JP5022701B2 - ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車部品、建築材料などとして利用され、発泡後における変形を抑制することができると共に、硬度、収縮率等の機械的物性を向上させることができるポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法に関するものである。
従来、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを架橋させる方法としては、化学架橋法、電子線架橋法、水架橋法などが知られており、その中でも有機シラン化合物を用いる水架橋法は化学架橋法や電子線架橋法に比べて大掛かりな架橋装置が不要であり、しかもシラングラフト量で架橋度を容易に調整できるという利点がある。そのような水架橋法として、直鎖状低密度ポリエチレンに、有機不飽和シラン化合物及び遊離ラジカル発生剤を溶融混合してなるシラングラフトポリエチレンとポリオレフィンとよりなる混合物に、熱分解時に水を発生する有機発泡剤を配合したシラン架橋発泡性ポリオレフィン樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このシラン架橋発泡性ポリオレフィン樹脂組成物を加熱、発泡成形することにより、架橋発泡体が得られる。
特開2004−2679号公報(第2頁及び第7〜11頁)
ところが、特許文献1に記載されたシラン架橋発泡性ポリオレフィン樹脂組成物では、加熱、発泡成形する場合、発泡剤により生成する水の調整が難しく、過剰な水が生成しやすい。その場合、過剰に生成した水(水蒸気)が架橋発泡体のセル中に存在し、その水蒸気が架橋発泡体の冷却に伴って凝縮する。その結果、架橋発泡体は発泡後数時間で収縮によって大きく変形したり、柔軟性が大きくなり過ぎたりするという問題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、発泡後における変形を抑制することができると共に、硬度、収縮率等の機械的物性を向上させることができるポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1のポリオレフィン系樹脂発泡体は、シラングラフト化ポリオレフィンと、加熱により分解して発泡ガス及び水を生成する発泡剤と、吸水剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を混練し、加熱圧縮してなるポリオレフィン系樹脂発泡体において、ポリオレフィン系樹脂に有機不飽和シラン化合物をグラフト化した前記シラングラフト化ポリオレフィンの溶融温度は、発泡剤の分解温度よりも低く設定され、該シラングラフト化ポリオレフィンは加熱圧縮時に発泡するとともに前記発泡剤から生成する水により水架橋され、発泡体中の水は前記吸水剤に吸収されることを特徴とする。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体は、請求項1に係る発明において、前記発泡剤は、炭酸水素ナトリウムであることを特徴とする。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記発泡剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり10〜20質量部であることを特徴とする。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体は、請求項1から請求項のいずれか一項に係る発明において、前記吸水剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり3〜10質量部であることを特徴とする。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体は、請求項1から請求項のいずれか一項に係る発明において、前記加熱圧縮後の厚さは、10〜70mmであることを特徴とする。
請求項6のポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法は、シラングラフト化ポリオレフィンと、加熱により分解して発泡ガス及び水を生成する発泡剤と、吸水剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を混練した後、加熱圧縮するポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法であって、前記シラングラフト化ポリオレフィンは、ポリオレフィン系樹脂に有機不飽和シラン化合物及びラジカル発生剤を溶融、混合してグラフト化させたものであり、前記ポリオレフィン系樹脂組成物中のシラングラフト化ポリオレフィンの溶融温度は、発泡剤の分解温度よりも低く設定され、加熱圧縮時にポリオレフィン系樹脂組成物が発泡するとともに前記発泡剤から生成する水によりシラングラフト化ポリオレフィンを水架橋させ、発泡体中の水を前記吸水剤に吸収させることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1のポリオレフィン系樹脂発泡体は、その原料であるポリオレフィン系樹脂組成物中に吸水剤が含まれていることから、加熱圧縮時に発泡剤の分解によって発泡ガスを発生するときに生成する過剰の水がその吸水剤に吸収される。このように、加熱圧縮によりポリオレフィン系樹脂が発泡したとき、生成した水がセル内から除かれるため、発泡後における変形を抑制することができると共に、硬度、収縮率等の機械的物性を向上させることができる。
また、ポリオレフィン系樹脂に有機不飽和シラン化合物をグラフト化したシラングラフト化ポリオレフィンの溶融温度が発泡剤の分解温度よりも低く設定されている。このため、ポリオレフィン系樹脂組成物の混練時において、発泡剤が分解する前にシラングラフト化ポリオレフィンが溶融し、シラングラフト化ポリオレフィンに発泡剤及び吸水剤を良好に混和することができる。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体では、発泡剤が炭酸水素ナトリウムであるため、請求項1に係る発明の効果に加えて、加熱時に炭酸水素ナトリウムが容易に分解して発泡ガスとしての炭酸ガスと、水架橋を促進するための水蒸気とを生成することができる。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体では、発泡剤の含有量がシラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり10〜20質量部であることから、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、発泡剤の機能を発揮しつつ、水の生成量を抑制することができる。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体では、吸水剤の含有量がシラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり3〜10質量部であることから、請求項1から請求項のいずれかに係る発明の効果に加え、発泡後に生成した過剰の水を効果的に吸収することができる。
請求項のポリオレフィン系樹脂発泡体では、加熱圧縮後の厚さが10〜70mmであり、請求項1から請求項のいずれかに係る発明の効果に加えて、厚板状のポリオレフィン系樹脂発泡体を得ることができる。
請求項6のポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法では、発泡後における変形を抑制することができると共に、硬度、収縮率等の機械的物性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡体を容易に製造することができる。
以下、本発明の最良と思われる実施形態について詳細に説明する。
本実施形態におけるポリオレフィン系樹脂発泡体(以下、単に発泡体ともいう)は、次のようにして得られるものである。すなわち、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、シラングラフト化ポリオレフィンと、加熱により分解して発泡ガス及び水を生成する発泡剤と、吸水剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を混練し、加熱圧縮してなるものである。シラングラフト化ポリオレフィンは発泡剤により生成する発泡ガスによって発泡すると共に、同じく発泡剤により生成する水によって架橋し、発泡体中に架橋構造が形成される。この場合、発泡剤により生成した過剰の水は、吸水剤によって吸収され、発泡反応及び架橋反応が円滑に進行する。ポリオレフィン系樹脂組成物には、上記各成分のほか、必要に応じて架橋剤、架橋触媒、無機充填剤、整泡剤、難燃剤、安定剤、着色剤、可塑剤等のその他の添加剤を常法に従って配合することができる。
まず、発泡体の原料について順次説明する。
(シラングラフト化ポリオレフィン)
シラングラフト化ポリオレフィンは、ポリオレフィン系樹脂に対し、有機不飽和シラン化合物及びラジカル発生剤を溶融、混合することにより、グラフト化反応させて得られるものである。従って、シラングラフト化ポリオレフィンは、ポリオレフィン系樹脂を幹成分とし、シラン化合物を枝成分とするグラフト共重合体である。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリオレフィンの単独重合体のほかオレフィン及びそれと共重合可能な単量体との共重合体が挙げられる。ポリオレフィンの単独重合体としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。ポリオレフィンの共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂、エチレン−ブテン共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル(メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル等、エステルの含有量は45モル%以下)共重合樹脂、又はそれらの塩素化物(塩素含有量45モル%以下)、或いはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂との混合物等が挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、1種又は2種以上が適宜選択して用いられる。
有機不飽和シラン化合物としては、例えば次の化学式(1)で表される化合物が用いられる。
RRSiX ・・・(1)
但し、Rは1価のオレフィン系不飽和炭化水素基、Rは不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基及びXは加水分解可能な有機基を表す。RとXとは同じであってもよい。
有機不飽和シラン化合物として具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン等が挙げられる。この有機不飽和シラン化合物の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部当たり通常0.1〜5質量部である。
前記ラジカル発生剤は、グラフト化反応の開始剤として作用するもので、種々の有機過酸化物が用いられる。そのような有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシピバレート等が挙げられる。このラジカル発生剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部当たり通常0.01〜0.5質量部である。
グラフト化反応のための溶融、混合は、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、タンブラーミキサー等の混合機で混合後、押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機で混練することにより行われる。ここで、シラングラフト化ポリオレフィンの溶融温度は、発泡剤の分解温度よりも低いものであることが好ましい。この場合、グラフト化反応のための溶融、混合時に発泡剤が分解することなく、ポリオレフィン系樹脂、有機不飽和シラン化合物及びラジカル発生剤の溶融、混合を良好に行うことができる。
(発泡剤)
発泡剤は、加熱圧縮時に分解して発泡ガス及び水を生成する化合物である。係る発泡剤としては炭酸水素ナトリウム(重曹、NaHCO、分解温度150℃)、炭酸アンモニウム(分解温度120℃)、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH、分解温度150〜160℃)等が用いられる。従って、例えば炭酸水素ナトリウムの分解温度はシラングラフト化ポリオレフィン溶融温度(通常90〜120℃)以上で、加熱圧縮時(発泡時)における加熱温度(通常130〜160℃)以下である。すなわち、炭酸水素ナトリウムは、シラングラフト化ポリオレフィンの溶融、混合時には分解せず、発泡時の加熱によって分解が始まり、下記に示す反応式に基づいて炭酸ナトリウムに変化すると共に、炭酸ガスと水蒸気とを発生する。
2NaHCO → NaCO+CO+H
発泡剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり10〜20質量部であることが好ましい。発泡剤の含有量が10質量部より少ない場合には、十分な発泡ガス発生量が得られず、発泡体が硬くなる傾向を示して柔軟性が損なわれる結果を招き、好ましくない。その一方、20質量部より多い場合には、発泡剤による炭酸ガスの発生量が過剰となって発泡体が低密度となり、発泡体の形状保持性等が低下して好ましくない。
(吸水剤)
次に、吸水剤は、発泡剤の分解によって生成し、発泡体のセル内に存在する過剰な水を吸収するためのもので、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物、吸水性無機多孔質物質、吸水性樹脂等が用いられる。アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物は、発泡剤の分解によって生成した水蒸気と反応して発泡体中の水分を吸収するものである。アルカリ金属の酸化物としては、酸化カリウム(KO)、酸化セシウム(CsO)、酸化ナトリウム(NaO)などが用いられる。アルカリ土類金属の酸化物としては、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)などが用いられる。
例えば、酸化カルシウムは水蒸気と次に示す化学式に従って反応し、水酸化カルシウムに変化する。
CaO+HO → Ca(OH)
前記吸水性無機多孔質物質は、多孔質であるが故に多数の細孔を有し、その細孔内に水蒸気を吸収(吸着)するものである。係る吸水性無機多孔質物質としては、ゼオライト、活性炭、珪藻土、シリカゲルなどが用いられる。ゼオライトは、結晶性アルミノ珪酸塩の一種であり、直径約0.1μmの微細孔を有し、約350(m/g)の比表面積を有している。活性炭は、木炭、やし殻、褐炭などの原料に加熱水蒸気を作用させて活性化したものであり、10〜200Åの微細孔を有し、500〜2500(m/g)の比表面積を有している。珪藻土は、珪藻の遺骸からなる珪酸質の堆積物であり、0.1〜0.2μmの微細孔を有している。シリカゲルは、珪酸の水和物で無定形のゲルであり、450〜700(m/g)の比表面積を有している。これらの吸水性無機多孔質物質のうち、ゼオライト、活性炭又は珪藻土は吸水性が高く、入手も容易であることから好ましい。
前記吸水性樹脂は、架橋構造(三次元網目構造)を有する親水性樹脂であり、粒状又は粉状の形態で使用される。吸水性樹脂としては、その吸水倍率が高いものほど吸水性樹脂の含有量が少なくて済むため好ましい。吸水性樹脂の吸水倍率は10〜1000倍(g/g)程度まで存在するが、通常10〜500倍である。吸水性樹脂として具体的には、ノニオン型のポリアルキレンオキサイド系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アニオン型のポリアクリル酸塩系樹脂、イソブチレン−無水マレイン酸系共重合樹脂、アニオン型のポリアクリル酸塩系樹脂、カチオン型のポリ(メタ)アクリロイルオキシエチル四級アンモニウム塩系樹脂、架橋型ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。吸水性樹脂の選定は、その吸水倍率、ポリオレフィン系樹脂に対する相溶性(分散性)、粒子の形態などを考慮して行われる。
この吸水性樹脂を前記原料中に配合する場合には、吸水性樹脂の吸水能力すなわち吸水倍率と含有量との積に基づいて吸水性樹脂の含有量が決定される。すなわち、吸水性樹脂の吸水能力が小さい場合にはその含有量を増加させる必要があり、吸水能力が大きい場合にはその含有量を減少させることができる。その吸水能力は、20〜1300質量部であることが好ましい。
この吸水剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり3〜10質量部であることが好ましい。係る吸水剤の含有量が3質量部より少ない場合には、発泡体中の水蒸気の吸収が不足し、残存した水蒸気が冷却して水になるため体積減少を招き、発泡体が変形する。その一方、吸水剤の含有量が10質量部より多い場合には、吸水剤の含有量が過剰で、ポリオレフィン系樹脂組成物の粘度が高くなってその発泡が阻害される原因となり、発泡が困難になる。
(架橋剤)
ポリオレフィン系樹脂発泡体に架橋構造を形成して所定の硬さや強度を保持するため、ポリオレフィン系樹脂組成物には架橋剤を配合することができる。係る架橋剤としては、ポリオレフィン系樹脂の流動開始温度以上の分解温度を有するもので、加熱により分解され、遊離ラジカルを発生してポリオレフィン系樹脂に架橋結合を生ぜしめる有機過酸化物が用いられる。有機過酸化物として具体的には、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)−n−ブチルバレエート、α,α´−ジ(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス−t−ブチルパーオキシイソプロピルベンゼン等が挙げられる。架橋剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり通常0.1〜10質量部である。
(無機充填剤)
無機充填剤は、発泡体を所望の硬さにするとともに、発泡体中のセルの大きさ(セル径)を無機充填剤の粒子径に基づいて微細なものにするために配合される。この無機充填剤を配合することにより、シラングラフト化ポリオレフィンと無機充填剤との間に界面が形成され、そこに界面張力が生じ、その部分がセル核となる。従って、無機充填剤の平均粒子径は100〜200μmであることが好ましい。無機充填剤としては特に限定されないが、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が用いられる。無機充填剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり5〜100質量部であることが好ましい。
(ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造)
次に、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、上述したポリオレフィン系樹脂組成物を混練した後、例えば発泡型内に注入し、加熱圧縮して発泡させることによって製造される。その際、加熱後速やかに発泡剤が分解して発泡ガスを発生することで発泡が開始され、その粘性が次第に高くなると共に発泡が継続され、独立気泡構造を有する発泡体が形成される。
ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させるに際し、1段発泡法及び2段発泡法のいずれも採用される。1段発泡法は、ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡型に充填し、加熱及び圧縮(加圧)して発泡剤及び必要により架橋剤を分解し、その後除圧することにより、一度に所望の見掛け密度に膨張させる方法である。2段発泡法は、1段発泡法で得られる中間発泡体を常圧で加熱し、2段発泡させて、所望の見掛け密度を有する最終発泡体を得る方法である。1段発泡法では、装置が簡易で操作手順も容易であるが、得られる発泡体の硬さが比較的高くなる傾向を示す。一方、2段発泡法では、装置が複雑で操作手順も難しくなりやすいが、2段階に分けて順次発泡させるため、発泡時に割れ、空洞の形成等が生じ難く、高発泡の場合に適している。どちらの発泡法を採用するかは、発泡倍率、発泡体の品質、用途等によって適宜決定される。
前記加熱圧縮過程で発生する水蒸気は吸水剤に吸収されるが、その吸収が十分に行われないと冷却後に水蒸気が凝縮し水になって体積減少することで独立気泡発泡体内の内圧が低下し、発泡体が収縮する。そのため、発泡体の冷却後に再加熱し、水分を確実に除去することが望ましい。再加熱の条件は、例えば50〜120℃、3〜24時間であることが好ましい。
上記のポリオレフィン系樹脂発泡体は、柔軟性が良く、低硬度なものであることが望ましく、従って発泡倍率が10〜20倍であることが好ましい。ここで、発泡倍率が10〜20倍であるということは、JIS K 6767−1:1995附属書Bに準拠して測定される見掛け密度が50〜100kg/m(発泡倍率の逆数)であることを意味する。この発泡倍率が10倍未満の場合には、発泡体は硬くなって柔軟性に欠けるものとなり、緩衝材などとして使用するときに好ましくない。また、所望の形状とするために裁断、研磨、切削等の加工性に劣る。一方、20倍を越える場合には、発泡体が柔軟化され過ぎて形状が保持ができなくなるため好ましくない。
(作用)
さて、本実施形態の作用について説明すると、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、シラングラフト化ポリオレフィンと、発泡剤と、吸水剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を混練し、加熱圧縮することにより得られる。このとき、発泡剤として例えば炭酸水素ナトリウムを使用すると、その熱分解により炭酸ガス及び水蒸気が生成し、シラングラフト化ポリオレフィンに多数の微細なセルが形成され、膨張して発泡体が形成される。同時に、シラングラフト化ポリオレフィンの架橋反応が水蒸気により発泡体の内部から促進され、発泡体に架橋構造が形成される。そして、使用されなかった過剰の水蒸気は発泡体中に分散されている吸水剤、例えば酸化カルシウムと反応して吸収される。従って、ポリオレフィン系樹脂発泡体のセル中の水蒸気が除かれて、セル内の圧力が保持され、発泡体が冷却されたときに水蒸気の凝縮に伴う収縮が回避される。
(実施形態の効果のまとめ)
・ 本実施形態におけるポリオレフィン系樹脂発泡体は、シラングラフト化ポリオレフィンと、発泡剤とに加えて吸水剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を混練し、加熱圧縮してなるものである。従って、加熱圧縮によりポリオレフィン系樹脂が発泡したとき、生成した過剰の水が除かれるため、発泡後における変形を抑制することができると共に、硬度、収縮率等の機械的物性を向上させることができる。よって、係るポリオレフィン系樹脂発泡体を自動車部品、建築材料等として好適に使用することができる。
・ 前記シラングラフト化ポリオレフィンの溶融温度が発泡剤の分解温度よりも低く設定されることにより、ポリオレフィン系樹脂組成物の混練時において、発泡剤が分解する前にシラングラフト化ポリオレフィンが溶融し、シラングラフト化ポリオレフィンに発泡剤及び吸水剤を良好に混和することができる。
・ 発泡剤が炭酸水素ナトリウムであることにより、加熱時に炭酸水素ナトリウムが容易に分解して発泡ガスとしての炭酸ガスと、水架橋を促進するための水蒸気とを生成することができる。
・ 発泡剤の含有量がシラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり10〜20質量部であることにより、発泡剤の機能を発揮しつつ、水の生成量を抑制することができる。
・ 吸水剤の含有量がシラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり3〜10質量部であることによって、発泡後に生成した過剰の水を効果的に吸収することができる。
・ 前記のように、発泡体の内部で生成した水蒸気により架橋反応を行うことができ、架橋が均一かつ十分に行われる結果、加熱圧縮後の厚さが10〜70mmという厚板状のポリオレフィン系樹脂発泡体を得ることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の範囲に限定されるものではない。
(実施例1〜8及び比較例1)
まず、各実施例及び比較例で用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の原料を以下に示す。
シラングラフト化ポリオレフィン:ポリエチレン50質量%及びポリプロピレン50質量%の混合物に、ビニルトリメトキシシランをグラフト化したシラングラフト化ポリオレフィン、溶融温度は130℃
炭酸水素ナトリウム:重曹〔NaHCO〕、分解温度は150℃、永和化成工業(株)製、セルボンFE−507
酸化カルシウム:ペースト状、近江化学工業(株)製、C.M.L.No.21
吸水性樹脂:架橋型ポリアクリル酸ナトリウム、三洋化成工業(株)製、サンフレッシュST−500MPSA
そして、表1に示す含有量で各実施例及び比較例に用いるポリオレフィン系樹脂発泡体の原料を用意した。表1における各成分の含有量は、質量部を表す。ここで、比較例1では、吸水剤を含まない例を示した。
次に、シラングラフト化ポリオレフィンを容積1Lのニーダー中に投入し、加熱、撹拌して溶融させた。その後、他の原料を投入し、混練して原料生地を得た。続いて、この原料生地を、100℃に加熱した二軸ミキシングロールにて混練して練り生地を得た。次いで、その練り生地約1kgを縦165mm、横165mm及び深さが30mmの金型内に投入し、実施例1〜5及び比較例1では155℃、40分、実施例6では155℃、50分の条件で加熱、加圧して発泡させることによりポリオレフィン系樹脂発泡体の原反を得た(1段発泡法)。金型内の圧力は、発泡時における発泡圧に抗し、発泡倍率が16〜18倍の発泡体を成形できるように設定した。そして、得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の外観評価として、厚さ10mmにスライスしたものを24時間放置した後、その変形状態を目視にて観察した。さらに、見掛け密度、120℃収縮率及びアスカーC硬度を以下に示す測定方法により測定した。それらの結果を表1に示した。
見掛け密度(kg/m):JIS K6767に準拠して測定した。
120℃収縮率(%):発泡体を120℃に加熱したときの厚さの変化から収縮率を算出した。
アスカーC硬度:JIS K7312に準拠して測定した。
Figure 0005022701
表1に示したように、実施例1〜8においては、ポリオレフィン系樹脂発泡体の変形が小さく又は変形がほとんどない良好な状態であった。その一方、比較例1では吸水剤を配合しなかったため、発泡剤の分解により生成した過剰な水分が吸収されずに残存し、ポリオレフィン系樹脂発泡体に大きな変形が見られた。また、実施例1〜7においては、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、見掛け密度が55〜92kg/m、すなわち発泡倍率が10.8〜18.2倍であり、低密度化つまり高発泡を果たすことができた。さらに、実施例1〜7では、120℃収縮率を1.3〜1.7%に抑えることができ、アスカーC硬度を20〜35に維持することができた。実施例8では、発泡剤としての炭酸水素ナトリウム及び吸水剤としてのゼオライトの含有量が好ましい範囲を外れていたため、見掛け密度及びアスカーC硬度が高くなる傾向を示した。
なお、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記吸水剤を複数種類使用し、発泡体のセル中に含まれる水蒸気の吸収量を調整することもできる。
・ シラングラフト化ポリオレフィンを複数種類用い、発泡体の物性を調整することもできる。
・ 各実施例において、ポリオレフィン系樹脂組成物には、シラングラフト化ポリオレフィンに加えて、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂を配合することもできる。
・ ポリオレフィン系樹脂組成物には、架橋触媒としてスズオクトエート等のスズ系触媒を配合することもできる。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記吸水剤は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物、吸水性無機多孔質物質又は吸水性樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。このように構成した場合、請求項1から請求項のいずれかに係る発明の効果に加えて、吸水剤により過剰な水を効率良く吸収することができる。
・ 前記ポリオレフィン系樹脂組成物の発泡倍率は、10〜20倍であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。この構成によれば、請求項1から請求項のいずれかに係る発明の効果に加えて、発泡倍率が高く、柔軟性を向上させることができる。
・ シラングラフト化ポリオレフィンと、加熱により分解して発泡ガス及び水を生成する発泡剤と、吸水剤とを含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。このように構成した場合、係るポリオレフィン系樹脂組成物を加熱圧縮することにより、発泡後における変形を抑制することができると共に、硬度、収縮率等の機械的物性を向上させることができる。

Claims (6)

  1. シラングラフト化ポリオレフィンと、加熱により分解して発泡ガス及び水を生成する発泡剤と、吸水剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を混練し、加熱圧縮してなるポリオレフィン系樹脂発泡体において、
    ポリオレフィン系樹脂に有機不飽和シラン化合物をグラフト化した前記シラングラフト化ポリオレフィンの溶融温度は、発泡剤の分解温度よりも低く設定され、該シラングラフト化ポリオレフィンは加熱圧縮時に発泡するとともに前記発泡剤から生成する水により水架橋され、発泡体中の水は前記吸水剤に吸収されることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡体。
  2. 前記発泡剤は、炭酸水素ナトリウムであることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  3. 前記発泡剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり10〜20質量部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  4. 前記吸水剤の含有量は、シラングラフト化ポリオレフィン100質量部当たり3〜10質量部であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  5. 前記加熱圧縮後の厚さは、10〜70mmであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
  6. シラングラフト化ポリオレフィンと、加熱により分解して発泡ガス及び水を生成する発泡剤と、吸水剤とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を混練した後、加熱圧縮するポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法であって、
    前記シラングラフト化ポリオレフィンは、ポリオレフィン系樹脂に有機不飽和シラン化合物及びラジカル発生剤を溶融、混合してグラフト化させたものであり、前記ポリオレフィン系樹脂組成物中のシラングラフト化ポリオレフィンの溶融温度は、発泡剤の分解温度よりも低く設定され、加熱圧縮時にポリオレフィン系樹脂組成物が発泡するとともに前記発泡剤から生成する水によりシラングラフト化ポリオレフィンを水架橋させ、発泡体中の水を前記吸水剤に吸収させることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法。
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