JP5022096B2 - 組立式段ボール棺 - Google Patents
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Description
段ボール棺1は、棺本体2と蓋3とが強化段ボール板により形成されている。これらのうち棺本体2は、強化段ボール板からなる展開シートP0(図16参照)を折り曲げて箱状に組み立てられる。
なお、側板2Bおよび妻板2Cの先端でW溝(ほぼ90゜角にカットされたV溝を2列に並設して形成した溝)に沿って折り返される枠板2Dは、棺本体2の開口部を補強するためのものである。
また、接着剤を塗布して乾燥させるまでに時間がかかるため、棺本体2を組み立てて完成させるまでの時間が長くなり、緊急時に素早く段ボール棺を組み立てて使用するといったニーズに対応しづらくなっている。
この種の段ボール棺では、側板と妻板との結合時に、切欠内部の返し部分(ロック部49)にフック部33がロックされるため、これらの板の間の結合強度を高めることができる。
前記課題を解決するための本発明の組立式段ボール棺は、
強化段ボール板からなる展開シートをV溝に沿って折り曲げることにより組み立てられる段ボール棺であって、
矩形の底板と、
この底板の左右に対向して設けられる矩形の側板と、
前記底板の前後に対向して設けられる矩形の妻板とを備え、
前記側板は、前記底板に対して前記V溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられて矩形の板面を形成し、
前記妻板は、前記底板に対して前記V溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられる底妻部と、前記左右の側板に対して前記V溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられる左右の側妻部とが互いに隣接して矩形の板面を形成するものであり、
前記妻板には、前記妻板の上方から下方に向けて着脱可能に落とし込まれる部材であって、前記妻板の外側および内側の板面に摺接して前記底妻部および前記左右の側妻部の前後方向への展開をロックし、かつ、前記左右の側妻部の所定箇所に上下方向に噛み合って、前記左右の側妻部の左右方向への展開をロックする落とし錠部材が設けられる構成とした。
例えばまず、底板の左右両端で側板を折り曲げて、底板に対して垂直な側板の板面を形成する。次いで、底板の前後両端で底妻部を折り曲げ、左右の側板の前後両端で左右の側妻部を折り曲げる。そして、底妻部と左右の側妻部とを隣接(合体)させて底板および側板に対して垂直な妻板の板面を形成する。
このような状態で、妻板に上方から下方に向けて落とし錠部材を落とし込むと、底妻部と左右の側妻部とが妻板の前後方向および左右方向にロックされ、底板、側板および妻板からなる箱形状が固定される。
また、妻板から落とし錠部材を引き抜けば、底板、側板および妻板からなる箱体を、元の展開シートに簡単に戻すことができる。
これにより、必要な時に迅速かつ強固に展開シートから箱体を組み立てることができ、かつ、不要時には直ぐに元の展開シートに戻せる使い勝手の良い組立式段ボール棺を実現することができる。
第2発明による組立式段ボール棺は、前記第1発明の構成を備えるものであって、
前記落とし錠部材が、
前記妻板の外側面に摺接可能な外板部と、
前記妻板の内側面に摺接可能な内板部と、
前記外板部と前記内板部の上端に架け渡される架橋板部と、
前記外板部と前記内板部との間に設けられ、前記妻板に前記落とし錠部材を落とし込むときに、前記左右の側妻部の上端に開放した左右の縦スリットに差し込まれる左右のロック片とを備える構成とした。
これにより、落とし錠部材による底妻部および左右の側妻部の前後方向および左右方向のロックを強固かつ確実に行うことができる。
また、板状の部品を組み合わせて落とし錠部材を簡単に作製することができ、段ボール棺の製造コストの節約を図ることも可能になる。
第3発明による組立式段ボール棺は、前記第2発明の構成を備えるものであって、
前記妻板には、前記左右の側妻部の間の隙間を通して前記底妻部の上端に開放する中央縦スリットを設ける一方、前記落とし錠部材には、前記外板部と前記内板部との間で前記左右のロック片よりも下方位置に設けられて、前記中央縦スリットに差し込まれる中央ロック片を設ける構成とした。
第4発明による組立式段ボール棺は、前記第1〜3発明のいずれかの構成を備えるものであって、
前記底妻部および前記左右の側妻部とが、前記妻板の左右の下端角部を分断して中央側に向けて上向き傾斜する境界線で分断され、前記底妻部の左右に前記左右の側妻部が前記境界線を隔てて互いに隣接する構成とした。
これにより、段ボール棺の寸法精度を高めてその見栄えを良好にし、妻板の側端の強度を良好に保つことができる。
また、このような構成によれば、妻板部と左右の底板部との合体時に、底妻部の左右両側に左右の側妻部が傾斜方向から隣接するため、底妻部の左右の動きを左右の側妻部で止めることができる。このため、底妻部の固定位置が安定し、落とし錠部材による固定強度をさらに高めることも可能になる。
第5発明による組立式段ボール棺は、前記第1〜4発明のいずれかの構成を備えるものであって、
前記底妻部および前記左右の側妻部には、これらの隣接部分の一方の板面に連なって突出するパズルピース片と、
当該隣接部分の他方の板面に切り欠かれて開口し、前記パズルピース片に嵌合するパズルピース嵌合部とが設けられる構成とした。
このため、このような作業を単独で行う場合には、底妻部と左右の側妻部との板面がズレたりバラけるなどして妻板に落とし錠部材を落とし込む作業がスムーズに進まないことが想定される。
これにより、展開シートを各V溝に折り曲げて箱状に保つ作業と、これらの妻部に落とし錠部材を上方から落とし込む作業とを別個に独立して行うことが可能になり、単独の作業者でも簡単に段ボール棺を組み立てることが可能になる。
第1〜5発明は、強化段ボールからなる展開シートを折り曲げて箱体を組み立てる段ボール棺に適用することができる。通常は、段ボール棺の棺本体と蓋のうち、箱状の棺本体に本発明を適用されることが想定されるが、蓋体が箱状になっている場合には、段ボール棺の蓋に本発明を適用することができる。
段ボール棺の用途(人用、ペット用等)や種類(寝棺、座棺等)は、特に限定されることはない。
本実施形態の組立式段ボール棺は、棺本体と蓋とを組み合わせてなるもので、箱状の棺本体に本発明が適用される。
図1に示すように、段ボール棺10は、棺本体12と蓋13とからなる。棺本体12の上方に蓋13が載置される。蓋13の片寄りの位置には、窓枠14が設けられる。この窓枠14には観音扉が取り付けられ、これらの扉を開くことで棺の内部が覗けるようになっている。
段ボール棺10の寸法は、例えば長さが170〜200cm程度、幅が50〜70cm程度、棺本体12と蓋13を含めた高さが40〜50cm程度である。
段ボール板に折曲げ用のV溝を形成する際には、これらの層のうち厚板Rf,Rbのいずれかを残して他の層を回転刃等を用いて切削する。段ボール板を折り曲げる際には、残した片方の厚板(ライナー)のみを折り曲げて、V溝の傾斜する溝面を互いに密着させる。V溝の溝角がほぼ90゜になるようにV溝加工を施せば、隣り合う板同士がほぼ垂直に折れ曲がる。また他のV溝の形成方法としては、プレス機等で段ボール板を断面V字状に圧縮してもよい。
棺本体12の上端は、一定の高さで水平に保たれ、蓋13をほぼ水平に保つようになっている。
妻板12Cには、底妻部12Caと側妻部12Cb,12Cbを固定するための落とし錠部材15が落とし込まれる。
これにより、妻板12Cの寸法精度を高まって棺本体12の見栄えがよくなり、妻板12Cの側端の強度が高められる。
また、左右の側妻部12Cb,12Cbにより底妻部12Caの左右方向の動きを止めることができるため、落とし錠部材15による底妻部12Caの固定位置が安定する。
妻板12Cの上方から落とし錠部材15を落とし込むと、各ロック片15F,15F,15Gが各縦スリットS1,S1,S2に差し込まれることになる。
段差部R1の左右長さは、落とし錠部材15の幅にほぼ一致し、その段差は架橋板部15Cの板厚に等しい。これにより、妻板12Cに落とし錠部材15を落とし込むと、棺本体12の上端と落とし錠部材15の上端とが一致する。
また、段差部R2は、中央ロック片15Gの幅よりも広い幅で中央縦スリットS2の上方に形成されるもので、妻板12Cに落とし錠部材15を落とし込むときに、中央縦スリットS2に中央ロック片15Gの先端を合わせやすくする役割を果たす。
展開シートP1には、矩形の底板12Aの左右に側板12B,12Bが設けられ、底板12Aの前後に底妻部12Ca,側板12B,12Bの前後に側妻部12Cb,12Cbが設けられる。
底板12Aと側板12B,12Bとの境界に沿って縦V溝y1,y1が形成される。底板12Aと底妻部12Caとの境界には、横V溝x1,x1が形成され、この横V溝x1,x1が左右に延長されて側板12B,12Bと側妻部12Cb,12Cbとの境界をなしている。
縦V溝y1,y1および横V溝x1,x1は、展開シートP1にほぼ90゜角で形成される。展開シートP1は、これらのV溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられることになる。
例えば、矩形の段ボール板を準備し、この板の片面に外板部15A、架橋板部15C、および内板部15Bを折り曲げるためのV溝を加工する。これとは別に、妻板12Cと同様な厚さの段ボール板を、縦スリットS1,S2のサイズに合わせて短冊状に切断してロック片15F,15Fおよび15Gを形成する。
各部品を揃えた後、外板部15A、架橋板部15C、および内板部15Bを各V溝に沿ってコの字状に折り曲げ、これらの間にロック片15F,15Fおよび15Gを挟んで接着剤で貼り付ける。
また、展開シートP1と同じ段ボール板で落とし錠部材15で形成することで、棺本体12の材質が統一され、段ボール棺としての利点が損われない。
さらに、外板部15Aと内板部15Bとの間に各ロック片15F,15Fおよび15Gを挟持することで、これらのロック片15F,15Fおよび15Gが外板部15Aと内板部15Bとの間隔を保つ支持部材となる。これにより、落とし錠部材15の寸法精度が良好になって妻板12Cへの落とし込み操作が行いやすくなり、かつ、落とし錠部材15の構造的な強度を高めることができる。
この状態から図7矢印に示すように、底板12Aの左右で側板12B,12Bを縦V溝y1,y1に沿って折り曲げ、底板12Aの前後で横V溝x1,x1に沿って底妻部12Caを折り曲げ、同時に側板12B,12Bの前後で横V溝x1,x1に沿って側妻部12Cb,12Cbを折り曲げる。
そして、底妻部12Caと側妻部12Cb,12Cbの隣接部分において、パズルピース片12pをパズルピース嵌合部12hに嵌め合わせる(図8参照)。
これにより、図8に示すように、妻板12Cの板面が同一平面上に連なって、底妻部12Caの上端に側妻部12Cb,12Cbの下端が載った状態で箱形状が仮固定される。
この結果、展開シートP1が箱形状のままで固定されて棺本体2が完成する。そして、図1に示すように、棺本体2の上方に、予め作製した平板状の蓋3を載せることで、組立式段ボール棺10となる。
例えば、展開シートP1と蓋13とを積み重ねて保管しておき、必要時に必要な個数だけその場で組み立てて使用するといったことも可能になる。棺本体12の組み立て作業は、接着剤を使用することなく行うことができるため、組み立て作業を極めて短時間にすることができる。
次に、本発明の第2実施形態を図10〜図12に示した。
第2実施形態の組立式段ボール棺は、第1実施形態の妻板12Cおよび落とし錠部材15に代えて、妻板22Cおよび落とし錠部材25を採用したものである。
落とし錠部材15の縦・横寸法は、妻板22Cよりも小さく、その矩形の空間Mよりも大きく設定される。
また、妻板22Cから落とし錠部材25を引き抜けば、簡単に底妻部22Caと左右の側妻部22Cb,22Cbとのロックを外して棺本体12を元の展開シートに戻すことができ、不要な段ボール棺の収納・保管・運搬といった管理も極めて簡単に行うことができる。
また、第2実施形態では、妻板22Cの矩形の空間Mを落とし錠部材25で塞ぐため、底妻部22Caおよび左右の側妻部22Cb,22Cbの板面積が少なくて済み、段ボール材を節約して製造コストを抑えることができる。
以上、第1および第2実施形態を説明したが、本発明の実施形態はこれらに限定されることなく、下記の通り種々の変形・変更を伴ってもよい。
パズルピース片とパズルピース嵌合部の形状については、第1実施形態の形状に限られず、その位置や形状を適宜変更してもよい。例えば図13に示した第1実施形態の変形例では、底妻部12Caと左右の側妻部12Cb,12Cbの隣接部分の上端に、下側部分のみ嵌り合うパズルピース片31pおよびパズルピース嵌合部31hを配置している。
展開シートには、適当な位置に折畳み用の切り込みを入れてもよい。
例えば図6に示す展開シートP1において、片方の側板12Bおよび側妻部12Cbに、その縦V溝y1の中心から段ボール板の板厚に相当する距離を保って切り込みZ(図6二点鎖線参照)を入れる。切り込みZは、強化段ボール板の外側の一層(ライナー)のみを残して他の層を切断して形成する。
これにより、底板12Aの板幅の範囲内で、展開シートP1を段ボール板3枚分の厚みで折り畳んでコンパクトにまとめることができ、段ボール棺10の保管や運搬を行いやすくすることができる。
第2実施形態の構成では、落とし錠部材25の本体部と天板25Dとを別部品として合体させているが、一枚の段ボール板にこれらの部品を一体的に形成してもよい。
この場合、図15に示すように、落とし錠部材25の上部にV溝を隔てて天板25Dを形成する。落とし錠部材25の平板部25Aに対し天板25Dを垂直に折り曲げてフック部25Bの上端に貼り付ける。
このような構成によれば、落とし錠部材25の外側に天板25Dの切れ目が露出しないため、天板25Dの固定強度が高まるとともに、棺本体12の見栄えがさらに向上する。
また、第2実施形態の構成において、左右のフック部25B,25Bを一枚の段ボール板により連結する構成としてもよい。
例えば、図16に示すように、落とし錠部材35は、外板部35Aと内板部35Bの間に架橋板部35Cが挟まれて接着される。内板部35Bの両端では、フック部35D,35DがV溝に沿って内向きに折り曲げられて接着される。
このよう構成によれば、フック部を有する落とし錠部材を、段ボール板により簡単に作製することが可能になる。
また、第2実施形態の構成では、側妻部22Cbに縦レール22Dを設け、落とし錠部材25にフック部25Bを設けているが、これらの位置関係は特に限定されない。例えば、側妻部22Cbにフック部を設け、落とし錠部材25に縦レールを設けてもよい。
第1実施形態において、落とし錠部材15の中央ロック片15Gと、底妻部12Caの中央縦スリットS2とについては必要に応じて省略してもよい。
第1および第2実施形態において、棺本体12の枠板12Dについては、必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて省略した構成としてもよい。
第1および第2実施形態では、棺本体12に本発明を適用しているが、蓋13が箱状である場合には、蓋13に本発明を適用してもよい。
また、展開シートから棺本体を組み立てる場合、その固定強度を高めるために各V溝面に接着剤を使用しても構わない。
さらに、展開シートを作製するための段ボール材は、三層強化段ボールに限られず、その他の多層段ボール材、ハニカム構造の段ボール材等を用いてもよい。
12 棺本体
13 蓋
14 窓枠
12A 底板
12B,12B 側板
12C 妻板
12Ca 底妻部
12Cb,12Cb 側妻部
12D 枠板
15 落とし錠部材
15A 外板部
15B 内板部
15C 架橋板部
15F,15F 左右のロック片
15G 中央ロック片
P1 展開シート
S1,S1 左右の縦スリット
S2 中央縦スリット
x1 横V溝
y1 縦V溝
Claims (5)
- 強化段ボール板からなる展開シートをV溝に沿って折り曲げることにより組み立てられる箱状の棺本体と、この棺本体の組み立て後の展開をロックする落とし錠部材とを備えた組立式段ボール棺であって、
前記棺本体は、
矩形の底板と、
この底板の左右に対向して設けられる矩形の側板と、
前記底板の前後に対向して設けられる矩形の妻板とを備え、
これらの底板、側板および妻板が前記V溝を介して連結されており、
前記妻板は、
前記底板に対して前記V溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられる底妻部と、
前記左右の側板に対して前記V溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられる左右の側妻部と、
前記左右の側妻部の上端に開放する左右の縦スリットとを備え、
前記棺本体が前記展開シートに展開された状態では、前記底妻部と前記左右の側妻部とが互いに分離し、前記展開シートから前記棺本体が組み立てられた状態では、前記底妻部と前記左右の側妻部とが、前記妻板の左右の下端角部を分断して中央側に向けて上向き傾斜する境界線に沿って同一平面上で互いに隣接するように形成され、
前記落とし錠部材は、前記妻板に上方から着脱自在に落とし込まれるものであって、
前記妻板の外側面に摺接可能な外板部と、
前記妻板の内側面に摺接可能な内板部と、
前記外板部と前記内板部の上端に架け渡される架橋板部と、
前記外板部と前記内板部との間に設けられる左右のロック片とを備え、
前記妻板に前記落とし錠部材が落とし込まれるとき、前記架橋板部の下方で前記妻板の外側面および内側面に前記外板部および前記内板部が摺接することにより、前記底妻部および前記左右の側妻部の前記棺本体における前後方向への展開がロックされる一方、前記左右の縦スリットに前記左右のロック片が差し込まれることにより、前記左右の側妻部の前記棺本体における左右方向への展開がロックされるように構成されたことを特徴とする組立式段ボール棺。 - 請求項1記載の記載の組立式段ボール棺であって、
前記妻板は、前記左右の側妻部の間から前記底妻部の上端に開放する中央縦スリットを備え、
前記落とし錠部材は、前記外板部と前記内板部との間で前記左右ロック片の中間かつ下方位置に設けられる中央ロック片を備えており、
前記左右の縦スリットに前記左右のロック片が差し込まれる前に、前記中央縦スリットに前記中央ロック片が差し込まれることにより、前記左右の縦スリットに前記左右のロック片が位置決めされるように構成されたことを特徴とする組立式段ボール棺。 - 請求項1または2記載の組立式段ボール棺であって、
前記底妻部および前記左右の側妻部には、これらの隣接部分の一方の板面に連なって突出するパズルピース片と、
当該隣接部分の他方の板面に切り欠かれて開口し、前記パズルピース片に嵌合するパズルピース嵌合部とが設けられる、組立式段ボール棺。 - 強化段ボール板からなる展開シートをV溝に沿って折り曲げることにより組み立てられる箱状の棺本体と、この棺本体の組み立て後の展開をロックする落とし錠部材とを備えた組立式段ボール棺であって、
前記棺本体は、
矩形の底板と、
この底板の左右に対向して設けられる矩形の側板と、
前記底板の前後に対向して設けられる矩形の妻板とを備え、
これらの底板、側板および妻板が前記V溝を介して連結されており、
前記妻板は、
前記底板に対して前記V溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられる底妻部と、
前記左右の側板に対して前記V溝に沿ってほぼ垂直に折り曲げられる左右の側妻部と、
前記底妻部および前記左右の側妻部に囲まれた部分に開口する矩形の空間と、
前記左右の側妻部の先端内側に向けて形成され、上下方向に連なる一定幅の縦レールとを備え、
前記棺本体が前記展開シートに展開された状態では、前記底妻部と前記左右の側妻部とが互いに分離し、前記展開シートから前記棺本体が組み立てられた状態では、前記底妻部と前記左右の側妻部とが、前記妻板の左右の下端角部を分断して中央側に向けて上向き傾斜する境界線に沿って同一平面上で互いに隣接するように形成され、
前記落とし錠部材は、前記妻板の矩形の空間に上方から着脱自在に落とし込まれるものであって、
矩形の平板部と、
この平板部の両端部に設けられ、前記縦レールに上下方向に嵌合可能なレール溝を有するフック部と、
前記平板部および前記フック部の上方に固定される天板と、
前記平板部の下端に設けられ、前記底妻部の上端に嵌合可能な横断面下向きコの字状の係止部とを備え、
前記妻板に前記落とし錠部材が落とし込まれるとき、前記天板の下方で前記縦レールに前記フック部のレール溝が嵌ることにより、前記左右の側妻部の前記棺本体における前後方向および左右方向への展開がロックされる一方、前記底妻部の上端に前記係止部が嵌ることにより、前記底妻部の前記棺本体における前後方向への展開がロックされるように構成されたことを特徴とする組立式段ボール棺。 - 請求項4記載の組立式段ボール棺であって、
前記妻板の側妻部に設けられる前記縦レールと、前記前記落とし錠部材の平板部に設けられる前記フック部との位置関係が逆である、組立式段ボール棺。
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