塗布具(1)と蓋体
(2)には、図1に示す如く凹凸部やネジ部により係合部
(3)を形成し、両者を係合している。そして、この塗布
具(1)は、内部に液体毛髪化粧料を充填した容器本体
(5)と、この容器本体(5)の上方に形成した塗布具本体
(6)及びこの塗布具本体(6)に装着するクシ部材(7)と
から成る。
【0026】また、塗布具本体(6)は、容器本体(5)に
連続した収納部(8)、及び収納部(8)の上部に突出した
含浸体(10)とで形成している。そして、この塗布具本
体(6)の収納部(8)には、図4に示す如く、フェルト等
の繊維集合体、多孔質素材または繊維ブラシ等から成る
吸液材製部材(11)を収納する。この吸液材製部材(1
1)の下端を、容器本体(5)の内部の液体毛髪化粧料に
接触させている。一方、含浸体(10)は、一定の間隔で
複数本配置した吸液材製の含浸クシ歯(12)を、2列平
行に配列している。そして、この含浸クシ歯(12)は、
収納部(8)の上面に一端を接続して、収納部(8)の内部
の吸液材製部材(11)に接触し、塗布具本体(6)の外側
に突出して形成している。
【0027】なお、この含浸クシ歯(12)も、吸液材製
の素材であるフェルト等の繊維集合体、多孔質素材また
は繊維ブラシ等の何れかの素材で形成する。上述の如く
塗布具本体(6)を形成すれば、吸液材製の素材が持つ毛
細管現象により、容器本体(5)内の液体毛髪化粧料が収
納部(8)の吸液材製部材(11)に吸い上げられた後、や
はり毛細管現象により、この収納部(8)の吸液体材製部
材(11)から含浸クシ歯(12)に液体毛髪化粧料が常に
供給される。
【0028】また、この含浸体(10)の両側には一対の
クシ部材(7)を、含浸体(10)に対して平行に摺動可能
に形成している。そして、この一対のクシ部材(7)の各
々の一側を、連結部(14)を介してコ字型に接続し、こ
の連結部(14)を押圧する事でこの一対のクシ部材(7)
を同時に同じ方向に摺動可能としている。また、この押
圧位置を明確にし、押圧時の位置ズレ等を生じないよう
にするために、クシ部材(7)の連結部(14)に押圧ボタ
ン(15)を形成し、この押圧ボタン(15)を押圧してク
シ部材(7)を摺動可能としている。更に、本実施例では
塗布具本体(6)の一側で、クシ部材(7)の押圧ボタン
(15)と対向する側にも押圧ボタン(16)を形成してい
る。そして、クシ部材(7)を摺動する際、この塗布具本
体(6)の押圧ボタン(16)を手指で押さえて塗布具本体
(6)を固定し、クシ部材(7)の押圧ボタン(15)を押圧
する際のささえとしている。
【0029】また、クシ部材(7)の上端にはクシ歯(1
7)を突設しているが、このクシ歯(17)の配列は、含
浸体(10)の含浸クシ歯(12)の配列と等間隔で行って
いる。そして、含浸体(10)にクシ部材(7)を装着した
静止状態で、クシ部材(7)のクシ歯(17)と含浸クシ歯
(12)との歯の各々が、毛髪の梳き方向に平行に配置さ
れるように形成している。
【0030】そして、このクシ部材(7)は、塗布具本体
(6)との間隔に、図1、図3に示す如く弾性部材(18)
を介して、一方向に付勢可能に形成している。この実施
例では、クシ部材(7)の連結体(14)とは反対側に、そ
れぞれ一対ずつベント足を形成し、このベント足の弾性
収縮作用を利用して、弾性部材(18)を形成している。
【0031】更に、塗布具本体(6)とクシ部材(7)の対
向する面には、図2、図3に示す如くそれぞれリブ(2
0)(21)を形成している。そして、クシ部材(7)側の
リブ(20)はクシ部材(7)の摺動方向側に、クシ歯(1
7)と平行に形成する。また、塗布具本体(6)側のリブ
(21)はクシ部材(7)の摺動方向とは反対方向に配置す
る。また、クシ部材(7)のクシ歯(17)と含浸体(10)
の含浸クシ歯(12)とが毛髪(23)の梳き方向に平行に
配列している状態で、それぞれのリブ(20)(21)が係
合するように形成している。すると、クシ部材(7)が摺
動方向にのみ移動可能となるし、弾性部材(18)の弾性
復元力で、クシ部材(7)が復元方向に移動した場合に、
クシ部材(7)側のリブ(20)と塗布具本体(6)側のリブ
(21)が係合するから、クシ部材(7)と塗布具本体(6)
とが分離する事がない。また、リブ(20)(21)の係合
により、クシ歯(17)と含浸クシ歯(12)との位置合わ
せも確実となる。
【0032】上述の如く形成した液体毛髪化粧料の塗布
具(1)を使用して、毛髪(23)の染色作業を行うには、
まず塗布具本体(6)から蓋体(2)を外すと、蓋体(2)で
被覆されていた、収納部(8)、含浸体(10)及びクシ部
材(7)が現れる。次に、容器本体(5)に充填された液体
毛髪化粧料を含浸体(10)に十分含浸させる。この含浸
方法は、塗布具(1)を良く振って行ったり、塗布具(1)
に内容液の押出し機構を形成し、この押出し機構を作動
して行う等、塗布具(1)の構造や機能に応じて行う。
【0033】そして、含浸体(10)の含浸クシ歯(12)
の一本一本に、十分な液体毛髪化粧料を含浸させたら、
片方の手で容器本体(5)を持ち、図6に示す如く、この
含浸クシ歯(12)とクシ歯(17)とで形成される毛髪の
挿入間隔(22)に、染毛対象者の毛髪(23)を挿入す
る。そして、毛髪(23)を挿入した状態で、容器本体
(5)を保持した手の指で塗布具本体(6)の押圧ボタン
(16)を押さえる。そして、この塗布具本体(6)の押圧
ボタン(16)をささえに、同じ手の別の指でクシ部材
(7)の押圧ボタン(15)を押圧する。
【0034】そして、図7に示す如く、クシ部材(7)が
押圧方向に摺動すると、摺動前は毛髪(23)の梳き方向
に平行に配列していた含浸クシ歯(12)とクシ歯(17)
とが、互い違いに配列し、挿入間隔(22)がΩ状に湾曲
する。従って、このΩ状の挿入間隔(22)に沿って毛髪
(23)が折れ曲がるから、塗布具(1)を移動しても、毛
髪(23)が挿入間隔(22)から簡単に抜けないような抵
抗力が生じる。そして、クシ歯(17)と含浸クシ歯(1
2)がこの折れ曲がった毛髪(23)を押さえ付けるか
ら、含浸クシ歯(12)に毛髪(23)を確実に押圧接触す
る事が可能となる。よって、毛髪(23)が含浸クシ歯
(12)に強く押し付けられるから、この状態で塗布具
(1)を毛髪(23)の先端方向に移動すれば、毛髪(23)
に液体毛髪化粧料が確実に付着する。
【0035】上述の如く毛髪(23)をクシ歯(17)と含
浸クシ歯(12)とで強く挟持した状態で、塗布具(1)を
毛先方向に移動する。この時、更に毛髪(23)への含浸
クシ歯(12)の接触を確実にするためには、塗布具(1)
を保持した手をひねりながら塗布具(1)の移動を行え
ば、毛髪(23)と塗布具(1)との接触部分を支点とし
て、毛髪(23)がL字状に折れ曲がり、毛髪(23)と塗
布具(1)との抵抗が更に強まる。従って、毛髪(23)
は、抵抗を保ったまま挿入間隔(22)を移動して、含浸
クシ歯(12)に強く押し付けられるから、確実に毛髪
(23)の染色が行われる。
【0036】そして、この部分の毛髪(23)の染色が終
了したら、クシ部材(7)を摺動前の位置に戻す。本実施
例では、クシ部材(7)に弾性部材(18)を形成して塗布
具本体(6)と接続しているから、クシ部材(7)の押圧ボ
タン(15)から指を放すだけで、この弾性部材(18)の
復元力により自動的にクシ部材(7)の位置が元に戻る。
【0037】更に、塗布具本体(6)とクシ部材(7)に
は、リブ(20)(21)を形成しているから、このリブ
(20)(21)の係合により、弾性部材(18)の復元の反
動で、クシ部材(7)と塗布具本体(6)が分離してしまう
事がない。また、クシ部材(7)のクシ歯(17)と含浸体
(10)の含浸クシ歯(12)とが再び毛髪(23)の梳き方
向に平行に配列された状態で係合する。従って、クシ歯
(17)と含浸クシ歯(12)との位置合わせが確実とな
る。その後、頭部のまだ染色していない毛髪(23)に塗
布具(1)を移動して、この毛髪(23)を含浸クシ歯(1
2)とクシ歯(17)との挿入間隔(22)に挟み込み、上
記と同様な操作で毛髪(23)の染色作業を容易に続ける
事ができる。
【0038】このように、毛髪(23)と含浸クシ歯(1
2)とが確実に強く接触して染色されるから、染めムラ
なく毛髪(23)の染色作業を行う事が可能となる。ま
た、毛髪(23)を含浸クシ歯(12)とクシ歯(17)とで
挟んで梳くだけで片手で簡単に作業を行う事ができるか
ら、手等の汚れも防ぐ事ができるし、高度な作業技術も
必要としない。更に、毛髪(23)をクシ歯(17)で梳き
ながら染色を行うから、毛髪(23)が細かくかつ整然と
揃えられ、毛髪(23)全体に満遍なく含浸クシ歯(17)
が接触して、ムラのない染め上がりが可能となる。
【0039】また、上記実施例ではクシ部材(7)は連結
部(14)を介して一体に形成しているが、塗布具本体
(6)に装着可能で、摺動可能に形成するのであれば、連
結部(14)を介さず、別体に形成しても良い。そこで、
他の異なる実施例では、図8に示す如く、塗布具本体
(6)の収納部(8)の両側に、各々クシ部材収納室(24)
を形成し、このクシ部材収納室(24)にクシ部材(7)を
各々収納している。
【0040】このクシ部材収納室(24)の内部には、U
字型に形成した弾性部材(18)を収納してあり、クシ部
材収納室(24)の開口部(25)からこの弾性部材(18)
に接続したクシ歯(17)を突出している。そして、この
弾性部材(18)には、摺動方向とは反対側の一側に、押
圧ボタン(15)を形成し、この押圧ボタン(15)をクシ
部材収納室(24)の側面に設けた孔部(26)から、外方
に突出している。よって、この押圧ボタン(15)を押圧
する事で、簡単にクシ部材(7)を摺動可能としている。
そして、一対のクシ部材(7)は、対向する側に押圧ボタ
ン(15)をそれぞれ形成して、一対のクシ部材(7)が互
いに反対方向に摺動するように形成している。
【0041】上記の如く形成した液体染毛化粧料の塗布
具(1)を使用して、毛髪(23)の染色作業を行う際も、
含浸クシ歯(12)に液体毛髪化粧料を十分含浸させてか
ら、毛髪(23)の挿入間隔(22)に、図9に示す如く毛
髪(23)を挿入する。次に、クシ部材収納室(24)の孔
部(26)から突出した押圧ボタン(15)をそれぞれ指で
押圧する。すると、クシ部材(7)に形成された弾性部材
(18)が弾性収縮して、クシ部材(7)が含浸体(10)に
対して平行に摺動する。そして、一対のクシ部材(7)
は、それぞれ反対方向に摺動するから、挿入間隔(22)
がS字状に湾曲し、図10に示す如く、毛髪(23)がこ
のS字状の挿入間隔(22)に沿って折れ曲がる。
【0042】そして、この毛髪(23)の折れ曲がりによ
り、第1実施例と同様に、毛髪(23)が含浸クシ歯(1
2)とクシ歯(17)とで適度な抵抗力を保持して確実に
挟持されるから、毛髪(23)は含浸クシ歯(12)に強く
押し付けられながら染色される。そして、毛髪(23)を
挟んだまま塗布具(1)を毛先方向に移動させると、毛髪
(23)にかかる抵抗力を保持したまま、挿入間隔(22)
を毛髪(23)が移動するから、毛髪(23)全体を確実に
含浸クシ歯(12)に接触させる事ができる。よって、含
浸クシ歯(12)の液体毛髪化粧料が毛髪(23)に確実に
転写され、ムラのない染め上がりが可能となる。
【0043】また、この第2実施例では、クシ部材(7)
をクシ部材収納室(24)に収納しているから、第1実施
例の如く塗布具本体(6)の外側に装着するのに比べ、ク
シ部材(7)が塗布具本体(6)から脱落しにくくなる。ま
た、弾性部材(18)を大きく形成しているから、クシ部
材(7)の摺動や復元といった複数回の操作に対しての耐
久性が向上し、クシ部材(7)が丈夫で壊れにくいものと
なる。
【0044】また、上記の各実施例ではクシ部材(7)に
設けた弾性部材(18)を、ベント足やU字状部材で形成
しているが、弾性収縮可能であれば、ゴム等の弾性素
材、スプリング等、何れの部材で形成しても良い。ある
いは、クシ部材(7)が摺動可能であれば弾性部材(18)
を設けずにクシ部材(7)を形成しても良い。
【0045】また、容器本体(5)の内部に液体毛髪化粧
料を充填する場合は、上記の各実施例では液体をそのま
ま充填しているが、吸液材製の素材に液体毛髪化粧料を
吸収させて、この吸液材製部材(11)を容器本体(5)の
内部に収納しても良い。また、この容器本体(5)に連続
する収納部(8)には、上記の各実施例では、吸液材製部
材(11)を収納しているが、容器本体(5)と同様に、吸
液材製部材(11)を収納せずに、液体毛髪化粧料を直接
充填しても良い。そして、収納部(8)を介して容器本体
(5)内の液体毛髪化粧料を含浸体(10)に供給する。ま
た、収納部(8)の内部に吸液材製部材(11)を収納する
場合は、この吸液材製部材(11)を収納部(8)の上面に
突出して、含浸体(10)を形成する事により、収納部
(8)の吸液材製部材(11)と含浸クシ歯(12)とを一体
に形成しても良い。
【0046】また、上記の各実施例では1列または2列
の含浸クシ歯(12)を配置して含浸体(10)を形成して
いるが、3列以上の含浸クシ歯(12)を配置して含浸体
(10)を形成しても良い。含浸クシ歯(12)の列が多い
ほうがより染色効果の向上が期待できるが、その分、塗
布具本体(6)の容積が大きくなってしまうから、デザイ
ン性、大きさ、機能性等を考慮して選択するのが望まし
い。
【0047】また、上記の各実施例では、クシ部材(7)
は含浸体(10)の両側に形成しているが、クシ部材(7)
を含浸体(10)の一側のみに形成しても良い。この場
合、クシ歯(17)と含浸クシ歯(12)とで毛髪(23)を
挟持した場合、毛髪(23)はL字状に折れ曲がって挟持
される。従って、毛髪(23)を両側のクシ歯(17)で押
さえる場合に比べて、塗布具(1)と毛髪(23)との抵抗
力が弱くなるが、塗布具本体(6)をコンパクトに形成す
る事ができるから、毛髪(23)の生え際や根元等の細部
まで含浸体(10)を挿入でき、より丁寧な染色作業が可
能となる。
【0048】また、第2実施例では、一対のクシ部材
(7)を互いに反対方向に摺動可能に形成しているが、同
一方向に摺動可能に形成しても良い。その場合、クシ歯
(17)の動作や、毛髪(23)の折れ曲がり等は、第1実
施例の如く行われる。
【0049】また、他の異なる実施例では、図11に示
す如く、クシ部材(7)の一方のみを摺動可能に形成し、
他方を摺動不能に形成している。この場合、押圧ボタン
(15)を押圧して毛髪(23)をクシ歯(17)と含浸クシ
歯(12)とで挟持すると、毛髪(23)はL字状に折れ曲
がる。そして、この折れ曲がりによって毛髪(23)が含
浸体(10)に十分強く接触するから、他の実施例と同様
に染めムラなく毛髪(23)の染色作業を行う事ができ
る。また、クシ部材(7)の摺動機構を、一方のクシ部材
(7)のみに形成すればよいから、塗布具(1)を製作する
際の手間やコストを省く事が可能となる。
【0050】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、毛髪を染色する作業が、毛髪をクシ歯で挟んで梳
くだけで片手で簡単に、かつ迅速に行う事が可能とな
る。そして、クシ部材を押圧して摺動するだけで、含浸
クシ歯と毛髪とに適度な抵抗力を保持して、毛髪を確実
に挟持するから、液体毛髪化粧料を毛髪に確実に接触さ
せて染色する事が可能となる。更に、クシ歯で毛髪を細
かく整えながら染色するから、液体毛髪化粧料を毛髪全
体に均一に塗布する事ができ、ムラのない染め上がりが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体斜視図。
【図2】塗布具本体の斜視図。
【図3】クシ部材の一部切欠き斜視図。
【図4】図1のA−A線断面図。
【図5】図4に於いて、押圧ボタンを押した状態を示す
断面図。
【図6】一実施例の塗布具本体に毛髪を配置した状態を
示す平面図。
【図7】図6に於いて、押圧ボタンを押して毛髪を褶曲
した状態を示す平面図。
【図8】第2実施例を示す一部切欠き斜視図。
【図9】第2実施例の塗布具本体に、毛髪を配置した状
態を示す平面図。
【図10】図9に於いて、押圧ボタン押して毛髪を褶曲
した状態を示す平面図。
【図11】一対のクシ部材の、一方を摺動可能に、他方
を摺動不能に形成した塗布具に、毛髪を載置した状態を
示す平面図。
【図12】図11に於いて、押圧ボタンを押して毛髪を
褶曲した状態を示す平面図。
【符号の説明】 6 塗布具本体 7 クシ部材 8 収納部 10 含浸体 12 含浸クシ歯 17 クシ歯 18 弾性部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体毛髪化粧料の収納部に一端を接続し
    た吸液材製の含浸クシ歯を、塗布具本体の外面に一定間
    隔で複数本突出する事により含浸体を形成し、この含浸
    体の少なくとも一側に配置したクシ部材を、含浸体に対
    して平行に摺動可能とするともにクシ部材のクシ歯を含
    浸体の含浸クシ歯と同一間隔にて形成した事を特徴とす
    る液体毛髪化粧料の塗布具。
  2. 【請求項2】 クシ部材は、塗布具本体との間隔に介装
    した弾性部材により一方向に付勢可能とした事を特徴と
    する液体毛髪化粧料の塗布具。
  3. 【請求項3】 クシ部材は、含浸体の一側のみに形成し
    た事を特徴とする請求項1の液体毛髪化粧料の塗布具。
  4. 【請求項4】 クシ部材は、含浸体の両側に形成した事
    を特徴とする請求項1の液体毛髪化粧料の塗布具。
  5. 【請求項5】 クシ部材は、含浸体の両側に形成すると
    ともに、各クシ部材を同一方向に摺動可能に形成した事
    を特徴とする請求項1及び4の液体毛髪化粧料の塗布
    具。
  6. 【請求項6】 クシ部材は、含浸体の両側に形成すると
    ともに、各クシ部材を逆方向に摺動可能に形成した事を
    特徴とする請求項1及び4の液体毛髪化粧料の塗布具。
  7. 【請求項7】 クシ部材は、含浸体の両側に形成すると
    ともに、一方を摺動可能に形成し、他方を摺動不能に固
    定して形成した事を特徴とする請求項1及び4の液体毛
    髪化粧料の塗布具。
  8. 【請求項8】 含浸体は、一定の間隔で配置した含浸ク
    シ歯を1列、塗布具本体に配して形成した事を特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6または7の液体化粧料
    の塗布具。
  9. 【請求項9】 含浸体は、一定の間隔で配置した含浸ク
    シ歯を複数列、塗布具本体に平行に配して形成した事を
    特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7の液
    体化粧料の塗布具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009106596A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Yoshino Kogyosho Co Ltd 櫛付きキャップ
JP2009537182A (ja) * 2006-05-18 2009-10-29 バビリス ファコ ソシエテ アノニム 改善された毛髪ストレート化装置
US7647933B2 (en) 2006-03-29 2010-01-19 Martin Alejandro Morgenstern Hair coloring applicator

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