JP5021264B2 - 軌条運搬車の前後進切替時におけるギヤシンクロ装置 - Google Patents

軌条運搬車の前後進切替時におけるギヤシンクロ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5021264B2
JP5021264B2 JP2006271048A JP2006271048A JP5021264B2 JP 5021264 B2 JP5021264 B2 JP 5021264B2 JP 2006271048 A JP2006271048 A JP 2006271048A JP 2006271048 A JP2006271048 A JP 2006271048A JP 5021264 B2 JP5021264 B2 JP 5021264B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
rail
lever
gear
gripping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006271048A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008087641A (ja
Inventor
昭治 内田
Original Assignee
昭治 内田
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 昭治 内田 filed Critical 昭治 内田
Priority to JP2006271048A priority Critical patent/JP5021264B2/ja
Publication of JP2008087641A publication Critical patent/JP2008087641A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5021264B2 publication Critical patent/JP5021264B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Description

本発明は、山地等の傾斜地に設置された軌条上を往復動して人員や物品を運搬する軌条運搬車に関し、特にその前後進切替をスムーズに行わせる前後進切替機構に関するものである。
特許文献1に示すように、走行動力源をエンジンとするこの種の軌条運搬車は、軌条上をトランスミッションの前後進切替操作を行うことにより方向転換して往復動する。ところで、方向転換時に停止したときの状態によっては、トランスミッション内でのギヤ同士の干渉等が生じて、前後進切替を行えない、あるいは行いにくくなるときがある。この状態を解除するには、わずかでもギヤを回転させてやればよく、現状では車両をわずかに動かすことで実現している。
しかしながら、例えば軌条の始点又は終点など、車両がそれ以上進むことができない位置で停止した場合に、たまたまこの現象が生じると、車両を動かすことができないため、前述した手法を用いることができず、スムーズな前後進切替操作をすることができないという問題点が生じている。
それでは、このような場合、現状ではどうしているかと言うと、乗員は、無理やり前後進切替操作をして、力づくでギヤを入れている。ところがその結果、ギヤを痛めたり、中途半端な噛合状態で走行して突然ギヤが抜けるといった新たな問題点も生じている。
もちろん、例えば自動車に搭載されているような、機構的に高度なトランスミッションを用いれば、前後進切替時にギヤが干渉して入らないという問題点を解決することはできる。しかし、このようなトランスミッションは、軌条運搬車にはオーバスペックであるため、こんどは簡易で安価であるという軌条運搬車の利点が損なわれることになる。
特開平10−203356
本発明は、このような不具合に鑑みてなされたものであって、車両を停止させたままで、ギヤの干渉を起こすことなく、確実かつスムーズに、トランスミッションの前後進を切り替えることができる安価な軌条運搬車を提供することをその主たる課題としたものである。
すなわち、本発明に係る軌条運搬車は、走行動力源と駆動輪とそれらの間に設けられたギヤ式トランスミッションとを有し、軌条上を始点と終点との間で前後進を切り替えることにより往復動する軌条運搬車であって、ニュートラル時にフリーになるトランスミッションのギヤシャフトを外部に延出し、その延出部分を外部操作により回転させ得るように構成している。
具体的な外部操作のための機構、すなわちギヤシンクロ装置としては、少なくとも第1の操作及び第2の操作が可能なシンクロ操作機構と、前記ギヤシャフトの延出部分に対する把持又は解放を行う把持機構と、当該ギヤシャフトの軸線を中心に前記把持機構を正逆回転できるように支持する回転支持機構と、前記第1の操作を前記把持機構に伝達してギヤシャフトの把持又は解放動作を行わせるとともに、前記第2の操作を前記回転支持機構に伝達して前記把持機構を所定角度範囲内で正逆回転させる伝達機構と、を備えたものを挙げることができる。
前記ギヤシャフトを直接把持して回転させるのは比較的難しいため、ギヤシャフトを間接的に把持できる機構が望ましい。そのための具体的態様としては前記ギヤシャフトの延出部分先端部にディスクを固定しておき、そのディスクの周縁部を前記把持機構で把持するように構成しているものを挙げることができる。
このような構成で把持を確実に行うには、前記把持機構が、前記ディスクの表裏に配置されたパッドを備え、それらパッド間の距離が拡縮されることで、ディスクを狭圧把持し又はディスクを解放するように構成されたものであることが好ましい。
自転車のブレーキレバー的な操作が可能で、操作を覚え易い前記操作機構の具体的態様としては、前記操作機構が、車両本体に傾動可能に支持された操作レバーと、その操作レバーに取り付けられたサブレバーとを備えたものであって、前記第1の操作が、操作レバーへの傾動操作であり、前記第2の操作がサブレバーへのグリップ操作であるものを挙げることができる。
前記回転支持機構の具体的態様としては、トランスミッション本体に前記ギヤシャフトと軸線を一致させて回転できるように取り付けたアームを備えており、そのアームの先端部に前記把持機構が取り付けられているものを挙げることができる。
さらに、前記ギヤシャフトをトランスミッション本体から外部に延出したことを利用すれば、発進時又は停止時に生じ得る飛び出し感や、ずり落ち感を低減するためのショック軽減機構を容易に設けることができる。
このように構成した本発明によれば、車両を停止させたままでも、例えばオペレータがトランスミッションのギヤシャフトの延出部分を回転させて、前後進切替時のギヤがスムーズに入るようにその位相を調節することが確実に行える。
しかも、単にニュートラル時にフリーになるギヤシャフトをトランスミッション本体の外部に延出すればよいので、トランスミッションそのものに大きな変更を加えることなく、非常に簡単な構成で安価に作成することができる。
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態による軌条運搬車1は、図1に示すように、整地の難しい山林地帯等に設置された軌条100上を往復走行して人員や物品を運搬するものであって、動力車11とそれに連結される1又は複数の台車12とからなる。
動力車11は、図2、図3に示すように走行駆動源たるエンジン3と、走行方向を前後に切換可能なトランスミッション6と、そのトランスミッション6の入力軸61とエンジン3の出力軸32とを切断可能に連結するクラッチ7と、このトランスミッション6の出力軸(図示しない)に連結した走行駆動輪5と、運転操作装置2と、メインブレーキ8とを具備してなるものである。
各部を説明する。
エンジン3は、図3に示すように、その出力を制御するスロットルレバー31や、その他、図示しない排気管等を有する既知のものである。なお、このスロットルレバー31は、エンジン3がガソリン式のものならばスロットルバルブを開閉させるものに相当し、ディーゼル式のものならばガバナーを駆動するものに相当する。
トランスミッション6は、前後進切換レバー65を有したもので、その前後進切換レバー65の切替操作により、入力軸61の回転に対する出力軸の回転方向を正逆反転させることができる。実物とは異なるが、模式的にその内部構造を説明しておくと、前進の場合、図4(a)に示すように、第1の軸(例えば入力軸61)に設けられたギヤと、その次段にある第2の軸62のギヤとが直接噛み合って動力を出力軸へ伝達している。この状態から前後進切換レバー65を後進側に操作すると、図4(b)に示すように、リバースギヤ63がそれら軸61、62の間に介在することとなり、第2の軸62の回転方向を反転させる。なお、ニュートラルとは、前進と後進との中間の状態のことであって、第1の軸61のギヤと第2の軸62のギヤとが全く噛み合っていない状態のことである。
クラッチ7は、エンジン3の出力軸32とトランスミッション6の入力軸61とを断接可能に連結する機能を有し、エンジン回転をトランスミッション6に伝達可能なもので、本実施形態ではベルト式のいわゆるテンションクラッチと呼ばれるものを採用している。具体的には、図3に示すようにエンジン3の出力軸32に連結したプーリ71と、トランスミッション6の入力軸61に連結したプーリ72との間にベルト73を掛け、この両プーリ71、72間にベルト73のテンションを増減するテンションプーリ74を設けたものである。このテンションプーリ74は、押圧位置と退避位置との間で電動シリンダ76により移動可能に構成してある。押圧位置では、テンションプーリ74がベルトに押し付けられてそのテンションが増大し、エンジン3の出力軸32の回転がトランスミッション6の入力軸61に伝えられる(クラッチ接続状態)。退避位置では、テンションプーリ74はベルトを押圧せず、ベルトテンションは減少してエンジン3の出力軸32の回転はトランスミッション6の入力軸61に伝わらない(クラッチ切断状態)。
メインブレーキ8は、駆動輪をはじめとする車輪をロックするリモート操作可能な電磁駆動式のものであり、動力車11のみならず、各台車12にも取り付けられている。このメインブレーキ8は、後述する運転操作装置2と連動して動作するようにも構成されている。
駆動輪5は、図1、図2、図3に示すようにトランスミッション6の出力軸に連結されるもので、その外周部にはピニオン歯に相当する複数の円柱体51が周設されている。そしてこの駆動輪5と軌条100の上面に添接する従動輪(図示しない)とにより、軌条100を上下から挟持するとともに、駆動輪5を軌条100の下面に設けたラック歯103に噛合させて、軌条運搬車1をこの軌条100上で走行させている。
運転操作装置2は、図3、図5に示すように、運転席13の側方に立設した装置本体21と、その装置本体21に前後に傾動操作できるように枢着した運転操作レバー22を備えている。この運転操作レバー22は、垂直に起立する中立位置Nを中心として前後(ここで前後とは進行方向に沿う方向である)に対称に傾動するように構成してあって、その操作領域のうち、前記中立位置から前後一定角度範囲内をそれぞれ前後進切換領域Af、Abとし、この前後進切換領域Af、Abのさらに前後部分を、それぞれ走行制御領域Bf、Bbに設定してある。
そして、この運転操作レバー22の動きを、前述したクラッチ7、メインブレーキ8、トランスミッション6の前後進切替レバー65、エンジン3のスロットルレバー31に伝達する電気的或いはワイヤ等の機械的伝達機構がそれぞれ設けられている。
それぞれを具体的に説明すると、運転操作レバー22が前後進切替領域Af、Abに位置しているときは、前記伝達機構のうちの1つにより、クラッチ7が操作されて切断状態になるとともに、別の伝達機構によりメインブレーキ8が作動して車輪ロック状態となる。
また、さらに別の伝達機構により、中立位置N近傍ではトランスミッション6の前後進切替レバー65が操作されてニュートラル状態となり、そこから運転操作レバー22を前へ倒して前進切換領域Afにすると前進、後ろへ倒して後進切換領域Abにすると後進切替が行われるように構成されている。
一方、運転操作レバー22が走行制御領域Bf、Bbに位置しているときには、前記伝達機構により、クラッチ7が操作されて連結状態になるとともに、メインブレーキ8が解除されて車輪フリー状態となる。また、別の伝達機構によって、スロットルレバー31が操作され、運転操作レバー22の傾動角度に応じたスロットル開度となる。
このような構成のもと、本実施形態では、さらに、トランスミッション6の前後進切替を確実に行うためのギヤシンクロ装置4を設けている。
かかるギヤシンクロ装置4は、図3、図6〜図12等に示すように、少なくとも第1の操作及び第2の操作が可能なシンクロ操作機構41(特に図10〜図12に模式的に示す)と、トランスミッション6の入力軸61に対してその把持又は解放を行う把持機構42と、前記把持機構42を前記入力軸61の軸線を中心に正逆回転できるように支持する回転支持機構43と、前記シンクロ操作機構41に対する第1の操作を前記把持機構42に伝達して入力軸61の把持又は解放動作を行わせる第1の伝達機構44(特に図10〜図12に模式的に示す)と、前記第2の操作を前記回転支持機構43に伝達して前記把持機構42を所定角度範囲内で正逆回転させる第2の伝達機構45(特に図10〜図12に模式的に示す)と、を備えたものである。
シンクロ操作機構41は、図3、図10〜図12に模式的に示すように、動力車11の車両本体に傾動可能に支持された操作レバー411と、その操作レバー411に枢着されたサブレバー412とを備えたものである。しかして前述した第1の操作とは、当該操作レバー411の傾動操作であり、前記第2の操作とは、サブレバー412へのグリップ操作である。
把持機構42は、図6〜図9に示すように、トランスミッション6のシフトギヤスプラインシャフトである入力軸61を、エンジン3との連結側とは逆側に延出するとともに、その延出部分先端部に当該入力軸61と同期回転するように、ディスクDをキー嵌合させて取り付けておき、そのディスクDの周縁部を把持するように構成したものである。
より具体的にこの把持機構42は、後述するアーム431の先端部に取り付けられた筐体421と、その筐体421に設けたスリットの両側に配置された一対のパッド422(図7に示す)と、それらパッド422を間隔が拡縮するように駆動する図示しない駆動部と備えたもので、前記スリットに挿入したディスクDの表裏に各パッド422が配置され、それらパッド422間の距離が拡縮されることで、ディスクDを狭圧把持し又はディスクDを解放するように構成されている。
なお、把持機構42が把持するギヤシャフトは、前記入力軸61に限られず、リバースギヤを含めてこれより入力軸側にあるギヤシャフト、すなわち、ニュートラルでクラッチが切断されている状態においてフリー回転できるギヤシャフトであればどれでもよい。
回転支持機構43は、図6〜図8に示すように、トランスミッション本体66に、前記入力軸61と軸線を一致させて取り付けた円盤状のフランジ部材433と、そのフランジ部材433の外周に回転可能に嵌合させたリング部材432と、そのリング部材432に固定した平面視概略コの字型のアーム431とを備えたもので、このアーム431の先端部に前記把持機構42の筐体421が取り付けられている。
第1の伝達機構44は、図10に示すように、サブレバー412と前記把持機構42の駆動部とを接続する例えばリンクワイヤ441を備えており、サブレバー412を握る動作が駆動部に伝達されてパッド422の間隔が狭まり、サブレバー412を解放する動作が駆動部に伝達されてパッド422の間隔が広がるように構成されている。なお、このサブレバー412に何も力を加えない状態では、サブレバー412は解放位置にあってパッド412の間隔は広がり、把持機構42がディスクDを把持していない状態となるようにしている。
第2の伝達機構45は、図10に示すように、例えば前記操作レバー411の回転中心から偏位した部位と、前記アーム431又は把持機構42との間に介在するもので、リンク451やリンクワイヤ452などから構成される。
次に、かかるギヤシンクロ装置4の操作方法につき、図10〜図12を参照しつつ説明する。
前方に向かって走行していた軌条運搬車1を例えば終点で停止させるには、運転操作レバー22を中立位置Nに戻す。このことにより、前述したように、スロットルが全閉になるとともに、クラッチ7が切断される。さらにトランスミッション6がニュートラル状態になって、メインブレーキ8が作動し、軌条運搬車1は停止する。
ここから反転すべく、運転操作レバー22を後方へ倒していくとする。すると、中立位置N近傍を越えるあたりで、トランスミッション6の前後進切替レバー65が駆動され、回転方向を反転させようとする。
このとき、ギヤが干渉すると、運転操作レバー22をそれ以上倒せなくなる。このことから、オペレータは、ギヤが噛み合っていないと判断することができる。
その場合に、オペレータはシンクロ操作機構41を以下のように操作する。
まず、図10に示すように、サブレバー412を握り、トランスミッション6の入力軸61を把持機構42で把持する。そのまま操作レバー411を初期位置から傾動操作すると、図11に示すように、入力軸61が回転する。このようにすることで、ギヤの位相がずれてギヤを入れることが可能になる。ここでサブレバー412を離し、操作レバー411も初期位置に戻す(図12の状態)。
ここで再度運転操作レバー22を傾倒する。ギヤが噛み合えば、そのまま運転操作レバー22を倒していくことができるし、そうでなければ、再度オペレータはシンクロ操作機構41を前述のように操作して、ギヤが噛み合うまでこれを繰り返す。後進から前進への切替時も同様である。
したがってこのようなギヤシンクロ装置4を設けておけば、軌条100の始点又は終点など、車両がそれ以上進むことができない位置で停止した場合に、トランスミッション6内でのギヤ同士の干渉等が生じて、前後進切替を行えない、あるいは行いにくい状態であっても、乗員がトランスミッション6の入力軸61の延出部分を回転させて、前後進切替時のギヤがスムーズに入るようにその位相を調節することが確実に行える。
しかも、このギヤシンクロ装置4は、トランスミッション本体66の外部に延出した入力軸61を、手動で回転させるだけの簡単な機構部品だけでよいので、別途動力が必要であるわけでもなく、非常に簡単な構成で安価に作成することができる。
さらに本実施形態では、入力軸61をトランスミッション本体66から外部に延出したことを利用して、発進時や停止時に生じ得る飛び出し感や、ずり落ち感を低減するためのショック軽減機構を設けている。
このショック軽減機構の説明をする前に、まず、なぜ従来、発進時等に飛び出し感やずり落ち感が生じるのかについて説明しておく。例えば、停止状態から前進すべく、運転操作レバー22を中立位置Nから前方へ傾倒すると、前述したように、まずトランスミッション6がニュートラルから前進に切り替わる。さらに運転操作レバー22の傾倒を続けると、その後、前後進切換領域Afと走行制御領域Bfとの境界近傍で、クラッチが7接続されるとともに、メインブレーキ8が解除される。
このクラッチ接続とメインブレーキ解除とのタイミングのわずかなずれが、前述した飛び出し感やずり落ち(落下)感につながるのである。すなわち、先にメインブレーキ8が解除されると、例えば傾斜地に停車している場合に、クラッチ7が接続されるまでのわずかの間ではあるが、その瞬間だけ車輪がフリーになってずり落ちが生じ、急斜面であれば、乗員に落下するという不安感を与える場合がある。逆に先にクラッチ7が接続されてそのあとメインブレーキ8が解除されると、その瞬間に、エンジン3からのトルクが一気に作用し、車両が若干飛び出すような感覚を乗員は味わうことになる。特に台車12を複数両連結している場合は、各台車12のメインブレーキ8が一斉に解除され、車両連結部分に動力車11側から次々と張力が作用して、飛び出し感の他に、がちゃがちゃといった連結部分での音鳴りが生じ、乗員に非常な不快感を与えることとなる。
しかして、このショック軽減機構は、前述した不具合を解決乃至軽減するもので、電磁ブレーキ9とこの電磁ブレーキ9の動作タイミングを制御する図示しない制御機構とからなる。
電磁ブレーキ9は、図6、図7、図9に示すように、一対の対向する円盤体91、92からなるもので、その一方92は、入力軸61の延出部分に当該入力軸61と同期回転するようにキー嵌合により取り付けられ、他方91はトランスミッション本体66(実際には前述したフランジ部材433)に固定されている。そして、この電磁ブレーキ9を作動させると、一方の円盤体91が電磁石となって他方の円盤体92を引き付け、その回転を抑制し、入力軸61の回転を制止する。なお、この電磁ブレーキ9のブレーキトルクは、前記メインブレーキ8よりも小さなもので、エンジンストールを生じさせるほど大きなものではなく、規定以上のトルクが作用すると、円盤体91、92同士が摺動しあって、ある程度の回転を許容するように設定してある。
制御機構は、図示しないが、例えば運転操作装置やクラッチ等の動きを検知するリミットスイッチ等で構成されるもので、それらと連動して前記電磁ブレーキ9を制御する。しかしてその詳細説明はこのショック軽減機構の具体的な動作説明を兼ねて以下で行う。
例えば、停止状態から前進すべく、運転操作レバー22を中立位置から前方へ傾倒すると、前述のように、まずトランスミッション6がニュートラルから前進に切り替わる。この動作を、運転操作レバー22の位置や前後進切替レバー65の位置等をセンシングするリミットスイッチから制御機構が検知して、前記電磁ブレーキ9を作動させる。
さらに運転操作レバー22の傾倒を続けると、その後、前後進切換領域Afと走行制御領域Bfとの境界近傍で、クラッチ7が接続されるとともに、メインブレーキ8が解除される。制御機構は、リミットスイッチ等によって、クラッチ7を構成するテンションプーリ74の位置や電動シリンダ76の伸長量等からクラッチ7が確実に接続されたことと、メインブレーキ8が解除されたことの双方を検出し、その後、微小時間後に電磁ブレーキ9を解放する。
このことにより、例えば、クラッチ接続より先にメインブレーキ8が解除された場合でも、クラッチ7が接続されるまでの間は電磁ブレーキ9が作用しているので、傾斜度や運搬重量等によっても若干異なるが、車輪が完全にフリーになることはなく、車両に若干のずり落ちが生じ得るものの、乗員に落下感といった不安感を与えることはない。
また逆に先にクラッチ7が接続されてそのあとメインブレーキ8が解除されても、その後しばらくは電磁ブレーキ9が作用して、半クラッチのような状態が維持されるので、車両の飛び出し感も抑制できる。
なお本発明は、その他、各部の構成は図示例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態における軌条運搬車の全体図。 同実施形態における軌条運搬車の動力車を示す斜視図。 同実施形態における軌条運搬車の動力車の動力伝達構造を示す概略図。 同実施形態におけるトランスミッション内の前後進切替動作を説明するための動作説明図。 同実施形態における運転操作装置の動作を示す動作説明図。 同実施形態におけるギヤシンクロ装置の全体斜視図。 同実施形態におけるギヤシンクロ装置の縦断面図。 同実施形態におけるギヤシンクロ装置の分解斜視図1。 同実施形態におけるギヤシンクロ装置の分解斜視図2。 同実施形態におけるギヤシンクロ装置の動作説明図。 同実施形態におけるギヤシンクロ装置の動作説明図。 同実施形態におけるギヤシンクロ装置の動作説明図。
符号の説明
1・・・軌条運搬車
100・・・軌条
41・・・シンクロ操作機構
61・・・ギヤシャフト(入力軸)
42・・・把持機構
43・・・回転支持機構
44・・・伝達機構(第1の伝達機構)
45・・・伝達機構(第2の伝達機構)

Claims (6)

  1. 走行動力源と駆動輪とそれらの間に設けられたギヤ式トランスミッションとを有し、軌条上を始点と終点との間で前後進を切り替えることにより往復動する軌条運搬車であって、
    少なくとも第1の操作及び第2の操作が可能なシンクロ操作機構と、
    ニュートラル時にフリーになるトランスミッションのギヤシャフトを外部に延出したその延出部分に対する把持又は解放を行う把持機構と、
    当該ギヤシャフトの軸線を中心に、前記把持機構を正逆回転できるように支持する回転支持機構と、
    前記第1の操作を前記把持機構に伝達してギヤシャフトの把持又は解放動作を行わせるとともに、前記第2の操作を前記回転支持機構に伝達して前記把持機構を所定角度範囲内で正逆回転させる伝達機構と、を備え、
    前記延出部分を外部操作により回転させ得るように構成していることを特徴とする軌条運搬車。
  2. 前記ギヤシャフトの延出部分先端部にディスクを固定しておき、そのディスクの周縁部を前記把持機構で把持するように構成している請求項1記載の軌条運搬車。
  3. 前記把持機構が、前記ディスクの表裏に配置されたパッドを備え、それらパッド間の距離が拡縮されることで、ディスクを狭圧把持し又はディスクを解放するように構成されたものである請求項2記載の軌条運搬車。
  4. 前記操作機構が、車両本体に傾動可能に支持された操作レバーと、その操作レバーに取り付けられたサブレバーとを備えたものであって、
    前記第1の操作が、操作レバーへの傾動操作であり、前記第2の操作がサブレバーへのグリップ操作である請求項1乃至3いずれか記載の軌条運搬車。
  5. 前記回転支持機構が、トランスミッション本体に前記ギヤシャフトと軸線を一致させて回転できるように取り付けたアームを備えており、そのアームの先端部に前記把持機構が取り付けられている請求項1乃至4いずれか記載の軌条運搬車。
  6. ギヤシャフトをトランスミッション本体から外部に延出したことを利用して、発進時又は停止時に生じ得る飛び出し感や、ずり落ち感を低減するためのショック軽減機構を設けている請求項1乃至5いずれか記載の軌条運搬車。
JP2006271048A 2006-10-02 2006-10-02 軌条運搬車の前後進切替時におけるギヤシンクロ装置 Active JP5021264B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006271048A JP5021264B2 (ja) 2006-10-02 2006-10-02 軌条運搬車の前後進切替時におけるギヤシンクロ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006271048A JP5021264B2 (ja) 2006-10-02 2006-10-02 軌条運搬車の前後進切替時におけるギヤシンクロ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008087641A JP2008087641A (ja) 2008-04-17
JP5021264B2 true JP5021264B2 (ja) 2012-09-05

Family

ID=39372223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006271048A Active JP5021264B2 (ja) 2006-10-02 2006-10-02 軌条運搬車の前後進切替時におけるギヤシンクロ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5021264B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5216603B2 (ja) * 1972-07-13 1977-05-10
JPS5939349B2 (ja) * 1977-01-19 1984-09-22 共栄産業株式会社 単軌道運搬車
JPH0420698Y2 (ja) * 1987-06-29 1992-05-12
JPH0319727U (ja) * 1989-07-10 1991-02-26
JP3027801B2 (ja) * 1997-01-27 2000-04-04 昭治 内田 軌条運搬車の運転操作装置
JP3584353B2 (ja) * 1999-08-18 2004-11-04 昭治 内田 軌条運搬車
JP3440045B2 (ja) * 2000-01-17 2003-08-25 ちぐさ技研工業株式会社 単軌条運搬車のディーゼルエンジン取付構造
JP2001207881A (ja) * 2000-01-20 2001-08-03 Chigusa Giken Kogyo Kk 単軌条運搬車のディーゼルエンジン自動停止装置
JP2002119104A (ja) * 2000-10-13 2002-04-23 Bio Oriented Technol Res Advancement Inst 単軌条作業装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008087641A (ja) 2008-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8708124B2 (en) Parking lock apparatus for transmission
US8276473B2 (en) Sift-drum apparatus and four wheeled vehicle with the same
EP1772337A3 (en) Transmission control system
JP3936854B2 (ja) 作業車両の変速装置
US9885416B2 (en) Transmission assembly for a self-propelled machine, of the type that can be positioned between the primary motor shaft and the wheels of said machine
JP3936853B2 (ja) 作業車両の変速装置
JP5021264B2 (ja) 軌条運搬車の前後進切替時におけるギヤシンクロ装置
US20110264340A1 (en) Automatic transmission for vehicle
WO2011122136A1 (ja) ハイブリッド駆動装置
US6913104B2 (en) Shift interlock mechanism
WO2011122135A1 (ja) ハイブリッド駆動装置
JP3495262B2 (ja) 作業車の走行用変速操作装置
JP3375371B2 (ja) 作業車両のトランスミッション
JP2007292212A (ja) 作業車両の走行停止制御装置
JPS6316311B2 (ja)
JPH0727764Y2 (ja) 電動自走台車における走行制御装置
JP4189144B2 (ja) トラクタのブレーキ装置
JPH078163U (ja) 動力運搬車の走行制御機構
JP4453260B2 (ja) 作業車両
JPH10109558A (ja) 副変速機の切替え装置
JP3043948B2 (ja) 作業車両の操向装置
JP2596194Y2 (ja) 作業車の走行伝動構造
JPH04107120U (ja) 作業車両の走行伝動装置
JP2516510B2 (ja) 無段変速型車輌の発進準備装置
KR100802956B1 (ko) 수동 변속기의 변속 조작장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120612

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20180622

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250